JP2009180107A - 密閉型スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 密閉ハウジングを分割した構造の採用に際し、組み立て精度や生産性および組み立て性の向上を図ることができ、また必要に応じて異径ハウジングを簡易に実現することができる密閉型スクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】 密閉ハウジング10を、内部に電動モータ4が固定設置されるセンターハウジング10Aと、該センターハウジング10Aの上端部に設けられる環状のベアリングブラケット11と、該ベアリングブラケット11に設けられ、内部にスクロール圧縮機3が収容設置される上部ハウジング10Cとから構成し、ベアリングブラケット11の外周部にセンターハウジング10Aおよび上部ハウジング10Cの端部が嵌合され、各ハウジングが外周側から溶接接合される第1および第2の溶接接合部54,55を設けるとともに、その上面にスクロール圧縮機3が組み込まれるベアリングケース31をボルト12により固定設置した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、密閉ハウジング内にスクロール圧縮機とそれを駆動する電動モータとが収容設置される密閉型スクロール圧縮機に関するものである。
密閉型スクロール圧縮機において、スクロール圧縮機を密閉ハウジング内に固定設置するための構造は、従来から種々提案がなされている。スクロール圧縮機は、一般にベアリングケースを備えており、このベアリングケースを密閉ハウジングに直接詮溶接またはカシメ止めし、これにスクロール圧縮機を組み付けるようにしたもの、あるいは密閉ハウジング内にベアリングブラケットを溶接し、これにベアリングケースをボルト結合してスクロール圧縮機を組み付けるようにしたもの等がその代表例である。
ベアリングブラケットにベアリングケースをボルト結合してスクロール圧縮機を組み込んだ密閉型スクロール圧縮機は、ベアリングブラケットの設置が必要となる反面、詮溶接やカシメ止めによる歪みの影響を受けず、芯出しが容易になるという特長を有する。かかる構成の密閉型スクロール圧縮機としては、例えば、特許文献1に示されるように、密閉ハウジングの内周面にベアリングブラケットを溶接等により直接接合するようにしたものと、特許文献2に示されるように、ベアリングブラケットを挟んで密閉ハウジングを上下に分割し、分割された上下ハウジングをそれぞれベアリングブラケットに接合するようにしたものとが提案されている。
特開平5−99168号公報(図1参照) 特開2000−97173号公報(図1参照)
上記特許文献1に示すものは、ベアリングブラケットを密閉ハウジングの内周面に溶接等により接合している。しかし、かかる構成では、ベアリングブラケットの溶接が内周溶接となるために作業性が悪く、しかも溶接ビード処理あるいはベアリングブラケットにおけるベアリングケースの設置座面の仕上げ加工がし難い等の問題があり、生産性や組み立て精度の低下をもたらすという課題を有している。
また、特許文献2に示すものは、ベアリングブラケットに上下に分割したハウジングをそれぞれ接合するようにしている。しかしながら、分割されたハウジングを作業性や生産性や考慮して容易にかつ効率よくベアリングブラケットに溶接接合するためのブラケット構造や溶接構造、あるいは分割ハウジングによる特長を活かす構成等を具体的に教示ないし示唆するものではなく、未だ多くの課題を有している。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ベアリングブラケットを介在して密閉ハウジングを分割した構造の採用に際し、組み立て精度や生産性および組み立て性の向上を図ることができ、また必要に応じて異径ハウジングを簡易に実現することができる密閉型スクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の密閉型スクロール圧縮機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる密閉型スクロール圧縮機は、密閉ハウジング内の下方部に電動モータを設置するとともに、その上方部に前記電動モータにより駆動されるスクロール圧縮機を設置した密閉型スクロール圧縮機において、前記密閉ハウジングを、下端部が下部ハウジングにより密閉され、内部に前記電動モータが固定設置される円筒状のセンターハウジングと、該センターハウジングの上端部に設けられる環状のベアリングブラケットと、該ベアリングブラケットに設けられ、前記センターハウジングの上方部を密閉するとともに、その内部に前記スクロール圧縮機が収容設置される上部ハウジングとから構成し、前記ベアリングブラケットの外周部に前記センターハウジングおよび前記上部ハウジングの端部がそれぞれ嵌合され、各ハウジングが外周側から溶接接合される第1および第2の溶接接合部を設けるとともに、その上面に前記スクロール圧縮機が組み込まれるベアリングケースをボルトにより固定設置したことを特徴とする。
