JP2009184217A - クリーナおよびパターン形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異物を効率よく除去することのできるクリーナ、およびこのクリーナを備えたパターン形成装置を提供する。
【解決手段】クリーニング時のみ加熱手段24Hにて支持体24A/感温粘着層24Bを60〜80℃程度に加温する。この状態では感温粘着層24Bの粘着力を発現させ、中間転写体12に残留している残留粒子16D(吸液して粘着力が発現している状態)を感温粘着層24Bに粘着させる。このとき、加熱により残留粒子16D中の水分は既に蒸発し、感温粘着層24Bと残留粒子16D間の粘着力は中間転写体12との粘着力より大きいので、一度感温粘着層24Bに粘着した粒子は、中間転写体12側に再付着することはない。次いでクリーニング終了時には感温粘着層24Bを常温に戻すことによって粘着力を消失させる。残留粒子16Dの水分は蒸発し、残留粒子16Dの持つ粘着力は消失しているので容易に感温粘着層24Bより除去することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、クリーナおよびパターン形成装置に関し、詳しくは、表面エネルギーの高い清掃面で被清掃物の表面を清掃するクリーナと、該クリーナを備えたパターン形成装置に関する。
水性インクを用いた中間転写型インクジェット記録方法であって、中間体上に予め界面活性剤を塗布して濡れ性を上げるインクジェット記録方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記の例では中間体上での像形成性と中間体から記録媒体への転写性を両立させている。しかし上記の例は加熱により水を蒸発させる方式であって、インク粘度が増加するまでは時間がかかる。また、加熱蒸発で完全に水分がなくなる訳ではないため、高速転写記録には向かず、紙幅記録ヘッドにより高速化を行った場合、高速化には限界が生じる。加えて非浸透紙には対応できない。
あるいは中間転写体上に予め液体により溶解又は膨潤可能な粉末を形成し、インクジェット記録ヘッドにより転写体上に画像を形成した後、画像を記録媒体に転写する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし上記の方法では膨潤した樹脂を転写する為、転写時の圧力により樹脂が押しつぶされて転写体上に広がり、画像が乱れてしまうといった問題がある。
そこで色材を含んだ液を受容し、色材のみを表面にトラップする液体受容性粒子を用いて中間転写体上に層を形成し、この上に液滴を吐出して文字や画像などのパターンを形成、これを記録媒体に再転写、定着することで記録媒体上に色材パターンを形成するパターン形成装置が考案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかし液体受容性粒子が中間転写体上から記録媒体側に全て転写されずに残留し、あるいは液滴を吐出するヘッドの吐出面などに付着した際には、各々の表面に粘り着いた液体受容性粒子を物理的に刮げ落とすことは難しい。すなわち、図12に示すように吐出ヘッド120の吐出面に付着した粒子116Gを除去するため、ブレード140にて吐出面をスクイーズした結果、吐出ヘッド120の吐出面(あるいは中間転写体表面)に粒子116Gを押し広げることとなり、かえって汚れてしまう虞がある。
加熱ローラにより中間転写体上の粒子を加熱し粘着性を発現させ、加熱ローラ側に付着させる構成が開示されている(例えば、特許文献4参照)が、粒子そのものの粘着性を発現させるため中間転写体に対しても粘着性を持つことになり、ローラ側へ選択的に付着させることは難しい。
特開平07− 89067号公報 特開平11−188858号公報 特開2006−347081号公報 特開2001−10224号公報
本発明はクリーナおよびパターン形成装置において、異物を効率よく除去することのできるクリーナ、およびこのクリーナを備えたパターン形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のクリーナは、被清掃物の表面よりも表面エネルギーの高い清掃面を備えた清掃手段と、前記清掃面を前記表面に接離させる接離手段と、前記清掃面を清掃する再生手段と、を備え、前記清掃面を前記表面に接離させることで前記表面を清掃することを特徴とする。
上記構成の発明では、表面エネルギーの高い清掃面を被清掃物の表面に接離させることで、被清掃物の表面に付着した異物・ゴミ等を除去できる。このため表面を清拭する必要がないので、異物・ゴミ等を表面に押し広げる虞なく清掃を行うことができる。
請求項2に記載のクリーナは、請求項1に記載の構成において、前記清掃面は感温粘着層であり、表面エネルギーの高い温度で前記清掃面が前記表面に接離し、表面エネルギーの低い温度で前記再生手段により前記清掃面が清掃されることを特徴とする。
上記構成の発明では、表面エネルギーの高い温度で感温粘着層を表面に接離して清掃し、表面エネルギーの低い温度で清掃面を清掃することで、単一の清掃面において、清掃時に表面のゴミ・異物を清掃面に取り込む能力と、再生時に清掃面のゴミ・異物を除去する能力とを両立させることができる。
請求項3に記載のパターン形成装置は、中間転写体と、記録材を含む記録液体を受容可能であるとともに該記録材を表面にトラップ可能な液体受容性粒子を前記中間転写体に供給して所定の層厚の液体受容性粒子層を形成する粒子供給手段と、所定のデータに基づいて前記液体受容性粒子層に前記記録液体の液滴を付与して前記液体受容性粒子層の表面近傍に前記記録材のパターンを形成する液滴吐出手段と、前記パターンが被転写体と前記液体受容性粒子層で挟まれるように、前記記録液体が付与された前記液体受容性粒子層を前記被転写体に転写する転写手段と、を備え、請求項1または請求項2の何れか1項に記載のクリーニング装置24で、前記中間転写体の前記液体受容性粒子の被供給面と、前記液滴吐出手段の液滴吐出面のうち、少なくとも一方を清掃することを特徴とする。
