JP2009180458A - 酸化抑制乾燥炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトな加熱設備と短い加熱時間の直接加熱方式でありながら、冷却設備が比較的簡易であり、冷却による設備コスト及び運転コストを抑えることのできる酸化抑制乾燥炉を提供する。
【解決手段】焼成物原料Oを室内へのバーナー噴射によって直接燃焼加熱する燃焼乾燥室1と、燃焼乾燥室で燃焼乾燥された焼成物Bを冷却ガスGによって冷却する冷却室2と、冷却室を介して冷却ガスを循環させる循環回路31を有した冷却ガス循環装置と、燃焼乾燥室内の排煙Eを循環回路内に合流させる排煙合流管4を具備する。冷却ガスを循環させながら燃焼乾燥室の燃焼による排煙を合流部から循環回路内へ送り込むことで、冷却ガスを低酸素化する。
【選択図】図2

Description

本発明は、焼成後に冷却乾燥を行う酸化抑制乾燥炉に関する。
廃油等の油が付着した鉄くずを固めて焼成し、ブリケットとして再生する際には、ブリケット原料の焼成装置とその後の冷却装置が必要となる。このうち焼成装置は、ブリケット原料を間接加熱する間接加熱方式と、燃焼室内で直接燃焼させる直接加熱方式の2種類に分けられる。このうち間接加熱方式は、熱伝達効率が悪いために長大な加熱経路と多くの加熱時間が必要となり、大規模の設備となる一方、直接加熱方式では比較的熱伝達効率がよいため、加熱設備をコンパクトに構成することが可能である。
石炭や木質チップの直接加熱方式の焼成装置として、炭化炉、コークス炉が挙げられる。このうち炭化炉に付属する除湿乾燥装置として、従来、外気を燃焼装置の高温排ガスとの熱交換によって昇温させ、つづけてこれを降温させて乾燥空気を得て、この乾燥空気を多段式の乾燥室に導入するものが存在した(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−24160号公報
上記直接加熱方式を鉄くずの焼成装置に適用することで、加熱経路に伴う加熱設備をコンパクトにし、加熱工程の時間を短縮することができる。
しかしながら、焼成後のブリケットには残油が付着していることがあり、これが空気に触れると酸化して燃えてしまう。このため、直接加熱方式をブリケット焼成装置に適用する場合には、窒素ガス等といった酸化抑制ガスによる特殊な冷却設備が必要となる。このような冷却設備は構造が複雑であり、設備コスト及び運転コストが嵩んでしまう。
そこで本発明は、コンパクトな加熱設備と短い加熱時間の直接加熱方式でありながら、冷却設備が比較的簡易であり、冷却による設備コスト及び運転コストを抑えることのできる酸化抑制乾燥炉を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく本発明では下記(1)ないし(5)の手段を講じている。
(1)本発明の酸化抑制乾燥炉は、集成粉体からなる焼成物原料Oを焼成、乾燥し、さらに低酸素冷却して焼成物Bを得るものであって、
焼成物原料Oを室内へのバーナー噴射によって直接加熱して燃焼および乾燥させる燃焼乾燥室1と、
燃焼乾燥室1で燃焼乾燥された焼成物Bを冷却ガスGによって冷却する冷却室2と、
冷却室2を介して冷却ガスGを循環させる循環回路31、循環回路31内の冷却ガスGを熱交換する熱交換器32、及び循環回路31内に冷却ガスGを循環させる循環ファン33を有した冷却ガス循環装置3と、
燃焼乾燥室1内の排煙を循環回路31内に配した合流部に合流させる排煙合流管4とを具備してなり、
冷却ガス循環装置3によって冷却ガスGを循環させながら、排煙合流管4によって燃焼乾燥室1の燃焼による排煙を前記合流部から循環回路31内へ送り込むことで、
冷却ガスGを低酸素化することを特徴とする。
このうち冷却ガス循環装置3は少なくとも、冷却室を介して冷却ガスを循環させる循環回路を有したものであればよい。
