JP2009181844A - 絶縁電線の製造方法及び絶縁電線の製造装置 - Google Patents

絶縁電線の製造方法及び絶縁電線の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電線に熱を加えた場合の絶縁被覆の収縮を抑制でき、特に被覆をハロゲンフリー化した場合に好適な絶縁電線の製造方法を提供する。
【解決手段】押出機13において、ペレット状の熱可塑性樹脂を、当該押出機13のホッパ33内で例えば60℃以上90以下に加熱する(事前加熱工程)。次に、前記ホッパ33から本体31に供給された前記熱可塑性樹脂を加熱して溶融させる(溶融工程)。そして、溶融した樹脂を心線21の外側に押し出して引落し成形を行う(押出工程)。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車等に用いられる絶縁電線を製造する製造方法及び製造装置に関する。
この種の絶縁電線の製造装置としては、例えば特許文献1に開示されるものがある。この特許文献1の絶縁電線製造装置はシールド付き絶縁電線を製造するためのものであって、シールドとしての金属箔テープで包まれたコア撚線は成形用ダイスを出た後、押出ヘッドのニップルに入り、ニップルと押出ダイスの間から押し出された絶縁体で形成された絶縁層で被覆される。
このような電線被覆の押出成形においては、樹脂の押出速度よりも電線の引取速度を大きくする成形(いわゆる引落し成形)が行われることがある。前記特許文献1の図1においては、絶縁体は押出ダイスから出た後に引き絞られるように細くなっており、これは前記引落し成形によるものと考えられる。
特開2002−279840号公報
上述のような電線被覆の引落し成形においては、冷却後の絶縁被覆における残留歪みが大きくなることが多く、何らかの原因で外部からの熱が加わった場合に被覆が収縮して、電線の端部において、保護すべき内部の心線等が外部に露出することがあった。
これを防止するためには残留歪みを小さくする必要があるが、この残留歪みを抑制する方法の1つとして、押出成形温度を高くして絶縁被覆材料を十分に混練することが考えられる。しかし、この場合は、樹脂カス等の異物(いわゆる目ヤニと呼ばれるもの)が押出ダイスの押出口に多く発生し、これが電線に付着する不良が頻発していた。特に、電線被覆のハロゲンフリー化を実現するためにポリオレフィン系の樹脂で被覆を形成した場合、上記の目ヤニが顕著に発生し、歩留まりの低下の原因となっていた。
また、引落し率(即ち、押出ダイスからの樹脂押出速度よりも引取速度を大きくする率)を小さくすることも残留歪みを低減する方法の1つと考えられる。しかしながらこの方法では、成形された被覆と内部の被覆対象物(導線等)との密着性が悪化し、却って被覆の熱収縮が増大してしまう恐れがあった。
また、特許文献1のようなシールド付き電線の場合、押出ダイスから排出された電線が冷却のための冷却槽に到達するまでの時間(徐冷時間)を長くすると、シールドとしての金属箔テープに形成された接着層が被覆に良好に接着され、熱を加えた場合の被覆の収縮を抑制する方法として有効と考えられる。しかしながら、絶縁電線の製造装置と冷却槽との間隔を広げるためには電線製造ラインのレイアウト変更が必要になり、多額のコストが発生することになる。また、電線の引取速度を落として徐冷時間を確保することも考えられるが、この場合は電線の生産性が低下してしまう。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、電線に熱を加えた場合の絶縁被覆の収縮を抑制でき、特に被覆をハロゲンフリー化した場合に好適な絶縁電線の製造方法及び製造装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下のような絶縁電線の製造方法が提供される。即ち、ペレット状の熱可塑性樹脂を押出機のホッパ内で加熱する(事前加熱工程)。次に、前記ホッパから押出機本体に供給された前記熱可塑性樹脂を加熱して溶融させる(溶融工程)。そして、溶融した樹脂を心線の外側に押し出して引落し成形を行う(押出工程)。
これにより、熱可塑性樹脂を事前に加熱することで、成形された電線被覆の残留歪みを効果的に低減し、熱収縮性を改善することができる。
前記の絶縁電線の製造方法においては、前記事前加熱工程において、前記熱可塑性樹脂は60℃以上90℃以下の温度に加熱されることが好ましい。
