JP2009186819A - 補水制御方法及び補水制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像装置の稼働停止経過中における蒸発量を、稼働停止経過中に液温や環境温度の測定を必要とせずに、より正確に決定する補水制御技術を提供する。
【解決手段】投入された感光材料を現像処理するための現像部に、複数の処理タンク21と前記処理タンクに供給する水を貯えている補水タンク23とを備えている現像装置のための補水制御方法。現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度から決定される。現像装置の稼働停止経過中の処理液の経時的な液温変化率に応じて規定されている時間当たりの予測蒸発量を決定する。さらに、決定された予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて前記処理タンクに対する補水量を決定する。
【選択図】図10
【解決手段】投入された感光材料を現像処理するための現像部に、複数の処理タンク21と前記処理タンクに供給する水を貯えている補水タンク23とを備えている現像装置のための補水制御方法。現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度から決定される。現像装置の稼働停止経過中の処理液の経時的な液温変化率に応じて規定されている時間当たりの予測蒸発量を決定する。さらに、決定された予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて前記処理タンクに対する補水量を決定する。
【選択図】図10
Description
本発明は、本発明は、現像装置の処理タンク内の処理液が蒸発して液位が低下したときに処理液に水を補充する補水制御方法、及びその補水制御方法を実施する現像装置に関する。
写真フィルムや印画紙等の感光材料を処理液の充填された処理タンク内を通過させて自動的に現像処理するようにした現像装置が知られている。このような現像装置では、稼動状態において処理液中の水分が蒸発して液濃度が濃くなったとき、処理タンク内に水を補充して処理液の濃度を適正な値に維持するようになっている。さらに、現像装置における水の蒸発は、稼動停止後から次の稼働再開の間においても不断に生じる。例えば、一日の作業を終えて現像装置を停止し、次の朝に稼動を再開する際には、一定時間以上の稼働停止期間における処理液の蒸発によって停止された後の稼動再開時には液濃度が濃くなってしまう。
このような稼働停止経過後の稼働再開時の問題を回避するため、稼動停止経過時間に関連して設定された設定時間内における処理液の予測蒸発量に見合う量の水を補充するように構成された写真現像機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この写真現像機では、写真現像機が稼動停止後に再稼動されるときには、水補充手段が作動し、例えば、稼動停止時間が例えば12時間であれば、12時間の間に蒸発する処理液の量を実験等で確認することによって予測できるようにしておき、その予測蒸発量に見合った量の水が補充される。しかしながら、稼動停止経過時間だけで予測蒸発量を決定することは、四季折々の環境によって蒸発量が変動することを考えると、その決定精度を上げることは困難である。そのため、この特許文献1においても、湿度センサを搭載し、これにより測定された湿度と、予め実験的に求めておいた湿度と単位時間当たりの蒸発量との関係とを利用して予測蒸発量を決定することも提案されているが、単にその時の湿度をパラメータに加えただけでは、決定精度の向上に対して限界がある。
また、予め記憶手段に環境湿度及び環境温度と処理液の液温に対応する処理槽からの水分の予測蒸発量を記憶させておき、環境温度、環境湿度及び処理液の液温を測定し、その情報に基づいて処理槽からの水分の蒸発量を予測し、この予測した処理槽からの水分の蒸発量に合わせて処理槽へ給水制御手段が水を供給する現像装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。この現像装置では、一定時間毎に処理液の液温と環境温度と環境湿度とを測定して、これらの測定値から決定された蒸発量を積算し、積算した蒸発量が一定値に達すると処理槽へ積算値に応じた水が補給されるので、精度の高い補水が可能である。しかしながら、一定時間毎に各種測定を行わなければならず、一日の作業を終えて現像装置を停止してから、次の朝に稼動を再開するまでの稼働停止経過の間、少なくとも測定系のユニットを動作させておかなければならないという不都合が生じる。
上記実状に鑑み、本発明の課題は、現像装置の稼働停止経過中における蒸発量を、稼働停止経過中に液温や環境温度の測定を必要とせずに、より正確に決定する補水制御技術を提供することである。
投入された感光材料を現像処理するための現像部に、複数の処理タンクと前記処理タンクに供給する水を貯えている補水タンクとを備えている現像装置のための補水制御方法において、上記課題を解決するため本発明による方法は、前記現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度から決定される前記現像装置の稼働停止経過中の処理液の液温変化率に応じて規定されている、時間当たりの予測蒸発量を決定するステップと、前記予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて前記処理タンクに対する補水量を決定するステップとからなる。