ここで通常運転において、循環回路31、排煙合流管4は共に、空気の取り込み口を有さない閉回路である。運転開始時から発生する排煙はすべて循環回路31内に送り込まれるため、運転開始当初は大気中の酸素濃度であった循環回路31内の冷却ガスGが、運転と共に徐々に低酸素化する。
このようなものであれば、直接燃焼方式でありながら、酸化抑制冷却ガスGを別途用意する必要が無く、効率的に、且つ簡易な設備で焼成物Bを得ることができる。また直接の燃焼乾燥室1で燃焼と乾燥を連続的に行うため、長い原料搬送経路を必要としないコンパクトな設備で成り立つ。
(2)上記酸化抑制乾燥炉において、燃焼乾燥室1が燃焼空気の取込み量を調整しうる取込み量調節器11と、燃焼空気を排出しうる排気隙口13とを有してなると共に、
排煙合流管4は合流させる排煙の量を調節する排煙量調節器41を有してなり、この排煙量調節器41は、取込み量調節器11による燃焼空気の取込み量に比例した排煙量に調整するものであることが好ましい。
すなわち排煙量調節器41による排煙量の調節は、取込み量調節器11の調節によって燃焼空気の取込み量が増えると、それに比例して排煙の合流量を増やすようにし、また、取込み量調節器11の調節によって燃焼空気の取込み量が減ると、それに比例して排煙の合流量を減らすようにする。この排煙量調節器41の調節は、取込み量調節器11に対する比例制御によって自動的に行われる。
上記のようなものであれば、燃焼乾燥室1は、燃焼空気を排出しうる排気隙口13を有した半開放型の燃焼室を有することとなる。また上記の排煙量調節器41は具体的には例えば、開度調節可能なダンパーからなり、このダンパーの開度は、燃焼乾燥室1の燃焼空気の取込み量による比例制御によって自動調節される。つまり排煙量調節器41が、燃焼室内からの排煙ガスの量を、燃焼空気の取込み量に比例した量に自動調整する。このことで、燃焼室内の圧力を略一定に保つことができ、燃焼室内の燃焼時の気流(循環気流を中心とした室内気流)の方向が安定する。燃焼空気の取り込み量に応じて自動調整するという簡易な制御方法によって燃焼・乾燥の各工程を安定した状態で行うことができる。
(3)上記いずれかの酸化抑制乾燥炉において、燃焼乾燥室1と冷却室2とが、焼成物Bの搬送経路上に配された中間冷却路5によって連通され、
冷却室2内の圧力を燃焼乾燥室1内の圧力よりも高い状態として運転することで、
冷却室2内の冷却ガスGの一部が、中間冷却路5を通って燃焼乾燥室1内に流れ込み、
燃焼乾燥室1を出た焼成物Bを中間冷却路5で予備冷却するものであることが好ましい。
循環量調節器34および排出量調節器によって、上記のように冷却室2を燃焼乾燥室1よりも高い室内圧に保つことで、燃焼乾燥後の焼成物Bを、冷却室2で冷却する前に低酸素冷却ガスGで予備冷却することができる。
また、冷却ガスGの一部が燃焼乾燥室1内に流れ込むことで、排煙合流管4からの排煙の混入によって汚れた冷却ガスGを加熱処理することができる。燃焼乾燥室1からの排煙ガスが冷却ガスGの循環回路31に合流したのち、再び冷却室2から燃焼乾燥室1に戻ることで、燃焼乾燥室1と冷却室2とのガスの循環システムが構成される。これにより、燃焼空気、乾燥気、排ガス及び冷却ガスGのそれぞれに含まれる粉塵や塵芥を再処理し続けることが可能である。
(4)上記いずれかの酸化抑制乾燥炉において、燃焼乾燥室1が、焼成物Bの搬送経路上に配置された一空間で構成され、
この一空間からなる室内に、
搬送経路の下方側から上流側に向かって側方へバーナー噴射するためのバーナー噴射口12と、
室内で発生して乾燥ガスとなった排煙を上方へ排出する排煙口14とを有してなり、
バーナー噴射口12が搬送経路の下流側にあたる室内一側壁の上方に配されると共に、排煙口14がその付近上部の室内天井に配されることで、
室内上部に側方噴射された燃焼空気が、噴射後に室内下部の搬送経路上を搬送方向に沿って還流しながら乾燥空気となることで、燃焼と乾燥を同順に連続的に行うものであることが好ましい。
