JP2009198342A - 表面形状測定装置,表面形状測定方法 - Google Patents

表面形状測定装置,表面形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的演算能力の低い素子でも移動式光切断法による形状測定において高速な光切断線抽出処理を実現でき,また,外乱の影響による光切断線の誤抽出を回避できること。
【解決手段】移動体から出射するシート光の光源を点滅させ,カメラの撮像タイミングをその光源の点滅に同期させ,複数回の光源点滅に応じて得られる複数の撮影画像のデータについて,複数の光源点灯時撮影画像が積算され,複数の光源消灯時撮影画像が減算された積算差分画像データを算出し(S1〜S10),その積算差分画像データについて,過去の光切断線の抽出位置に応じて設定した抽出対象領域から光切断線の像を抽出し(S12),その抽出ができなかった場合に,他の画像領域について光切断線の像を抽出する(S14)。
【選択図】図3

Description

本発明は,相対的に移動する被測定物の表面形状を光切断法により検出する表面形状測定装置及びその方法に関するものである。
既存の工場に増設される新たな施設と既存施設との干渉や接近度合いを検討する場合や,通路に沿った構造物の状態や障害物の有無を検討する場合等には,屋外や広い工場内に存在する既存物(既存の構造物や設備等)の表面形状(三次元形状)を測定する必要がある。また,コンベアなどの搬送設備によって移送される製品の形状を検査する場合には,移動するその製品の表面形状(三次元形状)を測定する必要がある。
従来,広範囲に渡って存在する物体(被測定物)の表面形状を測定する場合,光切断法による形状測定が採用されることがある。この場合,表面形状の測定装置が固定され,そこからシート光(スリット光)を出射することにより,その周辺を移動する被測定物(物体)の表面に光切断線を走査し,その光切断線をカメラ及び画像処理装置により検出することが行われる。また,既定ルートを移動する移動体からシート光を出射することにより周辺の物体の表面形状が測定される場合や,表面形状の測定装置及び被測定物の両方が移動しつつ形状測定が行われる場合もある。以下,相対的に移動する被測定物の表面形状を光切断法により測定することを,移動式光切断法による形状測定という。即ち,前記移動式光切断法による形状測定は,相対的に移動する被測定物のカメラによる撮像及びその撮像により得られた画像からの光切断線の像の抽出処理(以下,光切断線抽出処理という)を繰り返すことにより,前記被測定物の表面形状(表面の凹凸の分布)を測定する。なお,抽出された光切断線の位置(座標)が,シート光の出射方向の位置における物体の表面高さ(シート光出射部からの距離)を表す。なお,光切断法そのものは形状測定の技術分野において周知の手法であるため,その詳細の説明は省略する。
一般に,光切断線抽出処理は,処理対象画像における光切断線の像に交差する方向の1ライン分の画素群ごとに,最も輝度値の高い位置を検出することにより行われる。
そして,前記移動式光切断法による形状測定において,広範囲に渡って存在する物体の表面形状を高い空間分解能で測定するためには,光切断線抽出処理の繰り返し回数が膨大となる。従って,総測定時間を短縮するためには,光切断線抽出処理の高速化が重要となる。即ち,移動体の移動速度を速めるとともに,カメラによる撮像周期をごく短周期とし,その撮像周期内に光切断線抽出処理を完了させることが総測定時間の短縮につながる。
一方,処理対象画像に,光切断線以外の外乱となる高輝度の画素が存在すると,光切断線を正しく抽出することが難しくなる。
そこで,カメラ側の光学フィルタにより,光切断線抽出の対象となる画像から外乱光成分を除去することが考えられる。
また,特許文献1には,シート光の光源を点滅させ,光切断線が存在する画像から存在しない画像を差し引いた差分画像に基づいて光切断線の像を抽出する技術について示されている。これにより,光切断線の像の抽出対象となる画像から,光切断線以外の外乱となる高輝度の像が除去され,光切断線抽出の精度が高まる。
特開昭60−200103号公報
しかしながら,光切断線抽出処理の高速化のために,画像処理装置に処理能力の高いプロセッサを採用することは,コストアップにつながるため好ましくない。特に,前記移動式光切断法による形状測定では,移動体の移動ルート周辺の広角範囲を撮像する必要があるため,カメラ及び光切断線抽出処理を行う画像処理装置のセットが複数セット設けられることが多い。そのため,画像処理装置に処理能力の高いプロセッサを採用すると,コストアップが顕著となる。
また,前述したように光学フィルタにより外乱光の成分を除去する技術は,光切断線の像の抽出対象となる画像に,シート光と同じ波長帯の外乱光の像が含まれる場合に,その外乱光の像を除去できずに光切断線の誤抽出がなされるという問題点があった。
また,特許文献1に示される技術は,シート光の光源の点灯時と消灯時とで,撮影画像における外乱光の像の位置に変化がないことが前提となっている。しかしながら,移動体周辺の物体の形状測定を行う場合,光源点灯状態での撮像時と光源消灯状態での撮像時との間の経過時間内に移動体が移動するため,移動体に保持されたカメラと周辺の物体との相対位置が変化する。従って,外乱光の光源が移動体に近い位置に存在すると,撮影画像におけるその外乱光の像の位置(座標)は,シート光の光源の点灯時と消灯時とで比較的大きく変化する。そのそのため,移動体周辺の物体の形状測定に特許文献1に示される技術を適用した場合,外乱光の光源が移動体の近くに存在するとその外乱光の影響を除去できず,光切断線の誤抽出がなされるという問題点があった。
