JP2009192485A - 静電容量式レベル計用電極棒とその製造方法、およびその電極棒を備える静電容量式レベル計 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐熱性および耐圧性に優れ、また耐久性にも優れる静電容量式レベル計用電極棒の提供。
【解決手段】 ステンレス棒から構成される芯材2と、これを被覆するポリエーテルエーテルケトン樹脂製の筒本体4とを備える。筒本体4は、その内径が芯材2の外径よりも大きく、且つ非晶質に形成されている。筒本体4に芯材2を挿入すると共に、芯材2の一端部にキャップ5を装着して筒本体4と溶接する。全体を加熱して、筒本体4を結晶化することで、筒本体4は収縮して芯材2に密着する。このようにして形成された電極棒1は、静電容量式レベル計に用いられる。
【選択図】 図2
【解決手段】 ステンレス棒から構成される芯材2と、これを被覆するポリエーテルエーテルケトン樹脂製の筒本体4とを備える。筒本体4は、その内径が芯材2の外径よりも大きく、且つ非晶質に形成されている。筒本体4に芯材2を挿入すると共に、芯材2の一端部にキャップ5を装着して筒本体4と溶接する。全体を加熱して、筒本体4を結晶化することで、筒本体4は収縮して芯材2に密着する。このようにして形成された電極棒1は、静電容量式レベル計に用いられる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、静電容量式レベル計用電極棒とその製造方法、およびその電極棒を備える静電容量式レベル計に関するものである。
ボイラの缶体の水位制御では、水位を下げ過ぎると、水管が過熱するおそれがある一方、水位を上げ過ぎると、導出される蒸気の乾き度が落ちるおそれがある。そこで、水管の過熱を防止しつつ、乾き度の高い蒸気を得るために、適正範囲に水位を維持する必要がある。
そのために、従来から、ボイラには、電極式水位検出器が設けられている。従来の電極式水位検出器は、缶体の上部管寄せと下部管寄せとに連通して設けた水位検出筒に、複数の電極棒が下端部の高さ位置を互いに異ならせて差し込まれて構成される。そして、各電極棒の下端部における水位検出の有無により、ボイラが制御される。
ところが、小型貫流ボイラの場合、伝熱面積は10m2以下に制限されるが、蒸発量は年々増加の傾向にあるので、過熱限界水位と乾き度限界水位との水位差は小さくなってきており、水位制御が困難になってきている。また、バーナの燃焼量、缶内圧力、給水温度および缶水電気伝導度などの内、所望の要素を考慮して水位を細かく制御しようとすれば、より多くの電極棒が必要となる。
このような事情を考慮し、下記特許文献1に開示されるように、水位に比例した出力を得ることができる静電容量式レベル計の使用が提案されている。
特開2007−271593号公報
しかしながら、静電容量式レベル計を使用するにしても、ボイラのような環境下では、耐熱性および耐圧性が問題となる。すなわち、静電容量式レベル計の電極棒は、導電性の棒材の表面に、絶縁性の被膜を設けて構成されるが、その被膜の耐久性に問題がある。具体的には、従来、この被膜は、導電性の棒材に、耐熱性樹脂塗料(たとえばフッ素樹脂PFA)をコーティングするか、熱収縮チューブを被せて熱処理して密着させている。ところが、いずれの方法も、高温高圧の蒸気環境下では、塗膜の膨れや、熱収縮チューブの変質を生じ、耐久性に問題があった。
この発明が解決しようとする課題は、耐久性の高い静電容量式レベル計用電極棒とその製造方法、およびその電極棒を備える静電容量式レベル計を提供することにある。これにより、たとえばボイラにおいて、水位制御を細かく行うことを実現する。そして、小型貫流ボイラにおいて、蒸発量の一層の増大を可能とする。また、バーナの燃焼量、缶内圧力、給水温度および缶水電気伝導度などの内、所望の要素を考慮して、水位を細かく制御可能とする。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックにより形成した絶縁性の筒体に、導電性の芯材を挿入する第一工程、前記結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックの結晶化度を高め、前記筒体を収縮させて前記芯材に密着するように、前記筒体を加熱後冷却する第二工程とを順次に含むことを特徴とする静電容量式レベル計用電極棒の製造方法である。
