JP2009193626A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速な多値データの書き込みを実現した不揮発性メモリを与える。
【解決手段】半導体記憶装置は、可逆的に設定される抵抗値をデータとして記憶するメモリセルが配列されたセルアレイと、セルアレイの選択メモリセルのデータを読み出し/書き込みを行うセンスアンプ回路と、データ書き込み用の電圧パルスを発生する駆動回路を備える。駆動回路は、選択メモリセルを一旦初期状態にし、その後、書き込みデータに応じた電圧パルスを与えることを特徴とする。
【選択図】図17
【解決手段】半導体記憶装置は、可逆的に設定される抵抗値をデータとして記憶するメモリセルが配列されたセルアレイと、セルアレイの選択メモリセルのデータを読み出し/書き込みを行うセンスアンプ回路と、データ書き込み用の電圧パルスを発生する駆動回路を備える。駆動回路は、選択メモリセルを一旦初期状態にし、その後、書き込みデータに応じた電圧パルスを与えることを特徴とする。
【選択図】図17
Description
本発明は、半導体記憶装置に関し、特に、抵抗値をデータとして記憶するメモリセルを有する半導体記憶装置に関する。
近年、不揮発性記憶装置として、電気的に書き換え可能な可変抵抗素子の抵抗値情報を不揮発に記憶するReRAM(可変抵抗メモリ)やPCRAM(相変化メモリ)が注目を集めている(特許文献1)。
ReRAMの記憶素子としての可変抵抗素子は、電極/金属酸化物(二元系、三元系)/電極により構成される。可変抵抗素子には、2種類の動作モードがあることが知られている。一つは、印加電圧の極性を変えることにより、高抵抗状態と低抵抗状態とを切り換えるもので、これはバイポーラ型と呼ばれている。もう一つは、印加電圧の極性を変えることなく、電圧値と印加時間の制御により、高抵抗状態と低抵抗状態とを切り換えるもので、これはユニポーラ型と呼ばれている。
これらは、高密度メモリセルアレイを実現するのに適している。トランジスタを用いることなく、ビット線とワード線の各クロスポイントに、可変抵抗素子とダイオード等の整流素子を直列接続することによりメモリセルアレイを構成できるからである。複数層のメモリセルアレイを積層することにより、セルアレイ部の面積を増大させることなく、メモリ容量を増加させることも可能である。
従来のNANDフラッシュメモリの場合、新たにデータを書き込む際、セルごとのデータ消去は不可能であり、ブロック単位でのデータ消去しか実行することができなかった。これに対して、上記のようなクロスポイント型の不揮発性メモリの場合、セルごとのデータ消去及び書き込みが可能である。
しかしながら、このようなクロスポイント型の不揮発性メモリにセル単位で多値データを書き込む際には、まず、セルデータの読み出しを行い、次に、この読み出したデータと書き込むべきデータとを比較し、その結果に応じた電圧パルスを生成し印加する必要がある。したがって、メモリセルごとに読み出しを行わなければならず、回路全体として多値データの書き込みが終了するまで非常に長い時間を要する。その結果、多値データの書き込み動作を高速に行うことができない。
特表2002−541613号公報
本発明は、高速な多値データの書き込みを実現した半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様において、半導体記憶装置は、可逆的に設定される抵抗値をデータとして記憶するメモリセルが配列されたセルアレイと、前記セルアレイの選択メモリセルへの選択的なエネルギー付与によって前記選択メモリセルを初期状態である初期抵抗値及びこの初期抵抗値とは異なる複数の抵抗値となるように変化させて前記選択メモリセルに前記抵抗値に対応した多値のデータを書き込むデータ書き込み回路と、を備え、前記データ書き込み回路は、前記選択メモリセルを一旦初期状態にし、その後、書き込みデータに応じたエネルギーを付与することを特徴とする。
本発明によれば、高速な多値データの書き込みを実現した半導体記憶装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施形態]
[全体構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性メモリのブロック図である。
[全体構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性メモリのブロック図である。
この不揮発性メモリは、後述するPCRAM(相変化型素子)、ReRAM(可変抵抗素子)等の抵抗変化型素子を使用したメモリセルをマトリクス状に配置したメモリセルアレイ1を備える。メモリセルアレイ1のビット線BL方向に隣接する位置には、メモリセルアレイ1のビット線BLを制御し、メモリセルのデータ消去、メモリセルへのデータ書き込み、及びメモリセルからのデータ読み出しを行うカラム制御回路2が設けられている。また、メモリセルアレイ1のワード線WL方向に隣接する位置には、メモリセルアレイ1のワード線WLを選択し、メモリセルのデータ消去、メモリセルへのデータ書き込み、及びメモリセルからのデータ読み出しに必要な電圧を印加するロウ制御回路3が設けられている。