また,シート光の光源の点灯時の画像と消灯時の画像とにおける高輝度部分の形状の近似度(相関)を算出し,その近似度に基づいて外乱光の像を除去することも考えられる。しかしながら,そのような形状の近似度演算は,演算負荷が高く,演算能力の高いプロセッサが必要となって実用的でない。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,比較的演算能力の低い実用的なプロセッサやその他の素子(回路)を採用しても,前記移動式光切断法による形状測定において高速な光切断線抽出処理を実現でき,また,外乱光の光源と光切断線撮像用のカメラとの距離に関わらず,外乱の影響による光切断線の誤抽出を極力回避できる表面形状測定装置及びその方法を提供することにある。
上記目的を達成するために,第1発明に係る表面形状測定装置は,次の(1−1)〜(1−6)に示される各構成要素を備えている。
(1−1)相対的に移動する被測定物に向けてシート光を出射する投光手段。
(1−2)前記被測定物の二次元画像を撮像する撮像手段。
(1−3)前記撮像手段の撮影画像のデータもしくはそのデータに基づき算出されるデータである処理対象画像データから前記被測定物の表面において前記シート光の照射により形成される光切断線の像を抽出する光切断線抽出手段。
(1−4)前記光切断線抽出手段が備えるものであり,過去の前記光切断線の抽出位置に応じて前記処理対象画像データの画像領域の一部である抽出対象領域を設定する抽出対象領域設定手段。
(1−5)前記光切断線抽出手段が備えるものであり,新たに得られた前記処理対象画像データにおける前記抽出対象領域から前記光切断線の像を抽出する第1の光切断線抽出手段。
(1−6)前記光切断線抽出手段が備えるものであり,前記第1の光切断線抽出手段により前記抽出対象領域から前記光切断線の像を抽出できなかった場合に,新たに得られた前記処理対象画像データにおける前記抽出対象領域以外を含む画像領域から前記光切断線の像を抽出する第2の光切断線抽出手段。
なお,「相対的に移動する」とは,前記被測定物の直線移動や回転等によって前記被測定物の表面が移動する場合と,前記被測定物は固定された状態で,前記投稿手段及び前記撮像手段が前記被測定物の周辺を移動する場合とを含む。
一般に,大型の構造物の表面形状は,ほぼ同じ断面形状が連続する部分や断面形状が緩やかに変化する部分が多い。そのため,大型の構造物の表面に対し光切断線の走査及びカメラによる短周期での撮像を行った場合,順次得られる前記処理対象画像データにおける光切断線の像は,前回の位置とほぼ同じ位置又はその近傍に表れることが多い。本発明は,前回或いは前回を含む過去数回分の光切断線の抽出位置に応じて次に光切断線が表れる可能性が高い一部の画像領域(前記抽出対象領域)を設定し,その画像領域を新たな光切断線抽出処理の対象領域とする。これにより,膨大な回数の光切断線抽出処理の繰り返しにおいて,ごく少ない演算量で光切断線を抽出できる頻度が高くなる。その結果,比較的演算能力の低い実用的なプロセッサやその他の素子(回路)を採用しつつ,光切断線抽出処理を高速化できる。
さらに,本発明においては,多くの場合,前記抽出対象領域において光切断線の像が抽出されるので,前記抽出対象領域外に外乱光の像が存在してもその影響を受けない。従って,本発明によれば,外乱光の光源と前記撮像手段との距離に関わらず,外乱の影響により誤った光切断線抽出処理の結果が得られる確率が格段に低くなる。
また,前記第1発明において,前記第1の光切断線抽出手段による前記光切断線の像の抽出が,前記処理対象画像データにおける前記シート光に直交する方向の1ライン分のデータごとに行われることが考えられる。この場合,その1ライン分のデータにおける前記抽出対象領域から前記光切断線の像を抽出できなかった場合に,その1ライン分のデータについて前記第2の光切断線抽出手段による前記光切断線の像の抽出が行われることが考えられる。
これにより,前記光切断線の長手方向(即ち,前記シート光に平行な方向)の一部のみが,前記抽出対象領域から外れた位置に存在する場合でも,その光切断線を確実に抽出できる。
また,上記目的を達成するために,第2発明に係る表面形状測定装置は,次の(2−1)〜(2−5)に示される各構成要素を備えている。
(2−1)相対的に移動する被測定物に向けてシート光を出射する投光手段。
(2−2)前記被測定物の二次元画像を撮像する撮像手段。
(2−3)前記撮像手段の撮影画像のデータに基づき算出される処理対象画像データから前記被測定物の表面において前記シート光の照射により形成される光切断線の像を抽出する光切断線抽出手段。
(2−4)前記投光手段における前記シート光の光源を点滅させ,前記撮像手段の撮像タイミングを前記光源の点滅に同期させる点滅同期手段。
(2−5)複数回の前記シート光の光源の点滅に応じて得られる複数の前記撮影画像のデータについて,複数の前記光源の点灯時における前記撮影画像のデータが積算され,複数の前記光源の消灯時における前記撮影画像のデータが減算されたデータである前記処理対象画像データを算出して記憶手段に記憶させる画像減算積算手段。
なお,前記画像減算積算手段により得られる前記処理対象画像データは,前記光源の点灯時における前記撮影画像のデータから前記光源の消灯時における前記撮影画像のデータが減算された差分画像データが,前記シート光の光源の点滅回数(複数回)に応じて得られる分だけ積算された画像データと同じデータである。
前述したように,大型の構造物の表面に対し光切断線の走査及びカメラによる短周期での撮像を行った場合,短期間のうちに得られる複数の撮影画像それぞれにおける光切断線の位置(座標)はほぼ同じであることが多い。
