JP2009188286A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、制御電極からのリーク電流を抑制しつつ、制御電極と電荷蓄積層との間の所定のカップリング比を確保することができる半導体装置および半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板と、前記半導体基板に形成されたトレンチ内に設けられた素子分離絶縁領域と、前記半導体基板と前記素子分離絶縁領域に対向して設けられた制御電極と、前記半導体基板と前記制御電極との間に設けられた電荷蓄積層と、前記半導体基板と前記電荷蓄積層との間に設けられたトンネル絶縁膜と、前記電荷蓄積層と前記制御電極との間に設けられた第1のブロック層と、前記第1のブロック層に隣接し、前記素子分離絶縁領域と前記制御電極との間に設けられた第2のブロック層とを備え、前記第2のブロック層の比誘電率は、前記素子分離絶縁領域の比誘電率よりも大きいことを特徴とする半導体装置が提供される。
【選択図】図1
【解決手段】半導体基板と、前記半導体基板に形成されたトレンチ内に設けられた素子分離絶縁領域と、前記半導体基板と前記素子分離絶縁領域に対向して設けられた制御電極と、前記半導体基板と前記制御電極との間に設けられた電荷蓄積層と、前記半導体基板と前記電荷蓄積層との間に設けられたトンネル絶縁膜と、前記電荷蓄積層と前記制御電極との間に設けられた第1のブロック層と、前記第1のブロック層に隣接し、前記素子分離絶縁領域と前記制御電極との間に設けられた第2のブロック層とを備え、前記第2のブロック層の比誘電率は、前記素子分離絶縁領域の比誘電率よりも大きいことを特徴とする半導体装置が提供される。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
情報を電気的に一括消去・再書き込み可能であり、かつ電源が切られても書き込まれた情報が保持される不揮発性半導体記憶装置(以下、半導体装置という)は、近年、特に携帯機器を中心に広く利用されている。
このような半導体装置には、ポリシリコンを用いた浮遊電極に電子を蓄積して記憶を保持させるようにしたものがある。このようなものの場合、浮遊電極同士のセル間干渉を抑制するために、浮遊電極の高さ寸法を小さくすることが求められているが、凹凸の大きいポリシリコン膜を薄膜化することは困難である。
このような半導体装置には、ポリシリコンを用いた浮遊電極に電子を蓄積して記憶を保持させるようにしたものがある。このようなものの場合、浮遊電極同士のセル間干渉を抑制するために、浮遊電極の高さ寸法を小さくすることが求められているが、凹凸の大きいポリシリコン膜を薄膜化することは困難である。
そのため、薄膜化が容易で電子トラップ密度の高いSiN絶縁膜を電荷蓄積層としたMONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Semiconductor)型の半導体装置が検討されてきた。しかしながら、MONOS型の半導体装置においては、SiN絶縁膜(電荷蓄積層)のバンドギャップ中の深い準位に電子をトラップさせてデータを記録するため、消去時に電子を放出させにくい。また、消去時に、制御電極からの意図しないリーク電流が発生し、電荷蓄積層に電子が注入されて消去スピードが遅くなるという問題があった。
そのため、制御電極からの意図しないリーク電流を抑制するために、比較的バンドギャップの大きな材料からなるブロック層(SiO2膜やAl2O3膜)を制御電極と電荷蓄積層との間に設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、バンドギャップの大きな材料は一般的には比誘電率が小さいため、制御電極と電荷蓄積層との間のカップリング比が小さくなり、消去時にトンネル膜に電界を充分に伝えることができないおそれがある。
特開2002−313967号公報
本発明は、制御電極からのリーク電流を抑制しつつ、制御電極と電荷蓄積層との間の所定のカップリング比を確保することができる半導体装置および半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、半導体基板と、前記半導体基板に形成されたトレンチ内に設けられた素子分離絶縁領域と、前記半導体基板と前記素子分離絶縁領域に対向して設けられた制御電極と、前記半導体基板と前記制御電極との間に設けられた電荷蓄積層と、前記半導体基板と前記電荷蓄積層との間に設けられたトンネル絶縁膜と、前記電荷蓄積層と前記制御電極との間に設けられた第1のブロック層と、前記第1のブロック層に隣接し、前記素子分離絶縁領域と前記制御電極との間に設けられた第2のブロック層とを備え、前記第2のブロック層の比誘電率は、前記素子分離絶縁領域の比誘電率よりも大きいことを特徴とする半導体装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、半導体基板上に、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、および第1のブロック層を順次形成する工程と、これらの、半導体基板より、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、および第1のブロック層に亘ってトレンチを形成する工程と、前記トレンチ内を埋め込むようにして、素子分離絶縁膜を堆積させる工程と、前記トレンチ内の前記素子分離絶縁膜を、前記電荷蓄積層と前記第1のブロック層との間の界面位置まで除去する工程と、前記トレンチ内を埋め込むようにして、前記素子分離絶縁層膜よりも比誘電率が大きい第2のブロック層を堆積させる工程と、前記第1のブロック層と、前記第1のブロック層から突出する前記第2のブロック層とを覆うように制御電極を形成する工程とを有する特徴とする半導体の製造方法が提供される。
本発明によれば、制御電極からのリーク電流を抑制しつつ、制御電極と電荷蓄積層との間の所定のカップリング比を確保することができる半導体装置および半導体装置の製造方法が提供される。
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体装置(ここでは、一例として不揮発性半導体記憶装置を示す。)の要部断面構造を例示するための模式断面図である。尚、図1(a)は、ビットラインに沿った方向に見たときの模式断面図、図1(b)は、ワードラインに沿った方向に見たときの模式断面図である。
本実施の形態に係る半導体装置(ここでは、一例として不揮発性半導体記憶装置を示す。)1には、シリコン基板WにトレンチTを形成することで、互いに離間して第1の方向x(ビットラインに沿った方向)に並んだ複数の半導体領域2が形成されている。基板1において、各々の半導体領域2の部分には、第1の方向xに対して略直交する第2の方向y(ワードラインに沿った方向)に延在している。半導体領域2の表層部には、第2の方向yに離間して、ソース領域とドレイン領域(以下、ソース・ドレイン領域8という)が形成されている。
本実施の形態に係る半導体装置(ここでは、一例として不揮発性半導体記憶装置を示す。)1には、シリコン基板WにトレンチTを形成することで、互いに離間して第1の方向x(ビットラインに沿った方向)に並んだ複数の半導体領域2が形成されている。基板1において、各々の半導体領域2の部分には、第1の方向xに対して略直交する第2の方向y(ワードラインに沿った方向)に延在している。半導体領域2の表層部には、第2の方向yに離間して、ソース領域とドレイン領域(以下、ソース・ドレイン領域8という)が形成されている。
半導体領域2の上には、トンネル絶縁膜(ゲート絶縁膜)4が設けられ、このトンネル絶縁膜4の上には電荷蓄積層5が設けられている。トンネル絶縁膜4は、例えば、SiO2からなるものとすることができる。電荷蓄積層5は、例えば、SiN、Al2O3、HfAlOxのいずれか1つ、あるいはこれらの複数を積層した複合膜からなるものとすることができる。
トレンチTの内部には、STI(Shallow Trench Isolation)構造の素子分離絶縁領域9が設けられ、素子分離絶縁領域9の上面位置は、電荷蓄積層5の上面位置よりも上になるようにされている。尚、素子分離絶縁領域9の上面位置と電荷蓄積層5の上面位置とが略同一となるようにすることもできる。
素子分離絶縁領域9の上面位置と電荷蓄積層5の上面位置とをこのようにすれば、後述する素子分離絶縁領域9の上に設けられる比誘電率の大きい第2のブロック層7と、電荷蓄積層5とが、その側面において隣り合うことがない。そのため、第1の方向xに並んだ隣接する電荷蓄積層5同士の電気的なカップリングを抑制することができる。その結果、隣接セルの書き込み/消去状態によるセル間干渉(閾値電圧変動)を抑制することができ、トンネル絶縁膜4にかかる電界を効率的に上げることができる。
このような構成により、第1の方向xにおいて隣り合う少なくとも半導体領域2間、トンネル絶縁膜4間、電荷蓄積層5間には、素子分離絶縁領域9が介在することになる。素子分離絶縁領域9は、例えば、SiO2からなるものとすることができる。
