JP2009191367A - アルミニウム合金成形品の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温での機械的強度の優れたアルミニウム合金成形品を製造する。
【解決手段】10.5〜13.5質量%のSi、0.15〜0.65質量%のFe、2.5〜5.5質量%のCu、0.3〜1.5質量%のMgを含み、0.8〜3質量%のNi、0.003〜0.02質量%のP、0.003〜0.03質量%のSr、0.1〜0.35質量%のSb、0.1〜1.0質量%のMn、0.04〜0.3質量%のZr、0.01〜0.15質量%のV、0.01〜0.2質量%のTiの何れか1種、或いは2種以上の組み合わせを含むアルミニウム合金からなる連続鋳造棒を素材に用いた鍛造成形工程を有するアルミニウム合金成形品の製造方法であり、素材に対する前熱処理工程、鍛造加工時加熱工程、成形品に対する後熱処理工程からなる熱処理・加熱工程を含み、前熱処理工程が200〜480℃で2〜6時間保持する処理を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム合金からなる連続鋳造棒を素材として用いた鍛造成形工程を有するアルミニウム合金成形品の製造方法に関するものである。
近年、四輪、二輪自動車等の車両(以下、単に「自動車」という。)では、高性能化のため、また環境問題に対応するために、内燃機関ピストンにアルミニウム鍛造製のものの採用が検討されてきている。ピストンなどの内燃機関の駆動部品を軽量化することができ、内燃機関を運転した時の負荷の低減、出力向上、燃費低減が図られるからである。アルミニウム合金製の内燃機関ピストンには、従来から鋳造品が多く採用されているが、鋳造品では鋳造時に発生する内部欠陥を抑えることが困難であり、強度を安全設計するために余肉を設ける必要があり、軽量化が困難であった。そこで、内部欠陥の発生を抑えることができるアルミニウム合金鍛造品によるピストンの軽量化が検討されてきた。
従来のアルミニウム合金鍛造用素材の製造方法は、通常の溶製法にてアルミニウム合金溶湯を調製する工程と、続いてこのアルミニウム合金溶湯を連続鋳造法、半連続鋳造法(DC鋳造法)、ホットトップ鋳造法等のいわゆる連続鋳造法のうち、いずれかの方法によって鋳造し、アルミニウム合金の鋳塊を製造する工程と、その後、この鋳塊に均質化熱処理を施して、アルミニウム合金結晶の均質化を行なう工程とからなっていた。そして、アルミニウム合金鍛造素材(鋳塊)に、鍛造を施し、さらに、T6処理を施すことにより、アルミニウム合金鍛造成形品が製造されることとなる。
なお、6000系合金に関するもので、均質化処理の温度を抑制したり省略したりしているものが、下記の特許文献1に開示がある。しかし、ここには高温時の機械的特性についての検討はなされていない。
特開2002−294383号公報
ところで、近年さらなる内燃機関の効率向上や出力の向上が求められ、その結果、そこに用いられる部品にはより高温での機械的強度が求められるようになってきた。
しかし、上記従来の工法で得られたアルミニウム鍛造品は、内部欠陥が抑制されているため予肉を設ける必要がなく、アルミニム鋳物に比べ、軽量化ができるものの、一方で、晶出物が凝集球状化されているため、300℃以上での高温引張強度が、鋳造時の晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物のままとなっているアルミニウム鋳物に比べて低くなっていた。したがって、より軽量化を狙えるアルミニウム鍛造品において、従来のアルミニウム鍛造品より高温時の機械的強度を向上させたアルミニウム合金成形品の製造方法が求められている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、従来のアルミニウム鍛造より高温での機械的強度の優れたアルミニウム合金成形品の製造方法、およびアルミニウム合金成形品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、アルミニウム合金からなる連続鋳造棒を素材として用いた鍛造成形工程を有するアルミニウム合金成形品の製造方法において、上記アルミニウム合金が、10.5〜13.5質量%のSi、0.15〜0.65質量%のFe、2.5〜5.5質量%のCu、および0.3〜1.5質量%のMgを含むと共に、0.8〜3質量%のNi、0.003〜0.02質量%のP、0.003〜0.03質量%のSr、0.1〜0.35質量%のSb、0.1〜1.0質量%のMn、0.04〜0.3質量%のZr、0.01〜0.15質量%のV、0.01〜0.2質量%のTiの何れか1種、あるいは2種以上の組み合わせを含むものであって、残余がアルミニウムおよび不可避的不純物であり、製造方法には素材に対する前熱処理工程、素材に対する鍛造加工時加熱工程、成形品に対する後熱処理工程からなる熱処理・加熱工程を含み、前熱処理工程が200〜480℃に2〜6時間保持する処理を含む、ことを特徴としている。
なお、上記発明の構成に加えて、上記後熱処理工程が、溶体化処理を施すことなく170〜230℃に1〜10時間保持してもよい。
また、上記鍛造成形工程における、耐高温疲労強度の要求される部位の加工率が90%以下であってもよい。
また、上記鍛造成形工程における、加工時熱処理温度が380〜480℃であってもよい。
また、上記連続鋳造棒は、溶湯の平均温度が液相線+40℃〜+230℃のアルミニウム合金を鋳造速度が80〜2000mm/分で連続鋳造法により鋳造して得られたものであってもよい。