この構成によれば、現像装置の稼働停止時の処理液温度と稼働再開時の処理液温度に基づいて、稼働停止から稼働再開に至る現像装置の稼働停止経過中の処理液の経時的な液温変化率が決定され、その液温変化率に応じて規定されている時間当たりの予測蒸発量が決定される。時間当たりの予測蒸発量が決定されると、この予測蒸発量に稼働停止経過時間をかけることで補水対象となっている処理タンクに対する補水量が決まる。つまり、この方法では、稼働停止経過中の処理温度や周囲温度などいっさい測定することなしで、稼働停止時の処理液温度と稼働再開時の処理液温度とだけで、経時的な液温変化率を決定し、さらにその経時的な液温変化率に応じて時間当たりの予測蒸発量を決定する。従って、従来に比べ簡単な測定系しか必要とせず、また稼働停止経過中は現像装置を完全停止させることができる。さらに、液温変化率と時間当たりの蒸発量を関係づけているので、単に処理液温度と時間当たりの蒸発量を関係づけて補水量を算定する手法に比べて、その算定精度を向上させることができる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、稼働停止経過時間をパラメータとする前記処理液温度のための液温変化関数が予め設定されており、かつ前記現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度とから、前記稼働停止経過中の処理液の経時的な液温変化率が求められる。つまり、予め実験的かつ統計的に稼働停止経過時間をパラメータとする前記処理液温度の変化を求めておき、液温変化関数として関数化(テーブル化)しておく。現像装置の再開時には、稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度を液温変化関数に当てはめることで、稼働停止経過中の処理液の経時的な液温変化率を得ることができる。統計的に誤差の少ない液温変化関数を求めておくことで、実際と誤差の少ない液温変化率が得られ、結果的に良好な精度をもって補水量を算定することができる。
もちろん、処理液の蒸発は周囲の環境温度とも密接な関係があることがわかっている。従って、現像装置の稼働停止経過中の環境温度が大きく変動するような場所に現像装置が設置されている場合には、稼働停止経過中の環境温度も処理液の経時的な液温変化率に影響を与える。そのような影響を抑制するために、本発明の好適な実施形態の1つでは、稼働停止経過時間をパラメータとする処理液温度と環境温度との温度差のための温度差関数が予め設定されており、かつ前記温度差関数に前記現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度を適用するとともに、前記現像装置の稼働停止時の環境温度及び稼働再開時の環境温度から導かれる環境温度変化を導入することにより前記処理液の稼働停止経過時の液温変化曲線が決定され、当該液温変化曲線から前記稼働停止経過中の処理液の温度変化率が求められる。つまり、例えば実験的かつ統計的に稼働停止経過時間をパラメータとする処理液温度と環境温度との温度差のための温度差関数を関数化(テーブル化)しておく。現像装置の再開時には、稼働停止時の環境温度及び稼働再開時の環境温度から導かれる環境温度変化によって温度差関数から稼働停止経過中の処理液の温度変化率を求める。これにより、稼働停止経過中の環境温度の変化を考慮でき、稼働停止経過中の環境温度が大きく変動する場合であっても、実際と誤差の少ない液温変化率が得られ、結果的に良好な精度をもって補水量を算定することができる。
投入された感光材料を現像処理するための現像部に、複数の処理タンクと前記処理タンクに供給する水を貯えている補水タンクとを備えている現像装置のための補水制御装置において、上記課題を解決するため本発明による装置は、前記処理液の稼働停止経過時の稼働停止経過時間と液温変化との関係を設定している液温変化関数テーブルと、前記現像装置の稼働停止時の処理液温度を記憶する装置停止時液温記憶部と、前記液温変化テーブルを用いて、前記稼働停止時の処理液温度と稼働再開時の処理液温度とから得られる前記処理液の稼働停止経過時の経時的な液温変化率に応じて規定されている、稼働停止経過中の時間当たりの予測蒸発量を決定する予測蒸発量決定部と、前記予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて前記処理タンクに対する補水量を決定する補水量決定部とから構成されている。この構成では、予め実験的かつ統計的に稼働停止経過時間をパラメータとする前記処理液温度の変化を表す液温変化関数がテーブル化され登録設定されている。従って、現像装置の再開時には、稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度を液温変化関数に当てはめることで、稼働停止経過中の処理液の経時的な液温変化率を得ることができ、その液温変化率に応じて規定されている時間当たりの予測蒸発量が決定される。時間当たりの予測蒸発量が決定されると、この予測蒸発量に稼働停止経過時間をかけることで補水対象となっている処理タンクに対する補水量が決まる。その際、稼働停止経過中の処理温度や周囲温度などは不必要である。
