JP2009198379A - 電子体温計 - Google Patents
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Abstract
【課題】人体に対して直接的な電気的影響を及ぼすことなく人体の接触状態を確認することができる電子体温計を提供する。
【解決手段】温度を検出するための温度センサを有する測温部3aを備えた内部中空のプローブ3と、前記プローブ3の中空内部の圧力を検出する圧力センサ7aと、前記プローブ3の変形によって生じる前記プローブ3の中空内部の圧力の変化に基づいて、前記測温部3aが使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】温度を検出するための温度センサを有する測温部3aを備えた内部中空のプローブ3と、前記プローブ3の中空内部の圧力を検出する圧力センサ7aと、前記プローブ3の変形によって生じる前記プローブ3の中空内部の圧力の変化に基づいて、前記測温部3aが使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子体温計に関するものである。
従来、温度センサに人体が接触しているか否かを検知することにより体温を正しく測ることが可能な電子体温計が知られている。
この種の電子体温計として、例えば、特許文献1には、人体の接触を検知する方法として、スイッチ、接触抵抗、静電容量、湿度、圧力(接点)、温度比較、温度変化などを利用した電子体温計が記載されている。
しかしながら、プローブ接触時に被計測部位がスイッチを押しているか否かで接触状態を検知する方法や、被計測部位の押圧力によるプローブの変形によって2つの接点が接触することで接触状態を検知する方法の場合には、人体以外あるいは人体の被計測部位以外の部位が接触や押圧することにより誤検知を生じる場合がある。
また、プローブ表面に露出した2つの接点に被計測部位が同時に接触し、2つの接点が被計測部位を介して導通することで接触状態を検出する方法や、コンデンサの電極や誘電体として機能するプローブ表面の部位に被計測部位が接触してコンデンサの静電容量が変化することにより接触状態を検出する方法の場合には、プローブの表面に露出した金属部分に人体を接触させるため、人体に直接電気が流れることになり、漏洩電流等により人体に悪影響を及ぼすおそれがある。また、電極をプローブ表面に設けているため静電気対策が困難となり、静電気によるCPU等の内部部品の破壊が懸念される。
特表昭61−500038号公報
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、人体に対して直接的な電気的影響を及ぼすことなく人体の接触状態を確認することができる電子体温計を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明における電子体温計は、
温度を検出するための温度センサを有する測温部を備えた内部中空のプローブと、
前記プローブの中空内部の圧力を検出する圧力センサと、
前記プローブの変形によって生じる前記プローブの中空内部の圧力の変化に基づいて、前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする。
温度を検出するための温度センサを有する測温部を備えた内部中空のプローブと、
前記プローブの中空内部の圧力を検出する圧力センサと、
前記プローブの変形によって生じる前記プローブの中空内部の圧力の変化に基づいて、前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする。
プローブが使用者の腋下等に挟まれるなどして測温部周辺が被測定部位に接触すると、プローブが変形してプローブ内の圧力が変化する。この圧力の変化に基づいて、プローブの測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定することができる。
この構成によれば、従来のように、電極等の金属部分がプローブ表面に露出したり人体に直接接触することがないので、人体に対して電気的な影響を与えたり、静電気を発生させることが抑制される。
ここで、測温部が使用者の被測定部位に適切に接触している場合とは、例えば、測温部が腋下の一番くぼんだ部分にしっかりと当てられた状態でプローブ全体が腋下にしっかりと密着して挟み込まれている場合や、測温部が舌下にしっかりと当てられた状態でプローブ全体が舌と下顎との間でしっかりと保持されている場合などが挙げられる。
前記プローブの中空内部は、密閉されており、
前記圧力センサは、密閉された前記プローブの中空内部に配置された静電容量型圧力センサであるとよい。
前記圧力センサは、密閉された前記プローブの中空内部に配置された静電容量型圧力センサであるとよい。
