JP2009193682A - 膜−電極接合体の製造方法 - Google Patents

膜−電極接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】メタノール不溶性及びプロトン伝導性に優れた燃料電池触媒層と電解質膜との接合体の製造方法、及び該接合体を備えた燃料電池を提供する。
【解決手段】触媒層に、エポキシ基、および保護基で保護されたイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーAと、ヒドロキシル基、カルボキシル基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーBとを含み、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの少なくともいずれかが塩を形成している酸性基を有してなる、ビニルポリマー組成物を塗布し、反応性官能基を持つ電解質膜3を、触媒層1,2で挟み、前記燃料電池正極用触媒層1、負極用触媒層2及び電解質膜を接着した後、前記塩をプロトン交換することによって得られる燃料電池用膜−電極接合体。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料として高濃度メタノールを使用することができるダイレクトメタノール燃料電池用触媒層と電解質膜との膜−電極接合体の製造方法、及び該接合体を備えた燃料電池に関する。
近年、次世代型クリーンエネルギー源として燃料電池が重要な地位を占めつつある。燃料電池のうち、固体高分子型燃料電池(以下、PEFCという)は、固体高分子電解質膜を挟んでアノード及びカソードの両触媒層を配置するものである。例えば、燃料としてメタノールが使用されるダイレクトメタノール燃料電池(以下、DMFCという)の場合、アノード側にメタノール水溶液を、カソード側に酸素又は空気等の酸化剤を供給することにより電気化学反応を起こさせて電気を発生させるものである。
高出力、高エネルギー密度という特性を保持し、かつ小型で軽量な燃料電池を実現するために、高いプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜−触媒層接合体(膜―電極接合体)の開発が行なわれている。さらに、DMFCに使用される触媒層形成用ポリマーには、基本的に高いイオン伝導性と燃料メタノールへの不溶性、更に好ましくは電解質膜に対する接着性が要求される。
従来、触媒層形成用ポリマーとして、パーフルオロカーボンスルホン酸(以下、PFSという)系ポリマー(例えば、登録商標ナフィオン、デュポン株式会社製)が高いイオン伝導性を有し、溶媒に溶け扱い易いため、一般的に広く使用されてきた(例えば、特許文献1〜4参照)。しかしながら、PFS系ポリマーは高濃度のメタノール水溶液では容易に溶解してしまうため、高濃度のメタノールを燃料としてそのまま使用することができないという問題がある。
近年、メタノール遮断性を改善した電解質膜が開発されているが、その多くが、メタノールによって膨潤し難いように柔軟性に乏しく、その様な電解質膜を、従来のPFS系ポリマーを使用して触媒層と熱圧着することは極めて困難であった。この様な状況から、メタノールに対して不溶かつ、それらの電解質膜との接着性を有する触媒層形成用ポリマーが望まれていた。
この問題を解決する方法として、3次元架橋構造を持たせた触媒層形成用ポリマーを使用し、触媒層と電解質膜をホットプレスによって熱圧着する手法(例えば、特許文献5参照)があるが、この手法では、メタノールに対する耐久性は得られるが、接着強度は十分とは言えない。
特開昭61−67787号公報 特開平7−254419号公報 特開平11−329452号公報 特開平11−354129号公報 特開2007−188753号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、燃料として高濃度メタノールを使用することができるダイレクトメタノール燃料電池用触媒層と電解質膜との接合体の製造方法、及び該接合体(以下、膜―電極接合体ともいう)を備えた燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題について鋭意研究した結果、特定のビニルポリマー組成物を反応させて得られるポリマー架橋体が燃料電池触媒層形成用ポリマーとしてメタノール不溶性及びプロトン伝導性に優れていることを見出した。更に、プロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基を有する電解質膜と燃料電池触媒層とを特定のビニルポリマー組成物を用い接着することにより、メタノール耐久性、接着強度に優れた膜―電極接合体が得られることを見出した。すなわち本発明は、以下のとおりである。
1. 燃料電池用触媒とメタノールに可溶なイオン伝導性樹脂とが塗布された導電性多孔質体からなる燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層に、エポキシ基、および保護基で保護されたイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーAと、ヒドロキシル基、カルボキシル基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーBとを含み、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの少なくともいずれかが塩を形成している酸性基を有してなる、ビニルポリマー組成物を塗布し、プロトン媒体となりうる官能基およびプロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基を持つ電解質膜を、前記ビニルポリマー組成物が塗布された燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層で挟み、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの架橋性基を反応させ、前記燃料電池正極用触媒層、負極用触媒層及び電解質膜を接着した後、前記塩をプロトン交換することによって得られる燃料電池用膜−電極接合体。