データ入出力バッファ4は、図示しない外部のホストにI/O線を介して接続され、書き込みデータの受け取り、消去命令の受け取り、読み出しデータの出力、アドレスデータやコマンドデータの受け取りを行う。データ入出力バッファ4は、受け取った書き込みデータをカラム制御回路2に送り、カラム制御回路2から読み出したデータを受け取って外部に出力する。外部からデータ入出力バッファ4に供給されたアドレスは、アドレスレジスタ5を介してカラム制御回路2及びロウ制御回路3に送られる。また、ホストからデータ入出力バッファ4に供給されたコマンドは、コマンド・インターフェイス6に送られる。コマンド・インターフェイス6は、ホストからの外部制御信号を受け、データ入出力バッファ4に入力されたデータが書き込みデータかコマンドかアドレスかを判断し、コマンドであれば受け取りコマンド信号としてステートマシン7に転送する。ステートマシン7は、この不揮発性メモリ全体の管理を行うもので、ホストからのコマンドを受け付け、読み出し、書き込み、消去、データの入出力管理等を行う。また、外部のホストは、ステートマシン7が管理するステータス情報を受け取り、動作結果を判断することも可能である。また、このステータス情報は書き込み、消去の制御にも利用される。
また、ステートマシン7によってパルスジェネレータ9が制御される。この制御により、パルスジェネレータ9は任意の電圧、任意のタイミングのパルスを出力することが可能となる。ここで、形成されたパルスはカラム制御回路2及びロウ制御回路3で選択された任意の配線へ転送することが可能である。
なお、メモリセルアレイ1以外の周辺回路素子は配線層に形成されたメモリアレイ1の直下のSi基板に形成可能であり、これにより、この不揮発性メモリのチップ面積はほぼ、メモリセルアレイ1の面積に等しくすることも可能である。
[メモリセルアレイ及びその周辺回路]
図2は、メモリセルアレイ1の一部の斜視図、図3は、図2におけるI−I′線で切断して矢印方向に見たメモリセル1つ分の断面図である。
図2は、メモリセルアレイ1の一部の斜視図、図3は、図2におけるI−I′線で切断して矢印方向に見たメモリセル1つ分の断面図である。
複数本の第1の配線としてワード線WL0〜WL2が平行に配設され、これと交差して複数本の第2の配線としてビット線BL0〜BL2が平行に配設され、これらの各交差部に両配線に挟まれるようにメモリセルMCが配置される。第1及び第2の配線は、熱に強く、且つ抵抗値の低い材料が望ましく、例えばW,WSi,NiSi,CoSi等を用いることができる。
メモリセルMCは、図3に示すように、可変抵抗素子VRと非オーミック素子NOの直列接続回路からなる。
可変抵抗素子VRとしては、電圧印加によって、電流、熱、化学エネルギー等を介して抵抗値を変化させることができるもので、上下にバリアメタル及び接着層として機能する電極EL1,EL2が配置される。電極材としては、Pt,Au,Ag,TiAlN,SrRuO,Ru,RuN,Ir,Co,Ti,TiN,TaN,LaNiO,Al,PtIrOx, PtRhOx,Rh/TaAlN等が用いられる。また、配向性を一様にするようなメタル膜の挿入も可能である。また、別途バッファ層、バリアメタル層、接着層等を挿入することも可能である。
可変抵抗素子VRは、カルコゲナイド等のように結晶状態と非晶質状態の相転移により抵抗値を変化させるもの(PCRAM)、遷移元素となる陽イオンを含む複合化合物であって陽イオンの移動により抵抗値が変化するもの(ReRAM)等を用いることができる。
図4及び図5は、後者の可変抵抗素子の例を示す図である。図4に示す可変抵抗素子VRは、電極層11、13の間に記録層12を配置してなる。記録層12は、少なくとも2種類の陽イオン元素を有する複合化合物から構成される。陽イオン元素の少なくとも1種類は電子が不完全に満たされたd軌道を有する遷移元素とし、且つ隣接する陽イオン元素間の最短距離は、0.32nm以下とする。具体的には、化学式AxMyXz(AとMは互いに異なる元素)で表され、例えばスピネル構造(AM2O4)、イルメナイト構造(AMO3)、デラフォサイト構造(AMO2)、LiMoN2構造(AMN2)、ウルフラマイト構造(AMO4)、オリビン構造(A2MO4)、ホランダイト構造(AxMO2)、ラムスデライト構造(AxMO2)ペロブスカイト構造(AMO3)等の結晶構造を持つ材料により構成される。
図4の例では、AがZn、MがMn、XがOである。記録層12内の小さな白丸は拡散イオン(Zn)、大きな白丸は陰イオン(O)、小さな黒丸は遷移元素イオン(Mn)をそれぞれ表している。記録層12の初期状態は高抵抗状態であるが、電極層11を固定電位、電極層13側に負の電圧を印加すると、記録層12中の拡散イオンの一部が電極層13側に移動し、記録層12内の拡散イオンが陰イオンに対して相対的に減少する。電極層13側に移動した拡散イオンは、電極層13から電子を受け取り、メタルとして析出するため、メタル層14を形成する。記録層12の内部では、陰イオンが過剰となり、結果的に記録層12内の遷移元素イオンの下層を上昇させる。これにより、記録層12はキャリアの注入により電子伝導性を有するようになってセット動作が完了する。再生に関しては、記録層12を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な電流値を流せば良い。プログラム状態(低抵抗状態)を初期状態(高抵抗状態)にリセットするには、例えば記録層12に大電流を充分な時間流してジュール加熱して、記録層12の酸化還元反応を促進すれば良い。
図5の例は、電極層11,13に挟まれた記録層15が第1化合物層15aと第2化合物層15bの2層で形成されている。第1化合物層15aは電極層11側に配置され化学式AxM1yX1zで表記される。第2化合物層15bは電極層13側に配置され第1化合物層15aの陽イオン元素を収容できる空隙サイトを有している。
図5の例では、第1化合物層15aにおけるAがMg、M1がMn、X1がOである。第2化合物層15bには、遷移還元イオンとして黒丸で示すTiが含まれている。また、第1化合物層15a内の小さな白丸は拡散イオン(Mg)、大きな白丸は陰イオン(O)、二重丸は遷移元素イオン(Mn)をそれぞれ表している。なお、第1化合物層15aと第2化合物層15bとは、2層以上の複数層となるように積層されていても良い。