これにより、プローブの変形によるプローブ内の圧力変化が、静電容量の変化として検出され、この静電容量の変化に基づいて、プローブの測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定することができる。
ここで、静電容量式圧力センサとしては、例えば、圧力の変化により受圧ダイヤフラムと固定電極との間の距離が変化することによって静電容量が変化することを利用したものを挙げることができる。
前記圧力センサは、前記プローブの中空内部を密閉する膜部材と、前記膜部材に取り付けられたひずみゲージと、を備えており、前記プローブの変形によって生じる前記プローブの中空内部の圧力の変化を、前記プローブの中空内部の圧力の変化によって生じる前記膜部材の変形による前記ひずみゲージの抵抗値の変化として検出するとよい。
これにより、プローブの変形によるプローブ内の圧力変化が、ひずみゲージの抵抗値の変化として検出され、この抵抗値の変化に基づいて、プローブの測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明における電子体温計は、
温度を検出するための温度センサを有する測温部を備えた内部中空のプローブと、
前記プローブの中空内部における前記温度センサの近傍に配置されたひずみゲージと、
前記プローブの変形による前記ひずみゲージの抵抗値の変化に基づいて、前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする。
温度を検出するための温度センサを有する測温部を備えた内部中空のプローブと、
前記プローブの中空内部における前記温度センサの近傍に配置されたひずみゲージと、
前記プローブの変形による前記ひずみゲージの抵抗値の変化に基づいて、前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする。
プローブが使用者の腋下等に挟まれるなどして測温部周辺が被測定部位に接触すると、プローブが変形してプローブ内の温度センサ近傍に配置されたひずみゲージの抵抗値が変化する。この抵抗値の変化に基づいて、プローブの測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定することができる。
この構成によれば、従来のように、電極等の金属部分がプローブ表面に露出したり人体に直接接触することがないので、人体に対して電気的な影響を与えたり、静電気を発生させることが抑制される。
前記使用者の体温を予測する電子体温計であると好適である。
これによれば、体温の予測をプローブの測温部が被測定部位に適切に接触した状態になってから開始することができ、より正確な体温予測が可能となる。
前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触していないと前記判定部が判定した場合に警報を鳴らす報知手段を備えると好適である。
これにより、測温部が使用者の被測定部位に適切に接触していないことを使用者に知らせて、使用者が適切な接触状態に戻すのを促すことができる。したがって、より正確な体温測定を図ることができる。
前記判定部は、前記プローブの中空内部の圧力の変化あるいはひずみゲージの抵抗値の変化と、前記温度センサによって検出された温度の変化とに基づいて、前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定すると好適である。
これにより、実際には測温部が使用者の被測定部位に適切に接触していないのにもかかわらず、プローブの中空内部の圧力の変化あるいはひずみゲージの抵抗値の変化が、測温部が適切に接触していると判定できる基準を満たしてしまった場合でも、温度の変化が、測温部が適切に接触していると判定できる基準を満たしていなければ、測温部が適切に接触していないと判定することができる。したがって、測温部の接触状態の誤検出を抑制することができ、体温測定の精度の向上を図ることができる。
以上説明したように、本発明により、人体に対して直接的な電気的影響を及ぼすことなく人体の接触状態を確認することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<電子体温計の基本構成>
まず、図1を参照して、以下で説明する本発明の各実施例に係る電子体温計の共通する基本構成について説明する。図1は、本発明の実施例に係る電子体温計全体の概略構成を示す図であって、(a)は電子体温計の平面図であり、(b)は(a)のAA断面図であり、(c)は(b)のBB断面図である。なお、図1では、以下の各実施例において説明する人体接触感知センサについては図示を省略している。
まず、図1を参照して、以下で説明する本発明の各実施例に係る電子体温計の共通する基本構成について説明する。図1は、本発明の実施例に係る電子体温計全体の概略構成を示す図であって、(a)は電子体温計の平面図であり、(b)は(a)のAA断面図であり、(c)は(b)のBB断面図である。なお、図1では、以下の各実施例において説明する人体接触感知センサについては図示を省略している。
