JP2009177735A - 画像生成装置および画像表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】老化などにより、利用者ごとにばらつき(個人差)が生じている利用者の視覚能力に応じて、表示手段に表示させる画像を色補正することができる画像生成装置および当該画像生成装置を備える電子ミラーシステムを提供する。
【解決手段】本発明の画像処理装置は、基準色に対する利用者の色の見え方に関する色視認情報を用いて決定された色補正情報を用いて、前記利用者に表示させる画像を補正する補正手段を備えることを特徴とする。これにより、表示手段に表示される画像を通じて、実際の色の変化を利用者の色感覚に合わせることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は画像生成装置および画像表示システムに関する。
従来より、撮像した画像について左右反転されて表示されるように画像処理を行い、当該画像をディスプレイなどの表示手段に表示して物理的な鏡の様に使用することができる電子ミラー(電子鏡)が知られている(例えば特許文献1)。
特許文献1に記載の電子鏡は、被撮像体の正面に配置した表示手段(ディスプレイ)と、表示手段の配置位置以外の位置に設置され、被撮像体をそれぞれ異なる視点から撮像する少なくとも2つの撮像手段(カメラ)と、撮像手段によりそれぞれ撮像された画像から撮像における視点と異なる視点の被撮像体の画像を表示手段で表示させる制御手段(制御部)と、を具備する。当該構成とすることにより、特許文献1の電子鏡は、実際の鏡に映し出された像と同じように画像表示し、且つ、利用者自身の好みに従った画像、あるいは利用者自身が自分の見やすいと感じる画像に調整するための撮像された画像の加工等を行うことが提案されている。
一方、視覚能力は、老化等により低下するなどして、認識できる色やコントラストにばらつき(個人差)が生じている。すなわち、利用者ごとに色の見え方が異なる。そのため、高齢者等が化粧や身だしなみを整えようとするとき、物理的な鏡や従来の電子鏡では反射面や表示手段等に表示されている画像の色と利用者が実際に見ている色との間には誤差が存在し、該高齢者は自身の姿を実際とは異なる色合いで認識する。従って、従来の物理的な鏡や電子鏡を用いた場合には、自身では適切な色合いで化粧や身だしなみを整えたつもりでも色が濃くなりすぎたり、コントラストが強くなりすぎたりして、第三者に当たる若年等の見た目とは大きく異なっている色合いとなる傾向がある。
このような色の見え方の個人差を電子ミラーにおいてできるだけ小さくするためには表示手段に表示される画像の色補正を行うことが考えられる。しかしながら、利用者自身は自身の認識している色合いが他人とは異なっていることを理解していないのが通常であり、且つ特許文献1等の電子ミラーの補正は利用者自身が出力画像の色合いを利用者の好みに合わせて調整するものであるから、色の見え方の個人差を小さくするように補正することは困難であった。
特開2004−297734号公報(段落0011、図1および図3等)
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、一律ではなく利用者ごとに異なっている色の見え方に関する情報に応じて、表示手段に表示させる画像を補正することができる、画像生成装置および画像表示システムを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、表示手段に表示される画像を、利用者が視覚的に見やすいようにするための画像処理をすることができる画像生成装置および画像表示システムを提供することを併せて目的とする。
本発明は画像処理装置であって、基準色に対する利用者の色の見え方に関する色視認情報を用いて決定された色補正情報を用いて、利用者に表示させる画像を補正する補正手段を備えることを特徴とする。
ここで、本発明において色補正情報を決定するために用いられる、基準色に対する利用者の色の見え方に関する色視認情報は、利用者が視覚によって基準色とは異なる色であると識別可能である、基準色より明るい第1の色に関する情報と基準色より暗い第2の色に関する情報とからなる。本発明の発明者はまず、人間の視覚特性として、加齢等が進行すると暗いものはより暗く、明るいものはより明るく見えるようになる傾向が存在し、そのためにある色とそれより明るい色、または暗い色とを区別することが困難となることを見出した。さらに、本発明者は鋭意研究の結果、画像の色補正処理を行うにあたっては利用者が基準色に対して明るく見える色と、基準色に対して暗く見える色とを考慮して色補正処理を行うことにより、一律でない利用者ごとの色の見え方により対応した色補正処理が可能となることを明らかにし、本発明を成すに至った。
また、本発明は画像表示システムであって、請求項1から6のいずれか1つに記載の画像処理装置と、前記画像処理装置によって補正された画像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
さらに本発明は画像処理方法であって、基準色に対する利用者の色の見え方に関する色視認情報に基づいて決定された色補正情報を用いて、利用者に表示させる画像を補正することを特徴とする。
さらにまた、本発明の更なる態様として、本発明は請求項10または11に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、もしくは当該プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体がある。
本発明によれば、表示手段に表示される画像を、利用者ごとの色の見え方に応じて色補正処理を行い、表示手段に表示させることが可能となる。このため、表示手段に表示されている画像の色と利用者が実際に見ている色との差を補正し、利用者ごとの色の見え方の差(ズレ)による不具合を防止することができる。
すなわち、利用者の色の見え方に基づく色と表示手段に表示される画像の色とが異なると、例えば画像表示システムの1つである電子ミラーの表示手段に表示された表示画像の色に合わせて化粧をした場合、化粧による色の変化が利用者によって濃くまたは薄く感じられ、その結果、化粧が薄すぎたりあるいは濃すぎたりして、通常の色感覚とは異なる色の化粧となってしまう。本発明では表示手段に表示される画像の色と利用者が実際に見ている色との差を補正することにより、表示手段に表示される画像を通じて、実際の色の変化を利用者の色感覚に合わせることが可能となる。
