JP2009176875A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光配線層からの散乱光による半導体集積回路におけるトランジスタの誤動作、雑音を低減すること。
【解決手段】電気信号を処理する半導体集積回路を含む半導体層1と、光信号を伝搬する光配線層2と、が結合するとともに、光配線層2において伝送される光信号の変調制御が半導体層1からの電気信号によってなされ、かつ、光配線層2において受光されることによって発生する電気信号が半導体層1へと伝送される半導体装置であって、光配線層2と半導体層1の間に配設されるとともに、光配線層2内を伝送する光信号のうち、その波長域が半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号を光配線層2から半導体層1へと伝搬することを妨げる中間層6を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気信号を処理する半導体集積回路を含む半導体層と、光信号を伝送する光配線層と、が信号伝送可能に結合した半導体装置に関する。
トランジスタの小型化に伴い、半導体集積回路の集積度は向上し、電気信号の処理速度も向上し続けている。ここで、半導体集積回路における電気配線での信号伝送に関して、特にチップ内において比較的長距離な配線であるグローバル配線については、配線遅延や信号のスキュー(受信時間差)、ジッター(揺れ)等の問題が発生しつつある。また、隣接する電気配線間のクロストークによる信号劣化や、半導体集積回路周辺からの電磁ノイズによる影響も受けるといった問題がある。
これらの問題を解決するための手法として、半導体集積回路の電気配線の一部を、光による配線構造に置き換える技術が立ち上がりつつある。そのような技術として、電気配線層の上に、半導体集積回路とは別の基板上に形成した光配線層を貼り合わせで作製する手法が提案されている。ここで、光配線層においては、光信号を導波させる光導波路や、半導体集積回路からの電気信号を光信号へと変換させる光変調素子や、伝搬してきた光信号を電気信号へと変換させる受光素子等を有する。光変調素子への信号は、半導体集積回路を含む半導体層から配線を通じて電気的に伝送される。また、受光素子からの電気信号は、半導体層へと配線を通じて電気的に伝送される。このような技術は、非特許文献1で開示されている。
ところで、光配線において信号を伝送する光信号は、光導波路から漏れ出す成分や、また光変調器、受光素子で、光導波路を形成する物質とは異なる物質や構造と相互作用する際に、そこから散乱される成分等が存在する。このような現象を鑑みて、特許文献1に記載の光・電気配線板では、光導波路と受光素子の結合を、信号光を反射させて受光素子に入射させる形式の構造を想定している。そして、この信号光を反射させる際の散乱光が、別の受光素子へと散乱後に入射されて雑音となる場合の対策を行っている。具体的には、光配線と電気配線の間に、光配線側から来た光が、再び光配線側へと戻らないように、厚い光吸収材を設けた構造を提案している。その実施例によれば、厚さは100μm以上を好ましい厚さとしている。
特開2006−64995号公報 大橋啓之、「LSIチップ光配線技術」、半導体MIRAIプロジェクト成果報告会2006、2006年12月、p.79
しかしながら、従来の光配線層において、光導波路や、受光素子との結合部から遺漏する信号光は、他の受光素子への散乱により雑音成分となるだけでなく、半導体集積回路を含む系の場合には、電気信号への雑音となって信号伝送の障害となりうる。つまり、特許文献1に記載の光・電気配線板のように光配線側のみに配設された光吸収材による散乱光を制御する構成では、散乱光を抑制しきれないという問題があり、半導体集積回路と光配線層が結合した半導体装置ではそのような問題が顕著になることがある。また、特許文献1では、望ましい厚さとしての100μm以上の光吸収材を設ける場合には、該光吸収材を通り抜けて半導体集積回路と光配線層の間を電気的に接続する配線を形成する必要が生じるが、100μm以上はなれた距離間の電気的な接続では、一般に電気抵抗と容量からなる遅延の問題が発生し、高速の動作の妨げになってしまう。
本発明の主な課題は、光配線層からの散乱光による半導体集積回路のトランジスタの誤動作、雑音を低減することである。
本発明の一視点においては、電気信号を処理する半導体集積回路を含む半導体層と、光信号を伝搬する光配線層と、が結合するとともに、前記光配線層において伝送される光信号の変調制御が前記半導体層からの電気信号によってなされ、かつ、前記光配線層において受光されることによって発生する電気信号が前記半導体層へと伝送される半導体装置であって、前記光配線層と前記半導体層の間に配設されるとともに、前記光配線層内を伝送する光信号のうち、その波長域が前記半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号を前記光配線層から前記半導体層へと伝搬することを妨げる中間層を備えることを特徴とする。
本発明によれば、光配線層から半導体層へと伝搬され、半導体層でのトランジスタの誤動作を生じさせる可能性のある、半導体層で吸収される波長の光を、光配線層で散乱された光が、半導体層へと伝搬することを妨げる中間層を設けることにより、半導体集積回路におけるトランジスタの誤動作や雑音発生を抑制することが可能となる。