図1に示すように、電子体温計1は、表示部やスイッチなどを備えた体温計本体2と、腋下や舌下などの被測定部位に挟み込まれるなどして接触するエラストマー製のプローブ3と、を有している。体温計本体2は、表示窓やスイッチなどが設けられたABS樹脂等からなるハウジング20と、ハウジング20の内部に収容される内部部品4(回路基板、電源、LCD等の表示パネル、ブザーなど)とから構成される。プローブ3は、略直方体の体温計本体2の長手方向端部から長手方向に延びる内部中空の先細りの棒状部材であり、その先端に測温部3aを備えている。
ハウジング2は、上ハウジング21と下ハウジング22とから構成され、プローブ3の基端部を上ハウジング21と下ハウジング22と間に挟持固定するとともに、プローブ3が固定された側とは反対側に電池等の電源を交換するためのバッテリカバー23が着脱可能に取り付けられる。
プローブ3先端の測温部3aは、ステンレス材(SUS)等からなるキャップ5と、キャップ5の内部に接着剤により埋設固定されるサーミスタ等の温度センサ6と、から構成される。温度センサ6は、内部部品4からプローブ3の中空内部を通って延びるリード線41を介して、内部部品4内のCR発振回路に電気的に接続されている。温度センサ6は測温部3a(キャップ5)の外表面から伝達される熱に対応して抵抗値を変化させ、この
抵抗値の変化がCR発振回路に出力されることにより体温測定が行われる。
抵抗値の変化がCR発振回路に出力されることにより体温測定が行われる。
なお、以上説明した構成は、以下で説明する各実施例において共通する構成であり、以下の各実施例に関する説明ではかかる構成についての説明を省略する。また、ここで示した構成は一例であり、これに限定するものではない。例えば、プローブと体温計本体のハウジングとが一体となっているような構成であってもよい。
(実施例1)
図2〜図5を参照して、本発明の実施例1aに係る電子体温計について説明する。図2は、本実施例に係る電子体温計の特徴部分を示す模式図であって、(a)はプローブ及びその近傍の模式的断面図である。図3は、横軸を時間(s)、縦軸を圧力(mmHg)とし、測温部3aが被測定部位に適切に接触した場合の圧力の変化の様子を示すグラフである。図4は、電子体温計の電気的構成を示す概略ブロック図である。図5は、本実施例に係る電子体温計の体温測定のフローチャートである。
図2〜図5を参照して、本発明の実施例1aに係る電子体温計について説明する。図2は、本実施例に係る電子体温計の特徴部分を示す模式図であって、(a)はプローブ及びその近傍の模式的断面図である。図3は、横軸を時間(s)、縦軸を圧力(mmHg)とし、測温部3aが被測定部位に適切に接触した場合の圧力の変化の様子を示すグラフである。図4は、電子体温計の電気的構成を示す概略ブロック図である。図5は、本実施例に係る電子体温計の体温測定のフローチャートである。
<人体接触感知センサ>
図2に示すように、本実施例に係る電子体温計1aは、プローブ3の中空内部が隔壁3bによって密閉されており、隔壁3bのプローブ内部側の面に静電容量型圧力センサ7aが取り付けられている。静電容量型圧力センサ7aは、隔壁3bのプローブ外部側に延びるリード線42を介して内部部品4の回路基板に電気的に接続されている。ここで、図2では、温度センサ6に接続されたリード線41や内部部品4の一部についての図示を省略している。また、特に図示しないが、温度センサ6に接続されたリード線41は、隔壁3bを貫通して内部部品4の回路基板に接続されている。
図2に示すように、本実施例に係る電子体温計1aは、プローブ3の中空内部が隔壁3bによって密閉されており、隔壁3bのプローブ内部側の面に静電容量型圧力センサ7aが取り付けられている。静電容量型圧力センサ7aは、隔壁3bのプローブ外部側に延びるリード線42を介して内部部品4の回路基板に電気的に接続されている。ここで、図2では、温度センサ6に接続されたリード線41や内部部品4の一部についての図示を省略している。また、特に図示しないが、温度センサ6に接続されたリード線41は、隔壁3bを貫通して内部部品4の回路基板に接続されている。
静電容量式圧力センサ7aの構成としては、例えば、受圧ダイヤフラムと固定電極とを備えており、プローブ3内の圧力変化により受圧ダイヤフラムと固定電極との間の距離が変化することによって静電容量が変化することを利用したものを採用することができる。ただし、これはあくまで一例であって、これに限定するものではない。
したがって、プローブ3が腋下に挟まれるなどにより変形を生じてプローブ3内の圧力が変化すると、静電容量式圧力センサ7aから検出される静電容量が変化する。これにより、この静電容量式圧力センサ7aが、人体がプローブ3に接触しているか否かを感知する人体接触感知センサ7として機能する。