以下、本発明の画像処理装置を有する画像表示システムの好ましい実施形態の1例である電子ミラーシステムについて、図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態の電子ミラーシステムはカメラ等の撮像装置により得られた利用者の画像を色補正して表示手段に表示させる。色補正処理は、老化等によりばらつき(個人差)が存在する、利用者ごとの色の見え方に応じて画像を色補正する処理である。該色補正処理は、利用者自身が出力画像の色を利用者の好みに合わせて調整するものではなく、利用者ごとに異なる色の見え方の差をなくすように色合いを調整して画像を表示する。
すなわち、本実施形態の電子ミラーシステムは、利用者の色に対する視覚能力(以下、色視認能力という)を通常の色視認能力に基づく基準色を用いて客観的に評価し、利用者の色に関する見え方の情報を抽出する。そして、基準色と利用者に見える色の差を補正するような色補正処理を表示される画像に適用することで、補正前の色を利用者にとって基準色に近いまたは一致する色として視認できるようにする。つまり、補正前の色は、通常の色視認能力では例えば赤色に見える場合でも、色視認能力が低下した高齢者は、暗味かかった赤色として視認する。そこで、通常の色認識能力で見える赤色で当該利用者が色視認できるように、補正前の赤色を明るく見えるように色補正を行う。
図1は本実施形態における電子ミラーシステムの概略構成図である。また、図2は本実施形態における電子ミラーシステムのブロック図である。
ここで、図1に示すように、本実施形態の電子ミラーシステムは表示手段10と、入力手段10aと、撮像手段(カメラ)20と、カメラ20によって撮像された画像について左右反転して表示手段10に表示するために画像処理を遂行する画像処理手段30を備える。また、Hは利用者であって、本実施形態の電子ミラーの被写体である。
また、図2に示すように、画像処理手段30は、入力手段10aを介して入力される利用者Hの色の見え方に関する情報に基づいて色補正関数(色補正情報)を生成する色補正情報演算部(色補正情報生成手段)32と、色補正関数に基づいて画像の色補正処理を行い、表示手段に表示させる画像を生成する色補正部(補正手段)313を有する。
以下、本実施形態の電子ミラーシステムの構成について詳述する。なお、各機能ブロックにおける処理は、不図示の制御部が制御する。制御部は、画像処理手段30が備えるCPU(Central Processing Unit)とすることができるほか、撮像手段20が備えるCPUが制御するようにしてもよい。
なお、本明細書において、色補正処理とは利用者毎に異なる色の見え方に応じて入力画像の色を変更することにより、表示手段10に表示される画像の色の見え方を調整する処理をいう。また、色視認情報とは、基準色に対する利用者の色の見え方に関する情報であって、利用者Hが基準色より明るいと識別可能である第1の色に関する情報(具体的には後述する第1の色の画素値)と、利用者Hが基準色より暗いと識別可能である第2の色に関する情報(具体的には後述する第2の色の画素値)とからなる。また、色補正情報に相当する色補正関数とは色視認情報を基に決定された色補正処理を行うための関数で、色補正部(補正手段)313によって補正される前の表示用の画像の色と、この画像に対して利用者が認識する色との差を補正するための関数である。色補正関数は、入力画素値に対して出力画素値が1つに決まる計算式またはLUT(Look Up Table)で表すことができる。色視認情報の抽出、および色補正関数の決定については後に詳述する。
表示手段10は、後述する画面表示制御部34により生成された図3の利用者の見え方に関する情報を入力する情報入力画面34aや、カメラ20の撮像により取得され、画像処理手段30により画像処理が行われた被写体の画像が表示される。表示手段10は、例えば発光型や受光型の表示装置とすることができる。具体例としては、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electro Luminescence)デバイスなどが挙げられる。
入力手段10aは、利用者Hの色の見え方に関する色視認情報が入力される。入力手段10aは、例えば、表示手段10に表示されるタッチパネル入力方式を適用できる。つまり、図3に示すように、表示手段10と入力手段10aとを一体に設け、表示手段10にタッチパネル機能を備える構成とすることができる。なお、当該入力方式に限定されるものではなく、例えばキーボードやリモコンを用いて入力するようにしてもよい。
カメラ20は、被写体、例えば利用者Hを撮像することにより、表示手段10に表示する利用者Hの画像を取得する。カメラとしては、例えば撮像素子であるCCD(Charge Coupled Diode)センサーを備え、該CCDセンサー上に結像した被写体象を光電変換するCCDカメラとすることができる。
画像処理手段30は、画像処理部31と、色補正情報演算部32と、入力情報取得部33と、画面表示制御部34と、登録部35と、抽出部36と、格納部40とを有する。
画像処理部31は、画像取込部311と、反転処理部312と、色補正部313とを有する。画像処理部31は、画像取込部311において撮像手段20により撮像された利用者Hの画像データを画像処理手段31に取り込み、反転処理部において取り込まれた利用者Hの画像データを表示手段10において物理的な鏡と同じように表示されるように、左右逆に反転処理する。
色補正部313は、後述する入力手段10a(表示手段10)を介して利用者Hから入力された利用者Hの色視認情報に基づいて生成され格納部40に格納された色補正関数に基づいて、画像データを色補正する。当該色補正処理は、表示手段10に表示される画像の色と利用者が実際に見ている色との誤差を補正するための色補正である。言い換えれば、利用者ごとの色の見え方の差(ズレ)をなくすための色補正である。
色補正情報演算部32は、表示手段10に表示される画像の色と利用者が実際に見ている色との誤差を補正するための、色補正関数(色補正情報)を生成する。該色補正関数は、利用者Hの赤色(R)、緑色(G)、青色(B)での見え方に基づいて生成される。すなわち、色補正関数は各利用者固有の関数である。なお、色補正関数の演算についての説明は、下記の情報入力画面34aの説明と併せて述べる。該演算した色補正関数は、登録部35に送出する。
入力情報取得部33は、後述する情報入力画面34aを通じて入力される利用者Hの視覚能力情報を取得し、色補正情報演算部32に送出する。