本発明によれば、密閉ハウジングがベアリングブラケットを境に電動モータが収容されるセンターハウジングと、スクロール圧縮機が収容される上部ハウジングとに分割されるので、スクロール圧縮機を組み込むベアリングケースが固定設置されるベアリングブラケット上面の仕上げ加工を容易に行うことができる。つまり、ベアリングブラケットをセンターハウジングに溶接接合した後、ベアリングブラケットの上面を露出した状態で仕上げ加工することが可能となるため、上面を切削する等の仕上げ加工を容易化することができると同時に、溶接時に発生した熱変形を除去することができる。これによって、ベアリングブラケット上面に固定設置されるスクロール圧縮機の組み立て精度を高めることができるとともに、その生産性および組み立て性の向上を図ることができる。また、ベアリングブラケットの第1および第2の溶接接合部にセンターハウジングおよび上部ハウジングの端部を嵌合し、各ハウジングを外周側から溶接接合するようにしているため、溶接作業の容易化を図ることができるとともに、溶接ビード処理の不要化または容易化を実現し、生産性の向上を図ることができる。さらに、ベアリングブラケットを介してその第1および第2の溶接接合部に溶接接合されるセンターハウジングおよび上部ハウジングの径を異径とすることが可能となるため、センターハウジングおよび上部ハウジングをそれぞれ収容する電動モータおよびスクロール圧縮機の容量(大きさ)等に合わせて簡便に異径ハウジングとすることができる。
さらに、本発明の密閉型スクロール圧縮機は、上記の密閉型スクロール圧縮機において、前記ベアリングブラケットは、前記上部ハウジングの端部が外嵌合される前記第1の溶接接合部と、前記センターハウジングの端部が内嵌合される前記第2の溶接接合部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、センターハウジングが内嵌合されて第2の溶接接合部に外周側から溶接接合されたベアリングブラケットの外周面に対して、第1の溶接接合部に外嵌合される上部ハウジングを外周側から溶接接合することができる。このため、センターハウジングおよび上部ハウジングをベアリングブラケットの第1および第2の溶接接合部に対して各々外嵌合または内嵌合した状態で外周側から溶接接合し、また、ベアリングブラケットをセンターハウジングと溶接接合した状態でその上面を仕上げ加工することができる。従って、各々の溶接作業および上面仕上げ加工の容易化を図ることができるとともに、溶接ビード処理を不要化または容易化し、生産性を向上することができる。
さらに、本発明の密閉型スクロール圧縮機は、上述のいずれかの密閉型スクロール圧縮機において、前記ベアリングブラケットには、前記センターハウジングとの溶接後に加工される前記ベアリングケース固定用のボルト孔が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ベアリングブラケットに設けられるベアリングケース固定用のボルト孔を、ベアリングブラケットをセンターハウジングに溶接後に加工するようにしているため、溶接時の熱変形あるいはベアリングブラケットおよびセンターハウジングの軸心ズレによるボルト孔の位置ズレ発生を防止することができる。これにより、スクロール圧縮機の組み立て性および組み立て精度の向上を図ることができる。
さらに、本発明の密閉型スクロール圧縮機は、上述のいずれかの密閉型スクロール圧縮機において、前記ベアリングブラケットの上面には、その内周面から外周側に向って放射状に少なくとも1以上のガス通路溝が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、センターハウジング側からスクロール圧縮機に吸入ガスを取り込むガス通路を、ベアリングブラケットの上面に内周面から外周側に向って放射状に設けられたガス通路溝により構成しているため、吸入ガスをよりハウジング中心に近い位置から取り込むことができる。これによって、油リッチとなり易いハウジング外周側領域からのガスの取り込みを回避し、ガス成分の多い中心側領域からより多くガスを取り込むことが可能となる。このため、冷凍サイクル側への油循環率(OCR)を低減することができる。
さらに、本発明の密閉型スクロール圧縮機は、上記の密閉型スクロール圧縮機において、前記ベアリングブラケットの内周面には、少なくとも前記ガス通路溝が設けられている部位の全部または一部に上方向に拡がるテーパー面が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ベアリングブラケットの内周面のガス通路溝が設けられている部位の全部または一部に上方向に拡がるテーパー面が設けられているため、ガス通路面積を拡大することができるとともに、吸入ガスをテーパー面に沿って滑らかに放射状のガス通路溝へと導くことができる。従って、吸入ガスのガス通路での圧力損失を可及的に低減することができる。