電荷蓄積層5の上には、第1のブロック層6が設けられている。ここで、消去時に第1のブロック層6をトンネルするリーク電流があると消去閾値が一定値以下に低下しない現象が発生する。このリーク電流を抑制して、消去をしやすくするためには、第1のブロック層6の厚みを厚くすればよい。しかし、第1のブロック層6の厚みを厚くすればゲート支配力が低下するおそれがある。そのため、第1のブロック層6の厚みを厚くしてもゲート支配力が低下しないように、第1のブロック層6を比誘電率の高い材料からなるものとすることが好ましい。そのため、第1のブロック層6は、少なくともSiO2の比誘電率よりも大きな比誘電率を有する材料とすることが好ましい。そのようなものとしては、例えば、Al2O3などを例示することができる。ただし、これに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
素子分離絶縁領域9の上には第2のブロック層7が設けられている。第2のブロック層7は、第1のブロック層6に隣接して設けられている。また、第2のブロック層7の上面位置は、第1のブロック層6の上面位置よりも上になるようにされている。すなわち、第2のブロック層7は、第1のブロック層6よりも制御電極10の方向に突出するように設けられている。尚、第2のブロック層7の上面位置と第1のブロック層6の上面位置とが略同一となるようにすることもできる。
第2のブロック層7の比誘電率は、素子分離絶縁領域9の比誘電率よりも大きくなるようにされている。例えば、一般的には、素子分離絶縁領域9はSiO2からなるものとされることが多いので、比誘電率が4以上の材料からなるものとすることができる。そのような材料としては、例えば、Al2O3、HfxAlyO、HfSiOx、HfO2、LaAlO3、ZnOx、Ta2O5、SrO、Si3N4、MgO、Y2O3、ZrO2、Bi2O3を例示することができる。また、これらの複数を積層した複合膜とすることもできる。さらには、これら材料の少なくとも1つと、SiO2との複合膜から、第2のブロック層7を構成してもよい。ただし、これらの材料に限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
また、ここでは、さらに、第2のブロック層7の比誘電率が、第1のブロック層6の比誘電率よりも大きくなるようにすることもできる。そのようにすれば、後述する電荷蓄積層5と制御電極10との間の容量Cz2(図3を参照)を増加させることができる。そのため、制御電極10と電荷蓄積層5との間のカップリング比CRを増加させることができ、消去時にトンネル絶縁膜4に電界を充分に伝えることができる。
第1のブロック層6、第2のブロック層7の上には、制御電極10が設けられている。制御電極10は、第2の方向yに複数本が並列して設けられ、各々の制御電極10は第1の方向xに延在している。制御電極10は、ポリシリコンなどからなるものとすることもできるが、ポリシリコンの仕事関数よりも大きな仕事関数を有する金属からなるものとすることが好ましい。そのようなものとしては、例えば、TaN、TaC、NiSi(Niフルシリサイド)などを例示することができる。制御電極10を仕事関数の大きな金属からなるものとすれば、制御電極10から電子が引き出されにくくなるので、意図しないリーク電流を抑制することができる。
電荷蓄積層5は、マトリクス状に配列された制御電極10と半導体領域2との交差部に配設されている。電荷蓄積層5は、そのまわりを、素子分離絶縁領域9、トンネル絶縁膜4、第1のブロック層6で囲まれて、電気的にどこにも接続されていない。そのため、電荷蓄積層5に電子を電気的に注入もしくは放出した後に電源を切っても、電荷蓄積層5内の電子は電荷蓄積層5から漏れ出さないし、また、新たに電荷蓄積層5内に電子が入ってくることもない。そのため、いわゆる不揮発性とすることができる。
以下、本実施の形態に係る半導体装置(ここでは、一例として不揮発性半導体記憶装置を示す。)について、比較例を参照しつつさらに詳細に説明する。
図2は、その比較例に係る半導体装置の要部を模式的に表す斜視図である。
尚、図1で説明をした部分と同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図2は、その比較例に係る半導体装置の要部を模式的に表す斜視図である。
尚、図1で説明をした部分と同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
本比較例においても、シリコン基板WにトレンチTを形成することで、互いに離間して第1の方向xに並んだ複数の半導体領域2が形成される。各々の半導体領域2は、第1の方向xに対して略直交する第2の方向yに延在している。トレンチTには、素子分離絶縁領域9が埋め込まれている。
半導体領域2の上には、トンネル絶縁膜4を介して、電荷蓄積層5が設けられる。電荷蓄積層5の上には、第1のブロック層6を介して、制御電極10が設けられている。