上記構成の発明では、記録媒体の違いによらず、特に非浸透紙に対して液滴未乾燥によるにじみや像乱れ等が無く、画像の堅牢性に優れ、しかも高速記録が可能なパターン(画像)形成装置とすることができ、転写後に中間転写体表面に残留する液体受容性粒子や、液滴吐出手段の吐出面に付着した液体受容性粒子を、本発明の構成を採用していない場合に比較して効率よく除去することができる。
請求項4に記載のパターン形成装置は、請求項3に記載の構成において、前記中間転写体の、前記液体受容性粒子の被供給面は、温度上昇に伴って粘着力が低下する感温粘着層であることを特徴とする。
上記構成の発明では、液体受容性粒子層を中間転写体から被転写体に転写する際に加温・加圧するプロセスと併用することで、中間転写体表面の粘着力低下により、本発明の構成を採用していない場合に比較してスムーズな層転写と、転写後に中間転写体表面に残留する液体受容性粒子の除去とを実現できる。
請求項5に記載のパターン形成装置は、請求項3または請求項4に記載の構成において、前記液滴吐出手段の液滴吐出面は撥水加工されていることを特徴とする。
上記構成の発明では、撥水加工され表面エネルギーの低い液滴吐出面に、表面エネルギーの高い清掃面を接離させることで、吐出面に付着した液体受容性粒子を、本発明の構成を採用していない場合に比較して効率よく除去することができる。
請求項6に記載のパターン形成装置は、請求項3〜請求項5の何れか1項に記載の構成において、前記粒子供給手段は、前記記録液体の溶媒又は分散媒を吸収して定着性を示す樹脂微粒子と細孔を有し該細孔に前記溶媒又は分散媒を受容可能である無機微粒子とを含み該樹脂微粒子と該無機微粒子の間に空隙をもつ複合粒子を前記液体受容性粒子として前記中間転写体に供給することを特徴とする。
請求項7に記載のパターン形成装置は、請求項3〜請求項6の何れか1項に記載の構成において、前記粒子供給手段は、前記所定のデータに基づいて付与される前記記録液体に含まれる前記記録材が前記液体受容性粒子層の裏面に到達しない程度の厚さの前記液体受容性粒子層を形成することを特徴とする。
請求項8に記載のパターン形成装置は、請求項3〜請求項7の何れか1項に記載の構成において、更に前記中間転写体の表面に離形層を形成する離形層形成手段を有し、前記粒子供給手段は、前記離形層上に前記前記液体受容性粒子層を形成することを特徴とする。
本発明は上記構成としたので、異物を効率よく除去することのできるクリーナ、およびこのクリーナを備えたパターン形成装置とすることができた。
<装置全体>
最初に装置全体について説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置が示されている。
図1に示すように、本発明の画像形成装置10は、無端ベルト状の中間転写体12、中間転写体12表面を帯電させる帯電装置28、中間転写体12上の帯電された領域に液受容性粒子16を均一かつ一定厚に付着させ粒子層を形成する粒子塗布装置18、粒子層上に液滴を吐出し画像を形成する液滴吐出ヘッド20、記録媒体8を中間転写体12と重ね合わせ、圧力及び熱を加える事により記録媒体8上に液受容性粒子層を転写及び定着する転写定着装置22を含んで構成されている。
帯電装置28の上流側には、中間転写体12表面から記録媒体8へ液受容性粒子層16Aの転写効率を向上させる為、中間転写体12表面より液受容性粒子層16Aを離形促進させる為の離形層14Aを形成する離形剤塗布装置14が配置される。
帯電装置28により表面に電荷を形成した中間転写体12の表面は粒子塗布装置18にて液受容性粒子16を均一な層として形成され、粒子層上には各色ごとの液滴吐出ヘッド20すなわち20K、20C、20M、20Yから各色の液滴が吐出されカラー画像が形成される。
表面にカラー画像が形成された粒子層は転写ローラ22にて記録媒体8にカラー画像ごと転写される。転写定着装置22の下流には、中間転写体12表面に残留している液受容性粒子16(残留粒子16D)の除去、粒子以外の異物(記録媒体8の紙粉等)の中間転写体付着物の除去を行うためのクリーニング装置24が配置されている。
カラー画像を転写された記録媒体8はそのまま搬出され、中間転写体12は再度帯電装置28で表面に電荷を形成される。このとき、記録媒体8に転写された液受容性粒子は液滴20Aを吸収・保持するので速やかに搬出が可能であり、記録媒体8に液を吸収させる従来の方法に比較して装置全体の生産性を高めることができる。
また、必要に応じて、クリーニング装置24と離形剤塗布装置14の間に、中間転写体12表面に残留する電荷を除去する為の除電器29を配置しても良い。
中間転写体12が周動搬送され、まず離形剤塗布装置14により中間転写体12表面に離形層14Aが形成される。離形剤塗布装置14の塗布ローラー14Cにより中間転写体12表面に離形剤14Dが塗布され、ブレード14Bで層厚を規定する。
このとき、連続的に画像形成及びプリントを行えるようにするために、離形剤塗布装置14を中間転写体12に連続的に接触するようにしても良いし、中間転写体12から適宜離間するような構成としても良い。また塗布装置に、独立した液体供給システム(図示せず)より離形剤14Dを供給して、離形剤14Dの供給がとぎれないようにしてもよい。
次に、帯電装置28によって正の電荷を中間転写体12表面に付与する事により、中間転写体12表面に正の電荷が帯電される。ここでは、粒子塗布装置18の現像ロール18Aと中間転写体12表面とで形成しうる電界による静電力により、液受容性粒子16が中間転写体12表面に供給/吸着可能な電位を形成すればよい。
また、帯電装置28をコロトロンやブラシで構成しても良い。この場合の印加電圧も上記とほぼ同様な条件で行う。特にコロトロンは中間転写体12に非接触で電荷を与える事が可能となる。
次に粒子塗布装置18により、中間転写体12表面に液受容性粒子16が供給され、液受容性粒子層16Aを形成する。粒子塗布装置18は、液受容性粒子16が収容される容器の、中間転写体12と向合う部分に現像ロール18Aが配され、現像ロール18Aに押圧するように帯電ブレード18Bが配される。この帯電ブレード18Bは現像ロール18A表面に付着する液受容性粒子16の層厚を規制する機能も併せ持つ。
