JP2009198408A - 材料試験装置に用いる変位測定装置及び変位測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡便な方法により試験片の変位の測定精度を高くすることができる材料試験装置に用いる変位測定装置及び変位測定方法を実現する。
【解決手段】 変位測定装置30は、ベース12と一体的に設けられているスケール33を基準とし、荷重検出部材16の変位L1の影響を受けない第1検出ヘッド31の移動量と、荷重検出部材16の変位L1が加算された第2検出ヘッド32の移動量とを検出するため、材料試験装置10に起因するベース12の変位やバッククラッシュなど誤差要因と荷重検出部材16の変位L1の影響とを排除し、試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 変位測定装置30は、ベース12と一体的に設けられているスケール33を基準とし、荷重検出部材16の変位L1の影響を受けない第1検出ヘッド31の移動量と、荷重検出部材16の変位L1が加算された第2検出ヘッド32の移動量とを検出するため、材料試験装置10に起因するベース12の変位やバッククラッシュなど誤差要因と荷重検出部材16の変位L1の影響とを排除し、試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、材料の機械的特性を調べる材料試験装置に用いる変位測定装置及び変位測定方法に関する。
材料の機械的特性を調べるためには、材料試験装置により試験片に圧縮または引張荷重を加えて、試験片に負荷された荷重と変位との関係を測定することが行われている。一般に、材料試験装置はベースに対して昇降するクロスヘッドを備えており、クロスヘッドに設けたロードセルにより試験片に荷重を負荷するとともに、荷重負荷により生じた歪みを電気信号に変換することにより荷重を検出する。例えば、圧縮試験を行う場合には、試験片をベースに載置し、クロスヘッドに固定されたロードセルにより試験片の上端から圧縮荷重を加える。ここで、試験片の変位を測定するには、クロスヘッドの移動量により試験片の変位を検出する方法や、特許文献1に示すように、試験片に変位計を取り付けて検出する方法が提案されている。
特開2004−347375号公報
クロスヘッドの移動量により試験片の変位を検出する方法によれば、測定値にロードセルの弾性変形や装置のコンプライアンスの影響が重畳されるため、試験片の変位を正確に測定することができない。例えば、定格荷重500kgfのロードセルは、150〜200μmの変位を生じる。また、ロードセルによる荷重検出では、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータや信号を増幅するアンプが必要であり、装置構成を簡単にすることができない。
また、試験片に変位計を取り付ける方法は、試験片によっては取り付けるための加工が困難であり適用できない場合がある。また、変位計の取付部でのガタつきが生じ、測定精度を高くすることができないおそれがある。
また、試験片に変位計を取り付ける方法は、試験片によっては取り付けるための加工が困難であり適用できない場合がある。また、変位計の取付部でのガタつきが生じ、測定精度を高くすることができないおそれがある。
そこで、本発明では、簡便な方法により試験片の変位の測定精度を高くすることができる材料試験装置に用いる変位測定装置及び変位測定方法を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ベースに対して相対移動するクロスヘッドと、前記クロスヘッドに設置され、試験片に荷重を負荷するとともに、弾性変形の変位に基づいて荷重を検出する荷重検出部と、を備えた材料試験装置に用いられる変位測定装置であって、前記荷重検出部のうち、試験片の荷重負荷により変位を生じない第1の位置に設けられ、前記第1の位置の移動量を検出する第1の変位検出手段と、試験片近傍の第2の位置に設けられ、前記第2の位置の移動量を検出する第2の変位検出手段と、前記ベースに一体的に取り付けられ、前記第1の変位検出手段と前記第2の変位検出手段とにより、前記第1の位置及び前記第2の位置の移動量を検出するためのスケールと、を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項1に記載の発明によれば、ベースと一体的に取り付けられているスケールを基準とし、荷重検出部のうち、試験片の荷重負荷により変位を生じない第1の位置の移動量と、試験片近傍の第2の位置の移動量とを検出するため、材料試験装置に起因するベースの変位やバッククラッシュなど誤差要因と荷重検出部の変位の影響とを排除し、試験片の変位を精度良く測定することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の変位測定装置において、前記変位測定装置は、光学式変位測定装置である、という技術的手段を用いる。