請求項1に記載の発明によれば、結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックの絶縁性の筒体に導電性の芯材を挿入した後、加熱後冷却して、静電容量式レベル計の電極棒が製造される。これにより、結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックの結晶化度が高められ、筒体の収縮により芯材に筒体が密着する。このようにして、静電容量式レベル計の電極棒の耐久性を向上することができる。
請求項2に記載の発明は、前記第一工程において非晶質の前記筒体を、前記第二工程において結晶化することを特徴とする請求項1に記載の静電容量式レベル計用電極棒の製造方法である。
請求項2に記載の発明によれば、非晶質の筒体を結晶化することで、一層耐久性の高い電極棒を製造することができる。
請求項3に記載の発明は、前記筒体は、軸方向両端部へ開口する筒状で前記芯材が挿入される筒本体と、前記芯材の一端部に装着されて前記筒本体の一端部と外周部を接合されるキャップとからなり、前記第一工程において非晶質の前記筒本体を、前記第二工程において結晶化することを特徴とする請求項2に記載の静電容量式レベル計用電極棒の製造方法である。
請求項3に記載の発明によれば、筒体が筒本体とキャップとから構成され、少なくとも筒本体は、芯材が挿入される際には非晶質であるが、その後、結晶化される。このようにして、簡易に、耐久性の高い電極棒を製造することができる。
請求項4に記載の発明は、前記筒体は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂であり、前記芯材は、ステンレス鋼であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電容量式レベル計用電極棒の製造方法である。
請求項4に記載の発明によれば、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とステンレス鋼とにより、一層耐久性が高く、耐熱性および耐圧性にも優れた電極棒を製造することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により製造された電極棒を備えることを特徴とする静電容量式レベル計である。
請求項5に記載の発明によれば、耐久性の高い静電容量式レベル計を実現することができる。これにより、たとえばボイラにおいて、水位制御を細かく行うことが可能となる。
請求項6に記載の発明は、棒状または筒状に形成された導電性の芯材と、結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックにより筒状に形成され、挿入される前記芯材に結晶化度を高めて収縮して密着される絶縁性の筒体とを備えることを特徴とする静電容量式レベル計用電極棒である。
請求項6に記載の発明によれば、結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックの結晶化度を高めて収縮させることで、芯材に筒体が密着する。このようにして、耐久性の高い静電容量式レベル計の電極棒を提供することができる。
請求項7に記載の発明は、非晶質の前記筒体を結晶化して収縮させて前記芯材に密着させたことを特徴とする請求項6に記載の静電容量式レベル計用電極棒である。
請求項7に記載の発明によれば、非晶質の筒体を結晶化することで、一層耐久性の高い電極棒を提供することができる。
請求項8に記載の発明は、前記筒体は、軸方向両端部へ開口する筒状で前記芯材が挿入される筒本体と、前記芯材の一端部に装着されて前記筒本体の一端部と外周部を接合されるキャップとからなり、非晶質の前記筒本体を結晶化して収縮させて前記芯材に密着させたことを特徴とする請求項7に記載の静電容量式レベル計用電極棒である。
請求項8に記載の発明によれば、筒体が筒本体とキャップとから構成され、少なくとも筒本体は、芯材が挿入される際には非晶質であるが、その後、結晶化される。このようにして、簡易に、耐久性の高い電極棒を提供することができる。
請求項9に記載の発明は、前記筒体は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂であり、前記芯材は、ステンレス鋼であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の静電容量式レベル計用電極棒である。