この可変抵抗素子VRにおいて、第1化合物層15aが陽極側、第2化合物層15bが陰極側となるように、電極層11,13に電位を与え、記録層15に電位勾配を発生させると、第1化合物層15a内の拡散イオンの一部が結晶中を移動し、陰極側の第2化合物層15b内に進入する。第2化合物層15bの結晶中には、拡散イオンを収容できる空隙サイトがあるため、第1化合物層15a側から移動してきた拡散イオンは、この空隙サイトに収まることになる。このため、第1化合物層15a内の遷移元素イオンの価数が上昇し、第2化合物層15b内の遷移元素イオンの価数が減少する。初期状態において、第1及び第2の化合物層15a,15bが高抵抗状態であるとすれば、第1化合物層15a内の拡散イオンの一部が第2化合物層15b内に移動することにより、第1及び第2化合物の結晶中に伝導キャリアが発生し、両者共に電気伝導性を有することになる。なお、プログラム状態(低抵抗状態)を消去状態(高抵抗状態)にリセットするには、先の例と同様に、記録層15に大電流を充分な時間流してジュール加熱して、記録層15の酸化還元反応を促進すれば良い。また、セット時とは逆向きの電場を印加することによってもリセットは可能である。
非オーミック素子NOは、例えば図6に示すように、(a)ショットキーダイオード、(b)PN接合ダイオード、(c)PINダイオード等の各種ダイオード、(d)MIM(Metal-Insulator-Metal)構造、(e)SIS構造(Silicon-Insulator-Silicon)等からなる。ここにもバリアメタル層、接着層を形成する電極EL2,EL3を挿入しても良い。また、ダイオードを使用する場合はその特性上、ユニポーラ動作を行うことができ、また、MIM構造、SIS構造等の場合にはバイポーラ動作を行うことが可能である。なお、非オーミック素子NOと可変抵抗素子VRの配置は、図3と上下を逆にしても良いし、非オーミック素子NOの極性を上下反転させても良い。
また、図7に示すように、上述したメモリ構造を複数積層した三次元構造とすることもできる。図8は、図7のII−II′断面を示す断面図である。図示の例は、セルアレイ層MA0〜MA3からなる4層構造のメモリセルアレイで、ワード線WL0jがその上下のメモリセルMC0,MC1で共有され、ビット線BL1iがその上下のメモリセルMC1,MC2で共有され、ワード線WL1jがその上下のメモリセルMC2,MC3で共有されている。また、このような配線/セル/配線/セルの繰り返しではなく、配線/セル/配線/層間絶縁膜/配線/セル/配線のように、セルアレイ層間に層間絶縁膜を介在させるようにしても良い。
なお、メモリセルアレイ1は、幾つかのメモリセル群のMATに分けられることも可能である。前述したカラム制御回路2及びロウ制御回路3は、MAT毎、セクタ毎、又はセルアレイ層MA毎に設けられていても良いし、これらで共有しても良い。また、面積削減のために複数のビット線BLで共有することも可能である。
図9は、非オーミック素子NOとしてダイオードSDを用いたメモリセルアレイ1及びその周辺回路の回路図である。ここでは、説明を簡単にするため、1層構造であるとして説明を進める。
図9において、メモリセルMCを構成するダイオードのアノードはワード線WLに接続され、カソードは可変抵抗素子VRを介してビット線BLに接続されている。各ビット線BLの一端はカラム制御回路2の一部である選択回路2aに接続されている。また、各ワード線WRの一端はロウ制御回路3の一部である選択回路3aに接続されている。
選択回路2aは、ビット線BL毎に設けられた、ゲート及びドレインが共通接続された選択PMOSトランジスタQP0及び選択NMOSトランジスタQN0からなる。選択PMOSトランジスタQP0のソースは、高電位電源Vccに接続されている。選択NMOSトランジスタQN0のソースは、書き込みパルスを印加すると共にデータ読み出し時に検出すべき電流を流すビット線側ドライブセンス線BDSに接続されている。トランジスタQP0,QN0の共通ドレインは、ビット線BLに接続され、共通ゲートには、各ビット線BLを選択するビット線選択信号BSiが供給されている。
また、選択回路3aは、ワード線WL毎に設けられた、ゲート及びドレインが共通接続された選択PMOSトランジスタQP1及び選択NMOSトランジスタQN1からなる。選択PMOSトランジスタQP1のソースは、書き込みパルスを印加すると共にデータ読み出し時に検出すべき電流を流すワード線側ドライブセンス線WDSに接続されている。選択NMOSトランジスタQN1のソースは、低電位電源Vssに接続されている。トランジスタQP1,QN1の共通ドレインは、ワード線WLに接続され、共通ゲートには、各ワード線WLを選択するワード線選択信号/WSiが供給されている。
なお、以上は、メモリセルが個別に選択されるのに適した例を示したが、選択されたワード線WL1につながる複数のメモリセルMCのデータを一括で読み出す場合には、各ビット線BL0〜BL2に対して個別にセンスアンプが配置され、各ビット線BL0〜BL2は、ビット線選択信号BSで、選択回路2aを介して、個別にセンスアンプに接続される。
[二値データ読み出し動作]
次に、二値データの読み出し動作を説明する。
次に、二値データの読み出し動作を説明する。
