JP2009195554A - 内視鏡用洗浄消毒評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内視鏡の管路に対して、清浄性に関する信頼性が高い評価結果を得ることが可能な内視鏡用洗浄消毒評価装置を提供する。
【解決手段】内視鏡2の挿入部5内に設けられた管路8の手元側の挿入口9には、剥離液3dを収納した剥離液ユニット3の接続口金部3cが接続され、管路8の先端開口が設けられた挿入部5の先端部5aは、内部にフィルタ16が配置された菌回収容器11の上蓋12に設けた開口に、シール膜17により外部と密閉状態で取り付けられる。シリンジ13による吸引操作により、剥離液3dは挿入口9内に吸引され、管路8を経て先端開口からさらにフィルタ16でトラップされる。このフィルタ16に培地を与えて培養し、その結果を観察し、菌の有無により清浄性に対する評価結果を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄消毒装置による内視鏡の洗浄消毒の品質を評価する内視鏡用洗浄消毒評価装置に関する。
近年、内視鏡は医療用分野及び工業用分野において広く用いられるようになっている。通常の内視鏡は、内視鏡検査に繰り返し使用されるため、内視鏡検査に使用された内視鏡は、洗浄消毒装置による洗浄消毒の処理が行われる。
そして、洗浄消毒の処理により、清浄にされた内視鏡により、次の内視鏡検査に使用される。
このように洗浄消毒装置により、内視鏡は、洗浄消毒の処理が行われるが、その品質を確認或いは評価するために、適宜の期間毎に洗浄消毒の処理が行われた内視鏡に対して、特に内視鏡の管路の洗浄消毒の品質(換言すると清浄性)を評価する検査を行うことが望まれる。
従来は、内視鏡の管路の清浄性を評価する場合、その管路の一方の開口からシリンジで滅菌された滅菌水を注入し、その管路が開口する内視鏡先端部をビーカ等の回収容器内に入れて、管路内を通過した滅菌水をこの回収容器で回収液として回収していた。
そして、回収後に、この回収液を菌のみをトラップするフィルタにより濾過し、さらにこのフィルタを培地でフィルタに付着した菌を培養する。そして、その培地による培養結果から清浄性を評価するようにしていた。
このように従来例では、清浄性を評価するためにユーザにとって多数の作業が必要になり、また解放系の状態で行っていたので、クリーンルーム等でこれらの作業を行わないと、作業中に例えば空気中に浮遊する雑菌により汚染される場合がある。
一方、特開2006−326225号公報には、管路を備えた内視鏡を模した中空体と、中空体の滅菌評価を行うためのバイオロジカルインジケータを収納する第1の収納部と、このバイオロジカルインジケータに付着した菌を培養するための培養液を収納する第2の収納部を設けた評価装置が開示されている。
そして、内視鏡と共に、この評価装置を同じ滅菌装置で滅菌処理することによって、実際の内視鏡を用いることなく滅菌装置での内視鏡に対する滅菌評価を行うようにしている。
なお、特開平11−133030号公報には、蛋白質が固着している可能性がある物品の表面に酸性色素溶液を付着させた後、この酸性色素溶液を物品表面から洗浄除去し、洗浄後の物品表面に所定量のアルカリ性抽出液を接触させ、この抽出液を回収し、該抽出液中に溶出する酸性色素によって前記物品表面の蛋白固着物の有無ないし固着度合いを検出する検出方法が開示されている。
特開2006−326225号公報 特開平11−133030号公報
しかしながら、特開2006−326225号公報の場合には、実際の内視鏡を模した中空体を備えた評価装置が必要となる。このため、内視鏡の種類毎に、内視鏡を模した評価装置が必要となってしまう。
一方、特開平11−133030号公報の方法は、解放系で前記物品表面の蛋白固着物の有無ないし固着度合いを検出する方法のため、上述した従来例の場合と同様にこの方法を行っている最中に、例えば周囲の空気中から雑菌等が混入する可能性が高く、信頼性が低下する欠点がある。
このため、クリーンルーム等を必要とすることなく、信頼性の高い評価ができる装置が要望される。
また、簡単な作業或いはプロセスで信頼性の高い評価結果が得られると、ユーザによるその作業を行う負担を軽減できるため望ましいものとなる。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、内視鏡の管路に対して、信頼性が高い清浄性に関する評価結果を得ることが可能な内視鏡用洗浄消毒評価装置を提供することを目的とする。
また、内視鏡の管路に対して、簡単な作業により、信頼性が高い清浄性に関する評価結果を得ることが可能な内視鏡用洗浄消毒評価装置を提供することを目的とする。
本発明の内視鏡用洗浄消毒評価装置は、内視鏡の管路の一方の開口に外部と略密閉状態で取り付けられ、該一方の開口から管路内に注入される剥離液を収納した剥離液収納手段と、
前記管路の他方の開口側に外部と略密閉状態で取り付けられ、前記管路を通り、前記他方の開口から出る前記剥離液を濾過する際に、該剥離液中に含まれる菌をトラップするフィルタが内部に配置された菌回収容器と、
前記フィルタでトラップした菌を、外部と略密閉状態に設定して培養する培地を与える培地付与手段と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、内視鏡の管路に対して、清浄性に関する信頼性が高い評価結果を得ることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1から図6Bは本発明の実施例1に係り、図1は実施例1の内視鏡用洗浄消毒評価装置を使用例で示し、図2は内視鏡用洗浄消毒評価装置をキット状態で示し、図3は評価する手順を示し、図4は剥離液を回収する状態での菌回収ユニット部分を示す。
