JP2009194535A - 音響測定用受波器 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動雑音出力を抑制する音響測定用受波器を提供。
【解決手段】音響測定用受波器10は、上側の圧電振動子12および16の圧電感度を下側の圧電振動子14および18の圧電感度よりも大きくした2つのチャンネル24および26を有して構成されて、上側の圧電振動子12および16の振動雑音出力が下側の圧電振動子14および18の振動雑音出力を常に上回って出力され、左チャンネル24からの振動雑音出力102と右チャンネル26からの振動雑音出力104とが常に同位相で出力されてカージオイド処理部に入力するので、最終的な振動雑音出力を減少させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動雑音出力を抑制する音響測定用受波器に関するものである。
従来から、音響測定用受波器は、音波を受けると変形してその音波に応じた電圧を出力する圧電振動子を備えて構成され、たとえば水中で使用するために、その圧電振動子の周囲をウレタンモールド材などの防水部材で埋めて構成するものがある。
このような音響測定用受波器において、圧電振動子は、音波以外の振動を受けた場合でも、変形してその振動に対する出力を生み出すことがある。このような音波以外の振動は、雑音として受波器に入力してそのS/Nを低下させるので、振動雑音を抑制することができる受波器が求められている。
たとえば、特許文献1に記載の水中受波器では、一対の圧電振動子が支持ケースで支えられ、これらの圧電振動子の間に支持ケースとつながるプレート部分が取り付けられる。したがって、受波器全体が上下方向に振動を受けた場合、プレート部分を加振点として、上下の圧電子が励振される。このプレートが上方向に変位した場合には、上側の圧電子は過渡的に上下方向に縮んで変形し、下側の圧電子は過渡的に上下方向に引っ張られて変形する。また、これらの圧電子は、上下方向の振動による変形に応じて電圧を出力し、上下の圧電子の電圧出力は、互いに逆位相となる。したがって、上下の圧電子の電圧出力を直列または並列に配線して一つの出力にすると、上下振動によって生じる電圧出力がキャンセルされるので、受波器における振動雑音を抑制して音圧出力のS/N比を向上することができる。
特開平6-233372号
しかしながら、従来の音響測定用受波器では、実際には2つの圧電振動子の特性にばらつきがあるために、両者の振動雑音を完全にキャンセルすることは困難である。また、受波器が、所定の周波数の振動によって共振するような場合には、振動雑音をキャンセルしても、共振により振動雑音のピークが現れることがある。
また、受波器は、通常、2つの圧電振動子が上下に対称となるように構成されるが、受波器全体の構造、または内部構造もしくは配線構造が非対称に構成されていることがある。この場合、2つの圧電振動子の特性が揃っていても、上下振動に対して、上下の圧電振動子の圧縮および伸張の変形バランスが取れずに、キャンセル効果を減少させてしまう。
たとえば、受波器には、上下に圧電振動子を配したセンサ部を一つのチャンネルとして、このセンサ部を左右に2つ設けることにより2チャンネル構造とし、左右のチャンネルからの出力をカージオイド処理できるように配線して構成されるものがある。各センサ部において、上下の圧電振動子は直列または並列に接続されて一つの最終的な出力をチャンネル出力として出力する。これにより、2つの左右のチャンネルからは、左チャンネル出力および右チャンネル出力がそれぞれ出力されるので、これらの出力をカージオイド処理することによって受波器からの一つの出力を生成することができる。
しかしながら、このような複雑な構造の受波器ではとくに、加振によって左右バランスが崩れて、左右のチャンネルの振動雑音出力に偏りが生じてしまう。たとえば、左チャンネルの上側の圧電振動子の出力が下側のものよりも大きく、他方、右チャンネルの下側の圧電振動子の出力が上側のものよりも大きくなることがある。このような出力差は、圧電振動子の特性の差異、非対称な受波器の構造、および/または受波器における共振によって、その影響が左右される。