画面表示制御部34は、不図示の情報入力画面情報格納部に格納される情報入力画面情報から色視認情報が入力される設定画面(情報入力画面34a、図3)を生成し、表示手段10に表示させる。すなわち、第1実施形態の電子ミラーシステムに係る色補正情報演算部32は、画面表示制御部34により生成された情報入力画面34aを通じて入力される色視認情報に基づいて色補正関数を演算し、決定する。なお、情報入力画面34aについての操作方法については後述する。
格納部40は、色補正情報演算部32により演算された利用者ごとの色補正関数が格納される。格納するときの形態の1例として、色補正関数について作成された色補正関数テーブル(LUT)が格納されるようにすることができる。このテーブルは、色補正部313に入力されるときの画素値(入力画素値)0〜255に対する表示手段10から画像が出力されるときの画素値(出力画素値))を1対1のLUTとして登録する。補正パラメータのLUTの1部を図4に示す。なお、これに限定されるものではなく、計算式として格納部40に格納されるようにしてもよい。また、例えば後述する情報入力画面34aを通じて、もしくは情報入力画面とは独立した入力画面等を通じることにより色視認情報とともに利用者IDが入力されるような構成とし、利用者ごとのLUTが格納部40に格納されるようにしてもよい。
登録部35は、色補正情報演算部32から入力された色補正関数を格納部40に格納する。本実施形態の電子ミラーシステムにおいては色補正関数に基づき色補正関数テーブルを生成し、格納部40に格納する。また、抽出部36は、色補正部313からの抽出要求に基づき、格納部40に格納されているLUTから入力画素値に対応する出力画素値を抽出し、色補正部313に送出する。
次に、情報入力画面34aにおける操作を通じた基準色に対する利用者の色の見え方に関する色視認情報の抽出と、抽出された色視認情報に基づく色補正関数の決定について詳述する。
図3に示すように、情報入力画面34aは、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)ごとの入力リスト34aR、34aG、34aBを有し、それぞれが5段階の入力項目(赤色の場合、上から順に201、202、203、204、205である。)を有する。なお、緑色、青色についても赤色と同様の入力項目を有する。
各入力項目の中央にはRGB各色の基準色が表示される。ここで、図3においては、赤色(R)の基準色の画素値については、上から順にR=255,192,128,64,0、B=G=0の5段階で表示される。 同様に、緑色(G)の基準色の画素値についても上から順にG=255,192,128,64,0、B=R=0であり、青色(B)の基準色の画素値についても上からB=255,192,128,64,0、B=R=0の5段階で表示される。すなわち、画素値が大きくなるほど色は明るくなり、画素値が小さくなるほど色は暗くなる。また、基準色の左右には、基準色とは異なる色であると認識できる色を明らかにするための色パネルが表示される。ここで、左の色パネルの色は基準色よりも明るく(画素値が大きく)、右の色パネルの色は基準色よりも暗い(画素値が小さい)。すなわち、左の色パネルの色が基準色より明るい第1の色に、右の色パネルの色が基準色より暗い第2の色に相当する。設定開始のときにおいては、左の色パネルは基準色よりも画素値が1高い色、右の色パネルは基準色よりも画素値が1低い色がそれぞれ表示される。なお、情報入力画面34aを示す図3においては色パネルと基準色との境界の理解を容易にするために、当該境界を点線にて表している。
211aおよび211bは、色パネルの色(言い換えれば、色パネルの色に対応する画素値)を変更させるための色パネル変更ボタンである。また、221は利用者の色の見え方に関する色視認情報を入力するための決定ボタンであり、222は当該情報の入力を中止するための中止ボタンである。
利用者Hは、RGBそれぞれの入力項目ごとに配置された色パネル変更ボタン211a、および211bを押下して、色パネルの色(画素値)を変更する。そして、左右に配置した色パネルの色と中央の基準色とが異なる色であると識別可能になるまで当該操作を続行する。利用者HがRGB各色の全入力項目において同様の操作を行い、左右の色パネルの色と基準色とが異なる色であると識別可能となったとき、利用者Hは決定ボタン221を押下する。
ここで、識別可能となったときの第1の色および第2の色は利用者Hの明側と暗側の区別可能な色の境界を意味する。すなわち、当該色パネルの色と基準色の間の画素値を有する色については利用者は異なる色とは認識できず、利用者Hが識別可能と判断したときの色パネルの色が、利用者Hが視覚によって基準色とは異なる色(基準色より明るい第1の色、基準色より暗い第2の色)と識別できる色に該当する。したがって、上記操作により、RGB各色での利用者Hにより基準色より明るいと識別可能である第1の色の画素値と、基準色より暗いと識別可能である第2の色の画素値とからなる色視認情報が情報入力画面34aを通じて入力される。言い換えれば、利用者Hの情報入力画面34aを通じた入力によって、利用者Hの色視認情報が抽出される。
色補正情報演算部32は、入力されたRGB各色の利用者Hの色視認情報を基に、例えばある画素値で表示させた色を利用者Hがより明るい色(基準画素値より大きい画素値)であると識別するときに、より暗い色(基準画素値より小さい画素値)で表示手段10から出力されるように色補正するための、色補正関数を決定する。具体的には、図5(c)のグラフCxmに示すような、表示手段10に表示される画像の色と利用者Hが実際に見ている色との差を補正するための色補正関数を決定する。
図5(c)において、Cxsは情報入力画面34aの入力項目に示した基準色の画素値をx値として、また、決定ボタン221の押下により入力が行われたときの基準色に対応する左右の色パネルの画素値の平均値をy値としてプロットしたグラフである。
Cxは基準色グラフであって、y=x(原点を通る傾き1の直線)の関係、すなわち基準色の画素値と左右の色パネルの画素値の平均値が等しい関係にあるときを示すグラフである。なお、グラフの横軸の入力画素値と縦軸の出力画素値はグラフcxおよび後述するグラフCxmを基準としてx値とy値の関係を説明するものであり、入力画素値は色補正部313へ画像が入力されるときの画素値を示し、出力画素値は表示手段10から画像が出力されるときの画素値を示している。
Cxmは基準色グラフCxに対してグラフCxsと線対称となるグラフである。該グラフCxmが後述するように利用者Hの色補正関数を示すグラフとなる。なお、これらのグラフCxm、Cx、Cxsは図3の情報入力画面34aにおいて入力された赤色(R)、緑色(G)、青色(B)ごとに作成される。