図5は培地液を注入している状態での菌回収ユニット部分を示し、図6Aは内視鏡用洗浄消毒評価装置を、送気管路と送水管路に適用した様子を示し、図6Bは内視鏡用洗浄消毒評価装置を吸引管路に適用した様子を示す。
図1に示すように本発明の実施例1の内視鏡用洗浄消毒評価装置(以下、単に評価装置と略記)1は、内視鏡2の洗浄消毒の評価対象となる管路の一方の端部に着脱自在に装着される剥離液ユニット3と、他方の端部に装着される菌回収ユニット4とを備える。
内視鏡2は、内視鏡検査のために体腔内に挿入される細長の挿入部5と、この挿入部5の後端に設けられた操作部6と、この操作部6から延出されるユニバーサルケーブル7とを有する。
また、挿入部5内には図示しない処置具を挿通する処置具用チャンネルと呼ばれる管路8が設けられており、この管路8の先端は挿入部5の先端面で開口し、またこの管路8の後端側は操作部6の前端付近の処置具挿入口(以下、挿入口と略記する)9で開口する(使用されない場合には栓で閉塞されている)。
そして、内視鏡検査に使用された内視鏡2は、洗浄消毒装置や滅菌装置により洗浄消毒或いは滅菌(以下、洗浄消毒により滅菌の場合も含めて略記)される。
洗浄消毒がされた内視鏡2に対して、確実に洗浄消毒がされたか否かを評価或いは確認しようとする場合には、図1に示すように内視鏡2に評価装置1を接続(装着)する。 剥離液ユニット3は、密閉された容器3a内に清浄な剥離液3dが収納されており、この容器3aの先端のキャップにはチューブ3bの一端側が固定され、このチューブ3bの他端には内視鏡2の洗浄消毒(換言すると清浄性)に関する評価対象となる管路8の一端に脱自在に接続する接続口金部3cが設けられている。
図1の例では管路8の一端として、具体的には挿入口9であり、この挿入口9に接続口金部3cが例えば圧入により外部と密閉された状態で着脱自在に接続される。
なお、チューブ3bを延出することなく、剥離液ユニット3に接続口金部3cを設けて、剥離液ユニット3を挿入口9に接続する構成にしても良い。また、剥離液ユニット3における剥離液を収納する容器3aは、例えば圧力等で変形する可撓性の容器で形成されている。
また、この管路8の他端が開口する挿入部5の先端部5aには、菌回収ユニット4が着脱自在に接続される。
この菌回収ユニット4は、内部に空間部が形成された例えば円環形状の菌回収容器11と、この菌回収容器11における開口する上端を閉塞する上蓋12と、菌回収容器11の底部に設けた開口する口金に着脱自在で接続され、吸引操作により剥離液3dを管路8を通して回収する吸引手段及び回収手段としてのシリンジ13と、後述するように培地液14を注入するシリンジ15(図2,図5参照)とを備える。
また、菌回収容器11内には、適宜の高さ位置における内周面に周溝が形成され、剥離液3dを通し、菌を通過させないでトラップ(捕捉)する微小な開口が多数形成されたフィルタ16が取り付けられている。このフィルタ16は、周溝に着脱自在である。
そして、菌をトラップしたフィルタ16に対しては、培地付与手段としての上記シリンジ15により培地液14が注入により付与されることになる。
また、上蓋12における例えば中央付近には、上方に突出する口金が設けられ、この口金にはその開口を覆うシール膜17が取り付けられている。
このシール膜17は、例えば口金に密着する円環部と、この円環部の上端側が例えば円錐形に突出し、その中央部に例えば十字の切込が形成され、この切込により、開閉自在に開口する開閉部が設けられている。
この切込による開閉部は、通常はシール膜17を形成する弾性を有する部材の弾性力により、切込部分が互いに接触して内部が密閉された状態を維持し、内視鏡2の先端部5aで押圧することにより、切込が開口し、先端部5aを内側に通す。また、この場合、切込部分は先端部5aの外周面に密着し、外部と密閉された状態を維持する。
なお、この切込部分は、通常は、例えば図5に示すように先端部を拡開させた形状にしているが、このような形状の場合に限定されるものでなく、先端部5aにより押圧された際、切込部分が押在変形して内側に拡開する構成にしても良い。
また、密閉する機能をより向上させるために、例えば切込部分に粉末状磁石等を混入し、押圧されない場合や、先端部5aが挿入された状態においても、隣接する切込部分とが磁力で互いに吸着する(密閉する機能を向上するような)構成にしても良い。
また、このような構造の開閉部に限らず、シール膜17の中央部に先端部5aを圧入などにより密着して通す開口部を設け、その開口部を蓋で開閉自在に閉塞する構成にしても良い。或いは、上蓋12の口金の開口部分に先端部5aを圧入可能とするように、先端部5aの外径よりも若干小さい内径の弾性部材で構成し、先端部5aを挿入しない場合には、その開口部分を蓋等で閉塞する構成にしても良い。
なお、評価装置1は、使用前の状態としては例えば図2に示すように滅菌された透明なプラスチック製等の袋18内に収納されて、評価に必要な部材が全て揃えられた評価キットとして用意されている。そして、この袋18から取り出して簡単に内視鏡2の管路に菌が残留しているか否か、つまり清浄性を評価することができるようにしている。
なお、袋18内には、例えば剥離液3dが充満された剥離液ユニット3と、例えば菌回収容器11にシリンジ13が装着された状態の菌回収ユニット4と、培地液14が注入された状態のシリンジ15とが収納されている。
そして、剥離液ユニット3は、接続口金部3cがシールテープ等で気密にシールされ、また、菌回収ユニット4は、菌回収容器11とシリンジ13との接続部がシールテープ等で気密にシールされ、(かつ接続部の状態が可動しないように)固定されている。