従って,本発明(第2発明)では,前記差分画像データにおいて,光切断線の像は存在し,前記シート光の光源が点滅する間に前記撮像手段から見た位置が変化しない外乱光源(移動体から十分に遠い外乱光源)の像は除去されている。一方,前記差分画像データにおいて,前記シート光の光源が点滅する間に前記撮像手段から見た位置が変化する外乱光源(移動体に近い外乱光源)の像のうち,移動前後の位置が重なる部分の像(以下,外乱光源の重複像という)が残存している。また,複数の前記差分画像データそれぞれにおける前記外乱光源の重複像の位置は異なる。そのため,複数の前記差分画像データが積算された前記処理対象画像データにおいては,光切断線の像を形成する画素の輝度が積算される一方,前記外乱光源の重複像それぞれを形成する画素の輝度は積算されずにそのまま維持される。
従って,本発明によれば,前記処理対象画像データを用いて従来と同様の光切断線抽出処理(最高輝度の画素の検出処理)を行うだけで,前記撮像手段から遠い外乱光源及び前記撮像手段に近い外乱光源のいずれの影響も除去できる。しかも,画像データの減算及び積算というごく簡易で演算負荷の低い処理により外乱光源の影響を除去できる。その結果,比較的演算能力の低い実用的なプロセッサやその他の素子(回路)を採用しつつ,正確かつ高速な光切断線抽出処理を実現できる。
また,本発明に係る表面形状測定装置が,(2−1)〜(2−5)に示した各構成要素と,(1−4)〜(1−6)に示した各構成要素とを備えることも考えられる。
また,本発明は,前記第1発明に係る表面形状測定装置,又は前記第2発明に係る表面形状測定装置における各構成要素によって実行される処理を行う表面形状測定方法として捉えることもできる。
このような本発明に係る表面形状測定方法は,前述した本発明に係る表面形状測定装置と同様の作用効果を奏する。
本発明によれば,比較的演算能力の低い実用的なプロセッサやその他の素子(回路)を採用しても,前記移動式光切断法による形状測定において高速な光切断線抽出処理を実現でき,また,外乱光の光源と移動体との距離に関わらず,外乱の影響による光切断線の誤抽出を極力回避できる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る表面形状測定装置Wの概略構成図,図2は表面形状測定装置Wの主要部の構成を表すブロック図,図3は表面形状測定装置Wによる光切断線抽出処理の手順の一例を表すフローチャート,図4は外乱像のない撮影画像及びその1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図,図5は外乱像のある撮影画像及びその1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図,図6は表面形状測定装置Wにおける撮影画像及びその差分画像の変遷を模式的に表した図,図7は表面形状測定装置Wにより得られる積算差分画像及びその1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図,図8は表面形状測定装置Wにより設定される抽出対象領域を模式的に表した図である。
まず,図1に示される概略図及び図2に示されるブロック図を参照しつつ,本発明の実施形態に係る表面形状測定装置Wの構成について説明する。以下,表面形状測定装置Wのことを形状測定装置Wと略称する。
前記形状測定装置Wは,移動体3に保持されて移動しつつ,広範囲に渡って存在する被測定物1(物体)の表面形状を光切断法により測定する装置である。
前記移動体3は,予め定められた移動経路2に沿って移動する装置であり,その移動経路2は,例えば,工場の床面に敷設された搬送ロボットの行路案内用のテープや,路面電車や鉄道のレール等に沿う経路である。通常,前記移動体3は,前記移動経路2に沿って一定速度で移動する。
図1,図2に示されるように,前記形状測定装置Wは,投光部10と,カメラ20と,画像演算ユニットVと,位置センサ4と,ホストコンピュータ5とを備えている。
前記投光部10は,予め定められた前記移動経路2に沿って移動する移動体3に保持され,その移動体3の周辺に存在する被測定物1に向けてシート光Lsを出射する装置である。この投光部10は,光源11及びその光源11の点滅を制御するスイッチ回路12と,前記光源11が発する光をシート状(平板状といってもよい)にして放射する不図示の光学系とを備えている。前記光源11は,例えば,He−Cdレーザ光源等である。前記被測定物1の表面における前記シート光Lsが到達する(接する)部分には,光切断線Lcが形成される。
前記カメラ20は,前記移動体3に保持され,前記被測定物1の二次元画像を撮像する撮像手段である。
ここで,前記投光部10は,前記移動体3の進行方向に直交する面内で前記シート光Lsを出射し,前記カメラ20は,そのシート光Lsが形成する面に対して斜めの方向から前記被測定物1を撮像する。前記投光部10と前記被測定物1の表面との距離が予め定められた範囲(以下,測定可能範囲という)内である場合,前記カメラ20の撮影画像には,光切断線Lcの像が含まれる。
また,前記カメラ20の撮影画像における光切断線Lcの位置(座標)が,シート光Lsの出射方向の位置における前記被測定物1の表面高さ(前記投光部10からの距離)を表す。
図4は,前記カメラ20の撮影画像(外乱像を含まないもの)及びそのX軸方向1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図である。なお,本実施形態では,前記カメラ20の撮影画像の2次元座標におけるY軸方向がシート光Lsに平行な方向に対応するよう設定されている場合について例示するが,他の設定状態であってかまわない。また,図4及び後に説明する図5〜図8に示される画像の模式図は,便宜上,輝度が低い領域が白色で,輝度が高い領域が黒色で表現されている。