本比較例の場合においては、素子分離絶縁領域9の上には第2のブロック層7が設けられておらず、直接、制御電極10が設けられている。
本比較例の場合においては、素子分離絶縁領域9の上には第2のブロック層7が設けられておらず、直接、制御電極10が設けられている。
制御電極10は、第2の方向yに複数本が並列して設けられ、各々の制御電極10は、第1の方向xに延在している。電荷蓄積層5は、制御電極10と半導体領域2との交差部に配設され、そのまわりを、トンネル絶縁膜4、第1のブロック層6、素子分離絶縁領域9で囲まれて、電気的にどこにも接続されていない。
尚、Cxは、第1の方向xに隣り合う電荷蓄積層5間の容量を表し、Cyは、第2の方向yに隣り合う電荷蓄積層5間の容量を表し、Cxyは、対角方向に隣り合う電荷蓄積層5間の容量を表す。また、Cz1は、半導体領域2と電荷蓄積層5との間の容量を表し、Cz2は、電荷蓄積層5と制御電極10との間の容量を表す。
ここで、半導体装置(ここでは、一例として不揮発性半導体装置を示す。)は、FN(Fowler−Nordheim)トンネル電流により半導体領域2から電荷蓄積層5に電子を注入することで電荷蓄積層5に電子を蓄積させ、その電荷蓄積層5内に蓄積された電子の量によって、メモリセルトランジスタの閾値電圧Vthを増加させ、それによって論理データを書き込む。また、FN(Fowler−Nordheim)トンネル電流により電荷蓄積層5から電子を引き抜くことで電荷蓄積層5から電子を放出させ、メモリセルトランジスタの閾値電圧Vthを減少させることで、論理データを消去する。
この消去時に、制御電極10からの意図しないリーク電流が発生し、電荷蓄積層5に電子が注入されて、消去スピードが遅くなるという問題がある。そのため、制御電極10からの意図しないリーク電流を抑制するために、第1のブロック層6に比較的バンドギャップの大きな材料を用いるようにしている。しかしながら、バンドギャップの大きな材料は一般的には比誘電率が小さいため、以下の(1)式で表される制御電極10と電荷蓄積層5との間のカップリング比CRが小さくなり、消去時にトンネル絶縁膜4に電界を充分に伝えることができないおそれがある。
カップリング比CR=Cz2/(Cz1+Cz2+2Cx+2Cy+4Cxy)
・・・(1)
図3は、制御電極10と電荷蓄積層5との間に形成される電界の様子を例示するための模式図であり、図3(a)は比較例に係る場合、図3(b)は本実施の形態に係る場合である。
図3に表すように、制御電極10と電荷蓄積層5との間に形成される電界E1、E2は、第1のブロック層6を介して形成されるもののみならず、第1のブロック層6の側方を回りこむようにしても形成される。そして、図3(a)に表す比較例に係るものの場合は、素子分離絶縁領域9を介して電界E1が形成され、図3(b)に表す本実施の形態に係るものの場合は、第2のブロック層7を介して電界E2が形成される。
カップリング比CR=Cz2/(Cz1+Cz2+2Cx+2Cy+4Cxy)
・・・(1)
図3は、制御電極10と電荷蓄積層5との間に形成される電界の様子を例示するための模式図であり、図3(a)は比較例に係る場合、図3(b)は本実施の形態に係る場合である。
図3に表すように、制御電極10と電荷蓄積層5との間に形成される電界E1、E2は、第1のブロック層6を介して形成されるもののみならず、第1のブロック層6の側方を回りこむようにしても形成される。そして、図3(a)に表す比較例に係るものの場合は、素子分離絶縁領域9を介して電界E1が形成され、図3(b)に表す本実施の形態に係るものの場合は、第2のブロック層7を介して電界E2が形成される。
この場合、第2のブロック層7は、素子分離絶縁領域9よりも比誘電率の大きな材料からなるものとされているので、電荷蓄積層5と制御電極10との間の容量Cz2を増加させることができる。そのため、(1)式で表される制御電極10と電荷蓄積層5との間のカップリング比CRを増加させることができ、消去時にトンネル絶縁膜4に電界を充分に伝えることができる。
このように本実施の形態によれば、制御電極10からのリーク電流を抑制しつつ、制御電極10と電荷蓄積層5との間のカップリング比を高めることができる。この効果は、第2のブロック層7を第1のブロック層6よりも制御電極10の方向に突出させる、すなわち第2のブロック層7の上面位置を第1のブロック層6の上面位置よりも上にすることにより、より顕著に得ることができる。
