JP2009181360A - 筆跡情報生成装置、プログラムおよび筆跡情報管理システム - Google Patents

筆跡情報生成装置、プログラムおよび筆跡情報管理システム Download PDF

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裕一 市川
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久保  勉
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Abstract

【課題】筆跡情報生成装置において、休止状態から動作状態への復帰時に設定される動作モードに応じた迅速な復帰と消費電力の低減とを図る。
【解決手段】ユーザが行う各種操作に対応した信号を出力するキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2、およびユーザスイッチSW3と、赤外LED62や赤外CMOSセンサ63、および画像処理部611やデータ処理部612や照明駆動部614とを含む当該装置に設けられた各機能部への電力供給を制御する動作制御部616とを備えており、動作制御部616は、キャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2、およびユーザスイッチSW3から出力される信号に基づき、供給電力量の異なる複数の電力供給状態の何れかを設定する制御を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、筆跡情報生成装置、プログラムおよび筆跡情報管理システムに関する。
近年、用紙等の媒体上に筆記された文字や図形等が電子データに変換され、それがパソコンや携帯電話等に転送されて、筆記内容が記憶等される技術が注目されている。
例えば特許文献1に記載された技術では、微細なドットによる様々なパターンの符号画像が印刷された媒体と、例えば撮像素子が内蔵されたペンデバイスとを用いて、ペンデバイスにより筆記された文字や図形等の位置の符号画像を撮像素子に読み込む。それにより、文字や図形等の位置座標を特定して、筆記された文字や図形等からなる電子文書の生成や、所定の電子文書への文字や図形等の付加等を行う。
また、例えば特許文献2に記載された技術では、ペンデバイスにより媒体上の所定の領域に印刷された符号画像を読み取ることで、例えば、コンピュータにウェブブラウザプログラムを開くように指示するコマンドを作成し、所定のウェブアドレス等にリンクさせる。
特開2004−94907号公報 特表2003−523572号公報
ここで一般に、媒体上の符号画像を読み取って筆跡情報を生成する例えばペンデバイス等の筆跡情報生成装置では、筆跡情報を外部装置に送る動作モードと、符号画像を読み取ることで得られた情報を特定の情報を参照するための参照情報として使用する動作モードとが切り替えられて使用される。一方、このような動作が実行されない場合には、電力消費を低減するために、各機能部への電力供給が低減された休止状態が設定される。ところが、筆跡情報生成装置を休止状態から動作状態に復帰させる場合に、媒体上の符号画像の読み取りを開始する上で許容される復帰時間は、設定される動作モードにより異なっている。そのため、電力消費量の比較的低い休止状態を設定した場合に、許容される復帰時間が短い動作モードが設定されると、例えばユーザの筆記内容等を取りこぼす可能性がある。
本発明は、媒体上の符号画像を読み取って筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置において、休止状態から動作状態への復帰時に設定される動作モードに応じた迅速な復帰と消費電力の低減とを図ることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、媒体に印刷された符号画像を読み取る符号画像読取手段と、
前記符号画像読取手段にて読み取られた前記符号画像から所定の情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段にて取得された前記所定の情報に基づき前記媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段と、ユーザが行う各種操作に対応した信号を出力する信号出力手段と、前記符号画像読取手段と前記情報取得手段と前記筆跡情報生成手段とを含む当該装置に設けられた各機能部への電力供給を制御する電力制御手段とを備え、前記電力制御手段は、前記信号出力手段から出力される前記信号に基づき、供給電力量の異なる複数の電力供給状態の何れかを設定する前記制御を行うことを特徴とする筆跡情報生成装置である。
請求項2記載の発明は、前記電力制御手段は、前記機能部を動作可能とする電力量を供給する第1の電力供給状態と、前記符号画像読取手段に供給する電力量を当該第1の電力供給状態にて当該符号画像読取手段に供給される電力量よりも低く設定する第2の電力供給状態と、当該符号画像読取手段に供給される電力量を当該第2の電力供給状態にて当該符号画像読取手段に供給される電力量よりも低く設定する第3の電力供給状態と、前記各機能部への電力供給を停止する第4の電力供給状態との何れかに制御することを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記電力制御手段は、前記機能部を動作可能とする電力量を供給する第1の電力供給状態と、前記符号画像読取手段に供給する電力量を当該第1の電力供給状態にて当該符号画像読取手段に供給される電力量よりも低く設定する第2の電力供給状態と、当該符号画像読取手段への電力供給を停止する第3の電力供給状態と、前記各機能部への電力供給を停止する第4の電力供給状態との何れかに制御することを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記電力制御手段は、前記第2の電力供給状態または前記第3の電力供給状態から前記第4の電力供給状態への移行を、当該第2の電力供給状態または当該第3の電力供給状態の設定から所定時間の経過の後に行うことを特徴とする請求項2乃至3記載の筆跡情報生成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記電力制御手段は、前記第2の電力供給状態または前記第3の電力供給状態を設定した場合に、当該第2の電力供給状態または当該第3の電力供給状態の設定と同時に、または当該設定の後に、前記情報取得手段および前記筆跡情報生成手段の何れか一方または双方への電力供給を停止することを特徴とする請求項2乃至3記載の筆跡情報生成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記電力制御手段は、前記複数の信号出力手段の中の所定の当該信号出力手段からの信号が所定時間に亘って検出された場合に、前記第3の電力供給状態または前記第4の電力供給状態を設定することを特徴とする請求項2乃至3記載の筆跡情報生成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記媒体に筆記を行う筆記部材と、前記筆記部材に対して着脱自在に構成され、当該筆記部材に装着されることで当該筆記部材を保護する保護部材とをさらに備え、前記信号出力手段は、ユーザが前記保護部材を前記筆記部材に装着したことを示す信号を出力する第1の信号出力手段と、当該筆記部材が押圧されたことを示す信号を出力する第2の信号出力手段と、ユーザからの操作入力があったことを示す信号を出力する第3の信号出力手段とからなり、前記電力制御手段は、当該第1の信号出力手段と当該第2の信号出力手段と当該第3の信号出力手段とからの当該信号に基づき前記制御を行うことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置である。
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、ユーザが行う各種操作に対応した信号を生成する信号出力手段から当該信号の入力を受け付ける機能と、前記信号出力手段から受け付けた前記信号に基づき、媒体に印刷された符号画像を読み取る符号画像読取手段と、当該符号画像から所定の情報を取得する情報取得手段と、当該所定の情報に基づき当該媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段とを含む各機能部を、供給電力量の異なる複数の電力供給状態の何れかに設定する制御を行う機能とを実現させることを特徴とするプログラムである。
請求項9に記載の発明は、前記制御を行う機能は、前記機能部を動作可能とする電力量を供給する第1の電力供給状態と、前記符号画像読取手段に供給する電力量を当該第1の電力供給状態にて当該符号画像読取手段に供給される電力量よりも低く設定する第2の電力供給状態と、当該符号画像読取手段への電力供給を停止する第3の電力供給状態と、前記各機能部への電力供給を停止する第4の電力供給状態との何れかに制御することを特徴とする請求項8記載のプログラムである。
請求項10に記載の発明は、前記制御を行う機能は、前記第2の電力供給状態または前記第3の電力供給状態から前記第4の電力供給状態への移行を、当該第2の電力供給状態または当該第3の電力供給状態の設定から所定時間の経過の後に行うことを特徴とする請求項9記載のプログラムである。
請求項11に記載の発明は、電子文書に基づく文書画像と符号画像とが印刷された媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置と、前記筆跡情報生成装置にて生成された前記筆跡情報を取得し、取得した当該筆跡情報を前記媒体または当該媒体に印刷された前記電子文書に関連付けて管理する筆跡情報管理装置とを有し、前記筆跡情報生成装置は、前記媒体に印刷された符号画像を読み取る符号画像読取手段と、前記符号画像読取手段にて読み取られた前記符号画像から所定の情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段にて取得された前記所定の情報に基づき前記媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段と、ユーザが行う各種操作に対応した信号を出力する複数の信号出力手段と、前記符号画像読取手段と前記情報取得手段と前記筆跡情報生成手段とを含む当該装置に設けられた各機能部への電力供給を制御する電力制御手段とを備え、前記電力制御手段は、前記複数の信号出力手段各々から出力される前記信号に基づき、供給電力量の異なる複数の電力供給状態の何れかを設定する前記制御を行うことを特徴とする筆跡情報管理システムである。
本発明の請求項1によれば、媒体上の符号画像を読み取って筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置において、本発明を採用しない場合に比べて、休止状態から動作状態への復帰時に設定される動作モードに応じた迅速な復帰と消費電力の低減とを図ることができる。