請求項2に記載の発明によれば、変位測定装置として光学式変位測定装置を用いると、移動量の検出精度を高くすることができる。また、第1の変位検出手段及び第2の変位検出手段がスケールと接触しないため、荷重検出に及ぼす影響がないとともに、機械的な要因による劣化も少なくすることができ、好適である。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の変位測定装置において、あらかじめ設定された前記荷重検出部の変位と負荷荷重との関係に基づいて、前記第1の変位検出手段により検出された第1の位置の移動量と前記第2の変位検出手段により検出された第2の位置の移動量との差分量とから、試験片に負荷された荷重を検出可能に構成されている、という技術的手段を用いる。
請求項3に記載の発明によれば、あらかじめ設定された荷重検出部の変位と負荷荷重との関係に基づいて、第1の変位検出手段により検出された第1の位置の移動量と第2の変位検出手段により検出された第2の位置の移動量との差分量とから、試験片に負荷された荷重を検出可能に構成されているため、荷重検出部を簡単な構成とすることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の変位測定装置において、前記荷重検出部は、荷重負荷により生じた歪みを電気信号に変換することにより荷重を検出するロードセルである、という技術的手段を用いる。
請求項4に記載の発明のように、荷重検出部として、荷重負荷により生じた歪みを電気信号に変換することにより荷重を検出するロードセルを用いることができる。当該ロードセルは、荷重の検出精度が高いので、好適に用いることができる。
請求項5に記載の発明では、ベースに対して相対移動するクロスヘッドと、前記クロスヘッドに設置され、試験片に荷重を負荷するとともに、弾性変形の変位に基づいて荷重を検出する荷重検出部と、を備えた材料試験装置において用いられる変位測定方法であって、前記荷重検出部のうち、試験片の荷重負荷により変位を生じない第1の位置に設けられ、前記第1の位置の移動量を検出する第1の変位検出手段と、試験片近傍の第2の位置に設けられ、前記第2の位置の移動量を検出する第2の変位検出手段と、前記ベースに一体的に取り付けられ、前記第1の変位検出手段と前記第2の変位検出手段とにより、前記第1の位置及び前記第2の位置の移動量を検出するためのスケールと、を備えた変位測定装置を用い、前記第1の変位検出手段により検出した前記第1の位置の移動量と、前記第2の変位検出手段により検出した前記第2の位置の移動量とに基づいて、荷重が負荷された試験片の変位を求める、という技術的手段を用いる。
請求項5に記載の発明によれば、ベースと一体的に取り付けられているスケールを基準とし、荷重検出部のうち、試験片の荷重負荷により変位を生じない第1の位置の移動量と、試験片近傍の第2の位置の移動量とに基づいて、荷重が負荷された試験片の変位を求めるため、材料試験装置に起因するベースの変位やバッククラッシュなど誤差要因と荷重検出部の変位の影響とを排除し、試験片の変位を精度良く測定することができる。
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の変位測定方法において、前記変位測定装置として、光学式変位測定装置を用いる、という技術的手段を用いる。
請求項6に記載の発明によれば、変位測定装置として光学式変位測定装置を用いると、移動量の検出精度を高くすることができる。また、第1の変位検出手段及び第2の変位検出手段がスケールと接触しないため、荷重検出に及ぼす影響がないとともに、機械的な要因による劣化も少なくすることができ、好適である。
請求項7に記載の発明では、請求項5または請求項6に記載の変位測定方法において、あらかじめ設定された前記荷重検出部の変位と負荷荷重との関係に基づいて、前記第1の変位検出手段により検出された第1の位置の移動量と前記第2の変位検出手段により検出された第2の位置の移動量との差分量とから、試験片の変位とともに試験片に負荷された荷重を検出することが可能である、という技術的手段を用いる。
請求項7に記載の発明によれば、あらかじめ設定された前記荷重検出部の変位と負荷荷重との関係に基づいて、第1の変位検出手段により検出された第1の位置の移動量と第2の変位検出手段により検出された第2の位置の移動量との差分量とから、試験片に負荷された荷重を検出可能に構成されているため、簡単な構成の荷重検出部を用いて精度良い荷重測定が可能となる。
請求項8に記載の発明では、請求項5または請求項6に記載の変位測定方法において、前記荷重検出部として、荷重負荷により生じた歪みを電気信号に変換することにより荷重を検出するロードセルを用いる、という技術的手段を用いる。