本発明は、このような従来技術の欠点を解消し、複雑に構成される場合でも、カージオイド処理後の振動雑音出力の抑制に供する音響測定用受波器を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、音波を感知するセンサとして圧電振動子を有し、少なくとも2つのこの圧電振動子からなるセンサ部によって構成されるチャンネルを有し、カージオイド処理のために少なくとも2つのこのチャンネルを有して、それぞれから2つのチャンネル出力を出力する音響測定用受波器において、このチャンネルは、これらの2つの圧電振動子のうち、第1の圧電振動子が支持部を挟んで第2の圧電振動子と対抗して配置されるように構成され、これらの2つのチャンネルは、第2の圧電振動子から第1の圧電振動子に向かう方向を第1の方向とする場合に、第1の方向と交差する第2の方向に並んで配置され、また、これらの2つのチャンネルは、第1の圧電振動子の圧電感度を第2の圧電振動子の圧電感度よりも大きくして感度差を設けたこれらの2つの圧電振動子を有して構成されて、それぞれのチャンネル出力を同位相で出力することを特徴とする。
また、音波を感知するセンサとして圧電振動子を有し、少なくとも2つのこの圧電振動子からなるセンサ部によって構成されるチャンネルを有し、カージオイド処理のために少なくとも2つのこのチャンネルを有して、それぞれから2つのチャンネル出力を出力する音響測定用受波器において、このチャンネルは、これらの2つの圧電振動子のうち、第1の圧電振動子が支持部を挟んで第2の圧電振動子と対抗して配置されるように構成され、これらの2つのチャンネルは、第2の圧電振動子から第1の圧電振動子に向かう方向を第1の方向とする場合に、第1の方向と交差する第2の方向に並んで配置され、また、これらの2つのチャンネルは、第1の圧電振動子の側と第2の圧電振動子の側との間において第1の方向の振動に対する振動量に差が生じるように、第1の圧電振動子の側と第2の圧電振動子の側とを異なる構造物で構成して、それぞれのチャンネル出力を同位相で出力することを特徴とする。
本発明の音響測定用受波器によれば、上側の圧電振動子の圧電感度が下側の圧電振動子の圧電感度よりも大きいので、上側の圧電振動子の振動雑音出力が下側の圧電振動子の振動雑音出力を常に上回って出力されることとなり、左チャンネルから出力される振動雑音出力と右チャンネルから出力される振動雑音出力とが常に同位相で出力されてカージオイド処理部に入力するので、最終的な振動雑音出力を減少させることができる。
また、本発明の音響測定用受波器は、上側の圧電振動子を含む構造と下側の圧電振動子を含む構造とを異なる構造物で構成して上下の振動量に差を与えることによって、左右のチャンネルからの振動雑音出力を同位相で出力することができ、カージオイド処理後の振動雑音出力を抑制することができる。
次に添付図面を参照して、本発明による音響測定用受波器の実施例を詳細に説明する。たとえば、音響測定用受波器10は、図1に示すように、複数の圧電振動子12、14、16および18を中点支持部20の上下に備え、これらの周囲を防水部材22で埋めることによって水中受波器10として構成される。なお、本発明の理解に直接関係のない部分は、図示を省略し、冗長な説明を避ける。
水中受波器10は、図1では、破線によって四角形の形状で示されているが、この形状に限らず、さまざまな形状で構成されてよい。
圧電振動子12、14、16および18は、音波を受けると変形して音波に応じた電圧を出力する、本受波器10の音響電気変換素子である。これらの圧電振動子12、14、16および18は、たとえばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの無機圧電体や、PVDF(ポリふっ化ビニリデン)、P(VDF−TrFE)(ふっ化ビニリデン・トリフロロエチレン共重合体)またはP(VDCN−VAC)(シアン化ビニリデン・酢酸ビニル共重合体)などの高分子圧電素子を用いて形成されるものでよい。