本発明の請求項2によれば、本発明を採用しない場合に比べて、休止状態から動作状態に復帰させる際に、復帰させるまでの許容時間が比較的長い動作モードでは省電力効果を高めることができ、復帰させるまでの許容時間が比較的短い動作モードでは省電力を図りつつ即時的に復帰させることができる。
本発明の請求項3によれば、復帰させるまでの許容時間が比較的長い動作モードでは画像読取手段への電源供給を停止してしまうため、消費電力の比較的高い画像読取手段の消費電力を最も低い状態に保つことができる。
本発明の請求項4によれば、直近の使用の可能性が低い場合には第4の電力供給状態に移行させることによって、本発明を採用しない場合に比べて、符号画像読取手段以外の機構部での電力消費を低減できる。
本発明の請求項5によれば、電力供給が停止または低減された符号画像読取手段に関連する機能部も同様に機能が停止されるので、このような機能部への電力供給を停止することにより、本発明を採用しない場合に比べて、電力消費をさらに低減することができる。
本発明の請求項6によれば、ユーザが装置を一時停止させたい場合にその意思を迅速に実行することができる。
本発明の請求項7によれば、ユーザの操作内容に応じて電力供給状態を設定することで、本発明を採用しない場合に比べて、ユーザの操作内容に応じて復帰までの許容時間が定まる動作モードに対応させた迅速な復帰を図ることができる。
本発明の請求項8によれば、媒体上の符号画像を読み取って筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置において、本発明を採用しない場合に比べて、休止状態から動作状態への復帰時に設定される動作モードに応じた迅速な復帰と消費電力の低減とを図ることができる。
本発明の請求項9によれば、本発明を採用しない場合に比べて、休止状態から動作状態に復帰させる際に、復帰させるまでの許容時間が比較的長い動作モードでは省電力効果を高めることができ、復帰させるまでの許容時間が比較的短い動作モードでは省電力を図りつつ即時的に復帰させることができる。
本発明の請求項10によれば、直近の使用の可能性が低い場合には第4の電力供給状態に移行させることによって、本発明を採用しない場合に比べて、符号画像読取手段以外の機構部での電力消費を低減できる。
本発明の請求項11によれば、媒体上の符号画像を読み取って筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置を有する筆跡情報管理システムにおいて、本発明を採用しない場合に比べて、休止状態から動作状態への復帰時に設定される動作モードに応じた迅速な復帰と消費電力の低減とを図ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。
まず、本実施の形態における情報管理システムの全体構成について説明する。
図1は、本実施の形態の情報管理システムの構成の一例を示した図である。図1に示したように、この情報管理システムは、端末装置10と、文書サーバ20と、識別情報サーバ30と、画像形成装置40と、端末装置50とがネットワーク80に接続されることにより構成されている。また、端末装置50には、デジタルペン60が通信装置70を介して接続されている。
本実施の形態の情報管理システムでは、端末装置10から電子文書の印刷要求が行われると、文書サーバ20は端末装置10からの印刷要求を受け取り、画像形成装置40に対して印刷要求の対象となった電子文書の印刷指示を行う。それにより、画像形成装置40は、この電子文書の文書画像を紙等の媒体に印刷するが、その際に、画像形成装置40は文書画像に加えて符号画像を媒体上に印刷する。
ここでの符号画像とは、識別情報および位置情報を符号化して得られる識別符号および位置符号を画像化したものである。識別情報とは、媒体を一意に特定するための情報であり、本実施の形態では識別情報サーバ30が発行する。また、位置情報は、媒体上の座標位置を特定するための情報であり、本実施の形態では文書サーバ20が生成する。
そして、文書画像と符号画像とが印刷された媒体に対し、ユーザが筆跡情報生成装置の一例であるデジタルペン60を用いて筆記(手書き)すると、デジタルペン60は符号画像に含まれる情報の一例である位置情報に基づいて筆跡情報(手書き情報)を生成する。またそれと同時に、デジタルペン60は符号画像に含まれる情報の一例である識別情報を認識する。そして、認識された識別情報と筆跡情報とは、端末装置50を介して文書サーバ20に送られる。識別情報と筆跡情報とを受け取った文書サーバ20は、識別情報に基づいて媒体に印刷された電子文書を特定し、この特定された電子文書と筆跡情報とを関連付けて記憶する。
また、デジタルペン60には、筆跡情報を生成する代わりに、符号画像に含まれる位置情報と識別情報とを所定情報にリンクするための参照情報とする機能が設定されている。例えば、端末装置50に対して所定のウェブブラウザプログラムを開いて所定のウェブアドレス等にリンクさせるコマンドを生成させるための情報として位置情報および識別情報を用いる。その場合には、端末装置50は、位置情報と識別情報とに基づき所定のウェブアドレスにリンクし、所定情報を取得する。
なお、本明細書では、媒体に記録する画像の元となる電子データを「電子文書」と表記するが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、データベース管理ソフトウェアや表計算ソフトウェアで記録されるデータ、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
また、本明細書において、「媒体」は、画像を印刷可能な媒体であれば、その材質は問わない。代表例は紙であるが、OHPシート等といったプラスチックシートや金属板等であっても構わない。
さらに、本明細書では、電子文書、媒体、さらにはデジタルペン60やユーザについて、それぞれを一意に識別するための識別情報を用いて処理を行うが、単に「識別情報」という場合には、媒体に関する識別情報を意味するものとする。すなわち、本実施の形態では、媒体に固有に付与される媒体識別情報の一例として、この識別情報を用いる。
続いて、本実施の形態の情報管理システムを構成する各構成要素について詳細に説明する。
端末装置10は、文書サーバ20に対して電子文書の印刷を要求するコンピュータ装置である。ここで、端末装置10としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
文書サーバ20は、筆跡情報管理装置の一例であって、電子文書を記憶し管理するコンピュータ装置である。また、端末装置10から電子文書の印刷要求があると、電子文書の画像と、識別情報および位置情報を表す符号画像とを生成し、これらを合成した合成画像を媒体に印刷する印刷命令を画像形成装置40に対して出力する。ここで、文書サーバ20としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
識別情報サーバ30は、筆跡情報管理装置の一例であって、媒体に付与する識別情報を発行するコンピュータ装置である。そして、発行した識別情報を、その識別情報が付与される媒体に印刷される電子文書と関連付けて記憶する。ここで、識別情報サーバ30としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
画像形成装置40は、媒体に画像を印刷し、印刷文書として出力する装置である。この画像形成装置40は、単体のプリンタや印刷機であってもよいし、他にスキャナや通信の機能を備えた所謂「複合機」であってもよい。ここで、画像形成装置40における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いるとよいが、その他の方式を用いてもよい。
端末装置50は、印刷文書に対する筆記を電子化した情報(以下、「筆跡情報」という)を、印刷文書に記録された画像の元となる電子文書に反映させるために識別情報サーバ30に送信するコンピュータ装置である。また、筆跡情報を反映する対象の電子文書をディスプレイ(不図示)に表示し、その上に筆跡情報を重ねて表示するようにしてもよい。ここで、端末装置50としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。なお、本実施の形態では、筆記の内容を電子化した筆跡情報の一例として筆跡情報(または、「手書き情報」ともいう)を用いている。
また、端末装置50は、デジタルペン60から送られた位置情報と識別情報とに基づいて所定情報にリンクするコンピュータ装置でもある。端末装置50は、例えば、位置情報および識別情報から所定のウェブブラウザプログラムを開いて所定のウェブアドレス等にリンクさせるコマンドを生成する。そして、位置情報と識別情報とに基づき所定のウェブアドレスにリンクし、所定情報を取得する。
デジタルペン60は、筆跡情報生成装置の一例であり、印刷文書上に文字または図形を筆記するために用いられるペンデバイスである。また、媒体に印刷された符号画像を読み取る撮像素子を備える。そして、撮像素子で読み取った符号画像から取得される情報の一例である位置情報を検出する。さらには、位置情報から筆記した文字または図形をイメージデータ化した筆跡情報をこの位置情報に基づいて生成し記憶する。また、撮像素子で読み取った符号画像から取得される情報の一例である識別情報を検出し記憶する。
通信装置70は、デジタルペン60から識別情報、および筆跡情報または位置情報を取得して端末装置50に送信する装置である。例えば、デジタルペン60とUSB(Universal Serial Bus)ケーブルで接続され、デジタルペン60に記憶された筆跡情報を端末装置50に送信する。ここで、通信装置70と端末装置50との間の通信の方式としては、USB(Universal Serial Bus)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信機能等、種々の方式が用いられる。また、図1では、通信装置70をデジタルペン60と別体のものとして示しているが、必ずしも別体である必要はなく、一体に構成してもよい。
引き続いて、情報管理システムを構成する各構成要素の詳細を説明する。
まず、文書サーバ20の構成について説明する。
図2は、文書サーバ20の機能構成の一例を示したブロック図である。図2に示したように、文書サーバ20は、受信部21と、識別情報取得部22と、電子文書管理部23と、筆跡情報管理部24と、文書/筆跡情報記憶部25とを備える。また、識別符号生成部27aと、位置符号生成部27bと、符号配置部27cと、パターン画像記憶部27dと、符号画像生成部27eとを備える。さらに、文書画像生成部26と、画像合成部28と、送信部29とを備える。
受信部21は、端末装置10から印刷要求を受信する。ここで、印刷要求には、電子文書に加えて、印刷対象となる電子文書の識別情報(以下、「文書ID」という)と、印刷される媒体上での電子文書のレイアウトを定めるための各種設定(以下、「印刷設定」という)とが含まれる。文書IDは、端末装置10にて電子文書毎に付与されるが、文書サーバ20にて付与してもよい。また、受信部21は、印刷文書が印刷される媒体に固有に付与される識別情報を識別情報サーバ30から受信する。さらに、印刷文書に対する筆記が行われた際には、識別情報サーバ30から、印刷文書に埋め込まれた識別情報と、印刷文書に対する筆記の内容(筆記画像)を電子化した筆跡情報とを受信する。