さらに、上記製造方法で製造されたアルミニウム合金成形品では、組織において連続鋳造時に形成された晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物又は晶出物の集合体が成形・熱処理後にも部分的に残留していてもよい。
また、共晶Siの面積占有率が8%以上、共晶Siの平均粒径が5μm以下、共晶Si針状比1.4以上のものが25%以上、金属間化合物の面積占有率が1.2%以上、金属間化合物の平均粒径が1.5μm以上、金属間化合物の長さまたは接触する金属間化合物の集合体の長さが3μm以上のものが30%以上となってもよい。
本発明では、上記アルミニウム合金が、10.5〜13.5質量%のSi、0.15〜0.65質量%のFe、2.5〜5.5質量%のCu、および0.3〜1.5質量%のMgを含むと共に、0.8〜3質量%のNi、0.003〜0.02質量%のP、0.003〜0.03質量%のSr、0.1〜0.35質量%のSb、0.1〜1.0質量%のMn、0.04〜0.3質量%のZr、0.01〜0.15質量%のV、0.01〜0.2質量%のTiの何れか1種、あるいは2種以上の組み合わせを含むものであって、残余がアルミニウムおよび不可避的不純物であり、前熱処理工程において200℃〜480℃に2〜6時間保持する処理を含むようにしたので、製造されたアルミニウム合金成形品には、その組織において連続鋳造時に形成された晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物又は晶出物の集合体が、成形と熱処理の後にも少なくとも部分的に残留するようになり、したがって、250℃より高温時(好ましくは250℃超、400℃以下)であっても優れた機械的強度を有するアルミニウム合金成形品を得ることができる。
250℃より高温での引張特性(σB(MPa))および疲労強度σw(MPa)の両方を高めた成形品を製造することができるので好ましい。より具体的には例えば300℃、100時間保持後の300℃での、引張強度が65MPa以上で疲労強度が40MPa以上となる。これらの特性は、例えば、高温雰囲気に接する内燃機関ピストンの冠面部位に求められる特性である。したがって、本発明方法によるアルミニウム合金成形品を用いることにより、従来の内燃機関ピストンよりも薄肉化することができ、内燃機関ピストンの軽量化が可能になる。そして、市場から求められている軽量化に答えることができ、内燃機関の燃費低減、出力向上が実現することができる。
本発明の製造工程を実現する生産ラインの一例である鍛造生産システムを示す図である。 本発明に用いる連続鋳造装置の鋳型付近の一例を示す図である。 本発明に用いる装置の鋳型付近の別の一例を示す図である。 本発明に用いる連続鋳造装置の鋳型付近の一例を示し、有効モール長を示す図である。 共晶Si針状比の説明図である。 金属間化合物の集合体の説明図である。 本発明に用いる連続鋳造装置の他の例を示す図である。 実施例での据込品の晶出物のネットワーク組織評価のためのミクロ写真である。 実施例での据込品の晶出物のネットワーク組織評価のためのミクロ写真である。
以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の製造工程を実現する生産ラインの一例である鍛造生産システムを示す図である。図において、鍛造品の生産システムは、溶湯から連続鋳造棒を水平に鋳造して所定の長さに切断する連続鋳造装置81と、この連続鋳造装置81で鋳造した連続鋳造棒に熱処理を施す前熱処理装置82と、この前熱処理装置82で熱処理されて曲がった場合に連続鋳造棒の曲がりを矯正する矯正装置83と、この矯正装置83で曲がりを矯正された連続鋳造棒の外周部分を除去するピーリング装置84と、このピーリング装置84で外周部分が除去された連続鋳造棒を、成形品を鍛造するのに必要な長さの切断片に切断する切断装置85と、この切断装置85で切断された切断片を予備加熱し据え込み加工する据え込み装置(図示省略)と、この据え込みされた素材に潤滑材を被服する為に予備加熱した素材に黒鉛系潤滑剤を塗布又は予備加熱した素材を黒鉛系潤滑剤に浸漬する、または、被服させる潤滑装置86a,86bと、さらに予備加熱装置87で加熱された潤滑剤を付着させた素材から鍛造製品(素形材)を鍛造する鍛造装置88と、この鍛造装置88で鍛造した鍛造済品に後熱処理を施す後熱処理装置89,90,91と、で構成されている。
後熱処理装置89,90,91は、例えば、鍛造済品に溶体化処理を施す溶体化加熱装置89と、この溶体化加熱装置89で加熱した鍛造製品を焼入れする焼入れ装置90と、この焼入れ装置90で焼入れした鍛造製品に時効処理を施す時効処理装置91とで構成することができる。溶体化処理を省略する場合は、溶体化加熱装置89と、焼入れ装置90を設けず、鍛造装置88の後に、時効処理装置91を設けることが好ましい。
なお、ピーリング装置84、据え込み装置は省略することができる。また、各装置間の搬送は自動搬送装置で行うことができる。また潤滑装置86a,86bにおける潤滑材被服処理は、ボンデ処理(りん酸塩皮膜処理)86cに置きかえることができる。
ここで、前熱処理装置82は、素材温度を−10℃〜480℃に2〜6時間保持する機能を有している。予備加熱装置87は、素材温度を380℃〜480℃とする機能を有している。後熱処理装置89,90,91の、溶体化加熱装置89および焼入れ装置89は、鍛造済品(成形品)の溶体化の為の温度を480〜520℃とした後に焼き入れする機能を有している。後熱処理装置89,90,91の、時効処理装置91は、鍛造済品(成形品)の温度を、170℃〜230℃に保持する機能を有している。