図4に示されるように,前記カメラ20の撮影画像には,全体としてY軸方向(シート光Lsに平行な方向)に伸びて形成された光切断線Lcの像が含まれる。この場合,その撮影画像において,あるY軸座標(Yi)のライン上で光切断線Lcの像が存在する位置のX軸座標が,そのY軸座標に(Yi)相当する位置(シート光Lsに平行な方向の位置)における前記被測定物1の表面高さを表す。
一般に,光切断線抽出処理は,図4に示されるような画像におけるX軸方向の1ライン分(Y軸座標=Yi)の画素群ごとに,最も輝度値の高い位置Xp(以下,ピーク輝度の位置)を検出することにより行われる。
前記画像演算ユニットVは,所定の同期信号を出力する発振回路40及び光切断線抽出処理を実行する光切断線抽出回路30を内蔵するユニットである(図2参照)。
前記光切断線抽出回路30は,前記カメラ20の撮影画像のデータ(以下,入力画像データという)を入力し,そのデータに基づいて光切断線Lcの像を抽出する処理(光切断線抽出処理)を実行し,その処理結果を前記ホストコンピュータ5に対して出力する回路である。
前記光切断線抽出回路30は,画像処理回路31,RAM32(Random Access Memory)及び出力インターフェース33を備えている。
本実施形態における前記画像処理回路31は,順次入力される複数の前記入力画像データから後述する積算差分画像データを算出し,その積算差分画像データから光切断線Lcの像を抽出する光切断線抽出処理を実行する。なお,前記画像処理回路31は,前記入力画像データから光切断線Lcの像を抽出することも可能である。
前記RAM32は,前記画像処理回路31によって画像データやその他のデータの記録及び参照がなされるメモリである。
前記出力インターフェース33は,光切断線Lcの像の抽出結果(抽出位置の座標情報)を前記ホストコンピュータ5に出力する信号伝送インターフェースである。
前記発振回路40は,前記投光部10における前記光源11(シート光Lsの光源)を点滅させるタイミングを規定する同期信号を出力する回路である。前記同期信号は,点灯同期信号と消灯同期信号とが所定周期で交互に発生する信号であり,前記スイッチ回路12,前記カメラ20及び前記光切断線抽出回路30のそれぞれに同時に伝送される。
前記投光部10における前記スイッチ回路12は,前記点灯同期信号の発生に応じて前記光源11を点灯させ,前記消灯信号の発生に応じて前記光源11を消灯させる。
また,前記カメラ20は,前記点灯同期信号の発生時及び前記消灯信号の発生時の両方のタイミングで撮像及び撮影画像のデータ(前記入力画像データ)の前記光切断線抽出回路30への伝送を行う。
また,前記光切断線抽出回路30は,前記点灯同期信号の発生時及び前記消灯信号の発生時の両方のタイミングで前記入力画像データを前記カメラ20から取得する。
このように,前記発振回路40及び前記スイッチ回路12は,前記投光部10における前記光源11を点滅させるとともに,前記カメラ20の撮像タイミングを前記光源11の点滅に同期させる点滅同期手段の一例である。
例えば,前記光源11の点滅周波数を30Hz(即ち,点灯と消灯とを16.67秒間ずつ交互に繰り返す)とし,前記カメラ20のフレームレートを60fpsとする。これにより,前記光源11の点灯期間及び消灯期間それぞれと前記カメラ20による撮像タイミングとが同期する。
前記位置センサ4は,前記移動体3の位置を検出するセンサである。この位置センサ4は,例えば,前記移動体3の基準位置からの移動距離を検出する距離センサや,前記起動2に沿って複数並べて設置された無線タグや無線基地局から位置情報を読み取る無線機等が考えられる。以下,前記位置センサ4により得られる位置情報を移動位置情報という。この移動位置情報は,前記光切断線抽出回路30を通じて前記ホストコンピュータ5に伝送される。
前記ホストコンピュータ5は,CPU50,入力インターフェース51及びハードディスク52等を備えた計算機である。このホストコンピュータ5は,前記入力インターフェース51を通じて,前記光切断線抽出回路30から光切断線Lcの抽出座標の情報及びその光切断線Lcの抽出位置に対応する前記移動位置情報を取得する。これら光切断線Lcの抽出座標の情報及び前記移動位置情報は,関連付けられて前記ハードディスク52に記憶される。これにより,前記ハードディスク52には,前記移動体3の位置を表す前記移動位置情報ごとに,その位置における1次元方向(Y軸方向)の前記被測定物1の表面の高さ分布を表す前記光切断線Lcの抽出座標の情報が記憶される。以下,こうして前記ハードディスク52に記憶される情報を,以下,測定結果情報という。
そして,前記CPU50は,前記測定結果情報に基づく各種の処理を実行する。例えば,前記測定結果情報を三次元座標空間における座標値に換算することにより,前記被測定物1における前記移動経路2側から見える面の三次元形状データを算出する処理を実行する。
図5は,前記カメラ20の撮像範囲に外乱となる光源が存在する場合の前記カメラ20の撮影画像及びそのX軸方向1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図である。
前記被測定物1が24時間連続操業が行われるプラントや屋外に存在する場合,図5に示されるように,前記カメラ20の撮影画像には,光切断線Lcの像の他,シート光Ls以外の光を発する外乱光源Ns1,Ns2の像が含まれ得る。
前記入力画像データに前記外乱光源Ns1,Ns2の像(光切断線Lcの像以外の外乱となる高輝度の画素)が存在すると,X軸方向の1ライン分(Y軸座標=Yi)の画素群ごとにピーク輝度の位置を検出する簡易な光切断線抽出処理では,光切断線Lcの像の誤抽出につながる。