識別情報取得部22は、受信部21から文書IDおよび印刷設定を取得し、これを送信部29に渡して識別情報の発行要求の送信を指示し、これを文書画像生成部26に渡して文書画像の生成を指示する。また、受信部21から媒体の識別情報を取得し、これを識別符号生成部27aに渡して識別符号の生成を指示する。
電子文書管理部23は、受信部21が受信した識別情報と電子文書とを取得し、文書IDに基づき両者を対応付けて文書/筆跡情報記憶部25に登録する。また、文書/筆跡情報記憶部25に記憶された電子文書についての、印刷設定に従って媒体上に印刷された状態を反映した新たな電子文書(第2の電子文書)を生成し、生成された第2の電子文書を文書/筆跡情報記憶部25に記憶する。さらに、電子文書の表示や印刷が指示された際には、対応する識別情報と電子文書とを、文書/筆跡情報記憶部25から取り出す。
筆跡情報管理部24は、受信部21が受信した識別情報と筆跡情報とを取得し、識別情報に基づき筆跡情報を電子文書に対応付けて文書/筆跡情報記憶部25に登録する。また、筆跡情報の表示が指示された際には、対応する識別情報と筆跡情報とを、文書/筆跡情報記憶部25から取り出す。
文書/筆跡情報記憶部25は、電子文書管理部23によって管理される電子文書と、筆跡情報管理部24によって管理される筆跡情報とを記憶する。ここで、本実施の形態では、識別情報と電子文書と筆跡情報とを関連付けて記憶する記憶手段の一例として、文書/筆跡情報記憶部25を設けている。
識別符号生成部27aは、媒体を特定する識別情報を符号化して識別符号を生成する。
位置符号生成部27bは、媒体上の座標位置を示す位置情報を符号化して位置符号を生成する。
符号配置部27cは、識別符号生成部27aにて生成された識別符号や、位置符号生成部27bにて生成された位置符号等を所定のレイアウト(後段の図3参照)に従って2次元平面に配置し2次元の符号配列を生成する。
パターン画像記憶部27dは、符号配列に格納される各符号の符号値に対応するパターン画像を記憶する。
符号画像生成部27eは、符号配置部27cが生成した2次元の符号配列を参照し、各符号値に対応したパターン画像を選択して符号画像を生成する。
文書画像生成部26は、識別情報取得部22から文書IDおよび印刷設定を取得し、この文書IDで特定される電子文書を文書/筆跡情報記憶部25から読み出す。そして、印刷設定に従ってその電子文書の文書画像を生成する。
画像合成部28は、符号画像生成部27eが生成した符号画像と、文書画像生成部26が生成した文書画像とを合成し、合成画像を生成する。
送信部29は、識別情報サーバ30に対して識別情報の発行要求を送信する。また、画像形成装置40に対して媒体に対する画像の印刷命令を送信する。さらに、筆跡情報の表示が指示された際には、識別情報サーバ30に対して識別情報と筆跡情報とを送信する。
ここで、本実施の形態の文書サーバ20で生成される符号画像について説明する。
図3は、符号画像を構成する画像等の一例を示した図である。まず、符号画像を構成する単位パターンについて説明する。図3(a)は、単位パターンの一例を示したものである。
単位パターンとは、情報埋め込みの最小単位である。図3(a)では、黒塗りの領域と斜線の領域をドット配置可能な領域とし、その間にある白色の領域をドット配置不可能な領域としている。そして、ドット配置可能な領域のうち、黒塗りの領域にドットが配置され、斜線の領域にはドットが配置されていないことを示している。すなわち、図3(a)は、ドットを配置可能な9箇所の中から選択した2箇所(黒塗りの領域)にドットを配置することで単位パターンを構成した例を示したものである。ここで、9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは36(=)通りなので、単位パターンは、36種類存在する。このうち、4種類の単位パターンは、同期パターンとして使用される。同期パターンとは、画像の回転を検出したり、識別符号および位置符号の相対的な位置を特定したりするためのパターンである。特に、画像の回転を検出する必要があることから、4種類の同期パターンとしては、そのうちの1つの同期パターンを90度回転するとそのうちの別の同期パターンになるようなものが選ばれる。また、この4種類の単位パターンを除く32種類の単位パターンは、識別符号および位置符号を表現する情報パターンとして使用され、5ビットの情報が表現される。
ところで、図3(a)に示したドットは、あくまで情報表現のためのドットであり、画像を構成する最小の点を意味するドットとは必ずしも一致しない。本実施の形態において、情報表現のためのドット(図3(a)の最小の四角)は、600dpiにおける2ドット×2ドットの大きさを有している。600dpiにおける1ドットの大きさは0.0423mmなので、情報表現のためのドット(図3(a)の最小の四角)の一辺は、84.6μm(=0.0423mm×2)である。情報表現のためのドットは、大きくなればなるほど目に付きやすくなるため、できるだけ小さいほうが好ましい。ところが、あまり小さくすると、プリンタで印刷できなくなってしまう。そこで、情報表現のためのドットの大きさとして、50μmより大きく100μmより小さい上記の値を採用している。ただし、上記の値84.6μmは、あくまで計算上の数値であり、実際に印刷されたトナー像では100μm程度になる。なお、本明細書で「ドット」というときは、特に明示しない限り、画像を構成する最小の点を意味するドットではなく、情報表現のためのドットを指すものとする。
次に、このような単位パターンから構成される符号ブロックについて説明する。図3(b)に、符号ブロックのレイアウトの一例を示す。なお、ここでは、画像ではなく、パターン画像によって置き換えられる直前の符号配列で示している。すなわち、図3(b)の最小の四角(以下、「単位ブロック」という)に、図3(a)のような単位パターン(36通りの単位パターンのいずれか)が配置され、その画像が媒体に形成されることになる。
図3(b)のレイアウトでは、符号ブロックの左上の1つの単位ブロックに、同期符号が配置されている。また、同期符号が配置された単位ブロックの右側の4つの単位ブロックにX位置符号が配置され、同期符号が配置された単位ブロックの下側の4つの単位ブロックにY位置符号が配置されている。さらに、これらの位置符号が配置された単位ブロックに囲まれた16(=4×4)個の単位ブロックに識別符号が配置されている。
ここで、識別情報の符号化について述べる。
識別情報を符号化する場合、識別情報を構成するビット列は、RS符号化を行うために複数のブロックに分割される。符号化には、いくつかの方法があるが、本実施の形態では、RS符号化が適している。RS符号は多値の符号法であり、この場合、単位ブロックで表現される値がRS符号の多値に対応するからである。例えば、1つの単位ブロックで5ビットの情報を表現する場合、60ビットの識別情報は、ブロック長が5ビットの12個のブロックに分割される。そして、2ブロックの誤りを訂正可能なRS符号を採用したとすると、符号長は16ブロックとなり、図3(b)の符号ブロックにおける識別符号が配置される単位ブロックに収まることになる。なお、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用してもよい。
引き続いて、位置情報の符号化について述べる。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、ある長さのシフトレジスタとフィードバックによって生成される符号系列とのうち、その周期が最長になる系列をいう。Kをシフトレジスタの段数とすると、M系列の系列長は2−1となる。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質を持つ。そこで、この性質を利用して位置情報を符号化する。
ところで、本実施の形態では、符号化すべき位置情報の長さから、必要なM系列の次数を求め、M系列を生成している。しかしながら、符号化する位置情報の長さが予め分かっている場合は、M系列を毎回生成する必要はない。すなわち、固定のM系列を予め生成しておき、それをメモリ等に格納しておけばよい。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。この場合、位置符号も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。
なお、本明細書では、説明を簡単にするために、識別情報と位置情報とは明確に区別して用いている。しかしながら、広範な位置情報を用意しておき、媒体ごとに異なる範囲から位置情報を切り出して埋め込み、位置情報の違いによって媒体を識別するという手法もある。そこで、このような手法においては、媒体を識別する機能が位置情報に備わっているものと見て、位置情報を識別情報としても考えるものとする。
次に、識別情報サーバ30の構成について説明する。
図4は、識別情報サーバ30の機能構成の一例を示したブロック図である。図4に示したように、識別情報サーバ30は、受信部31と、識別情報管理部32と、識別情報記憶部33と、表示情報生成部34と、送信部39とを備える。
受信部31は、文書サーバ20から識別情報の発行要求を受信する。また、受信部31は、印刷文書に対する筆記が行われた際には、媒体の識別情報と筆跡情報とを端末装置50から受信する。ここで、本実施の形態では、端末装置50から媒体の識別情報と筆跡情報とを受信し、さらに筆跡情報の表示が指示された際に、文書サーバ20から媒体の識別情報と筆跡情報とを受信する受信手段の一例として、受信部31を設けている。
識別情報管理部32は、識別情報の発行要求があると、識別情報を重複することなく発行し、その際に指定された文書IDおよび印刷設定を識別情報に関連付けて記憶する。また、識別情報の指定を受けて、その識別情報に対応する文書IDおよび印刷設定を取り出す。
識別情報記憶部33は、識別情報を、その使用/未使用の状態、それが付与された媒体に印刷された電子文書の文書ID、それが付与された媒体に電子文書が印刷された際の印刷設定を関連付けて記憶するデータベースである。
表示情報生成部34は、筆跡情報の表示が指示された際に、文書サーバ20から取得した情報に基づいて、筆跡情報を表示するための表示情報を生成する。この表示情報としては、例えば、端末装置50で表示するイメージを生成する元となるデータを生成する。
送信部39は、文書サーバ20からの要求に応じて発行した識別情報を文書サーバ20に送信する。また、印刷文書に対する筆記が行われた際には、媒体の識別情報と筆跡情報とを文書サーバ20に送信する。さらに、筆跡情報の表示が指示された際には、端末装置50に対して表示情報を送信する。ここで、本実施の形態では、媒体の識別情報と筆跡情報とを送信する送信手段の一例として、送信部39を設けている。
次に、デジタルペン60について説明する。