また、シリンジ15も、その先端開口部がシールテープ等で気密にシールされ、かつ培地液14が注入された状態のシリンジ円筒容器と、これにスライドして可動する可動部分とがシールテープ等で固定されている。
そして、シールテープ等を取り外すことにより、評価する状態に設定する作業を簡単に行えるようにしている。
なお、図2に示す例に限定されるものでなく、例えばシリンジ13を菌回収ユニット4に装着しない状態に分離したり、培地液14をシリンジ15とは別の容器に収納した状態にしても良い。
次に図3を参照して内視鏡2の管路の(洗浄消毒の処理に対する)清浄性を評価する方法を説明する。ここでは、処置具チャンネルの管路8の清浄性を評価する例で説明するが他の送気管路や送水管路の場合にも同様に適用することができる。
ユーザは、清浄性を評価しようとする内視鏡2を洗浄消毒された収納庫等から取り出す。また、ユーザは、袋18から剥離液ユニット3及び菌回収ユニット4を取り出す。
そして、ユーザは、図3のステップS1に示すように、(評価対象となる)管路8の一方の端部と他方の端部側に剥離液ユニット3及び菌回収ユニット4をそれぞれ装着する。 具体的には挿入口9に剥離液ユニット3を装着し、先端部5aに菌回収ユニット4を装着(或いは菌回収ユニット4に先端部5aを装着)する。
装着された状態は、図1に示すようになり、挿入口9に剥離液ユニット3が装着された部分と先端部5aに菌回収ユニット4を装着した部分とは(開放系では無い)密閉系或いは閉鎖系で評価をする状態に設定される。このため、解放系の場合に発生する空気中からの雑菌等による汚染の影響を解消(排除)できる。
次にユーザはステップS2に示すように菌回収ユニット4に装着されたシリンジ13の可動部を操作、つまりこのシリンジ13の内部に吸引する負圧の空間を作るように吸引操作をする。この吸引操作により、剥離液ユニット3内の剥離液3dは、挿入口9側に吸引され、この挿入口9から管路8内を通過する。
なお、この吸引操作により、剥離液ユニット3の容器3aを変形させて、この容器3a内部の剥離液3dを挿入口9から管路8内に、より注入され易くなるようにしても良い。 そして、先端部5aの管路8の先端開口から、その先端開口が外部と密閉状態で装着された菌回収ユニット4内に取り込まれる剥離液3dを、菌回収容器11内に配置したフィルタ16を通して(つまり濾過して)シリンジ13内に回収する。
この様子を図4に示す。このようにシリンジ13による吸引操作により、管路8を通って管路内面の付着物を剥離する剥離液3dを菌回収容器11内に配置されたフィルタ16により濾過する。そして、この濾過により剥離液3d中に含まれる菌は、このフィルタ16によりトラップされて、フィルタ16の上面側に残ることになる。
ユーザは、シリンジ13を吸引して予め設定された量だけ、剥離液3dをシリンジ13内に回収したら、内視鏡2の先端部5aをこの菌回収ユニット4から外す。内視鏡2の先端部5aを菌回収ユニット4から外した場合、菌回収ユニット4の上端の口金部分はシール膜17に設けた開閉部により密閉された状態になる。
また、回収に用いたシリンジ13も菌回収容器11から外す。
そして、ユーザは、袋18から培地液14が注入された状態のシリンジ15を取り出し、ステップS3に示すようにこのシリンジ15の注入口を菌回収容器11に装着する。 また、ユーザは、このシリンジ15の可動部を操作して、シリンジ15内に収納されている培地液14を菌回収容器11側に注入する。図5は、シリンジ15を装着して培地液14を菌回収容器11内に注入している様子を示す。
培地液14を注入すべき所定量としては、この培地液14がフィルタ16に届くまでの量が目安となる。なお、図5の状態においては、培地液14がフィルタ16に届く手前の状態であり、シリンジ15の可動部をさらに押し出す操作を行えば良い。
シリンジ15に、上記所定量に対応した目盛り位置にマークを施し、ユーザは、シリンジ15の可動部(ピストン)を、マークされた目盛位置まで押し出すことによりその状態に設定できるようにしても良い。或いは可動部を可動範囲の上限まで押し出すことにより、培地液14がフィルタ16に届くように設定しても良い。
また、菌回収容器11を光学的に透明部材で形成し、培地液14が注入される様子をユーザが確認できるようにしても良い。
なお、菌回収容器11からシリンジ13を外してシリンジ15を装着するまでの時間、菌回収容器11の底面の口金が外部に解放した状態になるが、その交換を迅速に行うことにより、その時間内での雑菌の混入を十分に低減できる。つまり、実質的に密閉系の状態を維持できる。
さらに、雑菌の混入を低減ないしは解消するために、この口金部分にも上述したシール膜17のような開閉部を取り付けるようにしても良い。
なお、ステップS3の後に、シリンジ15を菌回収容器11から外す場合には、培地液14が外部に流れるような場合には、上記のようにシール膜を取り付けて流出を防止する機能も兼ねるようにしても良い。
ステップS3のように培地液14を菌回収容器11内に所定量、注入した後、ステップS4に示すようにユーザは、この菌回収容器11を適当な載置場所に載置する等して、フィルタ16に菌が捕捉されている場合、その菌を培地液14で培養或いは繁殖させる状態に設定する。
そして、ユーザは、所定の時間後にこの菌回収容器11のフィルタ16の表面を観察する。
なお、上蓋12は、例えば光学的に透明な材質の部材で形成されており、上蓋12を取り外すことなく、フィルタ16の表面の観察ができる。
そして、ユーザは、ステップS5に示すようにフィルタ16の表面の観察により、洗浄消毒の処理に対する品質、つまり清浄性に関する評価ができる。