請求項9に記載の発明によれば、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とステンレス鋼とにより、一層耐久性が高く、耐熱性および耐圧性にも優れた電極棒を提供することができる。
さらに、請求項10に記載の発明は、請求項6〜9のいずれか1項に記載の電極棒を備えることを特徴とする静電容量式レベル計である。
請求項10に記載の発明によれば、耐久性の高い静電容量式レベル計を実現することができる。これにより、たとえばボイラにおいて、水位制御を細かく行うことが可能となる。
この発明によれば、耐久性の高い静電容量式レベル計用電極棒とその製造方法、およびその電極棒を備える静電容量式レベル計を提供することができる。これにより、たとえばボイラにおいて、水位制御を細かく行うことを実現できる。そして、小型貫流ボイラにおいて、蒸発量の一層の増大が可能となる。また、バーナの燃焼量、缶内圧力、給水温度および缶水電気伝導度などの内、所望の要素を考慮して、水位を細かく制御可能となる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。
本発明の電極棒は、導電性の芯材と、これを被覆する絶縁性の筒体とから構成される。
本発明の電極棒は、導電性の芯材と、これを被覆する絶縁性の筒体とから構成される。
芯材は、細長い棒状または筒状に形成される。芯材は、導電性材料から形成されれば材質は特に問わないが、傷が付きにくく耐食性に優れるのでステンレス鋼が好ましい。本実施形態では、細長い丸棒状のステンレス鋼から形成される。但し、芯材は、ステンレス鋼ではなく、鉄またはアルミニウムの他、炭素棒などで形成されてもよい。
筒体は、細長い筒状に形成され、その中空穴には芯材が挿入される。そして、その状態で、筒体を構成する結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックの結晶化度が高められて、筒体は収縮により芯材に密着され、芯材と一体化される。
筒体は、結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックから形成されれば材質は特に問わないが、耐熱性および耐圧性に優れるのでポリエーテルエーテルケトン樹脂が好ましい。本実施形態では、細長い円筒状のポリエーテルエーテルケトン樹脂から形成される。但し、筒体は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂ではなく、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などで形成されてもよい。
筒体は、芯材の外周面と一端面とを覆う有底筒状に形成される。但し、有底筒状に一体形成する必要はなく、芯材の外周面を覆う筒本体と、芯材の一端面を覆うキャップとから構成してもよい。この場合、筒本体は、軸方向両端部へ開口する筒状とされ、芯材が挿入される。また、キャップは、芯材の一端部に装着されて、前記筒本体の一端部と外周部を接合される。このようにして、導電性の芯材は、その外周面と一端面とが絶縁性の筒体で覆われるが、他端面または他端部は、測定器(静電容量の測定回路)への電気的な接続のため、外部へ露出される。
筒体は、芯材が挿入された後、結晶化度を高められて、収縮により芯材に密着される。筒体を筒本体とキャップとから構成する場合、少なくとも筒本体は、芯材が挿入された後、結晶化度を高められて、収縮により芯材に密着される。いずれにしても、筒体、特に筒本体は、芯材が挿入される際には、非晶質であるが、その後、加熱され冷却されることで、結晶化されるのが好ましい。
本発明の電極棒の製造方法について、さらに具体的に説明する。まず、導電性の芯材と、この芯材の外径よりも内径が大きな非晶質で絶縁性の筒体とを用意する。前述したように、好ましくは、芯材はステンレス棒であり、筒体はポリエーテルエーテルケトン樹脂などの結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックである。