図5は、デジタルペン60の構成を説明する図である。図5に示したように、デジタルペン60は、本体筐体68内部に、媒体に筆記を行う筆記部材の一例としてのペンチップ64、ペン全体の動作を制御する制御部61、媒体上に赤外光を照射する赤外LED(Light Emitting Diode)62、媒体からの反射光を検知することによって符号画像を読み取る赤外CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ63、識別情報および筆跡情報を記憶する記憶手段の一例としての情報メモリ65、外部装置と通信する通信手段の一例としての通信部66を備えている。さらには、デジタルペン60の各部を駆動するための電力を供給するバッテリ67を備えている。また、本体筐体68には、赤外LED62からの照射光と媒体からの反射光とを通過させる本体開口68aが設けられている。本体開口68aには赤外LED62の赤外光を透過するフイルタ材料を設置してもよい。
ここで、赤外LED62および赤外CMOSセンサ63は、制御部61の照明駆動部614(後段参照)等とともに、媒体に印刷された符号画像から所定の情報を取得する符号画像読取手段として機能する。
また、デジタルペン60は、ユーザが行う各種操作に対応した信号を出力する信号出力手段の一例として、デジタルペン60にペンチップ64を保護するための保護部材の一例であるキャップ69が装着されているか否かを検知する第1の信号出力手段の一例としてのキャップスイッチSW1、デジタルペン60による筆記動作等をペンチップ64に加わる圧力(筆圧)によって検知する第2の信号出力手段の一例としての筆圧検知スイッチSW2、ユーザ操作からのオン/オフの入力を受け付け第2の信号出力手段の一例としてのユーザスイッチSW3を備えている。キャップスイッチSW1およびユーザスイッチSW3は本体筐体68の側面部にそれぞれ設けられ、筆圧検知スイッチSW2は本体筐体68内部に設けられている。
そして、赤外LED62、赤外CMOSセンサ63、情報メモリ65、通信部66、さらにはキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2、ユーザスイッチSW3は、制御部61に接続されている。
次に、デジタルペン60に設けられた制御部61について説明する。
図6は、制御部61の機能構成の一例を示したブロック図である。図6に示したように、制御部61は、赤外CMOSセンサ63にて読み取った符号画像を処理する画像処理部611、画像処理部611での処理結果から識別情報および位置情報を取得し、さらには筆跡情報(手書き情報)・参照情報を生成するデータ処理部612、データ処理部612にて取得・生成された手書き情報または参照情報を情報メモリ65または通信部66に出力する出力手段の一例としての動作制御部616、赤外LED62を駆動する照明駆動部614、ペンの識別情報(ペンID)を記憶するペンIDメモリ615を持つ。動作制御部616は出力情報の制御に加えて、各部の動作を制御する。
ここで、画像処理部611およびデータ処理部612は、媒体に印刷された符号画像から所定の情報を取得する情報取得手段として機能する。
画像処理部611には、画像取得部611aと、ドット配列生成部611bとが備えられる。
画像取得部611aは、赤外CMOSセンサ63により印刷文書から読み取られた符号画像を取得する。また、必要に応じて、符号画像に含まれるノイズを除去する。
ドット配列生成部611bは、符号画像におけるドットの位置を参照して、ドット配列を生成する。すなわち、2次元の配列上で、例えば、ドットがある位置に「1」を、ドットがない位置に「0」を記憶することにより、画像として検出したドットをデジタルデータに置き換える。そして、この2次元の配列をドット配列として出力する。
データ処理部612には、符号配列生成部612aと、識別情報取得部612bと、位置情報取得部612cと、参照情報/手書き情報生成部612dとが備えられる。
符号配列生成部612aは、ドット配列上で、符号ブロック内の単位パターンに対応するブロックを検出する。具体的には、単位パターンが配置されるブロックと同じ形状および大きさの枠をドット配列上で動かし、枠内のドット数が均等になる位置で枠を固定する。例えば、図3(a)の単位パターンを用いる場合であれば、3ドット×3ドットに対応する大きさの枠を動かし、枠内に含まれるドット数が2となる位置で枠を固定する。そして、その枠で区切られた各ブロック内のドット位置から定まる符号値を格納した符号配列を生成する。また、この符号配列が生成されると、予め定められた同期符号の符号値を検索することによって、同期符号の位置が特定される。
識別情報取得部612bは、符号配列から同期符号の位置を基準にして識別符号を検出する。そして、画像生成時にRS符号化処理で用いたパラメータを用いて識別符号を復号し、識別情報を取得する。
位置情報取得部612cは、符号配列から同期符号の位置を基準にして位置符号を検出する。そして、位置符号からM系列の部分系列を取り出し、画像生成時に使用したM系列におけるこの部分系列の位置を参照し、この位置を同期符号によるオフセットで補正した値を位置情報として取得する。なお、オフセットで補正するのは、位置符号の間に同期符号が配置されているためである。
参照情報/手書き情報生成部612dは、参照情報または手書き情報生成手段の一例であって、位置情報取得部612cが取得した位置情報と識別情報と、キャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2、およびユーザスイッチSW3から取得されるスイッチ情報とを基に、手書き情報または参照情報を生成する。手書き情報については、単にスイッチ情報と識別情報、位置情報をそのまま結合させるだけでもよく、また、手書き情報は同じ識別情報を持ちながら近接した位置座標が連続する確率が高いことから、スイッチ情報から判断される一つのペンストロークに対して一つの識別情報と複数の位置情報を結合させた手書き情報から成る構成としてもよい。参照情報は少なくとも、位置情報と識別情報を文書サーバ20や識別情報サーバ30で利用可能な状態で保持される。ここでの手書き情報とは、ペンチップ64による筆記(手書き)が行われた際のデジタルペン60のペンチップ64先端の軌跡を連結して電子化したデータである。
また、デジタルペン60は、異なる動作モードを使い分けて使用できる機能が設定されている。例えば、本実施の形態のデジタルペン60では、ペンチップ64により描かれた手書き情報を端末装置50に送信する動作モードである「筆記モード」と、識別情報および位置情報の一方または双方を特定の情報にリンクするための参照情報として用いる動作モードとしての「参照モード」とが設定されている。「参照モード」での動作例としては、端末装置50に対して例えば所定のウェブブラウザプログラムを開いて特定情報が保存・記述されたウェブアドレス等にリンクさせるコマンドを生成させるための参照情報として、位置情報取得部612cにて取得した位置情報および識別情報取得部612bにて取得された識別情報を用いる。なお、「参照モード」において、位置情報および識別情報のいずれか一方だけを用いるように構成してもよい。
そのため、参照情報/手書き情報生成部612dは、スイッチ情報、識別情報、位置情報から参照情報または手書き情報の何れかを生成し、動作制御部616に出力する。動作制御部616では送信された情報が、「手書き情報」、「参照情報」の何れであるかが判定される。
「筆記モード」または「参照モード」のいずれが設定されているかに関しては、データ処理部612もしくは画像処理部611がキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3からオン/オフ状態に関する情報を直接取得して、その結果を動作制御部616が判定するが、データ処理部612自身が判定するように構成してもよい。このように動作制御部616が直接取得するスイッチ情報でなく、赤外CMOSセンサ63が取得したデータと同期して画像処理部611もしくはデータ処理部612でスイッチ情報を取得するように構成することで、「筆記モード」および「参照モード」の相互間で切り換えが行われた場合に、画像情報とスイッチ情報の時間ずれが発生せず、筆記画像の取りこぼしや参照情報と筆記情報の取り違いが抑えられる。
また、データ処理部612では「筆記モード」または「参照モード」にて生成されたことを示す動作モード情報を付加させることができる。それにより、動作モード情報が付加された識別情報および位置情報を取得した端末装置50では、動作モード情報に基づき、処理を決定することができる。例えば、媒体上の同じ領域でのデジタルペン60の動作を筆記動作であるとして認識することも参照動作であると認識することができるため、同じ領域を手書き、参照の両動作モードで利用することができる。また、逆に媒体上の特定領域を本来筆記できない領域とする情報を端末装置50で保持しておけば、参照情報となる位置情報が印刷されていない領域での符号画像の読み取り等といった不都合動作が行われたことが認識される。そのため、端末装置50からデジタルペン60に対して、送信された識別情報および位置情報は不都合動作に基づくものであり、筆記情報または参照情報として使用できないことを通知できる。
さらには、画像処理部611やデータ処理部612や照明駆動部614においては、赤外CMOSセンサ63にて読み取った符号画像を処理し、識別情報および位置情報を生成した後に、画像処理部611、データ処理部612、および照明駆動部614のいずれか一または複数への電力供給を停止もしくは省電力駆動制御するように構成してもよい。それにより、画像処理部611やデータ処理部612や照明駆動部614が機能していない状態において制御部61での無駄な電力消費が抑えられる。
その場合に、画像処理部611やデータ処理部612や照明駆動部614への電力供給の再開は、動作制御部616がキデータ処理部612、画像処理部611を介さず直接動作制御部に入力されるャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3からのオン/オフ状態に関する情報に基づき行う。
動作制御部616は、「筆記モード」が設定されている場合には、参照情報/手書き情報生成部612dから取得した情報を手書き情報として情報メモリ65に出力する。また、「参照モード」が設定されている場合には、動作制御部616は参照情報/手書き情報生成部612dから取得した情報を直接、通信部66に出力する。
また動作制御部616からの命令により、情報メモリ65に蓄積された手書き情報は、通信部66に出力する。この手書き情報は識別情報と単数もしくは複数の位置情報からなる筆跡情報のいずれか一方とスイッチの状態を表す情報とを含んでいるが、識別情報と、筆跡情報または位置情報とのいずれか一方を情報メモリ65または通信部66に出力するように構成してもよい。
デジタルペン60では、まず、照明駆動部614にて駆動される赤外LED62が媒体に対して赤外光を照射すると、赤外CMOSセンサ63がその反射光を受光して、媒体に印刷された符号画像を読み取る。そして、赤外CMOSセンサ63にて読み取られた符号画像は、制御部61内の画像処理部611に送られる。
