JP2009176582A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内部短絡の発生後における安全性が良好な非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】 集電体表面に正極合剤層を有する正極と、集電体表面に負極合剤層を有する負極とを、セパレータを介して2回以上巻回した巻回電極体、および非水電解液を有する非水電解液二次電池であって、前記正極および前記負極の少なくとも一方は、前記巻回電極体における最外周側の1周分を少なくとも含む外周側電極と、前記外周側電極の内周側に配置される内周側電極とで構成されており、前記外周側電極と前記内周側電極とは、前記集電体による電気的接続がなされておらず、前記外周側電極と電池外部への出力端子とが、少なくとも、電流を制限する安全素子を介して電気的に接続していることを特徴とする非水電解液二次電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内部短絡が生じても優れた安全性を示し得る非水電解液二次電池に関するものである。
非水電解液二次電池は、通常、その正極および負極に、活物質を含有する電極合剤層(正極合剤層および負極合剤層)を集電体表面に形成した形態のものを使用している。このような構造を有する電極であれば、その末端まで効率よく電池の出力に利用できる特徴があるが、その一方で、内部短絡が生じた場合には、短絡部位に電池の全エネルギーが集中し、発生熱量が非常に大きくなるなどの問題がある。
従来から非水電解液二次電池においては、前記の問題を回避するために、電池の主要構成要素である活物質、セパレータ、非水電解液などの改良が行われているが、電池の放電特性への影響の懸念があり、また、その効果も間接的であった。
他方、電極の構造を変えることで、電池の安全性を高める技術も提案されている。例えば、特許文献1には、正極と負極とをセパレータを介して渦巻状に巻回した巻回電極体を有する電池において、正極および負極に、巻回方向に2以上に分割したものを使用する技術が示されている。そして、特許文献1では、前記構成によって、長尺の電極を使用することによって電池製造時に生じる電極の折れや曲がりなどに起因する短絡の発生を防止できるとしている。
また、特許文献2には、巻回電極体の内周側部分と外周側部分とを分割し、これらの間をセパレータなどの隔絶層によって隔離した電池が示されており、かかる構成の採用によって、巻回電極体の外周側部分において、電池の変形などによって正極と負極とが接触して短絡が生じても、隔絶層に内接している内周側部分での短絡を遅延させることができるとしている。
特開2001−236983号公報 特開2003−272709号公報
しかしながら、非水電解液二次電池に要求される安全性のレベルは年々高まっており、実際に内部短絡が発生した後の安全性について、従来を上回るレベルで確保できる技術の開発が求められる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内部短絡の発生後における安全性が良好な非水電解液二次電池を提供することにある。
前記課題を解決し得た本発明の非水電解液二次電池は、集電体表面に正極合剤層を有する正極と、集電体表面に負極合剤層を有する負極とを、セパレータを介して2回以上巻回した巻回電極体、および非水電解液を有する非水電解液二次電池であって、前記正極および前記負極の少なくとも一方は、前記巻回電極体における最外周側の1周分を少なくとも含む外周側電極と、前記外周側電極よりも内周側に配置される内周側電極とで構成されており、前記外周側電極と前記内周側電極とは、前記集電体による電気的接続がなされておらず、前記外周側電極と電池外部への出力端子とが、少なくとも、電流を制限する安全素子を介して電気的に接続していることを特徴とするものである。
本発明によれば、内部短絡の発生後における安全性が良好な非水電解液二次電池を提供することができる。
巻回電極体を有する電池においては、例えば釘などの鋭利な物が刺さるなどして電池容器(外装缶などの外装体)が傷つけられたような場合、一方の電極と電気的に接続している電池容器と近接している巻回電極体の最外周部において、内部短絡が生じやすい。
そこで、本発明の非水電解液二次電池では、巻回電極体の有する正極および負極の少なくとも一方を、内部短絡の発生部位になりやすい巻回電極体の最外周側の1周分を少なくとも含む部分を構成する外周側電極と、外周側電極の内周側の部分を構成する内周側電極とに分割し、前記外周側電極と電池外部への出力端子とを、少なくとも、電流を制限する安全素子を介して電気的に接続している。
巻回電極体における前記外周側電極と、前記内周側電極とは、いずれも通常の電池の放電時においては、電極として作用する。そのため、前記外周側電極と、電池外部への出力端子との間に配される前記安全素子には、通常の電池の放電時において、前記外周側電極から出力される電流を流すことができ、それを上回る電流については制限できるような安全素子が用いられる。