色補正関数を演算する過程を説明する。図5(a)に示すように、色補正情報演算部32はまず、情報入力画面34aにおいて入力された色視認情報、具体的には基準色より明るい色であるとして利用者Hが判別した色の画素値(該画素値を以下Cxlとする)および基準色より暗い色であるとして利用者Hが判別した色の画素値(該画素値を以下Cxdとする)を基準色の画素値と対応付けてグラフ上にプロットする。続いて図5(b)に示すように、色補正情報演算部32はCxlとCxdとからその平均値Cxsを算出し、該算出値を基準色の画素値と対応付けてプロットして、グラフCxsを生成する。
ここで、グラフCxsのy値と基準色グラフCxのy値との差は利用者Hの色の見え方の差(ズレ)を表している。すなわち、この差が補正される前の表示用の画像の色と、この画像に対して利用者Hが認識する色との差となる。従って、色補正情報演算部32は、該利用者Hの色の見え方の差を吸収するような値をとるグラフを演算し、該グラフに対応する関数を色補正関数として生成する。言い換えれば、色補正情報演算部32は、図5(c)に示すグラフCxsと基準色グラフCxに対して線対称となるグラフCxmを演算し、該グラフCxmに対応する関数を色補正関数として決定する。
生成された色補正関数は格納部40に格納され、色補正部313における色補正処理に用いられる。具体的には、色補正部313は図4に示すようなLUTとして格納部に格納された色補正関数の入力画素値に対応する出力画素値を用いて、表示手段10に表示される画像の色と利用者Hが実際に見ている色との差を補正するように画像を色補正する。
第1実施形態においてはRGB各色ごとに基準色を5つ設定し、当該5つの基準色の画素値から利用者Hの色補正関数を算出するためのグラフCxm、Cx、Cxsを演算している。しかしながら、基準色の数は任意に設定可能である。また、第1実施形態においては、情報入力画面34aは電子ミラー動作と独立して動作するがこれに限定されるものではなく、例えば情報入力画面と撮像画像とを並列して表示手段10に表示させるようにしてもよい。この場合、撮像画像は使用者Hの色補正関数が確定する前のプレビュー画像としてもよい。加えて、情報入力画面34aで色視認情報とともに利用者IDが入力され、格納部40において利用者ごとに色補正関数(LUT)が可能されるような構成としてもよい。さらに、情報入力画面34aの画面構成は本発明を限定するものではない。
続いて、本実施形態の電子ミラーシステムの処理フローについて説明する。
まず、利用者の色の見え方に関する色視認情報の抽出、および色補正関数の決定について説明する。
図6に示すように、ステップS601において、第1実施形態の電子ミラーシステムの画面表示制御部34は、画面表示制御部34に入力手段10aを介して利用者Hの色視認情報の入力要求が入力されたか否かを判断する。該情報入力要求の入力がない場合、本実施形態の電子ミラーシステムは、撮像手段20により撮像された画像を画像処理手段30において画像処理し、表示手段10に表示する。このとき、色補正部313は、格納部40に格納されている利用者Hの色の見え方に関する色視認情報に応じた色補正関数に基づき、被写体の画像データの色補正処理を行う。当該色補正処理の処理フローについては後述する。
一方、ステップS601にて利用者Hの色視認情報の入力要求があった場合、画面表示制御部34は、情報入力画面情報(不図示)から情報入力画面情報を抽出して図3に示す情報入力画面34aを生成し(ステップS602)、表示手段10に表示させる(ステップS603)。
利用者Hは、表示手段10(第1実施形態では入力手段10aと一体である)に表示された情報入力画面34aを操作して赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色での基準色について、色の見え方に関する色視認情報を入力する。このとき、利用者Hは表示されている色の値などの数値的なことは全く意識せず、利用者Hの見た目により情報を入力する。
例えば、情報入力画面34aが表示されたときに、赤色(R)の上から2段目の入力項目202(基準色R=192、G=B=0)における左側の色パネルの色と基準色との間の差異を利用者Hが判別できない場合を想定する。このとき、利用者Hは色パネル変更ボタン211a、あるいは211bを押下することにより、入力項目202の左側の色パネルの色を、中央の基準色と判別可能となるまで変更する。
同様に、各色の全入力項目において色パネルの色と基準色との間の差異が判別可能になったとき、利用者Hは決定ボタン221を押下する。これにより、利用者Hの色視認情報が入力される。入力された色視認情報は、入力情報取得部33により取得され、色補正情報演算部32に送出される。
続いて、ステップS604にて、色補正情報演算部32は入力された利用者Hの色視認情報に基づき、利用者Hの色補正関数の演算を行う。色補正関数は利用者Hの色視認情報に応じた非線形のグラフ(グラフCxs)に基づいて算出される。
色補正情報演算部32がグラフCxsを演算するにあたり、例えば、赤色(R)の上から2段目の入力項目202(基準画素値R=192)における左側、および右側の色パネルの色と基準色との間の差異を利用者Hが判別可能となったときの左側の色パネルの色(画素値)がR=200であり、右側の色パネルの色(画素値)がR=180である場合を想定する。このとき、色補正情報演算部32は、入力項目202における利用者Hの左右の色パネル画素値の平均値を計算し(この場合の平均値は190となる)、当該平均値を基準画素値と対応させてプロットする。
同様に他の入力項目においても左右の色パネルの画素値の平均値を算出し、それぞれを基準画素値と対応させてプロットすることにより、図5に示すような利用者Hの色視認情報に応じた曲線グラフCxsを演算する。
続いて、色補正情報演算部32は曲線グラフCxsと基準色グラフCx(y=x)に対して線対称となる曲線グラフCxm(色補正関数)を演算する。
演算された色補正関数は色補正情報演算部32から登録部35へ送出され、該登録部35により格納部40に格納される。このとき、登録部35は、色補正関数テーブル(LUT)を作成して登録する(ステップS605)。本実施形態において図4に例示したLUTでは、赤色の入力画素値がR=192であるときは出力画素値がR=194と、1:1で対応している。
次に、第1実施形態の電子ミラーシステムの、基準色データに対する色補正関数に基づく色補正処理に係る処理フローについて詳述する。
まず、ステップS701において、画像処理部30の画像取込部311がカメラ20にて撮像された画像データを画像処理部31に取り込む。次に、ステップS702にて、反転処理部312が入力された画像データに対して表示手段10において物理的な鏡と同様に表示されるように、左右逆とする反転処理を行う。