上記のものであれば、気流は、燃焼乾燥室1内の上方において、一側壁部分である搬送経路下流側から他側壁部分である搬送経路上流側へ流れ、さらに他側壁部分において上方から下方へ流れ、そして燃焼乾燥室1内の下方において、他側壁部分である搬送経路上流側から一側壁部分である搬送経路下流側へと流れる。気流はさらに一側壁部分において下方から上方へ流れて排煙口14から排出されることで、室内で全体的に循環気流が発生する。
これにより、室内下方では搬送経路に沿った気流が発生し、焼成および乾燥が連続的且つ効率的に行われる。これによって燃焼乾燥室1の容積やバーナー容量を縮小化することも可能となる。
(5)上記いずれかの酸化抑制乾燥炉において、焼成物原料Oが、引火点を有さない油分を含んだブリケット原料であり、焼成物Bがブリケットであることが好ましい。
上記手段によれば、燃焼乾燥路から排出される燃焼ガスを循環冷却経路中に連続還元することで、コンパクトな加熱設備と短い加熱時間の直接加熱方式でありながら、冷却設備が比較的簡易であり、冷却による設備コスト及び運転コストを抑えた酸化抑制乾燥炉を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態例を、実施例として示す各図面と共に説明する。図1は本発明の実施例1の酸化抑制乾燥炉の系統図である。図2および図3はそれぞれ、実施例1の酸化抑制乾燥炉の側面視および平面視構造説明図である。図4は比較冷却試験における各サンプルの冷却時間と酸化状態をまとめた図である。
本発明の酸化抑制乾燥炉は、集成粉体からなる焼成物原料Oを焼成、乾燥し、さらに低酸素冷却して焼成物Bを得るものである。その基本的な構成として、
焼成物原料Oを室内へのバーナー噴射によって直接燃焼加熱する燃焼乾燥室1と、
燃焼乾燥室1で燃焼乾燥された焼成物Bを冷却ガスGによって冷却する冷却室2と、
冷却室2を介して冷却ガスGを循環させる循環回路31、循環回路31内の冷却ガスGを熱交換する熱交換器32、及び循環回路31内に冷却ガスGを循環させる循環ファン33を有した冷却ガス循環装置3と、
燃焼乾燥室1内の排煙を循環回路31内に合流させる排煙合流管4とを具備してなる。
そして、冷却ガス循環装置3によって冷却ガスGを循環させながら燃焼乾燥室1の燃焼による排煙を水平配管された排煙合流部から循環回路31内へ送り込むことで、冷却ガスGを運転開始と共に徐々に低酸素化し、さらに運転継続と共に一部の粉塵を再焼却しながら循環使用するものである。以下、各構成につき詳述する。
(焼成物原料O)
本実施例の焼成物原料Oは、引火点を有さない油分を含んだブリケット原料であり、その集成体を焼成してなるブリケットが焼成物Bである。但し本発明の焼成物原料Oや焼成物Bは、必ずしもブリケット原料やブリケットに限られるものではなく、油分を含む焼成物原料Oであれば粉末の集成体原料に限らず、本発明をそのまま適用することができる。また本発明の構成に適う焼成物Bであれば油分以外のものを含む原料でも良い。
(燃焼乾燥室1)
燃焼乾燥室1は燃焼空気の取込み量を調整しうる取込み量調節器11と、燃焼空気を排出しうる排気隙口13とを有する。排煙口14とは別に、燃焼空気の一部が排出される排気隙口13を有し、室内の一部が大気に開放した半開放型の燃焼炉となっている。
燃焼乾燥室1は、焼成物Bの搬送経路上に配置された一空間で構成される。この一空間は具体的には、搬送経路の下流側から上流側に向かって徐々に天井高が小さくなる、側面視半ドーム型形状である。この一空間内のうち、搬送経路下流側端部にバーナー噴射するためのバーナー噴射口12が設けられ、その近傍の搬送経路下流側付近に乾燥ガスとしての排煙を上方へ排出する排煙口14が設けられ、そして搬送経路上流側端部に、燃焼空気の一部が自然排出する排気隙口13が設けられる。