さらに、本発明の密閉型スクロール圧縮機は、上述のいずれかの密閉型スクロール圧縮機において、前記ベアリングブラケットには、その内周面から外周側に向って放射状にスリットが設けられ、該スリットは内周側が前記ベアリングケースで封鎖されることにより外周側に前記電動モータに繋がれるモータリード線の配線通路を形成していることを特徴とする。
本発明によれば、ベアリングブラケットに放射状にスリットを設け、その内周側をベアリングケースで封鎖することにより外周側にモータリード線の配線通路を形成するようにしているため、吸入ガスのバイパスを抑制することができる最小限の通路面積を持った配線通路を、貫通孔を開けることなく簡易に形成することができる。従って、電動モータに繋がれるモータリード線の配線およびその取り出しを容易化することができる。
さらに、本発明の密閉型スクロール圧縮機は、上述のいずれかの密閉型スクロール圧縮機において、前記第1および第2の溶接接合部は、互いに異径とされ、該第1および第2の溶接接合部にそれぞれ異なる径を有する前記センターハウジングおよび前記上部ハウジングが溶接接合されていることを特徴とする。
本発明によれば、ベアリングブラケットにおける第1および第2の溶接接合部が互いに異径とされているので、それぞれに異なる径を有するセンターハウジングおよび上部ハウジングを溶接接合することができる。このため、電動モータを収容するセンターハウジングとスクロール圧縮機を収容する上部ハウジングとを異径のハウジングとすることが可能となり、所要出力が得られる電動モータあるいは所要容量が得られるスクロール圧縮機をハウジング径に制約されることなく、任意に設定できるようになる。従って、モータ容量あるいは圧縮機容量の設定に際し、設計自由度を高めることができるとともに、構成部品の共通化範囲を拡大することができる。
さらに、本発明の密閉型スクロール圧縮機は、上記の密閉型スクロール圧縮機において、前記ベアリングブラケットは、前記センターハウジングおよび前記上部ハウジングのいずれか径が小さい方のハウジング側に凸形状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ベアリングブラケットをハウジング径が小さい方のハウジング側に凸形状に形成しているため、センターハウジングと上部ハウジングとの径が大きく異なる場合においても、ベアリングブラケットへの応力集中を緩和し、密閉ハウジングとしての耐圧強度を容易に確保することができる。従って、高圧で高密度の冷媒使用により圧縮機を小容量化できる一方で、高出力の電動モータを必要とするような密閉型スクロール圧縮機に対して有効適用することができる。
本発明によると、ベアリングブラケットをセンターハウジングに溶接接合した後、ベアリングブラケットの上面を露出した状態で仕上げ加工することができるので、上面を切削する等の仕上げ加工を容易化することができるとともに、溶接時に発生した熱変形を除去することができる。このため、ベアリングブラケット上面に固定設置されるスクロール圧縮機の組み立て精度を高めることができるとともに、その生産性および組み立て性の向上を図ることができる。また、ベアリングブラケットの第1および第2の溶接接合部にセンターハウジングおよび上部ハウジングの端部を嵌合し、各ハウジングを外周側から溶接接合できるようにしているため、溶接作業の容易化を図るとともに、溶接ビードの処理を不要化または容易化し、生産性の向上を図ることができる。さらに、ベアリングブラケットを介してその第1および第2の溶接接合部に溶接接合されるセンターハウジングおよび上部ハウジングの径を異径とすることが可能となるため、センターハウジングおよび上部ハウジングをそれぞれ収容する電動モータおよびスクロール圧縮機の容量(大きさ)等に合わせて簡便に異径ハウジングとすることができる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図6を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る密閉型スクロール圧縮機を用いた冷凍空調用の2段圧縮機1の縦断面図が示されている。なお、本実施形態では、便宜上、低段側にロータリ圧縮機2、高段側にスクロール圧縮機3を用いて構成した2段圧縮機1を例に本発明の第1実施形態に係る密閉型のスクロール圧縮機3について説明するが、本発明は、単段の密閉型スクロール圧縮機、あるいは低段側および高段側を共にスクロール圧縮機とした密閉型の多段スクロール圧縮機にも適用できることは云うまでもない。
密閉型のスクロール圧縮機3を用いた2段圧縮機1は、密閉ハウジング10を備えている。密閉ハウジング10は、円筒状のセンターハウジング10Aと、センターハウジング10Aの上部に全周溶接により設けられた環状のベアリングブラケット11と、センターハウジング10Aの下部を密閉する下部ハウジング10Bと、ベアリングブラケット11の上部に全周溶接により設けられ、センターハウジング10Aの上部を密閉する上部ハウジング10Cとから構成されている。