本発明の生産システムを用いた製造方法は、アルミニウム合金を連続鋳造法により鋳造して得られた丸棒に、前熱処理を施す工程、前熱処理したものを素材として熱間塑性加工により素形材を成形する工程、塑性加工後に後熱処理する工程、を含む成形品の製造方法であって、前熱処理の温度が−10℃〜480℃、熱間塑性加工時の素材温度が380℃〜480℃、後熱処理工程では、溶体化加熱は素形材温度を480〜520℃に、または溶体化処理を施さず直接の170℃〜230℃の温度条件を満足する温度管理をして、成形品を鋳造工程から各熱処理工程を含めて一貫して製造する。その結果、好ましい機械的強度を有する成形品を安定して製造することができる。
熱処理工程が終了した鍛造製品は、旋盤、マシニングセンターを用いた機械加工を実施して最終製品の形状に仕上る。
塑性加工として鍛造加工を挙げることができるが、本発明の製造方法は、前熱処理の温度、熱間塑性加工時の素材温度、後熱処理の温度の条件を満たすものであれば転造加工、押出し加工と組み合わせることもできる。何れの場合も、組織や晶出物のネットワークの制御において、本発明の作用効果を得ることができるからである。
成形品の例としては、高温時の機械的強度を要求される部品を挙げることができるが、具体的には例えば、エンジンピストン、バルブリフター、バルブリテーナー、シリンダーライナーを挙げることができる。
本発明で用いる製造方法の、基本的な凝固方法の部分には、公知のホットトップ連続鋳造法、縦型連続鋳造法、水平連続鋳造法、DC鋳造法の何れかを用いることができる。例えば、中心軸が横方向になるように保持された強制冷却を有した筒状鋳型の内壁面に気体、液体潤滑材、その加熱分解気体から選ばれるいずれか1種または2種以上の流体を供給し、該筒状鋳型の一端にSiを含有するアルミニウム合金溶湯を供給して柱状金属溶湯本体を形成し、該柱状金属溶湯本体を該筒状鋳型にて凝固させて形成した鋳塊を、該筒状鋳型の他端から引き抜く水平連続鋳造法とすることができる。以下に、本発明を水平連続鋳造法に適用した場合について説明する。
図2は本発明に用いる連続鋳造装置の鋳型付近の一例を示すものである。タンディッシュ250中に貯留された合金溶湯255が耐火物製板状体210を経て筒状鋳型201に供給されるように、タンディッシュ250、耐火物製板状体210、筒状鋳型201が配置されている。筒状鋳型201は中心軸220がほぼ水平になるように保持されている。合金溶湯が凝固鋳塊216となるように、筒状鋳型の内部には鋳型の強制冷却手段、筒状鋳型の出口には鋳塊の強制冷却手段が配設されている。図2では、鋳塊を強制冷却する手段の例として、冷却水シャワー装置205が設けられている。筒状鋳型の出口の近くには、鋳塊の強制冷却された凝固鋳塊216が一定速度で引き出され連続的に鋳造されるように駆動装置(図示せず)が設置されている。さらに引き出された鋳造棒を所定の長さに切断する同調切断機(図示せず)が配設されている。
本発明に用いる装置の鋳型付近の別の一例を図3を用いて説明する。図3において、DC鋳造機の一例が概略的な断面図で示されている。このDC鋳造機においては、溶湯1が樋2,ディップ・チューブ3,およびフロート分配器4を介してアルミニウム合金製または銅製の固定の水冷鋳型5内に導入される。水冷鋳型5は、冷却水5Aによって冷却されている。水冷鋳型溝内に導入されたアルミニウム合金溶湯6は、水冷鋳型5に接する部分において凝固殻7を形成して収縮し、凝固したアルミニウム合金鋳塊7Aは下型9によって水冷鋳型5から下方に引出される。このとき、アルミニウム合金鋳塊7Aは水冷鋳型5から供給される水冷ジェット8によってさらに冷却されて、完全に凝固させられる。下型9が動き得る下端部に達すれば、鋳塊7Aは所定の位置で切断されて取出される。
図2に戻って説明を続けると、筒状鋳型201は、中心軸220がほぼ水平状になるように保持され、鋳型冷却水キャビティ204内に冷却水202を通して鋳型壁面を冷却することにより、鋳型内に充満した柱状金属溶湯215の熱を鋳型壁に接触する面から奪ってその表面に凝固殻を形成する鋳型の強制冷却手段と、鋳型出口側端末において鋳塊に直接冷却水を当てるように冷却水シャワー装置205から冷却水を放出して鋳型内の溶湯を凝固させる強制冷却手段を有した筒状鋳型201である。さらに、筒状鋳型は、その冷却水シャワー装置の噴出口と反対側の一端は耐火物製板状体210を介してタンディッシュ250に接続されている。
図2では、冷却水供給管203を介して鋳型の強制冷却のための冷却水、鋳塊の強制冷却のための冷却水を供給しているが、それぞれ別々に冷却水を供することもできる。
冷却水シャワー装置の噴出口の中心軸の延長線が鋳造された鋳塊表面に当たる位置から、鋳型と耐火物製板状体との接触面までの長さを有効モールド長(図4の符合L参照)と言い、15mm〜70mmであるのが好ましい。この有効モールド長が15mm未満では良好な皮膜が形成されない等から鋳造不可となる、70mmを超えると強制冷却の効果が無く、鋳型壁による凝固が支配的になって、鋳型と溶湯もしくは凝固殻との接触抵抗が大きくなって、鋳肌に割れが生じたり、鋳型内部で千切れたりする等、鋳造が不安定になるので好ましくはない。
鋳型の材質はアルミニウム、銅、もしくはそれらの合金から選ばれる1種または2種以上の組み合わせであるのが好ましい。熱伝導性、耐熱性、機械強度の点から材質の組み合わせを選ぶことができる。
さらに鋳型の溶湯と接触する面にリング状に、自己潤滑性を保有した浸透性多孔質材222を装填した鋳型であるのが好ましい。リング状とは、筒状鋳型内壁面の円周方向の全体に装着した状態である。浸透性多孔質材の通気度が0.005〜0.03[リットルL/(cm2/min)]、より好ましくは0.07〜0.02[L/(cm2/min)]であるのが好ましい。装着する浸透性多孔質材の厚さは特に限定されないが、2〜10mmm、より好ましくは3〜8mmであることが好ましい。浸透性多孔質材として、例えば通気度が0.008〜0.012[L/(cm2/min)]の黒鉛を用いることができる。ここで通気度とは5mmの厚さの試験片に対して圧力2[kg/cm2]の空気の毎分の通気量を測定したものである。