上述した回路において、データは各メモリセルMCの抵抗素子VRの抵抗値の大小として記憶される。例えば図9に示す回路を例にとると、非選択状態では、例えば、ワード線選択信号/WS0,/WS1,…が“H”レベル、ビット線選択信号BS0,BS1,…が“L”レベルとなって全てのワード線WLは“L”レベル、全てのビット線BLは“H”レベルとなる。この非選択状態では、全てのメモリセルMCのダイオードSDが逆バイアス状態でオフであり、可変抵抗素子VRには電流は流れない。ここで、ワード線WL1及びビット線BL1に繋がる真中のメモリセルMCを選択する場合を考えると、ロウ制御回路3はワード線選択信号/WS1を“L”レベルとし、カラム制御回路2はビット線選択信号BS1を “H”レベルとする。これによってワード線WL1はワード線側ドライブセンス線WDSに接続され、ビット線BL1はビット線側ドライブセンス線BDSに接続されるので、ドライブセンス線WDSに“H”レベル、ドライブセンス線BDSに“L”レベルを印加することにより、ワード線WL1が“H”レベル、ビット線BL1が“L”レベルとなる。これにより、選択セルでは、ダイオードSDが順バイアスになって電流が流れる。このとき、選択セルに流れる電流量は、抵抗素子VRの抵抗値によって決まるから、電流量の大きさを検知することにより、データの読み出しができる。すなわち、図10に示すように、例えば高抵抗の消去状態を“1”、低抵抗のプログラム状態を“0”に対応させて、センスされた電流値が少ない場合“1”、多い場合“0”と検出することができる。
なお、選択されたワード線WL1と非選択のビット線BLとは共に“H”レベルであるため、両者間に電流は流れず、非選択のワード線WLと選択されたビット線BL1とは共に“L”レベルであるから、これらの間にも電流は流れない。従って、選択されたメモリセル以外のメモリセルには電流は流れない。
図11に示すセンスアンプは、図9の回路に対応したもので、シングルエンド型の電圧検出型センスアンプである。センスノードNsenは、クランプ用NMOSトランジスタQ1を介してビット線BLに接続される。クランプ用NMOSトランジスタQ1は、ビット線電圧をクランプすると共に、プリセンスアンプとして働く。センスノードNsenにはまた、ビット線をプリチャージするためのプリチャージ用NMOSトランジスタQ2が接続されている。
センスノードNsenには電荷保持用キャパシタCが接続されて、ここがセンスデータを一時保持するデータ記憶回路TDCを構成している。
センスノードNsenは、転送用NMOSトランジスタQ3を介して、メインのデータ記憶回路であるデータラッチPDCに接続されている。センスノードNsenはまた、転送用NMOSトランジスタQ4を介して、データ入出力バッファ4とのデータ授受に供されるデータ記憶回路となるデータラッチSDCに接続されている。従ってデータラッチSDCは、カラム選択信号CSLにより駆動されるカラム選択ゲートQ8,Q9を介してデータ線DL,DLnに接続されている。
このように構成されたセンスアンプにおけるセンス動作は、次のようになる。まず、データを読み出そうとするメモリセルMCが接続されたワード線WL及びビット線BLを選択し、クランプ用NMOSトランジスタQ1をオフ状態としたまま、ワード線WLを“H”レベルにすると共に、ビット線BLを“L”レベルにする。これにより、ビット線BLにはメモリセルMCの抵抗値に応じた値の電流が流れ、電流値に応じてビット線BLの寄生容量に電荷が蓄積される。具体的には、メモリセルMCが低抵抗のときには、ビット線BLの電位が高くなり、メモリセルMCが高抵抗のときには、ビット線BLの電位が低くなる。このとき同時に、或いはこれに続き、プリチャージ用トランジスタQ2もオンにして、電荷保持用キャパシタCをプリチャージする。次に、クランプ用トランジスタQ1のゲートにVBLC+Vt(VtはNMOSトランジスタQ1のしきい値電圧)を印加する。もし、ビット線BLの電圧がVBLC以上である場合には、トランジスタQ1はオフ状態のままであるが、ビット線BLの電圧がVBLCよりも小さい場合には、トランジスタQ1はオンになり、電荷保持用キャパシタCの電荷がビット線BLC側に放電される。従って、センスノードNsenの電圧は、メモリセルMCが低抵抗の場合“H”、高抵抗の場合“L”となる。この電圧を読み出しデータとして転送用NMOSトランジスタQ3を介してデータラッチPDCにラッチし、所定のタイミングでデータラッチSDCを介してデータ線DL,DLnに読み出せば良い。
[データ書き込み動作]
次に、この不揮発性メモリにおけるベリファイを用いた書き込み動作について説明する。
次に、この不揮発性メモリにおけるベリファイを用いた書き込み動作について説明する。
まず、外部の図示しないホストから書き込みコマンドが出力されると、この書き込みコマンドは、データ入出力バッファ4を介して入力され、コマンド・インターフェイス6を介してステートマシン7へ転送される。また、書き込みデータは、ホストからデータ入出力バッファ6を介してカラム制御回路2へ転送される。この書き込みデータは、カラム制御回路2内のセンスアンプのラッチ部にラッチされ、書き込みデータとなる。その後、ステートマシン7が書き込みを行うため、パルスジェネレータ9を制御する。
図12は、書き込み動作に関連するステートマシン7の構成を示している。制御回路20は、データの書き込み、読み出し及び消去のためのパルス生成を、パルスジェネレータ9に対して指示する。この制御回路20には、最大ループ回数記憶部21及び許容フェイルビット数記憶部22に格納された設定値と、ステータス判定回路23の判定結果が与えられている。最大ループ回数記憶部21は、書き込みの最大繰り返し回数を規定する最大ループ回数を記憶する。許容フェイルビット数記憶部22は、ECCでエラー訂正可能なビット数を許容フェイルビット数として記憶する。ステータス判定回路23は、ベリファイ結果のステータス情報を判定する。
図13は、書き込み動作を示すフローチャート、図14は各部への印加パルスを示す波形図である。
まず、第1書き込みパルスWP,BPを生成する(S1)。すなわち、図14に示すように、図9の回路の場合、高抵抗状態から低抵抗状態に変化させるデータセット時には、データを書き込むメモリセルに対応したワード線WL1のワード線選択信号/WS1を“L”レベルにすると共に、書き込むメモリに対応したビット線BL1のビット線選択信号BS1を“H”レベルにする。これと同時に、ワード線側ドライブセンス線WDSには、図10に示す、可変抵抗素子VRの抵抗値を消去レベルからプログラムレベルに変化させるための書き込みパルスWP,BPを与える。この書き込みパルスWP,BPは、図1に示すパルスジェネレータ9から与えられ、パルス高さは例えばVccレベルとする。同時にビット線側ドライブセンス線BDSには、Vssレベルとなる負の書き込みパルスBPが与えられる。これにより、高抵抗状態(消去状態)の可変抵抗素子VRを低抵抗状態(プログラム状態)にセットすることができる。
次にベリファイリードが実行される(S2)。このとき、図14に示すように、ワード線側ドライブセンス線WDSには、パルスジェネレータ9からベリファイ読み出しに必要なベリファイ読み出しパルスVRPを印加する。図10に示すように、ベリファイレベルは、プログラムされたメモリセルMCの抵抗値分布の最も高抵抗値側の抵抗値である。図示の例では、EraseされたメモリセルMCの抵抗値が1M〜100kΩの分布を持っており、書き込み後は10k〜1kΩの分布を持つ。従って、ベリファイレベルの抵抗値は10kΩとなる。図11に示したセンスアンプを用いる場合、メモリセルMCの抵抗値が10kΩであるとした場合、ワード線WLとビット線BLとの間に印加される電圧をVWB、印加時間をt、ビット線BLの容量をCBとすると、ビット線BLに充電される電圧VBLCは、
となるので、クランプ用トランジスタQ1のゲート電圧BLCLAMPを、VBLC+Vt(VtはNMOSトランジスタQ1のしきい値電圧)に設定しておけば、メモリセルMCの抵抗値が10kΩよりも小さい場合には、ビット線BLの電位はVBLCよりも大きくなってクランプ用トランジスタQ1はオフ、ラッチされるデータは“H”となり、メモリセルMCの抵抗値が10kΩよりも大きい場合には、ビット線BLの電位はVBLCよりも小さくなってクランプ用トランジスタQ1はオン、ラッチされるデータは“L”となる。したがって、ステータス判定回路23は、ラッチされるデータが“H”であればステータスがパス、“L”であればステータスがフェイルと判定することができる(S3)。
ステータスがパスの場合は、書き込みが終了しているものとして不揮発性半導体記憶装置のプログラム動作を終了する。一方、ステータスがフェイルの場合は、書き込みが完了していないので、第2書き込みパルスAWPを与える(S4)。この際、図14に示すように、追加パルスは、電圧レベルが可変のステップアップ書き込みやステップダウン書き込みを可能とする。また、パルスの長さを変更しても良い。更に、ステータス判定回路23がどの程度書き込みができていないかを判断する機能を持つことで、その情報を元に制御回路20が、図14の追加プログラムのようにパルスジェネレータ9を制御可能である。このとき、制御されるものは電圧パルスの幅、大きさ、またはステップ幅である。これにより、ベリファイを行い、その結果を次のパルスにフィードバックし、これを繰り返すことで、複数パルスでの抵抗分布幅をタイトにするような書き込みが可能である。
[多値データの読み出し及び書き込み動作]
次に、多値データの読み出し及び書き込み動作について説明する。図15は、4値データ記憶の場合のメモリセルの抵抗値分布とデータとの関係を示すグラフである。図15は各メモリセルMCに2ビットのデータを記憶させる場合の例で、4つの抵抗値分布A〜Dに入るように各メモリセルMCに対する書き込みが行われる。抵抗値の高い方の分布Aから順に2ビットのデータ“11”,“10”,“01”,“00”が対応している。なお、このデータの対応付けは任意であって、ECCを考慮して、隣接レベルが1ビットだけ異なる配置とする場合には、抵抗値の高い方の分布Aから順に2ビットのデータ“11”,“10”,“00”,“01”が対応するようにしても良い。またここでは、4値データの場合を代表的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
次に、多値データの読み出し及び書き込み動作について説明する。図15は、4値データ記憶の場合のメモリセルの抵抗値分布とデータとの関係を示すグラフである。図15は各メモリセルMCに2ビットのデータを記憶させる場合の例で、4つの抵抗値分布A〜Dに入るように各メモリセルMCに対する書き込みが行われる。抵抗値の高い方の分布Aから順に2ビットのデータ“11”,“10”,“01”,“00”が対応している。なお、このデータの対応付けは任意であって、ECCを考慮して、隣接レベルが1ビットだけ異なる配置とする場合には、抵抗値の高い方の分布Aから順に2ビットのデータ“11”,“10”,“00”,“01”が対応するようにしても良い。またここでは、4値データの場合を代表的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
多値データの書き込みを行う場合でも二値と同様、パルスを与えた後に、各レベルでのベリファイを行うことが必要になる。例えば、図15に示す4値書き込みの場合、データ“10”,“01”,“00”にそれぞれ対応した抵抗値分布B,C,Dの各最大抵抗値をベリファイレベルVLB,VLC,VLDに設定する。これらのベリファイレベルVLB,VLC,VLDは、センスアンプに与える電圧等によって設定することができる。