また、本実施の形態によれば、素子分離絶縁領域9と第2のブロック層7との界面位置すなわち素子分離絶縁領域9の上面位置を、電荷蓄積層5と第1のブロック層6との界面位置すなわち電荷蓄積層5の上面位置よりも少なくとも上になるようにすると、比誘電率の大きい第2のブロック層7と、電荷蓄積層5とが、その側面において隣り合うことがない。そのため、第1の方向xに並んだ隣接する電荷蓄積層5同士の電気的なカップリングを抑制することができる。その結果、隣接セルの書き込み/消去状態によるセル間干渉(閾値電圧変動)を抑制することができ、トンネル絶縁膜4にかかる電界を効率的に上げることができる。
次に、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を例示する。
図4〜図10は、本実施の形態に係る半導体装置の製造工程の要部を例示する工程断面図である。尚、各図において、左側の図はビットラインに沿った方向に見たときの模式断面図(ビットライン断面図)、右側の図はワードラインに沿った方向に見たときの模式断面図(ワードライン断面図)である。
図4〜図10は、本実施の形態に係る半導体装置の製造工程の要部を例示する工程断面図である。尚、各図において、左側の図はビットラインに沿った方向に見たときの模式断面図(ビットライン断面図)、右側の図はワードラインに沿った方向に見たときの模式断面図(ワードライン断面図)である。
まず、図4(a)に表すように、シリコン基板Wの表面をフッ化水素の水溶液などで洗浄し、自然酸化膜(SiO2)などを除去する。
次に、図4(b)に表すように、シリコン基板Wの上に、トンネル絶縁膜4を形成する。トンネル絶縁膜4は、Si(シリコン)、Ge(ゲルマニウム)、N(窒素)などを含む酸化膜とすることができ、例えば、膜厚が2〜6nm程度のSiO2膜を熱酸窒化とCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成させるようにすることができる。
次に、図4(b)に表すように、シリコン基板Wの上に、トンネル絶縁膜4を形成する。トンネル絶縁膜4は、Si(シリコン)、Ge(ゲルマニウム)、N(窒素)などを含む酸化膜とすることができ、例えば、膜厚が2〜6nm程度のSiO2膜を熱酸窒化とCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成させるようにすることができる。
次に、図5(a)に表すように、トンネル絶縁膜4の上に、電荷蓄積層5を形成する。電荷蓄積層5は、例えば、SiNやHfAlOxなどからなるものとすることができ、膜厚が4〜10nm程度となるようにCVD法などを用いて形成させるようにすることができる。尚、電荷蓄積層5を、複数の材料を積層した複合膜とすることもできる。その場合は、CVD法などを用いて、順次成膜するようにすればよい。そして、電荷蓄積層5を形成させた後にアニール処理が行われ、膜質の改善が図られる。
次に、図5(b)に表すように、電荷蓄積層5の上に、第1のブロック層6を形成する。第1のブロック層6は、Al2O3やSiO2などからなるものとすることができ、膜厚が5〜15nm程度となるようにCVD法などを用いて形成させるようにすることができる。尚、第1のブロック層6を、複数の材料を積層した複合膜とすることもできる。その場合は、CVD法などを用いて、順次成膜するようにすればよい。そして、第1のブロック層6を形成させた後にアニール処理が行われ、膜質の改善が図られる。
次に、図6(a)に表すように、第1のブロック層6の上に、ダミー層20を形成する。ダミー層20は、例えば、SiNなどからなるものとすることができ、CVD法などを用いて形成させるようにすることができる。
次に、図6(b)に表すように、トレンチTを形成させることで、第1の方向x(ビットラインに沿った方向)に互いに離間された複数の構造体が得られる。各構造体は、下から順に、例えば、Siからなる半導体領域2、SiO2からなるトンネル絶縁膜4、SiNやHfAlOxなどからなる電荷蓄積層5、Al2O3やSiO2などからなる第1のブロック層6、SiNなどからなるダミー層20が積層された構造を有する。
次に、図6(b)に表すように、トレンチTを形成させることで、第1の方向x(ビットラインに沿った方向)に互いに離間された複数の構造体が得られる。各構造体は、下から順に、例えば、Siからなる半導体領域2、SiO2からなるトンネル絶縁膜4、SiNやHfAlOxなどからなる電荷蓄積層5、Al2O3やSiO2などからなる第1のブロック層6、SiNなどからなるダミー層20が積層された構造を有する。
トレンチTは、例えば、ダミー層20の上にパターニングされた図示しないレジストマスクを形成し、このレジストマスクをマスクとして、RIE(Reactive Ion Etching)法を用いて形成させるようにすることができる。尚、トレンチTの形成後、レジストマスクは、ドライアッシング法などを用いて剥離、除去される。
