JPH1123449A - 粘着材料の保持力測定装置およびその方法 - Google Patents

粘着材料の保持力測定装置およびその方法

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JPH1123449A
JPH1123449A JP18120197A JP18120197A JPH1123449A JP H1123449 A JPH1123449 A JP H1123449A JP 18120197 A JP18120197 A JP 18120197A JP 18120197 A JP18120197 A JP 18120197A JP H1123449 A JPH1123449 A JP H1123449A
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川 基 行 早
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試料の移動量は、目視検査で行われているの
で、移動量が微小な場合は判断できなかった。また、得
られる測定結果は、試料の移動量の大きさ、または、試
料の落下までの時間のどちらか1つの値でしかないた
め、試料の本質的な解析に利用するには不向きであっ
た。 【解決手段】上記の目的を達成するため、この発明は、
固定される被着板5に粘着材料Wを貼着し、前記粘着材
料に錘7を垂下してその貼着材料の保持力を測定する装
置において、前記粘着材料を挟持して吊下する試料挟持
部6と、前記粘着材料の移動量を測定する検知手段(測
定センサ3)と、この検知手段から送られる粘着材料の
移動量の情報を処理する処理手段30とを備える粘着材
料の保持力測定装置1として構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シール、ラベ
ル、テープなどの貼着して使用する粘着材料の保持力の
測定装置に係り、特に、ダイナミックレンジ(測定範囲
と分解能の比)が大きく、精度に優れ、測定する粘着材
料の物性を評価する情報を多量に取得することができ
る、粘着材料の保持力測定装置およびその方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、シート状の粘着材料の粘着物性を
評価する項目として粘着力、タック力あるいは保持力な
どが存在する。前記保持力は、粘着材料の粘着剤が剪断
力を加えられた際にその剪断力に耐える力であり、JI
S−Z−0237で示されるような手段で測定されてい
た。
【0003】すなわち、温度・湿度などを一定に保った
恒温ケース内に、測定する粘着材料の試料を貼着する被
着板を複数備え、その被着板の下方位置には、錘が配置
されると共に、試料が錘の荷重に耐えきれなくて落下し
たとき、その時間が測定できるタイマー装置が設けられ
た構成の保持力測定装置が使用されていた。
【0004】そして、試料の保持力を測定する場合は、
つぎの手順により行われていた。はじめに、測定する試
料を被着板に所定面積だけ貼着し、そして貼着した試料
の下方位置にクランプにより錘を無負荷な状態として垂
下させる。そして、測定開始と共に試料に錘の荷重を負
荷し、あらかじめ決められている測定時間放置する。そ
の後、その測定時間が経過したときに、試料が元の位置
からどれだけ移動したかを、ルーペを使用し、そのルー
ペの目盛の値を読み上げて記録する目視検査により測定
していた。
【0005】また、測定時間経過前に、被着板から試料
が剥がれて落下する場合もあるが、試料が落下すること
で錘も落下し、その錘の落下に伴ってタイマー装置が停
止するように構成されているため、落下時間から保持力
を判断していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の保持力
の測定手段では、つぎのような問題点が存在した。 被着板に貼着した試料の移動量は、ルーペを使用し
た目視検査により測定していたため、保持力が大きな試
料のように移動量が微小な場合、その測定結果からでは