センターハウジング10A内のほぼ中央部には、ステータ5とロータ6とから構成される電動モータ4が固定設置されている。ロータ6には、回転軸(クランク軸)7が一体に結合されている。この電動モータ4の下部には、低段側のロータリ圧縮機2が設置されている。低段側のロータリ圧縮機2は、シリンダ室20を備え、センターハウジング10A内に固定設置されるシリンダ本体21と、シリンダ本体21の上下に固定設置され、シリンダ室20の上部および下部を密閉する上部軸受22および下部軸受23と、回転軸7のクランク部7Aに嵌合され、シリンダ室20の内周面を回動するロータ24と、シリンダ室20内を吸入側と吐出側とに仕切る図示省略のブレードおよびブレード押えバネ等とを備えた構成とされている。
このロータリ圧縮機2は、吸入管25を介してシリンダ室20内に低圧の冷媒ガス(作動ガス)を吸入し、この冷媒ガスをロータ24の回動により中間圧まで圧縮した後、上部軸受22および下部軸受23を用いて上下に形成されている吐出チャンバ26,27内に吐出し、吐出チャンバ26内で合流した後、センターハウジング10A内に吐き出すように構成されている。この中間圧冷媒ガスは、電動モータ4のロータ6に設けられているガス通路孔6A等を流通して電動モータ4の上部空間に導かれ、さらに高段側のスクロール圧縮機3へと吸入されて2段圧縮されるようになっている。
高段側のスクロール圧縮機3は、上部ハウジング10C内に設けられている。スクロール圧縮機3は、回転軸(クランク軸)7を支持する軸受30が設けられ、ベアリングブラケット11の上面51(図4参照)にボルト12を介して固定設置されるベアリングケース31(フレーム部材または支持部材とも云う。)と、それぞれ端板32A,33A上に立設される渦巻き状ラップ32B,33Bを備え、渦巻き状ラップ32B,33B同士を噛み合わせてベアリングケース31上に組み付けることにより一対の圧縮室34を構成する固定スクロール部材32および旋回スクロール部材33とを備えている。
スクロール圧縮機3は、さらに旋回スクロール部材33と回転軸7の偏心ピン7Bとをドライブブッシュ13を介して結合し、旋回スクロール部材33を公転旋回駆動する旋回ボス部33Cと、旋回スクロール部材33とベアリングケース31との間に設けられ、旋回スクロール部材33を自転を阻止して公転旋回させる自転阻止機構35と、固定スクロール部材32の背面側に設けられ、吐出ポート32Cを開閉する吐出リード弁36と、固定スクロール部材32の背面側に吐出リード弁36を包囲するように固定設置され、油分離室37を形成するディスチャージカバー38と、ディスチャージカバー38の中心部に接続され、圧縮された高圧ガスを外部に吐き出す吐出管39と、油分離室37内に設置され、圧縮ガスから油を遠心分離する油分離機構40とを備えた構成とされている。
上記のスクロール圧縮機3は、低段側のロータリ圧縮機2により圧縮されて密閉ハウジング10に吐き出された中間圧の冷媒ガスを圧縮室34内に吸入し、この中間圧冷媒ガスを旋回スクロール部材33の公転旋回駆動による圧縮動作によって更に高圧状態に圧縮した後、吐出リード弁36を介してディスチャージカバー38内の油分離室37に吐き出すように構成されている。この高温高圧冷媒ガスは、油分離室37内で油分離機構40によりガス中の油が分離された後、吐出管39を介して2段圧縮機1の外部、すなわち冷凍サイクル側へと送出されるようになっている。
また、回転軸(クランク軸)7の最下端部と低段側ロータリ圧縮機2の下部軸受23との間には、公知の容積形給油ポンプ14が組み込まれている。この容積形給油ポンプ14は、密閉ハウジング10の底部に充填されている潤滑油15を汲み上げ、回転軸7内に設けられている給油孔16を経てロータリ圧縮機2およびスクロール圧縮機3の軸受部等の所要潤滑箇所に潤滑油15を強制給油するように構成されている。
給油ポンプ14により給油され、スクロール圧縮機3を潤滑した油、および上記の油分離機構40によって分離された油は、それぞれ固定スクロール部材32およびベアリングケース31に設けられている油落し孔41,42,43を経てベアリングブラケット11に接続されている油排出パイプ44から密閉ハウジング10の底部へと流下されるようになっている。なお、油分離機構40からの油落し孔41には、図示省略の減圧機構が介装されているものとする。
以下に、密閉ハウジング10を上下に分割しているベアリングブラケット11周りの構成について、詳細に説明する。
密閉ハウジング10は、上記のとおり電動モータ4を収容する円筒状のセンターハウジング10Aと、スクロール圧縮機3を収容し、センターハウジング10Aの上部を密閉する上部ハウジング10Cとを備え、ベアリングブラケット11を挟んで一体に溶接接合された構成とされている。