次に、図7(a)に表すように、酸素ガス雰囲気中で加熱をして、トレンチT内壁に数ナノメータのSiO2膜(図示せず)を形成させた後、例えば、熱CVD法(TEOS−O3系)を用いたり、ポリシラザン(SiO2系有機溶剤)を塗布するなどして、トレンチT内を埋め込むように全面に堆積させて、SiO2等からなる素子分離絶縁層領域9を形成する。
次に、図7(b)に表すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて、素子分離絶縁領域9を平坦化する。この際、ダミー層20が露出するまで素子分離絶縁領域9を除去するようにする。ここでは、ダミー層20は、所謂エッチングストッパー層として寄与することになる。
次に、図8(a)に表すように、RIE法を用いて、素子分離絶縁領域9を、電荷蓄積層5の上面位置までエッチバックする。
また、ここでは、前述の如く、図7(a)に示すように、トレンチT内を埋め込むようにして、SiO2等からなる素子分離絶縁領域9を形成し、その後、RIE法を用いて、図8(a)に示すように、電荷蓄積層5の上面位置までエッチバックして素子分離絶縁領域9を部分的に除去することも可能である。
次に、図7(b)に表すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて、素子分離絶縁領域9を平坦化する。この際、ダミー層20が露出するまで素子分離絶縁領域9を除去するようにする。ここでは、ダミー層20は、所謂エッチングストッパー層として寄与することになる。
次に、図8(a)に表すように、RIE法を用いて、素子分離絶縁領域9を、電荷蓄積層5の上面位置までエッチバックする。
また、ここでは、前述の如く、図7(a)に示すように、トレンチT内を埋め込むようにして、SiO2等からなる素子分離絶縁領域9を形成し、その後、RIE法を用いて、図8(a)に示すように、電荷蓄積層5の上面位置までエッチバックして素子分離絶縁領域9を部分的に除去することも可能である。
次に、図8(b)に表すように、エッチバックすることで形成された溝を埋め込むように、第2のブロック層7を全面に堆積させる。第2のブロック層7は、素子分離絶縁領域9よりも比誘電率の大きな材料からなるものとされ、例えば、CVD法などを用いて、Al2O3、HfxAlyO、LaAlO3などからなるものを形成させるようにすることができる。尚、第2のブロック層7を、複数の材料を積層した複合膜とすることもできる。その場合は、CVD法などを用いて、順次成膜するようにすればよい。
次に、図9(a)に表すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて、第2のブロック層7を平坦化する。この際、ダミー層20が露出するまで第2のブロック層7を除去するようにする。ここでは、ダミー層20は、所謂エッチングストッパー層として寄与することになる。
また、ここでは、RIE法を用いて、前述の第2のブロック層7を所定の厚さだけエッチバックして除去し、その表面を平坦化することも可能である。
次に、図9(b)に表すように、SiNからなるダミー層20を熱リン酸を用いて除去する。
また、ここでは、RIE法を用いて、前述の第2のブロック層7を所定の厚さだけエッチバックして除去し、その表面を平坦化することも可能である。
次に、図9(b)に表すように、SiNからなるダミー層20を熱リン酸を用いて除去する。
次に、図10(a)に表すように、第1のブロック層6と、第1のブロック層6から突出する第2のブロック層7とを覆うように制御電極10を全面に堆積させる。制御電極10は、TaN、TaC、NiSi(Niフルシリサイド)などからなるものとすることができ、膜厚が50〜80nm程度となるようにCVD法などを用いて形成させるようにすることができる。尚、制御電極10を、複数の材料を積層した複合膜とすることもできる。その場合は、CVD法などを用いて、順次成膜するようにすればよい。
次に、図10(b)に表すように、溝21を形成させることで、第2の方向y(ワードラインに沿った方向)に互いに離間された複数の構造体が得られる。各構造体は、下から順に、例えば、SiO2からなるトンネル絶縁膜4、SiNやHfAlOxなどからなる電荷蓄積層5、Al2O3やSiO2などからなる第1のブロック層6、TaNやTaCなどからなる制御電極10が積層された構造を有する。
溝21は、例えば、制御電極10の上にパターニングされた図示しないレジストマスクを形成し、このレジストマスクをマスクとして、RIE(Reactive Ion Etching)法を用いて形成させるようにすることができる。尚、溝21の形成後、レジストマスクは、ドライアッシング法などを用いて剥離、除去される。