2. 直接メタノール型燃料電池用として使用される第1項に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
3. 前記ビニルポリマーAの架橋性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸2−(O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、およびメタクリル酸2−(2,4−ジメチルピラゾールカルボキシアミノ)エチルの少なくともいずれかである第1項に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
4. 前記ビニルポリマーBの架橋性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸、アリルアミンの少なくともいずれかである第1項に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
5. 前記酸性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、アルカリ金属またはアミンと塩を形成する、スチレンスルホン酸、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸、またはビニルスルホン酸である第1項に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
6. 電解質膜中のプロトン媒体となりうる官能基がアルカリ金属またはアミンと塩を形成するスルホン酸基であり、それ以外の反応性官能基が水酸基または/及びアミノ基である、第1項に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
7. エポキシ基、および保護基で保護されたイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーAと、ヒドロキシル基、カルボキシル基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーBとを含み、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの少なくともいずれかが塩を形成している酸性基を有してなるビニルポリマー組成物を調製する工程と、前記ビニルポリマー組成物を、燃料電池用触媒とメタノールに可溶なイオン伝導性樹脂とが塗布された導電性多孔質体からなる燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層の表面に塗布する工程と、プロトン媒体となりうる官能基およびプロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基を持つ電解質膜のプロトン媒体となりうる官能基を、アルカリ金属またはアミンで保護する工程と、前記ビニルポリマー組成物が塗布された燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層で、前記プロトン媒体となりうる官能基が保護された電解質膜を挟む工程と、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの架橋性基と、前記電解質膜中のプロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基とを反応させる工程と、前記塩をプロトン交換する工程と、を順次含む燃料電池用膜−電極接合体の製造方法。
8. 前記ビニルポリマーAの架橋性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、
該ビニルモノマーが、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸2−(O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、およびメタクリル酸2−(2,4−ジメチルピラゾールカルボキシアミノ)エチルの少なくともいずれかである第7項に記載の燃料電池用膜−電極接合体の製造方法。
9. 前記ビニルポリマーBの架橋性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸、アリルアミンの少なくともいずれかである第7項に記載の燃料電池用膜−電極接合体の製造方法。
10. 前記酸性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、アルカリ金属またはアミンと塩を形成する、スチレンスルホン酸、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸、またはビニルスルホン酸である第7項に記載の燃料電池用膜−電極の製造方法。
11. 第1項に記載の膜−電極接合体を備える直接メタノール型燃料電池。
本発明の膜−電極接合体は、高濃度のメタノールに対する不溶性とプロトン伝導性を持ち、且つ、電解質膜−触媒層間がメタノールの浸透により容易に剥離することがない。本発明の膜−電極接合体は、直接メタノール型燃料電池や固体高分子型燃料電池として有用である。