バーナー噴射口12は、搬送経路の下方側から上流側に向かって側方へバーナー噴射する。このバーナー噴射口12は、搬送経路の下流側にあたる室内一側壁の上方に二つが並列して配されると共に、排煙口14はその付近上部の室内天井に一つ配されている。これにより、室内上部に側方噴射された燃焼空気が、その後室内下部を搬送経路に沿って還流し、燃焼と乾燥とを連続的に行う。
燃焼乾燥室1内の燃焼空気流は具体的には、燃焼乾燥室1内の上方において、一側壁部分である搬送経路下流側から他側壁部分である搬送経路上流側へ流れ、さらに他側壁部分において上方から下方へ流れ、そして燃焼乾燥室1内の下方において、他側壁部分である搬送経路上流側から一側壁部分である搬送経路下流側へと流れる。気流はさらに一側壁部分において下方から上方へ流れて排煙口14から排出されることで、室内で全体的に循環気流が発生する。ここで室内は、側面視にて略対数関数曲線状あるいは略二次曲線状の弯曲天井部で覆われており、室内上部で層流による循環気流となり、室内全体でバーナー噴射口12から排煙口14に向かう側断面視循環気流となる。これにより、室内下方では搬送経路に沿った燃焼空気流が発生し、焼成および乾燥が連続的且つ効率的に行われ、燃焼乾燥室1の容積やバーナー容量を縮小化することが可能となる。
取り込み量調節器では新鮮空気の取り込み量を調節しながらバーナーに新鮮空気を供給する。この取り込み量調整器は、燃焼温度、燃焼火の発色、室内圧力等といった燃焼乾燥室1内の燃焼状況に応じて自動或いは手動で設定または調節される。また取り込み量調節器による新鮮空気の取り込み量に連動して、排煙合流管4の排煙量調節器41が自動調節される。
(搬送手段)
本実施例はいわゆる移動床式の燃焼炉であり、焼成物原料O及び焼成物Bは、搬送手段として採用される搬送ベルト8上を、ある程度の時間をかけて送られる。本酸化抑制乾燥路は、この搬送ベルト8が伸びる搬送経路上を、上流側から順に、燃焼乾燥室1、中間冷却路5、及び冷却室2が覆う形となって構成され。その後回収箱9へ回収される。具体的には、焼成物原料Oは搬送ベルト8上で搬送方向に送られ、凡そ20分(18分ないし23分)をかけて燃焼乾燥室1を通ることで燃焼及び乾燥され、焼成物Bとなる。その後続けて、凡そ10分をかけて中間室を通ることで予備冷却され、更に続けて、凡そ30分をかけて冷却室2を通ることで冷却される。
(冷却室2)
循環量調節器34および排出量調節器によって、冷却室2内の通常運転時の圧力は、大気圧よりも高く、かつ燃焼乾燥室1内の圧力よりも高い状態となっている。このように冷却室2内の圧力を燃焼乾燥室1内の圧力よりも高い状態として運転することで、冷却室2内の冷却ガスGの一部が、後述する中間冷却路5を通って燃焼乾燥室1内に流れ込む。
燃焼乾燥室1からの排煙ガスが冷却ガスGの循環回路31に合流したのち、再び冷却室2から燃焼乾燥室1に戻ることで、燃焼乾燥室1と冷却室2とのガスの循環システムが構成される。これにより、燃焼空気、乾燥気、排ガス及び冷却ガスGのそれぞれに含まれる粉塵や塵芥を再処理し続けることが可能である。
冷却室2内の搬送経路下流側の下方側部には、循環回路31に連通されて冷却ガスGが噴出する冷却ガス噴出口21が設けられる。冷却ガスGは、冷却ガス噴出口21付近の循環回路31に介設された循環ファン33によって、ブリケット焼成材を搬送する搬送ベルト8の下方側部から搬送ベルト8へ向かって噴出される。これによって、排ガス循環装置からの冷却ガスGが、冷却室2内の下方側部から室内へ乱噴出され、燃焼乾燥室1よりも高圧の状態でブリケット焼成材を搬送する。冷却ガス噴出口21は室内片側でもよく、搬送ベルト8の両側から吹き付けるものでも良い。
冷却室2内の搬送経路上流側の天井部には、循環回路31に連通されて冷却ガスGが排出される冷却ガス排出口22が設けられる。冷却室2内に噴出された冷却ガスGは、中間冷却路5に噴出すか隙間から大気中に漏れ出す一部を除いて、この冷却ガス排出口22に還流して、再び循環回路31内を巡る。
