JP2009185489A - 摩擦ダンパー及びハイブリッドダンパー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】摩擦ダンパー10は、間柱3側の摩擦係数が、プレート4側の摩擦係数より大きい摩擦材8を備え、摩擦材と間柱とが摩擦で相対変位を阻止された状態で、摩擦材とプレートが摩擦に抗して相対変位をし、摩擦材とプレートとの変位量が一定量に達すると、ストッパー9で、摩擦材とプレートとの変位が阻止され、摩擦材と間柱との相対変位が開始する構成である。該摩擦ダンパー10と粘弾性体ダンパー7とが組み合わされハイブリッドダンパーを構成している。
【選択図】 図1
Description
・ 小さな振動時には、粘弾性体ダンパーのみがエネルギーの吸収を行い、
・ 大きな震動時には、特定の小さな変位領域において粘弾性体ダンパーのみがエネルギーの吸収を行い、それを越える大きな変位領域において摩擦ダンパーのみがエネルギーの吸収を行う
というように構成されているものである。
・ 粘弾性体ダンパーに比べて温度依存性が小さいという利点を備えているものの、
・ 大地震等の大きな振動のエネルギーを効果的に吸収するように構成すると、交通振動や中小地震等の小さな振動のエネルギーを吸収することができず、逆に、交通振動や中小地震等の小さな振動のエネルギーを効果的に吸収するように構成すると、大地震等の大きな振動のエネルギーを有効的に吸収することができなくなるという欠点や、
・ 振動で相対変位を起こすと、自らの力で元の位置に復元することができないという欠点
がある。
・ 粘弾性体ダンパーの温度依存性により、
・ 小さな振動時には、粘弾性体ダンパーのみがエネルギーの吸収を行うので、温度変化によって、エネルギーの吸収性能が変化してしまいやすく、
・ また、大きな震動時には、特定の小さな変位領域において、同様に、粘弾性体ダンパーのみがエネルギーの吸収を行うので、温度変化によって、エネルギーの吸収性能が変化してしまいやすく、
・ 更に、大きな振動で相対変位を起して、摩擦ダンパーに相対変位が起こっても、摩擦ダンパーを復元させる力が粘弾性体ダンパーによって働かず、元の位置に復元することができない
という欠点がある。
摩擦材と第2部材との摺擦方向における相対変位量が所定の一定量に達すると、摩擦材と第2部材とのそれ以上の相対変位を阻止し、摩擦材と第1部材との摺擦方向における相対変位の開始を許容するストッパーが備えられていることを特徴とする摩擦ダンパーによって解決される(第1発明)。
・ 相対変位量が所定の一定量以下である小さな振動時には、摩擦材と第1部材とがそれらの摩擦力で摺擦方向の相対変位を阻止された状態で、摩擦材と第2部材とがそれらの摩擦力に抗して摺擦方向に相対変位をして、小さな振動のエネルギーを有効、効果的に吸収することができ、
・ 相対変位量がそれを越える大きな振動時には、ストッパーによって、摩擦材と第2部材とのそれ以上の相対変位が阻止されると共に、摩擦材と第1部材との相対変位が開始されて、大きな振動のエネルギーも有効、効果的に吸収することができ、
こうして、小さな振動時にも大きな震動時にも振動エネルギーを有効、効果的に吸収することができる。
第1部材と第2部材との相対変位量が所定の一定量以下であるときに、摩擦材と第2部材との相対変位による摩擦と粘弾性体のせん断変形とによりエネルギーを吸収し、
第1部材と第2部材との相対変位量がそれを越えたときに、越えた範囲において、摩擦材と第1部材との相対変位による摩擦と粘弾性体のせん断変形とによりエネルギーを吸収するようになされていることを特徴とするハイブリッドダンパーによって解決される。
プレート4において摩擦材8の存在する側の面部には、ストッパー9が、ボルト通孔4aの周囲に位置し、リング板状摩擦材8の開き部8a内に突出して該開き部8a内で周方向の両側に遊びa,aが存在するように、一体的に取り付けられている。
摩擦材8と間柱3とがそれらの大きな摩擦力で回転方向の相対変位を阻止された状態で、摩擦材8とプレート4とがそれらの小さな摩擦力に抗して、上記の遊びa,aを利用して回転方向に相対変位をするようになされていると共に、
摩擦材8とプレート4との回転方向における相対変位量が上記の遊び量aに達すると、摩擦材8の開き部8aの一方の端部がストッパー9に当接して、摩擦材8とプレート4とのそれ以上の相対変位が阻止され、摩擦材8と間柱3との大きな摩擦力に抗して、摩擦材8と間柱3との回転方向における相対変位が開始されるようになされて、
摩擦ダンパー10を構成し、この摩擦ダンパー10と上記の粘弾性体ダンパー7とでハイブリッドダンパーを構成している。
4…プレート(第2部材)
6…粘弾性体
7…粘弾性体ダンパー
8…摩擦材
8b…摩擦係数の大きな摩擦面
8c…摩擦係数の小さな摩擦面
9…ストッパー
10…摩擦ダンパー
Claims (2)
- 第1部材と第2部材との間に摩擦材が介設され、該摩擦材は、第1部材に面する側の面部と第1部材との摩擦力が、第2部材に面する側の面部と第2部材との摩擦力よりも大きく設定されて、摩擦材と第1部材とがそれらの摩擦力で摺擦方向の相対変位を阻止された状態で、摩擦材と第2部材とがそれらの摩擦力に抗して摺擦方向に相対変位をするようになされており、かつ、
摩擦材と第2部材との摺擦方向における相対変位量が所定の一定量に達すると、摩擦材と第2部材とのそれ以上の相対変位を阻止し、摩擦材と第1部材との摺擦方向における相対変位の開始を許容するストッパーが備えられていることを特徴とする摩擦ダンパー。 - 請求項1に記載の摩擦ダンパーと、せん断変形をしてエネルギーを吸収する粘弾性体を備えた粘弾性体ダンパーとが組み合わされ、
第1部材と第2部材との相対変位量が所定の一定量以下であるときに、摩擦材と第2部材との相対変位による摩擦と粘弾性体のせん断変形とによりエネルギーを吸収し、
第1部材と第2部材との相対変位量がそれを越えたときに、越えた範囲において、摩擦材と第1部材との相対変位による摩擦と粘弾性体のせん断変形とによりエネルギーを吸収するようになされていることを特徴とするハイブリッドダンパー。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101389994B1 (ko) | 2013-03-05 | 2014-04-30 | 인천대학교 산학협력단 | 에너지 소산형 마찰 댐퍼 |
JP2015017488A (ja) * | 2013-06-10 | 2015-01-29 | 積水化学工業株式会社 | 建物の制振構造 |
CN104790548A (zh) * | 2014-01-17 | 2015-07-22 | 周中哲 | 制震装置 |
JP2015135175A (ja) * | 2014-01-17 | 2015-07-27 | ツァイトアンファーレンクオチアシーイエンイエンチョウユアン | レバー式粘弾性振動吸収装置 |
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JP2006241934A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-09-14 | Ohbayashi Corp | ダンパー装置 |
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