本発明の膜―電極接合体は、燃料電池用触媒とメタノールに可溶なイオン伝導性樹脂とが塗布された導電性多孔質体からなる燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層に、特定のビニルポリマー組成物を塗布し、プロトン媒体となりうる官能基およびプロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基を持つ電解質膜を、前記ビニルポリマー組成物が塗布された燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層で挟み、前記ビニルポリマー組成物中の架橋性基を反応させ、前記燃料電池正極用触媒層、負極用触媒層及び電解質膜を接着した後、塩をプロトン交換することによって得られる。
本発明で用いるビニルポリマー組成物は、エポキシ基、および保護基で保護されたイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーAと、ヒドロキシル基、カルボキシル基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーBとを含み、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの少なくともいずれかが塩を形成している酸性基を有してなる。
ビニルポリマーAは、エポキシ基及び/又は保護基で保護されたイソシアネート基を有するビニルポリマーである。このようなビニルポリマーAは、エポキシ基及び/又は保護基で保護されたイソシアネート基を含有するビニルモノマーを重合することによって得られる。エポキシ基を含有するビニルモノマーとしては、例えば、グリシジルメタクリレートが挙げられる。保護基で保護されたイソシアネート基を含有するビニルモノマーとしては、例えば、メタクリル酸2−(O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、メタクリル酸2−(2,4−ジメチルピラゾールカルボキシアミノ)エチル等が挙げられる。
ビニルポリマーAは、更に塩を形成している酸性基を有することが好ましい。このようなビニルポリマーAは、エポキシ基を含有するビニルモノマーと、塩を形成している酸性基を含有するビニルモノマーとの共重合によって得られる。塩を形成している酸性基を有するビニルモノマーとしては、例えば、アルカリ金属又はアミンと塩を形成しているスチレンスルホン酸、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸、ビニルスルホン酸等が挙げられる。
なお、ビニルポリマーBが塩を形成している酸性基を有しない場合は、ビニルポリマーAが当該酸性基を有することが必須となり、逆に、ビニルポリマーBが当該酸性基を有している場合は、ビニルポリマーAが当該酸性基を有することは必須ではない。
ビニルポリマーAが塩を形成している酸性基を有する場合は、当該酸性基を有するビニルモノマーと架橋性基(エポキシ基及び/又は保護基で保護されたイソシアネート基)を有する上記ビニルモノマーとの仕込みモル数の比が、40/60〜95/5の範囲にあるとき、良好な架橋反応性が発現し、得られる触媒層も優れたプロトン伝導性を示す。より好ましくは50/50〜90/10の範囲、特に好ましくは60/40〜85/15の範囲にあるときである。
また、ビニルポリマーAを構成するモノマー成分として第3のビニルモノマーを加えることができる。この第3のビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルナフタレンが挙げられる。また、アクリルアミド、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、ビニルカルバゾール、ビニルジアミノトリアジン等分子内に窒素原子を含有するものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特にスチレン、アクリルアミド、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン又はこれらの混合物が好ましい。
ビニルポリマーAの構成成分として第3のビニルモノマーを加える場合には、上記酸性基を有するビニルモノマー及び架橋性基を有するビニルモノマーの合計モル数と第3のビニルモノマーのモル数との仕込みモル数の比が、50/50〜99/1の範囲であるであることが好ましく、60/40〜95/5の範囲であることがより好ましく、70/30〜90/10の範囲であることがさらに好ましい。
第3のビニルモノマーに塩基性基を含有するものを加えた場合、一部に形成されるスルホン酸基とアミノ基による塩がメタノールの透過性を抑制する為、正極側で使用することが好ましい。
本発明において用いるビニルポリマーBは、ヒドロキシル基、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有するビニルポリマーである。このようなビニルポリマーBは、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレートのようにヒドロキシル基を含有するビニルモノマー、メタクリル酸のようなカルボキシル基を含有するビニルモノマー、アリルアミンのようなアミノ基を有するビニルモノマーを(共)重合して得られる。