保持力を比較して判定することが困難であった。
【0007】 測定時間が長いにもかからわず、得ら
れる測定結果は、測定終了時点での試料の移動量または
試料の落下までの時間のどちらか1つの値でしかないた
め、試料の本質的な解析に利用するには不向きであっ
た。
【0008】 試料として測定する粘着材料の種類は
多様であり、その保持力は、小さな値から大きな値まで
広い範囲を示すため、これらの多様な粘着材料に対応し
て測定範囲が広く、また、精度良く測定でき、測定値の
経時変化が分かる構成の装置が望まれていた。
【0009】 試料が測定開始時点で弛みを生じてい
る場合があり、この試料の弛みを除去しなければ、測定
開始直後に得られる有用な測定データが正確に得られな
いため、その試料の弛みを除去して測定できる装置が望
まれていた。
【0010】この発明は、上記問題点に鑑み創案された
ものであり、試料の微小な移動量であっても正確な判断
が可能で、保持力の経時変化を測定することができ、多
様な試料に対応して精度良く測定でき、試料の弛みも除
去できる保持力測定装置およびその方法を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、固定される被着板に粘着材料を貼着
し、前記粘着材料に錘を垂下して前記粘着材料の保持力
を測定する装置において、前記粘着材料を挟持して吊下
する試料挟持部と、前記粘着材料の移動量を測定する検
知手段と、この検知手段から送られる粘着材料の移動量
の情報を処理する処理手段とを備える粘着材料の保持力
測定装置として構成した。
【0012】また、前記検知手段は、その測定部が、前
記粘着材料の移動量をパルス量の累積として判断し測定
する構成にすることや、前記検知手段の測定部が前記粘
着材料から錘の間に配置され、あらかじめ測定基準点と
した位置からの移動量を測定する構成にすると都合が良
い。
【0013】さらに、前記錘は、吊下ロッドを介して前
記試料挟持部に接続され、前記吊下ロッドは、上下方向
にのみ移動自在にガイド部材により支持され、前記検知
手段は、その測定部が前記ガイド部材の近傍位置で前記
吊下ロッドの移動量を測定する構成とすると好都合であ
る。
【0014】また、前記粘着材料に錘の荷重を負荷する
前に、その粘着材料の弛みを除去する弛み除去手段を備
える構成としても構わない。
【0015】さらに、保持力測定方法としては、粘着材
料を被着板に貼着し、その被着板を固定する第1工程
と、前記粘着材料の下方に試料挟持体を挟持させて吊下
し、前記粘着材料に対応した荷重を、前記試料挟持体に
係合して準備すると共に、前記粘着材料の移動量を検知
する検知手段の測定部を基準となる測定位置に配置する
第2工程と、前記粘着材料に荷重を負荷し前記検知手段
から送られてくる前記粘着材料の測定開始からのデジタ
ル測定情報を受け取り処理する第3工程とから構成し
た。
【0016】また、前記粘着材料の測定を開始する前
に、前記粘着材料の弛みを除去する予備荷重を前記粘着
材料に負荷する構成とすると都合が良い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図面に基づいて説明する。図1は、保持力測定装置の全
体を示す正面図、図2は、測定機構の要部を示す一部を
断面とした側面図、図3(a)(b)(c)(d)
(e)は、測定手順を示す斜視図、図4は測定結果を示
す原理図、図5(a)(b)(c)は、予備荷重をかけ
た後に本荷重をかけて保持力を測定する状態を示す原理
図、図6は、他の形態を示す保持力測定装置の要部を示
す原理図である。
【0018】図1で示すように、保持力測定装置1は、
温度や湿度などを所定値に維持する恒温ケース10と、
前記恒温ケース10の内部で、粘着材料としての試料W
の保持力を測定する測定機構2と、前記測定機構2で測
定した試料Wの移動量の情報をインターフェイス20を
介して処理する処理装置30とから構成されている。
【0019】図2で示すように、前記測定機構2は、測
定する試料Wを貼着して固定支持する被着板5を係止す