そして、第一工程において、絶縁性の筒体に、導電性の芯材を挿入する。筒体が有底筒状の場合には、その底壁に芯材の一端面が当たるまで、筒体に芯材を挿入すればよい。筒体が筒本体とキャップとから構成される場合には、筒本体に芯材を挿入すると共に、芯材の一端部にキャップを装着して、キャップの端部と筒本体の一端部とを、周方向全域に沿って接合すればよい。
次に、第二工程において、結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックの結晶化度を高め、筒体を収縮させて芯材に密着するように、結晶化温度以上融点未満に全体を加熱した後、冷却する。この際、第一工程において非晶質の筒体を、第二工程において結晶化するのが好ましい。筒体が筒本体とキャップとから構成される場合には、第一工程において少なくとも筒本体が非晶質とされており、第二工程においてそれが結晶化される。
ところで、ここでは、非晶質の筒体(筒本体)を結晶化する例について説明したが、結晶化度を高めることによって、筒体を芯材に密着する構成であれば足りる。そのため、第二工程によって結晶化度が高められる限り、第二工程の前後における結晶化度は特に問わない。
本発明の電極棒は、静電容量式レベル計に用いられる。この際、従来公知の各種の静電容量式レベル計において、その電極棒に代えて、本発明の電極棒が用いられる。たとえば、導電性の容器の上部から本発明の電極棒が差し込まれ、この電極棒は、絶縁性材料を介して容器の上壁に保持される。そして、電極棒の芯材の上端部と、導電性の容器とは、測定器に電気的に接続される。測定器において、電極棒の筒体を構成する絶縁被膜の静電容量を検出することで、液位の把握が可能となる。
このような構成の静電容量式レベル計は、電極棒が耐熱性および耐圧性に優れ、ひいては耐久性に優れるので、特に蒸気ボイラの缶体の水位制御に好適に用いられる。その他、ボイラに付属の脱酸素装置の水位制御や、ボイラの缶体への給水タンクの水位制御などにも用いることができる。また、ボイラ以外の各種の用途にも幅広く用いることができる。
ところで、本発明の静電容量式レベル計は、従来公知の電極式水位検出器と同様に、一または複数の補助電極棒をさらに備えてもよい。その場合、その補助電極棒の下端部における水位検出の有無により、たとえばボイラの缶体の水位制御において、水管の過熱限界水位と、缶体から導出される蒸気の乾き度限界水位とを、確実に検出してボイラの安全性を高めることができる。
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1から図3は、本発明の静電容量式レベル計用電極棒の一実施例について、その製造方法を時系列に示す概略断面図であり、一部を省略して示している。
図1から図3は、本発明の静電容量式レベル計用電極棒の一実施例について、その製造方法を時系列に示す概略断面図であり、一部を省略して示している。
図1に示すように、本実施例の電極棒1は、導電性の芯材2と、これを被覆する絶縁性の筒体3とから構成される。そして、筒体3は、本実施例では、筒本体4とキャップ5とから構成される。
本実施例の芯材2は、ステンレス鋼により形成された細長い丸棒状である。但し、芯材2は、中実の棒状ではなく、場合により中空の筒状としてもよい。また、材質もステンレス鋼に限らず、場合により炭素棒などでもよい。
本実施例の筒体3は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂により形成された細長い円筒状である。但し、材質は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂に限らず、ポリフェニレンサルファイド(PPS)など、その他の結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックでもよい。
本実施例の筒体3は、前述したように、芯材2の外周面を覆う筒本体4と、芯材2の一端部を覆うキャップ5とから構成される。筒本体4は、軸方向両端部へ開口する円筒状とされる。筒本体4は、図1および図2に示すように、当初は、芯材2の外径よりも内径が大きく且つ非晶質とされている。一方、キャップ5は、芯材2の一端部に装着可能に、短い有底円筒状に形成されている。キャップ5は、筒本体4と同様に、当初は非晶質でもよいが、本実施例では既に結晶化されている。