そして、巻回電極体の最外周部やその近傍(すなわち、外周側電極の配置されている箇所)において内部短絡が発生した場合、内周側電極と外周側電極とは集電体による電気的な接続がなされていないため、内周側電極から外周側電極へは、それぞれを出力端子と接続しているリード体などを介して電流が流れ込む虞があるが、前記安全素子の作用によって、こうした内周側電極から外周側電極への電流を一定値以下に制御できる(好ましくは遮断できる)。そのため、内部短絡発生部に電極全体(内周側電極と外周側電極との全体)の電流が集中することを防止できる。
なお、巻回電極体を構成する正極、負極の両者を分割せず、少なくとも一方の電極と出力端子の間に安全素子を介在させて内部短絡発生時における電池の安全性を確保することも考えられるが、この場合、内部短絡発生部に集中する電流が非常に大きくなることによる危険性の懸念があり、また、通常の電池放電時において安全素子が流す必要のある電流値が比較的大きくなることから、電流の制限値にも限界がある。
これに対し、本発明の電池では、電極を分割した上で、その一方に安全素子を接続することから、安全素子に要求される通常の放電時に流し得る電流値が、安全素子の接続された電極部分で出力される分だけで済み、電流の制限値をより低く設定することができるため、内部短絡発生時に内部短絡発生部に集中する電流を非常に小さく抑えることができる。よって、本発明の電池では、内部短絡発生後の安全性を良好に高めることができる。
図1に、本発明の非水電解液二次電池に係る巻回電極体の一例を模式的に示す。図1では、巻回電極体1の構成の理解を容易にするために、最外周部を解いた状態を示している。巻回電極体1は、正極、負極3およびセパレータ4を渦巻状に巻回することにより構成されており、正極は、巻回電極体1の最外周側の1周分を少なくとも含む外周側電極と、その内周側に配置される内周側電極2bとで構成されている。5aは、正極のうち外周側電極2aに接続された正極リード体、5bは、正極のうち内周側電極に接続された正極リード体、6は負極に接続された負極リード体であり、それぞれ、電池の外部端子と電極とを電気的に接続するためのものである。そして、前記の通り、正極リード体5aについては、正極端子との間に、電流を制限する安全素子を介在させる。
なお、図1では、横断面が扁平状の巻回電極体を示しているが、このような形状の巻回電極体は、例えば、本発明の電池が、角形(角筒形)の電池容器を使用する角形電池や、ラミネートフィルム外装体を使用するラミネート電池のように、扁平状の電池の形態を採る場合に好ましく用いられる。他方、本発明の電池には、例えば、円筒形の電池容器を用いた円筒形電池も含まれ、このような形状の電池の場合には、横断面が円形または略円形の巻回電極体を使用することができる。
前記の安全素子は、電流を制限する機能を有していればよく、電池分野で汎用されている各種の安全素子を用いることができる。また、安全素子の好適許容電流値(流すことができる電流の最大値)は、安全素子が接続される外周側電極において出力される電流値によって変動するため、前記電流値を基準に設定すればよい。
安全素子としては、温度ヒューズやPTC(Positive Temperature Coefficient)素子が好ましい。これらの安全素子は、過大な電流が流れ温度が上昇すると、抵抗値が増大して、その後の電流を遮断する機能を有しており、より安全性の高い電池を構成することができるからである。温度ヒューズとしては、例えば、松下電器産業社製「EYP2MP092AU(商品名)」などの市販品を、PTC素子としては、例えば、タイコエレクトロニクスレイケム社製「LTP070F(商品名)」などの市販品を、それぞれ用いることができる。
外周側電極と内周側電極とで構成される電極は、正極および負極のうちのいずれか一方のみであってもよく、正極および負極の両者であってもよいが、巻回電極体の生産性を考慮すると、いずれか一方のみとすることが好ましい。
外周側電極と内周側電極とで構成される電極においては、安全素子が接続される外周側電極における容量比率を小さくして、安全素子が通常の放電時に流し得る電流値を小さくしつつ、内部短絡発生時の安全性をより高める観点からは、内周側電極の有する活物質100質量部に対して、外周側電極の有する活物質量を、30質量部以下とすることが好ましく、20質量部以下とすることがより好ましい。
一方、外周側電極と内周側電極とで構成される電極のうち、外周側電極については、巻回電極体の最外周側の1周分のみであってもよい。
本発明の非水電解液二次電池に係る正極は、正極活物質や、導電助剤、バインダなどを含有する正極合剤層を有しており、この正極合剤層が、集電体の片面または両面に形成されたものである。
正極活物質としては、従来公知の非水電解液二次電池に用いられている正極活物質であれば特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、マンガン酸リチウム、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物、チタン酸リチウム、酸化バナジウム、酸化モリブデンなどが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
正極の導電助剤としては黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックなどを用いることができるが、主成分としてカーボンブラックを用いることがより好ましい。