ここで,前記移動体3に対して比較的近い距離に存在する外乱光源Ns1を近距離外乱光源Ns1といい,前記移動体3に対して十分に遠い距離に存在する外乱光源Ns2を遠距離外乱光源Ns2という。
前記遠距離外乱光源Ns2は,前記光源11の点滅が2回〜5回程度行われる間の前記移動体3の移動によっても,前記カメラ20の撮影画像内における外乱像の位置が変化しないとみなせる程度まで遠い位置に存在する外乱光源である。また,前記近距離外乱光源Ns1は,前記遠距離外乱光源Ns2以外の外乱光源である。この近距離外乱光源Ns1の像は,前記光源11の点滅が1回行われる間の前記移動体3の移動により,前記カメラ20の撮影画像内における外乱像の位置が変化する。
前記形状測定装置Wは,このような外乱光源Ns1,Ns2の種類によらず,それら外乱の影響による光切断線Lcの誤抽出を回避する機能を備えている。
次に,図3に示されるフローチャートを参照しつつ,前記画像処理回路31による光切断線周出処理の手順について説明する。なお,これ以降に表記されるS1,S2,…は,処理手順の識別符号を表す。
まず,前記画像処理回路31は,画像データの積算回数のカウント数を表す変数iを初期化(i=1)する(S1)。
さらに,前記画像処理回路31は,前記発振回路40からの前記点灯同期信号の入力状況を監視する(S2)。
そして,前記画像処理回路31は,前記点灯同期信号の入力に応じて,前記移動位置情報の取得処理(S3)及び前記光源11の点灯時における前記入力画像データの取得処理(S4)を実行する。
また,ステップS4で取得された前記光源11の点灯時における前記入力画像データ(以下,点灯時入力画像データという)は前記RAM32に記録される。
続いて,前記画像処理回路31は,前記発振回路40からの前記消灯同期信号の入力状況を監視する(S5)。
そして,前記画像処理回路31は,前記消灯同期信号の入力に応じて,前記光源11の消灯時における前記入力画像データ(以下,消灯時入力画像データという)の取得処理(S6)を実行する。なお,このステップS6で取得された前記入力画像データも,前記RAM32に記録される。
次に,前記画像処理回路31は,前記点灯時入力画像データから前記消灯時入力画像データを減算し,その減算結果である差分画像データを前記RAM32に記憶させる(S3:画像減算工程)。前記差分画像データにおける各画素の輝度値は,前記点灯時入力画像データにおける各画素の輝度値から前記消灯時入力画像データにおける対応画素の輝度値が減算された値となる。なお,前記差分画像データの輝度値が,所定の下限値(例えば,0)以上に制限されることも考えられる。
また,前記画像処理回路31が,前記消灯時入力画像データの取得(S6)を行いながら,前記RAM32に記憶されている前記点灯時入力画像データの各輝度値を,前記差分画像データの輝度値に更新することも考えられる。これにより,前記RAM32の必要容量を少なくできる。
さらに,前記画像処理回路31は,複数回の前記光源11の点滅に応じて得られる複数の前記差分画像データを順次積算し,その積算により得られた画像データ(前記積算差分画像データ)を前記RAM32に記憶させる(S8:画像積算工程)。
そして,前記画像処理回路31は,前記変数iをカウントアップしつつ(S9),その変数iが予め定められた設定積算回数Mを超えるまでステップS2〜S8の処理を繰り返す(S10)。これにより,順次得られるM個の前記差分画像データが積算された前記積算差分画像データが前記RAM32に記憶される。
以上に示したステップS2〜S8の工程が前記設定積算回数M(M≧2)だけ繰り返されることにより得られる前記積算差分画像データが,後述する光切断線抽出処理(S11〜S18)の対象となる。
例えば,前記光源11の点滅周波数が30Hz,前記カメラ20のフレームレートが60fpsである場合,30Hzの周波数(33.33msecの周期)で新たな前記差分画像データが得られる。この場合,前記差分画像データの積算回数(前記設定積算回数M)を2[回]〜3[回]程度とすることが考えられる。そうすると,前記積算差分画像データは,前記設定積算回数Mが2[回]であれば15Hzの周波数(66.67msecの周期)で,前記設定積算回数Mが3[回]であれば10Hzの周波数(100msecの周期)で算出される。
ところで,前記画像処理回路31は,ステップS2〜S10の工程(画像減算積算工程)において,前記設定積算回数M(M≧2)の前記光源11の点滅に応じて得られる2×M[個]の前記入力画像データ(撮影画像のデータ)について,M[個]の前記点灯時入力画像データが積算され,M[個]の前記消灯時入力画像データが減算されたである前記積算差分画像データを算出し,それを前記RAM32に記憶させればよい。
従って,前記画像処理回路31が,前記点灯時入力画像データの取得(S3)を行いながら,前記RAM32における前記積算差分画像データの記憶領域の各輝度値を,元の輝度値に前記点灯時入力画像データの輝度値を加算した輝度値に更新することが考えられる。さらにこの場合,前記画像処理回路31は,前記消灯時入力画像データの取得(S6)を行いながら,前記RAM32における前記積算差分画像データの記憶領域の各輝度値を,元の輝度値から前記消灯時入力画像データの輝度値を減算した輝度値に更新する。これにより,前記RAM32の必要容量を少なくできる。
以下,図6及び図7を参照しつつ,前記積算差分画像データの特徴について説明する。
図6は,前記形状測定装置Wにおける撮影画像及びその差分画像の変遷を模式的に表した図である。また,図7は,前記積算差分画像データの画像及びその1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図である。