これにより、ペレット状の熱可塑性樹脂の流動性を維持しつつ、電線被覆の残留歪みに起因する熱収縮を良好に低減することができる。
前記の絶縁電線の製造方法においては、前記熱可塑性樹脂はハロゲンフリー材料であることが好ましい。また、前記熱可塑性樹脂はポリオレフィン系の樹脂を含むことが好ましい。
即ち、本発明の方法は、電線の被覆材料をハロゲンフリー化した場合、又はポリオレフィン系の樹脂で構成した場合においても、樹脂の押出部分に目ヤニが発生しにくい。従って、高品質の被覆電線を得ることができる。
前記の絶縁電線の製造方法においては、前記押出工程において、溶融した樹脂は、前記心線の周囲に配置されたシールドの外側に供給されることが好ましい。
これにより、熱収縮性を効果的に改善でき、心線及びシールドの露出を防止したシールド付き絶縁電線を提供することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の絶縁電線の製造装置が提供される。即ち、この製造装置は、ホッパと、センサと、ヒータと、温度制御部と、加熱押出部と、を備える。前記ホッパは、ペレット状の熱可塑性樹脂を投入可能に構成されている。前記センサは、このホッパ内の熱可塑性樹脂の温度を検出する。前記ヒータは、前記ホッパ内の熱可塑性樹脂を加熱可能に構成されている。前記温度制御部は、前記センサの検出値に基づいて、前記ホッパ内の熱可塑性樹脂が所定の温度となるように前記ヒータを制御する。前記加熱押出部は、前記ホッパから供給された熱可塑性樹脂を加熱し、溶融した樹脂を心線の外側に押し出して引落し成形を行う。
この構成により、熱可塑性樹脂を加熱押出部に供給する前に加熱することで、成形された電線被覆の残留歪みを効果的に低減し、熱収縮性を改善することができる。
前記の絶縁電線の製造装置においては、前記温度制御部は、前記熱可塑性樹脂が60℃以上90℃以下の温度となるように前記ヒータを制御することが好ましい。
この構成により、ホッパ内でペレット状の熱可塑性樹脂の流動性を維持しつつ、電線被覆の残留歪みに起因する熱収縮を良好に低減することができる。
前記の絶縁電線の製造装置においては、前記加熱押出部は、溶融した樹脂を、前記心線の周囲に配置されたシールドの外側に供給するように構成されていることが好ましい。
この構成により、熱収縮性を効果的に改善でき、心線及びシールドの露出を防止したシールド付き絶縁電線を提供することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る押出機を備える電線被覆ラインの全体的な構成を示した概略図、図2は押出機の正面図である。
図1に示す電線被覆ライン(電線製造システム)1は心線に樹脂を被覆する電線被覆工程を実現するものであり、サプライスタンド11と、シールド処理装置12と、押出機(絶縁電線の製造装置)13と、水槽(冷却槽)14と、引取機15と、アキュムレータ16と、把取機17と、を備えている。
サプライスタンド11は、被覆前の心線21を下流側のシールド処理装置12及び押出機13へ向けて送るように構成されている。本実施形態では、この心線21として、一対の被覆付き電線を撚り合わせたものを用いている。
シールド処理装置12は、シールド材としての金属箔テープ22を心線21の周囲に巻き付けるように構成されている。この金属箔テープ22としては、例えば銅箔テープ又はアルミ箔テープ等を用いることができる。
押出機13は、サプライスタンド11から供給された心線21の外側(金属箔テープ22の外側)に、合成樹脂を押出成形し、被覆(シース)を形成する。押出成形後の被覆電線(絶縁電線)25は、水槽14を通過することで冷却される。その後、被覆電線25は、上流側から被覆電線25を引っ張って走行させるための引取機15を経由して把取機17に送られ、コイル状に整形される。
アキュムレータ16は被覆電線25を適宜貯留することができるとともに、その貯留長さを変更可能に構成されている。そして、例えばコイル状の電線を把取機17から取り外すために当該把取機17への電線の供給が停止された場合は、アキュムレータ16での被覆電線25の貯留長さを増大させることにより、上流側から継続して供給される被覆電線25の弛みを防止することができる。