現像ロール18A(導電性ロール)に液受容性粒子16を供給し、帯電ブレード18Bで液受容性粒子層16Aを規制するとともに中間転写体12表面の電荷と逆極性である負に帯電する。現像ロール18Aはアルミ製の中実ロール、帯電ブレード18Bは圧力をかけるために金属板(SUSなど)にウレタンゴムを獲り付けた物を用いることができる。帯電ブレード18Bはドクター方式で現像ロール18Aと接する。
帯電された液受容性粒子16は現像ロール18A表面に例えば略1層の粒子層を形成し、中間転写体12表面と対向する部位に搬送され、これと近接すると現像ロール18Aと中間転写体12表面との電位差により形成された電界により、帯電した液受容性粒子16は静電力により中間転写体12表面に移動する。
次に、液滴吐出ヘッド20が液受容性粒子層16Aに液滴20Aを付与する。液滴吐出ヘッド20は所定の画像情報に基づき、所定の位置に液滴20Aを付与する。
最後に、転写定着装置22により記録媒体8と中間転写体12を挟み込んで、液受容性粒子層16Aに圧力と熱を加える事で、記録媒体8上に液受容性粒子層16Aが転写される。
転写定着装置22は加熱源を内蔵する加熱ロール22Aと、中間転写体12を挟んで対向する加圧ロール22Bとから構成され、加熱ロール22A及び加圧ロール22Bは当接されてニップを形成する。加熱ロール22A及び加圧ロール22Bには、電子写真の定着器(フューザー)と同様、アルミコアの外表面にシリコーンゴムを被覆し、更にその上をPFAチューブにて被覆された物を使用することができる。
加熱ロール22Aと加圧ロール22Bのニップ部において、ヒーターにより液受容性粒子層16Aが加熱され、かつ圧力が加わる為、記録媒体8に液受容性粒子層16Aが転写されると同時に定着される。
図2には、本発明の第1実施形態に係るパターン形成のプロセスが示されている。
図2に示すように、中間転写体12の表面には転写時の離形性確保および表面への水分付着による液受容性粒子16の付着阻害を防止するために離形層塗布装置14にて離形層14Aを形成する。中間転写体12の素材がアルミやPETベースであれば特に離形層14Aの効果は大きい。あるいはフッ素樹脂・シリコーンゴム系の素材を用いて、中間転写体12の表面自体に離形性を持たせるようにしてもよい。
次に帯電装置28にて中間転写体12の表面を液受容性粒子16と逆の極性に帯電させる。これにより、粒子塗布装置18の供給ローラ18Aにて供給される液受容性粒子16を静電的に吸着させ、中間転写体12の表面に一様な液受容性粒子16の層を形成することができる。
次いで中間転写体12の表面に粒子塗布装置18の供給ローラ18Aにて液受容性粒子16を均一な層として形成する。たとえば、形成された液受容性粒子層16Aは液受容性粒子16が3層程度重なった厚みと成るように形成する。すなわち、上記のように帯電ブレード18Bと供給ローラ18Aの空隙によって粒子層16Aを所望の厚さに制御することで記録媒体8に転写される粒子層16Aの厚さを制御する。あるいは供給ローラ18Aと中間転写体12の周速比によって制御してもよい。
ここで、液受容性粒子16の構造は例えば図2(b)のように定着性粒子16Eと多孔質粒子16Fとが空隙16Gをもって凝集・造粒された、望ましくは直径2〜3μmの2次粒子である。
形成された粒子層16A上に、圧電式(ピエゾ)、サーマル式などにより駆動される各色の液滴吐出ヘッド20によって液滴20Aが吐出され、粒子層16Aに画像層16Bが形成される。液滴吐出ヘッド20から吐出された液滴20Aは、液受容性粒子層16Aに打ち込まれ、インクは液受容性粒子16に形成された空隙16Gにより速やかに吸収され、順次溶媒が多孔質粒子16Fの空隙及び定着性粒子16Eに吸収されるとともに、顔料(色材)が液受容性粒子16を形成する1次粒子(定着性粒子16Eと多孔質粒子16F)表面にトラップされる。
このとき2次粒子を構成している1次粒子の空隙がフィルターの効果を発揮し、粒子層表面部近傍にインク中の顔料をトラップすると共に、1次粒子表面にトラップされ固定される事により、液受容性粒子層16Aの表面近傍に多くの顔料をトラップすることができる。
また、液受容性粒子層16Aの表面近傍および1次粒子表面に顔料を確実にトラップさせるために、インクと液受容性粒子16とを反応させることにより、顔料を速やかに不溶化(凝集)させる方法を採用すればより好ましい。
顔料がトラップされた後のインク溶媒は粒子層深さ方向に浸透すると共に、多孔質粒子16Fの空隙及び定着性粒子16Eに吸収されると共に、粒子間の空隙16Gに保持される。またインク溶媒を吸収した定着性粒子16Eは軟化することによって転写定着に寄与する。このため、次の液滴吐出ヘッド20に進み次の色の液滴20Aが吐出されても、インク同士が混じり合って滲む現象を抑えることができる。
このとき液滴20Aに含まれる溶媒又は分散媒は粒子層16Aに浸透するが、顔料等の記録材は粒子層16Aの表面近傍にトラップされる。すなわち、溶媒または分散媒は粒子層16Aの裏面まで浸透させても良いが、顔料等の記録材は粒子層16Aの裏面には浸透しない。これにより、記録媒体8に転写した際には顔料等の記録材が浸透していない粒子層16Cが画像層16Bの上に層を形成するため、この粒子層16Cが画像層16Bの表面を封じ込める保護層となる。
次いで画像層16Bが形成された粒子層16Aを中間転写体12から記録媒体8上に転写/定着する事により、記録媒体8上にカラー画像が形成される。中間転写体12上の粒子層16Aはヒータなどの加熱手段にて加熱された転写定着ローラ22によって、加熱・加圧され記録媒体8上に転写される。定着性粒子16Fによる定着は、圧力かつ/又は熱により定着粒子16F同士、及び定着粒子16Fと記録媒体8とが結着する事で行われる。
粒子層16Aが剥離した後の中間転写体12表面に残った残留粒子16Dは図1のクリーニング装置24にて回収され、中間転写体12の表面は再度帯電装置28にて帯電され、液受容性粒子16が供給され粒子層16Aが形成される。