体温測定は、測温部3aと、プローブ3における測温部3a近傍の領域が、人体の被測定部位に挟持されるなどして接触した状態で行われる。したがって、人体接触感知センサ7がプローブ3の変形によるプローブ3内の圧力の変化を感知することで、測温部3aが被測定部位に適切に接触しているか否かを検出することができる。
図3に示すように、静電容量型圧力センサ7aによって検出される圧力(静電容量から算出される圧力)は、被測定部位が測温部3aに接触する前の0mmHgから、接触した後は約50mmHgに高くなっている。なお、図中のM1は、プローブが腋下にしっかり挟み込まれた瞬間を表している。
ここで、測温部3aが被測定部位に適切に接触していると判定する基準となる圧力の増加量としては、例えば、プローブ3の挟み方が緩いような状態における増加量よりも大きく設定することで誤判定を防止することができる。
<電子体温計の電気的構成>
図4に示すように、電子体温計1aは、主として、温度センサ6と、人体接触感知セン
サ7と、電源部11と、LCD12と、ブザー13と、CPU(中央処理装置)14と、メモリ15と、CR発振回路16、17と、を備えている。
図4に示すように、電子体温計1aは、主として、温度センサ6と、人体接触感知セン
サ7と、電源部11と、LCD12と、ブザー13と、CPU(中央処理装置)14と、メモリ15と、CR発振回路16、17と、を備えている。
電源部11は、電池等の電源を有し、CPU14に電力を供給する。LCD12は、表示部として、CPU14からの制御により測定結果等を表示する。ブザー13は、使用者に対する報知手段として、CPU14からの制御により警報を鳴らす。また、CPU14には、ROMやRAM等の記憶装置からなるメモリ15が接続されている。
CR発振回路16は、温度センサ6が出力する抵抗値の変化を周波数に変換してCPU14に入力する。CR発振回路17は、プローブ3内部の圧力の変化に基づいて人体接触感知センサ7が出力する静電容量の変化を周波数に変換してCPU14に入力する。
CPU14は、CR発振回路17で周波数変換された静電容量の変化を計測して、測温部3aが被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する。すなわち、本実施例に係る電子体温計1では、CPU14が、本発明における計測部と判定部とを兼ねている。
<体温測定フロー>
図5を参照して、本実施例に係る電子体温計1aにおける体温測定のフローについて説明する。なお、ここでは本実施例の電子体温計1aが予測式の場合を例にとって説明する。
図5を参照して、本実施例に係る電子体温計1aにおける体温測定のフローについて説明する。なお、ここでは本実施例の電子体温計1aが予測式の場合を例にとって説明する。
本実施例に係る電子体温計1aは、電源がオンになると(S101)、CPU14は、温度センサ6による温度の検出を開始するとともに(S102)、人体接触感知センサ7による(プローブ3内の圧力に基づく)静電容量の検出を開始する(S103)。電源投入直後に検出された静電容量の値C0(pF)はメモリ15に記憶され、CPU14は、その後に検出される静電容量の値C(pF)がC0に対して所定値を超えて増加したか否かにより、測温部3aが被測定部位に適切に接触したか否かを判定する(S104)。電源投入直後においては、電子体温計1がまだ腋下に挟まれていない状態であり、検出される静電容量Cに変化は生じないため、CPU14は、測温部3aが被測定部位に適切に接触していないとして(S104、NO)、ブザー13が警報を鳴らす(S105)。温度及び静電容量の検出は、検出された静電容量の値Cが、警報発生から一定時間内に電源投入直後の静電容量の値C0に対して所定値を超えて増大するまで、すなわち、測温部3aが被測定部位に適切に接触したと判定されるまで、繰り返される(S104、NO、S106、NO)。検出された値は随時メモリ15に記憶される。
ここで、上述の所定値としては、例えば、0.5pFとすることができる。また、検出条件の一例としては、例えば、温度及び静電容量の検出は1秒間毎に行い、測温部3aが被測定部位に適切に接触したか否かを判定する期間を15秒間とすることができる。なお、これらの条件は一例であり、これに限定するものではない。
一定時間経過しても静電容量の増加量(C−C0)が所定値に満たない場合には(S106、YES)、CPU14は、測温部3aが被測定部位に適切に接触した状態にないと判定して測定を中止し、エラー表示をLCD12に表示する(S107)。一方、一定時間内に静電容量の増加量(C−C0)が所定値を超えた場合には(S104、YES)、CPU14は、測温部3aが被測定部位に適切に接触したと判定して体温測定に移行し、予測測定を開始する(S108)。
予測測定開始直後に最初に検出される静電容量の値と電源投入直後の静電容量の値との差(C−C0)が所定値を下回っていなければ(S110、YES)、ブザー13は警報を中止し(S114)、CPU14は、予測完了条件が満たされるまで温度測定を継続す