続いて、ステップS703にて、色補正部313が、画像データに対して格納部40に格納されている補正パラメータに基づき色補正処理を行う。
色補正処理を行うとき、色補正部313は抽出部36に出力画素値抽出要求を送出する。抽出部36は当該出力画素値抽出要求に基づき格納部40に格納された色補正関数テーブルから入力画素値に対応する出力画素値を抽出して色補正部313に送出する。なお、色補正関数テーブルが格納部40に格納されていない場合は、色補正部313は画像データについての色補正処理は行わない。すなわち、撮像された画像が色補正されることなく、表示手段10に出力される。
例えば、色補正部313に入力された画像にR=192、G=B=0の画素値で表現される部分がある場合を想定する。抽出部36により抽出された入力画素値R=192に対応する出力画素値がR=194であるとき、色補正部313は当該画像部分の画素値がR=194、G=B=0となるように色補正処理を行って表示手段10に出力する。
色補正部313により色補正された画像データは表示手段10に出力され、色補正された画像が表示される(ステップS704)。
以上のように、第1実施形態の電子ミラーシステムによれば、基準色に対する利用者の色の見え方に関する色視認情報に応じた色補正関数に基づき画像データの色補正処理を行うので、表示手段に表示される画像の色と利用者が実際に見ている色との誤差が補正される。なお、利用者IDに基づき利用者ごとの色補正関数を格納部から抽出する構成をさらに備え、利用者ごとの色補正関数に応じた色補正が行われるようにしてもよい。
従って、化粧や身だしなみを整えるときに第1実施形態の電子ミラーシステムを利用すれば、例えば利用者が視覚能力が低下した高齢者であっても、表示手段に表示される画像の色と利用者が実際に見ている色との誤差が補正される。このため、化粧等の結果が、若年者等の見た目とは大きく異なる色合いとなるのを極力抑えることができる。言い換えれば、視覚能力が低下した高齢者であっても、化粧が濃くなりすぎたりする可能性を低くすることができる。
なお、本発明の画像生成装置の適用は電子ミラーに限定されるものではなく、例えば、テレビ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、プリンタ、電子辞書などの画像を出力する表示手段を有するものに適用させることが可能である。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態について説明する。第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の電子ミラーシステムの構成を図8に示す。
第2実施形態の電子ミラーシステムは、利用者Hが視覚的に見やすくなるための画像処理を指定する拡大処理選択部52、空間周波数強調処理選択部53を有する。また、拡大処理および色補正処理を行う領域を指定するための領域中心選択部51を有する。また、画像表示処理手段31は、第1実施形態にて示した構成に加えて、指定された領域を抽出する領域抽出部314と、指定された倍率で表示されるように拡大処理を行う拡大処理部315と、指定に基づき空間周波数強調処理を行う空間周波数処理部316とを有する。
すなわち、本第2実施形態では、色補正関数を用いての色補正処理に加えて、利用者Hが視覚的に見やすくなるための画像処理を行うことが可能である。具体的には、細部を詳細に確認したい場合における拡大表示処理、および輪郭がはっきりと認識できない場合における空間周波数強調処理を行うことができる。加えて、色補正処理を含むこれらの画像処理は、利用者Hの所望する領域に対して行うようにすることが可能である。言い換えれば色補正処理、拡大処理、および空間周波数強調処理は画像の一部の領域に対して色補正を行うことが可能である。
以下、各構成について説明するが、カメラ20、表示手段10、入力手段10aについては第1実施形態と共通するため説明を省略する。その他同様の構成についても同符号を付して説明を省略する。
領域中心選択部51は、入力手段10aを介して画像処理手段31にて画像処理を行う領域の中心に関する指定が入力される。領域選択部51は該指定に基づき領域中心情報を生成し、領域抽出部314に送出する。
拡大処理選択部52は、入力手段10aを介して表示手段10に表示される画像の拡大表示に関する指定が入力される。拡大処理選択部52は入力された指定と該指定に対応付けられて予め設定された形状および大きさから、拡大する領域の形状と該領域の画像全体に対する相対的な大きさを示す領域大きさ情報を生成する。設定値については、例えば、入力される画像の大きさが
横幅640ピクセル、高さ480ピクセルであるとき、大は領域半径120ピクセル、中は領域半径80ピクセル、小は領域半径40ピクセルとすることができる。また、入力された指定と該指定に対応付けられて予め設定された拡大倍率から拡大する領域の拡大倍率を示す拡大倍率情報を生成する。生成された領域大きさ情報および拡大倍率情報は、登録部35に送出される。
空間周波数強調処理選択部53は、入力手段10aを介して表示される画像の空間周波数強調処理に関する指定が入力される。空間周波数処理選択部53は入力された指定と、該指定に対応付けられて予め設定された強度の値に基づき空間周波数強調処理情報を生成し、登録部35に送出する。設定される強度の値については、例えば強は224、中は128、小は32とすることができる。
画面表示制御部34は、情報入力画面34aを生成して表示手段10に表示させるのに加えて、入力手段10a、入力情報取得部33を介した利用者からの指示入力要求に基づき、不図示の指定画面情報格納部に格納される指定画面情報から画像の拡大表示を指定するための拡大表示指定画面34b、および画像の空間周波数強調処理を指定するための空間周波数強調処理指定画面34cを生成して表示手段10に表示させる。
登録部35は、図11に示すようにして、利用者ごとに色補正情報演算部32から入力された色補正関数とともに、領域情報、表示倍率情報、および空間周波数処理情報を格納部40に格納する。
また、抽出部36は色補正部313、領域抽出部314、拡大処理部315、空間周波数強調処理部316からの抽出要求に従って、色補正関数、領域大きさ情報、拡大倍率情報、空間周波数処理情報を格納部40から抽出し、それぞれに送出する。
次に、第2実施形態の電子ミラーシステムに係る画像処理手段31について説明する。
画像処理手段31は、上述したように、第1実施形態にて示した構成、具体的には画像取込部311と、反転処理部312と、色補正部313とに加えて、領域抽出部314と、拡大縮小処理部315と、空間周波数処理部316とを有する。