具体的には、フィルタ16の表面の観察により、菌の繁殖が視認できない程度の観察結果の場合には、洗浄消毒(滅菌を含む)の処理が十分、つまり清浄性が確保された状態であり、菌の繁殖が視認できる程度の観察結果の場合には、洗浄消毒の処理が不十分、つまり清浄性が不十分であるという評価結果を得ることができる。
なお、培地液14により菌を培養或いは繁殖させるための上記所定時間としては、このようにフィルタ16の表面の観察により、菌の繁殖が視認できる程度で在るか否かの観察結果自体が、清浄性の評価結果に対応するように予め適切な値に設定するようにしても良い。この場合、より精度の高い評価を行えるように(菌回収容器11を載置しておく)時間と共に、温度の条件も規定するようにしても良い。
このように本実施例によれば、ユーザは簡単な作業で、実質的に密閉系の状態で、洗浄消毒がされた内視鏡2の管路8に対して、消毒等が十分であったか否か、つまり清浄性に関する、より信頼性の高い評価結果を得ることができる効果がある。この場合、クリーンルームを必要としないで、簡単に信頼性の高い評価結果を得ることができる。
本実施例の変形例として、フィルタ16に予め蛋白質検出液を含浸させておき、図3におけるステップS2の後に蛋白質検出結果による簡易的な評価結果を得ることができるようにしても良い。
この蛋白質検出液としては、生物が有するATP(Adenosine TriPhosphate:アデノシン三リン酸)を検出するようにしても良い。
また、上述の実施例では、一端が挿入口9で、その他端が挿入部5の先端部5aに開口する処置具チャンネルと呼ばれる管路8の場合で説明したが、他の管路に対しても清浄性に関する評価を行うこともできる。
図6A、図6Bは実施例1の他の管路部分への適用例を示す。図6Aの適用例では、剥離液ユニット3を操作部6における送気送水スイッチを外した送気送水用開口に装着して送気管路19a、送水管路19bに対する洗浄消毒の評価を行う様子を示す。
送気管路19a、送水管路19bは、挿入部5内に形成され、挿入部5の先端側で合流して図示しないノズルに至る。このノズルは、先端部5aの先端面において他方が開口する。
従って、図1から図5において説明したのと同様の動作(但し、挿入口9部分が異なる)により、シリンジ13による吸引の操作により、操作部6において開口する一方の開口から剥離液3dを送気管路19a、送水管路19b内を通す。そして、先端部5a側から出てくる剥離液3dを菌回収ユニット4内のフィルタ16を通す。フィルタ16で菌を回収した後の操作(作業)は、管路8の場合と同様であり、送気管路19a及び送水管路19bに対する洗浄消毒に対する評価結果を得ることができる。
また、図6Bに示すように、ユニバーサルケーブル7の端部のコネクタ7aに設けられた例えば吸引口金20aに剥離液ユニット3を装着して、吸引管路20bの洗浄消毒の評価を行うようにしても良い。
この吸引管路20bは、ユニバーサルケーブル7及び操作部6を経て、挿入口9の内側の管路8と連通する。換言すると管路8は、挿入部5の後端付近において、挿入口9側に延びるものと、操作部6側に延びる吸引管路20bとに分岐する。
そして、図1から図5において説明したのと同様の動作(但し挿入口9部分が異なる。またこの挿入口9はこの場合、栓で閉塞すると良い。)により、この吸引管路20bの洗浄消毒に対する評価を行うことができる。
このように本実施例によれば、簡単な作業で清浄性に関する信頼性が高い評価結果を得ることができる。
(実施例2)
次に図7を参照して本発明の実施例2を説明する。図7は実施例2の評価装置1Bを使用例の状態で示す。実施例1においては、吸引手段により内視鏡2の挿入部5の先端部5a側で剥離液3dを吸引することにより、剥離液3dを管路の一方の開口から他方の開口まで通す構成であった。これに対して、本実施例は、剥離液注入手段による注入の操作により、剥離液3dを一方の開口から他方の開口まで管路を通す構成にしたものである。 図7に示すように本実施例の評価装置1Bは、図1或いは図2に示す評価装置1において、剥離液ユニット3における剥離液3dを収納した容器3aの代わりに剥離液3dを収納した剥離液注入手段としてのシリンジ22aを採用した剥離液ユニット22が用いられる。
そして、ユーザは、このシリンジ22aにおける可動部を押し出す操作を行うことにより、シリンジ22aから押し出される剥離液3dを、このシリンジ22aが(接続口金部3cを介して)装着された挿入口9から管路8側に送り出し(送液し)、この管路8の他方の端部となる先端部5aの管路8の開口から菌回収ユニット4B側に送り出す。
なお、剥離液注入手段は、シリンジ22aの場合に限定されるものでなく、例えば実施例1における容器3aを軟性の部材で形成し、ユーザがこの容器3aを凹ませる操作を行うことにより、内部の剥離液3dを、一方の開口としての挿入口9から管路8内に注入する構成にしても良い。
また、本実施例における菌回収ユニット4Bは、実施例1における菌回収ユニット4において、菌回収容器11の底部にはシリンジ13の代わりに培地液14を収納したシリンジ15が装着されている。
また、菌回収容器11は、フィルタ16を通した剥離液を回収する回収容器23と例えばチューブ24を介して接続されている。また、本実施例は、実施例1におけるシリンジ13を有しない構成である。その他の構成は、実施例1と同様である。
実施例1においては、管路8を通し、さらにフィルタ16を通した剥離液3dを、菌回収容器11の底部に接続したシリンジ13内に回収していたが、本実施例ではチューブ24を介して回収容器23内に回収する。
また、本実施例では最初から菌回収容器11の底部には、培地液14を収納したシリンジ15が装着されているので、実施例1におけるシリンジ13、15の交換作業を必要とすることなく、シリンジ15を操作して培地液14を押し出してフィルタ16にトラップした菌を培地液で培地する状態に設定できる。