ベアリングブラケット11は、図2ないし図6に示されるように、平板からなる環状のブラケットであり、外周下部に直角に下方に延びたフランジ部50を備えている。このベアリングブラケット11の上面51は、スクロール圧縮機3のベアリングケース31をボルト12により固定設置する座面となるものであり、ボルト12を締結する複数個(本実施形態では6個)のボルト孔52が等間隔で穿設されている。また、ベアリングブラケット11の上面51には、上記した油排出パイプ44を接続するためのパイプ孔53が開口されている。
ベアリングブラケット11の外周部には、上部ハウジング10Cの下端部が外嵌合される第1の溶接接合部54が上半部の外周に、また、センターハウジング10Aの上端部が内嵌合される第2の溶接接合部55がフランジ部50の内周に形成されている。これら第1の溶接接合部54および第2の溶接接合部55に対して上部ハウジング10Cおよびセンターハウジング10Aの端部がそれぞれ嵌合され、別工程においてその外周側から図2に示される矢印A,Bの如く溶接できるように構成されている。
また、ベアリングブラケット11の上面51には、内周面から外周側に向って放射状に一定深さ(図3(B)参照)を有する複数個のガス通路溝56が設けられている。このガス通路溝56は、ベアリングブラケット11の内周側から吸入したガスを外周側へと導くもので、図5に示されるように、ベアリングブラケット11に固定設置されるベアリングケース31の下面および外周面に対応して設けられているガス通路溝31Aとの組み合わせにより、センターハウジング10A内からスクロール圧縮機3の圧縮室34へと連なる吸入ガス通路17を構成するものである。
さらに、ベアリングブラケット11における内周面の上半部は、上方向に拡がるテーパー面57とされている。このテーパー面57は、内周面の全周(本実施形態)にわたって設けることができるが、必ずしも全周にわたって設ける必要はなく、少なくともガス通路溝56と対応する部位に設けられておればよく、高さ方向(厚さ方向)についても、上半部だけでなく、上下面間の厚さ方向について全範囲をテーパー面としてもよい。
また、ベアリングブラケット11には、円周上の1箇所に内周面から外周側に向って放射状に上下に貫通するスリット58が設けられている。このスリット58は、図6に示されるように、ベアリングブラケット11に固定設置されるベアリングケース31によって内周側が封鎖され、外周側の一部がベアリングブラケット11の上下を連通し、ガラス密封端子18(図1参照)を介して電動モータ4に電力を供給するモータリード線19(U−V−W線)を通す配線通路59を形成するように構成されている。
さらに、上記したセンターハウジング10A、上部ハウジング10Cおよびベアリングブラケット11において、ベアリングブラケット11の上面51の仕上げ加工(座面の平面切削加工)とボルト孔52およびパイプ孔53等の加工は、センターハウジング10Aの一端をベアリングブラケット11の第2の溶接接合部55に嵌合してその全周を溶接後に行うようにし、溶接時の熱変形による歪みや孔中心の位置ズレ等が発生しないようにしている。こうして仕上げ加工されたベアリングブラケット11の上面51にベアリングケース31を設置し、更にスクロール圧縮機3の構成部品を組み付ける。その後に上部ハウジング10Cをベアリングブラケット11の第1の溶接接合部54に嵌合してその全周を溶接するようにしている。
また、ベアリングブラケット11に設けられるガス通路溝56やスリット58は、ベアリングブラケット11の最外周面まで貫通しないようにされており、外周面への貫通箇所をなくし、溶接時の変形等に対して可能な限り強度を確保できる構成としている。
なお、本実施形態では、図2に示されるように、電動モータ4を収容するセンターハウジング10Aの内径Φ1に対して、スクロール圧縮機3を収容する上部ハウジング10Cの内径Φ2が僅かに大きく(Φ1<Φ2)され、ベアリングブラケット11の第1の溶接接合部54と第2の溶接接合部55の径も同様の関係とされているが、これは分割されたセンターハウジング10Aと上部ハウジング10Cとが必ずしも同径とされる必要がないことを示すものであって、同径としてもよいことはもちろんである。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
吸入管25を介して低段側のロータリ圧縮機2のシリンダ室20に吸入された低温低圧の冷媒ガスは、ロータ24の回動により中間圧まで圧縮された後、吐出チャンバ26,27内に吐き出される。この中間圧冷媒ガスは、吐出チャンバ26内で合流された後、電動モータ4の下部空間内に吐き出され、そこから電動モータ4のロータ6に設けられているガス通路孔6A等を流通して電動モータ4の上部空間に流動される。
電動モータ4の上部空間に流動された中間圧冷媒ガスは、センターハウジング10Aの中心領域からベアリングケース31の外面とベアリングブラケット11の上面51に放射状に設けられているガス通路溝31A,56とにより構成される吸入ガス流路17を経て固定スクロール部材32および旋回スクロール部材33間に形成される圧縮室34内へと吸入される。この中間圧冷媒ガスは、旋回スクロール部材33が公転旋回駆動されることによる圧縮動作によって高温高圧状態に2段圧縮された後、吐出ポート32Cから吐出リード弁36を介してディスチャージカバー38内に吐き出される。