画像処理部611では、画像取得部611aがこの読み取った符号画像を取得する。その際に、符号画像にノイズが含まれていれば、これを除去する。引き続いて、ドット配列生成部611bが、符号画像に含まれるドット位置をデジタルデータ化し、ドット配列を生成する。そして、生成されたドット配列はデータ処理部612に送られる。
次のデータ処理部612では、符号配列生成部612aが、ドット配列からブロックを検出し、ブロックごとの符号値を格納した符号配列を生成する。そして、符号配列において、同期符号の位置を特定する。その後、識別情報取得部612bが、同期符号の位置に基づいて識別符号を検出し、これを復号して識別情報を取得する。識別情報取得部612bにて取得された識別情報は、参照情報/手書き情報生成部612dに送られ、スイッチの状態を示す信号と合成される。
また、位置情報取得部612cが、同期符号の位置に基づいて位置符号を検出し、これを復号して位置情報を取得する。そして、位置情報取得部612cにて取得された位置情報は、参照情報/手書き情報生成部612dに送られ、参照情報/手書き情報生成部612dが、スイッチ情報と位置情報と識別情報とを連結して筆跡情報を生成する。このとき、位置情報はスイッチのオン/オフに連動して連結した筆跡情報を生成してもよい。参照情報/手書き情報生成部612dにて生成された手書き情報は、動作制御部616に送られる。一方、「参照モード」が設定されている場合には、位置情報取得部612cにて取得された位置情報は、そのまま参照情報/手書き情報生成部612dから動作制御部616に送られる。
上記したように、動作制御部616は「筆記モード」が設定されている場合には、参照情報/手書き筆跡情報生成部612dが生成した手書き情報を情報メモリ65に出力する。情報メモリ65に送られた手書き情報は、情報メモリ65に記憶される。
また、「参照モード」が設定されている場合には、動作制御部616は、識別情報取得部612bが取得した識別情報と、位置情報取得部612cが取得した位置情報とスイッチ情報とからなる参照情報を通信部66に出力する。参照情報が通信部66に送られた場合には、識別情報および位置情報を含む参照情報は情報メモリ65に記憶されることなく、通信装置70を介して端末装置50にそのまま送信される。
ここで、動作制御部616は、動作モード判定手段の一例であって、デジタルペン60に「筆記モード」が設定されているか、または「参照モード」が設定されているかを判定し、参照情報および筆跡情報それぞれの送信先を制御する。動作制御部616は、動作モードを設定する際の判定を、ユーザの操作に対応したスイッチ信号(オン/オフ信号)を出力するキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3のオン/オフ状態に基づき行う。
そこで、まず、キャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2、およびユーザスイッチSW3について説明する。
図7は、キャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3を説明する図であり、(a)がデジタルペン60にキャップ69が装着されていない状態、(b)がキャップ69が装着されている状態を示している。また、図8は、キャップ69の構造を説明する図であり、キャップ69がデジタルペン60に装着されている状態をキャップスイッチSW1の正面から見ているものである。
まず、デジタルペン60の側面部に配置されたキャップスイッチSW1は、図7(a)に示したように、デジタルペン60にキャップ69が装着されていない場合には、デジタルペン60の側面から突出した状態に設定される。また、図7(b)に示したように、キャップ69が装着された場合には、キャップ69の内周面により押されることで、キャップスイッチSW1はデジタルペン60の内部に収容された状態に設定される。ただし、図8に示したように、キャップ69の内周面の所定位置には溝部69cが形成されている。そのため、溝部69cがキャップスイッチSW1の配置位置に一致するようにキャップ69が装着された場合には、図7(a)に示したキャップ69が装着されていない場合と同様に、デジタルペン60の側面から突出した状態に設定される。
ここで、図8に示したように、キャップ69には、赤外LED62からの照射光と媒体からの反射光とを通過させる光透過窓69aが設けられている。光透過窓69aは、本体筐体68に設けられた本体開口68aの位置と一致するように配置された場合に、赤外CMOSセンサ63を含む画像結像光学系に対してその光路を遮蔽しないように設計される。さらに好ましくは、光透過窓69aは、ペンチップカバー69bを媒体面に接触させ、光透過窓69aを媒体に対向させた状態で光学系の被写界深度内に収まるように設計される。そのため、光透過窓69aと本体開口68aのペン軸の中心軸に対する円周方向が一致するようにキャップ69が装着された場合には、デジタルペン60にキャップ69が装着されていない場合と同様に、赤外LED62が媒体に対して赤外光を照射し、赤外CMOSセンサ63がその反射光を受光して、媒体に印刷された符号画像を読み取ることができる状態が設定される。さらに好ましい構成では、キャップの光透過窓69aをペンチップカバー69bとほぼ同時に接触させるようにユーザが媒体に突き当てることにより、符号画像がエラーなく読み取り可能となる。
また、図8に示したように、キャップ69の溝部69cは、キャップ69の円周方向に関して光透過窓69aの配置位置と一致する位置に形成されている。そのため、光透過窓69aと本体開口68aとが一致するようにキャップ69が装着された場合には、溝部69cがキャップスイッチSW1の配置位置に一致することとなり、キャップスイッチSW1はデジタルペン60の側面から突出した状態に設定される。すなわち、キャップ69が装着された場合でも媒体に印刷された符号画像を読み取ることができる状態に設定された際には、キャップスイッチSW1はデジタルペン60の側面から突出した状態に設定される。
そして、キャップスイッチSW1においては、キャップスイッチSW1がデジタルペン60の側面から突出した状態に設定された場合には、キャップスイッチSW1は動作制御部616に対してオフ状態にあることを表す信号「0」を出力する。一方、キャップスイッチSW1がデジタルペン60の内部に収容された状態に設定された場合には、キャップスイッチSW1は動作制御部616に対してオン状態にあることを表す信号「1」を出力する。
次に、デジタルペン60の本体筐体68内部に配置された筆圧検知スイッチSW2について述べる。図7(a)に示したキャップ69が装着されていない場合において、デジタルペン60による筆記動作が行われると、ペンチップ64が媒体を押圧する。それにより、ペンチップ64はペンチップ64の軸方向に沿って筆圧検知スイッチSW2側に所定量移動する。それによって、筆圧検知スイッチSW2は、ペンチップ64からの圧力(筆圧)を受けてデジタルペン60による筆記動作を検知する。その場合に、筆圧検知スイッチSW2は、動作制御部616に対してオン状態にあることを表す信号「1」を出力する。
一方、ペンチップ64は不図示の付勢バネによって筆圧検知スイッチSW2とは反対側に常時付勢されている。そのため、図7(a)に示したキャップ69が装着されていない場合において、デジタルペン60による筆記動作が行われていない状態では、ペンチップ64は付勢バネによって本体筐体68から突出するような所定位置に設定される。そのため、筆記動作が行われていない状態では、筆圧検知スイッチSW2はペンチップ64からの圧力(筆圧)を受けないこととなる。その場合には、筆圧検知スイッチSW2は、動作制御部616に対してオフ状態にあることを表す信号「0」を出力する。
また、図7(b)や図8に示したように、キャップ69には、キャップ69の先端部に、デジタルペン60にキャップ69が装着された場合にペンチップ64の先端部と結合するペンチップカバー69bが設けられている。ペンチップカバー69bは、キャップ69においてペンチップ64の軸方向に沿って移動可能に構成されている。そのため、キャップ69が装着された状態でデジタルペン60の先端部(キャップ69の先端部)が媒体に押圧されると、ペンチップカバー69bは、ペンチップ64をペンチップ64の軸方向に沿って筆圧検知スイッチSW2側に所定量移動させる。それによって、筆圧検知スイッチSW2は、ペンチップ64からの圧力を受けることとなり、動作制御部616に対してオン状態にあることを表す信号「1」を出力する。
一方、キャップ69が装着された状態でデジタルペン60の先端部を媒体に押圧させない場合には、ペンチップ64はペンチップカバー69bからの押圧力を受けないので、付勢バネによって本体筐体68から突出するような所定位置に設定される。そのため、その場合には、筆圧検知スイッチSW2は、動作制御部616に対してオフ状態にあることを表す信号「0」を出力する。
次に、デジタルペン60の側面部に配置されたユーザスイッチSW3(図7参照)は、ユーザの操作入力によりオン/オフが設定される。ただし、ユーザスイッチSW3は、ユーザが操作入力を行い易い位置に配置されることから、ユーザが意図せずにユーザスイッチSW3に触れる場合も多い。そこで、ユーザスイッチSW3では、ユーザが意思してユーザスイッチSW3を操作した蓋然性が高いと想定される所定時間オン状態が継続した場合に、動作制御部616に対してオン状態が設定されたことを表す信号「1」を出力する。
一方、所定時間のオン状態が継続しない場合や、操作入力が行われていない状態にある場合には、動作制御部616に対してオフ状態であることを表す信号「0」を出力する。
続いて、キャップスイッチSW1およびユーザスイッチSW3のオン/オフ状態と、その組み合わせにより設定される動作モードとの関係を説明する。
図9は、各スイッチのオン/オフ状態と動作モードとの関係の一例を示した図である。まず図9において、キャップスイッチSW1がオフ状態(「0」)にある場合、すなわち、キャップ69が装着されていない(非装着の)場合、または溝部69cがキャップスイッチSW1の配置位置に一致するようにキャップ69が装着された場合について述べる。この場合には、動作制御部616はユーザスイッチSW3の状態に基づき動作モードを設定する。すなわち、ユーザスイッチSW3がオフ状態(「0」)にある場合には、ユーザはペンチップ64による筆記についての筆記情報を生成して端末装置50に送信することを意図しているとして、動作制御部616は「筆記モード」を設定する。また、ユーザスイッチSW3がオン状態(「1」)にある場合には、ペンチップ64による筆記が行われているか、またはキャップ69の装着状態で媒体の符号画像が読み取られているかに拘わらず、ユーザは識別情報および位置情報を所定の情報にリンクするための参照情報として用いることを意図しているとして、動作制御部616は「参照モード」を設定する。
図9において停止状態はデジタルペン60の一部の機能部への電力供給を停止または低減する状態を指す。図9における各キャップスイッチによる動作モードの遷移は、図6に示した動作制御部616に直接入力されるスイッチ信号を用いることが好ましい。