<中間転写体クリーニングプロセス>
中間転写体12の表面をリフレッシュして繰返し使用を可能にするために表面をクリーニング装置24でクリーニングする工程が必要となる。すなわち、図1に示す残留粒子16Dは転写定着装置22を通過しても記録媒体8へ転写されず、中間転写体12側に残留したため次回のパターン形成に支障を来す虞がある。これを防ぐためクリーニング装置24で中間転写体12の表面、すなわち液受容性粒子16が供給される側の面に残留した残留粒子16Dをクリーニング装置24で除去する。
図3には本発明の第1実施形態に係るパターン形成装置のクリーニング装置が示されている。
図3(B)、(C)に示すように、クリーニング装置24は中空のドラム形状(ベルトでも良い)をした支持体24Aの表面に感温粘着層24Bを形成し、矢印24Rで示す方向に回転可能に支持され、加熱手段24Hで感温粘着層ごと支持体24Aを加熱できる構成となっている。
感温粘着層24Bの材料としては、例えばある温度を境に粘着性が発現、消失する樹脂(商品名:Landic社 interimer(R)など)を用いることができる。例として挙げた樹脂は粘着力は0〜1.2 [N/25mm]、高温粘着/低温粘着タイプがあり、スイッチング温度は任意に設定可能とされている。すなわち、本実施形態で用いられる感温粘着層24Bの素材としては図3(A)に示すような温度/粘着力特性を備えた素材が使用可能となる。
また支持体24Aの材料としては、金属系(アルミ、鉄など)等、熱伝導性が良い素材であれば用いることができる。加熱手段24Hは輻射熱により支持体24Aを例えば内側から加熱するハロゲンランプヒータ等を用いることができる。あるいは支持体24Aが金属ベルトの場合、電磁誘導を利用した加熱も可能となる。
図3(A)に示すような温度/粘着力特性を備えた感温粘着層24Bを用いる本実施形態においては、クリーニング時のみ加熱手段24Hにて支持体24A/感温粘着層24Bを60〜80℃程度に加温する。
この状態では感温粘着層24Bの粘着力を発現させ、中間転写体12に残留している残留粒子16D(吸液して粘着力が発現している状態)を感温粘着層24Bに粘着させる。このとき、加熱により残留粒子16D中の水分は既に蒸発し、感温粘着層24Bと残留粒子16D間の粘着力>残留粒子16Dと中間転写体12間の粘着力であるので、一度感温粘着層24Bに粘着した粒子は、中間転写体12側に再付着することはない。
次いでクリーニング終了時には感温粘着層24Bを常温(10〜40℃程度)に戻すことによって粘着力を消失させる。既に吸液した残留粒子16Dの水分は蒸発し、残留粒子16Dの持つ粘着力は消失しているので、容易に感温粘着層24Bより除去することができる。
さらにクリーニング装置24の表面(感温粘着層24B)に付着した残留粒子16Dは図3(B)に示すようなブレード25を備えた回復手段25Bにて回収される。すなわち、図示しない駆動手段によって矢印24Dのようにクリーニング装置24が移動し、ブレード25が感温粘着層24Bに当接し、付着した残留粒子16Dを掻き取る。ブレード25の素材としてはポリウレタンゴム等の弾性材料、樹脂など硬度70程度の素材が望ましい。
上記の構成ではクリーニング中に残留粒子16Dを乾燥するので、クリーニング装置24の回復時間(=装置全体のダウンタイム)を、クリーニング中に残留粒子16Dを乾燥しない構成と比較して短くすることができ、高速機にも対応可能となる。
また図示しない表面検知手段を備え、感温粘着層24Bに粘着した残留粒子16Dの量を光学、接触式等の方法で検知し、残留粒子16Dの量が一定量を超えたら回復手段25Bに当接させてもよく、あるいは残留粒子16Dの量が一定量を超えなくても、時間、印字枚数等で任意に当接(回復)/清掃工程を管理してもよい。
このときクリーニング装置24の、矢印24R方向への駆動方法は、支持体24A自体が駆動力を備えても、また中間転写体12と当接することにより従動してもよい。あるいはクリーニング時は中間転写体12による従動、回復時は、熱容量の大きい駆動用ローラに当接させて従動するようにしても良い。この構成を採用しない場合と比較して回復時の感温粘着層24Bの冷却時間を短縮させることができる。
<第2実施形態>
図4には本発明の第2実施形態に係るパターン形成装置のクリーニング装置が示されている。
図4(B)、(C)に示すように、クリーニング装置24は第1実施形態と同様、中空のドラム形状(ベルトでも良い)をした支持体24Aの表面に感温粘着層24Bを形成し矢印24Rで示す方向に回転可能に支持され、、加熱手段24Hで感温粘着層ごと支持体24Aを加熱できる構成となっている。
本実施形態で用いられる感温粘着層24Bの素材としては図4(A)に示すような温度/粘着力特性を備えた素材が使用可能となる。すなわち図4(A)に示すような温度/粘着力特性を備えた感温粘着層24Bを用いた場合、クリーニング時には感温粘着層24Bを10〜40℃程度に維持する。このため機内温度が10〜40℃程度であれば、特に温度調整手段を設ける必要はない。
この状態では感温粘着層24Bの粘着力を発現させ、中間転写体12に残留している残留粒子16D(吸液して粘着力が発現している状態)を感温粘着層24Bに粘着させることができる。
さらに回復時のみ加熱手段24Hにて支持体24A/感温粘着層24Bを80℃程度に加温する。この状態では感温粘着層24Bの粘着力を消失させると同時に、ブレード25により粒子を除去する。感温粘着層24Bの加熱とブレード25が当接するまでの間に時間差を持たせる事により、吸液した残留粒子16Dの水分蒸発後(粒子の粘着力消失後)に残留粒子16Dの除去が可能となる。この構成では回復時のみ加熱手段24Hにて支持体24A/感温粘着層24Bを加熱するため、この構成を採用しない場合と比較して消費電力を少なく抑えることができる。
<第3実施形態>
図5には本発明の第3実施形態に係るパターン形成装置のクリーニング装置が示されている。