るとともに、引き続き人体接触感知センサ7の静電容量の検出を継続する(S115、NO、S108、S109)。体温測定中に、例えば、測温部3aの位置がずれるなどにより、検出された静電容量の値と電源投入直後の静電容量の値との差(C−C0)が、前述の所定値を下回った場合には(S110、NO)、CPU14は、測温部3aが被測定部位に対して適切に接触していないと判定し、ブザー13が警報を鳴らす(S111)。警報は、検出された静電容量の値と電源投入直後の静電容量の値との差(C−C0)が、一定時間(例えば、15秒)内に前述の所定値を超えるまで、すなわち、測温部3aの位置のずれを修正するなどして測温部3aが被測定部位に適切に接触していると判定されるまで、継続あるいは繰り返される(S110、NO、S111、S112、NO)。使用者に対する報知手段としては、ブザーだけでなく、例えば、LED点灯、ブザー鳴動、音声IC、振動、におい等であってもよい。
るとともに、引き続き人体接触感知センサ7の静電容量の検出を継続する(S115、NO、S108、S109)。体温測定中に、例えば、測温部3aの位置がずれるなどにより、検出された静電容量の値と電源投入直後の静電容量の値との差(C−C0)が、前述の所定値を下回った場合には(S110、NO)、CPU14は、測温部3aが被測定部位に対して適切に接触していないと判定し、ブザー13が警報を鳴らす(S111)。警報は、検出された静電容量の値と電源投入直後の静電容量の値との差(C−C0)が、一定時間(例えば、15秒)内に前述の所定値を超えるまで、すなわち、測温部3aの位置のずれを修正するなどして測温部3aが被測定部位に適切に接触していると判定されるまで、継続あるいは繰り返される(S110、NO、S111、S112、NO)。使用者に対する報知手段としては、ブザーだけでなく、例えば、LED点灯、ブザー鳴動、音声IC、振動、におい等であってもよい。
測温部3aの位置が修正されずに、警報発生から一定時間内に静電容量の差(C−C0)が所定値を超えなかった場合には(S112、YES)、CPU14は、測定を中止してエラー表示をLCD12に表示する(S113)。一方、測温部3aの位置が修正されて、警報発生から一定時間内に静電容量の差(C−C0)が所定値を超えた場合には(S112、NO、S110、YES)、ブザー13は警報を中止して(S114)、CPU14は予測完了条件が満たされるまで体温及び静電容量の検出を継続する(S115、NO)。
警報が鳴らされずに静電容量の差(C−C0)が所定値よりも大きな値で維持されている間は(S110、YES)、CPU14は、適切な接触状態が維持されていると判定し、S114をスキップして予測完了条件が満たされるまで体温及び静電容量の検出を継続する(S115、NO)。
予測完了条件が満たされると(S115、YES)、CPU14は測定を終了し、予測値を算出して測定結果をLCD12に表示する(S116)。
<本実施例の優れた点>
本実施例によれば、従来のように、電極等の金属部分がプローブ表面に露出したり人体に直接接触することがないので、人体に対して電気的な影響を与えたり、静電気を発生させることが抑制される。
本実施例によれば、従来のように、電極等の金属部分がプローブ表面に露出したり人体に直接接触することがないので、人体に対して電気的な影響を与えたり、静電気を発生させることが抑制される。
また、本実施例によれば、測定開始時における測温部と被測定部位の接触状態だけでなく、測定中の接触状態を検出することにより、被測定部位と測温部との接触状態を常時監視することができ、体温測定の精度の向上を図ることができる。したがって、本実施例は、予測式体温計において特に好適に用いることができる。すなわち、予測式体温計は、短時間に温度を測定することができる代わりに、被測定部位が測温部にしっかり接触していないと予測結果の精度が低下する場合がある。しかし、本実施例によれば、測温部が被測定部位に適切に接触してから予測を開始することにより、より正確な体温の予測が可能となる。
(実施例2)
次に、図6を参照して、本発明の実施例2に係る電子体温計1bについて説明する。図6は、本実施例に係る電子体温計1bの特徴部分を示す模式図であって、(a)はプローブの一部を切り欠いて示す斜視図であり、(b)は本実施例の変形例を示す斜視図である。ここでは、上記実施例と異なる点についてのみ説明し、共通する部材や構成については同様の符号を付して説明を省略する。また、共通する部材や構成によって生じる作用や効果等についても同様である。
次に、図6を参照して、本発明の実施例2に係る電子体温計1bについて説明する。図6は、本実施例に係る電子体温計1bの特徴部分を示す模式図であって、(a)はプローブの一部を切り欠いて示す斜視図であり、(b)は本実施例の変形例を示す斜視図である。ここでは、上記実施例と異なる点についてのみ説明し、共通する部材や構成については同様の符号を付して説明を省略する。また、共通する部材や構成によって生じる作用や効果等についても同様である。