上記の2段圧縮過程において、給油ポンプ14により給油されてロータリ圧縮機2の潤滑に供された潤滑油15の一部は、冷媒ガス中に溶け込み、中間圧冷媒ガスと共にセンターハウジング10A内に吐き出される。さらに、この中間圧冷媒ガスには、スクロール圧縮機3に給油孔16を介して給油され、スクロール圧縮機3を潤滑した後、油落し孔43および42、油排出パイプ44を経て密閉ハウジング10内の底部へと流下される潤滑油15の一部が溶け込む。こうして潤滑油15が溶解された中間圧冷媒ガスは、油を含んだままスクロール圧縮機3に吸入されて圧縮され、高温高圧ガスとなって油と共に吐出ポート32Cから吐き出される。
この油を含む高温高圧の圧縮ガスは、ディスチャージカバー38内の油分離室37に設けられている遠心式油分離機構40で油が遠心分離された後、ディスチャージカバー38の中心部に接続されている吐出管39より冷凍サイクル側へと吐き出される。これによって、冷凍サイクル側に循環される潤滑油15の油循環率(OCR)を低減し、システム効率を向上させるとともに、圧縮機1における潤滑油不足の発生を解消している。油分離室37で分離された油は、油落し孔41内で減圧機構により低圧に減圧された後、油落し孔42、油排出パイプ44を経て密閉ハウジング10内の底部へと流下させる。
上述のスクロール圧縮機3にあって、密閉ハウジング10を、ベアリングケース31を固定設置するベアリングブラケット11の上下で電動モータ4を収容するセンターハウジング10Aと、スクロール圧縮機3が収容される上部ハウジングとに分割した構成としているので、ベアリングブラケット11をセンターハウジング10Aに溶接接合した後、ベアリングブラケット11の上面51を露出した状態で切削加工やボルト孔52およびパイプ孔53の加工等の仕上げ加工を行うことが可能となる。このため、ベアリングブラケット11の上面51の仕上げ加工を容易化することができるとともに、溶接時に生じた熱変形による歪みやボルト孔52の中心ズレ等を除去することができる。従って、ベアリングブラケット11に固定設置されるスクロール圧縮機3の組み立て精度を高めることができるとともに、その生産性および組み立て性の向上を図ることができる。
また、ベアリングブラケット11の外周に第1の溶接接合部54および第2の溶接接合部55を設け、この第1および第2の溶接接合部54,55に上部ハウジング10Cの端部およびセンターハウジング10Aの端部をそれぞれ外嵌合または内嵌合し、各ハウジング10A,10Cを外周側から溶接接合できるようにしているため、溶接の位置決めおよび溶接作業の容易化を図ることができるとともに、溶接ビード処理の不要化または容易化を実現し、生産性を向上することができる。
また、ベアリングブラケット11を介して第1の溶接接合部54および第2の溶接接合部55に溶接接合されるセンターハウジング10Aおよび上部ハウジング10Cの径を異径とすることが可能となる。つまり、センターハウジング10Aと上部ハウジング10Cとは、必ずしも同径とする必要がなくなるため、センターハウジング10Aおよび上部ハウジング10Cを、それぞれ収容する電動モータ4およびスクロール圧縮機3の容量(大きさ)等に合わせて適宜異径のハウジングとすることができる。
また、ベアリングブラケット11の上面51に内周面から外周側に向って放射状に複数個のガス通路溝56を設け、このガス通路溝56に対応してベアリングケース31の外表面に設けられているガス通路溝31Aとにより吸入ガス通路17を構成しているので、十分な通路面積を有する吸入ガス通路17を密閉ハウジング10の中心領域から外周側に向って形成することができる。このため、センターハウジング10A内の吸入ガスをよりハウジング中心に近い位置から取り込むことができる。従って、油リッチとなり易いハウジング外周域からのガスの取り込みを回避し、ガス成分の多い中心側領域からより多くガスを取り込むことが可能となり、冷凍サイクル側への油循環率(OCR)を低減することができる。
また、上記の構成に加えて、ベアリングブラケット11の内周面の少なくともガス通路溝56が設けられている部位の全部または一部に上方向に拡がるテーパー面57を設けているため、ガス通路面積を一段と拡大することができるとともに、吸入ガスをテーパー面57に沿って滑らかに放射状のガス通路溝56、すなわち吸入ガス通路17へと導くことができる。従って、吸入ガスの吸入ガス通路17での圧力損失を可及的に低減し、吸入効率を高めることができる。