ビニルポリマーBは、更に塩を形成している酸性基を有することが好ましい。このようなビニルポリマーBは、ヒドロキシル基を含有するビニルモノマー、又はアミノ基を有するビニルモノマーと、塩を形成している酸性基を含有するビニルモノマーとの共重合によって得られる。塩を形成している酸性基を有するビニルモノマーとしては、例えば、アルカリ金属又はアミンと塩を形成しているスチレンスルホン酸、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸、ビニルスルホン酸等が挙げられる。
なお、ビニルポリマーAが塩を形成している酸性基を有しない場合は、ビニルポリマーBが当該酸性基を有することが必須となり、逆に、ビニルポリマーAが当該酸性基を有している場合は、ビニルポリマーBが当該酸性基を有することは必須ではない。しかし、実用的な観点から、ビニルポリマーAおよびビニルポリマーBのいずれもが塩を形成している酸性基を有することが好ましい。
ビニルポリマーBが塩を形成している酸性基を有する場合は、当該酸性基を有するビニルモノマーと架橋性基(ヒドロキシル基、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種)を有する上記ビニルモノマーとの仕込みモル数の比は、40/60〜95/5の範囲にあるとき、良好な架橋反応性が発現し、得られる触媒層も優れたプロトン伝導性を示す。より好ましくは50/50〜90/10の範囲、特に好ましくは60/40〜85/15の範囲にあるときである。
また、ビニルポリマーBを構成するモノマー成分として第3のビニルモノマーを加えることができる。この第3のビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルナフタレンが挙げられる。また、アクリルアミド、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、ビニルカルバゾール、ビニルジアミノトリアジン等分子内に窒素原子を含有するものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特にスチレン、アクリルアミド、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン又はこれらの混合物が好ましい。
ビニルポリマーBの構成成分として第3のビニルモノマーを加える場合には、酸性基を有するビニルモノマー及び架橋性基を有するビニルモノマーの合計モル数と第3のビニルモノマーのモル数との仕込みモル数の比が、50/50〜99/1の範囲であるであることが好ましく、60/40〜95/5の範囲であることがより好ましく、70/30〜90/10の範囲であることがさらに好ましい。
第3のビニルモノマーに塩基性基を含有するものを加えた場合、一部に形成されるスルホン酸基とアミノ基による塩がメタノールの透過性を抑制する為、正極側で使用することが好ましい。
ビニルポリマーA及びビニルポリマーBの調製は、公知の重合方法、重合条件等により行なうことができ、特に限定されない。例えば、該重合は、熱、光、電子線等により開始することができる。熱重合の場合には、ラジカル、カチオン、アニオン重合開始剤が使用できる。好ましくはラジカル開始剤が使用される。具体的には、日本油脂株式会社社カタログ記載の有機過酸化物やアゾ化合物が使用できる。t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、2,2‘−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオナミジン)二塩酸塩等も使用できる。
重合開始剤の添加量はそれぞれの重合条件にもよるが、モノマー合計100重量部に対して0.0001〜10重量部、好ましくは0.0005〜5重量部、さらに好ましくは0.01〜1重量部である。重合温度は、0℃〜120℃、好ましくは20℃〜100℃、さらに好ましくは30℃〜80℃であるが、モノマー組成、得られる重合物の物性、工程時間等を考慮して適宜選択すればよい。
重合反応を安定的に行なうために、また得られる重合物を低粘度化するために、通常、重合溶媒を加える。重合溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、アルコール類、エステル類、ケトン類、ジメチルスフォキサイド、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等の溶剤が挙げられる。さらに、着色剤、粘度調整剤等の各種添加剤を加えることもできる。
本発明において、前記ビニルモノマー組成物が塗布される燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層は、燃料電池用触媒とメタノールに可溶なイオン伝導性樹脂とが塗布された導電性多孔質体からなる。
カソード用燃料電池用触媒としては白金、また、アノード用燃料電池用触媒としては白金/ルテニウム、白金/コバルト等の金属が炭素粉末担持された、一般に市販されているPEFC用の触媒が使用できる。一般に市販されているPEFC用の触媒は、具体的には、英国ジョンソン・マッセイ、田中貴金属工業株式会社、石福金属興業株式会社等の製品が挙られる。例えば、これらの触媒をナフィオン5wt%溶液(アルドリッチ社製)と混合しペースト状にしたものを、カーボンペーパー上にドクターブレードを使用して均一に塗布、乾燥することによって燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層が得られる。
本発明における、メタノールに可溶なイオン伝導性樹脂とは、例えば、ナフィオン(デュポン株式会社、登録商標)、フレミオン(旭硝子株式会社 登録商標)、アシプレックス(旭化成株式会社 登録商標)に代表されるPFS系ポリマーである。
導電性多孔質体としては、カーボンペーパー、カーボンクロス、多孔質金属焼結体等が挙げられ、カーボンペーパーが好ましい。
