JP2009178864A - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクジェット記録ヘッドをインクジェット記録装置へ搭載する際の電気的接続の信頼性を向上させたインクジェット記録ヘッドを提供する。
【解決手段】 本発明に係るインクジェット記録ヘッド1は、インクを吐出するエネルギーを発生させるエネルギー発生素子と、該エネルギー発生素子の駆動を制御するロジック回路と、を有する記録素子基板2と、インクを吐出するための電気信号を前記ロジック回路に印加する経路を形成する電気配線部材3とを有し、前記電気配線部材には第1のコンタクト端子5と第2のコンタクト端子5bとが配され、前記第1のコンタクト端子はインクジェット記録ヘッド駆動時に使用するコンタクト端子であって前記第1のコンタクト端子の複数からなるコンタクト端子群8を形成して配置され、前記第2のコンタクト端子はインクジェット記録ヘッド駆動時に使用しないコンタクト端子であって前記コンタクト端子群の外に配置される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インク等の液体を吐出して記録動作を行うインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの製造方法に関する。
インクジェット記録装置に搭載されているインクジェット記録ヘッドには、一定量のインクを収納したインク収納部とインクジェット記録ヘッド部とが一体の形態のものがある。このようなインクジェット記録ヘッドにおいては、インク収納部のインクが無くなる度にインクジェット記録ヘッドをインクジェット記録装置のキャリッジから取り外して交換する。そのため、インクジェット記録装置とインクジェット記録ヘッドとの電気的接続に関して、非常に高い信頼性が要求される。
従来、インクジェット記録装置とインクジェット記録ヘッドとの電気的接続信頼性を向上させる手段としては、特許文献1で記載の方法が開示されている。即ち、インクジェット記録ヘッドがインクジェット記録装置のキャリッジの所定位置に装着されない場合には、インクジェット記録ヘッドのコンタクト端子設置面に設けられた突起状のストッパがキャリッジと当接する構成を備えるものである。このような構成により、インクジェット記録ヘッドの熱溶着部等の突出形状物がキャリッジ側のコンタクト端子を損傷することに起因する電気的接続不良等を防止している。
特開平8−48064号公報
しかし、上述の構成においては、コンタクト端子上に小さなゴミ等がつき、それに起因する電気的接続不良等については回避できない場合も有り得る。特に、インク吐出エネルギー発生素子の駆動制御用ロジック回路の電源ラインの接続がインクジェット記録ヘッドとインクジェット記録装置との間で正常になされなかった場合、インクジェット記録ヘッドやインクジェット記録装置を破損する場合も有り得る。そのため、ロジック回路用の接続信頼性を上げることが特に重要な課題となっている。また同時に、本課題における対策が、現在市場に出ている製品に容易に採用できる形態であることも、製品のコストを考えた際には重要である。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、インクジェット記録ヘッドをインクジェット記録装置へ搭載する際の電気的接続の信頼性を向上させたインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とする。
上述の目的を解決するための本発明は、インクを吐出するエネルギーを発生させるエネルギー発生素子と、該エネルギー発生素子の駆動を制御するロジック回路と、を有する記録素子基板と、インクを吐出するための電気信号を前記ロジック回路に印加する経路を形成する電気配線部材と、を有するインクジェット記録ヘッドにおいて、前記電気配線部材には第1のコンタクト端子と第2のコンタクト端子とが配され、前記第1のコンタクト端子はインクジェット記録ヘッド駆動時に使用するコンタクト端子であって前記第1のコンタクト端子の複数からなるコンタクト端子群を形成して配置され、前記第2のコンタクト端子はインクジェット記録ヘッド駆動時に使用しないコンタクト端子であって前記コンタクト端子群の外に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、インクジェット記録ヘッドへの衝撃に対しても信頼性を損なうことなく、また、製造時に接着剤が他に再転写されることのない生産性に優れたインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