例えば図11のセンスアンプの場合、クランプ用トランジスタQ1のゲート電圧VBLC+Vtを、ベリファイレベルVLi(i=B、C、D)(抵抗値)に応じて下記式により決定し、切り換えてベリファイを繰り返せばよい。
各センスアンプのラッチデータでどのレベルへ書き込みを行うかを判断する。1セルずつ書き込みを行う場合は、入力データにより、どのレベルに書き込みを行いたいかが特定される。よって、書き込みはプログラムパルスを与えた後、特定のベリファイレベルでベリファイを行うことが可能である。
この時のアルゴリズムを図16に示す。初めに第1パルスWPの印加によるプログラムが実行される(S1)。次に、ベリファイを実行する(S2)。ここでは書き込みデータに応じた任意のレベルでのベリファイが可能である。ステータス判定結果がフェイルの場合は、第2のパルスAWPによる追加書き込みを行う(S4)。この際、上述したようにベリファイ結果を元にパルスの形成が可能である。また、ステータス判定結果がパスの場合はステップS8に遷移し、オーバープログラム・ベリファイを行う。ここでは、図15に示すように、書き込みたい抵抗レベルの一つ上のレベルのリードレベルRLB,RLC,RLDでベリファイを行う。例えばCレベル(=“01”)に書き込みたい場合はプログラムパルス印加後、ベリファイレベルVLCでベリファイを行い、リードレベルRLDでオーバープログラム・ベリファイを行う。これにより、書き込みたい抵抗分布以上の分布に書き込まれたセルの検知が可能となる。このオーバープログラム・ベリファイのステータス結果がパスの場合は任意の抵抗値へ書き込めたことになり、プログラム動作が終了となる(S9)。また、ステータス結果がフェイルの場合はステップS10へ遷移し、該当セルの消去を行う(S10)。その後、ステップS2へ遷移し、書き込みを再び行う(S4)。上記のような方法により、ベリファイ書き込みで任意の抵抗レベルへ書き込むことが出来ると同時に、オーバープログラム・ベリファイを行うことにより、セルのオーバープログラムを防ぐことが出来る。
[多値データ書き込みの第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係る多値データの書き込みについて説明する。なお、以下の実施形態においては、図1におけるカラム制御回路2、ロウ制御回路3、ステートマシン7及びパルスジェネレータ9が本発明におけるデータ書き込み回路に相当する。図17は、第1実施形態に係る多値データの書き込みの概念図である。説明の都合上、4値データの場合を代表的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
以下、本発明の第1の実施形態に係る多値データの書き込みについて説明する。なお、以下の実施形態においては、図1におけるカラム制御回路2、ロウ制御回路3、ステートマシン7及びパルスジェネレータ9が本発明におけるデータ書き込み回路に相当する。図17は、第1実施形態に係る多値データの書き込みの概念図である。説明の都合上、4値データの場合を代表的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
第1の実施形態では、可変抵抗素子VRの高抵抗状態Aを初期状態として、メモリセルごとに書き込みが行われる。図17(a)は、選択したメモリセルMCに現状データ“01”が書き込まれており、このセルにデータ“10”を次に書き込むことを示している。この例では、現状データに対応する抵抗状態“C”が、これから書き込もうとするデータに対応する抵抗状態“B”より低抵抗である場合を示す。
まず、図17(b)に示すように、選択したメモリセルMCを初期状態となるよう初期化する。ここで、初期化は、可変抵抗素子VRのリセット動作となる。初期化後、メモリセルMCの可変抵抗素子VRは高抵抗状態“A”となる。尚、メモリセルのデータ読み出しは行わない。
次に、図17(c)に示すように、所定の書き込みパルスWP、BPを形成し、メモリセルMCに印加し、メモリセルMCの可変抵抗素子VRは抵抗状態“B”となる。その結果、メモリセルMCにはデータ“10”が書き込まれたことになる。
最後に、図17(d)に示すように、ベリファイレベルVLBでベリファイを行い、ステータスがパスと判定されれば、書き込みが終了する。
第1実施形態によれば、メモリセルMCの現状データのレベルには関係しないデータ書き込み方式であるため、現状データを読み出す必要がなく、多値データの書き込みを高速化することができる。また、メモリセル単位でデータの消去(初期化)及び書き込みが可能である。
図18は、第1実施形態に係る多値データ書き込み動作のフローチャートを示したものである。
まず、書き込みを行うべきメモリセルMCを選択する(S11)。メモリセルMCの選択方法については、上述したので説明を省略する。
次に、選択したメモリセルMCの初期化を行う(S12)。初期化の結果、メモリセルMCの可変抵抗素子VRは高抵抗状態“A”となる。なお、初期化の度に初期化が終了したかどうかの初期化ベリファイを行ってもよい。
次いで、書き込みデータに応じた書き込みパルスWP、BPを形成し、メモリセルMCに印加する(S13)。可変抵抗素子VRはそのデータに応じた抵抗状態となる。その結果、所望のデータがメモリセルMCに書き込まれる。
次いで、ベリファイ読み出し(S14)後、書き込みデータに応じたレベルでベリファイを実行する(S15)。その結果、ステータスがパスならば終了し、フェイルならば第2パルスAWPを印加して追加書き込みを行う(S16)。尚、ベリファイは、上述したオーバープログラム・ベリファイを含むこともできる。
図19は、第1実施形態にかかる多値データ書込時の選択信号/WS,BSと、書き込みパルスWP,BPを示す波形図である。