本実施例の圧電振動子12、14、16および18は、図1では、矩形状に記載されているが、実施に応じて適切な形状が選択されて形成されてよく、たとえば円筒状に形成されてよい。
本実施例において、圧電振動子12および16は、鉛直方向において圧電振動子14および18の上方にそれぞれ備えられ、圧電振動子12および16と圧電振動子14および18とが中点支持部20を挟んで対向するように備えられる。さらに、圧電振動子12および14と圧電振動子16および18とは水平方向に並んで配置される。
たとえば、圧電振動子16および18から圧電振動子12および14への方向を左方向とし、その逆方向を右方向とするとき、本実施例では、圧電振動子12および14からなる一組を左チャンネル(左Ch)24と称し、圧電振動子16および18からなる一組を右チャンネル(右Ch)26と称する。以下では、左チャンネル24をチャンネル1(Ch1)と呼び、右チャンネル26をチャンネル2(Ch2)と呼ぶこともある。すなわち、本実施例では、左チャンネル24(Ch1)および右チャンネル26(Ch2)が水平方向に左右に並んで配置される。
左Ch 24における圧電振動子12および14は、直列または並列に接続されて配線され、左Ch 24が左Ch出力102を出力する。また同様にして、右Ch 26における圧電振動子16および18は、直列または並列に接続されて配線され、右Ch 26が右Ch出力104を出力する。
本受波器10では、左Ch 24および右Ch 26は、それぞれの出力が後に適切にカージオイド処理されて本受波器10の一つの出力を生成できるように、配置および配線される。左Ch 24および右Ch 26は、たとえば、左Ch出力102および右Ch出力104が同位相でカージオイド処理部(図示せず)に入力するように、配置および配線される。
また、圧電振動子12、14、16および18は、それぞれ固有の圧電感度を有し、たとえば、大きさおよび形状を同じものとする場合でも、材質を変えることによって異なる圧電感度を有することができる。本実施例では、g定数と呼ばれる圧電子材料の特性定数をあらかじめ決定し、圧電振動子の製造時に所望の特性定数に応じて材料の組成を調整することによって、所望の特性定数を有する圧電振動子が形成される。
本実施例ではとくに、中点支持部20の上側に備えられる圧電振動子12および16は、中点支持部20の下側に備えられる圧電振動子14および18よりも高い圧電感度を有し、すなわち変形を受けたときの電圧出力の度合いが大きいもので形成される。圧電振動子12、14、16および18は、本受波器10の各位置で振動にばらつきがある場合でも、上側の圧電振動子12および16からの振動雑音出力が下側の圧電振動子14および18からの振動雑音出力を必ず上回るように、各圧電感度が調整されて構成される。
また、本実施例では、左右の振動雑音出力102および104が同位相となるように圧電感度をあらかじめ決定しておき、それらの圧電感度を有する圧電振動子12、14、16および18が製造されて用いられる。
中点支持部20は、左Ch 24および右Ch 26のそれぞれについて、上側の圧電振動子12および16と下側の圧電振動子14および18との間に備えられて、これらの圧電振動子12、14、16および18を支持するものである。
この中点支持部20は、圧電振動子12、14、16および18に対して、接着や接合などのさまざまな接続手段のいずれかを用いて接続して支持するものでよく、または接続手段を用いずに防水部材22による固定を利用して支持してもよい。
中点支持部20は、図1に示すように、水平方向に長い棒状または平板状の形状で形成されるものでよい。また、中点支持部20は、左Ch 24および右Ch 26のそれぞれに一つずつ備えられてもよく、このとき、中点支持部20は、圧電振動子12、14、16および18の形状に合わせて形成され、たとえば圧電振動子12、14、16および18が円筒状である場合、中点支持部20は円板状に形成されてよい。