本発明の実施形態では、電気信号を処理する半導体集積回路を含む半導体層(図1の1)と、光信号を伝搬する光配線層(図1の2)と、が結合するとともに、前記光配線層(図1の2)において伝送される光信号の変調制御が前記半導体層(図1の1)からの電気信号によってなされ、かつ、前記光配線層(図1の2)において受光されることによって発生する電気信号が前記半導体層(図1の1)へと伝送される半導体装置であって、前記光配線層(図1の2)と前記半導体層(図1の1)の間に配設されるとともに、前記光配線層(図1の2)内を伝送する光信号のうち、その波長域が前記半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号を前記光配線層から前記半導体層へと伝搬することを妨げる中間層(図1の6)を備える。
本発明の実施例1に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
実施例1に係る半導体装置は、半導体集積回路を含む半導体層1と、光信号を伝送する光配線層2と、が信号伝送可能に結合した半導体装置である。
半導体層1は、電気信号を処理する半導体集積回路を含み、例えば、シリコン基板1a上にトランジスタ1b(例えば、CMOSデバイス)が形成され、トランジスタ1bを含むシリコン基板1a上に絶縁層1c(例えば、シリコン酸化膜)が形成され、絶縁層1cにおいてトランジスタ1bの電極(例えば、ソース・ドレイン電極)から半導体集積回路内部を全体として接続するレベルまで配線1d(コンタクトプラグ、ビア、配線層を含む)が形成されている。配線1dを含む絶縁層1c上には、光吸収性の絶縁体よりなる中間層6が形成されている。配線1d(最上部のグローバル配線)上の中間層6の所定の位置に下穴が形成されており、当該下穴には導体(例えば、金属)よりなるコンタクト部7が埋め込まれている。コンタクト部7は、光配線層2と電気的に接続されている。
光配線層2は、受光素子3、光導波路4、光変調器5等の基本的な光接続を可能とするコンポーネントが組み込まれた光伝送用配線基板である。光配線層2は、半導体層1における半導体集積回路からの電気信号を光信号に変換し、変換された光信号を伝送(長距離伝送)し、光信号を電気信号に変換し、変換された電気信号を半導体層1における半導体集積回路に伝送する。光配線層2は、例えば、基板2a(例えば、シリコン基板)上に電極2b及び受光素子3が形成されており、受光素子3と電極2bが電気的に接続されている。電極2b及び受光素子3を含む基板2a上には、絶縁層2c(例えば、シリコン酸化膜)が形成されている。絶縁層2cの中間の部位には光導波路4及び光変調器5が形成されている。光導波路4は、光変調器5からの光信号を伝送する。絶縁層2cにおいてビア2dが形成されており、ビア2dを介して電極2bとコンタクト部7とが電気的に接続されている。また、図示されていないが、絶縁層2cにおいて、光変調器5と半導体層1(コンタクト部7と同様な部分)を電気的に接続するビアが形成されている。受光素子3は、光変調器5からの光信号を電気信号に変換し、変換された電気信号を半導体層1における半導体集積回路に向けて出力する。光変調器5は、半導体層1における半導体集積回路からの電気信号を光信号へと変換し、変換された光信号を光導波路4及び絶縁層2cを通じて受光素子3に向けて出力する。
光導波路4には、SiONをコアとし、SiOをクラッドとする構造を採用することができる。この場合、低い損失で伝搬させうる波長域(0.6μm〜1.55μm程度)の範囲を超えて、導波路構造を設計することが可能である。つまり、材料として損失の大きい波長は、通常の光通信やデータ伝送に用いられる波長域の範囲外と考えてよい。
受光素子3には、Siを吸収材料として用いたフォトダイオードを採用することができる。そのため、光配線層2で使用する光信号の波長は、Siで吸収される波長域である0.7μm〜0.8μm程度に設定する。
ここで、実施例1に係る半導体装置では、中間層6を設けていることに特徴がある。この中間層6は、光配線層2内を伝搬する光信号のうち、少なくとも半導体層1における半導体材料に吸収される波長域の光信号を吸収する光吸収層であり、光配線層2から半導体層1へと伝搬することを妨げる。光配線層2では、0.7〜0.8μmの波長域を光信号として用いている。このような波長域の光信号は、半導体層1におけるSiを用いたトランジスタ1bにおいて吸収され、誤動作や雑音として問題になる波長である。そこで、実施例1では、このような波長域の光信号で、光配線層2から散乱などによって半導体集積回路を含む半導体層1へと伝搬させないように、中間層6によって光を吸収ないし散乱する。
中間層6は、0.7〜0.8μmの波長域の光を吸収する材料からなり、例えば、近赤外での波長域の光に対して不透明な有機材料を用いた厚さ10μm以下の膜とすることができる。このような膜は、いわゆるフォトリソグラフィによる有機膜の形成法により形成することができる。