図10は、図9に示した「参照モード」動作および「筆記モード」動作の筆圧検知スイッチSW2の入力に対するそれぞれの振る舞いについて記述した図である。図10(a)に示した「筆記モード」では、筆圧スイッチSW2がオン(ON)になった後のデータ(図中“ON”で表示)を取得するが、オフ(OFF)を検知した後も、1つ以上のデータ(図中“OFF”で表示)を取得する。そして、休止状態に移行する。これは「筆記モード」においては、筆記ストロークの切れ目を認識する必要があるためであり、その後、キャップスイッチSW1の入力がオフからオンを検知するか、スイッチ入力が所定時間以上検知されない場合は、停止状態に移行する。
図10(b)の「参照モード」においては、筆圧スイッチSW2のオン(ON)入力を検知すると、最初の所定数(n個)のフレーム(図中“1”〜“n” で表示)を取得後、休止状態に移行する。その後、キャップスイッチSW1の入力がオフからオンを検知するか、スイッチ入力が所定時間以上検知されない場合は、停止状態に移行する。筆圧スイッチSW2のオフ(OFF)検知については、処理の同時性を確保するために、動作制御部616に直接入力されたスイッチ信号を用いるのではなく、図6中にあるデータ処理部612または画像処理部611に入力されるスイッチ情報を用いることが好ましい。一方、筆圧スイッチSW2のオン(ON)検知は、休止状態では画像処理部611やデータ処理部612を省電力モードとしていることもあり、図6に示した動作制御部616に直接入力されるスイッチ信号を用いることが好ましい。
本明細書における休止状態とは、デジタルペン60の一部の機能部の電力供給もしくはクロック供給を停止または低減している状態をいう。これに対して、デジタルペン60の一部の機能部を残して殆どの機能部への電力供給を停止する状態を停止状態という。
また、ここで、「筆記モード」では筆圧検知スイッチSW2がオン状態(「1」)に設定されるとほぼ同時に、ユーザによる筆記が開始される。そのため、この場合は、筆圧検知スイッチSW2がオン状態(「1」)に設定されるのとほぼ同時にペンチップ64先端の軌跡を連結した筆記情報を生成することが必要となる。そこで、動作制御部616は、この場合の休止状態として、直ちに「筆記モード」に移行することが可能な休止状態である「休止モード2」(後段参照)を設定することも可能である。
一方、「参照モード」は端末装置50からの応答を前提とした動作であり、デジタルペン60の休止状態からの立ち上がり時間は、この休止状態の応答時間を律速しない。そのため、「筆記モード」への移行時のように即時性は要求されない。そこで、動作制御部616は、この場合の休止状態として、「参照モード」への移行には若干のタイムラグが生じるが省電力性を優先させて、電力消費を「休止モード2」よりも低く抑えた「休止モード1」(後段参照)を設定してもよい。なお、この場合においても即時性を優先させて、上記の「休止モード2」を設定してもよい。
次に図9において、キャップスイッチSW1がオン状態(「1」)にある場合、すなわち、溝部69cがキャップスイッチSW1の配置位置に一致しない状態でキャップ69が装着された場合について述べる。この場合には、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3の状態に拘わらず、ユーザはペンチップ64による筆記および媒体の符号画像の読み取りのいずれをも行う意図がないとして、動作制御部616は停止状態を設定する。
そして、動作制御部616は、図9に示したキャップスイッチSW1およびユーザスイッチSW3のオン/オフ状態に基づき、デジタルペン60に「筆記モード」または「参照モード」を設定する。すなわち、キャップスイッチSW1がオフ状態(「0」)、ユーザスイッチSW3がオフ状態(「0」)にある場合には、動作制御部616は、デジタルペン60に「筆記モード」を設定する。また、キャップスイッチSW1がオフ状態(「0」)、ユーザスイッチSW3がオン状態(「1」)にある場合には、動作制御部616は、デジタルペン60に「参照モード」を設定する。この各データがどちらのモードに属するデータであるかの設定に用いるデータは処理の同時性を確保するために、図6中にあるデータ処理部612もしくは画像処理部611に入力されるスイッチ情報を用いることが好ましい。それにより、動作制御部616は、設定した動作モードに基づき、手書き情報や、識別情報および位置情報を含む参照情報の出力先を決定し、これらの情報を送信する。
引き続き、キャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3のオン/オフ状態に基づいて設定される動作モードの中の休止モードについて説明する。
上記したように、「休止モード2」は、第2の電力供給状態であって、直ちに「筆記モード」や「参照モード」に移行することが可能な休止状態である。それに対して、「休止モード1」は、第3の電力供給状態であって、「参照モード」または「筆記モード」への移行に若干のタイムラグを生じるが省電力性を優先させ、電力消費を「休止モード2」よりも低く抑える休止状態である。
すなわち、「休止モード1」では、動作制御部616は、バッテリ67から赤外LED62および赤外CMOSセンサ63への電力供給もしくはクロック信号の供給を停止する。この場合に、赤外LED62および赤外CMOSセンサ63への電力供給もしくはクロック信号供給の停止と同時に、または赤外LED62および赤外CMOSセンサ63への電力供給もしくはクロック信号供給が停止した後に、制御部61の照明駆動部614、画像処理部611、およびデータ処理部612のいずれか一または複数への電力供給を停止してもよい。
このような「休止モード1」を設定することにより、デジタルペン60での消費電力量が低減される。
また、「休止モード2」では、動作制御部616は、バッテリ67から赤外LED62および赤外CMOSセンサ63への電力供給を継続するが、供給する駆動電流の周波数を通常の動作状態よりも低く設定する、もしくは赤外LED62の発光のみを停止する。また、「休止モード1」を赤外LED62および赤外CMOSセンサ63への電力供給停止と設定した場合には、赤外CMOSセンサ63へのクロック供給停止としてもよい。この場合に、赤外LED62および赤外CMOSセンサ63に供給する駆動電流の周波数を低く設定する、もしくは赤外LED62の発光のみを停止する。または赤外CMOSセンサ63へのクロック供給停止と同時に、または赤外LED62および赤外CMOSセンサ63に供給する駆動電流の周波数を低く設定したか、もしくは赤外LED62の発光のみを停止したか、または赤外CMOSセンサ63へのクロック供給停止を実行した後に、制御部61の照明駆動部614、画像処理部611、およびデータ処理部612の何れか一または複数への電力供給を停止してもよい。このような「休止モード2」を設定することにより、「筆記モード」や「参照モード」への移行の即時性を確保している。
上記のように、動作制御部616は各機能部への電力供給を制御する電力制御手段としても機能する。
なお、上記の「筆記モード」および「参照モード」は、バッテリ67から赤外LED62および赤外CMOSセンサ63を含む各機能部に対して、各機能部を動作可能とする電力量を供給する第1の電力供給状態が設定された状態で動作する。また、デジタルペン60の制御部61内の一部の機能部を残して殆どすべての機能部への電力供給を停止する状態を「停止状態」は、各機能部への電力供給を停止する第4の電力供給状態に含まれるものである。すなわち、ここでの制御部61内の一部の機能部とは、例えば動作制御部616であって、「停止状態」での動作制御部616は各スイッチからの信号を待ち受ける状態にあり、消費電力は極めて少ない。そこで、ここでの「停止状態」は実質的に各機能部への電力供給を停止する第4の電力供給状態に相当する。
このように、本実施の形態のデジタルペン60においては、ユーザの操作に対応した信号(オン/オフ信号)を出力するキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3のオン/オフ状態に基づいて、電力供給量の異なる複数(本実施の形態では2つ)の休止モードと設定する。そして、例えば、筆圧検知スイッチSW2がオン状態(「1」)に設定されるとほぼ同時にユーザによる筆記が開始され、筆記情報を生成することが必要となる「筆記モード」での動作では、赤外LED62および赤外CMOSセンサ63に継続的に低い電力量が供給され、「筆記モード」への復帰時間が短い「休止モード2」を設定する。それによって、省電力を図りつつ、「筆記モード」への移行の即時性を確保している。
また、例えば、生成処理に時間を要する筆記情報を生成する必要がなく位置情報を取得すればよいため、「筆記モード」と同程度の即時性が要求されない「参照モード」での動作では、若干のタイムラグが生じるが省電力性が「休止モード2」より高い「休止モード1」を設定する。それによって、高い省電力を図りつつ、「参照モード」への移行の対応を図っている。
また、動作制御部616は、「休止モード1」および「休止モード2」を所定の条件の下で停止状態に移行する。図10に示したように、動作制御部616は、動作モードと筆圧検知スイッチSW2のオン/オフ状態に基づいて各休止モードを設定する。したがって、各スイッチのオン/オフ状態の設定変更により、「休止モード1」または「休止モード2」から「筆記モード」または「参照モード」に移行される場合がある。その一方で、「筆記モード」や「参照モード」に移行されないままで「休止モード1」および「休止モード2」が継続されると、上記した電力供給が停止または低減された機構部以外の機構部では電力が消費される。
そこで、動作制御部616は、「休止モード1」および「休止モード2」が設定された後、所定の待機時間(例えば、数秒〜10数秒)が経過しても、所定のスイッチまたは任意のスイッチのオン/オフ状態の設定が変更されない場合には、「休止モード1」または「休止モード2」を停止状態に移行させる。
例えば、図10に示したように、参照モード動作においては動作制御部616は「休止モード1」を設定する。その場合には、例えば5秒の待機時間を経て、例えば所定のスイッチの一例としてのキャップスイッチSW1がオフ状態(「0」)に変更されなければ、動作制御部616はデジタルペン60を停止状態に移行させる。それにより、無駄な電力消費が抑えられる。一方、例えば5秒の待機時間を経過するまでに、例えばキャップスイッチSW1がオフ状態(「0」)に変更されれば、動作制御部616はデジタルペン60を「休止モード1」に維持する。この場合は、「筆記モード」または「参照モード」が設定される可能性が高いため、「筆記モード」または「参照モード」への移行が短時間で行える状態が維持される。
なお、この場合に、キャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3の中の任意のスイッチが待機時間内にオン/オフ状態の設定変更が行われた場合に、動作制御部616はデジタルペン60を「休止モード1」に維持するように構成してもよい。
また、「休止モード2」に関しても同様である。