本発明において用いる電解質膜は、メタノール遮断性に優れていることが望ましく、その構造中にプロトン媒体となりうる官能基およびプロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基を持つことが欠かせない。プロトン媒体となりうる官能基としてはスルホン酸基、ホスホン酸等の酸性基が挙げられ、スルホン酸基が好ましい。反応性官能基の例としては、水酸基、アミノ基が挙げられる。これらの反応性官能基は、電解質中に存在してもよいし、電解質膜表層部分にあり、本発明によるところの触媒層形成用ビニルポリマーと架橋反応することが可能であれば、電解質を補強する為の補強材料中に存在してもかまわない。
本発明の膜−電極接合体を製造するには、後の架橋反応でプロトン媒体となりうる官能基が反応することがないように、予め、電解質膜の表層部分のプロトン媒体となりうる官能基をアルカリ金属またはアミンで保護しておく。例えば、電解質膜を0.5N水酸化ナトリウム溶液に10分間浸漬、その後水で洗浄し、乾燥する。
本発明の膜−電極接合体を製造するには、ビニルポリマーA、ビニルポリマーB及び溶媒の所定量を混合して得たビニルポリマー組成物を、前述の燃料電池正極用及び燃料電池負極用触媒層の表面に塗布する。続いて、前述の電解質膜をそれらの触媒層で挟み、ビニルポリマーA及びBを空気中又は窒素雰囲気下で加熱することにより架橋する。
ここで塗布されたビニルポリマーA及びビニルポリマーBは、一部が触媒層中に入り込み、既にそこに存在するメタノールに可溶なイオン伝導性樹脂である触媒層形成用ポリマー(例えばナフィオン)を覆い、加熱硬化後は、それがメタノールによって溶出することを防ぐようになる。ビニルポリマー組成物に使用される溶媒は、例えば、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン等、架橋性基と反応しないものが好ましい。
架橋反応温度は、それぞれの架橋性基の性質、多孔質基材の耐熱温度等に依存するが、50〜200℃、好ましくは60〜180℃、より好ましくは70〜160℃の範囲である。架橋反応時間は、0.1〜24時間であるが、反応の程度に応じて適宜選択すればよい。また、架橋反応を促進するための触媒は、得られるポリマー架橋体の性能を損ねない範囲で添加してもかまわない。
ビニルポリマーAとビニルポリマーBの塗布量は、ビニルポリマーAとビニルポリマーBを加熱硬化し、その後イオン交換した樹脂の重量として、0.0001〜0.001g/cm、好ましくは0.0002〜0.0008g/cm、さらに好ましくは0.0003〜0.0007g/cmである。
また、最終的に得られる燃料電池用触媒層中の、白金、白金/ルテニウム、白金/コバルト等の触媒金属含有量は0.1〜10mg/cmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜8mg/cm、さらに好ましくは0.3〜6mg/cmである。
架橋反応終了後、残存溶媒や未反応物を洗浄、除去する。その後、公知の方法によりイオン交換処理を施す。例えば、30%以下、好ましくは15%以下の希硫酸水溶液に室温で浸漬してイオン交換する。この後、再度十分水洗し、過剰な硫酸を除去する。こうして本発明の膜−電極接合体が得られる。
上記膜−電極接合体を備える燃料電池は、公知の方法により製造することができる。例えば、本発明の膜−電極接合体をセパレーターで挟み、燃料電池を製造する。
以下、実施例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
プロトン伝導度測定
本発明の固体高分子電解質膜のプロトン伝導度の測定は、英国ソーラトロン社製のインピーダンスアナライザーSI1260型を用い、25℃、湿度100%で、試料を測定用セルに装着してから3時間後に高周波インピーダンス測定を行なった。次に、Col−Colプロットより直流成分Rを読み取り、プロトン伝導度(Ωcm)を算出した
ビニルポリマーAの合成例
スチレンスルホン酸ナトリウム24.7g(0.12mol)、グリシジルメタクリレート4.27g(0.03mol)、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.25g(0.0015mol)をジメチルスルホキシド164.2gに溶解させた。これを60℃で6時間撹拌すると、ビニルポリマーA溶液が得られた。
ビニルポリマーBの合成例
スチレンスルホン酸ナトリウム24.7g(0.12mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3.9g(0.03mol)、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.25g(0.0015mol)をジメチルスルホキシド162.1gに溶解させた。これを60℃で6時間撹拌すると、ビニルポリマーB溶液が得られた。
電解質膜製造例1
4−ビニルピリジン9.3g(0.1mol)、55%−ジビニルベンゼン(溶剤、混合キシレン)62.5g(0.26mol)、スチレンモノマー36.7g(0.35mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート22.1g(0.17mol)とt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート5.0g(0.02mol)に溶媒としてO−アセチルクエン酸トリブチル15.0gを加え均一にした。これをモノマー溶液Yと呼ぶ。
予めコロナ放電処理によって親水化しておいたポリエチレン製多孔質膜(旭化成ケミカルズ社製、登録商標ハイポアN9420G)に上記モノマー溶液Yを含浸させ、PETフィルムで挟み、更にガラス板で挟んで、窒素雰囲気下、80℃で20時間反応させた。