る係止部4と、前記試料Wを挟持して試料に吊下する試
料挟持部6と、この試料挟持部6の下方に垂下する錘7
と、この錘7を載置解放自在に支持する錘載置台8と、
前記試料Wの移動量を検知する検知手段としての測定セ
ンサ3とを備えている。
【0020】前記被着板5は、図3で示すように、所定
の材料で形成され、その表面は所定の条件で研磨され、
前記係止部4に着脱自在に支持できるように上端部5a
がフック状に形成されている。なお、被着板5は、一般
的な保持力試験では、JIS−G−4305に規定する
厚さ1.5〜2.0mmのSUS−304鋼板を使用
し、また、JIS−R−6253に規定する280番の
耐水研磨紙で試験板の幅方向に研磨紙で軽く指標を付
け、この指標が完全に消えるまで全長にわたって長さ方
向に均一に研磨して使用されている。
【0021】図2で示すように、前記試料挟持部6は、
その本体6cの上端側に試料Wを挟持する挟持部6b
と、前記測定センサ3の測定部3aの先端が当接する測
定基準部6aと、その本体6cの下端側に錘7を接続す
る接続部6dとを備えている。なお、前記試料挟持部6
には、錘7とは反対方向に荷重をかける調整錘9の荷重
9aがかかるように、プーリ9cを介してその接合チェ
ーン9bの一端が接続されている。
【0022】前記測定センサ3は、恒温ケース10の上
方位置に設けられ、その測定部3aを前記試料挟持部6
の測定基準部6aに当接させ、前記測定基準部6aの下
方への移動に追随して移動できるように弾性部材(図示
せず)により、前記測定部3aが下方に付勢されて構成
されている。そして、前記測定センサ3は、測定部3a
の先端が移動すると、その移動量をデジタル量として認
識して、後述する処理装置30にインターフェース20
を介して送信する構成としている。
【0023】前記測定センサ3の具体的な測定方法とし
ては、パルス計数式センサが使用され、使用される矩形
波や三角波などのパルス波のパルス量の累積を判断して
測定する構成とすると都合が良い。例えば、リニアゲー
ジやリニアスケールあるいは、レーザ干渉計または合焦
点型非接触変位計などのセンサが使用され、各センサで
は光学式、磁気式、電磁誘導式あるいは光干渉式の検出
原理を使用したものが望ましい。また、非接触方式であ
っても接触方式であっても良く(図2では接触方式の光
電式センサの例を示す)、デジタルスケールを使用する
ものであれば、測定範囲と分解能の比を大きくでき都合
が良い。
【0024】さらに、具体例としては、測定部分がプラ
ンジャ型やユニット型またはセパレート型あるいは光学
式三角測量の原理を応用した非接触型などが適用でき、
光電式リニアエンコーダや、レーザー式リニアエンコー
ダ、あるいは、静電容量式リニアエンコーダやアブソリ
ュートリニアエンコーダまたはインダクトシンやマグネ
スケールなどのセンサ装置を使用すると都合が良い(リ
ニア形だけでなく各方式のロータリ形でも良い)。
【0025】なお、測定センサ3からの出力コードは、
BCDコードや、純2進コードあるいは、グレイコード
が使用されると都合が良く、特に、グレイコードを使用
することで、ある位置からある位置に表される数値が移
行する場合、必ず一つのビットしか切り替わらないよう
に符号化されているので、誤動作が防止できる。また、
インクリメント方式の代わりに、アブソリュート方式を
使用しても良い。
【0026】前記測定センサ3がパルス計数式センサに
より測定されるとき、測定情報がデジタルスケールであ
るため、精度の高い測定値を得ることができ、これはア
ナログ検出値を一旦、A/D変換して使用するものと比
べると、ダイナミックレンジが大きくなり格段の精度で
正確な測定値を得ることができる。
【0027】つぎに、図2で示すように、錘7は、前記
試料挟持部6の接続部6dに吊下ロッド11を介して接
続して垂下するように構成されている。前記吊下ロッド
11は、図1で示すように、振動などの影響を最小限に
するため所定位置(図1では恒温ケース10の下方に設
けた仕切り板1a,1b)でガイド部材12、13によ