このように、「休止モード1」および「休止モード2」が設定された後、所定の待機時間(例えば、数秒〜10数秒)が経過しても、所定のスイッチまたは任意のスイッチのオン/オフ状態の設定が変更されない場合には、ユーザは直近において「筆記モード」または「参照モード」でのデジタルペン60の使用を行う可能性が低い。そこで、この場合には、動作制御部616は「休止モード1」または「休止モード2」を停止状態に移行させる。それにより、赤外LED62および赤外CMOSセンサ63、さらには制御部61の照明駆動部614、画像処理部611、およびデータ処理部612以外の機能部にて無用に電力が消費されるのが抑制される。
さらに、動作制御部616、「筆記モード」または「参照モード」が設定されている場合において、所定の待機時間(例えば、数分)が経過することで、「筆記モード」または「参照モード」を停止状態に移行させる。通常の「筆記モード」または「参照モード」でのユーザの操作は、数分程度で終了することが多いと想定される。そこで、「筆記モード」または「参照モード」を設定する各スイッチのオン/オフ状態(図9参照)が所定の待機時間を超えて継続した場合には、いずれかのスイッチに何らかの誤作動が生じたことも考えられる。そこで、動作制御部616は「筆記モード」または「参照モード」を強制的に停止状態に移行させる。それにより、無駄な電力消費が抑えられる。
このような停止状態は、例えばユーザスイッチSW3をオン状態(「1」)に設定することで、回復するように構成してもよい。
また、「筆記モード」または「参照モード」が設定されている場合に、例えばユーザスイッチSW3が所定時間の間オン状態(「1」)に継続的に設定された場合には、動作制御部616が「筆記モード」または「参照モード」を停止状態に設定変更するように構成してもよい。それにより、「筆記モード」または「参照モード」を直ちに一時停止させたいというユーザの意思が反映される。
また、例えばユーザスイッチSW3は、デジタルペン60を停止状態から起動させるメインスイッチとして機能させてもよい。
次に、図11は、デジタルペン60の制御部61のハードウェア構成を示した図である。
図11に示したように、制御部61は、予め定められた処理プログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算手段の一例としてのCPU101、CPU101の作業用メモリ等として用いられるRAM102、CPU101により実行される処理プログラム等が格納されるROM103、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等の記憶部の一例としての不揮発性メモリ104、制御部61に接続される各部との信号の入出力を制御するインターフェース部105を備えている。
また、外部記憶装置106には、制御部61により実行される処理プログラムが格納されており、制御部61がこの処理プログラムを読み込むことによって、デジタルペン60に関する動作制御が実行される。
すなわち、上記した画像処理部611、データ処理部612、照明駆動部614、動作制御部616の各機能を実現するプログラムを外部記憶装置106から制御部61内のRAM102に読み込む。そして、RAM102に読み込まれた動作制御プログラムに基づいて、CPU101が各種処理を行う。この動作制御プログラムは、デジタルペン60と通信する例えば端末装置50に備えられたハードディスクやDVD−ROM等がデジタルペン60の外部記憶装置106として機能して、端末装置50から通信回線を介してRAM102にロードされて提供される。また、その他の提供形態として、予めROM103にインストールされた状態にて提供される形態がある。さらに、デジタルペン60がアッセンブリされた後に、動作制御プログラムが不揮発性メモリ104にインストールされ、不揮発性メモリ104からRAM102にロードされる形態がある。また、インターネット等のネットワークを介してデジタルペン60にプログラムが伝送され、RAM102にインストールされる形態がある。
続いて、本実施の形態の情報管理システムにて電子文書に関して行われる各種処理について説明しておく。
[印刷文書の生成処理]
図12は、情報管理システムにて印刷文書が生成される際の動作の一例を示したシーケンス図である。
まず、ユーザは端末装置10から電子文書の印刷指示を文書サーバ20に送信する(ステップ101)。その際には、端末装置10は、印刷対象となる電子文書と、電子文書の識別情報(文書ID)と、ユーザが指定した印刷設定とを送信する。ここで、印刷設定は、印刷の対象とするページ、印刷部数、媒体である用紙のサイズ、拡大縮小率、Nアップ (電子文書のNページを媒体の1ページに割り付ける印刷)、余白領域の大きさ等の設定を含む。
文書サーバ20は、端末装置10から電子文書の印刷指示を受信する(ステップ201)。印刷指示に含まれる印刷対象となる電子文書は、電子文書管理部23に送られ、電子文書管理部23が、電子文書を文書IDと関連付けて文書/筆跡情報記憶部25に登録する(ステップ202)。
また、文書サーバ20は、印刷を指示された電子文書の文書IDと印刷設定とを識別情報サーバ30に送信する(ステップ203)。ここで、文書IDとしては、例えば、URL(Uniform Resource Locator)を用いるとよいが、電子文書を一意に特定することができるものであれば他の情報を用いてもよい。
それにより、識別情報サーバ30は、文書IDと印刷設定とを受信する(ステップ301)。そして、媒体識別情報を管理する識別情報管理部32が識別情報記憶部33から未使用の媒体識別情報を取得する(ステップ302)。ここで、取り出す媒体識別情報の数は、印刷設定に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数の媒体識別情報が取り出される。ただし、印刷設定情報の中に、Nアップ印刷の指定等がある場合は、それも考慮される。例えば、10ページの電子文書を2アップ印刷で5部印刷する場合は、25(=10÷2×5)個の媒体識別情報が取り出される。
次に、識別情報サーバ30は、識別情報と文書IDと印刷設定とを関連付けて識別情報記憶部33に登録する(ステップ303)。そして、識別情報サーバ30は、文書サーバ20に対し、識別情報を送信する(ステップ304)。
それにより、文書サーバ20は、識別情報を受信する(ステップ204)。そして、識別情報および位置情報を表す符号画像を生成する(ステップ205)。
すなわち、文書サーバ20では、受信部21が媒体識別情報を受信する。そして、受信部21は、受信した媒体識別情報を識別情報取得部22に受け渡す。すると、まず識別情報取得部22が、取得した媒体識別情報を識別符号生成部27aに渡し、識別符号生成部27aが、上記した方法を用いて媒体の識別情報を符号化し、識別符号を生成する。
また、位置符号生成部27bは、受信部21から印刷設定を受け取り、印刷設定に応じた範囲の位置情報を上記した方法を用いて符号化し、位置符号を生成する。
そして、符号配置部27cが、媒体識別符号と位置符号とを所定のレイアウトに従って配置し、これを符号画像生成部27eが、パターン画像記憶部27dに記憶されたパターン画像を用いて画像化することで符号画像を生成する。
その後、文書サーバ20では、文書画像生成部26が、電子文書の文書画像を生成する(ステップ206)。その際に、文書画像生成部26は、ステップ201で識別情報取得部22が取得した文書IDを受け取り、文書IDに基づいて印刷対象となる電子文書を文書/筆跡情報記憶部25から読み出す。また、ステップ201で識別情報取得部22が取得した印刷設定を受け取り、これに基づいて文書画像を生成する。
そして、画像合成部28は、ステップ205で生成された符号画像と、ステップ206で生成された文書画像とを合成し、合成画像を生成する(ステップ207)。
その後、合成画像は送信部29に渡され、送信部29が、合成画像の印刷命令を画像形成装置40に送信する(ステップ208)。ここで、合成画像の印刷命令は、例えば、文書画像の印刷命令の列からなるPDL(Page Description Language)ファイルに対し、符号画像として印刷する内容をPDLコマンドとして設定したPDLの形式で送信される。
画像形成装置40は、文書サーバ20から合成画像(電子文書の文書画像および符号画像)を受信する(ステップ401)。そして、画像形成装置40は、文書画像をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン) により画像に展開する(ステップ402)。次に、文書画像はC、M、Yのトナーを用いて、符号画像はK(カーボンを含む黒)のトナーを用いて、それぞれ画像形成を行う(ステップ403)。
ところで、上述した例では、識別情報サーバ30は識別情報を発行するだけで、文書サーバ20が、識別情報を含む符号画像を生成し、画像形成装置40に画像形成を指示する構成とした。しかしながら、識別情報サーバ30が、符号画像を生成し、画像形成装置40に画像形成を指示する構成としてもよい。
また、符号画像を画像形成装置40で生成する構成を採用してもよい。その場合には、文書サーバ20または識別情報サーバ30が、電子文書から生成したPDLに識別情報を付加して画像形成装置40へ送信し、画像形成装置40が識別情報を含む符号画像を生成することになる。
また、上記の例では、識別情報と文書IDと印刷設定とが関連付けられて構成されたデータベース(識別情報記憶部33)を識別情報サーバ30に置く構成について説明した。これは、かかるデータベースを共有可能な装置(識別情報サーバ30)に置くことで、複数ユーザへの対応や、サーバのアクセス制御技術を利用した電子文書のセキュリティ確保が可能となるからである。しかしながら、必ずしもこのような構成を採用する必要はなく、端末装置10や文書サーバ20に上記のデータベースを置く構成を採用してもよい。
また、上記した画像形成装置40では、符号画像をK(カーボンを含む黒) のトナーを用いて形成するようにした。これは、Kのトナーが、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のトナーよりも赤外光の吸収量が多く、デジタルペン60での符号画像の読み取りが容易となるからである。しかしながら、符号画像は、特殊トナーを用いて形成することも可能である。
ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」および「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷文書における画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが人間の目で認識し難いものも、「不可視」に含める。
なお、ここでは、電子文書の画像に符号画像を合成して印刷することとしたが、白紙(ノートや付箋等)に符号画像を印刷する構成としてもよい。その場合は、ステップ201で受信する印刷要求に文書IDを含めないようにし、ステップ303で識別情報と文書IDおよび印刷設定との関連付けを行わないようにし、ステップ206における文書画像の生成は実行しないようにすればよい。