つまり、本実施例においては、菌を回収した後、シリンジの交換作業を必要としないで、直ちにシリンジ15を操作して培地液14を押し出してフィルタ16にトラップした菌を培地液で培地する状態に設定できる。なお、フィルタとしてメンブレンフィルタを採用しても良い。
本実施例の評価装置1Bによる評価の手順は、図8に示すようになる。図8の手順は図3に類似している。
最初のステップS11に示すように内視鏡2の管路8の一方の端部と他方の端部側に剥離液ユニット22と菌回収ユニット4Bを装着する。
このステップS11は、図3のステップS1と同じである。但し、ここでは剥離液ユニット3の代わりに剥離液ユニット22,菌回収ユニット4の代わりに菌回収ユニット4Bを用いる。
次のステップS12において、シリンジ22aの可動部を操作して、シリンジ22a内の剥離液3dを押し出し、押し出された剥離液3dを管路8内に注入し、注入された剥離液3dを管路8を通す。そして、先端部5aから菌回収ユニット4B内に出てきた剥離液3dをフィルタ16で濾過した後、チューブ24を介して回収容器23で回収する。
次のステップS13において、培地液14を収納したシリンジ15を操作して菌回収容器11内に培地液14を注入する。本実施例においては、剥離液3dを回収する回収容器23と培地液14を収納したシリンジ15を別体で形成し、また剥離液3dを菌回収容器11にチューブ24で接続された回収容器23で回収しているので、剥離液3dを回収容器23で回収した後、直ちに培地液14の注入を行うことができる。
この作業後のステップS14及びS15は、図3のステップS4及びS5と同じである。
本実施例は、実施例1におけるシリンジ13,15の交換作業を必要としないで、より簡単な作業で清浄性に関する評価結果を得ることができる。また、交換作業を必要としないので、より確実に密閉系或いは閉鎖系の状態を維持できる。従って、より信頼性の高い評価結果を得ることができる。
本実施例の第1変形例として以下のような構成にしても良い。本変形例は、図7における菌回収ユニット4Bの代わりに、図9Aに示すような菌回収ユニット4Cが採用されている。この菌回収ユニット4Cにおいては、フィルタ16は、上蓋12の下端に取り付けられている。
なお、本変形例の菌回収ユニット4Cにおいては、以下に説明するように培地液を注入する作業は、不要となるため、菌回収容器11には図7の(培地液を注入する)シリンジ15が接続されていないし、また、このシリンジを接続する注入口も設けてない。
また、図9Aにおいては、フィルタ16を通した剥離液を菌回収容器11に接続されたチューブ24を介して(図7に示す)回収容器23内に回収する構成例で示しているが、この菌回収容器11内部に回収しても良い。
この構成の場合には、チューブ24及び(図7に示す)回収容器23が不要となる。また、この場合にはチューブ24を接続する(菌回収容器11の)口金も不要となる(この構成を菌回収ユニット4C′として後述する図10Bで示している)。
管路8を通した剥離液3dを、フィルタ16で濾過した後においては、内視鏡2を菌回収ユニット4Cから外すと共に、図9Bに示すようにフィルタ16を取り付けた上蓋12を菌回収容器11から外す。
そして、図9Cに示すように図9Bの上蓋12のフィルタ16を、培地34(或いは培地液)が収納された培地容器25の上面に押しつける。そして、フィルタ16を培地34に残し、さらに図9Dに示すように培地容器25の上面を上蓋25aで覆い、内部に雑菌が入らないように設定して、所定時間後に観察する。
本変形例は菌回収容器11から、フィルタ16を取り付けた上蓋12を外したり、培地容器25にフィルタ16を押しつける作業の際に解放系の状態になるが、短い時間でこれらの作業を行うと、密閉系に近い状態を確保できる。密閉系に近い状態を確保できるので、信頼性の高い評価結果を得ることができる。
また、以下に説明する第2変形例のような構成にしても良い。
図10Aは内視鏡2の挿入口9に剥離液を収納したシリンジ22aを直接、接続(装着)し、その際装着部を外部から密閉された状態にする。そして、このシリンジ22aから剥離液を押し出し、挿入口9から管路8内に剥離液を注入する。
また、この管路8を通し、先端開口となる挿入部5の先端からでる剥離液を、回収容器26内に回収する。この場合、回収容器26の開口する上端側をシール部材27により密閉し、周囲や空中から雑菌などが回収容器26内に混入することを防止する。
なお、図10Aの図示例においては、回収容器26内に剥離液3dを回収した状態で示している。
また、この回収容器26の底部付近には、例えば開閉するコック28を備えた口金29が設けられている。なお、口金29の端部には、この口金29の端部を清浄な状態に密閉するシールキャップが取り付けられている。
そして、管路8を通った剥離液を回収する場合にも、密閉系の状態を維持する。
図10Aのような密閉系の状態で、回収容器26内に回収された剥離液3dを、図10Bに示すように、シールキャップを外した口金29を例えば図9Aで説明した菌回収ユニット4Cの変形例の菌回収ユニット4C′の上部の開口内に挿入する。
そして、コック28を開にして、剥離液を菌回収ユニット4C′の内部に注入し、フィルタ16で濾過する。その後は、上記第1変形例と同様の手順で評価結果を得ることができる。
本変形例も実質的に密閉系の状態に保って清浄性に関して、信頼性の高い評価結果を得ることができる。
なお、図10Aでは、回収容器26にコック28を備えた口金29を設けた例で説明したが、コック28を設けることなく、シリンジ内に剥離液を収納(回収)して、このシリンジに収納した剥離液を例えば図10Bに示すように菌回収ユニット4C′内に注入してフィルタ16を通すようにしても良い。