り上下方向のみに移動ができるように支持される構成で
あると都合が良い。
【0028】また、図5(a)で示すように、吊下ロッ
ド11は、その下端部に逆T字型の係止部11bを有
し、前記錘7は、吊下ロッド11が摺動可能でかつ、そ
の係止部11bが係止できる貫通孔を有する釣鐘型の中
空形状であっても良い。
【0029】さらに、図1および図2で示すように、前
記錘7を支持する錘載置台8は、駆動装置8aの作動に
より伝達機構8bを介して上下に移動自在に構成されて
いる。そして、各錘7の直下には、タイマー装置7aを
備えている。前記タイマー装置7aは、試料Wの測定開
始と共に作動し、錘7が落下したときにタイマーのスイ
ッチが停止するように構成されている。なお、前記伝達
機構8bは、図面では歯車や送りネジを使用し、駆動装
置8aである駆動モータの制御により、錘載置台8が所
望距離の移動を行うように構成されているが、油圧シリ
ンダや空気シリンダなどを使用しても構わない。
【0030】さらに、図1および図4で示すように、前
記測定センサ3で検知された試料Wの移動量は、インタ
ーフェイス20で、シリアルデータなどの処理装置30
側が受入可能なデータに変換されている。そして、処理
装置30は、パーソナルコンピュータなどが使用され、
インターフェイス20から送られてきたデータをあらか
じめ決められた処理手段に基づいて処理し、その処理し
た結果を表示画面で表示する構成としている。
【0031】なお、測定された試料Wの移動量は、測定
時間に対して表示されることで、従来の保持力の測定値
の他に、測定開始の直後に発生する粘着材料の瞬発的な
弾性変形や、その後に示すクリープ特性などを解析する
有力な情報となる。また、測定される試料Wが複数種類
有る場合は、その複数の測定データを表示画面で分割し
て一度に表示することや、一つのグラフに各試料の測定
データを一度に表示することで、各試料Wの比較が容易
に判断できる。さらに、必要に応じてその測定データを
印刷することや、測定された試料Wの測定結果の情報を
メモリ装置(記憶媒体など)に記憶させて使用すること
で、試料Wの解析作業を行うようにしている。
【0032】上記した構成の保持力測定装置1の作動を
説明する。図3(a)で示すように、はじめに、測定す
る試料Wを被着板5に規定に基づいて所定面積(縦横2
5mmの範囲)だけ貼着する。つぎに、図3(b)で示
すように、試料Wを貼着した被着板5を係止部4に係止
して固定し、その試料Wに挟持部6bにより試料挟持部
6を挟持させる。そして、図3(c)で示すように、測
定センサ3の測定部3aを試料挟持部6の測定基準面6
aの位置に当接させる。
【0033】このとき、挟持部6bで試料Wを挟持する
位置は、粘着した試料Wの下端から近い位置(図2のA
で示す)であると都合が良い。また、図2で示すよう
に、試料Wの下方の自由端には試料挟持部6が固定され
ているが、その試料挟持部6は接続部6bに固定されて
いる吊下ロッド11が錘載置台8に支持され、まだ錘7
は実質的に吊下ロッド11に吊下して荷重を負荷してい
ないので、試料Wには測定値に影響するような余分な負
担はかかっていない。
【0034】なお、図5(a)で示すように、試料Wに
負荷をかけていない場合は、試料Wに弛みが発生してい
る場合がある。したがって、試料Wに弛みを生じた状態
で、その試料Wに錘7が負荷されると、その弛み状態か
ら伸長した試料Wの変位差が測定データとなり、本来の
試料Wの測定データ(特に弾性変形)とは異なることに
なる。そのため、正確な測定データを得るため弛み除去
手段を使用して、つぎのような作業をすると都合が良
い。
【0035】すなわち、図5(b)で示すように、試料
Wに錘7の荷重を負荷する場合、弛み除去手段として予
備荷重を負荷する構成としている。前記予備荷重を負荷
する場合は、錘7を支持してたまま錘載置台8を降下さ
せ、吊下ロッド11のみの支持を解除し、前記試料Wの
弛みを除去することにしている。
【0036】このときの予備荷重は、試料挟持部6と、
測定部3aの付勢力、および吊下ロッド11を加えた荷