正極のバインダとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンや、粉末のPTFE、ゴム系バインダ、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などを用いることができるが、PVDFを用いることがより好ましい。
正極の集電体としては、アルミニウム、チタンなどからなる箔、平織り金網、エキスパンドメタル、ラス網、パンチングメタルなどを用いることができるが、アルミニウム箔を用いることがより好ましい。集電体の厚みは、10〜20μmであることが好ましい。
正極は、例えば、前記の正極活物質、導電助剤およびバインダなどからなる正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させてなる正極合剤含有ペーストを調製し(バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥させ、必要に応じてプレス処理などを施して正極合剤層を形成することにより製造できる。なお、本発明に係る正極の製法は、前記の製法に限定される訳ではなく、他の製法により製造してもよい。
正極に係る正極合剤層においては、正極活物質の含有量が95〜99質量%、導電助剤の含有量が0.5〜2質量%、バインダの含有量が0.5〜3質量%であることが好ましい。また、正極合剤層の厚みは、40〜100μmであることが好ましい。
本発明の非水電解液二次電池に係る負極としては、例えば、負極活物質、バインダなどを含有する負極合剤層が、集電体の片面または両面に形成されてなるものが挙げられる。
負極に用いる活物質としては、天然黒鉛、メソフェーズカーボン、非晶質カーボンなどの炭素材料が好ましく、これらの炭素材料を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
負極のバインダとしては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)などのセルロース;スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴムなどのゴム系バインダ;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
負極の集電体としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼などからなる箔、平織り金網、エキスパンドメタル、パンチングメタルなどを用いることができるが、銅箔を用いることがより好ましい。集電体の厚みは、5〜15μmであることが好ましい。
負極は、例えば、前記の負極活物質およびバインダなどからなる正極合剤を、NMPや水などの溶剤に分散させてなる負極合剤含有ペーストを調製し(バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥させて負極合剤層を形成することで製造できる。なお、本発明に係る負極の製法は、前記の製法に限定される訳ではなく、他の製法により製造してもよい。
負極に係る負極合剤層においては、負極活物質の含有量が90〜99.9質量%、バインダの含有量が0.1〜10質量%であることが好ましい。また、負極合剤層の厚みは、40〜100μmであることが好ましい。
本発明の非水電解液二次電池に係るセパレータとしては、従来公知の非水電解液二次電池で用いられているセパレータ、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製の微孔性フィルムや不織布などの他、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステルや、ポリフェニレンスルフィド(PPS)などの高耐熱性の樹脂製の微孔性フィルムや不織布などが使用できる。セパレータの厚みは、例えば、10〜20μmであることが好ましい。
非水電解液としては、従来公知の非水電解液二次電池で使用されている非水電解液、例えば、リチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液などが用いられる。リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiN(CFSOなどが挙げられる。また、有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキソランなどが例示できる。非水電解液におけるリチウム塩濃度は、例えば、0.2〜1.5mol/lであることが好ましい。
電池容器(外装体)も、従来公知の非水電解液二次電池で採用されているものを用いることができる。具体的には、アルミニウム製またはステンレス製の容器(例えば、有底筒状のもの)で、電池蓋は、電池容器にレーザー溶接されるか、またはパッキングを介したクリンプシールにより密封されるものが使用できる。また、正極や負極(電極体)は、電池容器内において、ガラス製や樹脂製の絶縁体によって、容器から隔離される。
なお、電池蓋や電池容器の底には、薄肉部からなるベントを設けて、電池内圧が急激に上昇した際の安全性を確保し得る構造としてもよい。
また、電池容器に、金属箔(アルミニウム箔など)を芯材としたラミネートフィルムなどを使用することもできる。