また、中点支持部20は、圧電振動子を区別可能なさまざまな材料で形成されてよく、たとえば金属、樹脂またはモールド成形材で形成されてよい。
防水部材22は、複数の圧電振動子12、14、16および18、ならびにそれらの配線を防水するために、これらの圧電振動子12、14、16および18、ならびに中点支持部20の周囲を埋めるように形成される。本実施例の防水部材22は、ウレタンモールド材などのモールド成形材でよく、モールド成形によって形成される。
また、防水部材22は、水平に並べられた左Ch 24および右Ch 26を固定することもでき、とくに中点支持部20が左Ch 24および右Ch 26のそれぞれに備えられるときに有効である。
本実施例における水中受波器10は、その内部構造および配線構造が、中点支持部20の位置を基準として上下方向において図2に示すように非対称に構成されても対称に構成されてもよく、または左Ch 24および右Ch 26の間で左右方向において図3に示すように非対称に構成されても対称に構成されてもよい。
次に、本実施例における水中受波器10において、上下振動が生じた場合の動作例を説明する。
本実施例の水中受波器10では、上側の圧電振動子12および16の圧電感度が下側の圧電振動子14および18の圧電感度よりも大きいので、上側の圧電振動子12および16の振動雑音出力は、下側の圧電振動子14および18の振動雑音出力を常に上回って出力される。
また、上側の圧電振動子12および下側の圧電振動子16からなる左Ch 24から出力される振動雑音出力102と、上側の圧電振動子14および下側の圧電振動子18からなる右Ch 26から出力される振動雑音出力104とは、常に同位相で水中受波器10から出力されてカージオイド処理部(図示せず)に入力する。
たとえば、水中受波器10が上下振動を受けて、左Ch 24において上側の圧電振動子12が大きく伸張されて下側の圧電振動子14が小さく圧縮されるが、右Ch 26において上側の圧電振動子16が小さく伸張されて下側の圧電振動子14が大きく圧縮される場合がある。
このような場合でも、本実施例の水中受波器10では、左Ch 24のみならず右Ch 26においても、上側の圧電振動子12および16の振動雑音出力が、下側の圧電振動子14および18の振動雑音出力を上回る。
また、左Ch 24からの振動雑音出力である左Ch出力102は、右Ch 26からの振動雑音出力である右Ch出力104と、振幅に差が生じることがあるが、同位相で水中受波器10から出力される。
このようにして、左Ch出力102と右Ch出力104とが同位相でカージオイド処理されて最終的な振動雑音出力が生成されると、逆位相でカージオイド処理された場合よりも最終的な振動雑音出力を減少することができる。
本実施例において、左Ch出力(Ch1出力)102および右Ch出力(Ch2出力)104の出力レベル差と、最終的なカージオイド処理結果の処理利得との関係を、たとえば図4、5、6および7に示すようなグラフで示すことができる。
図4、5、6および7のグラフでは、式|Ch1|/|Ch2|(dB)で得られる出力レベル差を横軸に示し、また、Ch1のみの感度(=dB/0dB)を基準としたカージオイド処理後の利得を縦軸に示す。さらに、図4、5、6および7のグラフでは、Ch1とCh2とが同位相である状態を黒点で示し、逆位相である状態を白点で示す。図4、5、6および7のグラフは、それぞれ、100、200、600および2000 Hz周期でCh1とCh2とが出力される状態を示す。
たとえば図5に示すように、Ch1とCh2とが200 Hz周期で出力される場合において、両Chの振動雑音レベル差が0付近であるときには、逆位相か同位相かによって、カージオイド処理利得に約30 dBの差が生じる。すなわち、同位相の場合では逆位相の場合よりも、雑音出力が約30 dB少なくなる。
また、両Chの出力が同位相であって6 dBの振動雑音レベル差が生じる場合でも、両Chの出力が逆位相であってレベル差が限りなく小さい場合よりも、雑音出力が6 dB少なくなる。
このように、2つのチャンネルを有するカージオイド処理型受波器では、それぞれのChにおけるキャンセル量のバランスを上側にずらすことによって、カージオイド処理後の振動雑音出力を抑制することができる。