前述したように,前記被測定物1が大型の構造物等である場合,その表面に対し光切断線Lcの走査及び前記カメラ20による短周期での撮像を行った場合,短期間のうちに得られるM[個]の前記入力画像データ(図6(a),(c),(e)を参照)それぞれにおける光切断線Lcの位置(座標)はほぼ同じであることが多い。前記被測定物1の表面形状(起伏)が急変する頻度が比較的少ないからである。
また,光切断線Lcの像は,前記点灯時入力画像データ(図6(a),(c),(f)を参照)には現れるが,前記消灯時入力画像データ(図6(b),(d),(f)を参照)には現れない。従って,前記差分画像データ(図6(g),(h),(i)を参照)において,光切断線Lcの像は存在する。
一方,前記近距離外乱光源Ns1の像及び前記遠距離外乱光源Ns2の像のいずれも,前記点灯時入力画像データ及び前記消灯時入力画像データの両方に現れる。ここで,光源点灯状態での撮像時と光源消灯状態での撮像時との間の経過時間(点滅周期)内に前記移動体3が移動する。これに伴い,前記移動体3に保持された前記カメラ20と前記被測定物1との相対位置が変化する。但し,その相対位置の変化の前後において,前記カメラ20から見た前記遠距離外乱光源Ns2の存在方向の変化は微小であるが,前記カメラ20から見た前記近距離外乱光源Ns1の存在方向の変化は比較大きい。そのため,前記遠距離外乱光源Ns2の像は,2×M[個]の入力画像データのいずれにおいてもほぼ同じ位置に存在するが,前記近距離外乱光源Ns1の像は,2×M[個]の入力画像データにおいて異なる位置に存在する。
従って,前記差分画像データにおいて,前記遠距離外乱光源Ns2の像(位置が変化しない外乱光源の像)は除去されている。
一方,前記差分画像データにおいて,前記近距離外乱光源Ns1の像(位置が変化する外乱光源の像)のうち,前記移動体3の移動前後において位置が重なる部分の像である前記外乱光源の重複像Ns1’が残存している。また,M[個]の前記差分画像データそれぞれにおける前記外乱光源の重複像Ns1’の位置は異なる。
そのため,M[個]の前記差分画像データが積算された前記積算差分画像データにおいては(図7を参照),光切断線Lcの像を形成する画素の輝度が積算される一方,前記外乱光源の重複像Ns1’それぞれを形成する画素の輝度は積算されずにそのまま維持される。
従って,前記積算差分画像データを用いて前記ピーク輝度の位置Xpの検出処理を行うだけで,前記近距離外乱光源Ns1及び前記遠距離外乱光源Ns2のいずれの影響も除去できる。しかも,画像データの減算及び積算というごく簡易で演算負荷の低い処理により外乱光源Ns1,Ns2の影響を除去できる。その結果,比較的演算能力の低い実用的なプロセッサやその他の素子(回路)を前記画像処理回路31として採用しつつ,正確かつ高速な光切断線抽出処理を実現できる。
以上のようにして新たな前記積算差分画像データが得られると,前記画像処理回路31は,その積算差分画像データから光切断線Lcの像を抽出する処理(S11〜S16)を実行する。
ここで,ステップS11〜S16の処理について説明する前に,図8を参照しつつ抽出対象領域について説明する。この抽出対象領域は,前記積算差分画像データの全画像領域の中で,光切断線Lcの像の抽出の際の最初の段階で参照される画像領域である。
前記画像処理装置31は,後述するステップS15において,過去の光切断線Lcの抽出位置に応じて前記積算差分画像データ(処理対象画像データ)の画像領域の一部である前記抽出対象領域を設定する(S15:抽出対象領域設定工程)。なお,前記抽出対象領域の初期値は全画像領域である。
前記被測定物1が大型の構造物等である場合,その表面形状は,ほぼ同じ断面形状が連続する部分や断面形状が緩やかに変化する部分が多い。前記被測定物1の表面に対し光切断線Lcの走査及び前記カメラ20による短周期での撮像を行った場合,順次得られる前記積算差分画像データにおける光切断線Lcの像は,前回の位置とほぼ同じ位置又はその近傍に表れることが多い。
そこで,前記画像処理装置31は,例えば,前回の光切断線Lcの抽出位置を基準位置とし,その基準位置の前後の一定範囲の画像領域を前記抽出対象領域として設定する。図8において,X軸座標がXmin〜Xmaxの範囲内の領域(2本の一点鎖線の間の領域)が前記抽出対象領域である。
その他,過去数回分の光切断線Lcの抽出位置に基づく補間演算(線形補間や2次補間等)により前記基準位置を決定することも考えられる。
これにより,膨大な回数の光切断線抽出処理の繰り返しにおいて,ごく少ない演算量で光切断線Lcを抽出できる頻度が高くなる。その結果,比較的演算能力の低い実用的なプロセッサやその他の素子(回路)を前記画像処理回路31として採用しつつ,光切断線抽出処理を高速化できる。
また,前記抽出対象領域外に外乱光の像が存在してもその影響を受けない。
なお,Y軸方向における一部の範囲に,光切断線Lcの像が存在しない(抽出不能の)部分がある場合には,その部分についてはX軸方向の全範囲が前記抽出対象領域として設定される。
続いて,ステップS11以降の処理について説明する。
ステップS1〜S10の処理により新たな前記積算差分画像データが得られると,前記画像処理回路31は,画像データの参照対象とするY軸座標(Yi)を設定する(S11)。
そして,前記画像処理回路31は,設定したY軸座標ごとに,前記積算差分画像データにおけるX軸方向(シート光Lsに直交する方向)の1ライン分のデータにおける前記抽出対象領域から光切断線Lcの像を抽出する処理を実行する(S12:第1の光切断線抽出工程)。これにより,X軸方向の1ライン分(Y軸座標=Yi)の画素群ごとに,前記抽出対象領域内で前記ピーク輝度の位置Xpの検出処理が行われる。