(実施例3)
次に図11を参照して本発明の実施例3を説明する。図11は実施例3の評価装置1Dを示す。この評価装置1Dは、内視鏡2の挿入口9から管路8内に挿入され、管路8の内面の付着物を採取する例えば綿付き管路ブラシ31と、挿入部5の先端側部分を密閉する試薬入り先端キャップ32とを有する。なお、綿付き管路ブラシ31及び試薬入り先端キャップ32を図2に示したように清浄な袋18内に収納して評価を行う評価キットを形成するようにしても良い。
綿付き管路ブラシ31は、例えばワイヤ31aの先端に管路8の内面(内壁)をこすることにより、内面に付着した汚れ物質を採取する採取部として例えばカプセル形状の綿で形成された綿部31bが設けられている。また、ワイヤ31aの後端には、ユーザが把持操作する例えばリング形状部が設けてある。
なお、採取部としての綿部31bは、綿を用いたものに限定されるものでなく、スポンジ等の海面形状のものでも良い。また、この綿部31bは、液体を含浸し易く、伸縮性に富む部材で形成されている。
また、試薬入り先端キャップ32は、例えば円筒形状の透明容器32a内に、汚れ物質中における蛋白質検出を行う試薬液32bが収納されている。この試薬液32bは、例えばビウレット反応用のもので、水酸化ナトリウムと硫酸銅の水溶液からなる。なお、蛋白質検出の代わりに、ATPを検出する試薬を用いるようにしても良い。
また、この円筒形状の透明容器32aの上端には、例えば実施例1のシール膜17或いは実施例2の第2変形例のシール部材27と同様のシール膜32cが設けてある。
図12は図11の評価装置1Dを用いて内視鏡2の管路8の清浄性を評価する様子を示す。
次に図13を参照して、清浄性を評価する手順を説明する。
ユーザは、最初のステップS21において、図12に示すように、内視鏡2の挿入部5の先端側に、試薬入り先端キャップ32を外部と密閉した状態に取り付ける。或いは挿入部5の先端側を試薬入り先端キャップ32内に密閉する。
次のステップS22において、ユーザは綿付き管路ブラシ31の先端の綿部31bを滅菌水(滅菌された剥離液でも良い)で濡らして、内視鏡2の挿入口9から管路8(具体的には処置具チャンネル)の先端開口側に向かって、管路8内を綿部31bで擦りつけるようにして挿入する。
このように管路8内面に綿部31bを擦りつけるようにして挿入することにより、擦りつけない場合よりも、管路8内面に付着した汚れ物質中における蛋白質をより確実に採取できる。
次のステップS23において先端開口より出てきた綿付き管路ブラシ31の綿部31bが試薬液32bに完全に浸った状態で、一定時間(例えば、ビウレット反応に要する反応時間)、待つ或いは放置する。
図12においては、内視鏡2の管路8内を挿通して先端開口から突出した(2点鎖線で示す)綿付き管路ブラシ31の先端をこの試薬液32b内に浸けた状態を示している。そして、この試薬液32bによる蛋白質検出に必要な反応時間、この場合にはビウレット反応時間、放置する。
次のステップS24において、一定時間、経過後の試薬液32bの色の変化を観察する。より詳細に確認するために分光器でビウレット反応に対応する色(波長)の光の透過率或いは吸光率の測定を行うようにしても良い。
そして、ステップS25に示すようにその観察結果、つまり色の変化の程度により、綿部31bに付着した、すなわち管路8(具体的には処置具チャンネル)内に残留していた蛋白質を簡易的に定量化した評価結果を取得することができる。
この場合には、洗浄消毒の処理が十分に行われたか否かを管路8内面の付着物における蛋白質の有無を検出することにより、洗浄消毒の処理、つまり清浄性に関する評価結果を得ることができる。
具体的には、試薬液32bが、例えば紫色に変化していた場合には、洗浄消毒の処理が不十分という評価結果となり、紫色に変化していない場合には洗浄の処理が十分という評価結果を得ることができる。
本実施例によれば、内視鏡2のチャンネル等の細くて長い管路8内に付着或いは残留する汚れ物質中の蛋白質等を簡便に精度良く評価できる。
また、本実施例によれば、単に管路内に剥離液を送液した場合よりも綿部31bによるブラシングを行うことにより、管路8の内面により強固に付着した付着物としての汚れ物質中の蛋白質を採取できる。
また、汚れ物質と反応して呈色(変色)する例えばビウレット反応に必要な試薬が予め調製されて試薬入り先端キャップ32内に入っているため、従来例に比べ試薬調合の手間が省ける。
なお、上述の説明では汚れ物質中における蛋白質を検出する例で説明しているが、ATPを検出する場合にも適用できる。また、本実施例を菌検出に利用することもできる。 図14Aは実施例3の変形例を示す。本変形例は、図12の試薬入り先端キャップ32の代わりに、滅菌水、(滅菌された)剥離液等の溶液35aを入れた容器35を採用したものである。
なお、図14Aは、図12における内視鏡2の先端部5aから綿付き管路ブラシ31が突出された部分を拡大して示し、容器35の内部は外部と密閉されている。
そして、内視鏡2の先端開口から突出された綿付き管路ブラシ31の綿部31bをこの溶液35a内に浸ける。また、本変形例では、この容器35の底部側には開閉するコック36を経てフィルタ16を設けた菌回収ユニット4が取り付けられている。
また、本変形例では、この容器35の側面には、振動を与える振動装置37が着脱自在に取り付けられる。
そして、この振動装置37により、この容器35に振動を与えることにより、内部の綿部31bにも振動が印加され、綿部31bに付着した菌を溶液35a側に離脱させやすくできる。
このようにして振動を与えた後は、コック36を開いて、溶液35aを菌回収ユニット4内に流し込み、その際、フィルタ16を通す。この後は、例えば実施例1と同様の手順で評価結果を得ることができる。