本実施例では、2つのチャンネル24および26において、上側の圧電振動子12および16の圧電感度を下側の圧電振動子14および18の圧電感度よりも大きくすることによって、キャンセル量のバランスを上側にずらしているが、下側の圧電振動子14および18の圧電感度を上側の圧電振動子12および16の圧電感度よりも大きくして、キャンセル量のバランスを下側にずらしても、同様にしてカージオイド処理後の振動雑音出力を抑制することができる。
また、他の実施例において、水中受波器200は、構造物または防水部材202の形状を上下で異なる構造にすることによって、上下の振動バランスを偏らせて振動雑音出力を出力することができる。
本受波器200は、上記実施例の水中受波器10と同様に構成されるので、その重複部分についての説明は省略する。
この実施例の水中受波器200ではとくに、たとえば図8に示すように、2つのチャンネル24および26の上側の圧電振動子12および16は、それぞれ、チャンネルごとに防水部材22で覆われて構成され、他方、下側の圧電振動子14および18は、それらの周りを防水部材22で覆うだけでなく両チャンネル24および26の間も防水部材22で埋めて一体化して構成される。
水中受波器200のこのような構造は、音圧の感知に対してほとんど影響を与えないが、上下方向に振動が生じると、下側の慣性マスがその振動に応じて増加するので振動バランスが上下で偏る。このとき、両チャンネル24および26の振動雑音出力102および104の間にレベル差が生じることがあるが、両チャンネル24および26とも下側の圧電振動子14および18からの振動雑音出力が、上側の圧電振動子12および16からの振動雑音出力よりも大きくなり、左右のチャンネル24および26からの振動雑音出力102および104は、同位相で受波器10から出力される。
このように、2つのチャンネル24および26を有するカージオイド処理型受波器200では、上側と下側とで慣性マスまたは構造物の比重を変えて構成して、上下の振動量に差を与えることによって両チャンネルからの振動雑音出力102および104を、同位相で受波器200から出力することができ、カージオイド処理後の振動雑音出力を抑制することができる。
この実施例では、左右に並んで配置された2つのチャンネル24および26の下側だけを防水部材22で一体化して構成しているが、その他の構造物、たとえば金属、樹脂または他の防水材料を用いて一体化して、上側および下側の慣性マスに差を与えることもできる。また、2つのチャンネル24および26の下側ではなく、上側を構造物で一体化して構成することにより、上側および下側の慣性マスに差を与えてもよい。あるいは、2つのチャンネル24および26の上側または下側において、両チャンネル24および26の間を構造物で埋めることなく、いずれかの構造物を取り付けることにより、上側および下側の慣性マスに差を与えてもよい。
また、本発明の水中受波器10および200は、左および/または右からの音波に対応するために、上下に圧電振動子を設けたチャンネル24および26を左右に並べて構成しているが、その他の方向からの音波に対応して、圧電振動子およびチャンネルは多様に配置されてよい。
本発明の音響測定用受波器は、上記実施例では、防水部材を備えて水中受波器として構成されているが、陸上および水中のいずれにおいても使用することができる音響センサである。たとえば、本発明の音響測定用受波器は、空中または陸上において音を測定対象とするときに単なる振動雑音を取り除くことができ、たとえば地質調査において適用することができる。
本発明に係る音響測定用受波器を水中受波器として用いる一実施例を示す概要図である。 図1に示す実施例の水中受波器の他の構造例を示す概要図である。 図1に示す実施例の水中受波器の他の構造例を示す概要図である。 水中受波器が100 Hz周期で2つのチャンネル出力を出力した場合のカージオイド処理利得を示すグラフである。 水中受波器が200 Hz周期で2つのチャンネル出力を出力した場合のカージオイド処理利得を示すグラフである。 水中受波器が600 Hz周期で2つのチャンネル出力を出力した場合のカージオイド処理利得を示すグラフである。 水中受波器が2000 Hz周期で2つのチャンネル出力を出力した場合のカージオイド処理利得を示すグラフである。 本発明に係る音響測定用受波器を水中受波器として用いる他の実施例を示す概要図である。
