JP2009199031A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、定着ローラが所定温度に到達するまでの時間を短縮するとともに所定温度での加熱制御を通常どおり行うことができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】トナー像が転写された用紙を定着ローラ28及びプレスローラ33により挟持して加熱及び加圧することでトナー像を定着させる定着機構において、定着ローラ28の表面温度を検知するサーミスタ37を設け、サーミスタ37からの検知信号に基づいて定着ローラ28を加熱制御する。表面温度が待機温度又はピックアップ温度に到達するまでは通常より高い電圧を定着ローラのヒータに印加して到達時間を短縮し、表面温度が待機温度又は定着温度に到達した際には通常の電圧を印加してヒータのオン・オフ制御により加熱制御を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置に関する。
上述の画像形成装置では、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成してトナーにより可視像化し、形成されたトナー像を用紙に転写して画像形成を行い、用紙に転写されたトナー像を定着装置においてトナー像を用紙に定着させるようにしている。定着装置では、加熱された定着ローラを回転させながらプレスローラとの間のニップ部に用紙を搬入し、トナーを熱融着させて定着動作を行う。
こうした定着装置では、定着ローラの表面温度を常時検知し、表面温度が所定温度より低下すると定着ローラの加熱を開始して表面温度が定着温度に達すると加熱を停止するように加熱制御を行い、定着ローラの表面温度が定着温度に保たれるようにしている。こうした加熱制御を行う場合、定着ローラの加熱開始から表面温度が定着温度に到達するまでの時間が長いと利用者の待ち時間が長くなるため、到達時間をできるだけ短くすることが望ましい。
例えば、特許文献1では、温度センサからの状態量より加熱装置の制御量を決定し、出力制御量を加熱装置の温度域に応じてスイッチングするという簡易な構成により、低温域からの速やかな復帰が可能な加熱装置が記載されている。
特開2006−156294号公報
定着ローラの加熱開始から表面温度が定着温度に到達するまでの時間を短くするためには、特許文献1に記載されているように、定着ローラを加熱するヒータに印加する電圧を高くして発熱量を大きくすることが考えられる。しかしながら、印加電圧を高く設定して定着温度を一定に保つ加熱制御を行う場合、ヒータのオン・オフ制御では、温度の変化する振幅が大きくなる。そのため、温度変化の際の最高温度が高くなり、装置に使用されている樹脂材料等に熱による悪影響が及ぶようになってしまう。
そこで、本発明は、定着ローラが所定温度に到達するまでの時間を短縮するとともに所定温度での加熱制御を通常どおり行うことができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る画像形成装置は、感光体ドラム表面に静電潜像を形成し当該静電潜像を現像して用紙にトナー像を転写する像形成部と、トナー像が転写された用紙を定着ローラ及びプレスローラにより挟持して加熱及び加圧することでトナー像を定着させる定着部と、前記定着ローラの表面温度を検知する温度検知部と、検知された前記定着ローラの表面温度が所定温度以上であるか否か判定する判定部と、所定温度以上でないと判定された場合に所定温度に到達するまで前記定着ローラを加熱するヒータに印加する電圧を通常の電圧よりも高く設定する定着制御部とを備えていることを特徴とする。さらに、前記判定部は、検知された前記定着ローラの表面温度が装置の待機状態における設定温度以上であるか否か判定することを特徴とする。さらに、前記判定部は、検知された前記定着ローラの表面温度が給紙開始時の設定温度以上であるか否か判定することを特徴とする。
上記のような構成を有することで、定着ローラが所定温度以上であるか否か判定して所定温度以上でないと判定された場合に所定温度に到達するまで定着ローラを加熱するヒータに印加する電圧を通常の電圧よりも高く設定して加熱制御するので、所定温度に到達するまでは印加電圧を高くして大きな発熱量で到達時間を短縮化し、所定温度に到達した後は通常の印加電圧で一定に保つように加熱制御して温度変化に伴う悪影響が発生しないようにすることができる。
そして、定着ローラの表面温度が装置の待機状態における設定温度以上であるか否か判定して設定温度以下と判定された場合にはヒータへの印加電圧を高く設定して待機状態の設定温度に早く到達することができる。待機状態の設定温度に到達した後は通常の印加電圧に戻して温度変化に伴う影響を通常の範囲内とする。