インクジェット記録ヘッドとインクジェット記録装置の電気的接続において、最も重要なロジック回路の電源ラインにおけるコンタクト端子数を増やすことは、電気的接続の信頼性を向上させるものである。ここで、増加させる電源ラインのコンタクト端子をコンタクト端子群の外に設ける場合、増加させるコンタクト端子の接触面積を、コンタクト端子群中のコンタクト端子の接触面積と同等とすることはスペース的に非常に難しい。ここで、インクジェット記録ヘッドが駆動する際に使用しないコンタクト端子は、通常、生産工程や品質チェック時に使用されるものである。そのため、このコンタクト端子の接触面積は他の電源ライン用等のコンタクト端子の接触面積より小さくても問題はない。
本発明に係る実施形態のインクジェット記録ヘッドは、コンタクト端子群中のインクジェット記録ヘッド駆動時不使用のコンタクト端子をコンタクト端子群の外に移し、空いた領域にロジック回路の電源ライン用コンタクト端子を追加するものである。なお、追加するコンタクト端子は、不適切な電気的接続によってインクジェット記録装置やインクジェット記録ヘッドを損傷するおそれがあるインクジェット記録ヘッド駆動時使用のコンタクト端子であればよく、電源用コンタクト端子に限られるものではない。
また、インクジェット記録へッドのコンタクト端子群とは、インクジェット記録装置のへッド搭載部にインクジェット記録へッドを搭載したときに、へッド搭載部側のコンタクト端子と電気的接続可能な位置に配置された複数のコンタクト端子でもよい。従って、コンタクト端子群の外に配置されたコンタクト端子とは、上述のへッド搭載部へ搭載の際にへッド搭載部側のコンタクト端子と電気的接続ができない位置にあってもよい。
本実施形態の第1のコンタクト端子は、インクジェット記録ヘッド駆動時に使用するコンタクト端子や、へッド搭載部側(インクジェット記録装置側)のコンタクト端子と電気的接続可能な位置に配置されたコンタクト端子をいう。また、本実施形態の第2のコンタクト端子は、インクジェット記録ヘッド駆動時に使用しないコンタクト端子やへッド搭載部側(インクジェット記録装置側)のコンタクト端子と電気的接続可能でない位置に配置されたコンタクト端子をいう。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を詳述する。
図1は、インクジェット記録ヘッド1の構成を示した斜視図である。図2は、図1のインクジェット記録ヘッド1の分解斜視図である。
インクジェット記録ヘッド1は、記録素子基板2、電気配線テープ3及びカートリッジ筺体4等から構成されている。また、カートリッジ筺体4の内部には、インク吸収部材に保持された液体のインクが収容されている。
記録素子基板2には、インクを吐出するエネルギーを発生させるエネルギー発生素子がインク吐出口と対向するように設けられている。また、エネルギー発生素子の駆動を制御するロジック回路も、記録素子基板2に形成されている。
電気配線部材の一形態としての電気配線テープ3は、インクを吐出するための電気信号をインクジェット記録装置からコンタクト端子5を介して記録素子基板2のロジック回路に印加する経路を形成する部材である。コンタクト端子5には、インクジェット記録装置と電気的に接続するためのロジック回路電源電圧端子であるVDDコンタクト端子とロジック回路GND端子であるVSSコンタクト端子51とがある。
また、記録素子基板2の周りには、インクから記録素子基板2及び記録素子基板2に設けられた電極部を保護する周囲封止剤6及びリード封止剤7が塗布される。本実施形態においては、周囲封止剤6及びリード封止剤7は、共に熱硬化性エポキシ封止剤から成る。
樹脂成形によるカートリッジ筺体4には、記録素子基板2及び電気配線テープ3が実装されている。
図3は、電気配線テープ3のコンタクト端子群8の周辺拡大図である。VSSコンタクト端子51は同一配線で2つ配置されており、これまでのインクジェット記録ヘッドに対し、VSSコンタクト端子51が1つ増設されている。これによって電気的接続の信頼性は大幅にアップし、インクジェット記録装置の破損をより防止することができる。また、エネルギー発生素子である発熱抵抗素子の抵抗値を測定するためのRANKコンタクト端子52は、コンタクト端子群8中に配置されていない。そして、RANKコンタクト端子52が配置される領域は他のコンタクト端子よりも小さい。しかしながら、インクジェット記録装置のへッド搭載部のコンタクト端子とは電気的接続を行なわず、生産時あるいは品質チェック時のみに使用するため、特に問題は生じない。
図4は、インクジェット記録装置のへッド搭載部としてのキャリッジのコンタクト端子群を示す模式図である。
キャリッジ等のへッド搭載部に設けられた電気接続部材であるコンタクトピン9は、インクジェット記録ヘッド1のコンタクト端子5にそれぞれ対応して配置され、インクジェット記録ヘッド1のコンタクト端子5に突き当たることで電気的に接続される。本実施形態において、コンタクトピン9は銅製の突起物の表面に金のメッキ処理がされている。また、コンタクトピン9は、それぞれ独立してコンタクト端子5を押すバネ力を有する。よって、2つあるVSSコンタクト端子51の一方に対応するコンタクトピン9の先端にゴミが付着して電気的接触が成されない場合にも、他方のVSSコンタクト端子51に対応して配置されている、もう一つのコンタクトピン9によって電気的接続が成される。