但し,あるY軸座標(Yi)について,予め定められた抽出不能条件が成立する場合には,前記画像処理回路31は,そのY軸座標(Yi)における前記ピーク輝度の位置Xpは抽出不能と判別する。前記抽出不能条件は,例えば,ピーク輝度が予め定められた下限輝度よりも低いこと,或いはそのピーク輝度に対して所定範囲内の輝度値を有する画素数が予め定められた上限数よりも多いこと等が考えられる。
そして,前記画像処理回路31は,ステップS11で設定されたY軸座標(Yi)について,前記抽出対象領域から光切断線Lcの像(前記ピーク輝度の位置Xp)を抽出できた場合には,処理を後述するステップS15へ移行させる(S13)。
一方,前記抽出対象領域から光切断線Lcの像を抽出できなかった場合には,前記画像処理回路31は,ステップS11で設定されたY軸座標(Yi)について,新たに得られた前記処理対象画像データにおけるX軸方向の全領域のデータ(X軸方向1ライン分の全データ)から光切断線Lcの像を抽出する処理を実行する(S14:第2の光切断線抽出工程)。その他,ステップS14において,X軸方向1ライン分のデータにおける前記抽出対象領域を除く残りの画像領域についてのみ,光切断線Lcの像を抽出処理を実行することも考えられる。なお,X軸方向の全領域,及び前記抽出対象領域を除く残りの画像領域は,いずれも前記抽出対象領域以外を含む画像領域の一例である。
そして,前記画像処理回路31は,ステップS12及びステップS14の処理結果である光切断線Lcの像の抽出位置に応じて,前述した要領(図8参照)で次回の光切断線抽出処理の際に用いられる前記抽出対象領域を設定する(S15:抽出対象領域設定工程)。即ち,このステップS15で設定される前記抽出対象領域は,次回の光切断線抽出処理の時点において,過去の光切断線Lcの抽出位置に応じて設定された前記積算差分画像データの画像領域の一部といえる。
前記画像処理回路31は,以上に示したX軸方向1ライン分のデータごとの光切断線抽出処理(S11〜S15)を,Y軸方向の全範囲(全座標)について繰り返す(S16)。
このように,前記画像処理回路31は,前記第1の光切断線抽出工程による光切断線Lcの像の抽出(S12)が,前記積算差分画像データにおけるX軸方向(シート光Lsに直交する方向)の1ライン分のデータごとに行われる。また,その1ライン分のデータにおける前記抽出対象領域から光切断線Lcの像を抽出できなかった場合に,その1ライン分のデータについて前記第2の光切断線抽出工程による光切断線Lcの像の抽出(S14)が行われる。これにより,光切断線Lcの長手方向(即ち,前記シート光Lsに平行な方向)の一部のみが,前記抽出対象領域から外れた位置に存在する場合でも,その光切断線を確実に抽出できる。
そして,前記画像処理回路31は,Y軸方向の全範囲についてステップS11〜S15の処理を終了すると,光切断線Lcの抽出座標の情報とステップS3で取得した前記移動位置情報とを前記出力インターフェース33を通じて前記ホストコンピュータ5に出力する(S17)。これにより,光切断線Lcの抽出座標の情報及び前記移動位置情報が関連付けられた前記測定結果情報が前記ホストコンピュータ5のハードディスク52に記憶される。
また,前記画像処理回路31は,測定の終了条件が成立したか否かを判別しつつ(S18),その終了条件が成立するまで以上に示したステップS1〜S17の処理を繰り返し,その終了条件が成立すれば,光切断線抽出処理を終了させる。前記終了条件は,例えば,前記移動位置情報が予め定められた終了位置に達したことを示す情報であることや,不図示の操作部を通じて終了操作が行われたこと等が考えられる。
以上に示したように,前記形状測定装置Wによれば,比較的演算能力の低い実用的なプロセッサやその他の素子(回路)を前記画像処理回路31に採用しても,高速な光切断線抽出処理を実現でき,また,外乱光の光源と前記移動体3との距離に関わらず,外乱の影響による光切断線の誤抽出が生じにくい。
また,以上に示した実施形態では,前記積算差分画像データを算出する処理(S1〜S10)と,その積算差分画像データについて前記抽出対象領域を設定して2段階に分けて光切断線抽出を行う処理(S11〜S16)との両方を行う例について示した。
しかしながら,前記積算差分画像データを算出する処理(S1〜S10)を実行しない実施例も考えられる。その場合,前記抽出対象領域を設定して2段階に分けて光切断線抽出を行う処理(S11〜S16)は,前記入力画像データに対して実行される。
また,ステップS11〜S16の処理から,ステップS12,S13及びS15の処理を省いた実施例も考えられる。
また,前記投光部10及び前記カメラ20が,所定の移動経路に沿って移動するアクチュエータに保持された構成も考えられる。また,前記表面形状測定装置Wが固定され,被測定物1が,前記投光部10及び前記カメラ20に対向する位置を通過するように移動する移動体に保持されて移動することも考えられる。
本発明は,表面形状測定装置への利用が可能である。
本発明の実施形態に係る表面形状測定装置Wの概略構成図。 表面形状測定装置Wの主要部の構成を表すブロック図。 表面形状測定装置Wによる光切断線抽出処理の手順の一例を表すフローチャート。 外乱像のない撮影画像及びその1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図。 外乱像のある撮影画像及びその1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図。 表面形状測定装置Wにおける撮影画像及びその差分画像の変遷を模式的に表した図。 表面形状測定装置Wにより得られる積算差分画像及びその1ライン分の輝度分布の一例を模式的に表した図。 表面形状測定装置Wにより設定される抽出対象領域を模式的に表した図。
符号の説明
W :表面形状測定装置
V :画像演算ユニット
Ls:シート光
Lc:光切断線
Ns1:近距離外乱光源