次に、押出機13を詳細に説明する。この押出機13は、図2に示すように、押出ダイス37を有する本体31と、この本体31の上面に立設されるホッパ支持体32と、を備えている。ホッパ支持体32には第1ホッパ33及び第2ホッパ34が取り付けられている。それぞれのホッパ33,34は上方が開放された構成となっており、電線被覆の材料を投入することができる。
第1ホッパ33には、ペレット状の熱可塑性樹脂を投入可能に構成されている。この樹脂としては適宜のものを用いることができるが、本実施形態においてはハロゲンフリー樹脂、例えばポリオレフィン系の樹脂であるポリプロピレンを採用している。一方、第2ホッパ34には、電線被覆に着色するための例えば黒色の顔料を投入可能に構成されている。
第1ホッパ33及び第2ホッパ34の底部は、本体31に形成された混練室35に適宜の通路を介して接続されている。この混練室35は細長く形成されており、その内部には回転可能なスクリュー36が配置されている。この構成で、所定の割合で混練室35に供給された前記熱可塑性樹脂及び顔料は、スクリュー36の駆動によって混練されるとともに、混練室35の周囲に配置された図略のヒータによって例えば235℃程度の温度に加熱される。
前記混練室35の一端には押出ダイス37が接続されており、前記混練室35での加熱により溶融した樹脂を、スクリュー36の回転によって押出ダイス37側に供給することができる。この結果、この押出ダイス37を通過する心線21の外側(前記金属箔テープ22の周囲)に、樹脂を押し出すことができる。これら混練室35、スクリュー36、前記ヒータ、及び前記押出ダイス37等により、熱可塑性樹脂を加熱して溶融した樹脂を心線21の外側に押し出す加熱押出部38が構成されている。
なお、押出ダイス37から押し出される樹脂の速度に対して被覆電線25の速度が所定の割合(引落し率)で速くなるように、前記引取機15の引取速度及び前記スクリュー36の回転速度が定められている。この強制的な引取りによって電線被覆の引落し成形が実現され、被覆は内部の心線21(金属箔テープ22)に対して良好に密着する。
前記第1ホッパ33の底部において、当該第1ホッパ33の内部には熱電対(センサ)41が配置されている。この熱電対41は、第1ホッパ33に投入された熱可塑性樹脂に直接接触可能に構成されており、これによって熱可塑性樹脂の温度を検知することができる。前記熱電対41は、第1ホッパ33の外部に配置された温度制御器(温度制御部)42に電気的に接続されている。
温度制御器42はマイクロコンピュータとして構成されており、演算処理装置としての図略のCPUや、記憶装置としてのROM、RAM等を備えている。また、温度制御器42は、第1ホッパ33に設置された熱源としてのヒータ43に電気的に接続されており、適宜の信号を送ってヒータ43の駆動/駆動停止を制御することができる。
この構成で、温度制御器42は、前記熱電対41から取得した検出値を、予め設定された目標温度と比較する。そして、熱電対41の検出値が目標温度より低い場合にはヒータ43を駆動し、目標温度より高い場合にはヒータ43の駆動を停止する。これにより、(加熱押出部38へ供給される直前の状態である)第1ホッパ33内部の熱可塑性樹脂の温度を、前記目標温度となるように制御することができる。
温度制御器42に設定される目標温度としては、室温よりも高い温度、例えば60℃以上90℃以下に設定されることが好ましい。なお、温度が60℃未満であると成形後の電線被覆の残留歪みを良好に抑制できない一方で、90℃を上回ると粒状の熱可塑性樹脂が軟化して相互に付着し、流動性が低下してホッパ33が詰まる原因となってしまう。
以上の構成の電線被覆ライン1により製造された被覆電線25は、被覆(シース)における残留歪みの発生を良好に抑制することができる。このため、当該被覆電線25は、何らかの事情で外部から熱が加えられた場合でも電線被覆の収縮を大幅に改善でき、内部の心線21及び金属箔テープ22の露出を防止することができる。
従って、残留歪みを防止するために押出成形温度を高くする必要がなくなり、押出成形の温度は従来と同様に235℃程度とすることができる。従って、本実施形態のようにハロゲンフリー材料(ポリオレフィン樹脂)を熱可塑性樹脂として用いた場合でも、押出ダイス37の部分に目ヤニが発生しにくいので、高品質な被覆電線25を安定して製造することができる。また、前述の引落し率を小さく設定する必要もないので、電線被覆を内部の心線21及び金属箔テープ22に対して良好に密着させることができる。更に、押出ダイス37から出た被覆電線25が水槽14に到達するまでの時間(徐冷時間)を長くする必要もないので、生産性の低下を防止できるとともに、電線被覆ライン1のレイアウト変更の必要もなくなる。