なお、本実施形態では、増設されるコンタクト端子は1つの場合であったが、コンタクト端子群8の配置スペースに同等の接触面積のコンタクト端子を配置する余裕があれば、可能な範囲内で移設されたコンタクト端子の数に制限されず増設することは可能である。また、増設対象のコンタクト端子としてVSSコンタクト端子51を用いて説明したが、VDDコンタクト端子であってもよく、インクジェット記録ヘッド駆動時使用のコンタクト端子であればよい。
また、移設されるコンタクト端子は、インクジェット記録ヘッドの記録時に使用されないものであれば、RANKコンタクト端子に限られることなく、他のコンタクト端子でも可能である。
また、コンタクト端子群8とは、複数のコンタクト端子5が列状に配置された端子列がさらに複数並列されて形成されたものであってもよい。コンタクト端子群8の外の位置とは、上述の端子列に含まれない位置、若しくは端子列線上であっても端子列を構成する個々のコンタクト端子間の間隔よりも大きな距離を隔てた位置であってもよい。
本発明に係る実施形態としてのインクジェット記録ヘッドの構成を示した斜視図である。 図1のインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。 電気配線テープのコンタクト端子群の周辺拡大図である。 インクジェット記録装置のキャリッジのコンタクト端子群を示す模式図である。
符号の説明
1 インクジェット記録ヘッド
2 記録素子基板
3 電気配線テープ
4 カートリッジ筺体
5 コンタクト端子
51 VSSコンタクト端子
52 RANKコンタクト端子
6 周囲封止剤
7 リード封止剤
8 コンタクト端子群
9 コンタクトピン

Claims (5)

  1. インクを吐出するエネルギーを発生させるエネルギー発生素子と、該エネルギー発生素子の駆動を制御するロジック回路と、を有する記録素子基板と、
    インクを吐出するための電気信号を前記ロジック回路に印加する経路を形成する電気配線部材と、
    を有するインクジェット記録ヘッドにおいて、
    前記電気配線部材には第1のコンタクト端子と第2のコンタクト端子とが配され、
    前記第1のコンタクト端子はインクジェット記録ヘッド駆動時に使用するコンタクト端子であって前記第1のコンタクト端子の複数からなるコンタクト端子群を形成して配置され、前記第2のコンタクト端子はインクジェット記録ヘッド駆動時に使用しないコンタクト端子であって前記コンタクト端子群の外に配置されることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. インクを吐出するエネルギーを発生させるエネルギー発生素子と、該エネルギー発生素子の駆動を制御するロジック回路と、を有する記録素子基板と、
    インクを吐出するための電気信号を前記ロジック回路に印加する経路を形成する電気配線部材と、
    を有するインクジェット記録ヘッドにおいて、
    前記電気配線部材は、前記インクジェット記録へッドをインクジェット記録装置に搭載する際に当該インクジェット記録装置と電気的接続可能な位置に配置された第1のコンタクト端子と、インクジェット記録装置に搭載する際に当該インクジェット記録装置と電気的接続可能でない位置に配置された第2のコンタクト端子と、を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. インクを吐出するためのエネルギーを発生させるエネルギー発生素子の駆動を制御するロジック回路にインクを吐出するための電気信号を印加する電気配線部材を備えるインクジェット記録ヘッドの製造方法において、
    前記電気配線部材に配されたコンタクト端子群中のインクジェット記録ヘッド駆動時に不使用のコンタクト端子を当該コンタクト端子群の外に移し、空いた領域にインクジェット記録ヘッド駆動時に使用するコンタクト端子を設けることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  4. 前記コンタクト端子群は、前記インクジェット記録へッドをインクジェット記録装置に搭載する際に当該インクジェット記録装置と電気的接続可能な位置に配置された複数のコンタクト端子からなることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  5. 前記コンタクト端子群の外に移されたコンタクト端子が配置された位置は、前記インクジェット記録へッドをインクジェット記録装置に搭載する際に当該インクジェット記録装置と電気的接続可能でない位置であることを特徴とする請求項3又は4に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
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