請求項8に記載の発明のように、荷重検出部として、荷重負荷により生じた歪みを電気信号に変換することにより荷重を検出するロードセルを用いることができる。当該ロードセルは、荷重の検出精度が高いので、好適に用いることができる。
本発明の変位測定装置及び変位測定方法について、図を参照して説明する。図1は、材料試験装置及び変位測定装置の構成を示す説明図である。図2は、変位測定装置を用いた変位測定方法を示す説明図であり、試験片に荷重が負荷されるまでの変位を示す。図3は、変位測定装置を用いた変位測定方法を示す説明図であり、試験片に荷重が負荷された状態の変位を示す。なお、各図では、説明のために一部を拡大し、一部を省略して示している。
材料試験装置10は、装置本体11と、装置本体11を駆動制御する制御装置20とを備えている。装置本体11は、ベース12と、ベース12に立設された一組のネジ棹13と、タイミングベルトなどを介してネジ棹13を回転させるモータ14と、ベース12に対して昇降可能にネジ棹13に支持され、試験片に負荷を加えるクロスヘッド15と、クロスヘッド15の下面に設けられた荷重検出部材16と、モータ14の回転数を検出する回転数センサ17とを備えている。制御装置20は、CPUとその周辺回路などからなり、モータ14、荷重検出部材16、回転数センサ17及びパーソナルコンピュータ21とに接続されている。
荷重検出部材16は、変位と荷重との関係をあらかじめ取得してある弾性体であり、本実施形態では金属製の真直棒を用いた。ここで、荷重−変位関係が既知であれば、荷重検出部材16としてループなどの弾性体を用いることもできる。荷重検出部材16の荷重−変位関係のデータは、例えば、パーソナルコンピュータ21に格納されている。
次に、変位測定装置30について説明する。本実施形態では、変位測定装置30として、光学式の変位測定装置を採用する。変位測定装置30は、移動量を検出する1組の第1検出ヘッド31及び第2検出ヘッド32と、これら検出ヘッドで各検出ヘッドが設けられた位置の移動量を読み取るスケール33と、第1検出ヘッド31及び第2検出ヘッド32からデジタル信号として出力された検出信号を演算処理して移動量を検出する検出部34とを備えている。
スケール33は、ベース12から、クロスヘッド15の移動方向に沿って立設された支柱33aに目盛りの設けられたテープ状のスケール部33bが貼付されて構成されている。スケール部33bは、表面に所定の周期、例えば20μm周期で格子が形成された光を反射する金属製のテープにより形成されている。
第1検出ヘッド31は荷重検出部材16の上端部16aの側面近傍に、第2検出ヘッド32は荷重検出部材16の下端部16bの側面近傍に、それぞれスケール部33bに対向して移動量を読み取り可能に配置されている。第1検出ヘッド31及び第2検出ヘッド32は、発光手段、受光手段等を備えた検出ヘッドであり、発光手段よりスケール部33bに照射した光(レーザなど)の反射光を受光手段により検出し、検出部34に検出信号を出力する。
検出部34では、第1検出ヘッド31及び第2検出ヘッド32から出力される検出信号を計数することにより、第1検出ヘッド31及び第2検出ヘッド32の移動量を検出する。そして、後述する演算処理により、試験片S及び荷重検出部材16の変位を算出する。
上述のように、変位測定装置30は、試験片Sを介して荷重が負荷されるベース12に固定されたスケール33を2つの検出ヘッドである第1検出ヘッド31及び第2検出ヘッド32により読み取る構成である。この構成の変位測定装置30では、例えば、数10nmの検出精度を得ることもできる。ここで、変位測定装置30は、スケール部33bに回折格子を用いた方式やスケール部33bに位相格子を形成し、干渉縞を読み取る方式など各種方式を採用することができる。
光学式の変位測定装置を用いると、移動量の検出精度を高くすることができるとともに、スケール33との接触がないため、荷重検出に及ぼす影響がないとともに、機械的な要因による劣化も少なくすることができる。
試験片Sの材料試験を行うには、材料試験装置10の操作者は、パーソナルコンピュータ21を操作して、試験片Sの試験条件をあらかじめ設定する。パーソナルコンピュータ21は、制御装置20に対して装置本体11の駆動をする試験条件に関する信号を出力する。制御装置20はパーソナルコンピュータ21から入力された試験条件に基づき、モータ14を駆動する。モータ14の駆動によりネジ棹13が回転駆動し、クロスヘッド15がベース12に対して上昇、または下降する。例えば、材料の圧縮試験を行う場合には、試験片Sをベース12上に載置し、クロスヘッド15が試験片Sに向かって下降するように駆動する。
ここで、クロスヘッド15の移動量は、回転数センサ17により検出されたモータ14の回転数などに基づいて制御装置20において演算処理されて検出される。検出されたクロスヘッド15の移動量は、制御装置20からパーソナルコンピュータ21に入力される。