実施例1に係る半導体装置の製造方法について図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施例1に係る半導体装置における半導体層と光配線層を貼り合わせる前の段階の部分断面図である。図3は、本発明の実施例1に係る半導体装置における半導体層の構成を模式的に示した部分斜視図である。
図2を参照すると、半導体集積回路を含む半導体層1を中間層6まで含めて形成する。一方、光配線層2も、シリコンオンインシュレーター基板(SOI基板)を用いて、Siによる受光素子3と、SiONをコアとする光導波路4と、光変調器5と、を含めて形成する。ここで、半導体層1のイメージとしては、図3に示すように、貼り合わせ面の表面は、中間層6で覆われた表面に、電気的接続を行うコンタクト部7が局所的に設けられた構造である。次に、半導体層1と光配線層2が電気的に接続されるように、両者を貼り合わせることで、図1と同様な半導体装置を実現する。
次に、本発明の実施例1に係る半導体装置における中間層の作用について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施例1に係る半導体装置における中間層の作用を示した模式図である。
Siによるトランジスタの誤動作、雑音の原因となる光配線層(図1の2)からの散乱光8について、中間層6により、ここではそのほとんどを吸収させることによって、中間層6を通過する散乱光9の光量を無視できる程度まで小さいものとする。図4では、この光の量を模式的に矢印の大きさで表しているが、中間層6を通過する散乱光9を光のパワーとして10%以下程度にまでは小さくすることによって、光配線層(図1の2)からの散乱光8を一桁以上低減されるようになる。
実施例1では、半導体層(図1の1)の主たる構成元素がシリコンであるので、光配線層(図1の2)からの伝搬を妨げられる光信号の波長が0.9μm以下であれば、求められる特性を有効に得ることが可能となる。
実施例1によれば、光配線層2と半導体集積回路を含む半導体層1とを中間層6によって光学的に分離することにより、光配線層2において光導波路4や受光素子3等によって散乱する光信号が、半導体層1側においてトランジスタ1bの誤動作や雑音となる現象を回避することができる。特許文献1では、受光素子において雑音となる散乱光を抑制する意図で光吸収材を設けているが、実施例1では光配線層2からの散乱光が半導体層1における中間層6で吸収され、トランジスタ1bが誤動作を生じる可能性のある波長の光に対して、トランジスタ1bへ光が伝搬することを妨げることができる。
また、実施例1によれば、光配線層2からの散乱光を妨げる中間層6の厚さが、10μm以下であるので、光配線層2と半導体層1の電気的接続において抵抗値および容量が減少し、光配線層2で高速伝送が可能となる。なお、特許文献1のように光吸収材の好ましい厚さとして100μm以上という厚い構造では光配線層で高速伝送が可能とはならない。つまり、このような厚い光吸収材を用いると、光配線層と半導体層の電気的な接続において抵抗値および容量が増大するので、光配線層で必要となる毎秒ギガビットレベルの信号速度での伝達が不可能となる。
本発明の実施例2に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施例2に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。図6は、本発明の実施例2に係る半導体装置における中間層の作用を示した模式図である。
実施例2に係る半導体装置は、中間層6の構成が実施例1の中間層(図1の6)と異なっている。その他の構成は、実施例1と同様である。
中間層6は、光配線層2からの散乱光(図6の8)を、面方向へと散乱した散乱光(図6の10)へと変換する機能を有する。そのような機能を実現する構成として、中間層6は、周囲の材料(絶縁層1c、2c等)と異なる屈折率を有する誘電体膜によって形成され、光配線層2側の面に周期的に変化する凹凸面6aを有する。凹凸面6aの周期的変化の周期は、光配線層2からの散乱光(図6の8)の波長の整数倍にすることが好ましい。これにより、半導体集積回路を含む半導体層1の表面(中間層6の凹凸面6a)が、光配線層2からの散乱光(図6の8)を面方向へと回折させることができる。
中間層6に用いられる材料は、実施例2ではSiONを用いている。中間層6を挟む上下の材料(絶縁層1c、2c)と屈折率が異なれば、周期的な凹凸によって光の散乱方向を垂直から面方向へと変換可能であるので、上下の層の一つにSiOが含まれる場合には、SiONによって望まれる効果を実現することができる。
ここで、実施例1と同様に、半導体層1においてSiを用いたトランジスタ1bを有する場合には、0.9μm程度より短波長の光が光配線層2から伝搬しないようにすればよい。光信号として、波長が0.8μmのものを用いる場合には、この波長の光が、光配線層2からほぼ垂直に半導体層1へと入射してくるものを、面方向へと伝搬する成分へと変換すればよい。このため、図6に示すように、中間層6において屈折率が変化している構造については、その周期は、使用波長である0.8μmの値を、散乱体(中間層6)の実効的な屈折率で除した値とすることにより、より効率的に入射光(図6の8)を面方向に伝搬する光(図6の10)へと変換することが可能となる。また、図6のような光散乱をより効率的に発生させるには、凹凸面6aの周期的変化の形態を、定数と正弦波的変動値の和になるように変化する構造とすることが好ましい。