投入された感光材料を現像処理するための現像部に、複数の処理タンクと前記処理タンクに供給する水を貯えている補水タンクとを備えている現像装置のための補水制御装置において、現像装置の稼働停止経過中の環境温度が処理液の経時的な液温変化率に与える影響を抑制するために、処理液温度と環境温度との温度差と、稼働停止経過時間との関係を設定している温度差関数テーブルと、前記現像装置の稼働停止時の処理液温度と環境温度をそれぞれ記憶する装置停止時液温記憶部と装置停止時環境温度記憶部と、前記現像装置の稼働停止時の環境温度及び稼働再開時の環境温度から環境温度変化を決定する環境温度変化決定部と、前記温度差関数テーブルと、前記環境温度変化と、前記現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度とを用いて前記処理液の稼働停止経過時の経時的な液温変化率を決定する液温変化率決定部と、前記液温変化率に応じて規定されている、稼働停止経過中の時間当たりの予測蒸発量を決定する予測蒸発量決定部と、前記予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて前記処理タンクに対する補水量を決定する補水量決定部とから構成される装置が提案される。この補水制御装置では、前記現像装置の稼働停止時の環境温度及び稼働再開時の環境温度から稼働停止経過中の環境温度の変化を考慮した液温変化率を求めるので、稼働停止経過中の環境温度が大きく変動する場合であっても、実際と誤差の少ない液温変化率が得られ、結果的に良好な精度をもって補水量を算定することができる。
まず、本発明による補水制御技術の基本原理Aを説明する。
この基本原理では、現像装置の稼働停止後の処理液温度sの変化が現像装置を設置している場所の環境温度(室温)Sと密接な関係があることが注目されている。図1には、現像装置の稼働停止状態における処理液温度sと環境温度Sとの温度差ΔSが時間経過とともに変化する挙動を実験的かつ統計的に求めて得られたグラフが示されている。このグラフは、近似式演算を用いることで以下のように、稼働停止経過時間tの温度差関数Fとして表現することができる。
ΔS=s−S=F(t)
このような稼働停止経過時間tに対する処理液温度sと環境温度Sとの温度差ΔSの関係は、テーブル化しておくことができる。
この基本原理では、現像装置の稼働停止後の処理液温度sの変化が現像装置を設置している場所の環境温度(室温)Sと密接な関係があることが注目されている。図1には、現像装置の稼働停止状態における処理液温度sと環境温度Sとの温度差ΔSが時間経過とともに変化する挙動を実験的かつ統計的に求めて得られたグラフが示されている。このグラフは、近似式演算を用いることで以下のように、稼働停止経過時間tの温度差関数Fとして表現することができる。
ΔS=s−S=F(t)
このような稼働停止経過時間tに対する処理液温度sと環境温度Sとの温度差ΔSの関係は、テーブル化しておくことができる。
次に、現像装置の稼働停止時t1の環境温度S1と、現像装置の稼働再開時t2の環境温度S2とから、図2に示すような、稼働停止経過中の環境温度Sの変化を示すグラフを作成する。この環境温度変化グラフは実質的には一次式で表しても差し支えない場合、以下に示すように稼働停止経過時間tの一次関数である環境温度変化関数Gとして表現することができる。
S=G(t)
S=G(t)
さらに、現像装置の稼働停止時t1の処理液温度s1と環境温度S1、及び現像装置の稼働再開時t2の処理液温度s2と環境温度S2から、現像装置の稼働停止時t1の温度差ΔS1と現像装置の稼働再開時t2の温度差ΔS2を決定する。
ΔS1=s1−S1
ΔS2=s2−S2
ΔS1=s1−S1
ΔS2=s2−S2
稼働停止時温度差ΔS1と稼働再開時温度差ΔS2を前述した関数Fに当てはめると、図3(a)で示すように、温度差ΔS1と温度差ΔS2とによって規定される温度差曲線セグメントF1-2(t)を取り出すことができる。さらに、図3(b)に示すように、この温度差曲線セグメントF1-2(t)を、環境温度変化関数Gで規定される環境温度変化グラフの上に区間t1とt2に適合するように展開する。ここで、環境温度変化関数G(t)とF1-2(t)とを加算すると、図3(c)で示されるような、液温変化曲線を規定する液温変化関数H(t)が生成される。
H(t)=S+ΔS=G(t)+F1-2(t)
この液温変化関数H(t)は、現像装置の稼働停止時t1から現像装置の稼働再開時t2までの稼働停止経過時間間隔Tにおける、処理液温度の変化挙動を示している。この液温変化関数H(t)で規定される液温変化曲線の変化率(微分値)αを演算し、この変化率αを所定の変化率しきい値と比較して、液温変化曲線を1つ以上の区間に区分けする。図4に示された例では、4つの変化率しきい値α1、α2、α3、α4を用いて、4つの稼働停止経過時間区域dT1、dT2、dT3、dT4に区分けされている。さらに、この4つの区域に対して、変化率が大きいほど大きくなるように単位時間当たりの蒸発量λ1、λ2、λ3、λ4が割り与えられる。このように、稼働停止経過時間区域毎に単位時間当たりの蒸発量が与えられると、以下の式により、現像装置の稼働停止時t1から現像装置の稼働再開時t2までの稼働停止経過時間間隔Tにおける蒸発量Z、つまり補水量を決定することができる。
Z=λ1×dT1+λ2×dT2+λ3×dT3+λ4×dT4
従って、現像装置の稼働停止経過中における蒸発量を、稼働停止経過中に液温や環境温度の測定を必要とせずに、現像装置の稼働停止時の処理液温度と環境温度、及び現像装置の稼働再開時の処理液温度と環境温度から決定することができる。