クロスヘッド15が下降することにより荷重負荷治具が試験片Sに接触し、更にクロスヘッド15が下降することにより、試験片Sに圧縮荷重が加えられる。試験片Sに加えられた圧縮荷重は、荷重検出部材16の変位に基づいてパーソナルコンピュータ21において算出される。
試験片Sの変位L2量は変位測定装置30によって検出される。変位測定装置30により検出された伸び量は、検出部34からパーソナルコンピュータ21に入力される。
パーソナルコンピュータ21では、入力された試験結果などを所定の表示結果画面上に表示することができる。また、入力された試験結果などのデータに基づいて、強度、荷重―変位曲線の表示など各種解析を行うことができる。
次に、試験片Sの変位L2測定方法について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2及び図3では、簡単のため、クロスヘッド15などを省略して示している。図2に示すように、クロスヘッド15が試験片Sと接触せずに上方にある場合の第1検出ヘッド31の指示値をA1、第2検出ヘッド32の指示値をB1とする。クロスヘッド15が下降し、荷重検出部材16が試験片Sと接触する瞬間の第1検出ヘッド31の指示値をA2、第2検出ヘッド32の指示値をB2とすると、クロスヘッド15の移動量は、第1検出ヘッド31の移動量、つまり、第1検出ヘッド31の指示値の差であるA2−A1で表すことができる。
ここで、荷重検出部材16には荷重が負荷されていないため変位は生じていないので、第2検出ヘッド32の移動量は第1検出ヘッド31の移動量と等しくなる。つまり、第2検出ヘッド32の指示値の差であるB2−B1は、第1検出ヘッド31の指示値の差であるA2−A1と等しくなる。
続いて、クロスヘッド15を更に下降させると、試験片Sに圧縮荷重が負荷される。図3に示すように、試験片Sに圧縮荷重が負荷されている瞬間の第1検出ヘッド31の指示値をA3、第2検出ヘッド32の指示値をB3とする。
試験片Sに圧縮荷重が負荷されることにより、ベース12に下向きの応力が負荷されて、ベース12が変位するが、スケール33はベース12に固定されているためベース12の変位に追随して変位する。
これにより、ベース12の変位をキャンセルすることができるので、第1検出ヘッド31の指示値の差A2−A3は、クロスヘッド15の正味の移動量を示すことになる。このように、クロスヘッド15の移動量を直接的に測定することができるので、ネジ棹13のバックラッシュなど材料試験装置10に起因する誤差要因を排除することができる。
試験片Sに圧縮荷重が負荷されると、荷重検出部材16に荷重が負荷され、荷重の負荷方向に弾性変形して短くなる。ここで、荷重検出部材16の上端はクロスヘッド15で拘束されているため、試験片Sと接触している下端が上方に変位する。従って、第2検出ヘッド32の移動量は、荷重検出部材16の変位だけ第1検出ヘッド31の移動量より小さい値となる。両者の差、即ち、(A2−A3)−(B2−B3)が荷重検出部材16の変位L1に相当する。パーソナルコンピュータ21には、荷重検出部材16の荷重−変位関係のデータが格納されているため、荷重検出部材16の変位L1より荷重を算出することができる。
第2検出ヘッド32の移動量B2−B3は、荷重検出部材16の移動量を示しており、試験片Sの変位L2に相当する。これにより、荷重検出部材16の変位L1の影響を排除することができるので、試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。
荷重検出部材16が試験片Sに接触した時の第2検出ヘッド32の指示値B2は、第1検出ヘッド31の移動量と第2検出ヘッド32の移動量とに差異が生じた時を検出部34において検出することにより求めることができる。
上述の方法により取得した圧縮荷重と試験片Sの変位L2データをパーソナルコンピュータ21において組み合わせて強度、荷重―変位曲線の表示など各種解析を行うことができる。
上述の構成の変位測定装置30によれば、試験片Sの変位L2測定に関する材料試験装置10の誤差要因を排除することができるので、例えば、装置の剛性が低い低廉な材料試験装置を用いても試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。
変位測定装置30により検出した第1検出ヘッド31の移動量と第2検出ヘッド32の移動量との差(荷重検出部材16の変位L1)に基づいて、パーソナルコンピュータ21において試験片Sに負荷された荷重を算出するため、デジタル信号のまま演算処理を行うことができるので、A/Dコンバータやアンプなどが不要になり、装置構成を簡単にすることができる。
更に、人間が使うもの、例えば、押しボタンなどを評価する場合には、指の硬さに近い柔らかい材料で荷重を負荷することが好ましいが、本構成の変位測定装置30によれば、柔らかい荷重検出部材16を用いて荷重を負荷しても試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。