有効モールド長のうち5〜15mmに浸透性多孔質材が装着されている筒状鋳型を用いることが好ましい。耐火物製板状体、筒状鋳型、浸透性多孔質材の合わせ面にはOリング213を介して配設するのが好ましい。
筒状鋳型の半径方向断面の内壁の形状は、円状以外に、三角形や矩形断面形状もしくは対称軸や対称面を持たない異形断面形状を有した形状でも良い。あるいは、中空鋳塊を成形する場合は、鋳型内部に中子を保持したものでも良い。そして筒状鋳型は、両端が開放された筒状鋳型であって、耐火物製板状体に穿設された注湯口を介して一端から筒状内部へ溶湯が進入し、他端から凝固した鋳塊が押し出、または引き出される。
鋳型内壁面は鋳塊の引出し方向に向けて鋳型中心軸220と0〜3度、より好ましくは0〜1度の仰角で形成されている。仰角0度未満では鋳塊が鋳型から引き出される際に鋳型出口で抵抗を受けるために鋳造が不可能となり、一方3度を越えると、鋳型内壁面の溶湯柱への接触が不充分になり、溶湯や凝固殻から鋳型への抜熱効果が低下することによって凝固が不十分となる。その結果、鋳塊表面に再溶融肌が生じるまたは鋳型端部から未凝固の溶湯が噴出するなどの鋳造トラブルにつながる可能性が高くなるので好ましくない。
タンディッシュは、外部の溶解炉等によって規定の合金成分に調整されたアルミニウム合金溶湯を受ける溶湯流入部251、溶湯保持部252、鋳型への流出部253から構成されている。タンディッシュは、溶湯の液面レベル254を鋳型上面より高い位置に維持し、かつ多連鋳造の場合には、各鋳型に溶湯を安定的に分配するものである。タンディッシュ内の溶湯保持部に保持された溶湯は耐火物製板状体に設けられた注湯口211から鋳型に注湯されている。
耐火物製板状体210はタンディッシュと鋳型とを隔てるためのものである。耐火断熱性を備えている材質のものを用いることができ、例えば、(株)ニチアス製ルミボード、フォセコ(株)製インシュラル、イビデン(株)製ファイバーブランケットボードを挙げることができる。耐火物製板状体は注湯口を形成できるような形状を有している。注湯口は耐火物製板状体が筒状鋳型の内壁面より内側に張り出した部分に1個または1個以上形成することができる。
符号208は流体を供給する流体供給管である。流体としては潤滑流体を挙げることができる。流体は、気体、液体潤滑材から選ばれるいずれか1種または2種以上の流体とすることができる。気体、液体潤滑材の供給管は別々に設けることが好ましい。
流体供給管208から加圧供給された流体は環状通路224を通って筒状鋳型と耐火物製板状体との間の隙間に供給される。鋳型が耐火物製板状体に面する部位に200μm以下の隙間が形成されているのが好ましい。この隙間は、溶湯が差し込まない程度で、流体が、鋳型内壁面へ流出できる程度の大きさである。図2に示した形態では、環状通路224は筒状鋳型に装着された浸透性多孔質材222の外周面側に対峙して穿設され、流体はかけられた圧力によって浸透性多孔質材の内部に浸透して溶湯と接触する浸透性多孔質の全面に送られ、筒状鋳型の内壁面221に供給される。液体潤滑材は加熱されて分解気体となって、筒状鋳型の内壁面に供給される場合もある。
その結果、筒状鋳型の浸透性多孔質面と、金属の柱状溶湯本体外周面及び凝固殻外周面と間の潤滑を良くすることができる。浸透性多孔質材をリング状に装着することにより、より良好な潤滑効果が得られ、アルミニウム合金連続鋳造棒を容易に鋳造することができる。
供給された気体、液体潤滑材、液体潤滑材の分解した気体から選ばれるいずれか1種または2種以上により、隅部空間230が形成される。
本発明の製造方法に含まれる鋳造工程について説明する。
図2においてタンディッシュ250中の合金溶湯は耐火物製板状体210を経て、中心軸がほぼ水平になるように保持された筒状鋳型201に供給され鋳型の出口にて強制冷却されて凝固鋳塊216となる。凝固鋳塊216は鋳型の出口近くに設置された駆動装置により一定速度で引き出されるため連続的に鋳造されて鋳造棒になる。引き出された鋳造棒は同調切断機によって所定の長さに切断される。すなわち、連続鋳造棒は、溶湯の平均温度が液相線+40℃〜+230℃のアルミニウム合金を鋳造速度が300〜2000mm/分で連続鋳造法により鋳造して得られる。この条件範囲にすると晶出物が微細分散し、鍛造成形性に優れ、かつ高温機械的強度に優れた成形品となる。ホットトップ連続鋳造法、縦型連続鋳造法、DC鋳造法の場合は鋳造速度80〜400mm/分が好ましい。
タンディッシュ内に貯留するアルミニウム合金の溶湯255の組成について説明する。
溶湯255は、Siを10.5〜13.5質量%(好ましくは11.5〜13.0質量%)含み、Feを0.15〜0.65質量%(好ましくは0.3〜0.5質量%)含み、Cuを2.5〜5.5質量%(好ましくは3.5〜4.5質量%)含み、Mgを0.3〜1.5質量%(好ましくは0.5〜1.3質量%)含むアルミニウム合金である。
Siは共晶Siの分布により高温機械的強度、耐摩耗性を高め、Mgと共存してMg2Si粒子を析出して高温機械的強度を向上させる。10.5%未満ではその効果が小さく、12%を超えると初晶Siの晶出が多くなり、高温疲労強度、延性、靱性を低下させる。
Feは、Al−Fe系やAl−Fe−Si系の粒子を晶出させ、高温機械的強度を向上させる。0.15%未満ではこの効果が小さく、0.65%を超えるとAl−Fe系やAl−Fe−Si系の粗大晶出物が増加して鍛造性や高温疲労強度、延性、靱性を低下させる。