H(t)=S+ΔS=G(t)+F1-2(t)
この液温変化関数H(t)は、現像装置の稼働停止時t1から現像装置の稼働再開時t2までの稼働停止経過時間間隔Tにおける、処理液温度の変化挙動を示している。この液温変化関数H(t)で規定される液温変化曲線の変化率(微分値)αを演算し、この変化率αを所定の変化率しきい値と比較して、液温変化曲線を1つ以上の区間に区分けする。図4に示された例では、4つの変化率しきい値α1、α2、α3、α4を用いて、4つの稼働停止経過時間区域dT1、dT2、dT3、dT4に区分けされている。さらに、この4つの区域に対して、変化率が大きいほど大きくなるように単位時間当たりの蒸発量λ1、λ2、λ3、λ4が割り与えられる。このように、稼働停止経過時間区域毎に単位時間当たりの蒸発量が与えられると、以下の式により、現像装置の稼働停止時t1から現像装置の稼働再開時t2までの稼働停止経過時間間隔Tにおける蒸発量Z、つまり補水量を決定することができる。
Z=λ1×dT1+λ2×dT2+λ3×dT3+λ4×dT4
従って、現像装置の稼働停止経過中における蒸発量を、稼働停止経過中に液温や環境温度の測定を必要とせずに、現像装置の稼働停止時の処理液温度と環境温度、及び現像装置の稼働再開時の処理液温度と環境温度から決定することができる。
上述した基本原理Aはさらに簡単化することが可能である。この簡単化された基本原理Bでは、現像装置の稼働停止経過中における蒸発量は現像装置の稼働停止時の処理液温度及び現像装置の稼働再開時の処理液温度だけから決定される。そのために、処理液温度sのための稼働停止経過時間tをパラメータとする、前記液温変化関数H(t)に類似した液温変化関数K(t)を予め実験的かつ統計的に求めておく。さらに、図5で示されているように、その液温変化関数K(t)で規定される液温変化曲線の変化率αを演算し、この変化率αを所定の変化率しきい値と比較して、上述した基本原理と同様に、液温変化曲線を1つ以上の区間に区分けし、例えば4つに区分けし、それぞれ区域に対して、変化率が大きいほど大きくなるように単位時間当たりの蒸発量λ1、λ2、λ3、λ4を割り与えておく。現像装置の稼働停止時t1の処理液温度s1によって液温変化曲線上に点P1が定められ、現像装置の稼働再開時t2の処理液温度s2によって液温変化曲線上に点P2が定められる。この2つの点P1とP2とによって規定される時間間隔rが求められるとともに、さらにその時間間隔rは変化率αによって区分けされた領域別にサブ時間間隔r1、r2、r3が求められる。時間間隔rは、現像装置の稼働停止時t1から現像装置の稼働再開時t2までの実際の稼働停止経過時間間隔Tとは一致しない可能性があるので、その補正のため、稼働停止経過時間間隔Tと時間間隔rとの比を用いる。つまり、現像装置の稼働停止時t1から現像装置の稼働再開時t2までの稼働停止経過時間間隔Tにおける蒸発量Z、つまり補水量は以下の式により決定することができる。
Z=(r1/r)×T×λ1+(r2/r)×T×λ2+(r3/r)×T×λ3
従って、この簡単化された基本原理Bでは、現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度とから、稼働停止経過中の処理液の液温変化率が求められ、その液温変化率に基づいて決定される時間当たりの予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて蒸発量つまり補水量が決定される。
Z=(r1/r)×T×λ1+(r2/r)×T×λ2+(r3/r)×T×λ3
従って、この簡単化された基本原理Bでは、現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度とから、稼働停止経過中の処理液の液温変化率が求められ、その液温変化率に基づいて決定される時間当たりの予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて蒸発量つまり補水量が決定される。
次に、上述した補水制御の基本原理を採用した補水制御装置を搭載している現像装置を説明する。
図6には、現像装置の一例としてのフィルム現像装置の外観が示されており、図7にはその内部断面が示されている。このフィルム現像装置は短い横幅に比べて長い奥行きと高さをもったほぼ直方体のハウジング10内に写真フィルム(以下単にフィルムと略称する)の現像に必要な構成要素が納められている。
図6には、現像装置の一例としてのフィルム現像装置の外観が示されており、図7にはその内部断面が示されている。このフィルム現像装置は短い横幅に比べて長い奥行きと高さをもったほぼ直方体のハウジング10内に写真フィルム(以下単にフィルムと略称する)の現像に必要な構成要素が納められている。
現像装置正面の上部コーナ部には表示パネル11とフィルム挿入部1へのアクセスを許す揺動式の挿入部カバー12が設けられている。さらに、装置の上部にはアーチ状のダクトが設けられているが、このダクトが現像され排出されたフィルムを一時保管するフィルム保管部4として機能している。
図7から明らかなように、フィルム現像装置のハウジング10内部には、先端にリーダシートを連結したフィルムFを装填するフィルム挿入部1と、フィルム挿入部1から繰り出されるフィルムFを現像処理するフィルム現像部2と、現像処理後のフィルムFを乾燥するためにドライヤー30を収納しているフィルム乾燥部3と、フィルムFをフィルム挿入部1からフィルム現像部2やフィルム乾燥部3へ搬送する搬送機構5と、このフィルム現像装置の補水制御装置60を含む制御ユニット6を備えており、フィルム乾燥部3で乾燥されて排出されたフィルムFはフィルム保管部4に一時的に保管され、適時に取り出される。