重から調整錘9の荷重を引いた荷重の値で表される。そ
して、この予備荷重は、錘7の荷重を試料Wに負荷する
本荷重の1%〜20%となるように調整錘9の重さを調
整しており、さらに、本荷重の5%〜10%であること
が望ましい。
【0037】なお、本荷重は、錘7の本体重さと、試料
挟持部6と、測定部3aの付勢力および吊下ロッド11
を足した荷重から調整錘9の荷重を引いた値で表され
る。
【0038】したがって、試料Wに錘7の荷重をかけて
測定を開始する前に、前記した弛み除去手段として予備
荷重をかけ(図5(b))、試料Wの弛みを除去し、試
料Wが仮想線から実線で示すように適切な姿勢となった
状態で、測定センサ3の測定基準をリセット(ゼロ調
整)して測定基準位置とし、その後、錘載置台8をさら
に降下させることで、錘7を錘載置台8から離間させ錘
7の本来の荷重(本荷重)を負荷する(図5(c))構
成としている。そのため、測定開始時に得られる試料W
の特に弾性変形についての正確な測定データを得ること
ができる。
【0039】なお、測定センサ3のリセット操作は、例
えば、錘載置台8の移動経路にリミットスイッチを配置
しておき、予備荷重を負荷するために錘載置台8が降下
し、所定の位置でそのリミットスイッチが作動する構成
にすると都合が良い。また、前記錘7が錘載置台8に設
けたタイマー装置7aから離間すると(図5(c))自
動的に測定時間を測るタイマーが作動する構成とし、錘
7がそのタイマー装置7aに降下当接するとそのタイマ
ー装置7aが停止するように構成されている。
【0040】図3(d)で示すように、測定が開始さ
れ、試料に錘7の荷重が負荷され、時間の経過とともに
測定基準点とした位置から試料Wがズレて下方に移動す
ると、その移動量a(図3(e))が測定センサ3によ
り検知される。そして、測定センサ3で検知された移動
量aの情報は、図4で示すように、インターフェイス2
0を介して処理装置30に送られ、表示画面で表示され
る。
【0041】なお、測定センサ3は、デジタルスケール
で移動量を検知して処理装置30側に出力するため、こ
の発明の具体例では1μm〜30mmの測定範囲の内で
どの位置に移動しても高精度に検知でき、ダイナミック
レンジが広く、試料Wの移動量が微小な場合でも、移動
量が大きな場合でも精密な測定が可能となる。さらに、
試料Wによっては、測定時間内に前記被着板5から錘7
の荷重に耐えきれなくて試料Wが落下する場合もある
が、その試料Wが落下するまでの経過時間に対応した移
動量が測定される。
【0042】そして、処理装置30側に送られた試料W
の移動量に対する測定データ(時間に対して連続する)
は、連続した移動量の測定データとして画面に表示する
構成とすることや、測定開始から一定時間経った後は、
一定間隔ごとの値をプロットして曲線でつなぎ表示する
構成とすることや、あるいは、断続的な測定データを画
面に表示する構成とするなど必要に応じたサンプリング
速度で表示する構成とすると都合が良い。
【0043】また、前記処理装置30に送られてきた試
料Wのデータは、フロッピーディスクやハードディスク
あるいは光ディスクなどの記憶媒体に記憶させ、各試料
Wの保持力を解析して試料Wの粘着物性を向上させるた
めに使用することが可能となる。なお、図4で示すよう
に、試料Wの移動量aは、時間に対する値として測定
し、横軸となる時間軸tを対数で表示することで、保持
力の情報として重要な測定開始近傍の詳細なデータが得
られ、また、測定範囲全体が同時に把握できるため都合
が良い。
【0044】つぎに、この発明の他の形態について図6
に基づいて説明する。なお、前記保持力測定装置1の構
成と同じ部材は、同じ符号を付して説明する。図6で示
すように、測定センサ14は、試料W(図2参照)に吊
下した試料挟持部6に接続した吊下ロッド11の移動量
を測定する構成としている。前記吊下ロッド11は、図
1および図6で示すように、所定位置でガイド部材1
2、13で上下方向のみに移動可能に支持されている。
そして、図6で示すように、前記吊下ロッド11は、所
定高さ位置にスライド溝11aが形成されており、この