同様に、定着ローラの表面温度が給紙開始時の設定温度以上であるか否か判定して設定温度以下と判定された場合にはヒータへの印加電圧を高く設定して給紙開始時の設定温度に早く到達することができる。給紙開始時の設定温度に到達した後は通常の印加電圧に戻して定着温度を一定に保つ加熱制御に伴う温度変化の影響を通常の範囲内とする。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態である定着装置を備えた画像形成装置全体の概略図を示している。画像形成装置の上部には原稿を搬送して原稿を読み取る原稿読取部1が配置され、その下部に画像を記録する記録部2、画像を記録する用紙を搬送する用紙搬送部3及び給紙部4が配されている。
原稿読取部1は、原稿搬送装置(ADF)を内部に備えたカバー部10と、スキャナ11を備えた読取本体部12からなる。読取本体部12の上面には、搬送される原稿を読み取る部分にプラテンガラス13が配置され、原稿や本等を載置して読み取る部分に透明なガラス材からなる載置ベッド14が配置されている。搬送原稿を読み取る場合にはスキャナ11をプラテンガラス13に対向する位置に静止させて読取動作を行い、載置ベッド14に載置された原稿等を読み取る場合にはスキャナ11で原稿等の読取面に対して走査して読取動作を行うようにする。
カバー部10の載置ベッド14に対向する面には原稿押え15が取り付けられており、また、その上部には複数枚の原稿を載置しておく原稿トレイ16が設けられている。原稿トレイ16に載置された原稿は、ピックアップローラ17及びセパレートローラ18によりADF内に搬入されてフィードローラ19によりプラテンガラス13に対向する読取位置に搬送されてスキャン11により読み取られ排出ローラ20により原稿排出トレイ21に排出される。
記録部2では、用紙搬送部3により搬送された用紙に記録するために、像形成部として、現像器22、帯電ブラシ23、感光体ドラム24、転写ローラ25、露光ヘッド26及びメモリ除去ブラシ27を備え、定着部として、定着ローラ28及びプレスローラ33を備えている。まず、感光体ドラム24の表面を帯電ブラシ23により一様に帯電させ、帯電された感光体ドラム24の表面に露光ヘッド26で画像記録信号に応じて露光することで静電潜像を形成する。次に、現像器22内のトナーを供給ローラ及び現像ローラによって感光体ドラム24に形成された静電潜像に転移させて可視像化し、転写ローラ25により感光体ドラム24表面に形成されたトナー像を用紙に転写する。そして、転写されたトナー像は、定着ローラ28によって加熱及び加圧して用紙に定着される。
こうして、感光体への帯電、露光、現像、用紙への転写及び定着といった一連のプロセスが行われて、用紙に画像形成がなされる。転写後に感光体ドラム24の表面に残留したトナーは、メモリ除去ブラシ(ERSブラシ)27により付着力が弱められ、感光体ドラム10の表面上に分散させられる。そして、残留トナーは、現像器22の現像ローラに回収される。
給紙部4には、給紙カセット5に複数枚の用紙が積載してセットされており、給紙ローラ29により一枚ずつ用紙搬送部3に給紙される。給紙された用紙は、フィードローラ30により搬送されてフィードローラ31及び32に挟持される。そして、フィードローラ31により記録部2に用紙が搬送されて画像形成され、画像形成処理された用紙は定着ローラ28及びプレスローラ33の間に挟持されて定着処理を行った後排紙ローラ34及びプレスローラ35により排紙トレイ36に搬出される。
図2は、定着ローラ28を含む定着機構及び排紙ローラ34を含む排紙機構をユニット化した定着ユニットに関する概略断面図である。定着ユニットは、ユニットフレームU1に定着ローラ28及び排紙ローラ34が取り付けられている。下部フレームU2には、定着ローラ28に対向してプレスローラ33が設けられており、排紙ローラ34に対向してプレスローラ35が取り付けられている。下部フレームU2をユニットフレームU1の下部に固定することで組み立てられている。
定着ローラ28の表面には、表面温度を検知するサーミスタ37が接触しており、サーミスタ37はユニットフレームU1に取り付けられて定着ローラ28に向かって付勢されている。サーミスタ37は、定着ローラ28の表面に搬送される用紙が接触する範囲内であればどの位置に設定されてもよい。プレスローラ33の表面には、表面温度を検知するサーミスタ38が接触しており、サーミスタ38はユニットフレームU2に取り付けられてプレスローラ33に向かって付勢されている。
図3は、記録部2における回路構成を示す概略図である。記録動作全体の制御を行う記録制御部40は、像形成制御部40a、定着制御部40b、判定部40c及び搬送制御部40dを備えている。