図7に示されているように、フィルム挿入部1には、挿入時のリーダシートの案内を行うガイド1aと、導入搬送ローラユニット5aと、フィルム収納ケースから引き出し終えたフィルムFの後端を必要に応じて切断するフィルムカッタ1bと、挿入されてきたリーダシートのスプロケット孔に回転係入するフリー回転式のチェック用スプロケット1cが備えられている。このチェック用スプロケット1cの歯先は正しい表裏姿勢で挿入されたリーダシートのスプロケット孔に係入するように構成されており、誤った表裏姿勢でのリーダシートの挿入を防止している。先導役としてのリーダシートがフィルム挿入部1に挿入された後、フィルムFの収納ケースはフィルム受け部1dに受け持たせ、揺動カバー12を閉じて、フィルム挿入部1の遮光状態を作り出す。
チェック用スプロケット1cを通過したリーダシートは、導入搬送ローラユニット5aに挟持された状態で搬送され、フィルム現像部2に送り込まれる。図7で模式的に示されているように、フィルム現像部2には、その上部領域にタンクユニット20が配置され、その下部領域に各処理液のための4つの補充容器からなる補充容器セット40が配置され、タンクユニット20と補充容器セット40の間に各種ポンプの横並びで構成されるポンプセット50が配置されている。ハウジング10内の正面領域には、前述したように、フィルム挿入部1と制御部6が上下配置されおり、フィルム乾燥部3がフィルム現像部2の背面側に配置されているので、ハウジング1の横幅が短くなっており、結果的にフィルム現像装置の設置面積も小さくなり、省スペース化に貢献している。
タンクユニット20は、相互に組み付けされる2つの樹脂成型部材、タンク本体20Aとタンクカバー体20Bとから構成されている。図7と図8から明らかなように、タンク本体20Aには、現像、漂白、定着等の現像処理を順次行うため複数種類の処理液が各別に収容される7つのサブタンク22付きの処理タンク21と、処理タンク21の終端に(フィルム乾燥部3に近い側)配置された処理液希釈用水を貯蔵する補水タンク23と、処理タンク21と補水タンク23に沿って配置された廃液タンク24が作り出されている。
なお、図7から理解できるように、タンクユニット20には、タンクユニット20にはリーダシートに先導されたフィルムFを各処理タンク21の領域で上下往復(蛇行)搬送するためにラックユニット7が装着される。このラックユニット7は処理液中に沈められる下部ラック7Aと下部ラックの上方に配置されるとともにフィルムFの処理タンク21から処理タンク21への移行をガイドする上部ラック7Bとから構成されている。下部ラック7Aには、フィルムFをガイド搬送する複数のローラ対や最下部でのフィルムFの反転搬送を行う駆動ローラ及びリーダシートを搬送するための駆動スプロケットが設けられているが、それ自体はよく知られているのでここでの説明は省略される。
各処理タンク21は、収容する処理液の種類によりこの実施形態では、発色現像(CD)用処理タンク21a、漂白(BL)用処理タンク21b、2つの定着(FIX)用処理タンク21c、3つの安定(STB)用処理タンク21dに区分けされるが、実質的に同一な構成とみなすことができるので、特別に区別する場合を除いてそれらの総称として処理タンク21なる語句が用いられている。また、同一現像用処理液を収容している処理タンクの個数は現像仕様により異なり、種々のものを採用することができる。
サブタンク22は処理タンク21の一部として形成されており、補充される処理液は一旦このサブタンクに入れられたのち、処理タンク21のフィルム通過領域に流れるように互いに連通している。廃液タンク24は処理液タンク21の側壁に隣接して形成されており、処理液タンク21に収容されている処理液毎に区分け壁24aによって4つに区分けされており、廃液処理をし易くしている。同一の処理液のために複数の処理タンクが用意されている場合には、ここでは、定着用処理タンク21cと安定用処理タンク21dに関しては、それぞれカスケード接続されており、最終的な処理タンク21から廃液タンク24に排出されるように構成されている。
タンクカバー体20Bは、サブタンク22の上面をカバーするプレート状領域と処理タンク21内へ挿入されるラックユニット7を位置決め支持する枠状領域を備えている。タンク本体20Aは上面が完全開放された容器状形態であり、タンクカバー体20Bはプレートに矩形枠を接続した形態であるので、どちらも成型品として製造することができる。
図9の模式図に示されているように、処理タンク21とサブタンク22とは上部で互いに連通しているとともにそれぞれの底部は循環路51aによって連通されている。この循環路51aには循環ポンプ51が設けられている。循環ポンプ51はサブタンク22内の処理液を循環路51aから処理タンク21内に送り込むように作動する。これにより、処理タンク21からサブタンク22に流れた処理液がサブタンク22の底部から循環路51aを通って再び処理タンク21の底部に流れ、図9の矢印で示すような処理タンク21のための循環流が生じる。サブタンク22の内部には、フィルタ25が組み込まれ、そのフィルタ25を通過した濾過後の処理液は、フィルタ25を貫通するパイプ25aのスリットからパイプ25a内に流れて循環路51aに至る。又、サブタンク22には、処理液を加熱するヒータ26と、処理液の温度を検出する温度センサ27などが組み込まれ、その温度センサ27の検出信号に基づいてヒータ26の動作が制御される。処理液の補充により処理タンク21からオーバーフローした処理液は、廃液として廃液タンク24に回収される。