また、ベアリングブラケット11に設けられた放射状スリット58の内周側をベアリングケース31で封鎖することによりその外周側にモータリード線19を通す配線通路59を形成するようにしている。このため、吸入ガスのバイパスを極力抑制することができる最小限の通路面積を持った配線通路59を、貫通孔を開けることなく簡易に構成することができる。これによって、細い貫通孔にモータリード線19を通す必要がなくなり、電動モータ4に繋がれるモータリード線19の配線およびその取り出しを容易化することができる。
さらに、ベアリングブラケット11には、ガス通路溝56やスリット58等を加工しているが、これらをベアリングブラケット11の最外周面まで貫通させないようにし、外周面への貫通箇所をなくしているため、溶接時の変形等に対して可能な限り強度を確保することができる。従って、溶接時の変形を可及的に低減し、組み立て精度を高精度に維持することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、センターハウジング10Aの内径Φ3および上部ハウジング10Cの内径Φ4が異なる。その他の点については第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態において、電動モータ4を収容するセンターハウジング10Aの内径Φ3に対して、スクロール圧縮機3を収容する上部ハウジング10Cの内径Φ4が僅かに小さく(Φ3>Φ4)され、ベアリングブラケット11に設けられる第1の溶接接合部54と第2の溶接接合部55の径も同様の関係とされている。
このように、電動モータ4を収容するセンターハウジング10Aの内径Φ3と、スクロール圧縮機3を収容する上部ハウジング10Cの内径Φ4との関係をΦ3>Φ4とし、第1実施形態のものとは逆に、センターハウジング10Aの内径Φ3を大きくすることも可能である。このため、同じ容量のスクロール圧縮機3に対して、異なる仕様もしくは出力容量(大きさ)の電動モータ4を組み合わせて異なる性能の密閉型スクロール圧縮機3を製造する等のバリエーションが簡便に実施可能となる。この場合、スクロール圧縮機3の構成部品を共通化することができる。これ以外は第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1および第2実施形態に対して、センターハウジング10Aの内径Φ5と上部ハウジング10Cの内径Φ6との異径比率をより大きくしている点が異なる。その他の点については第1および第2実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態において、電動モータ4を収容するセンターハウジング10Aの内径Φ5がスクロール圧縮機3を収容する上部ハウジング10Cの内径Φ6に対して極端大きくされている(Φ5>>Φ6)。
上記内径Φ5、Φ6に対応してベアリングブラケット11Aに設けられる第1の溶接接合部54と第2の溶接接合部55の径も同様の関係とされるが、本実施形態の場合、センターハウジング10Aの内径Φ5の大きさに対応して半径方向に張り出すベアリングブラケット11Aのフランジ部50Bが、密閉ハウジング10の耐圧強度を確保するため、径の小さい上部ハウジング10C側に滑らかな凸形状に形成されている。
上記のように、センターハウジング10Aの内径Φ5と上部ハウジング10Cの内径Φ6とが大きく異なる場合(本実施形態とは逆に、上部ハウジング10Cの径の方が大きい場合も同様)に、ベアリングブラケット11Aをハウジング径が小さい方のハウジング側に凸形状に形成することにより、ベアリングブラケット11Aへの応力集中を緩和し、密閉ハウジング10としての耐圧強度を容易に確保することができる。このため、高圧で高密度の冷媒使用により圧縮機を小容量化できる一方で、高出力の電動モータを必要とするような密閉型スクロール圧縮機に対して有効適用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態にかかる密閉型スクロール圧縮機3は、R410A冷媒やCO2冷媒のほか、いかなる冷媒(作動ガス)を使用する冷凍サイクルの圧縮機にも適用可能であるが、特に第3実施形態のような密閉型スクロール圧縮機3は、高圧冷媒であるCO2冷媒用に使用して好適である。つまり、CO2冷媒は高圧で密度が高いため、スクロール圧縮機3の容量を小さくできる反面、高容量(高出力)の電動モータ4を必要とすることから、電動モータ4を収容するハウジング径を、スクロール圧縮機3を収容するハウジング径対比で大きくしなければならない場合があり、このような場合に有効適用することができる。
また、一定速電動モータ4を使用する場合にも、電動モータ4を収容するハウジング径が大きくなるので、上記と同様に有効である。また、スクロール圧縮機3を収容するハウジング径を、電動モータを収容するハウジング径対比で大きくしなければならないケースもあるが、この場合、ベアリングブラケット11は、電動モータを収容するハウジング側に滑らかな凸形状に形成すればよい。さらに、ベアリングブラケット11に設ける第1および第2の溶接接合部54,55は、第1の溶接接合部54を上部ハウジング10Cの端部が内嵌合される構成、第2の溶接接合部55をセンターハウジング10Aが外嵌合される構成とすることも可能であり、これも本発明に含まれるものとする。