本発明の非水電解液二次電池は、従来公知の非水電解液二次電池と同様の用途に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極の作製>
正極活物質であるLiCo0.99Al0.004Mg0.004Ti0.002:97.3質量%、カーボンブラック:1.5質量%、およびPVDF:1.2質量%を、適量のNMPを溶剤として十分に混合して正極合剤含有ペーストを調製した。この正極合剤含有ペーストを、厚みが15μmのアルミニウム箔の両面に塗布した。なお、正極合剤含有ペーストの塗布量は、乾燥後の量で19.5mg/cmとなるようにした。その後、110±10℃で乾燥させ、プレス処理を施して厚みを120μmとした後、両面塗布長の合計が616mm、幅36mmとなるようにスリットして、内周側電極となる正極を得た。また、外周側電極となる正極として、アルミニウム箔の片面にのみ正極合剤含有ペーストを塗布した以外は前記と同様にして、長さが69mmの正極を作製した。前記の両正極には、電池の外部端子(電池蓋)と接続するためのリード体を溶接した。
なお、外周側電極となる正極の有する活物質量は、内周側電極となる正極の有する活物質量を100質量部としたとき、11質量部である。
<負極の作製>
カーボン:97.8質量%、CMC:1.2質量%およびSBR:1質量%を、水を溶剤として十分に混合して負極合剤含有ペーストを調製した。この負極合剤含有ペーストを、厚みが8μmの銅箔の両面に塗布した。なお、負極合剤含有ペーストの塗布量は、乾燥後の量で10.6mg/cmとなるようにした。その後、110±10℃で乾燥させ、プレス処理を施して厚みを120μmとした後、両面塗布長の合計が698mm、幅37mmとなるようにスリットして、負極を得た。負極には、電池の外部端子と接続するためのリード体を溶接した。
<電池の組み立て>
厚みが0.025mmで幅が40mmのPE製微孔性フィルムからなるセパレータを介して、外周側電極となる正極および内周側電極となる正極と、前記負極とを重ね、外周側電極となる正極の集電体の露出部が最外周となるように渦巻状に巻回して巻回電極体とした。
前記の巻回電極体をアルミニウム製の金属容器(電池容器)に装填した。そして、正極のうち、外周側電極の有するリード体に、安全素子として温度ヒューズ(松下電器産業社製「EYP2MP092AU(商品名)」)を溶接し、温度ヒューズと正極端子となる電池蓋とを溶接した。また、正極のうち、内周側電極の有するリード体は、電池蓋と直接溶接した。更に、巻回電極体における負極の有するリード体は、電池蓋に取り付けた外部端子と接続したリード板に溶接した。
その後、電池容器の開口部に電池蓋を被せ、電池容器の開口端と電池蓋とをレーザー溶接し、電池蓋に設けた電解液注入口から非水電解液を注入した。非水電解液には、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1:3(体積比)で混合した混合溶媒に、LiPFを1.2mol/lの濃度で溶解させた溶液を用いた。その後、電解液注入口を封口して、高さ43mm、幅34mm、厚み4.6mmで、図2および図3に示す角形の非水電解液二次電池を得た。
ここで図2および図3に示す電池について説明すると、正極2と負極3は前記のようにセパレータ4を介して渦巻状に巻回した巻回電極体1として、角形の電池容器8に非水電解液と共に収容されている。ただし、図2では、煩雑化を避けるため、正極2や負極3の作製にあたって使用した集電体としての金属箔や非水電解液などは図示しておらず、また、正極のうち、外周側電極と内周側電極とを区別して示していない。
電池容器8はアルミニウム製で電池の外装材を構成するものであり、この電池容器8は正極端子を兼ねている。そして、電池容器8の底部にはPEシートからなる絶縁体9が配置され、正極2、負極3およびセパレータ4からなる巻回電極体1からは、正極2のうち、巻回電極体1の最外周側の1周分を少なくとも含む部分、およびその他の部分に接続された正極リード体5a、5b、並びに負極3に接続された負極リード体6が引き出されている。また、電池容器8の開口部を封口するアルミニウム製の電池蓋10にはポリプロピレン製の絶縁パッキング11を介してステンレス鋼製の端子12が取り付けられ、この端子12には絶縁体13を介してステンレス鋼製のリード板14が取り付けられている。
そして、この電池蓋10は電池容器8の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、電池容器8の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。また、図2の電池では、電池蓋10に電解液注入口15が設けられており、この電解液注入口15には、封止部材が挿入された状態で、例えばレーザー溶接などにより溶接封止されて、電池の密閉性が確保されている(従って、図2および図3の電池では、実際には、電解液注入口15は、電解液注入口と封止部材であるが、説明を容易にするために、電解液注入口15として示している)。更に、電池蓋10には、防爆ベント16が設けられている。