本実施例の電極棒1の製造に当たっては、第一工程として、まず図1および図2に示すように、筒本体4に芯材2を挿入すると共に、芯材2の一端部にキャップ5を装着する。そして、キャップ5の先端部(開口側の端部)と、筒本体4の一端部とを、全周に亘って溶接する(溶接部6)。この際、溶接棒として、筒本体4およびキャップ5と同一材料のポリエーテルエーテルケトン樹脂が使用される。なお、図2においては、キャップ5と筒本体4の端面同士を突き合わせて溶接しているが、キャップ5の先端部を筒本体4の一端部にはめ込んで、互いに重ね合わせた状態で溶接してもよい。
次に、第二工程として、図3に示すように、結晶化温度以上融点未満に全体を加熱して、その後冷却する。この第二工程において、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製の筒本体4は結晶化される。そして、筒本体4が収縮して、芯材2に密着し、筒本体4と芯材2とが一体化される。
このようにして、ステンレス製の芯材2の外周部と一端面とが、ポリエーテルエーテルケトン樹脂製の筒体3にて被覆された電極棒1が得られる。但し、本実施例では、芯材2の他端部は、筒体3に被覆されずに露出される。この露出部は、測定器7(図4)への接続部とされる。ところで、電極棒1の他端部には、所望により補助回路基板(図示省略)を設けてもよい。この場合、芯材2は、補助回路基板を介して、測定器7に接続される。
図4は、本実施例の電極棒1を用いた静電容量式レベル計8の一例を示す概略図であり、一部を断面にして示している。ここでは、蒸気ボイラ(図示省略)の缶体の水位検出に用いた例について示している。
図示例の静電容量式レベル計8は、水位検出筒9に前記電極棒1が差し込まれて構成される。水位検出筒9は、導電性材料により形成された中空容器であり、上部連通管10を介してボイラの上部管寄せに接続される一方、下部連通管11を介してボイラの下部管寄せに接続される。このようにして、水位検出筒9は、上部管寄せと下部管寄せとに連通される。このような水位検出筒9には、前記電極棒1が、キャップ5側の一端部を下方へ向けて上方から差し込まれる。そして、電極棒1の上端部は、絶縁性材料のガイシ12を介して、水位検出筒9の上壁に保持される。
電極棒1および水位検出筒9は、測定器7に接続される。測定器7は、電極棒1の芯材2の上端部と、水位検出筒9とに電気的に接続される。本実施例の測定器7は、電極棒1と水位検出筒9との間に交流電圧を印加して、筒体3を構成する絶縁被膜の静電容量を測定する。周知のとおり、この静電容量は、水位検出筒9内の水位(電極棒1が水に浸かる長さ)に比例する。従って、ボイラの缶体内の水位を比例検出することができる。
このような静電容量式レベル計8を用いることで、ボイラにおける水位制御を細かく行うことができる。そして、小型貫流ボイラにおいて、蒸発量の一層の増大が可能となる。また、バーナの燃焼量、缶内圧力(蒸気圧力)、給水温度および缶水電気伝導度などの内、一または複数の所望の要素を考慮して水位を細かく制御することも可能となる。その場合、ボイラには、圧力センサ、給水温度センサ、缶水の電気伝導度センサなどの内、所望のセンサが設けられ、これら各センサの検出信号に基づき給水ポンプを制御して、水位が制御される。
ところで、本実施例の静電容量式レベル計8は、従来公知の電極式水位検出器と同様に、導電性材料により形成しただけの一または複数の補助電極棒をさらに備えてもよい。図4では、二点鎖線で示すように、第一補助電極棒13と第二補助電極棒14との二本の補助電極棒を、その下端部の高さ位置を異ならせて設けている。各補助電極棒13,14は、その上部が絶縁性材料のガイシ15,16を介して、水位検出筒9の上壁に保持される。そして、各補助電極棒13,14と水位検出筒9とは、図示しないが、測定器に接続される。従って、各補助電極棒13,14は、その下端部が水に浸かれば、水位検出筒9との間で電気的な導通が確保される。これにより、測定器は、各補助電極棒13,14と水位検出筒9との間の導通の有無によって、各補助電極棒13,14の下端部に水があるか否かを検出する。そして、各補助電極棒13,14による水位検出の有無に基づき、ボイラが制御される。図示例では、第一補助電極棒13は、水管の過熱限界水位を検出し、第二補助電極棒14は、缶体から導出される蒸気の乾き度限界水位を検出する。