領域抽出部311は、領域中心選択部51から領域中心情報が入力されたとき、抽出部36に格納部40からの領域大きさ情報抽出要求を送出する。抽出部36から領域大きさ情報が入力されたとき、領域抽出部314は、領域中心情報および領域大きさ情報に基づいて画像データのうち色補正処理、拡大処理(後述する関連付けがなされている場合は空間周波数強調処理も含む)を行うデータ部分を抽出する。
拡大処理部315は、画像データが入力されたとき、抽出部36に格納部40からの拡大倍率情報抽出要求を送出する。抽出部36から拡大倍率情報が入力されたとき、拡大処理部315は画像データのうち領域抽出部314にて抽出されたデータについて、当該拡大倍率情報に基づいての拡大処理を行う。拡大処理においては例えばバイリニア・バイキュービック等の公知の画像処理手法を用いて行うようにすることができるがこれに限定されるものではない。
空間周波数処理部316は、画像データが入力されたとき、抽出部36に格納部40からの空間周波数処理情報抽出要求を送出する。抽出部36から空間周波数処理情報が入力されたとき、空間周波数処理部316は、画像データのうち領域抽出部314にて抽出されたデータについて空間周波数強調処理を行う。空間周波数強調処理においては例えばラプラシアン処理等の公知の画像処理手法を用いて行うようにすることができるがこれに限定されるものではない。また、格納部40に格納された空間周波数処理強調情報について後述する領域大きさ情報との関連付けがなされていなければ、画像全体について空間周波数強調処理を行う。
続いて、画面表示制御部34により生成される拡大表示指定画面34b、および空間周波数強調処理指定画面34cの操作および領域大きさ情報、拡大倍率情報、および空間周波数強調処理情報の生成について説明する。
図9に示すように、拡大表示指定画面34bは拡大する領域の大きさを指定するための大きさ指定リスト91と、当該範囲内における拡大倍率指定リスト92とを有する。大きさ指定リスト91は、拡大表示する際の領域の外枠形状を指定する形状指定ボタン911、912と、拡大する領域の大きさを指定する大きさ指定ボタン大912、中913、および小914とを有する。大きさ指定ボタンは、例えば大912(領域半径120ピクセル)、中913(領域半径80ピクセル)、小914(領域半径40ピクセル)というように、拡大表示する領域の画像全体に対する相対的な大きさについて予め対応付けがされている。一方、拡大倍率指定リストは、所定の倍率に予め対応付けられた拡大倍率指定ボタン921、922、923、および924を有する。また、93は利用者の拡大表示指定を入力するための決定ボタンである。また、94は当該指定の入力を中止するための中止ボタンである。
利用者Hは大きさ指定リスト91の形状指定ボタン911、912、範囲指定ボタン913、914、915、および拡大倍率指定リスト92の拡大倍率指定ボタン921、922、923、924について所望する条件に合うボタンを押下した後、決定ボタンを押下して拡大処理指定を行う。これにより、利用者Hの拡大表示指定が拡大処理指定画面34bを通じて入力される。
また、図10に示すように、空間周波数強調処理指定画面34cは強調する画像中の領域を指定するための範囲指定ボタン1011、1012を有する強調範囲指定リスト101と、空間周波数の強度について対応付けられた強度指定ボタン1021、1022、1023、1024を有する強度指定リスト102を有する。また、103は利用者の空間周波数強調処理指定を入力するための決定ボタンであり、104は当該指定の入力を中止するための中止ボタンである。
利用者Hは強調範囲指定リスト101の範囲指定ボタン1011、1012および強度指定リスト102の強度指定ボタン1021、1022、1023、1024について所望する条件に合うボタンを押下した後、決定ボタン103を押下して空間周波数強調処理指定を行う。これにより、利用者Hの空間周波数強調処理指定が空間周波数強調処理指定画面34cを通じて入力される。
拡大処理指定画面34b、空間周波数強調処理指定画面34cを通じて入力された指定は、拡大処理選択部52、空間周波数選択部53にそれぞれ送出される。次いで、拡大処理選択部52においては大きさ情報および拡大倍率情報が、空間周波数強調処理選択部53においては空間周波数強調処理情報が生成される。なお、空間周波数強調処理指定において領域大きさ情報と空間周波数強調処理とが関連付けられている場合(すなわち拡大領域について空間周波数強調処理を行うように指定された場合)には、当該関連付けを示す情報が空間周波数強調処理情報に付加される。生成されたこれらの情報は登録部35に送出され、格納部40に図11に示すようにして格納される。図11は、拡大領域の形状を円形と、領域の大きさを中と、拡大倍率を1.4とし、併せて空間周波数強調処理を拡大領域に関連付けて、強度指定を中としたときを例示する。
次いで、本第2実施形態の色補正処理について説明する。本第2実施形態では拡大処理指定入力画面34bを介して拡大処理選択部52により生成された領域大きさ情報と、領域中心選択部51により生成される領域中心選択情報とに基づいて画像中の領域を抽出し、当該領域について拡大倍率情報に基づく拡大処理を行うこととしている。
これに加えて、本第2実施形態では拡大処理が行われる領域についてのみ、色補正部313による色補正関数を用いた色補正処理が行われる。言い換えれば、色補正部313は画像データが入力されたとき、当該画像データのうち領域抽出部314にて抽出されたデータ部分について、色補正関数に基づいての色補正処理を行う。指定された領域にのみ色補正処理が行われることにより、表示手段10には色補正処理が行われた領域と該処理が行われていない領域とが合わせて存在するようにすることができるので、利用者Hは色補正処理前と色補正処理後の状態を対比しながら化粧等の作業を行うことが可能となる。本第2実施形態の説明においては色補正処理を一部について行うか否かの指定は、拡大処理指定が行われたか否かと対応付けて指定することとして例示する。すなわち、この場合は拡大処理を行う領域に対してのみ色補正部313が色補正を行う。しかしながらこれに限定されるものではなく、例えば画像処理手段30が色補正する領域を指定するための機能ブロックを別途有するようにしてもよい。なお、色補正処理については第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
続いて、本第2実施形態の電子ミラーシステムの処理フローについて説明する。