この実施例1の電池では、外周側電極に接続された正極リード体5aを、安全素子(温度ヒューズ)7を介して電池蓋10に溶接し、かつ内周側電極に接続された正極リード体5bを電池蓋10に直接溶接することによって電池容器8と電池蓋10とが正極端子として機能し、負極リード体6をリード板14に溶接し、そのリード板14を介して負極リード体6と端子12とを導通させることによって端子12が負極端子として機能するようになっている。
図3は前記図2に示す電池の外観を模式的に示す斜視図であり、この図3は前記電池が角形電池であることを示すことを目的として図示されたものであって、この図3では電池を概略的に示しており、電池の構成部材のうち特定のものしか図示していない。また、図2においても、電極体の内周側の部分は断面にしていない。
更に、図2および図3は、実施例1の非水電解液二次電池の形状や構造の理解を容易にするためのものであり、これらで示した電池の各構成要素のサイズは、必ずしも正確ではない。
実施例2
正極における外周側電極と電池蓋との間に介在させる安全素子を、PTC素子(タイコエレクトロニクスレイケム社製「LTP070F(商品名)」)に変更した以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
比較例1
両面塗布長の計が683mmとなるようにした以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム箔の両面に正極合剤層を有する正極を作製し、この正極のみを用いた以外は実施例1と同様にして巻回電極体を作製した。そして、この巻回電極体を使用し、安全素子を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
実施例1〜2および比較例1の非水電解液二次電池について、下記の各評価を行った。結果を表1に示す。
<負荷特性評価>
実施例1〜2および比較例1の非水電解液二次電池について、0.5Aの電流値で4.4Vになるまで定電流充電を行い、その後、4.4Vで定電圧充電を行った。なお、定電流充電と定電圧充電の総充電時間は、2時間30分とした。その後、各電池について、0.2Cの電流値で3.0Vになるまで放電を行って、放電容量(a)を測定した。
次に、各電池について前記と同じ条件で充電を行い、その後、1Cの電流値で3.0Vになるまで放電を行って、放電容量(b)を測定した。そして、下記式に従って求められる「1C/0.2C容量比」によって、各電池の負荷特性を評価した。
1C/0.2C容量比(%) = 100×(b)/(a)
<充放電サイクル特性>
実施例1〜2および比較例1の非水電解液二次電池について、前記の負荷特性評価と同じ条件の充電と、充電後に0.2Cの電流値で3.0Vになるまでの放電とを1サイクルとして、500サイクル目の放電容量(c)を測定した。そして、前記負荷特性評価時に求めた放電容量(a)と、前記放電容量(c)とから、下記式に従って求められる500サイクル目の容量維持率によって、各電池の充放電サイクル特性を評価した。
500サイクル目の容量維持率(%) = 100×(c)/(a)
<釘刺し試験>
実施例1〜2および比較例1の非水電解液二次電池について、前記の負荷特性評価と同じ条件の充電を行った。そして、充電後の各電池に、5mmφの釘を速度40mm/秒で刺し、発熱温度を調べた。
Figure 2009176582
実施例1〜2の非水電解液二次電池は、1C/0.2C容量比、500サイクル目の容量維持率のいずれもが、比較例1の電池と同等であり、正極を外周側電極と内周側電極とで構成し、外周側電極に付けたリード体と外部端子との間に安全素子を介在させたことによる電池特性への影響は無いと判断できる。
一方、実施例1〜2の非水電解液二次電池は、比較例1の電池に比べて、釘刺し試験時の発熱温度(最高温度)が低く、内部短絡発生後の安全性が向上している。
本発明の非水電解液二次電池に係る巻回電極体の一例を示す模式図である。 本発明の非水電解質二次電池の一例を模式的に示す図で、(a)はその平面図、(b)はその部分縦断面図である。 図2に示す非水電解液二次電池の斜視図である。
符号の説明
1 巻回電極体
2a 正極の外周側電極
2b 正極の内周側電極
3 負極
4 セパレータ

Claims (3)

  1. 集電体表面に正極合剤層を有する正極と、集電体表面に負極合剤層を有する負極とを、セパレータを介して2回以上巻回した巻回電極体、および非水電解液を有する非水電解液二次電池であって、
    前記正極および前記負極の少なくとも一方は、前記巻回電極体の最外周側の1周分を少なくとも含む外周側電極と、前記外周側電極よりも内周側に配置された内周側電極とで構成されており、
    前記外周側電極と前記内周側電極とは、前記集電体による電気的接続がなされておらず、
    前記外周側電極と電池外部への出力端子とが、少なくとも、電流を制限する安全素子を介して電気的に接続していることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 電流を制限する安全素子が温度ヒューズである請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 電流を制限する安全素子がPTC素子である請求項1に記載の非水電解液二次電池。
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