スライド溝11a部分が、リニアガイドなどの前記ガイ
ド部材12、13により上下方向に摺動可能に支持され
ている。
【0045】また、前記ガイド部材12、13の間に
は、検知手段としての測定センサ14が設置されてい
る。前記測定センサ14は、吊下ロッド11に設けたメ
インスケール14aと、このメインスケール14aの移
動量を検出する検出ヘッド14bとから構成されてい
る。さらに、前記検出ヘッド14bは、インターフェー
ス20を介して処理装置30に接続されている。なお、
前記吊下ロッド11の下端には係止部11b(図5参
照)が設けられ、前記錘7がスライドして前記係止部1
1bが錘7を係止することで、その錘7の荷重を負荷す
る構成としている。
【0046】したがって、前記したように、試料Wの移
動量を測定する場合は、図6で示すように、錘7を支持
する錘載置台8を(a)の矢印の位置(錘7が試料Wに
対して無負荷の状態(図5(a)参照))から、予備荷
重を負荷する(b)の矢印の位置(図5(b)参照)を
経ると共に、試料Wの弛みを除去した状態で、測定セン
サ14をリセットし、その後、(c)で示す矢印の位置
(図5(c)参照)に錘載置台8を順次移動し、試料W
に本荷重を負荷する構成とし、試料Wの保持力の正確な
測定を可能にすることができる。
【0047】なお、前記測定センサ14は、上記したパ
ルス計数式センサを使用してデジタルスケールで移動量
を検出する構成としているため、ダイナミックレンジが
大きく、かつ、精密な測定を可能とする。また、測定セ
ンサ14の測定位置が、図6では上下のガイド部材1
2、13の間の位置を測定することから、吊下ロッド1
1が振れたり回転することがほとんどなく、μmオーダ
の測定を行う場合に有効である。
【0048】さらに、測定センサ14の測定位置が、恒
温ケース10の外に配置されていると、恒温ケース10
で設定する温度や湿度などの影響を受けないため、さら
に高精度を求める測定では有効である(図6参照)。
【0049】なお、図1で示すように上記した測定セン
サ3は測定部3aの向きを下向きで使用しているが、そ
の測定部3aの向きが上向きとなる位置で、前記試料W
から錘7の間の所定位置(例えば、試料挟持部の下端位
置、錘7の下端位置など)の移動量を測定することで、
試料Wの移動量を測定する構成としても良い。
【0050】また、図6で示す測定センサ14のよう
に、ガイド部材12、13の近傍の位置を測定する構成
(例えば、矢印X,Yで示す位置など)とすることで、
吊下ロッド11の移動量を試料Wの移動量として正確に
測定することができる。もちろん、矢印Zで示す錘7の
上端位置の移動量を測定することなどとしても構わな
い。さらに、測定センサ14の検出ヘッド14bとメイ
ンスケール14aの配置を逆転させ、検出ヘッド14b
が吊下ロッド11側、つまり移動する部材の所定位置に
配置し、メインスケール14aを固定する構成としても
構わない。
【0051】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成したので
以下に示す優れた効果を奏する。 保持力測定装置は、検知手段を使用して試料の経時
変化の状態を測定することが可能であるため、測定する
粘着材料の測定結果から物性を評価する情報を多量に取
得することが可能となる。
【0052】 保持力測定装置の検知手段は、試料の
移動量をパルス量の累積として測定するため、ダイナミ
ックレンジが大きく精密な測定が可能となる。したがっ
て、試料の移動量の大小にかかわらず、適切な測定デー
タを得ることが可能となる。
【0053】 検知手段は、その測定部が、あらかじ
め設定された試料から錘の間の測定基準点からの移動量
をパルス量の累積として判断し測定する構成としている
ため、試料に求められる移動量の測定範囲に対応して正
確な測定データを得ることができる。また、保持力測定
装置の構成に対応して、検知手段の位置を設定できる。
【0054】 検知手段は、上下のみに移動自在に支
持した錘を吊下する吊下ロッドの移動量を測定する構成