なお、上述したように、処理タンク21としての発色現像用処理タンク21aと漂白用処理タンク21bと定着用処理タンク21cと安定用処理タンク21dにはそれぞれ異なる処理液つまり異なる補充液を供給する必要があるので、異なる処理液を調整補充するための4つの補充容器40が備えられている。補充容器40と処理タンク21のサブタンク22とが補充流路52aで接続されており、補充流路52aには補充容器40から補充液をサブタンク22へ送り出す補充ポンプ52が介装されている。補充ポンプ52はベローズポンプとして構成されており、ベローズの1回の拡縮にともなう容積差によって所定量の補充液が補充容器40からサブタンク22の液面に送り出される。
なお、図8において模式的に示されているように、処理タンク21とともにタンクユニット20に一体形成されている補水タンク23と各サブタンク22とが補水流路53aで接続されており、補水流路53aには補水タンク23から希釈水をサブタンク22へ送り出す補水ポンプ53が介装されている。7個全ての処理タンク21に水を供給するために、補水タンク23の底壁には7つの給水口が設けられており、この給水口に各サブタンク22に通じる補水流路53aが接続されている。
制御ユニット6には、補水タンク23から処理タンク21に水を供給する補水ポンプ53を制御する補水制御装置60が組み込まれている。この補水制御装置60として、稼働停止を経て稼働再開した際の補水制御を実質的に上述した基本原理Aに基づいて動作するように構成された装置の機能ブロック図が図10に示されている。この実施の形態では、処理タンク21外の環境温度、例えば室温等を測定する環境温度センサ28が備えられており、補水制御装置60に接続されている。
この補水制御装置60が実現する機能は、実質的にはプログラムによって実現されるが、本発明に特に関係するものとして、補水管理部61、センサ管理部62、温度差関数テーブル63、装置停止時環境温度記憶部64、装置停止時液温記憶部65、環境温度変化決定部66、液温変化率決定部68、補水量決定部69、ポンプ制御部70が挙げられる。補水管理部61は、補水に関する全体的な制御の流れを管理する。センサ管理部62は、処理タンク21中の処理液の温度を測定する温度センサ27と処理タンク21外の環境温度を測定する環境温度センサ28からの測定信号を処理して、処理液温度及び環境温度に関するデータを生成する。
温度差関数テーブル63は、処理液温度と環境温度との温度差と稼働停止経過時間との関係を登録設定している。具体的には、図1を用いて説明された、稼働停止経過時間に対する処理液温度と環境温度との温度差の関係を表す温度差関数Fがテーブル化されたものである。
装置停止時環境温度記憶部64は、例えば1日の作業を終えて現像装置の稼働停止させた際に、その稼働停止直前の環境温度(室温)を環境温度センサ28を通じて検出することで得られた環境温度データをセンサ管理部62から受け取って一時的に格納する。同様に装置停止時液温記憶部65は、現像装置の稼働停止させた際に、その稼働停止直前の処理タンク21の処理液温度を温度センサ27を通じて検出することで得られた環境温度データをセンサ管理部62から受け取って一時的に格納する。
環境温度変化決定部66は、装置停止時環境温度記憶部64に格納されている稼働停止時の環境温度と、稼働再開時にセンサ管理部62から受け取る稼働再開時の環境温度からこの現像装置が稼働停止経過している間の環境温度変化を決定する。具体的には、図2を用いて説明された、稼働停止経過時間と環境温度との関数である環境温度変化関数Gを求める。なお、環境温度変化関数Gは一次関数が演算処理上好都合であるが、二次関数やその他の関数を用いてもよい。
液温変化率決定部67は、稼働停止時の処理液温度と稼働再開時の処理液温度とを用いて温度差関数テーブル62から読み出された温度差関数と、環境温度変化決定部66によって決定された環境温度変化とを用いて現像装置が稼働停止経過している間の液温変化率を決定する。具体的には、まず、図3に示すように、処理液の稼働停止時温度差ΔS1と稼働再開時温度差ΔS2を用いて、温度差関数テーブル63から、温度差ΔS1と温度差ΔS2とによって規定される温度差曲線セグメントF1-2(t)を読み出し、環境温度変化決定部66によって求められた環境温度変化関数G(t)に適合させ、環境温度変化関数G(t)と温度差曲線セグメントF1-2(t)とを加算することによって、液温変化関数H(t)を生成する。この液温変化関数H(t)の傾き(微分値)が、現像装置が稼働停止経過している間の処理液の液温変化率となる。
予測蒸発量決定部68は、液温変化率決定部67によって決定された現像装置が稼働停止経過している間の処理液の液温変化率に基づいて稼働停止経過中の時間当たりの予測蒸発量を決定する。つまり、変化率しきい値を用いて液温変化関数H(t)に基づく液温変化曲線を区分けし、各区分けされた区域に時間当たりの予測蒸発量を割り与える。例えば、図4の例では、4つの変化率しきい値α1、α2、α3、α4を用いて、4つの稼働停止経過時間区域dT1、dT2、dT3、dT4に区分けされており、そのそれぞれの区域に変化率が大きいほど大きくなるように単位時間当たりの蒸発量λ1、λ2、λ3、λ4が割り与えられている。