CuはCuAl2粒子を析出して高温機械的強度を向上させる。2.5%未満ではこの効果は小さく、5.5%を超えるとAl−Cu系の粗大晶出物が増加して鍛造性や高温疲労強度、延性、靱性を低下させる。
MgはSiと共存してMg2Si粒子を析出して高温機械的強度を向上させる。0.3%未満ではこの効果は小さく、1.5%を超えるとMg2Siの粗大晶出物が増加して鍛造性や高温疲労強度、延性、靱性を低下させる。
この溶湯255は、0.1〜1.0質量%(好ましくは0.2〜0.5質量%)のMn、0.05〜0.5質量%(好ましくは0.1〜0.3質量%)のCr、0.04〜0.3質量%(好ましくは0.1〜0.2質量%)のZr、0.01〜0.15質量%(好ましくは0.05〜0.1質量%)のV、0.01〜0.2質量%(好ましくは0.02〜0.1質量%)のTi、のうちの1種又は2種以上を含有することが好ましい。Mn,Cr,Zr,V,Tiの含有は、Al−Mn系やAl−Fe−Mn−Si系,Al−Cr系やAl−Fe−Cr−Si系、Al−Zr系,Al−V系、Al−Ti系の化合物が晶出又は析出して、アルミニウム合金の高温機械的強度を向上させるからである。Mnが0.1%未満、Crが0.05%未満、Zrが0.04%未満、Vが0.01%未満、Tiが0.01%未満ではこの効果は小さく、Mnが1.0%を、Crが0.5%を、Zrが0.3%を、Vが0.15%を、Tiが0.2%を超えると粗大な晶出物が増加して、鍛造性、高温疲労強度、靱性を低下させる。
さらに、Niを0.8〜3質量%(好ましくは1.5〜2.5質量%)含むことが好ましい。Al−Ni系,Al−Ni−Cu系,Al−Ni−Fe系晶出物を発生させ、それによって高温機械的強度を向上させる。0.8%未満ではこの効果は小さく、3%を超えると粗大な晶出物が増加して鍛造性や高温疲労強度、延性、靱性を低下させる。
また、Pを0.003〜0.02質量%(好ましくは0.007〜0.016質量%)含むことが好ましい。Pは初晶Siを発生させるので、耐摩耗性を優先する場合に好ましく、また、初晶Siの微細化効果があり、発生した初晶Siよる鍛造性や延性や高温疲労強度の低下を抑制する働きをする。0.003%未満では初晶Siの微細化効果が少なく、鋳塊の中心に粗大な初晶Siが発生し、鍛造性や高温疲労強度、延性、靱性を低下させる。0.02%を超えると初晶Siの発生が多くなり、鍛造性や高温疲労強度、延性、靱性を低下させる。
また、0.003〜0.03質量%(好ましくは0.01〜0.02質量%)のSr、0.1〜0.35質量%(好ましくは0.15〜0.25質量%)のSb、0.0005〜0.015質量%(好ましくは0.001〜0.01質量%)のNa、0.001〜0.02質量%(好ましくは0.005〜0.01質量%)のCaのうちの1種又は2種以上を含有することが、共晶Siの微細化効果があり好ましい。Srが0.003%未満、Sbが0.1%未満、Naが0.0005%未満、Caが0.001%未満ではその効果が小さく、Srが0.03%を、Sbが0.35%を、Naが0.015%を、Caが0.02%を超えると粗大な晶出物が増加又は鋳造欠陥が発生し、鍛造性、高温疲労強度、靱性を低下させる。
また、Mgを0.5〜1.3質量%(好ましくは0.8〜1.2質量%)含むことが好ましい。SiがMgと共存してMg2Si粒子を析出しアルミニウム合金の高温機械的強度を向上させるからである。
鋳塊の合金成分の組成比は、例えば、JIS H 1305に記載されているような光電測光式発光分光分析装置(装置例:島津製作所製PDA−5500)による方法により確認できる。
タンディッシュ内に貯留された溶湯の液面254の高さと鋳型内壁上面との高さの差を0〜250mm、より好ましくは50〜170mmとする。鋳型内に供給される溶湯の圧力と潤滑油および潤滑油が気化したガスとが好適にバランスするため鋳造性が安定し、アルミニウム合金連続鋳造棒を容易に製造できるからである。タンディッシュに溶湯の液面の高さを測定しモニターするためにレベルセンサーを設けることにより精度良くこの差を管理し所定の値に維持することができる。
液体潤滑材は、潤滑油である植物油を用いることができる。例えば菜種油、ひまし油、サラダ油を挙げることができる。環境への悪影響が小さいので好ましい。
潤滑油供給量は0.05〜5mL/分(より好ましくは0.1〜1mL/分)であるのが好ましい。供給量が過少だと潤滑不足により鋳塊のブレークアウトが発生し、過多だと余剰分が鋳塊中に混入し結晶粒径分布の均一を妨げるおそれがあるためである。
鋳型から鋳塊を引抜く速度である鋳造速度は300〜2000mm/分(より好ましくは600〜2000mm/分)であるのが好ましい。鋳造で形成される晶出物のネットワーク組織が均一微細となり、高温下でのアルミニウム生地の変形に対する抵抗が増し、高温機械的強度が向上するため好ましい。勿論、本発明の作用効果は鋳造速度に限定されないが、鋳造速度を速くしたときにその効果が顕著になる。
冷却水シャワー装置から放出される冷却水量は鋳型当り5〜30L/分(より好ましくは25〜30L/分)であるのが好ましい。冷却水量が過少だとブレークアウトが生じたり、鋳塊表面が再溶融し不均一な組織が形成され結晶粒径分布の均一を妨げる恐れがある。一方、冷却水量が過多だと鋳型の抜熱が大き過ぎて鋳造不可になるためである。勿論、本発明の作用効果は冷却水量に限定されないが、冷却能を大きくして凝固界面からモールド内への温度勾配を大きくしたときにその効果が顕著になる。
タンディッシュ内から鋳型へ流入する溶湯の平均温度は液相線+40℃〜+230℃(より好ましくは液相線+60℃〜+200℃、さらに好ましくは液相線+60℃〜+150℃)であるのが好ましい。溶湯の温度が低すぎると鋳型およびそれ以前で粗大な晶出物を形成し結晶粒径分布の均一を妨げるおそれがある。一方、溶湯の温度が高すぎると、溶湯中に大量の水素ガスが取り込まれ、鋳塊中にポロシティーとして取り込まれ、結晶粒径分布の均一を妨げるおそれがあるからである。