実施例2によれば、光配線層2の散乱光(図6の8)を、面方向へと散乱した散乱光(図6の10)へと変換することにより、光配線層2において光導波路4や受光素子3等によって散乱する光信号が、半導体層1側においてトランジスタ1bの誤動作や雑音となる現象を回避することができる。
本発明の実施例3に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施例3に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。図8は、本発明の実施例3に係る半導体装置における中間層の作用を示した模式図である。
実施例3に係る半導体装置は、中間層11の構成が実施例1の中間層(図1の6)と異なっている。その他の構成は、実施例1と同様である。
中間層11は、屈折率の異なる複数の層からなっており、図7では高屈折率材料層11aと低屈折率材料層11bが交互に積層した多層膜構造となっている。高屈折率材料層11aは、低屈折率材料層11bの屈折率よりも高い材料よりなる層である。低屈折率材料層11bは、高屈折率材料層11aの屈折率よりも低い材料よりなる層である。このような構成とすることで、図8に示すように、光配線層(図7の2)からの散乱光8に対して、半導体集積回路を含む半導体層1へと透過する成分を減少させることができる。つまり、中間層11は反射鏡として作用する光反射層となる。
中間層11の設計は、高屈折率材料層11aと低屈折率材料層11bのそれぞれの膜厚と屈折率を適宜設定することにより、反射される波長域の設計が可能である。つまり、半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号が、該電気配線層へと伝搬することを妨ぐように、この波長域の光を反射させるように中間層11を設計すればよい。単純には、中間層11において屈折率の異なる複数の層が形成されているだけで、かなりの量の光が反射されるが、より高い反射率を得るためには、反射させる波長域の中心波長の約1/4の長さを、それぞれの膜材料の屈折率で除した膜厚の膜構造を設け、必要な波長域での反射率を上昇させるような、屈折率差および積層構造の周期を設定するとよい。
高屈折率材料層11aと低屈折率材料層11bの材料について、屈折率の異なる層が、どちらも酸化物からなる系を用いる場合には、電気的な絶縁も同時にとることが可能であり、かつ、屈折率差の大きな材料を選択することも可能である。また、屈折率の異なる層が、どちらも半導体層によって形成することも可能である。この場合、屈折率差の大きな複数の層構造を形成することが重要であり、半導体集積回路を含む半導体層1や光配線層2の表面をアモルファス状態として、例えば、シリコンと、シリコン及びゲルマニウムの混晶とによる半導体層を多数交互に積層してもよい。ここで、この複数の半導体よりなる層構造において重要なことは、屈折率がそれぞれの膜において異なっていることであり、いわゆる電気的な易動度などを高くする必要はない。
実施例3によれば、光配線層2の散乱光(図8の8)を反射することにより、光配線層2において光導波路4や受光素子3等によって散乱する光信号が、半導体層1側においてトランジスタ1bの誤動作や雑音となる現象を回避することができる。
以上、実施例1〜3について説明したが、本質は、電気信号を処理する半導体集積回路を含む半導体層と、光信号を伝送する光配線層とが信号伝送可能に結合された半導体装置において、光配線層から半導体層へと伝搬され、半導体層でのトランジスタの誤動作を生じさせる可能性のある、半導体層で吸収される波長の光を、光配線層で散乱された光が、半導体層へと伝搬することを妨げる中間層を設けることにある。これにより、半導体集積回路におけるトランジスタの誤動作や雑音発生を抑制することが可能となる。
ここで、中間層は、光信号の中で、半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号を吸収する層であれば、上記効果が得られる。また、光信号の中で、半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号の伝搬方向を変化させる層であっても同等の効果が得られる。この場合、上記中間層が、屈折率の異なる複数の層からなる積層構造であってもよい。さらには、中間層において、実効的な屈折率が周期的に変化する構造を有しているものであってもよい。
これらの実施例の中で、電気信号を処理する半導体層の主たる構成元素がシリコンであり、光配線層からの伝搬を妨げられる信号光の波長が0.9μm以下である場合には、シリコンでの吸収による誤動作や雑音の低減に、大きな効果を有する。
また、光信号を吸収する中間層について、特定する条件として、電気信号を処理する半導体層を構成する半導体を用いると、材料設計等において、問題となる波長域の光を、同一材料で吸収させることが可能となる。