[筆跡情報の登録処理]
次に、デジタルペン60が筆跡情報を生成して文書サーバ20に登録する際の動作について説明する。
上記したように、デジタルペン60では、識別情報取得部612bが識別情報を取得する。また、位置情報取得部612cが位置情報を取得する。さらに、参照情報/手書き情報生成部612dが参照情報もしくは手書き情報を生成する。そして、通信部66が、識別情報および位置情報を含む参照情報または手書き情報(筆跡情報)を通信装置70および端末装置50を介して識別情報サーバ30へ送信する。そして、識別情報サーバ30が筆跡情報を文書サーバ20に登録する。
図13は、筆跡情報を登録する際の識別情報サーバ30および文書サーバ20の動作の一例を示したシーケンス図である。
識別情報サーバ30では、まず、筆跡情報を取得する筆跡情報取得手段の一例としての受信部31が、デジタルペン60からの識別情報および手書き情報(筆跡情報)を受信する(ステップ311)。次に、識別情報および筆跡情報は識別情報管理部32に渡され、識別情報管理部32は、渡された識別情報に関連付けられた文書IDを識別情報記憶部33から取り出す。そして、ステップ311で受信した識別情報および筆跡情報の送信先となる文書サーバ20(文書IDで特定される電子文書が存在する文書サーバ20)を決定する(ステップ312)。なお、識別情報記憶部33において識別情報に文書IDが関連付けられていなければ、その識別情報は白紙(ノートや付箋)に割り当てられたものであると考えられる。その場合は、白紙に対する筆跡情報を管理する文書サーバ20を送信先として決定すればよい。
その後、識別情報および筆跡情報は送信部39に渡され、送信部39が、ステップ312で送信先として決定した文書サーバ20に対し、識別情報および筆跡情報を送信する(ステップ313)。
これにより、文書サーバ20では、受信部21が、識別情報および筆跡情報を受信する(ステップ211)。そして、受信部21は、受信した識別情報を筆跡情報管理部24に渡す。すると、筆跡情報管理部24は、識別情報と筆跡情報とを対応付けて文書/筆跡情報記憶部25に記憶する(ステップ212)。
以上説明したように、本実施の形態の情報管理システムに用いるデジタルペン60では、ユーザの操作に対応した信号(オン/オフ信号)を出力するキャップスイッチSW1、筆圧検知スイッチSW2およびユーザスイッチSW3のオン/オフ状態に基づいて、電力供給量の異なる複数(本実施の形態では2つ)の休止モードと設定する。それにより、消費電力の低減を図りつつ、各動作モードの特性に応じて休止モードからの復帰時の迅速性を確保している。
また、休止モード(「休止モード1」、「休止モード2」)が設定された後、所定の待機時間が経過しても、所定のスイッチまたは任意のスイッチのオン/オフ状態の設定が変更されない場合には、休止モードを停止状態に移行させる。それにより、赤外LED62および赤外CMOSセンサ63、さらには制御部61の照明駆動部614、画像処理部611、およびデータ処理部612以外の機能部にて無用に電力が消費されるのが抑制される。
本実施の形態の情報管理システムの構成の一例を示した図である。 文書サーバの機能構成の一例を示したブロック図である。 符号画像を構成する画像等の一例を示した図である。 識別情報サーバの機能構成の一例を示したブロック図である。 デジタルペンの構成の一例を示した図である。 制御部の機能構成の一例を示したブロック図である。 キャップスイッチ、筆圧検知スイッチおよびユーザスイッチを説明する図である。 キャップの構造を説明する図である。 キャップスイッチ、筆圧検知スイッチおよびユーザスイッチのオン/オフ状態と動作モードとの関係の一例を示した図である。 「参照モード」動作および「筆記モード」動作の筆圧検知スイッチの入力に対するそれぞれの振る舞いについて記述した図である。 デジタルペンの制御部のハードウェア構成を示した図である。 情報管理システムにて印刷文書が生成される際の動作の一例を示したシーケンス図である。 筆跡情報を登録する際の識別情報サーバおよび文書サーバの動作の一例を示したシーケンス図である。
符号の説明
10…端末装置、20…文書サーバ、30…識別情報サーバ、40…画像形成装置、50…端末装置、60…デジタルペン、61…制御部、65…情報メモリ、69…キャップ、611…画像処理部、612…データ処理部、614…照明駆動部、616…動作制御部、SW1…キャップスイッチ、SW2…筆圧検知スイッチ、SW3…ユーザスイッチ

Claims (11)

  1. 媒体に印刷された符号画像を読み取る符号画像読取手段と、
    前記符号画像読取手段にて読み取られた前記符号画像から所定の情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段にて取得された前記所定の情報に基づき前記媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段と、
    ユーザが行う各種操作に対応した信号を出力する信号出力手段と、
    前記符号画像読取手段と前記情報取得手段と前記筆跡情報生成手段とを含む当該装置に設けられた各機能部への電力供給を制御する電力制御手段とを備え、
    前記電力制御手段は、前記信号出力手段から出力される前記信号に基づき、供給電力量の異なる複数の電力供給状態の何れかを設定する前記制御を行うことを特徴とする筆跡情報生成装置。
  2. 前記電力制御手段は、前記機能部を動作可能とする電力量を供給する第1の電力供給状態と、前記符号画像読取手段に供給する電力量を当該第1の電力供給状態にて当該符号画像読取手段に供給される電力量よりも低く設定する第2の電力供給状態と、当該符号画像読取手段に供給される電力量を当該第2の電力供給状態にて当該符号画像読取手段に供給される電力量よりも低く設定する第3の電力供給状態と、前記各機能部への電力供給を停止する第4の電力供給状態との何れかに制御することを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置。
  3. 前記電力制御手段は、前記機能部を動作可能とする電力量を供給する第1の電力供給状態と、前記符号画像読取手段に供給する電力量を当該第1の電力供給状態にて当該符号画像読取手段に供給される電力量よりも低く設定する第2の電力供給状態と、当該符号画像読取手段への電力供給を停止する第3の電力供給状態と、前記各機能部への電力供給を停止する第4の電力供給状態との何れかに制御することを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置。
  4. 前記電力制御手段は、前記第2の電力供給状態または前記第3の電力供給状態から前記第4の電力供給状態への移行を、当該第2の電力供給状態または当該第3の電力供給状態の設定から所定時間の経過の後に行うことを特徴とする請求項2乃至3記載の筆跡情報生成装置。
  5. 前記電力制御手段は、前記第2の電力供給状態または前記第3の電力供給状態を設定した場合に、当該第2の電力供給状態または当該第3の電力供給状態の設定と同時に、または当該設定の後に、前記情報取得手段および前記筆跡情報生成手段の何れか一方または双方への電力供給を停止することを特徴とする請求項2乃至3記載の筆跡情報生成装置。
  6. 前記電力制御手段は、前記複数の信号出力手段の中の所定の当該信号出力手段からの信号が所定時間に亘って検出された場合に、前記第3の電力供給状態または前記第4の電力供給状態を設定することを特徴とする請求項2乃至3記載の筆跡情報生成装置。
  7. 前記媒体に筆記を行う筆記部材と、
    前記筆記部材に対して着脱自在に構成され、当該筆記部材に装着されることで当該筆記部材を保護する保護部材とをさらに備え、
    前記信号出力手段は、ユーザが前記保護部材を前記筆記部材に装着したことを示す信号を出力する第1の信号出力手段と、当該筆記部材が押圧されたことを示す信号を出力する第2の信号出力手段と、ユーザからの操作入力があったことを示す信号を出力する第3の信号出力手段とからなり、前記電力制御手段は、当該第1の信号出力手段と当該第2の信号出力手段と当該第3の信号出力手段とからの当該信号に基づき前記制御を行うことを特徴とする請求項1記載の筆跡情報生成装置。
  8. コンピュータに、
    ユーザが行う各種操作に対応した信号を生成する信号出力手段から当該信号の入力を受け付ける機能と、
    前記信号出力手段から受け付けた前記信号に基づき、媒体に印刷された符号画像を読み取る符号画像読取手段と、当該符号画像から所定の情報を取得する情報取得手段と、当該所定の情報に基づき当該媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段とを含む各機能部を、供給電力量の異なる複数の電力供給状態の何れかに設定する制御を行う機能と
    を実現させることを特徴とするプログラム。
  9. 前記制御を行う機能は、前記機能部を動作可能とする電力量を供給する第1の電力供給状態と、前記符号画像読取手段に供給する電力量を当該第1の電力供給状態にて当該符号画像読取手段に供給される電力量よりも低く設定する第2の電力供給状態と、当該符号画像読取手段への電力供給を停止する第3の電力供給状態と、前記各機能部への電力供給を停止する第4の電力供給状態との何れかに制御することを特徴とする請求項8記載のプログラム。
  10. 前記制御を行う機能は、前記第2の電力供給状態または前記第3の電力供給状態から前記第4の電力供給状態への移行を、当該第2の電力供給状態または当該第3の電力供給状態の設定から所定時間の経過の後に行うことを特徴とする請求項9記載のプログラム。
  11. 電子文書に基づく文書画像と符号画像とが印刷された媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成装置と、
    前記筆跡情報生成装置にて生成された前記筆跡情報を取得し、取得した当該筆跡情報を前記媒体または当該媒体に印刷された前記電子文書に関連付けて管理する筆跡情報管理装置とを有し、
    前記筆跡情報生成装置は、
    前記媒体に印刷された符号画像を読み取る符号画像読取手段と、
    前記符号画像読取手段にて読み取られた前記符号画像から所定の情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段にて取得された前記所定の情報に基づき前記媒体へのユーザの筆記操作に関連した情報である筆跡情報を生成する筆跡情報生成手段と、
    ユーザが行う各種操作に対応した信号を出力する複数の信号出力手段と、
    前記符号画像読取手段と前記情報取得手段と前記筆跡情報生成手段とを含む当該装置に設けられた各機能部への電力供給を制御する電力制御手段とを備え、
    前記電力制御手段は、前記複数の信号出力手段各々から出力される前記信号に基づき、供給電力量の異なる複数の電力供給状態の何れかを設定する前記制御を行うことを特徴とする筆跡情報管理システム。
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