(冷却ガス循環装置3)
冷却ガス循環装置3は、冷却室2を介して冷却ガスGを循環させる循環回路31、循環回路31内の冷却ガスGを熱交換する熱交換器32、循環回路31内に冷却ガスGを循環させる循環ファン33、及び循環する冷却ガスGの循環量を調節する循環量調節器34を有する。
循環回路31は通常運転において空気の取り込み口を有さない閉回路である。運転開始時から発生する排煙はすべて循環回路31内に送り込まれるため、運転開始当初は大気中の酸素濃度であった循環回路31内の冷却ガスGが、運転と共に徐々に低酸素化する。
実施例の熱交換器32は、水冷式のものを循環回路31の経路のうち循環ファン33の手前付近に介設している。空冷式あるいは冷媒式の熱交換器32でも良い。
実施例の循環ファン33は、排気循環ブロワーを冷却ガス噴出口21の直前付近に介設しており、このブロワーから冷却ガスGを冷却室2内に噴出しつづけることで、冷却室2内を大気圧よりも高い正圧に保っている。
循環回路31には循環量調節器34が介設され、この介設部付近には排気排出路7が分岐接続される。排気排出路7の分岐接続部付近にはさらに排気排出量調節器7Bが介設される。循環量調節器34は通常運転において開状態であり、非常時或いは運転停止の際に、絞り状態或いは閉状態となる。排気排出量調節器7Bは通常運転において閉状態であり、非常時或いは運転停止の際には前記循環量調節器34と反連動して開状態となる。燃焼乾燥室1及び冷却室2それぞれの室内圧力は、循環量調節器34および後述の排煙量調節器41によって一定に保たれる。
(排煙合流管4)
排煙合流管4は、燃焼乾燥室1の排煙路と連通し、循環回路31の上部水平管部分に、T字状に水平合流接続して合流する。この合流部は上下方向に亘る循環回路31のうち最も高い位置の水平配管に設けられる。これにより、燃焼乾燥室1からの排煙がスムーズに合流し、冷却ガスGの排煙路或いは燃焼乾燥室1への逆流を防止することができる。
排煙合流管4には合流排煙の量を調節する排煙量調節器41が介設される。この排煙量調節器41は、取込み量調節器11による燃焼空気の取込み量に比例した排煙量に調整する。具体的には、開度調節可能なダンパーからなり、このダンパーの開度は、燃焼乾燥室1の燃焼空気の取込み量による比例制御によって自動調節される。つまり排煙量調節器41が、燃焼室内からの排煙ガスの量を、燃焼空気の取込み量に比例した量に自動調整する。燃焼空気の取り込み量に応じて自動調整するため、簡易な制御方法となっている。このことで、燃焼乾燥室1内の圧力を略一定に保つことができ、燃焼乾燥室1内の燃焼時の中心的気流(燃焼乾燥室1内のバーナー噴出口12から排煙口14に至るまでの側断面視循環気流)の方向が安定する。
排煙合流管4の循環量調節器34の介設部付近には排気排出路7が分岐接続される。排気排出路7にはさらに排気排出量調節器7Bが介設される。排煙量調節器41は通常運転において調節された開状態であり、逆流や異常燃焼等の非常時或いは運転停止の際に閉状態となる。これに対し、排気排出量調節器7Bは通常運転において閉状態であり、非常時或いは運転停止の際には前記排煙量調節器41と反連動して開状態となる。燃焼乾燥室1及び冷却室2それぞれの室内圧力は、排煙量調節器41および前記循環量調節器34によって一定に保たれる。
なお排煙合流管4のうち排気排出路7と排煙口14の間に、循環回路31から燃焼乾燥室4への逆流を防止するための逆止弁を介設しても良く、燃焼乾燥室4からの排煙を吸引する排煙ファンを介設してもよい(図示せず)。
排煙合流管4は前記循環回路31と同様、通常運転において、空気の取り込み口を有さない閉回路である。運転開始時から発生する排煙はすべて循環回路31内に送り込まれるため、運転開始当初は大気中の酸素濃度であった循環回路31内の冷却ガスGが、運転と共に徐々に低酸素化する。