本発明の第1実施形態に係る密閉型スクロール圧縮機を適用した2段圧縮機の縦断面図である。 図1に示す密閉型スクロール圧縮機のベアリングブラケット周りの拡大縦断面図である。 図2に示す密閉型スクロール圧縮機のベアリングブラケット周りの横断面図(A)とそのガス通路溝部の縦断面相当図である。 図2に示す密閉型スクロール圧縮機のベアリングブラケットおよびセンターハウジングの縦断面図(A)とその右側面図(B)である。 図2におけるa−a断面相当図である。 図2におけるb−b断面相当図である。 本発明の第2実施形態に係る密閉型スクロール圧縮機を適用した2段圧縮機の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る密閉型スクロール圧縮機を適用した2段圧縮機の縦断面図である。
符号の説明
1 2段圧縮機
3 スクロール圧縮機
4 電動モータ
10 密閉ハウジング
10A センターハウジング
10B 下部ハウジング
10C 上部ハウジング
11,11A ベアリングブラケット
12 ボルト
50B フランジ部(凸形状)
51 ベアリングブラケットの上面
52 ボルト孔
54 第1の溶接接合部
55 第2の溶接接合部
56 ガス通路溝
57 テーパー面
58 スリット
59 配線通路
Φ1,Φ3,Φ5 センターハウジング内径
Φ2,Φ4,Φ6 上部ハウジング内径

Claims (8)

  1. 密閉ハウジング内の下方部に電動モータを設置するとともに、その上方部に前記電動モータにより駆動されるスクロール圧縮機を設置した密閉型スクロール圧縮機において、
    前記密閉ハウジングを、下端部が下部ハウジングにより密閉され、内部に前記電動モータが固定設置される円筒状のセンターハウジングと、該センターハウジングの上端部に設けられる環状のベアリングブラケットと、該ベアリングブラケットに設けられ、前記センターハウジングの上方部を密閉するとともに、その内部に前記スクロール圧縮機が収容設置される上部ハウジングとから構成し、
    前記ベアリングブラケットの外周部に前記センターハウジングおよび前記上部ハウジングの端部がそれぞれ嵌合され、各ハウジングが外周側から溶接接合される第1および第2の溶接接合部を設けるとともに、その上面に前記スクロール圧縮機が組み込まれるベアリングケースをボルトにより固定設置したことを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  2. 前記ベアリングブラケットは、前記上部ハウジングの端部が外嵌合される前記第1の溶接接合部と、前記センターハウジングの端部が内嵌合される前記第2の溶接接合部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型スクロール圧縮機。
  3. 前記ベアリングブラケットには、前記センターハウジングとの溶接後に加工される前記ベアリングケース固定用のボルト孔が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の密閉型スクロール圧縮機。
  4. 前記ベアリングブラケットの上面には、その内周面から外周側に向って放射状に少なくとも1以上のガス通路溝が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の密閉型スクロール圧縮機。
  5. 前記ベアリングブラケットの内周面には、少なくとも前記ガス通路溝が設けられている部位の全部または一部に上方向に拡がるテーパー面が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の密閉型スクロール圧縮機。
  6. 前記ベアリングブラケットには、その内周面から外周側に向って放射状にスリットが設けられ、該スリットは内周側が前記ベアリングケースで封鎖されることにより外周側に前記電動モータに繋がれるモータリード線の配線通路を形成していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の密閉型スクロール圧縮機。
  7. 前記第1および第2の溶接接合部は、互いに異径とされ、該第1および第2の溶接接合部にそれぞれ異なる径を有する前記センターハウジングおよび前記上部ハウジングが溶接接合されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の密閉型スクロール圧縮機。
  8. 前記ベアリングブラケットは、前記センターハウジングおよび前記上部ハウジングのいずれか径が小さい方のハウジング側に凸形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の密閉型スクロール圧縮機。

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