本発明では、これらの鋳造条件は、鋳造品の組織の共晶Siや金属間化合物がほとんど凝集球状化せず、連続鋳造に形成された晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物又は晶出物の集合体となるように制御されるので、この後の各熱処理の効果が有効に発揮されるので好ましい。
本発明では、鋳造後の鋳造棒は、素材として鍛造成形工程に投入する前に前熱処理として−10〜480℃(好ましくは−10〜400℃、より好ましくは−10〜370℃)に2〜6時間保持することが肝要である。温度条件は室温であるのがより好ましいが、それ以下であってもその効果を得ることができる。また、複雑形状へ成形するために良好な鍛造成形性が必要な場合は370〜480℃が好ましい。
前熱処理を上記のようにすると、組織において連続鋳造時に形成された晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物又は晶出物の集合体が成形・熱処理後にも部分的に残留するアルミニウム成形品となり、これらの形状の晶出物が高温下でのアルミ生地の変形に対する抵抗として働き、その結果、250℃を超えた400℃以下の高温時であっても優れた機械的強度が得られる。すなわち、アルミニウム生地が軟化する高温下でネットワーク状又は針状又は集合体となった晶出物が変形に対する抵抗となるため、高温機械的強度に優れたアルミニウム成形品となる。一方、前熱処理温度が高く、成形率が高いと晶出物がネットワーク状針状又は集合体が分断され、粒状に凝集し、晶出物が高温下で軟化したアルミニウム生地中に均一に分散している状態となる。このため、高温下でのアルミニウム生地の変形に対する晶出物の抵抗力が低下し、高温機械的強度も上げられなくなる。
本発明は、前述した合金組成であって、アルミニウム生地が軟化し、非常に変形しやすくなる250℃を超えた400℃以下の更なる高温域でアルミニウム生地の変形に抵抗する晶出物のネットワーク組や針状組織や集合体を部分的に残留させることによって高温機械的強度を高めているものである。
晶出物のネットワークや針状組織があまり見られない比較的晶出物の少ない低濃度合金である6000系合金などで、均質化処理を抑制したり省略する場合、それは再結晶の抑制や工程の簡素化を図るものであり、本発明のような晶出物が多く、鋳造時にネットワークや針状組織が見られる高Si系合金で、ネットワークや針状組織をなるべく維持して高温の改良を図るものとは異なる。
上記の背景技術の欄で述べたように、特開2002−294383号公報に開示されているものは、6000系合金に関するものであり、均質化処理の温度を抑制したり省略しているのは、高温特性を得るためではなく、再結晶を抑制して常温の機械的特性を改良するためである。もともと合金系も異なり、比較的晶出物の少ない低濃度合金で、晶出物のネットワーク組織や針状組織はあまり見られない。均質化処理を低温化し抑制することで、再結晶を抑制するAl−Mn,Al−Cr系化合物を、微細に析出させるためのものである。本発明のような晶出物が多く、鋳造時にネットワーク組織や針状組織が見られる高Si系合金で、ネットワーク組織や針状組織をなるべく維持して高温の改良を図るものとは異なっている。
特に、素材の高温機械的強度を高め、鍛造性を向上させる場合には、前熱処理の保持温度が200℃〜370℃であることが好ましい。この温度範囲にすると前熱処理時の共晶Siや金属間化合物の凝集球状化が進み難く、連続鋳造に形成された晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物又は晶出物の集合体が鍛造成形、後熱処理後でも部分的に残存しており、高温機械的強度に優れたアルミニウム成形品となる。
また特に、素材の高温機械的強度をより高める場合には、前熱処理の保持温度が−10℃〜200℃であることが好ましい。この温度範囲にすると前熱処理時の共晶Siや金属間化合物がほとんど凝集球状化せず、連続鋳造に形成された晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物又は晶出物の集合体が鍛造成形、後熱処理後でも部分的に残存しており、高温機械的強度に優れたアルミニウム成形品となる。
前熱処理工程は、鋳造後から鍛造工程の間に設ければ良く、たとえば鋳造後1日以内に処理する、または処理後1週間以内に鍛造工程に投入すれば良い。その間に矯正処理、ピーリング処理を施すことができる。
次に、本発明に含まれる鍛造工程の一例を説明する。
1)連続鋳造丸棒を所定の長さに切断する工程と、
2)切断した素材を予備加熱して据え込みする工程と
3)据え込んだ素材を潤滑する工程と
4)素材を金型に投入して鍛造成形する工程と
5)ノックアウト機構により鍛造製品を金型内から排出する工程と
を含む製造方法である。
鍛造用素材に潤滑材を塗布しさらに据え込み処理に投入前に加熱しておくこともできる。なお、据え込み工程を省略することができる。
潤滑材処理は水溶性潤滑材の塗布、またはボンデ処理とすることができる。例えば、素材にボンデ処理を施した後、予備加熱として380〜480℃に加熱して鍛造装置に投入するのが好ましい。380〜480℃に予備加熱すると、素材の変形態が向上し、複雑な形状に成形するのが容易になる。