なお、以上の効果は、本願発明者が行った以下の確認実験で裏付けられている。この確認実験は、熱可塑性樹脂の温度を種々変化させながら押出機に投入し、実際に電線を押出成形することでサンプルを作成し、当該サンプルの熱収縮率を調べることにより行った。
前記熱可塑性樹脂としては、ペレット状に成形したポリオレフィン系の樹脂(具体的には、ポリプロピレン)を用いた。また、熱可塑性樹脂は事前にオーブンで加熱することとし、当該オーブンの加熱温度を変化させることで熱可塑性樹脂の温度を変化させた。
なお、サンプルの熱収縮率は以下のようにして測定した。即ち、押出成形した電線を200ミリメートル程度の長さとなるように切断し、3本のサンプルを得た。次に、室温(23±5℃)においてそれぞれのサンプルの長さ(電線被覆の長さ)を正確に測定した後、オーブンに水平にセットし、150℃±3℃で15分間加熱した。なお、この熱暴露において、オーブン内の空気があらゆる方向に自由に循環できるように留意した。
上記の加熱の終了後、オーブンから前記サンプルを取り出し、室温(23±5℃)まで自然冷却させた。その後に各サンプルについて前記電線被覆の長さを測定し、加熱前より何パーセント減少しているか(収縮率)を計算した。
表1に、押出機への供給直前に測定した熱可塑性樹脂の温度と、3本のサンプルの熱収縮率の最小値及び最大値を示す。
Figure 2009181844
この表1の結果をグラフ化したものが図3である。この図3に示すように、ホッパ投入前の熱可塑性樹脂の温度が室温前後である場合は熱収縮率が大きくなり、サンプルごとのバラツキ(最大値と最小値の差)も大きくなっている。一方、熱可塑性樹脂を予め60℃前後に加熱して押出機へ供給した場合は、熱収縮率が大幅に低下し、バラツキも小さくなっていることが判る。以上のように、熱可塑性樹脂の温度を予め例えば60℃程度まで上昇させてから押出機へ供給することにより、被覆の熱収縮を効果的に改善できるという知見が得られた。
以上に説明したように、本実施形態の電線被覆ライン1における押出機13では、以下の方法によって被覆電線25を製造している。即ち、熱可塑性樹脂を第1ホッパ33内で加熱するとともに(事前加熱工程)、この第1ホッパ33から本体31に供給された熱可塑性樹脂を加熱して溶融させる(溶融工程)。そして、溶融した樹脂を心線21の外側に押し出して引落し成形を行う(押出工程)。
この方法により、熱可塑性樹脂を事前に加熱することで、成形された電線被覆の残留歪みを効果的に低減し、熱収縮性を改善することができる。
また、前記押出機13は、第1ホッパ33と、熱電対41と、ヒータ43と、温度制御器42と、加熱押出部38と、を備える。第1ホッパ33は、ペレット状の熱可塑性樹脂を投入可能に構成されている。熱電対41は、第1ホッパ33内の熱可塑性樹脂の温度を検出するように構成されている。ヒータ43は、前記第1ホッパ33内の熱可塑性樹脂を加熱することが可能に構成されている。温度制御器42は、前記熱電対41の検出値に基づいて、前記第1ホッパ33内の熱可塑性樹脂が所定の温度となるように前記ヒータ43を制御する。加熱押出部38は、前記第1ホッパ33から供給された熱可塑性樹脂を加熱し、溶融した樹脂を心線21の外側に押し出して引落し成形を行う。
これにより、熱可塑性樹脂を加熱押出部38に供給する前に加熱することで、成形された電線被覆の残留歪みを効果的に低減し、熱収縮性を改善することができる。また、第1ホッパ33内の温度を熱電対41及びヒータ43で管理する簡単な構成であるので、既存の押出機13に対する僅かな変更だけで上記の有用な効果を実現できる。
また、本実施形態において、前記熱可塑性樹脂は前記本体31に供給される前に、ヒータ43によって60℃以上90℃以下の温度に加熱されるように、前記温度制御器42によって制御されている。
これにより、ペレット状の熱可塑性樹脂の流動性を維持しつつ、電線被覆の残留歪みに起因する熱収縮を良好に低減することができる。
また、本実施形態において、前記熱可塑性樹脂はハロゲンフリー材料であり、具体的にはポリオレフィン系の樹脂(ポリプロピレン)よりなる。