(変更例)
変位測定装置30からの出力信号は、レコーダなどの外部記録装置に出力することもできる。また、検出部34は、パーソナルコンピュータ21に内蔵してもよい。
変位測定装置30からの出力信号は、レコーダなどの外部記録装置に出力することもできる。また、検出部34は、パーソナルコンピュータ21に内蔵してもよい。
試験片Sへの荷重の負荷方法は圧縮に限らず、例えば、引張試験を行うこともできる。引張試験を行う場合には、ベース12とクロスヘッド15とに互いに対向するように一組のつかみ治具を設け、つかみ治具により試験片Sの両端部を把持した状態でクロスヘッド15を上昇させることによって、試験片Sに引張荷重を負荷することができる。この構成では、クロスヘッド15に設けられたつかみ治具に第2検出ヘッド32を配置すればよい。
材料試験装置10は、各種方式の試験装置を用いることができる。本実施形態では、として、2本のネジ棹13を用いて、クロスヘッド15を支持する構造の材料試験装置を採用したが、これに限定されるものではない。例えば、低荷重用でコンパクトな材料試験装置として用いられる、1本のネジ棹とこれに隣接配置された直線ガイドによりクロスヘッドを支持する、いわゆるシングルコラムタイプの材料試験装置を用いることもできる。また、荷重の負荷もネジ棹13の回転によるものでなく、例えば、サーボ制御を行う油圧アクチュエータでもよいし、手動でクロスヘッドを動かす構成を用いてもよい。
[最良の実施形態の効果]
(1)上述の構成の変位測定装置30によれば、ベース12と一体的に設けられているスケール33を基準とし、荷重検出部材16の変位L1の影響を受けない第1検出ヘッド31の移動量と、荷重検出部材16の変位L1が加算された第2検出ヘッド32の移動量とを検出するため、材料試験装置10に起因するベース12の変位やバッククラッシュなど誤差要因と荷重検出部材16の変位L1の影響とを排除し、試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。また、柔らかい荷重検出部材16を用いて荷重を負荷しても試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。
(1)上述の構成の変位測定装置30によれば、ベース12と一体的に設けられているスケール33を基準とし、荷重検出部材16の変位L1の影響を受けない第1検出ヘッド31の移動量と、荷重検出部材16の変位L1が加算された第2検出ヘッド32の移動量とを検出するため、材料試験装置10に起因するベース12の変位やバッククラッシュなど誤差要因と荷重検出部材16の変位L1の影響とを排除し、試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。また、柔らかい荷重検出部材16を用いて荷重を負荷しても試験片Sの変位L2を精度良く測定することができる。
(2)変位測定装置30により検出した第1検出ヘッド31の移動量と第2検出ヘッド32の移動量との差(荷重検出部材16の変位L1)に基づいて、試験片Sに負荷された荷重を算出することができるため、A/Dコンバータやアンプなどが不要になり、装置構成を簡単にすることができる。
(3)変位測定装置30として光学式の変位測定装置を用いると、移動量の検出精度を高くすることができる。また、スケール33との接触がないため、荷重検出に及ぼす影響がないとともに、機械的な要因による劣化も少なくすることができ、好適である。
[その他の実施形態]
(1)荷重検出部材16が試験片Sに接触したことを検出した時に、検出部34により第1検出ヘッド31の指示値及び第2検出ヘッド32の指示値を0リセットしてもよい。この構成によれば、0リセット以後の指示値がクロスヘッド15及び試験片Sの変位L2を表すので、検出部34において、指示値の差分を演算処理する必要がない。
(1)荷重検出部材16が試験片Sに接触したことを検出した時に、検出部34により第1検出ヘッド31の指示値及び第2検出ヘッド32の指示値を0リセットしてもよい。この構成によれば、0リセット以後の指示値がクロスヘッド15及び試験片Sの変位L2を表すので、検出部34において、指示値の差分を演算処理する必要がない。
(2)本実施形態では、スケール33を支柱33aとスケール部33bとにより構成したが、支柱33a用いずに、ベース12と固定された部材にスケール部33bを設ける構成を採用することもできる。例えば、ネジ棹13の保護カバーなどにスケール部33bを貼り付けてスケール33とすることもできる。
(3)変位測定装置30として、光学式の変位測定装置を用いたがこれに限定されるものではなく、例えば、磁気式、または接触式の変位測定装置も用いることができる。