もちろん、中間層の材料としては、シリコンだけでなく、ゲルマニウムや、その他の混晶化合物を用いた半導体層からなるものであってもよい。光配線層としても、SiONだけでなく、他の導波路構造からなっているものでもよい。中間層構造として、単純に信号光を吸収するものではなく、トランジスタにおいて問題となりうる波長域の光を、トランジスタ部に伝搬させない中間層で、また光配線LSI構造としての機能を実現させうるための材料、構造パラメータを有するものであればよい。
本発明の実施例1に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。 本発明の実施例1に係る半導体装置における半導体層と光配線層を貼り合わせる前の段階の部分断面図である。 本発明の実施例1に係る半導体装置における半導体層の構成を模式的に示した部分斜視図である。 本発明の実施例1に係る半導体装置における中間層の作用を示した模式図である。 本発明の実施例2に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。 本発明の実施例2に係る半導体装置における中間層の作用を示した模式図である。 本発明の実施例3に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。 本発明の実施例3に係る半導体装置における中間層の作用を示した模式図である。
符号の説明
1 半導体層
1a シリコン基板
1b トランジスタ
1c 絶縁層
1d 配線
2 光配線層
2a 基板
2b 電極
2c 絶縁層
2d ビア
3 受光素子
4 光導波路
5 光変調器
6 中間層(光吸収層)
6a 凹凸面
7 コンタクト部
8 光配線層からの散乱光
9 中間層を通過した散乱光
10 中間層による面方向への散乱光
11 中間層(光反射層)
11a 高屈折率材料層
11b 低屈折率材料層
12 中間層を反射した反射光

Claims (11)

  1. 電気信号を処理する半導体集積回路を含む半導体層と、光信号を伝搬する光配線層と、が結合するとともに、前記光配線層において伝送される光信号の変調制御が前記半導体層からの電気信号によってなされ、かつ、前記光配線層において受光されることによって発生する電気信号が前記半導体層へと伝送される半導体装置であって、
    前記光配線層と前記半導体層の間に配設されるとともに、前記光配線層内を伝送する光信号のうち、その波長域が前記半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号を前記光配線層から前記半導体層へと伝搬することを妨げる中間層を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記中間層は、光信号のうち、少なくとも前記半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号を吸収する層であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記中間層は、光信号のうち、少なくとも前記半導体集積回路における半導体材料に吸収される波長域の光信号の伝搬方向を変化させる層であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記中間層は、前記光配線層側の面に実効的な屈折率を周期的に変化させる凹凸面を有することを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記凹凸面の周期的な屈折率の変化の周期は、前記光配線層からの散乱光の波長の整数倍となるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
  6. 前記凹凸面の周期的な屈折率の変化の形態は、定数と正弦波的変動値の和になるように変化する形態となっていることを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  7. 前記中間層は、屈折率の異なる複数の層が積層した構造となっていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  8. 前記屈折率の異なる複数の層の各膜厚は、前記光配線層からの散乱光の中心波長の1/4の長さを、それぞれの材料の屈折率によって除した膜厚であることを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
  9. 前記屈折率の異なる複数の層は、全て酸化物よりなることを特徴とする請求項7又は8記載の半導体装置。
  10. 前記屈折率の異なる複数の層は、全て半導体よりなることを特徴とする請求項7又は8記載の半導体装置。
  11. 前記半導体層の主たる構成元素は、シリコンであり、
    前記光配線層からの散乱光の波長は、0.9μm以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一に記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015505067A (ja) * 2011-12-15 2015-02-16 アルカテル−ルーセント 電子/フォトニック集積回路アーキテクチャおよびその製造方法

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