JP2009196621A - 重力鉄道のシステム - Google Patents

Abstract

【課題】重力鉄道に適した補助動力の与え方を考える。
【解決手段】上部駅とその周辺で架線から電力を供給、それば車両内のバッテリー充電にも使う。

Description

本発明は鉄道の一種である重力鉄道用のシステムに関するものである。

重力鉄道そのものが存在しないので背景技術もない。

重力鉄道の運転においても、摩擦や空気抵抗で損失するエネルギーの供給は必要である。最も簡単で有効な方法が望まれる。

重力鉄道の路線において、上端駅とその付近の部分だけ架線を設け、パンタグラフ等により、車両に外部から電力を供給、必要なときはそのエネルギーも使って走行、その間は車内のバッテリー等も充電し、それ以外の場所では、バッテリーだけで運転するという運転方式をとる。

上端駅やその周辺の位置に車両が来たときは、その速度は大幅に落ちており、架線からの供給も簡単で、架線を設置する距離も短くてすむ。重力鉄道は出だしの部分の坂がなだらかなため、その部分を重力以外の力で速くすることが、是非必要である。そこでこの部分だけ外部電力に頼れると、きわめて好都合な結果が生まれる。バッテリーの電力は限られているが、外部のものはいくらでも大きなものが得られ、ここで乗り心地があまり悪くならない、限界の加速をし、すみやかに急な坂の部分に車両を、送りだせる。以後は超強力な重力エンジンともいうべきものに引き渡すので、架線がなくなり、外部からの送電がなくなってもよい。一般に重力鉄道では、高速走行の時間は３０秒〜１分数十秒程度であるので、バッテリーでも十分であり、充電時間と、それを使用する時間も大きくは違わない。このバッテリーの充電が、各駅とその周辺で毎回おこなわれるので、積み込むバッテリーの量が少なくて済む。
架線等の工事も、駅などの地表とそれに近いなだらかなトンネル部分だけなので、簡単である。

架線をつくる距離は、掘り込みの深さによって大きくことなる。重力鉄道の重力だけにより得られる速さは、下降垂直距離だけで決まってしまい、２０ｍ下降で時速７２ｋｍ程度までいく。２０ｍといっても半径１００ｍの円軌道スロープの中では、あまり大きな勾配にはならず、さらに大きな数百ｍの円軌道スロープではなおさらである。平常運行においては、この地下２０ｍという深さになるところまで架線を設ける必要はないが、これは事故に備えての対策の一部でもある。例えば、軽い地震でも、走行中にブレーキをかけると、車両は坂の途中でとまり、逆走を始める。しかし止まる以前に下線の部分に到達していれば、そこからの電力でなんとか頂上駅に到達できる割合が増えるということである。このようなことから、軌道が余り急勾配にならず、工事も簡単という部分は、架線を設置しておくという考えでも良い。これらの長さは、駅間距離全体から見れば、数％程度というわずかなものである。

Claims (1)

1. 重力鉄道において、上端駅とその付近の部分だけ架線を設け、車両に外部から電力を供給、必要なときはそのエネルギーも使って走行、その間は車内のバッテリー等も充電し、それ以外の場所では、バッテリーだけで運転することを特徴とする重力鉄道のシステム。