なお、上記の例では管路ブラシ31の先端に綿部31bを設けた例で説明したが、例えば図14Bに示すようにワイヤ31aの先端側にシリコンラバーからなるヘラ38を複数設けた構成の管路ブラシ39を採用しても良い。この場合、綿部31bの場合とほぼ同様の効果を有する。
また、試薬液32bを実施例1或いは実施例2の菌回収ユニットのフィルタ16を通すようにしても良い。そして、試薬液32bを濾過したこのフィルタ16を実施例1或いは2で説明したように培地液を注入して、所定時間経過後の培地液の表面の観察により、洗浄消毒の処理に対する評価を得ることもできる。
(実施例4)
次に図15を参照して本発明の実施例4を説明する。図15は本発明の実施例4における評価装置1Eを示す。実施例1から3までは、管路の内部の清浄性に関する評価を行う装置であったが、この実施例は、例えば内視鏡2の外部表面に対する清浄性に関する評価を行う装置である。
この評価装置1Eは、評価対象部分から直接、菌を採取又は回収するのに用いられるフィルタ本体(以下、単に本体と略記)41と、この本体41により採取した菌をトラップしたフィルタに培地液を与え、菌を培養するための培地チューブ(単にチューブと略記)42とを備える。
本体41は、例えば薄板或いはシート形状の袋或いは収納部43を備え、この収納部43を形成する一方の面(以下では上面とする)がフィルタ43aで形成されている。
このフィルタ43aは、細菌を濾過しないで捕捉(トラップ)するために、例えば0.45μm以下の多数の孔が設けられている、或いは0.45μm以下の網目形状にされている。
また、このフィルタ43aの上面は、最初は滅菌された状態で、カバーフィルム44で覆われており(なお、以下の把持部46も覆われている)、このフィルタ43aは、その上面と(収納部43側となる)内面との両面と収納部43の内部が無菌状態である。
また、この収納部43は、外部に開口する口金部が、例えばねじ込みキャップ45で覆われている。また、この口金部と反対側には、ユーザが本体41を把持して以下の作業を行い易くするための把持部46が設けてある。
また、チューブ42は、予め滅菌されたチューブ本体42a内に滅菌された培地液42bが収納されており、外部に開口する口金は滅菌されたキャップ42cで覆われている。 次に図16を参照して本実施例による評価対象の医療機器として、例えば内視鏡2の外装部分に対する消毒の処理の評価を行う手順を説明する。
最初のステップS31においてユーザは、本体41からカバーフィルム44を外す。カバーフィルム44を外した状態の本体41を、図17Aに示す。
次のステップS32において、本体41におけるカバーフィルム44を外して露呈した清浄なフィルタ43a面を、評価対象の例えば内視鏡2の挿入部5の外表面にしっかりと貼り付けるように押さえつける。その後、例えば把持部46を把持して本体41を、内視鏡2から外す。図17Bは、本体41を、内視鏡2の挿入部5の外表面に押さえつけた状態を示す。
次に本体41のねじこみキャップ45を外し、また、チューブ42のキャップ42cも外す。そして、次のステップS33において、チューブ42の口金を本体41の口金部に差し込むことにより接続し、チューブ42を手で潰すようにしてチューブ42内の培地液42bを本体41の収納部43内に注入する。この様子を図17Cに示す。
この場合、図示していないが滅菌された袋内に本体41を収納して密閉された状態で行うと、フィルタ43a面の汚染を防止できる。或いはチューブ42内の培地液42bを本体41の収納部43内に短時間に注入することにより、空中からの汚染を低減できる。 チューブ42内の培地液42bを殆ど空になるまで、収納部43内に注入した後、ねじ込みキャップ45を取り付ける。
次のステップS34において、本体41の上面のフィルタ43aを上にして、例えば専用のシャーレ48に入れ適温で培養する。図17Dは専用のシャーレ48に収納した様子を示す。
そして、ステップS35に示すように所定時間後に、フィルタ43aの状態を観察する。より具体的には、フィルタ43aにおける培養された菌数を測定して、洗浄消毒の処理に対する評価結果を得ることができる。
本実施例によれば、煩雑な操作が不要で、洗浄消毒の処理に対する評価結果を取得できる。また、クリーンルームを必要としないで、実施が可能である。また、熟練した無菌操作が不要である。
図18Aは第1変形例の本体41Bを示す。本変形例の本体41Bは、収納部43内に予めゲル状の培地液42bが充填されている。従って、培地液42bを注入するための口金部を必要としない。また、図18Bは、本体41Bの断面構造を示す。
使用方法は、実施例4とほぼ同様であり、この場合には培地液42bを注入する作業が不要となる。そして、空中からの汚染を防止して、清浄性の評価結果を取得できる。
図19は第2変形例の評価装置本体41Cを示す。本変形例の評価装置本体41Cは、固形培地51を収納した容器52と、この容器52の開口する上面を覆う上蓋53とからなる。本変形例は、内視鏡の先端部の先端面など、細かい構造を有する医療機器部分の消毒の処理を確認(評価)する場合に適する。この場合の作業は以下のようになる。
図20に示すように、容器52の上蓋53を外して、例えば内視鏡2の挿入部5の先端面を固形培地51に押し付け或いは差し込み、すぐに抜く。そして、再び上蓋53で蓋をして、所定時間、培養して、その結果を観察する。つまり菌を培養して菌の有無や菌の概略の個数等を測定する。そして、挿入部5の先端面等、細かい構造を有する医療機器部分の消毒の処理が十分であるか否かの確認ができる。