まず、選択信号/WS1が“H”から“L”となり、選択信号BS1が“L”から“H”となって、ワード線WL1とビット線BL1に接続されたメモリセルMCが選択される。
次に、ワード線ドライブセンス線WDSにパルスジェネレータ9で生成された消去電圧パルスEWPが印加される。このとき、ビット線ドライブセンス線BDSには消去電圧パルスEBPが印加される。メモリセルMCの可変抵抗素子VRは、比較的長い時間消去電圧パルスが印加されることにより発生するジュール熱によりリセットされ、高抵抗状態“D”に初期化される。
続いて、ワード線ドライブセンス線WDSに書き込みデータに応じた書き込み電圧パルスWPが、ビット線ドライブセンス線BDSに書き込み電圧パルスBPが印加されて、メモリセルMCの可変抵抗素子VRを所定の抵抗状態にセットする。
次いで、書き込み電圧パルスより低電圧のベリファイ電圧パルスVRP、BPが印加され、ベリファイ読み出しが実行される。ベリファイの結果、ステータスがフェイルと判定されれば、メモリセルMCに追加書き込み電圧パルスAWP、BPが印加され、追加書き込みが行われる。
図20は、第1実施形態の変形例を示したものである。この変形例はメモリセルMCに現状データ“10”が書き込まれており、このセルにデータが“01”を次に書き込むことを示している。現状の抵抗状態と書き込みデータに対応する抵抗状態との大小関係が第1実施形態と逆となっている。第1実施形態と同一構成要素については、同一符号で示す。
まずメモリセルMCを初期化し、高抵抗状態“A”とする(図20(b))。
次に、所定の書き込みデータに応じた書き込み電圧パルスWP、BPを形成し印加することにより、可変抵抗素子VRが抵抗状態“C”となり、データ“01”が書き込まれる(図20(c))。
続いて、ベリファイレベルVLCでベリファイを行い、書き込みを終了する(図20(d))。
このように、メモリセルMCの現状データがどのような抵抗状態にあっても、第1実施形態を適用することが可能である。
[多値データ書き込みの第2の実施形態]
上述した実施形態では、電気化学ポテンシャルの低い高抵抗状態が安定したリセット状態であるReRAMを例にとったが、以下、例えばPCRAMのように結晶状態が抵抗値の低いリセット状態、非晶質状態が抵抗値の高いセット状態となる可変抵抗素子を使用した本発明の第2の実施形態に係る多値データの書き込みについて説明する。図21は、第2実施形態に係る多値データの書き込みの概念図である。第2実施形態は、初期状態を低抵抗状態としている点で、上述した第1実施形態と異なる。第1実施形態と同一構成要素については、同一符号で示す。
上述した実施形態では、電気化学ポテンシャルの低い高抵抗状態が安定したリセット状態であるReRAMを例にとったが、以下、例えばPCRAMのように結晶状態が抵抗値の低いリセット状態、非晶質状態が抵抗値の高いセット状態となる可変抵抗素子を使用した本発明の第2の実施形態に係る多値データの書き込みについて説明する。図21は、第2実施形態に係る多値データの書き込みの概念図である。第2実施形態は、初期状態を低抵抗状態としている点で、上述した第1実施形態と異なる。第1実施形態と同一構成要素については、同一符号で示す。
図21(a)は、メモリセルMCに現状データ“01”が書き込まれており、このセルに次にデータ“10”を書き込むこと示している。
まず、選択したメモリセルMCを初期化し、メモリセルMCの可変抵抗素子VRの抵抗状態を低抵抗状態“D”にリセットする(図21(b))。
次に、所定の書き込み電圧パルスWP、BPを形成し、メモリセルMCに印加して、可変抵抗素子VRの抵抗状態を高抵抗状態“B”にセットし、データ“10”を書き込む(図21(c))。
続いて、ベリファイレベルVLB’で、ベリファイを行い、書き込み動作を終了する(図21(d))。ここで、ベリファイレベルVLB’は、第1の実施形態とは異なり、状態“B”の抵抗分布の低抵抗側のレベルとなる。
図22は、第2実施形態に係る多値データ書き込みのフローチャートを示す。
まず、書き込みを行うべきメモリセルMCを選択する(S21)。
次に、選択したメモリセルMCの可変抵抗素子VRを低抵抗状態“D”に初期化する(S22)。
次いで、書き込みデータに応じた書き込みパルス電圧WP、BPを形成し、メモリセルMCに印加する(S23)。メモリセルMCの可変抵抗素子VRは所定の抵抗状態となり、所定のデータが書き込まれる。
続いて、ベリファイ読み出しを行い(S24)、書き込みデータに応じたベリファイレベルでベリファイを行う(S25)。ベリファイの結果、ステータスがパスと判定されれば、書き込みが終了する。ステータスがフェイルと判定されれば、第2パルスAWPを印加し、追加書き込みを行う(S26)。ベリファイは、上述したオーバープログラム・ベリファイを含むこともできる。
図23は、第2実施形態に係るデータ書き込みの変形例を示す。この変形例は、現状データ“10”が書き込まれており、このセルに次にデータ“01”を書き込むことを示している。現状の抵抗状態と書き込みデータに対応する抵抗状態との大小関係が第2実施形態と逆になっている。第2実施形態と同一の構成要素については、同一符号で示す。
まず、第2実施形態と同様に、メモリセルMCを初期化することにより、メモリセルMCの可変抵抗素子VRの抵抗状態を低抵抗状態“D”にする(図23(b))。
次に、書き込むべきデータに応じた書き込み電圧パルスWP、BPを形成し、メモリセルMCに印加する。その結果発生したジュール熱により、可変抵抗素子VRのリセット書き込みを行う(図23(c))。
続いて、ベリファイレベルVLC’でベリファイを行い、書き込みを終了する(図23(d))。