図12に示すように、ステップS1201において、第2実施形態の電子ミラーは、入力手段10aを介しての指示入力があるか否かを判断する。指示入力がない場合、画像処理手段30が格納部40に格納された色補正関数等を用いて、撮像手段20により撮像されたデータを画像処理し、表示手段10に表示する(ステップS1202)。
一方、S1201にて指示入力があった場合、画像処理手段30はステップS1211にて、その指示内容が色視認情報入力要求であるか否かを判断する。
指示内容が色視認情報入力要求である場合、ステップS1212にて、第1実施形態と同様に色補正情報演算部32が色視認情報の入力に基づいた色補正関数の演算を行う。次いで該色補正関数は登録部35により格納部40に格納される(ステップS1213)。色視認情報入力、および色補正関数演算については第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
これに対し、指示内容が色視認情報入力でないとき、画像処理手段30はステップS1221にて入力要求が拡大処理指定または空間周波数強調処理指定のどちらであるかを判断する。
拡大処理指定である場合、まずステップS1222において拡大処理指定画面34bを通じて利用者Hから入力された指定に基づき、拡大処理選択部52が該指定と予め設定された領域の形状および画像全体に対する相対的な大きさ、ならびに拡大倍率から領域大きさ情報および拡大倍率情報を生成し、登録部35に送出する。登録部35は入力された領域大きさ情報および拡大倍率情報を格納部40に図11に示すように格納する(ステップS1213)。
一方、空間周波数強調処理指定である場合、まず、ステップS1231において、空間周波数強調処理指定画面34cを通じて利用者Hから入力された指定に基づき、空間周波数強調処理選択部52が該指定と予め設定された強度の値から空間周波数強調処理情報を生成し、登録部35に送出する。登録部35は入力された空間周波数強調処理情報を格納部40に図11に示すように格納する(ステップS1213)。
次に、第2実施形態の電子ミラーシステムにおける画像処理の処理フローについて説明する。
まず、図10に示すように、ステップS1301において画像処理部31の画像取込部311は利用者Hのカメラ20にて撮像された画像データを画像処理部31に取り込む。
次に、ステップS1302にて、反転処理部312が表示手段10において利用者Hの画像を物理的な鏡と同じように表示するための画像の左右を逆にする反転処理を行う。
続いて、ステップS1303にて、領域抽出部314は領域中心選択部51を通じて領域の中心を示す領域情報が入力されたか否かを判断する。領域中心情報の入力がない場合、領域抽出部314は領域の抽出処理を行なわずに画像を色補正部に送出する。一方、領域中心情報の入力があった場合、入力された画像について領域抽出を行う(ステップS1304)。具体的にはまず、領域抽出部314は抽出部36に領域大きさ情報抽出要求を送出する。抽出部36は当該領域大きさ情報抽出要求に基づき、格納部40から領域大きさ情報を抽出して領域抽出部314に送出する。領域抽出部314は、入力された領域大きさ情報および領域中心情報に基づき、画像データのうち、色補正処理および拡大処理を行う領域に係るデータ部分を抽出する。なお、領域中心情報の入力があっても領域大きさ情報が格納部40に予め入力されていない場合、色補正処理および拡大処理は画像データすべてに対して行う。
さらに、ステップS1305において、色補正部313は画像データ、若しくは画像データのうち領域として指定された部分に係るデータに対し、格納部40に格納されている色補正関数に基づいての色補正処理を行う。色補正処理の方法は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
さらにまた、ステップS1306において、拡大処理部315は抽出部36に拡大倍率情報抽出要求を送出する。抽出部36は、当該拡大倍率情報抽出要求に基づき、格納部40から拡大倍率情報を抽出して拡大処理部315に送出する。拡大処理部315は、入力された拡大倍率情報に基づき、画像データのうち、領域抽出部314にて抽出されたデータ部分について、拡大処理を行う。なお、拡大倍率情報が格納部40に予め入力されていない場合は、画像データについての拡大処理は行わない。
さらにまた、ステップS1307において、空間周波数処理部316は抽出部36に空間周波数強調処理情報抽出要求を送出する。抽出部36は、当該空間周波数強調処理情報抽出要求に基づき、格納部40から空間周波数強調処理情報を抽出して空間周波数強調処理部316に送出する。空間周波数強調処理部316は、入力された空間周波数強調処理情報に基づき、像データ全体について、もしくは空間周波数強調処理情報と領域大きさ情報との関連付けがなされていた場合は領域抽出部314にて抽出されたデータ部分について空間周波数強調処理を行う。なお、空間周波数処理情報が格納部40に予め入力されていない場合は画像データについての当該処理は行わない。
以上の処理フローにより画像処理された画像データは、表示手段10へ出力される(ステップS1308)。
ここで、本第2実施形態をより具体的に説明するために、図14に示したような拡大処理を指定する場合を例示する。利用者Hは拡大したい領域の中心を入力手段10aを介して指定する。当該指定に基づき領域選択部51が領域中心情報を生成して領域抽出部314に送出する。領域抽出部314は当該領域中心情報が入力されると、領域大きさ情報抽出要求を抽出部36に送出する。次いで該要求に基づき抽出、入力された領域大きさ情報(例えば画像全体に対して1/8の大きさ)にと領域中心情報から画像データのうち指定された領域1401を抽出する。そして、当該領域1401について色補正部313による色補正処理および拡大処理部315による拡大処理が行われ、表示手段10に表示される。なお、同様の処理を画像中の他の部分1402に対しても行うことにより、複数箇所において拡大、色補正処理を行って表示させることが可能である。
本第2実施形態の電子ミラーシステムにおいては、拡大処理は利用者Hが領域中心を指定すると設定済みの拡大倍率(例えば1.2倍等)で拡大されるが、同一の領域に対し利用者が複数回指定することで、段階的に設定された拡大倍率で画像が拡大表示されるように構成するようにしてもよい。この場合、複数回指定することで拡大された領域内での画像がさらに拡大される。また、このとき最初に拡大表示された領域内を複数回指定することで段階的に拡大処理が行われるが、例えば指定を複数段階と設定し、最初に拡大表示された領域内で予め設定された回数を超えて拡大を指定したときは拡大倍率を1倍、すなわち拡大を解除するようにしてもよい。また、併せて画像のうちの一部の領域に対する色補正するという設定を解除し、画像全体に対して色補正を行うようにしてもよい。