即ち、本実施形態のように電線の被覆材料をハロゲンフリー化した場合でも、前記押出ダイス37に目ヤニが発生しにくいため、目ヤニの電線への付着による品質の低下を防止できる。従って、高品質で且つ環境負荷を低減した電線を提供することができる。
また、本実施形態では、前記押出工程において、溶融した樹脂は、前記心線21の周囲に配置された金属箔テープ22の外側に押し出されている。
これにより、熱収縮性を効果的に改善でき、心線21及び金属箔テープ22の露出を防止したシールド付き絶縁電線を提供することができる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
熱可塑性樹脂の温度を測定する構成としては、前記熱電対41に代えて、例えばサーミスタを使用することができる。また、接触式に限らず、非接触式のセンサに変更することもできる。
電線被覆の材料としては、ポリオレフィン系の樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)に限定されず、例えばポリ塩化ビニル等の他の材料を用いることができる。
電線被覆ライン1においてシールド処理装置12を省略し、シールド無しの被覆電線を製造するように変更することができる。また、サプライスタンド11から供給される心線21は、一対の電線を撚り合わせたものに限らず、他の様々な形態の電線を心線として採用することができる。
本発明の一実施形態に係る押出機を備える電線被覆ラインの全体的な構成を示した概略図。 押出機の正面図。 熱可塑性樹脂の温度と電線被覆の熱収縮率の関係を示すグラフ。
符号の説明
1 電線被覆ライン
13 押出機
21 心線
22 金属箔テープ(シールド)
25 被覆電線(絶縁電線)
33 第1ホッパ(ホッパ)
38 加熱押出部
41 熱電対(センサ)
42 温度制御器
43 ヒータ

Claims (8)

  1. ペレット状の熱可塑性樹脂を押出機のホッパ内で加熱する事前加熱工程と、
    前記ホッパから押出機本体に供給された前記熱可塑性樹脂を加熱して溶融させる溶融工程と、
    溶融した樹脂を心線の外側に押し出して引落し成形を行う押出工程と、
    を含むことを特徴とする絶縁電線の製造方法。
  2. 請求項1に記載の絶縁電線の製造方法であって、
    前記事前加熱工程において、前記熱可塑性樹脂は60℃以上90℃以下の温度に加熱されることを特徴とする絶縁電線の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の絶縁電線の製造方法であって、
    前記熱可塑性樹脂はハロゲンフリー材料であることを特徴とする絶縁電線の製造方法。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の絶縁電線の製造方法であって、
    前記熱可塑性樹脂はポリオレフィン系の樹脂を含むことを特徴とする絶縁電線の製造方法。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の絶縁電線の製造方法であって、
    前記押出工程において、溶融した樹脂は、前記心線の周囲に配置されたシールドの外側に供給されることを特徴とする絶縁電線の製造方法。
  6. ペレット状の熱可塑性樹脂を投入可能なホッパと、
    このホッパ内の熱可塑性樹脂の温度を検出するセンサと、
    前記ホッパ内の熱可塑性樹脂を加熱可能なヒータと、
    前記センサの検出値に基づいて、前記ホッパ内の熱可塑性樹脂が所定の温度となるように前記ヒータを制御する温度制御部と、
    前記ホッパから供給された熱可塑性樹脂を加熱し、溶融した樹脂を心線の外側に押し出して引落し成形を行う加熱押出部と、
    を備えることを特徴とする絶縁電線の製造装置。
  7. 請求項6に記載の絶縁電線の製造装置であって、
    前記温度制御部は、前記熱可塑性樹脂が60℃以上90℃以下の温度となるように前記ヒータを制御することを特徴とする絶縁電線の製造装置。
  8. 請求項6又は7に記載の絶縁電線の製造装置であって、
    前記加熱押出部は、溶融した樹脂を、前記心線の周囲に配置されたシールドの外側に供給するように構成されていることを特徴とする絶縁電線の製造装置。
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