図4(A)、(B)に示すように、クリーニング装置24は第1、第2実施形態と同様、中空のドラム形状(ベルトでも良い)をした支持体24Aの表面に感温粘着層24Bを形成し、矢印24Rで示す方向に回転可能に支持され、加熱手段24Hで感温粘着層24Bごと支持体24Aを加熱できる構成となっている。
さらに本実施形態においては、中間転写体12の表面を感温粘着層12Bとし、常温(機内温度を10〜40℃とした場合)で粘着力を発現し、50℃を超えると粘着力を失う温度/粘着力特性を備えた素材が用いられている。
また本実施形態においては、中間転写体12の内面(非転写側面)に接する、アルミ製部材などで形成された冷却手段24Cを備えている。冷却手段24Cは中間転写体12と接することで、中間転写体12の温度が機内温度よりも高ければこれを冷却し、機内温度程度に保つことができる。冷却手段24Cは専用部材としても、あるいは中間体転写体12の駆動系を支える構造体と共用してもよい。加えて温度上昇の著しい高速機においては、放熱用フィン、ファンも備えた構成としてもよい。
支持体24Aの材料としては第1および第2実施形態と同様、金属系(アルミ、鉄など)等の熱伝導性が良い素材であれば用いることができる。加熱手段24Hは輻射熱により支持体24Aを例えば内側から加熱するハロゲンランプヒータ等を用いることができる。
クリーニング装置24はクリーニング時のみ加熱手段24Hにて支持体24A/感温粘着層24Bを80℃程度に加温する。この状態では感温粘着層24Bの粘着力を発現させ、図5(B)に示すように中間転写体12に残留している残留粒子16D(吸液して粘着力が発現している状態)を感温粘着層24Bに粘着させることができる。
このとき中間転写体12は、転写用ヒートロール22Aとクリーニング装置24の間である12Hにおいて、温度50〜80℃となっており、感温粘着層12Bの粘着力は消失しているので、中間転写体12側に残った残留粒子16Dを容易にクリーニング装置24の感温粘着層24Bへ粘着させ、除去することができる。
またクリーニング後、加熱手段24Hによる加熱を停止すれば感温粘着層24Bは速やかに機内温度まで冷却されるので、クリーニング装置24の表面の粘着力は消失しており、ブレード25を表面に当接することにより、クリーニング装置24表面に付着している残留粒子16D(既に乾燥して粘着力のない状態)を容易に除去することができる。
本実施形態の構成においては、中間転写体12の表面に設けられた感温粘着層12Bの保持力(粘着力)が消失した状態で、粘着力の発現したクリーニング装置24の感温粘着層24Bを当接するので、中間転写体12上から残留粒子16Dを確実に除去することができる。
<液滴吐出ヘッドクリーニングプロセス>
図6には本発明の第4実施形態に係るパターン形成装置が示されている。
図6に示すように、本発明の第4実施形態に係るパターン形成装置10は図示しない移動手段によって矢印20Dのように移動する液滴吐出ヘッド20と、移動した液滴吐出ヘッド20の吐出面側(図中下側)から矢印40Dのように移動し、液滴吐出ヘッド20に当接、吐出面を清掃するメンテステーション40とを備えている。
図2に示すように、粒子塗布装置18により中間転写体12には液受容性粒子16の層が形成される。このとき中間転写体12の搬送方向下流側に位置する液滴吐出ヘッド20の吐出面側には層から剥がれ落ちた液受容性粒子16が飛散粒子16Gとなって付着する可能性がある。この飛散粒子16Gは吸水性があるため、水性インクなどの液滴20Aを吸収して膨潤し、吐出口を塞いで吐出を阻害したり吐出方向を狂わせるなどの影響を与える虞がある。このため吐出性能を維持するためには所定のタイミングで吐出面を清掃することが望ましい。
図7には本発明の第4実施形態に係るメンテステーションによるヘッドクリーニング動作が示されている。各色ごとに設けられた複数の吐出ヘッドユニットについて同様の動作が行われるので、本実施形態においては図7(F)に示す液滴吐出ヘッド20の、M色液を吐出する吐出ヘッドユニット20Mについて説明する。
図7(A)に示すように、メンテステーション40の液滴吐出ヘッド20と対向する面(図中上面)に設けられた清掃部材40Bには、吐出ヘッドユニット20Mの吐出面21Mと対向する面(上面)に清掃面40Aが設けられている。
ここで、吐出面21Mに当接する清掃面40Aとしては、通常は金属素材で形成される吐出面21Mよりも表面エネルギーの高いビニロン、ポリウレタン等の素材により形成された板状部材が考えられる。また清掃面40Aは板状部材(例:板厚0.5mmのビニロン樹脂)以外にも、繊維(ウエブ)状部材でもよい。清掃面40Aの基板となる清掃部材40Bは上記ビニロンやポリウレタンと同一であっても異なる材料でもよい。他の基板材料としては弾性を有するエラストマー(ブチルゴム、エチレンゴムなど)が考えられる。
何れにしても清掃面40Aは吐出面21Mよりも表面エネルギーの高い素材で形成され、飛散粒子16Gなどの異物が粘着しやすいことが要求される。すなわち、「飛散粒子16G・吐出面21M間の粘着力<飛散粒子16G・清掃面40A間の粘着力」となる。
さらに、吐出面21Mの表面にフッ素系高分子を膜厚5μm程度スパッタ等により蒸着し、撥水加工することで更に吐出面21Mの表面エネルギーを低下させ、吸水した飛散粒子16Gの粘着を防ぐ効果も期待できる。
図7(A)に示すように、パターン形成工程以外のタイミングで、例えば所定のパターン形成処理枚数ごとに、あるいは光学センサ等の検出手段で吐出ヘッドユニット20Mの吐出面21Mに異物(例えば飛散粒子16G)の付着が認められた時などに、液滴吐出ヘッド20は図6に示す矢印20Dのようにメンテステーション40と吐出方向に対向する位置まで移動する。
図7(B)に示すように、液滴吐出ヘッド20に設けられた個々の吐出ヘッドユニットに対して、メンテステーション40は矢印40Dのように移動するので、清掃部材40Bに設けられた清掃面40Aは異物(飛散粒子16G)を挟んで吐出面21Mに押圧・当接される。これにより飛散粒子16Gは清掃面40Aに粘着する。