潤滑材として水性潤滑材が好ましく水溶性黒鉛潤滑材を用いるのがより好ましい。黒鉛が素材に良く焼き付くからである。この場合は、例えば、素材温度70〜350℃で潤滑材の塗布を施した後、常温に冷ました後(例えば2〜4時間保持した後)、380〜480℃に加熱して鍛造装置に投入するのが好ましい。潤滑材として水性潤滑材が好ましく水溶性黒鉛潤滑材を用いるのがより好ましい。黒鉛が素材に良く焼き付くからである。
素材を投入する前に、金型表面へ潤滑材を塗布する。潤滑量はスプレー量を吹き付け時間を調整することで、上金型とダイスの組み合わせに合わせてより適切な状態にすることができる。潤滑材として油性潤滑材を用いるのが好ましい。たとえば、鉱物油を用いることができる。水性潤滑油では金型温度が下がることがあるが、それを抑えることができるからである。油性潤滑材が黒鉛と鉱物油混合物であるのが潤滑効果がたかまるのでより好ましい。
金型の加熱温度は150〜250℃とするのが好ましい。充分な塑性流動を得ることができるからである。
本発明では、鍛造成形における、耐高温疲労強度の要求される部位の加工率が90%以下(好ましくは70%以下)であることが好ましい。この加工率以下にすると晶出物ネットワーク又は針状晶出物又は晶出物の集合体の分断を抑制し、高温機械的強度に優れた成形品となる。
なお、成形品において、高温機械的強度が要求される部位がこの加工率を満たしていれば良い。
なお、鍛造前に据え込み工程などの塑性加工が施された場合は、加工率はそれらのトータルとして考えるのが好ましい。例えば、複雑な形状を有する成形品の場合、1回の加工当たりの加工率10〜80%(より好ましくは10〜50%)で、複数回(好ましくは2回)とするのが好ましい。例えば、1回目10〜50%(より好ましくは10〜30%)とするのが好ましい。
ここで加工率とは、次のように定義する。加工率=(塑性加工前の厚さ−塑性加工後の厚さ)/(塑性加工前の厚さ)×100%
鍛造済品に後熱処理を施す。後熱処理としては、溶体化処理、時効処理を組み合わせて用いることができる。後熱処理は、加工後1週間以内とすることができる。
溶体化の条件は、480〜520℃(好ましくは490〜510℃)、3時間保持とすることができる。
本発明では、取り出した鍛造製品を溶体化、焼入れを施すことなく、時効処理として170〜230℃(好ましくは190〜220℃)に1〜10時間保持することが好ましい。晶出物ネットワーク又は針状晶出物又は晶出物の集合体の分断、凝集を抑えることができ、高温機械的強度に優れた成形品となるので好ましい。
このような方法で製造された、成形品の合金組織は、共晶Siや金属間化合物の凝集球状化が進み難く、連続鋳造に形成された晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物又は晶出物の集合体が鍛造成形、後熱処理後でも部分的に残存しており、高温機械的強度に優れたアルミニウム成形品となる。
また、合金組成は、Siを10.5〜13.5質量%(好ましくは11.0〜13.0質量%)含み、Feを0.15〜0.65質量%(好ましくは0.3〜0.5質量%)含み、Cuを2.5〜5.5質量%(好ましくは3.5〜4.5質量%)含み、Mgを0.3〜1.5質量%(好ましくは0.5〜1.3質量%)含むアルミニウム合金である。
また、0.1〜1.0%(好ましくは0.2〜0.5質量%)のMn、0.05〜0.5%(好ましくは0.1〜0.3質量%)のCr、0.04〜0.3%(好ましくは0.1〜0.2質量%)のZr、0.01〜0.15%(好ましくは0.05〜0.1質量%)のV、0.01〜0.15%(好ましくは0.05〜0.1質量%)のTi、のうちの1種又は2種以上を含有することが好ましい。
さらに、アルミニウム合金が、Niを0.8〜3質量%(好ましくは1.6〜2.4質量%)含むことが好ましい。
また、Pを0.003〜0.02質量%(好ましくは0.007〜0.016質量%)含むことが好ましい。
また、0.003〜0.03質量%(好ましくは0.01〜0.02質量%)のSr、0.1〜0.35質量%(好ましくは0.15〜0.25質量%)のSb、0.001〜0.02質量%(好ましくは0.005〜0.015質量%)のNa、のうちの1種又は2種以上を含有することが好ましい。
また、Mgを0.5〜1.3質量%(好ましくは0.8〜1.2質量%)含むことが好ましい。
このような方法で製造された成形品の合金組織は、共晶Siや金属間化合物の凝集球状化が進み難く、連続鋳造に形成された晶出物のネットワーク組織又は針状晶出物又は晶出物の集合体が鍛造成形、後熱処理後でも部分的に残存している。その結果、共晶Siの面積占有率が8%以上(好ましくは8〜18%、より好ましくは9〜14%)、共晶Siの平均粒径が5μm以下(好ましくは1〜5μm、より好ましくは1.5〜4μm)、共晶Si針状比1.4以上(好ましくは1.4〜3、より好ましくは1.6〜2.5)のものが25%以上(好ましくは25〜85%、より好ましくは30〜75%)、金属間化合物の面積占有率が1.2%以上(好ましくは1.2〜7.5%、より好ましくは1.5〜6%)、金属間化合物の平均粒径が1.5μm以上(好ましくは1.5〜5μm、より好ましくは1.8〜4μm)、金属間化合物の長さまたは接触する金属間化合物の集合体の長さが3μm以上(好ましくは3〜30μm、より好ましくは4〜20μm)のものが30%以上(好ましくは30〜75%、より好ましくは35〜65%)となる、アルミニウム成形品となる。その結果、高温機械的強度に優れたアルミニウム成形品となる。
なお、アルミニウム合金成形品の晶出物は、共晶Siと金属間化合物とそれらの集合体から構成され、網状のネットワーク組織をなしていたり、針状となっていたり、集合体となっている。また、共晶Siの針状比は図5に示すように、最大長Mを最大長Mの垂直方向幅Bで割ったM/Bとする。また、金属間化合物の集合体は図6に示すように、2個以上の金属間化合物が接して連なっている状態とする。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図1に示す生産システムを用いてアルミニウム合金成形品を製造した。