Ns2:遠距離外乱光源
1 :被測定物
2 :移動体の移動経路
3 :移動体
4 :位置センサ
5 :ホストコンピュータ
10:投光部
11:光源
12:スイッチ回路
20:カメラ
30:光切断線抽出回路
31:画像処理回路
32:RAM
33:出力インターフェース
40:発振回路
50:CPU
51:入力インターフェース
52:ハードディスク
S1,S2,…:処理手順(ステップ)

Claims (6)

  1. 相対的に移動する被測定物に向けてシート光を出射する投光手段と,前記被測定物の二次元画像を撮像する撮像手段と,該撮像手段の撮影画像のデータもしくはそのデータに基づき算出されるデータである処理対象画像データから前記被測定物の表面において前記シート光の照射により形成される光切断線の像を抽出する光切断線抽出手段と,を備えた表面形状測定装置であって,
    前記光切断線抽出手段が,
    過去の前記光切断線の抽出位置に応じて前記処理対象画像データの画像領域の一部である抽出対象領域を設定する抽出対象領域設定手段と,
    新たに得られた前記処理対象画像データにおける前記抽出対象領域から前記光切断線の像を抽出する第1の光切断線抽出手段と,
    前記第1の光切断線抽出手段により前記抽出対象領域から前記光切断線の像を抽出できなかった場合に,新たに得られた前記処理対象画像データにおける前記抽出対象領域以外を含む画像領域から前記光切断線の像を抽出する第2の光切断線抽出手段と,
    を具備してなることを特徴とする表面形状測定装置。
  2. 前記投光手段における前記シート光の光源を点滅させ,前記撮像手段の撮像タイミングを前記光源の点滅に同期させる点滅同期手段と,
    複数回の前記シート光の光源の点滅に応じて得られる複数の前記撮影画像のデータについて,複数の前記光源の点灯時における前記撮影画像のデータが積算され,複数の前記光源の消灯時における前記撮影画像のデータが減算されたデータである前記処理対象画像データを算出して記憶手段に記憶させる画像減算積算手段と,
    を具備してなる請求項1に記載の表面形状測定装置。
  3. 前記第1の光切断線抽出手段による前記光切断線の像の抽出が,前記処理対象画像データにおける前記シート光に直交する方向の1ライン分のデータごとに行われ,該1ライン分のデータにおける前記抽出対象領域から前記光切断線の像を抽出できなかった場合に,該1ライン分のデータについて前記第2の光切断線抽出手段による前記光切断線の像の抽出が行われてなる請求項1又は2のいずれかに記載の表面形状測定装置。
  4. 相対的に移動する被測定物に向けてシート光を出射する投光手段と,前記被測定物の二次元画像を撮像する撮像手段と,該撮像手段の撮影画像のデータに基づき算出される処理対象画像データから前記被測定物の表面において前記シート光の照射により形成される光切断線の像を抽出する光切断線抽出手段と,を備えた表面形状測定装置であって,
    前記投光手段における前記シート光の光源を点滅させ,前記撮像手段の撮像タイミングを前記光源の点滅に同期させる点滅同期手段と,
    複数回の前記シート光の光源の点滅に応じて得られる複数の前記撮影画像のデータについて,複数の前記光源の点灯時における前記撮影画像のデータが積算され,複数の前記光源の消灯時における前記撮影画像のデータが減算されたデータである前記処理対象画像データを算出して記憶手段に記憶させる画像減算積算手段と,
    を具備してなることを特徴とする表面形状測定装置。
  5. 投光手段により相対的に移動する被測定物に向けてシート光を出射する投光工程と,撮像手段により前記被測定物の二次元画像を撮像する撮像工程と,プロセッサにより前記撮像手段の撮影画像のデータもしくはそのデータに基づき算出されるデータである処理対象画像データから前記被測定物の表面において前記シート光の照射により形成される光切断線の像を抽出する光切断線抽出工程と,を有してなる表面形状測定方法であって,
    前記光切断線抽出工程が,
    過去の前記光切断線の抽出位置に応じて前記処理対象画像データの画像領域の一部である抽出対象領域を設定する抽出対象領域設定工程と,
    新たに得られた前記処理対象画像データにおける前記抽出対象領域から前記光切断線の像を抽出する第1の光切断線抽出工程と,
    前記第1の光切断線抽出工程により前記抽出対象領域から前記光切断線の像を抽出できなかった場合に,新たに得られた前記処理対象画像データにおける前記抽出対象領域以外を含む画像領域から前記光切断線の像を抽出する第2の光切断線抽出工程と,
    を有してなることを特徴とする表面形状測定方法。
  6. 投光手段により相対的に移動する被測定物に向けてシート光を出射する投光工程と,撮像手段により前記被測定物の二次元画像を撮像する撮像工程と,前記撮像手段の撮影画像のデータに基づき算出される処理対象画像データから前記被測定物の表面において前記シート光の照射により形成される光切断線の像をプロセッサにより抽出する光切断線抽出工程と,を有してなる表面形状測定方法であって,
    前記投光手段における前記シート光の光源を点滅させ,前記撮像手段の撮像タイミングを前記光源の点滅に同期させる点滅同期工程と,
    複数回の前記シート光の光源の点滅に応じて得られる複数の前記撮影画像のデータについて,複数の前記光源の点灯時における前記撮影画像のデータが積算され,複数の前記光源の消灯時における前記撮影画像のデータが減算されたデータである前記処理対象画像データを算出して記憶手段に記憶させる画像減算積算工程と,
    を有してなることを特徴とする表面形状測定方法。
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