符号の説明
10 水中受波器
12、14、16、18 圧電振動子
20 中点支持部
22 防水部材
24、26 チャンネル

Claims (9)

  1. 音波を感知するセンサとして圧電振動子を有し、
    少なくとも2つの前記圧電振動子からなるセンサ部によって構成されるチャンネルを有し、
    カージオイド処理のために少なくとも2つの前記チャンネルを有して、それぞれから2つのチャンネル出力を出力する音響測定用受波器において、
    前記チャンネルは、前記2つの圧電振動子のうち、第1の圧電振動子が支持部を挟んで第2の圧電振動子と対向して配置されるように構成され、
    前記2つのチャンネルは、第2の圧電振動子から第1の圧電振動子に向かう方向を第1の方向とする場合に、第1の方向と交差する第2の方向に並んで配置され、
    また、前記2つのチャンネルは、第1の圧電振動子の圧電感度を第2の圧電振動子の圧電感度よりも大きくして感度差を設けた前記2つの圧電振動子を有して構成されて、それぞれのチャンネル出力を同位相で出力することを特徴とする音響測定用受波器。
  2. 請求項1に記載の音響測定用受波器において、第1の方向は鉛直方向であり、第1の圧電振動子が第2の圧電振動子の上方に配置されることを特徴とする音響測定用受波器。
  3. 請求項2に記載の音響測定用受波器において、第2の方向は、第1の方向に垂直な水平方向であることを特徴とする音響測定用受波器。
  4. 請求項1に記載の音響測定用受波器において、前記チャンネルは、前記センサ部を防水部材で覆うことによって構成されることを特徴とする音響測定用受波器。
  5. 音波を感知するセンサとして圧電振動子を有し、
    少なくとも2つの前記圧電振動子からなるセンサ部によって構成されるチャンネルを有し、
    カージオイド処理のために少なくとも2つの前記チャンネルを有して、それぞれから2つのチャンネル出力を出力する音響測定用受波器において、
    前記チャンネルは、前記2つの圧電振動子のうち、第1の圧電振動子が支持部を挟んで第2の圧電振動子と対向して配置されるように構成され、
    前記2つのチャンネルは、第2の圧電振動子から第1の圧電振動子に向かう方向を第1の方向とする場合に、第1の方向と交差する第2の方向に並んで配置され、
    また、前記2つのチャンネルは、第1の圧電振動子の側と第2の圧電振動子の側との間において第1の方向の振動に対する振動量に差が生じるように、第1の圧電振動子の側と第2の圧電振動子の側とを異なる構造物で構成して、それぞれのチャンネル出力を同位相で出力することを特徴とする音響測定用受波器。
  6. 請求項5に記載の音響測定用受波器において、第1の方向は鉛直方向であり、第1の圧電振動子が第2の圧電振動子の上方に配置されることを特徴とする音響測定用受波器。
  7. 請求項6に記載の音響測定用受波器において、第2の方向は、第1の方向に垂直な水平方向であることを特徴とする音響測定用受波器。
  8. 請求項5に記載の音響測定用受波器において、前記2つのチャンネルは、第2の圧電振動子の側に掛かる慣性マスが第1の圧電振動子の側に掛かる慣性マスよりも大きくなるように構成することにより、第1の圧電振動子の側と第2の圧電振動子の側との間において第1の方向の振動に対する振動量に差を生じさせることを特徴とする音響測定用受波器。
  9. 請求項5に記載の音響測定用受波器において、前記チャンネルは、前記センサ部を防水部材で覆うことによって構成されることを特徴とする音響測定用受波器。
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