[製造条件] 図7に鋳造機を示す。ホットトップ連続鋳造機を用いてμ85mmの丸棒素材を鋳造した。丸棒を20mm、又は80mmの厚さに切断して素材とし、420℃に予備加熱した後、厚さ10mmにまで据え込んだ。この据込による加工率は、20mmの丸棒に対しては50%、80mmの丸棒に対しては87.5%であった。
各実施例および比較例における組成、熱処理条件、据込加工率等を表1に、評価結果を表2にそれぞれ示す。
[評価方法] 金属組織:据込品の縦断面中央部から組織観察サンプルを切り出し、ミクロ研磨し、ミクロ写真から晶出物のネットワーク組織の評価を実施した。組織の評価基準を図8、図9に示している。図8の上段に示す水準であれば、ネットワーク組織が見られるとして○を付し、図8の下段に示す水準であれば、ネットワーク組織が見られないとして×を付し、図9に示す水準であれば部分的にネットワーク組織が幾分分断されていると見なして△を付す。この評価基準に基づいて各実施例、比較例を評価し、その結果を表2に示している。表2中、○△は○と△の中間的なもの、△×は△と×の中間的なものである。
強度:据込品から試験片を機械加工で製作し、オートグラフ(島津製作所製)により試験片が300℃となる環境下で引張試験を実施した。
疲労強度:据込品から試験片を機械加工で製作し、小野式回転曲げ疲労試験機により試験片が300℃となる環境下で疲労試験を実施した。1000万回の繰り返し応力を付与して、破損しない応力を調査した。
なお、強度試験、疲労強度試験は、試験片に300℃、100時間の予備加熱を施した後に、引張試験を実施した。
表1、表2より、以下のことが分かる。比較例1、1−1と実施例1、2、2−1、2−2、2−3、2−4を比較すると、前熱処理の温度が490℃未満であるのが良いことが分かる。
実施例1、2、2−1、2−2、2−3、2−4を比較すると前熱処理の温度が室温に近いほどより良いことが分かる。
実施例1と実施例3、実施例2と実施例4を比較すると「溶体化処理、焼入れ処理無し」の実施例3、4がより良いことが分かる。
実施例1と実施例5、7、9を比較すると、Mg、Niを添加した実施例5、7、9の方がより良い。
実施例1と実施例10、11を比較すると、Niを添加した実施例10、11の方がより良い。
実施例9と実施例14を比較すると、P入りの実施例9の方がより良いことが分かる。
実施例1と実施例15比較するとCu、Mgを増量し、Niを添加した実施例15の方がより良い。
実施例16,17,18,19を比較すると、均質化処理の温度が低いほど良いことがわかる。また実施例20,21,23を比較すると、均質化処理の温度が低いほど良いことがわかる。
各実施例について、金属組織を観察した結果、共晶Siの面積占有率が8%以上、共晶Siの平均粒径が5μm以下、共晶Si針状比1.4以上のものが25%以上、金属間化合物の面積占有率が1.2%以上、金属間化合物の平均粒径が1.5μm以上、金属間化合物の長さまたは接触する金属間化合物の集合体の長さが3μm以上のものが30%以上となっていた。
観察した共晶Si、金属間化合物についてのデータを表3に示す。
本発明は、好適には内燃機関ピストンに使用され、高温高引張強度、高温疲労強度に優れたアルミニウム合金鍛造品及びその製造方法に関する。
1 溶湯
2 樋
3 ディップ・チューブ
4 フロート分配器
5 水冷鋳型
5A 冷却水
6 アルミニウム合金溶湯
7 凝固殻
7A アルミニウム合金鋳塊
8 水冷ジェット
9 下型
81 連続鋳造装置
82 前熱処理装置
83 矯正装置
84 ピーリング装置
85 切断装置
86a,86b,86c 潤滑装置
87 予備加熱装置
88 鍛造装置
89 溶体化加熱装置(後熱処理装置)
90 焼き入れ装置(後熱処理装置)
91 時効処理装置(後熱処理装置)
201 筒状鋳型
202 冷却水
203 冷却水供給管
204 鋳型冷却水キャビティ
205 冷却水シャワー装置
208 流体供給管
210 耐火物製板状体
211 注湯口
213 Oリング
215 柱状金属溶湯
216 凝固鋳塊
220 鋳型中心軸
221 内壁面
222 浸透性多孔質材
224 環状通路
230 隅部空間
250 タンディッシュ
251 溶湯流入部
252 溶湯保持部
253 流出部
254 液面レベル
255 合金溶湯
L 有効モールド長

Claims (1)

  1. アルミニウム合金からなる連続鋳造棒を素材として用いた鍛造成形工程を有するアルミニウム合金成形品の製造方法において、
    上記アルミニウム合金は、10.5〜13.5質量%のSi、0.15〜0.65質量%のFe、2.5〜5.5質量%のCu、および0.3〜1.5質量%のMgを含むと共に、0.8〜3質量%のNi、0.003〜0.02質量%のP、0.003〜0.03質量%のSr、0.1〜0.35質量%のSb、0.1〜1.0質量%のMn、0.04〜0.3質量%のZr、0.01〜0.15質量%のV、0.01〜0.2質量%のTiの何れか1種、あるいは2種以上の組み合わせを含むものであって、残余がアルミニウムおよび不可避的不純物であり、
    製造方法には素材に対する前熱処理工程、素材に対する鍛造加工時加熱工程、成形品に対する後熱処理工程からなる熱処理・加熱工程を含み、前熱処理工程が200〜480℃に2〜6時間保持する処理を含む、
    ことを特徴とするアルミニウム合金成形品の製造方法。
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