得られた膜をアセトンに浸漬して未反応物や溶媒等を除き、その後十分乾燥させた。
次にこの膜を、発煙硫酸(SO濃度:約3wt%)に浸漬し、70℃、80分反応させた。得られた膜に付着した硫酸を水で洗浄した。
その後、0.5N水酸化ナトリウム溶液に10分間浸漬し、水で洗浄後、乾燥した。
電解質膜製造例2
2−ビニルピリジン10.51g(0.1mol)、55%−ジビニルベンゼン(溶剤、混合キシレン)47.35g(0.20mol)、スチレンモノマー20.84g(0.20mol)とt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート2.87g(0.012mol)に溶媒としてO−アセチルクエン酸トリブチル11.8gを加え均一にした。これをモノマー溶液Zと呼ぶ。
予めコロナ放電処理によって親水化しておいたポリエチレン製多孔質膜(旭化成ケミカルズ社製、登録商標ハイポアN9420Gに上記モノマー溶液Zを含浸させ、PETフィルムで挟み、更にガラス板で挟んで、窒素雰囲気下、80℃で20時間反応させた。
得られた膜をアセトンに浸漬して未反応物や溶媒等を除き、その後十分乾燥させた。
次にこの膜を、発煙硫酸(SO濃度:約4wt%)に浸漬し、70℃、50分反応させた。得られた膜に付着した硫酸を水で良く洗浄した。
その後、0.5N水酸化ナトリウム溶液に10分間浸漬し、水で洗浄後、乾燥した。
負極用触媒層作成例
カーボン担持白金/ルテニウム触媒(英国ジョンソン・マッセイ社製)1.0g(内金属分30重量%)、気相法炭素繊維(昭和電工株式会社製、登録商標VGCF)0.3g、Nafion(米国デュポン社、登録商標)5重量%溶液(米国シグマ−アルドリッチ社製)7.8gを混合し、カーボンペーパー(東レ株式会社製、商品名TGP−H−061)8.5×8.5cmに塗布した。1時間室温で放置し、更に70℃で10分間乾燥させた。得られた触媒層には、1.1mg/cmの白金/ルテニウムが含有されていることがわかった。これを3.3×3.3cmに切り出し、負極用触媒層とした。
正極用触媒層作成例
カーボン担持白金触媒(英国ジョンソン・マッセイ社製)1.0g(白金属分40重量%)、気相法炭素繊維(昭和電工株式会社製、登録商標VGCF)0.3g、Nafion(米国デュポン社、登録商標)5重量%溶液(米国シグマ−アルドリッチ社製)7.8gを混合し、カーボンペーパー(東レ株式会社製、商品名TGP−H−061)8.5×8.5cmに塗布した。1時間室温で放置し、更に70℃で10分間乾燥させた。得られた触媒層には、1.1mg/cmの白金が含有されていることがわかった。これを3.3×3.3cmに切り出し、正極用触媒層とした。
実施例1
負極用触媒層作成例で得られた触媒層に、上記ビニルポリマー合成例で得られたビニルポリマーAとビニルポリマーBの重量で50/50混合物を、0.2g表面に塗布した。正極用触媒層についても同様にして、正極用触媒層作成例で得られた触媒層に、上記ビニルポリマー合成例で得られたビニルポリマーAとビニルポリマーBの重量で50/50混合物を、0.2g表面に塗布した。
電解質膜製造例1で得られた電解質膜を間に挟み、150℃で2時間加熱し、ビニルポリマーを硬化させた。その後、5重量%硫酸水溶液に室温で1時間浸漬しイオン交換して、更に水でよく洗浄した。この様にして、膜−電極接合体を作成した。
60wt%メタノール水溶液に室温で24時間浸漬したが、膜と触媒層が剥離することはなかった。その後、水でよく洗浄し、プロトン伝導度を測定したところ、0.2Ωcmであった。
比較例1
次のように、電解質膜製造例2で得られた電解質膜を用い、実施例1と比較した。
負極用触媒層作成例で得られた触媒層に、上記ビニルポリマー合成例で得られたビニルポリマーAとビニルポリマーBの重量で50/50混合物を、0.2g表面に塗布した。正極用触媒層についても同様にして、正極用触媒層作成例で得られた触媒層に、上記ビニルポリマー合成例で得られたビニルポリマーAとビニルポリマーBの重量で50/50混合物を、0.2g表面に塗布した。
電解質膜製造例2で得られた電解質膜を間に挟み、150℃で2時間加熱し、ビニルポリマーを硬化させた。その後、5重量%硫酸水溶液に室温で1時間浸漬しイオン交換して、更に水でよく洗浄した。この様にして、膜−電極接合体を作成した。
60wt%メタノール水溶液に室温で24時間浸漬したが、膜と触媒層が一部剥離してしまった。その後、水でよく洗浄し、プロトン伝導度を測定したところ、0.7Ωcmであった。
比較例2
次のように、本発明によるところのビニルポリマー組成物を使用せずに、電解質膜と触媒層とをホットプレスによって接着を試みた。
負極用触媒層作成例で得られた触媒層及び正極用触媒層作成例で得られた触媒層で、電解質膜製造例2で得られた電解質膜を挟み、120℃、10kgf/cmで、90秒ホットプレスをしたが、接着することはできなかった。
本発明の膜−電極接合体を用いた燃料電池の一例
符号の説明
1 アノード触媒層
2 カソード触媒層
3 電解質膜
4 ガス拡散層
5 メタノール水溶液又はメタノール
6 酸素又は空気

Claims (11)