像形成制御部40aは、帯電ブラシ23に帯電電圧を印加する帯電電圧印加回路41、現像器22の現像ローラ及び供給ローラに現像電圧及び供給電圧を印加する現像電圧印加回路42、メモリ除去ブラシ27に分散電圧を印加する分散電圧印加回路43、転写ローラ25に転写電圧を印加する転写電圧印加回路44に制御信号を送信してそれぞれの部材の電圧制御を行う。また、記録制御部40は、画像信号に基づいてLEDヘッド26の露光制御を行い、帯電ブラシ23により一様に帯電された感光体ドラム24の表面に静電潜像を形成する。
定着制御部40bは、定着ローラ28に内蔵されたヒータを通電して駆動するヒータ駆動回路46に対してオン・オフ制御信号を送信して定着制御を行う。その際に、温度検知部であるサーミスタ37を備えた温度検知回路47からの定着ローラ28の表面温度に関する検知信号を受信して定着制御が行われる。
図4は、ヒータの通電による定着ローラの加熱制御に関する定着ローラの表面温度の推移を示すグラフである。縦軸に表面温度(T)をとり、横軸に時間(t)をとっている。ヒータの通電が行われていない装置の電源オフの状態では定着ローラの表面温度はT0である。そして、時刻t0で電源がオンされるとヒータに通電されて加熱制御が開始される。
加熱制御が開始されると定着ローラが加熱されて表面温度が上昇していく。時刻t1に装置の待機状態における設定温度(待機温度)T1に到達すると、待機温度T1に保つようにヒータの通電をオン・オフ制御する。そのため、定着ローラの表面温度は、待機温度T1を中心に所定の振幅で温度変化するようになる。
装置の待機状態で時刻t2に記録開始信号が入力されると、ヒータの連続通電による加熱制御が開始され、定着ローラの表面温度が再び上昇していく。そして、時刻t3に駆動開始温度T2に到達すると、主モータの駆動を開始し定着ローラの回転駆動を開始する。さらに、表面温度が上昇して時刻t4にピックアップ温度T3に到達すると、ピックアップローラを回転駆動して給紙動作を開始する。
ピックアップ温度T3からさらに表面温度が上昇して、時刻t5に定着温度T4に到達すると、定着温度T4に保つようにヒータの通電をオン・オフ制御する。そのため、定着ローラの表面温度は、定着温度T4を中心に所定の振幅で温度変化するようになる。
図5は、図4に示す定着ローラの加熱制御においてヒータに印加する電圧の推移を示すグラフである。縦軸に印加電圧(V)をとり、横軸に時間(t)をとっている。時刻t0で電源がオンされてヒータが通電されると、通常の印加電圧V0よりも高い電圧V1が印加される。
その後印加電圧V1は待機温度T1に到達するまで継続され、待機温度T1に到達した時刻t1から通常の印加電圧V0に設定する。待機温度T1で加熱制御する間は通常の印加電圧V0でオン・オフ制御が継続される。
このように待機温度に到達するまで通常より高い電圧を印加するので、到達時間の短縮化を図ることができる。また、待機温度に到達後通常電圧に戻してオン・オフ制御することで、通常と同様の温度変化となって温度変化による影響を抑えることができる。
時刻t2に記録開始信号が入力されてヒータの連続通電による加熱制御が開始されると、印加電圧V1に設定される。そして、印加電圧V1はピックアップ温度T3に到達するまで継続され、ピックアップ温度T3に到達した時刻t4から通常の印加電圧V0に設定する。その後定着温度T4に到達すると、通常の印加電圧V0でオン・オフ制御する。
このようにピックアップ温度に到達するまで通常より高い電圧を印加するので、到達時間の短縮化を図ることができる。また、ピックアップ温度に到達後通常電圧に戻して定着温度に到達後オン・オフ制御することで、定着温度においても通常と同様の温度変化となって温度変化による影響を抑えることができる。この場合、ピックアップ温度が定着温度に近い温度設定となっているため、ピックアップ温度で通常の印加電圧とすれば、定着温度に到達した段階で最初から安定した温度変化で加熱制御することができる。
なお、ヒータに印加する電圧については、例えば、通常の印加電圧が100Vの場合には110V程度に印加電圧を高く設定するとよい。ヒータの性能に応じて110V以上の高電圧を印加することもできる。
判定部40cは、定着ローラの表面温度が待機温度又はピックアップ温度以上であるか否か判定し、判定結果に基づいて定着制御部40bにおいてヒータに印加する電圧が設定される。
サーミスタ38を備えた温度検知回路48は、プレスローラ33の表面温度を検知する。サーミスタ38の接触位置は、定着ローラ28とのニップ位置に対して回転方向上流側に設定され、定着ローラ28に接触して加熱されてから時間が経過した時点で表面温度が検知される。温度検知回路48は、プレスローラ33の表面温度を検知するとともにプレスローラ33の表面温度の変化等の温度状態を検知する。