次いで図7(C)に示すようにメンテステーション40を液滴吐出ヘッド20から引き離す方向(図中下側)に移動させる。このとき吐出面21Mよりも清掃面40Aが表面エネルギーが高いため、飛散粒子16Gは清掃面40A側に粘着したまま吐出面21Mから離脱する。これにより吐出面21Mを清掃することができる。
さらに図7(D)に示すように、ポリウレタンゴム等の弾性材料(硬度70程度)で形成されたクリーナブレード41にて飛散粒子16Gなどの異物を清掃面40Aより掻き取ることで除去し、清掃面40Aを再生する。清掃面40Aの表面平滑性は吐出面21Mと異なり吐出性能に直接影響しないので、物理的に強く掻き取る再生工程を行うことができる。
図7(E)に示すように清掃面40Aの再生工程が終了したのち、再度吐出面21Mの清掃を行うタイミングまでメンテステーション40は待機する。このとき図示しないワイパーブレード等で吐出面21Mの拭き取りを行ってもよい。この時点では吐出面21Mに飛散粒子16Gなどは付着していないため、吐出性能に影響を与えることなくノズル近傍に付着・滞留している吐出液のみ除去することができる。
上記の構成により、本実施形態に係るメンテステーションは吐出面21Mに付着した飛散粒子16Gなどの異物を、表面エネルギーの差によって除去することができる。さらにこのとき、吐出面21を拭き取る動作を行わず清掃面40Aを接離させるので、粘着性をもった飛散粒子16Gなどの異物であっても表面に引き延ばすことはなく、拭き取る方式に比較して効果的に吐出面21を清掃できる。また拭き取り動作による吐出面21Mの傷付き、摩耗などの虞もない。
本実施形態における効果を従来例と比較した結果を図11(A)(B)に示す。
図11(A)には、累積印字数と1ノズル当たりの着弾位置ずれ量との関係が示されている。本実施形態を採用していない構成のパターン形成装置においては、累積印字数と共に着弾位置ずれ量が増加している。これは前述のように吐出面21に飛散粒子16Gなどの異物が付着し、吐出方向に影響している結果と考えられる。これに対して本実施形態を採用した構成に於いては累積印字数の増加に対して着弾位置ずれ量の増加が少ない。これは吐出面21に付着した異物の影響を抑えることのできる効果と考えられる。
図11(B)には累積印字数と画質変動との関係が示されている。本実施形態を採用していない構成のパターン形成装置においては、累積印字数と共に画質が劣化している。これも前述のように吐出面21に飛散粒子16Gなどの異物が付着し、画質に影響している結果と考えられる。これに対して本実施形態を採用した構成に於いては累積印字数の増加に対して画質の劣化が少ない。これは吐出面21に付着した異物の影響を抑えることのできる効果と考えられる。
<液滴吐出ヘッドクリーニング第5形態>
図8には本発明の第5実施形態に係るメンテステーションの清掃面、吐出ヘッドユニットの構造および動作が示されている。本実施形態においても第4実施形態と同様、各色ごとに設けられた複数の吐出ヘッドユニットについて同様の動作が行われるので、液滴吐出ヘッド20の、M色液を吐出する吐出ヘッドユニット20Mについて説明する。
図8(A)に示すように、吐出ヘッドユニット20Mの吐出面21Mと対向する位置に清掃部材41が設けられている。本発明の第5実施形態に係る清掃部材41は複数のローラ43に巻掛けられた無端ベルト形状の構造であり、図示しない駆動手段によって矢印42Rのように駆動可能とされている。
図8(E)に示すように、吐出面21Mに当接する清掃部材41としては、通常は金属素材で形成される吐出面21Mよりも表面エネルギーの高い不織布ビニロン(0.5〜1mm)等で形成された表層41A、液状ポリイソプレンゴム(〜0.1mm)等で形成された中間層41B、ブチルゴム等で形成された基板41Cの三層構造であり、総厚1〜3mm程度の構成が考えられる。基板材料としては弾性を有する他のエラストマー(スチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム等)でもよい。あるいは三層構造でなくビニロンまたはポリウレタン樹脂等の単層構造(1〜2mm厚)としてもよい。また繊維(ウエブ)状部材でもよい。
何れにしても清掃面42は吐出面21Mよりも表面エネルギーの高い素材で形成され、飛散粒子16Gなどの異物が粘着しやすいことが要求される。すなわち、「飛散粒子16G・吐出面21M間の粘着力<飛散粒子16G・清掃面42間の粘着力」である点は第4実施形態と同様である。
さらに、吐出面21Mの表面にフッ素系高分子を膜厚5μm程度スパッタ等により蒸着し、撥水加工することで更に吐出面21Mの表面エネルギーを低下させてもよい点もまた第4実施形態と同様である。
本実施形態においても、パターン形成工程以外のタイミングで、例えば所定のパターン形成処理枚数ごとに、あるいは光学センサ等の検出手段で吐出ヘッドユニット20Mの吐出面21Mに異物(例えば飛散粒子16G)の付着が認められた時などに、液滴吐出ヘッド20は図6に示す矢印20Dのようにメンテステーション40と吐出方向に対向する位置まで移動する。
図8(A)に示すように、液滴吐出ヘッド20に設けられた個々の吐出ヘッドユニットに対して、メンテステーション40は図示しない移動手段によって矢印42Dのように移動するので、清掃面42は異物(飛散粒子16G)を挟んで吐出面21Mに押圧・当接される。これにより飛散粒子16Gは図8(B)に示すように清掃面42に粘着する。
次いで図8(C)に示すように移動手段はメンテステーション40を液滴吐出ヘッド20から引き離す方向(図中下側)に移動させる。このとき吐出面21Mよりも清掃面42が表面エネルギーが高いため、飛散粒子16Gは清掃面42側に粘着したまま吐出面21Mから離脱する。これにより吐出面21Mを清掃することができる。
さらに図8(D)に示すように、清掃部材41は図示しない駆動手段によって矢印42R方向に駆動される。これによりポリウレタンゴム等の弾性材料(硬度70程度)で形成され清掃面42に当接するクリーナブレード44が飛散粒子16Gなどの異物を清掃面42より掻き取ることで除去し、清掃面42を再生する。清掃面42の表面平滑性は吐出面21Mと異なり吐出性能に直接影響しないので、物理的に強く掻き取る再生工程を行うことができる点もまた第4実施形態と同様である。