補水量決定部69は、予測蒸発量決定部68によって決定された予測蒸発量と、実際のこの現像装置の稼働停止経過時間とに基づいて処理タンク21に対する蒸発量を決定し、この蒸発量を補水量として決定する。例えば、決定された予測蒸発量が図4で示されたものとすれば、現像装置の稼働停止時t1から現像装置の稼働再開時t2までの稼働停止経過時間間隔Tにおける蒸発量Zは、
Z=λ1×dT1+λ2×dT2+λ3×dT3+λ4×dT4
となる。この蒸発量Zが補水量となる。
Z=λ1×dT1+λ2×dT2+λ3×dT3+λ4×dT4
となる。この蒸発量Zが補水量となる。
このようにして、補水量決定部69によって補水量が決定されると、ポンプ制御部70が補水ポンプ53を制御して、決定された補水量分だけの水を補水タンク23から処理タンク21に供給する。以上の説明から明らかなように、この補水制御装置60によれば、現像装置の稼働停止経過中における蒸発量を、稼働停止経過中に液温や環境温度の測定を必要とせずに、現像装置の稼働停止時の処理液温度と環境温度、及び現像装置の稼働再開時の処理液温度と環境温度から決定することができる。
図11には、補水制御装置60の叙述した実施形態とは異なる実施形態で動作する補水制御装置60の機能ブロック図lが示されている。この別実施形態の補水制御装置60では、装置停止時環境温度記憶部64、環境温度変化決定部66、液温変化率決定部67が省略されており、温度差関数テーブル63に代えて液温変化関数テーブル630が備えられており、実質的に上述した基本原理Bに基づいて動作する。
液温変化関数テーブル630は、稼働停止経過時の稼働停止経過時間と処理液の液温変化との関係を登録設定している。具体的には、図5に示されているような、予め実験的かつ統計的に求められた液温液温変化関数K(t)がテーブル化されたものである。この別実施形態では、予測蒸発量決定部68は、装置停止時液温記憶部66から読み出された稼働停止時の処理液温度と稼働再開時の処理液温度とによって規定される液温液温変化関数K(t)の所定部分を液温変化関数テーブル630から取り出し、その所定部分の液温変化率を求め、変化率しきい値を用いて所定の稼働停止経過時間区域で時間当たりの予測蒸発量を割り与える。補水量決定部69は、割り当てられている予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて処理タンク21に対する補水量を決定する。補水量(蒸発量)の具体的な決定手順を図5を用いて説明する。まず、稼働停止時処理液温度s1によって液温変化曲線上に定められた点P1と稼働再開時処理液温度s2によって液温変化曲線上に定められた点P2とによって規定される時間間隔rが求められる。次いで、その時間間隔rは液温変化率によって区分けされた領域別にサブ時間間隔r1、r2、r3が求められる。最後に、現像装置の稼働停止時t1から現像装置の稼働再開時t2までの稼働停止経過時間間隔Tにおける蒸発量Z、つまり補水量が次式により求められる。
Z=(r1/r)×T×λ1+(r2/r)×T×λ2+(r3/r)×T×λ3
Z=(r1/r)×T×λ1+(r2/r)×T×λ2+(r3/r)×T×λ3
このようにして、補水量決定部69によって補水量が決定されると、ポンプ制御部70が補水ポンプ53を制御して、決定された補水量分だけの水を補水タンク23から処理タンク21に供給する。以上の説明から明らかなように、この補水制御装置60によれば、現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度とから、稼働停止経過中の処理液の液温変化率が求められ、その液温変化率に基づいて決定される時間当たりの予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて蒸発量つまり補水量が決定される。
なお、この別実施形態の補水制御装置60において、液温変化率に基づいて割り当てられる予測蒸発量もテーブル化され、液温変化関数テーブル630に登録設定することができる。その場合は、予測蒸発量決定部68も省略することができる。補水量決定部69がそのように構成された液温変化関数テーブル630を用いて、現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度とから、液温変化率に基づいて決められている予測蒸発量を決定して、補水量を決定することになる。また、液温変化関数テーブル630の内容を複数用意し、現像装置の稼働停止時の環境温度又は稼働再開時の環境温度あるいはその両方によって切り換えるような構成を採用してもよい。
上述した実施の形態では現像装置としてフィルム現像装置を取り上げたが、もちろん、写真フィルム以外の感光材料、例えば印画紙などを現像する装置にも本発明は適用することができる。
2:フィルム現像部(現像部)
6:制御部
21:処理タンク
22:サブタンク
23:補水タンク
24:廃液タンク
27:温度センサ
28:環境温度センサ
53:補水ポンプ
60:補水制御装置
63:温度差関数テーブル
64:装置停止時環境温度記憶部
65:装置停止時液温記憶部
66:環境温度変化決定部
67:液温変化率決定部
68:予測上発量決定部
69:補水量決定部
70:ポンプ制御部
6:制御部
21:処理タンク
22:サブタンク
23:補水タンク
24:廃液タンク