とすることで、吊下ロッドの回転方向および左右方向の
ぶれがなく、μmオーダの移動量の測定が正確にでき
る。
【0055】 試料を測定する場合、その試料の弛み
を、弛み除去手段を介して除去した後に保持力の測定を
行う構成としているため、測定直後に検知される測定デ
ータを正確に得ることが可能となる。
【0056】 弛み除去手段として予備荷重を試料に
負荷し、弛みを除去した後に、本荷重を負荷して試料の
保持力の測定を行う構成とすることで、構成が複雑にな
らず、正確な測定データを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の保持力測定装置の全体を示す正面図
である。
【図2】この発明の保持力測定装置の測定機構の要部を
示す一部を断面にした側面図である。
【図3】(a)(b)(c)(d)(e)は、この発明
の保持力測定装置の測定手順を示す斜視図である。
【図4】この発明の保持力測定装置の測定結果を示す原
理図である。
【図5】(a)(b)(c)は、この発明の保持力測定
装置で予備荷重をかけた後、本荷重をかけて保持力を測
定する状態を示す原理図である
【図6】この発明の他の形態を示す保持力測定装置の要
部を示す原理図である。
【符号の説明】
1 保持力測定装置 2 測定機構 3 測定センサ(検知手段) 4 係止部 5 被着板 6 試料挟持部 7 錘 8 錘載置台 9 調整錘 10 恒温ケース 11 吊下ロッド 20 インターフェース 30 処理装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定される被着板に粘着材料を貼着し、前
    記粘着材料に錘を垂下して前記粘着材料の保持力を測定
    する装置において、 前記粘着材料を挟持して吊下する試料挟持部と、前記粘
    着材料の移動量を測定する検知手段と、この検知手段か
    ら送られる粘着材料の移動量の情報を処理する処理手段
    とを備えることを特徴とする粘着材料の保持力測定装
    置。
  2. 【請求項2】前記検知手段は、その測定部が、前記粘着
    材料の移動量をパルス量の累積として判断し測定する請
    求項1に記載の粘着材料の保持力測定装置。
  3. 【請求項3】前記検知手段は、その測定部が前記粘着材
    料から錘の間に配置され、あらかじめ測定基準点とした
    位置からの移動量を測定する請求項1または2に記載の
    粘着材料の保持力測定装置。
  4. 【請求項4】前記錘は、吊下ロッドを介して前記試料挟
    持部に接続され、前記吊下ロッドは、上下方向にのみ移
    動自在にガイド部材により支持され、前記検知手段は、
    その測定部が前記ガイド部材の近傍位置で前記吊下ロッ
    ドの移動量を測定する請求項1、2または3に記載の粘
    着材料の保持力測定装置。
  5. 【請求項5】前記粘着材料に錘の荷重を負荷する前に、
    その粘着材料の弛みを除去する弛み除去手段を備える請
    求項1、2、3または4に記載の粘着材料の保持力測定
    装置。
  6. 【請求項6】粘着材料を被着板に貼着し、その被着板を
    固定する第1工程と、前記粘着材料の下方に試料挟持体
    を挟持させて吊下し、前記粘着材料に対応した荷重を、
    前記試料挟持体に係合して準備すると共に、前記粘着材
    料の移動量を検知する検知手段の測定部を基準となる測
    定位置に配置する第2工程と、前記粘着材料に荷重を負
    荷し前記検知手段から送られてくる前記粘着材料の測定
    開始からのデジタル測定情報を受け取り処理する第3工
    程とからなることを特徴とする粘着材料の保持力測定方
    法。
  7. 【請求項7】前記粘着材料の測定を開始する前に、前記
    粘着材料の弛みを除去する予備荷重を前記粘着材料に負
    荷することを特徴とする請求項6に記載の粘着材料の保
    持力測定方法。
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