以上のようにして、図1に表される構造が得られる。
以上のようにして、図1に表される構造が得られる。
以上、本発明の実施の形態について例示をした。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、各部の材料や膜厚、サイズ、形成方法や、配置関係などについては、当業者が適宜選択したものも、本発明の要旨を含む限りにおいて本発明の範囲に包含される。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、各部の材料や膜厚、サイズ、形成方法や、配置関係などについては、当業者が適宜選択したものも、本発明の要旨を含む限りにおいて本発明の範囲に包含される。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 半導体装置、2 半導体領域、4 トンネル絶縁膜、5 電荷蓄積層、6 第1のブロック層、7 第2のブロック層、8 ソース・ドレイン領域、9 素子分離絶縁領域、10 制御電極、T トレンチ、W シリコン基板
Claims (7)
- 半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたトレンチ内に設けられた素子分離絶縁領域と、
前記半導体基板と前記素子分離絶縁領域に対向して設けられた制御電極と、
前記半導体基板と前記制御電極との間に設けられた電荷蓄積層と、
前記半導体基板と前記電荷蓄積層との間に設けられたトンネル絶縁膜と、
前記電荷蓄積層と前記制御電極との間に設けられた第1のブロック層と、
前記第1のブロック層に隣接し、前記素子分離絶縁領域と前記制御電極との間に設けられた第2のブロック層とを備え、
前記第2のブロック層の比誘電率は、前記素子分離絶縁領域の比誘電率よりも大きいことを特徴とする半導体装置。 - 前記第2のブロック層の比誘電率は、前記第1のブロック層の比誘電率よりも大きいこと、を特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記第1のブロック層は、SiO2(酸化シリコン)の比誘電率よりも大きな比誘電率を有する材料を含むこと、を特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記制御電極は、ポリシリコンの仕事関数よりも大きな仕事関数を有する金属を含むこと、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
- 前記素子分離絶縁領域と前記第2のブロック層との間の界面位置は、 前記電荷蓄積層と第1のブロック層との間の界面位置よりも少なくとも前記制御電極に近づく側に設けられること、を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
- 前記第2のブロック層は、前記第1のブロック層よりも前記前記制御電極の方向に突出してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体装置。
- 半導体基板上に、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、および第1のブロック層を順次形成する工程と、
これらの、半導体基板より、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、および第1のブロック層に亘ってトレンチを形成する工程と、
前記トレンチ内を埋め込むようにして、素子分離絶縁膜を堆積させる工程と、
前記トレンチ内の前記素子分離絶縁膜を、前記電荷蓄積層と前記第1のブロック層との間の界面位置まで除去する工程と、
前記トレンチ内を埋め込むようにして、前記素子分離絶縁膜よりも比誘電率が大きい第2のブロック層を堆積させる工程と、
前記第1のブロック層と、前記第1のブロック層から突出する前記第2のブロック層と、を覆うように制御電極を形成する工程とを有すること、を特徴とする半導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008028431A JP2009188286A (ja) | 2008-02-08 | 2008-02-08 | 半導体装置および半導体装置の製造方法 |
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2008
- 2008-02-08 JP JP2008028431A patent/JP2009188286A/ja active Pending
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