なお、図20に示すように内視鏡2の先端面を押し付ける場合、容器52の上面側に2点鎖線で示すシール部材54を取り付けておくことにより、内視鏡2の先端面を固形培地51に押し付ける場合に密閉した状態を維持し、空中などからの雑菌等による汚染防止を行うようにしても良い。
また、上述した実施例等を部分的に組み合わせる等して構成される実施例等も本発明に属する。また、本発明は、内視鏡の管路の場合の他に、管路を備えた処置具などの医療機器にも適用することができる。
繰り返し内視鏡検査に使用される内視鏡の管路が十分に洗浄消毒されているかを確認する。
図1は本発明の実施例1の評価装置を使用例で示す図。 図2は評価装置をキット状態で示す図。 図3は評価する手順を示すフローチャート。 図4は剥離液を回収する状態での菌回収ユニット部分を示す図。 図5は培地液を注入している状態での菌回収ユニット部分を示す図。 図6Aは評価装置を送気管路及び送水管路に適用した様子を示す図。 図6Bは剥離液ユニットを吸引口金に接続して清浄性の評価を行う様子を示す図。 図7は本発明の実施例2の評価装置を使用例で示す図。 図8は評価する手順を示すフローチャート。 図9Aは実施例2の第1変形例における菌回収ユニットの構成を使用例で示す図。 図9Bは菌回収容器から外した、フィルタを下端に設けた上蓋を示す図。 図9Cは、図9Bにおける上蓋の下端のフィルタを培地容器の培地に押し付けた状態を示す図。 図9Dは、図9Cの後にフィルタを残して培地容器の上面を上蓋で覆った状態を示す図。 図10Aは実施例2の第2変形例における内視鏡の管路を通した剥離液を回収する構成例を示す図。 図10Bは回収容器に回収した剥離液を菌回収ユニットに装着して菌をフィルタでトラップする構成例を示す図。 図11は本発明の実施例3の評価装置の構成を示す図。 図12は本発明の実施例3の評価装置を使用例で示す図。 図13は評価する手順を示すフローチャート。 図14Aは実施例3の変形例における剥離液を回収する容器周辺部の構成例を示す図。 図14Bは実施例3における綿部を用いたブラシの変形例を示す図。 図15は本発明の実施例4の清浄性評価装置の構成を示す図。 図16は評価する手順を示すフローチャート。 図17Aはカバーフィルムを外した状態のフィルタ本体を示す図。 図17Bは、図17Aのフィルタ本体を内視鏡の挿入部の外表面に押さえつけるようにした状態を示す図。 図17Cは、図17Bの操作後のフィルタ本体にチューブを接続して培地液を注入している様子を示す図。 図17Dは、図17Cの操作後のフィルタ本体をシャーレに収納した状態を示す図。 図18Aは実施例4の第1変形例のフィルタ本体の構成を示す斜視図。 図18Bは、図18Aの断面図。 図19は実施例4の第2変形例の評価装置本体の構成を示す斜視図。 図20は、図19の評価装置本体の固形培地に内視鏡の挿入部の先端面を押し付けた様子を示す図。
符号の説明
1、1B…(内視鏡用洗浄消毒)評価装置、2…内視鏡、3、22…剥離液ユニット、3d…剥離液、4、4B、4C…菌回収ユニット、5…挿入部、5a…先端部、8…管路、9…挿入口、11…菌回収容器、12…上蓋、13、15,22a…シリンジ、14…培地液、16…フィルタ、17…シール膜、19a…送気管路、19b…送水管路、20b…吸引管路、23…回収容器

Claims (7)

  1. 内視鏡の管路の一方の開口に外部と略密閉状態で取り付けられ、該一方の開口から管路内に注入される剥離液を収納した剥離液収納手段と、
    前記管路の他方の開口側に外部と略密閉状態で取り付けられ、前記管路を通り、前記他方の開口から出る前記剥離液を濾過する際に、該剥離液中に含まれる菌をトラップするフィルタが内部に配置された菌回収容器と、
    前記フィルタでトラップした菌を、外部と略密閉状態に設定して培養する培地を与える培地付与手段と、
    を備えたことを特徴とする内視鏡用洗浄消毒評価装置。
  2. 前記剥離液収納手段に収納された前記剥離液は、前記菌回収容器に設けられた開口に外部と略密閉状態で接続される吸引手段による吸引操作により、前記管路を通り、前記菌回収容器内のフィルタにより濾過されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用洗浄消毒評価装置。
  3. 前記剥離液収納手段は、該剥離液収納手段に収納された前記剥離液を前記一方の開口内に注入する剥離液注入手段であり、該剥離液注入手段により前記一方の開口から前記管路内に注入された剥離液は、該管路を通り、前記菌回収容器内のフィルタにより濾過されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用洗浄消毒評価装置。
  4. 前記フィルタは、前記菌回収容器から着脱自在であることを特徴とする請求項1から3のいずれかの請求項に記載の内視鏡用洗浄消毒評価装置。
  5. 前記菌回収容器は、外部から光学的に観察可能とする透明部材で形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかの請求項に記載の内視鏡用洗浄消毒評価装置。
  6. 前記培地付与手段は、前記菌回収容器に外部と略密閉状態で注入口が装着され、培地を前記菌回収容器内に注入するシリンジにより構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかの請求項に記載の内視鏡用洗浄消毒評価装置。
  7. 前記培地付与手段は、前記菌をトラップしたフィルタが載置される培地を収納した培地収納容器により構成されることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡用洗浄消毒評価装置。
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