このようなものであれば、直接燃焼方式でありながら、酸化抑制冷却ガスGを別途用意する必要が無く、効率的に、且つ簡易な設備で焼成物Bを得ることができる。また直接の燃焼乾燥室1で燃焼と乾燥を連続的に行うため、長い原料搬送経路を必要としないコンパクトな設備で成り立つ。
(中間冷却路5)
中間冷却路5は焼成物Bの搬送経路上に配され、燃焼乾燥室1と冷却室2とを連通する。燃焼乾燥室1を出た焼成物Bを冷却室2前で予備冷却するものである。
またこの中間冷却路5を通って、冷却ガスGの一部は燃焼乾燥室1内に流れ込む。このことで、排煙合流管4からの排煙の混入によって汚れた冷却ガスGを加熱処理することができる。
〔冷却比較試験〕
模擬的に冷却比較試験を行い、密閉冷却、大気による空冷却、炉内自然冷却、並びに排気5%、7%、及び10%を含む各試料それぞれについて、廃油バーナーテスト炉にてブリケットを加熱し、各冷却方法による冷却試験を行って、酸化の程度及び冷却時間を比較した。このうち排気7%及び10%のものが、本発明の実施例の循環冷却及び排煙合流による冷却ガスGの冷却条件に相当する。加熱前後のブリケットの重さは、加熱前2300g、加熱後2260gである。
具体的には、燃焼乾燥室1内にて雰囲気温度800度基準で14個のブリケットを並べて加熱し、発煙と発火がなくなったことを確認したのちに加熱を停止した。そのうち7個のブリケットを冷却室2にて排気を含む冷却ガスGで290度まで冷却し、残りの7個を外気にさらし、扇風機で空冷した。
各試料の加熱、冷却条件を表1に、焼成・冷却されたブリケットの状態を表2にまとめる。また燃焼方法、冷却方法並びに燃料の各種類を好ましい順に並べた選定表を表3にまとめる。各サンプルの酸化状態及び冷却時間を図4に示す。酸化状態には、密閉冷却の酸化程度を基準とした非酸化率を示す。
Figure 2009180458
Figure 2009180458
Figure 2009180458
冷却時間については、大気による空冷却並びに排気5%、7%、及び10%のもの(本発明の冷却ガスGに相当するもの)が20〜40分と短かった。このうち排気5%、7%、10%を含むものはほとんど酸化せず、密閉冷却の酸化程度を基準とした非酸化率がいずれも70%以上であったのに対し、空冷却のものは非酸化率が50%程度であった。これらから、連続式燃焼冷却1時間以内で、最も酸化抑制の条件を満たす組み合わせは、設定800度、直接加熱、排気冷却のものであったといえる。また燃焼乾燥室1で使用する燃料を比較するに、ガス、A重油、エンジンオイル、廃食油の順に良好であった。
本発明は上述の通り、燃焼過熱後の排煙ガスを冷却してこれを含む冷却ガスGを循環させて低酸素濃度雰囲気の冷却ガスGを連続発生させ、これを正圧下で循環させることとしている。これにより、直接加熱式の乾燥炉を有していながら、酸化防止のための冷却ガスG設備が不要となった。また連続式で簡易且つコンパクトな設備を構築することができ、設備コスト及び運転コストのどちらも削減することができる。
また燃焼乾燥室1として一つの室空間内で燃焼工程と乾燥工程とを連続的に行い、燃焼ガスで直接乾燥対象物から発生する油煙を直接燃焼させるものとしている。これにより、消煙炉や乾燥設備を必要とせず、機構や設備の簡略化、コンパクト化が達成される。燃焼室内は原料の発火温度(ブリケット原料の場合600℃)以上に保たれており、高温環境の室内へ燃焼空気を循環させることによって燃焼と乾燥を連続的に達成している。
また燃焼室内の圧力は排煙量調節器41のダンパー開度の調節によって常に一定に保たれ、安定した直接加熱を連続的に行うことができる。ここで排煙量調節器41のダンパー開度は、燃焼バーナー6の燃焼空気用コントロールモーターと同じ比率とし、燃焼空気の取り込み量調節と連動して同時に作動させるため、余分な制御機器を必要としない。