本実施例では、人体接触感知センサ7としてひずみゲージ7bを用いている。
図6(a)に示すように、ひずみゲージ7bは、プローブ3の内壁面に取り付けられた略円筒状の薄い金属抵抗体であり、リード線42を介して内部部品4の回路基板に接続されている。なお、ひずみゲージの構成としては、図6(b)に示すひずみゲージ7b´のように、半円筒状の金属抵抗体であってもよい。
ひずみゲージ7bは、プローブ3の中空内部のうち温度センサ6(測温部3a)近傍となる先端側に配置されており、プローブ3が腋下に挟まれるなどにより変形を生じると、出力する抵抗値が変化する。したがって、測温部3a近傍におけるプローブ3の変形によって生じるひずみゲージ7bの抵抗値の変化を感知することで、測温部3aが被測定部位に適切に接触しているか否かを検出することができる。
したがって、本実施例に係る電子体温計1bに対応する図4に示す電気的構成及び図5に示す体温測定フローの各ステップにおいては、CPU14は、人体接触感知センサ7(すなわち、ひずみゲージ7b)が出力する抵抗値の変化を計測して、測温部3aが被測定部位に適切に接触しているか否かを判定することになる。
(実施例3)
次に、図7を参照して、本発明の実施例3に係る電子体温計1cについて説明する。図7は、本実施例に係る電子体温計1cの特徴部分を示す模式図であって、(a)は本実施異例に係る電子体温計1cのプローブ3側の断面図であり、(b)は(a)のC部を拡大して示す断面図である。ここでは、上記実施例と異なる点についてのみ説明し、共通する部材や構成については同様の符号を付して説明を省略する。また、共通する部材や構成によって生じる作用や効果等についても同様である。
次に、図7を参照して、本発明の実施例3に係る電子体温計1cについて説明する。図7は、本実施例に係る電子体温計1cの特徴部分を示す模式図であって、(a)は本実施異例に係る電子体温計1cのプローブ3側の断面図であり、(b)は(a)のC部を拡大して示す断面図である。ここでは、上記実施例と異なる点についてのみ説明し、共通する部材や構成については同様の符号を付して説明を省略する。また、共通する部材や構成によって生じる作用や効果等についても同様である。
本実施例では、人体接触感知センサ7として、いわゆるダイヤフラムゲージと呼ばれる、隔膜(膜部材)3cとひずみゲージ7cとから構成される圧力センサを用いている。
図7(b)に示すように、本実施例に係る電子体温計1cは、隔膜3cによってプローブ3の中空内部が密閉されている。ひずみゲージ7cは、隔膜3cのプローブ3内部側の面に取り付けられており、隔膜3cのプローブ外部側に延びるリード線42を介して内部部品4の回路基板に電気的に接続されている。なお、特に図示しないが、温度センサ6に接続されたリード線41は、隔膜3cを貫通して内部部品4の回路基板に接続されている。
プローブ3が腋下に挟まれるなどにより変形を生じてプローブ3内の圧力が変化すると、隔膜3cに加わる圧力が変化し隔膜3cが変形を生じる。隔膜3cの変形によってひずみゲージ7cが出力する抵抗値は変化する。したがって、プローブ3の変形によるプローブ3内部の圧力変化をひずみゲージ7bが出力する抵抗値の変化として感知することで、測温部3aが被測定部位に適切に接触しているか否かを検出することができる。
したがって、本実施例に係る電子体温計1cに対応する図4に示す電気的構成及び図5に示す体温測定フローの各ステップにおいては、CPU14は、人体接触感知センサ7(すなわち、隔膜3cとひずみゲージ7cからなるダイヤフラムゲージ)が出力する抵抗値の変化を計測して、測温部3aが被測定部位に適切に接触しているか否かを判定することになる。
(実施例4)
次に、図8〜図11を参照して、本発明の実施例4に係る電子体温計について説明する
。図8は、測温部3aが被測定部位に適切に接触したときのプローブ3内部の圧力の時間変化と温度の時間変化の関係を示すグラフである。図9は、測温部3aが腋を突き抜けているときのプローブ3内部の圧力の時間変化と温度の時間変化の関係を示すグラフである。図10は、プローブ3の挟み方が緩いときのプローブ3内部の圧力の時間変化と温度の時間変化の関係を示すグラフである。図11は、本実施例に係る電子体温計における体温測定のフローチャートである。
次に、図8〜図11を参照して、本発明の実施例4に係る電子体温計について説明する
。図8は、測温部3aが被測定部位に適切に接触したときのプローブ3内部の圧力の時間変化と温度の時間変化の関係を示すグラフである。図9は、測温部3aが腋を突き抜けているときのプローブ3内部の圧力の時間変化と温度の時間変化の関係を示すグラフである。図10は、プローブ3の挟み方が緩いときのプローブ3内部の圧力の時間変化と温度の時間変化の関係を示すグラフである。図11は、本実施例に係る電子体温計における体温測定のフローチャートである。