この発明の静電容量式レベル計用電極棒とその製造方法、およびその電極棒を備える静電容量式レベル計は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記実施例では、非晶質の筒体3を結晶化したが、結晶化度を高めることによって、筒体3を芯材2に密着する構成であれば足りる。そのため、第二工程によって結晶化度が高められる限り、第二工程の前後における結晶化度は特に問わない。
また、前記実施例では、筒体3は、筒本体4とキャップ5とから構成したが、筒本体4とキャップ5とが一体化された有底円筒状の筒体3を用いてもよい。また、前記実施例では、筒本体4とキャップ5とを同一の材質としたが、場合により異なる材質としてもよい。但し、その場合でも、筒本体4とキャップ5とは、いずれも絶縁性材料から形成される。
また、前記実施例では、ボイラの缶体の水位制御に用いたが、脱酸素装置の水位制御や、給水タンクの水位制御などにも用いることができる。
さらに、通常は、上述したように水位検出筒9を設けて、この水位検出筒9内に電極棒1(および補助電極棒13,14)を挿入して構成するが、場合により、ボイラからの蒸気の乾き度を向上するための気水分離器内にこれらを挿入して構成してもよい。つまり、上部管寄せと下部管寄せとに連通された気水分離器を、水位検出筒9として用いてもよい。
1 電極棒
2 芯材
3 筒体
4 筒本体
5 キャップ
6 溶接部
7 測定器
8 静電容量式レベル計
2 芯材
3 筒体
4 筒本体
5 キャップ
6 溶接部
7 測定器
8 静電容量式レベル計
Claims (10)
- 結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックにより形成した絶縁性の筒体に、導電性の芯材を挿入する第一工程、
前記結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックの結晶化度を高め、前記筒体を収縮させて前記芯材に密着するように、前記筒体を加熱後冷却する第二工程と
を順次に含むことを特徴とする静電容量式レベル計用電極棒の製造方法。 - 前記第一工程において非晶質の前記筒体を、前記第二工程において結晶化する
ことを特徴とする請求項1に記載の静電容量式レベル計用電極棒の製造方法。 - 前記筒体は、軸方向両端部へ開口する筒状で前記芯材が挿入される筒本体と、前記芯材の一端部に装着されて前記筒本体の一端部と外周部を接合されるキャップとからなり、
前記第一工程において非晶質の前記筒本体を、前記第二工程において結晶化する
ことを特徴とする請求項2に記載の静電容量式レベル計用電極棒の製造方法。 - 前記筒体は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂であり、
前記芯材は、ステンレス鋼である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電容量式レベル計用電極棒の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により製造された電極棒を備える
ことを特徴とする静電容量式レベル計。 - 棒状または筒状に形成された導電性の芯材と、
結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックにより筒状に形成され、挿入される前記芯材に結晶化度を高めて収縮して密着される絶縁性の筒体と
を備えることを特徴とする静電容量式レベル計用電極棒。 - 非晶質の前記筒体を結晶化して収縮させて前記芯材に密着させた
ことを特徴とする請求項6に記載の静電容量式レベル計用電極棒。 - 前記筒体は、軸方向両端部へ開口する筒状で前記芯材が挿入される筒本体と、前記芯材の一端部に装着されて前記筒本体の一端部と外周部を接合されるキャップとからなり、
非晶質の前記筒本体を結晶化して収縮させて前記芯材に密着させた
ことを特徴とする請求項7に記載の静電容量式レベル計用電極棒。 - 前記筒体は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂であり、
前記芯材は、ステンレス鋼である
ことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の静電容量式レベル計用電極棒。 - 請求項6〜9のいずれか1項に記載の電極棒を備える
ことを特徴とする静電容量式レベル計。
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