27:温度センサ
28:環境温度センサ
53:補水ポンプ
60:補水制御装置
63:温度差関数テーブル
64:装置停止時環境温度記憶部
65:装置停止時液温記憶部
66:環境温度変化決定部
67:液温変化率決定部
68:予測上発量決定部
69:補水量決定部
70:ポンプ制御部
Claims (5)
- 投入された感光材料を現像処理するための現像部に、複数の処理タンクと前記処理タンクに供給する水を貯えている補水タンクとを備えている現像装置のための補水制御方法において、
前記現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度から決定される前記現像装置の稼働停止経過中の処理液の経時的な液温変化率に応じて規定されている、時間当たりの予測蒸発量を決定するステップと、
前記予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて前記処理タンクに対する補水量を決定するステップと、
からなる補水制御方法。 - 稼働停止経過時間をパラメータとする前記処理液温度のための液温変化関数が予め設定されており、かつ
前記現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度から、前記稼働停止経過中の処理液の液温変化率が求められる請求項1に記載の補水制御方法。 - 稼働停止経過時間をパラメータとする処理液温度と環境温度との温度差のための温度差関数が予め設定されており、かつ
前記温度差関数に前記現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度を適用するとともに、前記現像装置の稼働停止時の環境温度及び稼働再開時の環境温度から導かれる環境温度変化を導入することにより前記処理液の稼働停止経過時の液温変化曲線が決定され、当該液温変化曲線から前記稼働停止経過中の処理液の温度変化率が求められる請求項1に記載の補水制御方法。 - 投入された感光材料を現像処理するための現像部に、複数の処理タンクと前記処理タンクに供給する水を貯えている補水タンクとを備えている現像装置のための補水制御装置において、
前記処理液の稼働停止経過時の稼働停止経過時間と液温変化との関係を設定している液温変化関数テーブルと、
前記現像装置の稼働停止時の処理液温度を記憶する装置停止時液温記憶部と、
前記液温変化テーブルを用いて、前記稼働停止時の処理液温度と稼働再開時の処理液温度とから得られる前記処理液の稼働停止経過時の経時的な液温変化率に応じて規定されている、稼働停止経過中の時間当たりの予測蒸発量を決定する予測蒸発量決定部と、
前記予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて前記処理タンクに対する補水量を決定する補水量決定部と、
からなる補水制御装置。 - 投入された感光材料を現像処理するための現像部に、複数の処理タンクと前記処理タンクに供給する水を貯えている補水タンクとを備えている現像装置のための補水制御装置において、
処理液温度と環境温度との温度差と、稼働停止経過時間との関係を設定している温度差関数テーブルと、
前記現像装置の稼働停止時の処理液温度と環境温度をそれぞれ記憶する装置停止時液温記憶部と装置停止時環境温度記憶部と、
前記現像装置の稼働停止時の環境温度及び稼働再開時の環境温度から環境温度変化を決定する環境温度変化決定部と、
前記温度差関数テーブルと、前記環境温度変化と、前記現像装置の稼働停止時の処理液温度及び稼働再開時の処理液温度とを用いて前記処理液の稼働停止経過時の経時的な液温変化率を決定する液温変化率決定部と、
前記液温変化率に応じて規定されている、稼働停止経過中の時間当たりの予測蒸発量を決定する予測蒸発量決定部と、
前記予測蒸発量と稼働停止経過時間とに基づいて前記処理タンクに対する補水量を決定する補水量決定部と、
からなる補水制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008027736A JP2009186819A (ja) | 2008-02-07 | 2008-02-07 | 補水制御方法及び補水制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008027736A JP2009186819A (ja) | 2008-02-07 | 2008-02-07 | 補水制御方法及び補水制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2009186819A true JP2009186819A (ja) | 2009-08-20 |
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JP (1) | JP2009186819A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012118397A (ja) * | 2010-12-02 | 2012-06-21 | Otomo Co Ltd | 現像機用送液装置 |
-
2008
- 2008-02-07 JP JP2008027736A patent/JP2009186819A/ja not_active Withdrawn
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