  1. 燃料電池用触媒とメタノールに可溶なイオン伝導性樹脂とが塗布された導電性多孔質体からなる燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層に、エポキシ基、および保護基で保護されたイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーAと、ヒドロキシル基、カルボキシル基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーBとを含み、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの少なくともいずれかが塩を形成している酸性基を有してなる、ビニルポリマー組成物を塗布し、プロトン媒体となりうる官能基およびプロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基を持つ電解質膜を、前記ビニルポリマー組成物が塗布された燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層で挟み、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの架橋性基を反応させ、前記燃料電池正極用触媒層、負極用触媒層及び電解質膜を接着した後、前記塩をプロトン交換することによって得られる燃料電池用膜−電極接合体。
  2. 直接メタノール型燃料電池用として使用される請求項1に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
  3. 前記ビニルポリマーAの架橋性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸2−(O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、およびメタクリル酸2−(2,4−ジメチルピラゾールカルボキシアミノ)エチルの少なくともいずれかである請求項1に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
  4. 前記ビニルポリマーBの架橋性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸およびアリルアミンの少なくともいずれかである請求項1に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
  5. 前記酸性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、アルカリ金属またはアミンと塩を形成する、スチレンスルホン酸、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸、またはビニルスルホン酸である請求項1に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
  6. 電解質膜中のプロトン媒体となりうる官能基がアルカリ金属またはアミンと塩を形成するスルホン酸基であり、それ以外の反応性官能基が水酸基および/またはアミノ基である、請求項1に記載の燃料電池用膜−電極接合体。
  7. エポキシ基、および保護基で保護されたイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーAと、ヒドロキシル基、カルボキシル基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性基を有するビニルポリマーBとを含み、前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの少なくともいずれかが塩を形成している酸性基を有してなるビニルポリマー組成物を調製する工程と、
    前記ビニルポリマー組成物を、燃料電池用触媒とメタノールに可溶なイオン伝導性樹脂とが塗布された導電性多孔質体からなる燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層の表面に塗布する工程と、
    プロトン媒体となりうる官能基およびプロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基を持つ電解質膜のプロトン媒体となりうる官能基を、アルカリ金属またはアミンで保護する工程と、
    前記ビニルポリマー組成物が塗布された燃料電池正極用触媒層及び負極用触媒層で前記プロトン媒体となりうる官能基が保護された電解質膜を挟む工程と、
    前記ビニルポリマーAおよび前記ビニルポリマーBの架橋性基と、前記電解質膜中のプロトン媒体となりうる官能基以外の反応性官能基とを反応させる工程と、
    前記塩をプロトン交換する工程と、
    を順次含む燃料電池用膜−電極接合体の製造方法。
  8. 前記ビニルポリマーAの架橋性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸2−(O−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、およびメタクリル酸2−(2,4−ジメチルピラゾールカルボキシアミノ)エチルの少なくともいずれかである請求項7に記載の燃料電池用膜−電極接合体の製造方法。
  9. 前記ビニルポリマーBの架橋性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸およびアリルアミンの少なくともいずれかである請求項7に記載の燃料電池用膜−電極接合体の製造方法。
  10. 前記酸性基を構成するモノマーがビニルモノマーであり、該ビニルモノマーが、アルカリ金属またはアミンと塩を形成する、スチレンスルホン酸、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸、またはビニルスルホン酸である請求項7に記載の燃料電池用膜−電極の製造方法。
  11. 請求項1に記載の膜−電極接合体を備える直接メタノール型燃料電池。
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