上記実施例1及び3では、測温部3aが腋を突き抜けた状態でプローブ3が腋下に挟まれているような場合には、測温部3aが被測定部位に適切に接触した場合と同じように、人体接触感知センサ7によって検出される圧力(静電容量型圧力センサ7aが出力する静電容量、あるいは、ひずみゲージ7cが出力する抵抗値から算出されるプローブ3内部の圧力)が増加してしまい、誤検出を生じてしまう場合がある。また、上記実施例2では、例えば、手や指でプローブ3の先端側を握った場合に、その握り方によってはプローブ3が腋下に挟まれたときと同じ圧力変化(ひずみゲージ7bが出力する抵抗値から算出されるプローブ3内部の圧力の変化)を生じてしまい、誤検出を生じてしまう場合がある。
そこで、本実施例に係る電子体温計においては、人体接触感知センサ7によってプローブ3内部の圧力変化を計測することに加えて、温度センサ6によって検出された温度の変化を計測することにより、測温部3aが被測定部位に適切に接触したか否かを判定するようにした。
具体的には、図8に示すように、測温部3aに被測定部位が適切に接触すると、人体接触感知センサ7から検出される圧力が増大するとともに、温度センサ6から検出される温度も上昇する。したがって、圧力の変化量が所定の基準値、つまり、測温部3aが被測定部位に適切に接触したと判定される基準値を超えるとともに、このときに計測された温度変化が、測温部3aが被測定部位に適切に接触したと判定される所定の条件を満たした場合に初めて、測温部3aが被測定部位に適切に接触したと判定するようにした。
例えば、図9に示すように、測温部3aが腋を突き抜けた状態でプローブ3が腋下に挟まれることより増大した圧力の変化量が、測温部3aが被測定部位に適切に接触したときと同じ変化量となってしまう場合がある。このような場合に、圧力の変化量にのみ基づいて判定した場合には、被測定部位が測温部3aに適切に接触していないにもかかわらず、適切に接触していると誤って判定してしまうことがある。しかし、測温部3aが腋を突き抜けた状態の場合には温度センサ6によって検出される温度は殆んど上昇することはない。したがって、圧力の変化が基準値を超えていたとしても、温度上昇が、被測定部位が測温部3aに適切に接触したと判定される条件を満たしていなければ、適切に接触していないと判定し、誤った判定をしてしまうのを防止することができる。なお、図中のM2は、測温部3aが腋を突き抜けた状態でプローブ3が腋下に挟んだ瞬間を表している。
なお、仮に、温度センサ6のみによって被測定部位が測温部3aに適切に接触しているか否かを判定しようとすると、図10に示すように、プローブ3の挟み方が緩いときのように測温部3aが被測定部位にしっかりと接触しなかった場合において誤った判定をしてしまう場合がある。すなわち、プローブ3の挟み方が緩く測温部3aが被測定部位にしっかりと接触していないが、温度上昇の条件を満たしてしまったような場合には、被測定部位が測温部3aに適切に接触していると判定してしまう。一方、圧力の上昇は、図10に示すように、基準値を超えないため、圧力の変化を計測することで、測温部3aが被測定部位に適切に接触していないことが判別でき、誤った判定をしてしまうことを防止することができる。なお、図中のM3は、プローブ3を緩く挟んだ瞬間を表している。
ここで、図11を参照して本実施例に係る電子体温計における体温測定のフローについ
て説明する。なお、ここでは本実施例の電子体温計が予測式の場合を例にとって説明する。また、実施例1において説明した体温測定フロー(図5)と共通するステップについては、同じ番号を付してその説明を省略する。以下、図5における体温測定フローと異なる点についてのみ説明する。
て説明する。なお、ここでは本実施例の電子体温計が予測式の場合を例にとって説明する。また、実施例1において説明した体温測定フロー(図5)と共通するステップについては、同じ番号を付してその説明を省略する。以下、図5における体温測定フローと異なる点についてのみ説明する。
上記各実施例においては、図5に示すように、体温測定開始前における測温部3aの接触状態の判定(図5のS104)、及び、体温測定中における測温部3aの接触状態の判定(図5のS110)を、静電容量型圧力センサ7aが出力する静電容量の変化、あるいは、ひずみゲージ7b、7cが出力する抵抗値の変化のみに基づいて判定していた。一方、本実施例では、図11に示すように、体温測定開始前及び体温測定中における測温部3aの接触状態を、静電容量あるいは抵抗値の変化に加え、温度センサ6によって検出された温度の変化に基づいて判定するようにした(S204、S210)。なお、ここでは静電容量の変化に基づく体温測定フローについてのみを説明し、抵抗値の変化に基づく体温測定フローについては、図示及び説明は省略するが、原理としては静電容量の場合と同様である。