(4)荷重検出部材16として、荷重負荷により生じた歪みを電気信号に変換することにより荷重を検出するロードセルを用いることもできる。この場合、第1検出ヘッド31はロードセルの上端部近傍に、第2検出ヘッド32はロードセル先端に設けられた荷重負荷治具に配置する。ロードセルは、荷重の検出精度が高いので、荷重測定に好適に用いることができる。ロードセルを使用した場合には、荷重負荷治具が試験片Sに接触した時の第2検出ヘッド32の指示値B2は、ロードセルにより荷重を負荷された時を検出し、検出部34に入力することにより求めることができる。
10 材料試験装置
11 装置本体
12 ベース
13 ネジ棹
15 クロスヘッド
16 荷重検出部材
20 制御装置
21 パーソナルコンピュータ
22 A/Dコンバータ
30 変位測定装置
31 第1検出ヘッド
32 第2検出ヘッド
33 スケール
33a 支柱
33b スケール部
34 検出部
L1 荷重検出部材の変位
L2 試験片の変位
S 試験片
11 装置本体
12 ベース
13 ネジ棹
15 クロスヘッド
16 荷重検出部材
20 制御装置
21 パーソナルコンピュータ
22 A/Dコンバータ
30 変位測定装置
31 第1検出ヘッド
32 第2検出ヘッド
33 スケール
33a 支柱
33b スケール部
34 検出部
L1 荷重検出部材の変位
L2 試験片の変位
S 試験片
Claims (8)
- ベースに対して相対移動するクロスヘッドと、
前記クロスヘッドに設置され、試験片に荷重を負荷するとともに、弾性変形の変位に基づいて荷重を検出する荷重検出手段と、
を備えた材料試験装置に用いられる変位測定装置であって、
前記荷重検出手段のうち、試験片の荷重負荷により変位を生じない第1の位置に設けられ、前記第1の位置の移動量を検出する第1の変位検出手段と、
試験片近傍の第2の位置に設けられ、前記第2の位置の移動量を検出する第2の変位検出手段と、
前記ベースに一体的に取り付けられ、前記第1の変位検出手段と前記第2の変位検出手段とにより、前記第1の位置及び前記第2の位置の移動量を検出するためのスケールと、を備えたことを特徴とする変位測定装置。 - 前記変位測定装置は、光学式変位測定装置であることを特徴とする請求項1に記載の変位測定装置。
- あらかじめ設定された前記荷重検出手段の変位と負荷荷重との関係に基づいて、前記第1の変位検出手段により検出された第1の位置の移動量と前記第2の変位検出手段により検出された第2の位置の移動量との差分量とから、試験片に負荷された荷重を検出可能に構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変位測定装置。
- 前記荷重検出手段は、荷重負荷により生じた歪みを電気信号に変換することにより荷重を検出するロードセルであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変位測定装置。
- ベースに対して相対移動するクロスヘッドと、
前記クロスヘッドに設置され、試験片に荷重を負荷するとともに、弾性変形の変位に基づいて荷重を検出する荷重検出手段と、
を備えた材料試験装置において用いられる変位測定方法であって、
前記荷重検出手段のうち、試験片の荷重負荷により変位を生じない第1の位置に設けられ、前記第1の位置の移動量を検出する第1の変位検出手段と、
試験片近傍の第2の位置に設けられ、前記第2の位置の移動量を検出する第2の変位検出手段と、
前記ベースに一体的に取り付けられ、前記第1の変位検出手段と前記第2の変位検出手段とにより、前記第1の位置及び前記第2の位置の移動量を検出するためのスケールと、を備えた変位測定装置を用い、
前記第1の変位検出手段により検出した前記第1の位置の移動量と、前記第2の変位検出手段により検出した前記第2の位置の移動量とに基づいて、荷重が負荷された試験片の変位を求めることを特徴とする変位測定方法。 - 前記変位測定装置として、光学式変位測定装置を用いることを特徴とする請求項5に記載の変位測定方法。
- あらかじめ設定された前記荷重検出手段の変位と負荷荷重との関係に基づいて、前記第1の変位検出手段により検出された第1の位置の移動量と前記第2の変位検出手段により検出された第2の位置の移動量との差分量とから、試験片の変位とともに試験片に負荷された荷重を検出することが可能であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の変位測定方法。
- 前記荷重検出手段として、荷重負荷により生じた歪みを電気信号に変換することにより荷重を検出するロードセルを用いることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の変位測定装置。
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2008
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