搬送制御部40dは、主モータ(RX)45に対して制御信号を送信して回転駆動制御を行う。主モータ45は、記録制御部40からの制御信号に基づいて、ピックアップローラ29、フィードローラ31、感光体ドラム24、現像器22の供給ローラ及び現像ローラ、転写ローラ25、定着ローラ28を回転駆動させる。
そして、搬送制御部40dは、温度検知回路47からの定着ローラ28の表面温度に基づいて定着ローラの回転制御を行うとともにピックアップローラ29の回転制御により給紙制御を行う。ピックアップローラ29の回転制御は、主モータ45の駆動を接離するクラッチ50をオン・オフして行われる。
図6は、電源投入時における定着ローラの加熱制御に関する処理フローである。まず、電源スイッチが操作されたかチェックし(S100)、電源スイッチが操作された場合には定着ローラのヒータの通電が開始される(S101)。そして、定着ローラの表面温度が上述した待機温度以上であるか否かが判定される(S102)。待機温度以上でないと判定された場合には、ヒータに印加する電圧を通常より高く設定して加熱制御を行う(S103)。
そして、通常より高い電圧をヒータに印加しながら定着ローラの表面温度を繰返し検知し、ステップS102で表面温度が待機温度以上であると判定されると、ヒータ電圧を通常の印加電圧に設定する(S104)。以後待機温度を一定に保つようにヒータのオン・オフ制御による加熱制御が通常の印加電圧で行われる(S105)。
図7は、電源投入後スリープ状態から立ち上げる際の定着ローラの加熱制御に関する処理フローである。まず、記録動作を開始するスタートスイッチが操作されたかチェックし(S200)、スタートスイッチが操作された場合には定着ローラのヒータの通電が開始される(S201)。そして、定着ローラの表面温度が上述したピックアップ温度以上であるか否かが判定される(S202)。ピックアップ温度以上でないと判定された場合には、ヒータに印加する電圧を通常より高く設定して加熱制御を行う(S203)。
そして、通常より高い電圧をヒータに印加しながら定着ローラの表面温度を繰返し検知し、ステップS102で表面温度がピックアップ温度以上であると判定されると、ヒータ電圧を通常の印加電圧に設定する(S204)。ピックアップ温度から定着温度に到達すると、定着温度を一定に保つようにヒータのオン・オフ制御による加熱制御が通常の印加電圧で行われる(S205)。
以上説明したように、定着ローラの表面温度を待機温度又はピックアップ温度に上昇させる際に通常より高い印加電圧で加熱制御することで温度上昇までの時間を短縮化することができ、待機温度又は定着温度で温度を一定に保つオン・オフ制御を行う場合には通常の印加電圧で加熱制御するので、温度変化に伴う悪影響が生じることはない。
本発明に係る実施形態を備えた画像形成装置全体の概略図である。 定着ユニットに関する概略断面図である。 本発明に係る実施形態に関する全体ブロック図である。 定着ローラの加熱制御に関する定着ローラの表面温度の推移を示すグラフである。 定着ローラの加熱制御においてヒータに印加する電圧の推移を示すグラフである。 電源投入時における定着ローラの加熱制御に関する処理フローである。 電源投入後スリープ状態から立ち上げる際の定着ローラの加熱制御に関する処理フローである。
符号の説明
1 原稿読取部
2 記録部
3 用紙搬送部
4 給紙部
28 定着ローラ
33 プレスローラ
34 排紙ローラ
35 プレスローラ
37 サーミスタ
38 サーミスタ

Claims (3)

  1. 感光体ドラム表面に静電潜像を形成し当該静電潜像を現像して用紙にトナー像を転写する像形成部と、トナー像が転写された用紙を定着ローラ及びプレスローラにより挟持して加熱及び加圧することでトナー像を定着させる定着部と、前記定着ローラの表面温度を検知する温度検知部と、検知された前記定着ローラの表面温度が所定温度以上であるか否か判定する判定部と、所定温度以上でないと判定された場合に所定温度に到達するまで前記定着ローラを加熱するヒータに印加する電圧を通常の電圧よりも高く設定する定着制御部とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記判定部は、検知された前記定着ローラの表面温度が装置の待機状態における設定温度以上であるか否か判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記判定部は、検知された前記定着ローラの表面温度が給紙開始時の設定温度以上であるか否か判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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