具体的には、検出された静電容量の値Cと電源投入直後の静電容量の値C0との差(C−C0)が所定値(例えば、0.5pF)を超え、なおかつ、計測される温度変化ΔTが所定値を超えている場合、すなわち、温度の上昇率(図8〜図10における温度変化の傾き)が、測温部3aが被測定部位に適切に接触していると判定できる基準の上昇率を超えて上昇している場合には、測温部3aが適切に接触していると判定するようにした(S204、S210)。なお、これらの条件は一例であり、これに限定するものではない。
これにより、実際には測温部3aが被測定部位に適切に接触していないのにもかかわらず、静電容量の変化量が、測温部3aが適切に接触した場合と同じ値を示してしまったような場合でも、温度変化が、測温部3aが適切に接触していると判定できる上昇率を示していなければ、測温部3aが適切に接触していないと判定することができ、誤った判定をしてしまうことが防止される。同様に、温度変化が、測温部3aが適切に接触していると判定できる上昇率を示していても、静電容量の変化量が、測温部3aが適切に接触したと判定できる所定値を超えていなければ、測温部3aが適切に接触していないと判定して、誤判定の発生を防止することができる。
したがって、本実施例によれば、誤検出の発生を抑制することができ、体温測定の精度の向上を図ることができる。
1 電子体温計
2 体温計本体
3 プローブ
3a 測温部
4 内部部品
5 キャップ
6 温度センサ
7 人体接触感知センサ
7a 静電容量型圧力センサ
11 電源部
12 LCD
13 ブザー
14 CPU
15 メモリ
16、17 CR発振回路
2 体温計本体
3 プローブ
3a 測温部
4 内部部品
5 キャップ
6 温度センサ
7 人体接触感知センサ
7a 静電容量型圧力センサ
11 電源部
12 LCD
13 ブザー
14 CPU
15 メモリ
16、17 CR発振回路
Claims (7)
- 温度を検出するための温度センサを有する測温部を備えた内部中空のプローブと、
前記プローブの中空内部の圧力を検出する圧力センサと、
前記プローブの変形によって生じる前記プローブの中空内部の圧力の変化に基づいて、前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする電子体温計。 - 前記プローブの中空内部は、密閉されており、
前記圧力センサは、密閉された前記プローブの中空内部に配置された静電容量型圧力センサであることを特徴とする請求項1に記載の電子体温計。 - 前記圧力センサは、前記プローブの中空内部を密閉する膜部材と、前記膜部材に取り付けられたひずみゲージと、を備えており、前記プローブの変形によって生じる前記プローブの中空内部の圧力の変化を、前記プローブの中空内部の圧力の変化によって生じる前記膜部材の変形による前記ひずみゲージの抵抗値の変化として検出することを特徴とする請求項1に記載の電子体温計。
- 温度を検出するための温度センサを有する測温部を備えた内部中空のプローブと、
前記プローブの中空内部における前記温度センサの近傍に配置されたひずみゲージと、
前記プローブの変形による前記ひずみゲージの抵抗値の変化に基づいて、前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする電子体温計。 - 前記使用者の体温を予測する電子体温計であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電子体温計。
- 前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触していないと前記判定部が判定した場合に警報を鳴らす報知手段を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の電子体温計。
- 前記判定部は、前記プローブの中空内部の圧力の変化あるいは前記ひずみゲージの抵抗値の変化と、前記温度センサによって検出された温度の変化とに基づいて、前記測温部が使用者の被測定部位に適切に接触しているか否かを判定することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の電子体温計。
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JP2008041617A JP2009198379A (ja) | 2008-02-22 | 2008-02-22 | 電子体温計 |
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- 2008-02-22 JP JP2008041617A patent/JP2009198379A/ja not_active Withdrawn
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