また、冷却室2内の空気を、熱交換器32によって冷却しながら循環ファン33たる循環ブロワーによって循環させておき、ここに閉回路によって連結された排煙合流管4が、他に空気を取り込むことなく密閉合流するものとしている。これにより、循環空気に少しずつ排ガスが混入し、酸素濃度が運転継続と共に連続的に且つ徐々に下がるものとしている。排ガスの混入量は前記排煙量調節器41のダンパー開度によって自動調節されるため、燃焼環境に応じた排煙合流量となり、適度な酸素濃度環境を燃焼状態と連動する形で保つことができる。
以上のように本発明は、焼成、乾燥、冷却までを一括で管理して行う焼成物O生成システムとして成り立ち、また一部要素である燃焼乾燥炉、冷却炉、低酸素循環冷却システムとしても成り立つ。その他本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更、代替、置換、並びに要素の抽出及び組み合わせが可能である。
本発明の実施例1の酸化抑制乾燥炉の系統図である。 実施例1の酸化抑制乾燥炉の側面視構造説明図である。 実施例1の酸化抑制乾燥炉の平面視構造説明図である。 冷却実験における各サンプルの冷却時間と酸化状態をまとめた図である。
符号の説明
1 燃焼乾燥室
11 取込み量調節器
12 バーナー噴射口
13 排気隙口
14 排煙口
2 冷却室
21 冷却ガス噴出口
22 冷却ガス排出口
3 冷却ガス循環装置
31 循環回路
32 熱交換器
33 循環ファン
34 循環量調節器
4 排煙合流管
41 排煙量調節器
5 中間冷却路
6 燃焼バーナー
61 取込み量調節器
7 排気排出路
7B 排気排出量調節器
8 搬送ベルト
9 回収箱
B 焼成物
E 排煙
G 冷却ガス
O 焼成物原料

Claims (5)

  1. 集成粉体からなる焼成物原料を焼成、乾燥し、さらに低酸素冷却して焼成物を得るものであって、
    焼成物原料を室内へのバーナー噴射によって直接燃焼加熱する燃焼乾燥室と、燃焼乾燥室で燃焼乾燥された焼成物を冷却ガスによって冷却する冷却室と、冷却室を介して冷却ガスを循環させる循環回路を有した冷却ガス循環装置と、燃焼乾燥室内の排煙を循環回路内に合流させる排煙合流管とを具備してなり、
    冷却ガス循環装置によって冷却ガスを循環させながら燃焼乾燥室の燃焼による排煙を排煙合流管によって循環回路内へ送り込むことで、冷却ガスを低酸素化することを特徴とする酸化抑制乾燥炉。
  2. 燃焼乾燥室が燃焼空気の取込み量を調整しうる取込み量調節器と、燃焼空気を排出しうる排気隙口とを有し、
    排煙合流管は合流させる排煙の量を調節する排煙量調節器を有し、この排煙量調節器は、取込み量調節器による燃焼空気の取込み量に比例した排煙量に調整するものである請求項1記載の酸化抑制乾燥炉。
  3. 燃焼乾燥室と冷却室とが、焼成物の搬送経路上に配された中間冷却路によって連通され、冷却室内の圧力を燃焼乾燥室内の圧力よりも高い状態として運転することで、冷却室内の冷却ガスの一部が中間冷却路を通って燃焼乾燥室内に流れ込み、中間冷却路において燃焼乾燥室を出た焼成物を予備冷却する請求項1または2記載の酸化抑制乾燥炉。
  4. 燃焼乾燥室が、焼成物の搬送経路上に配置された一空間で構成され、室内の搬送経路の下方側から上流側に向かって側方へバーナー噴射するためのバーナー噴射口と、室内で発生した排煙を上方へ排出する排煙口とを有してなり、
    バーナー噴射口が搬送経路の下流側にあたる室内一側壁の上方に配されると共に、排煙口がその付近上部の室内天井に配されることで、
    室内上部に側方噴射された燃焼空気が、噴射後に室内下部の搬送経路上を搬送方向に沿って流れることで、燃焼と乾燥とを連続的に行うものである請求項1、2または3のいずれか記載の酸化抑制乾燥炉。
  5. 焼成物原料が、引火点を有さない油分を含んだブリケット原料であり、焼成物がブリケットである請求項1、2、3または4のいずれか記載の酸化抑制乾燥炉。
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