このように、メモリセルMCの現状データがどのような抵抗状態にあっても、第2実施形態を適用することが可能である。
[その他の実施形態]
ここで、多値データの書き込みパルス形成の例を図24に示す。この例は、入力データによって書き込みパルスのパルス電圧を変化させる例である。ここで示す抵抗変化素子VRの消去状態(“11”)をAレベルと仮定すると、入力データが“00”のとき、同図(a)に示すように、最大のパルス高さ(Vcc)の書き込みパルスWPを生成する。入力データが“01”のときには、同図(b)に示すように、最大のパルス高さよりも一段階低いパルス高さの書き込みパルスWPを生成する。入力データが“10”のときには、同図(c)に示すように、更に最も低いパルス高さの書き込みパルスWPを生成する。なお、これらの書き込みパルスWPは、可変抵抗素子VRの抵抗値を、図15に示すレベルD,C,Bまで移動可能な電圧値とパルス幅であることを必要とする。
ここで、多値データの書き込みパルス形成の例を図24に示す。この例は、入力データによって書き込みパルスのパルス電圧を変化させる例である。ここで示す抵抗変化素子VRの消去状態(“11”)をAレベルと仮定すると、入力データが“00”のとき、同図(a)に示すように、最大のパルス高さ(Vcc)の書き込みパルスWPを生成する。入力データが“01”のときには、同図(b)に示すように、最大のパルス高さよりも一段階低いパルス高さの書き込みパルスWPを生成する。入力データが“10”のときには、同図(c)に示すように、更に最も低いパルス高さの書き込みパルスWPを生成する。なお、これらの書き込みパルスWPは、可変抵抗素子VRの抵抗値を、図15に示すレベルD,C,Bまで移動可能な電圧値とパルス幅であることを必要とする。
図25は、書き込みパルス形成の他の例を示している。
この実施形態では、入力データによって書き込みパルスのパルス幅を変化させる。消去状態(“11”)をAレベルと仮定すると、入力データが“00”のとき、同図(a)に示すように、最大のパルス幅の書き込みパルスWPを生成する。入力データが“01”のときには、同図(b)に示すように、最大のパルス幅よりも一段階狭いパルス幅の書き込みパルスWPを生成する。入力データが“10”のときには、同図(c)に示すように、最も狭いパルス幅の書き込みパルスWPを生成する。なお、これらの書き込みパルスWPは、可変抵抗素子VRの抵抗値を、図15に示すレベルD,C,Bまで移動可能な電圧値とパルス幅であることを必要とする。
なお、以上は、書き込みパルスと消去パルスが同一極性のユニポーラ動作を中心として説明したが、バイポーラ動作を行う不揮発性メモリにもこの発明は適用可能である。
1…メモリセルアレイ、2…カラム制御回路、3…ロウ制御回路、4…データ入出力バッファ、5…アドレスレジスタ、6…コマンド・インターフェイス、7…ステートマシン、9…パルスジェネレータ。
Claims (5)
- 可逆的に設定される抵抗値をデータとして記憶するメモリセルが配列されたセルアレイと、
前記セルアレイの選択メモリセルへの選択的なエネルギー付与によって前記選択メモリセルを初期状態である初期抵抗値及びこの初期抵抗値とは異なる複数の抵抗値となるように変化させて前記選択メモリセルに前記抵抗値に対応した多値のデータを書き込むデータ書き込み回路と、
を備え、
前記データ書き込み回路は、前記選択メモリセルを一旦初期状態にし、その後、書き込みデータに応じたエネルギーを付与する
ことを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記データ書き込み回路は、前記選択メモリセルに対して書き込みデータにより、一意に決定される書き込みパルスを印加することを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記初期状態は、書き込みデータの抵抗状態よりも高抵抗状態であることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記初期状態は、書き込みデータの抵抗状態よりも低抵抗状態であることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記選択メモリセルに書き込みを行った後、ベリファイを行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の半導体記憶装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012069220A (ja) * | 2010-09-24 | 2012-04-05 | Sharp Corp | 半導体記憶装置 |
JP2014075170A (ja) * | 2012-09-12 | 2014-04-24 | Toshiba Corp | 抵抗変化メモリ |
US10714171B2 (en) | 2017-08-28 | 2020-07-14 | Toshiba Memory Corporation | NAND flash memory system storing multi-bit data and read/write control method thereof |
JP2021527911A (ja) * | 2018-06-06 | 2021-10-14 | マイクロン テクノロジー,インク. | マルチレベル自己選択メモリセルをプログラムするための技法 |
-
2008
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Cited By (5)
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