清掃面42の再生工程が終了したのち、再度吐出面21Mの清掃を行うタイミングまでメンテステーション40は待機する。このとき図示しないワイパーブレード等で吐出面21Mの拭き取りを行ってもよい。この時点では吐出面21Mに飛散粒子16Gなどは付着していないため、吐出性能に影響を与えることなくノズル近傍に付着・滞留している吐出液のみ除去することができる。
上記の構成により、本実施形態に係るメンテステーションは吐出面21Mに付着した飛散粒子16Gなどの異物を、表面エネルギーの差によって除去することができる。さらにこのとき、吐出面21を拭き取る動作を行わず清掃面42を接離させるので、粘着性をもった飛散粒子16Gなどの異物であっても表面に引き延ばすことはなく、拭き取る方式に比較して効果的に吐出面21を清掃できる。また拭き取り動作による吐出面21Mの傷付き、摩耗などの虞もない。
加えて、清掃部材41は無端ベルト状の構造であるためローラ43の間隔設定により任意の長さに設定可能であり、清掃部材41の長さによって再生工程の時間短縮、および清掃面42の使用頻度を下げることで寿命を延ばすことも可能となる。
<液滴吐出ヘッドクリーニング第6形態>
図9には本発明の第6実施形態に係るメンテステーションの清掃面、吐出ヘッドユニットの構造および動作が示されている。本実施形態においても第4〜第5実施形態と同様、各色ごとに設けられた複数の吐出ヘッドユニットについて同様の動作が行われるので、液滴吐出ヘッド20の、M色液を吐出する吐出ヘッドユニット20Mについて説明する。また第5実施形態と同様の構成については同一番号を付し、説明を省略する。
図9(A)に示すように、吐出ヘッドユニット20Mの吐出面21Mと対向する位置に清掃部材41が設けられている。本発明の第6実施形態に係る清掃部材41は複数のローラ43に巻掛けられた無端ベルト形状の構造であり、図示しない駆動手段によって矢印42Rのように駆動可能とされている。また清掃部材41の内周側には、輻射熱により清掃部材41を内側から加熱するハロゲンランプヒータ等からなる加熱手段46が設けられている。
図9(E)に示すように、吐出面21Mに当接する清掃部材41は、表層となる0.1〜1mm厚の感温粘着層41Eと、高熱伝導エラストマー等からなる基板41Fの二層で総厚1〜3mm程度に形成されている。あるいは感熱粘着層41E(厚さ1〜2mm)の単一構成としてもよい。本実施形態において使用される感温粘着層41Eの温度/粘着力特性としては、60〜80℃程度で粘着性が発現するタイプのものが用いられる。
図9(A)に示すように、所定のタイミングでメンテナンス位置まで移動した吐出ヘッドユニット20Mの吐出面21Mに対し、対向する清掃部材41を加熱手段46が70℃程度に加温する。これにより感温粘着層41Eの粘着性が発現する。また加温するタイミングは吐出面21Mへ移動中、あるいは当接した後でもよい。
次に図9(B)に示すように、図示しない移動手段によって清掃部材41は矢印42D方向に移動し、清掃面42が吐出面21Mに当接する。感温粘着層41Eは粘着性が発現しているので、吐出面21Mに付着した飛散粒子16Gなどの異物は清掃面42に粘着する。
次いで図9(C)に示すように移動手段はメンテステーション40を液滴吐出ヘッド20から引き離す方向(図中下側)に移動させる。このとき飛散粒子16Gは清掃面42側に粘着しているため吐出面21Mから離脱する。これにより吐出面21Mを清掃することができる。
所定の時間が経過し、感温粘着層41Eが粘着性を失う温度まで冷却されたのち、図9(D)に示すように、清掃部材41は図示しない駆動手段によって矢印42R方向に駆動される。これによりポリウレタンゴム等の弾性材料(硬度70程度)で形成され清掃面42に当接するクリーナブレード44が飛散粒子16Gなどの異物を清掃面42より掻き取ることで除去し、清掃面42を再生する。このとき、感温粘着層41Eは粘着性を失っているので容易にクリーナブレード44で異物を除去することができる。
清掃面42の再生工程が終了したのち、再度吐出面21Mの清掃を行うタイミングまでメンテステーション40は待機する。このとき図示しないワイパーブレード等で吐出面21Mの拭き取りを行ってもよい。この時点では吐出面21Mに飛散粒子16Gなどは付着していないため、吐出性能に影響を与えることなくノズル近傍に付着・滞留している吐出液のみ除去することができる。
<液滴吐出ヘッドクリーニング第7形態>
図10には本発明の第7実施形態に係るメンテステーションの清掃面、吐出ヘッドユニットの構造および動作が示されている。本実施形態においても第4〜第6実施形態と同様、各色ごとに設けられた複数の吐出ヘッドユニットについて同様の動作が行われるので、液滴吐出ヘッド20の、M色液を吐出する吐出ヘッドユニット20Mについて説明する。また第5、第6実施形態と同様の構成については同一番号を付し、説明を省略する。
図10(A)に示すように、吐出ヘッドユニット20Mの吐出面21Mと対向する位置に清掃部材41が設けられている。本発明の第7実施形態に係る清掃部材41は複数のローラ43に巻掛けられた無端ベルト形状の構造であり、図示しない駆動手段によって矢印42Rのように駆動可能とされている。清掃部材41の内周側には、輻射熱により清掃部材41を内側から加熱するハロゲンランプヒータ等からなる加熱手段46が設けられている点は第6実施形態と同様である。
図10(E)に示すように、吐出面21Mに当接する清掃部材41は、表層となる0.1〜1mm厚の感温粘着層41Eと、高熱伝導エラストマー等からなる基板41Fの二層で総厚1〜3mm程度に形成されている。あるいは感熱粘着層41E(厚さ1〜2mm)の単一構成としてもよい。本実施形態において使用される感温粘着層41Eの温度/粘着力特性としては、常温で粘着性が発現するタイプのものが用いられる点が第6実施形態と異なっている。
図10(A)に示すように、所定のタイミングでメンテナンス位置まで移動した吐出ヘッドユニット20Mの吐出面21Mに対向する清掃部材41は常温(機内温度)に保たれているため、粘着性が発現している。