さらに、本第2実施形態においては領域の中心と、画像全体に対する領域の占める相対的な大きさを指定することにより拡大、色補正処理を行っている。しかしながら、これに限定されるものではなく、例えば領域を指定する場合は中心と半径を画素数で直接入力することにより領域を指定するようにしてもよい。さらにまた、第1実施形態と同様に、第2実施形態に係る画像処理手段もまた、利用者IDに基づいて利用者ごとに色補正情報(色補正関数)、領域大きさ情報、拡大倍率情報、空間周波数強調処理情報を格納し、且つ該利用者IDをもとに該情報を抽出してそれぞれの利用者に応じた色補正等の画像処理を行うような構成としてもよい。
以上のように、第2実施形態の電子ミラーシステムによれば、利用者Hの色視認情報に応じた色補正関数を用いての色補正処理に加えて、利用者Hが視覚的に見やすくなるための画像処理が可能である。このため、化粧や身だしなみを整えるときに第2実施形態の電子ミラーシステムを利用すれば、化粧が濃くなりすぎたりするような場合を極力少なくすることができるとともに、細部の確認などがより容易となる。すなわち、利用者は細部の確認を行いながら化粧等を施すことができるので、眉毛の書き損じなどの失敗を少なくすることができる。
また、第2実施形態の電子ミラーシステムによれば、色補正を画像の一部の領域に対して行うことが可能である。これにより、利用者Hは色補正がされた領域と色補正がされていない領域とを対比しながら化粧等を行うことができるので、自らの色の見え方と他の人の色の見え方が異なっていることを認識できる。言い換えれば、通常の鏡を用いたときに、本実施形態の電子ミラーを用いた場合と同じか類似する程度の色合いの化粧等を行うことができるようになることが可能である。
本発明は、上記に記載された実施の形態に限定されず、表示手段・カメラ・入力手段等の位置や種類を様々に変更することが可能である。例えば、身だしなみを整えたりする際にカメラ20を利用者Hの後方に持っていくことで、自身の後ろ姿を視覚能力が補正された画像として確認することも可能となる。
第1実施形態の電子ミラーシステム(画像表示システム)の概略構成図である。 第1実施形態の電子ミラーシステムのブロック図である。 第1実施形態の電子ミラーシステムに係る情報入力画面の例示図である。 第1実施形態の電子ミラーシステムに係る色補正関数テーブルの例示図である。 第1実施形態の電子ミラーシステムに係る色補正関数の演算を例示するグラフである。 第1実施形態の電子ミラーシステムにおける、色補正関数の演算を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の電子ミラーシステムにおける、画像処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の電子ミラーシステムのブロック図である。 第2実施形態の電子ミラーシステムに係る拡大処理指示入力画面の例示図である。 第2実施形態の電子ミラーシステムに係る空間周波数強調処理指示入力画面の例示図である。 第1実施形態の電子ミラーシステムに係る色補正関数テーブルの例示図である。 第2実施形態の電子ミラーシステムの全体動作を示すフローチャートである。 第2実施形態の電子ミラーシステムにおける、画像処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の電子ミラーシステムにおける、画像処理された画像の例示図である。
符号の説明
10 表示手段
10a 入力手段
20 撮像手段
30 画像処理手段
31 画像処理部
32 色補正情報演算部
34 画面表示制御部
40 格納部

Claims (11)

  1. 基準色に対する利用者の色の見え方に関する色視認情報を用いて決定された色補正情報を用いて、前記利用者に表示させる画像を補正する補正手段を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記色視認情報に基づいて、前記色補正情報を決定する色補正情報生成手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記色補正情報を利用者の情報と対応づけて格納するための格納手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記色補正情報は、前記補正手段によって補正される前の表示用の画像の色と、この画像に対して利用者が認識する色との差を補正するための、色補正関数であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  5. 前記色視認情報を入力するための情報入力手段をさらに備えることを特徴とする2から4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  6. 前記補正手段は表示用の画像の一部の領域に対して色補正情報を用いた補正を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の画像処理装置と、
    前記画像処理装置によって補正された画像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする画像表示システム。
  8. 前記表示手段に表示させる画像を取得するための撮像手段をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の画像表示システム。
  9. 前記撮像手段は利用者の画像を取得するために用いられ、
    前記撮像手段によって取得された画像の左右反転処理を行う反転処理手段をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の画像表示システム。
  10. 基準色に対する利用者の色の見え方に関する色視認情報に基づいて決定された色補正情報を用いて、前記利用者に表示させる画像を補正することを特徴とする画像処理方法。
  11. 前記色補正情報は、この色補正情報を用いて補正される前の表示用の画像の色と、この画像に対して利用者が認識する色との差を補正するための、色補正関数であることを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。

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