次に図10(B)に示すように、図示しない移動手段によって清掃部材41は矢印42D方向に移動し、清掃面42が吐出面21Mに当接する。感温粘着層41Eは粘着性が発現しているので、吐出面21Mに付着した飛散粒子16Gなどの異物は清掃面42に粘着する。
次いで図10(C)に示すように移動手段はメンテステーション40を液滴吐出ヘッド20から引き離す方向(図中下側)に移動させる。このとき飛散粒子16Gは清掃面42側に粘着しているため吐出面21Mから離脱する。これにより吐出面21Mを清掃することができる。
ここで、加熱手段46によって感温粘着層41Eが粘着性を失う温度(例えば70℃程度)まで清掃部材41を内側から加温されたのち、図10(D)に示すように、清掃部材41は図示しない駆動手段によって矢印42R方向に駆動される。これによりポリウレタンゴム等の弾性材料(硬度70程度)で形成され清掃面42に当接するクリーナブレード44が飛散粒子16Gなどの異物を清掃面42より掻き取ることで除去し、清掃面42を再生する。このとき感温粘着層41Eは加温され、粘着性を失っているので容易にクリーナブレード44で異物を除去することができる。
<他の形態>
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
すなわち、上記各実施形態においては、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の液滴吐出ヘッド20から画像データに基づいて選択的に液滴20Aが吐出されてフルカラーの画像が記録媒体8に記録されるようになっているが、本発明は記録媒体上への文字や画像の記録に限定されるものではない。すなわち、工業的に用いられる液滴吐出(噴射)装置全般に対して、本発明に係る液滴吐出装置を適用することができる。
また、クリーニング装置24に無端ベルト構造を採用してもよいし、あるいは清掃部材41を中空ドラム形状としてもよい。
本発明に係るパターン形成装置を示す概念図である。 本発明に係るパターン形成装置の一部を示す概念図である。 本発明の第1形態に係るパターン形成装置の一部を示す概念図である。 本発明の第2形態に係るパターン形成装置の一部を示す概念図である。 本発明の第3形態に係るパターン形成装置の一部を示す概念図である。 本発明の第4形態に係るパターン形成装置を示す概念図である。 本発明の第4形態に係るパターン形成装置の一部を示す概念図である。 本発明の第5形態に係るパターン形成装置の一部を示す概念図である。 本発明の第6形態に係るパターン形成装置の一部を示す概念図である。 本発明の第7形態に係るパターン形成装置の一部を示す概念図である。 本発明の第1形態に係るパターン形成装置の効果を示す図である。 従来のパターン形成装置の一部を示す概念図である。
符号の説明
8 記録媒体
10 パターン形成装置
12 中間転写体
14 離形剤塗布装置
16 液受容性粒子
18 粒子塗布装置
20 液滴吐出ヘッド
22 転写定着装置
24 クリーニング装置
24H 加熱手段
28 帯電装置
29 除電装置
40 メンテステーション
41 清掃部材
42 清掃面

Claims (8)

  1. 被清掃物の表面よりも表面エネルギーの高い清掃面を備えた清掃手段と、
    前記清掃面を前記表面に接離させる接離手段と、
    前記清掃面を清掃する再生手段と、
    を備え、前記清掃面を前記表面に接離させることで前記表面を清掃することを特徴とするクリーナ。
  2. 前記清掃面は感温粘着層であり、
    表面エネルギーの高い温度で前記清掃面が前記表面に接離し、
    表面エネルギーの低い温度で前記再生手段により前記清掃面が清掃されることを特徴とする請求項1に記載のクリーナ。
  3. 中間転写体と、
    記録材を含む記録液体を受容可能であるとともに該記録材を表面にトラップ可能な液体受容性粒子を前記中間転写体に供給して所定の層厚の液体受容性粒子層を形成する粒子供給手段と、
    所定のデータに基づいて前記液体受容性粒子層に前記記録液体の液滴を付与して前記液体受容性粒子層の表面近傍に前記記録材のパターンを形成する液滴吐出手段と、
    前記パターンが被転写体と前記液体受容性粒子層で挟まれるように、前記記録液体が付与された前記液体受容性粒子層を前記被転写体に転写する転写手段と、を備え、
    請求項1または請求項2の何れか1項に記載のクリーナで、前記中間転写体の前記液体受容性粒子の被供給面と、前記液滴吐出手段の液滴吐出面のうち、少なくとも一方を清掃することを特徴とするパターン形成装置。
  4. 前記中間転写体の、前記液体受容性粒子の被供給面は、温度上昇に伴って粘着力が低下する感温粘着層であることを特徴とする請求項3に記載のパターン形成装置。
  5. 前記液滴吐出手段の液滴吐出面は撥水加工されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のパターン形成装置。
  6. 前記粒子供給手段は、前記記録液体の溶媒又は分散媒を吸収して定着性を示す樹脂微粒子と細孔を有し該細孔に前記溶媒又は分散媒を受容可能である無機微粒子とを含み該樹脂微粒子と該無機微粒子の間に空隙をもつ複合粒子を前記液体受容性粒子として前記中間転写体に供給することを特徴とする請求項3〜請求項5の何れか1項に記載のパターン形成装置。
  7. 前記粒子供給手段は、前記所定のデータに基づいて付与される前記記録液体に含まれる前記記録材が前記液体受容性粒子層の裏面に到達しない程度の厚さの前記液体受容性粒子層を形成することを特徴とする請求項3〜請求項6の何れか1項に記載のパターン形成装置。
  8. 更に、前記中間転写体の表面に離形層を形成する離形層形成手段を有し、
    前記粒子供給手段は、前記離形層上に前記前記液体受容性粒子層を形成することを特徴とする請求項3〜請求項7の何れか1項に記載のパターン形成装置。
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