JP2009175743A - ピアノ・ロータリーアクション - Google Patents
ピアノ・ロータリーアクション Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009175743A JP2009175743A JP2009050504A JP2009050504A JP2009175743A JP 2009175743 A JP2009175743 A JP 2009175743A JP 2009050504 A JP2009050504 A JP 2009050504A JP 2009050504 A JP2009050504 A JP 2009050504A JP 2009175743 A JP2009175743 A JP 2009175743A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hammer
- jack
- piano
- tapping
- whippen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】
精密で複雑なピアノアクションの構造を単純化し制作を容易にするとともに、打弦が着実で早い連打を可能にし、より大きな打絃力を得ることを課題とする。
【解決手段】
ウイッペン5を1/4円形とし、これにハンマーを付けたハンマーパット7と爪を付けたジャック6とハンマースプリング8とバックストップ3を取り付け、構造を単純化し安価に製造することを可能にした。ハンマーパット7が打弦後、ジャック6の爪まで戻った時、指が鍵盤からわずかに上げた時点で次の打弦が可能となるため、早い連打が可能となる。また、鍵盤1・キャプスタン4・ウイッペン5・ハンマーパット7が直接連結しており、打弦が確実で大きな打弦力を得ることが出来るピアノ・ロータリーアクションである。
【選択図】 図1
精密で複雑なピアノアクションの構造を単純化し制作を容易にするとともに、打弦が着実で早い連打を可能にし、より大きな打絃力を得ることを課題とする。
【解決手段】
ウイッペン5を1/4円形とし、これにハンマーを付けたハンマーパット7と爪を付けたジャック6とハンマースプリング8とバックストップ3を取り付け、構造を単純化し安価に製造することを可能にした。ハンマーパット7が打弦後、ジャック6の爪まで戻った時、指が鍵盤からわずかに上げた時点で次の打弦が可能となるため、早い連打が可能となる。また、鍵盤1・キャプスタン4・ウイッペン5・ハンマーパット7が直接連結しており、打弦が確実で大きな打弦力を得ることが出来るピアノ・ロータリーアクションである。
【選択図】 図1
Description
本発明はピアノの打弦において、指による打鍵力がキャプスタン4を介して1/4円形のウイッペン5に回転力を伝え、ジャック6の爪によってハンマーパット7を回転させハンマーヘッド10で打弦するまでのピアノ・ロータリーアクションの技術に関するものである。
従来のピアノアクションを図10に示す。動作原理は、鍵盤1を打鍵するとキャプスタン4上がり、メインレールCにビス止めされているピン軸を介してウイッペン5が上昇する。これに取り付けられているジャック6がハンマーパット7を突き上げる。メインレールCにビス止めされているピン軸を介してハンマーパット7が回転し、この先端のハンマーヘッド10が打弦する構造である。
このピアノアクションには、ジャック6がいつまでもハンマーパット7を突き上げないようにジャック6の下方に突起を付け、これがレグラティング・ボタンAまで上昇するとこれに押さえられ、これ以上上昇不能となりジャック6がハンマーパット7からずれて外れる。また打弦後のハンマーを引き戻すブライドル・テープBも取り付けられている。アクション全体が煩雑な構造である。(非特許文献1参照)
「ピアノの構造・調律・修理」福島琢郎著 昭和55年4月30日 音楽之友社発行
しかしながら上記のようなピアノアクションでは次のような問題点がある。
(ア)ジャック6がハンマーパット7を突き上げるための調整は微妙で、その調整に熟練した技術を要する。
(イ)ハンマーヘッド10が早い速度で弦12を連打しようとすると、指の打鍵の深さを約10mm上げなければ次の音が出難い構造であり、早い連打が難しい。
(ウ)レグラティング・ボタンA、ブライドル・テープBなど部品が多く、その製作に多くの労力とコストを要する。
(エ)ピアノ演奏においてより大きいダイナミックスレンジが求められるが、この構造ではジャック6がハンマーパット7を突き上げ、一定の位置まで突き上げるとレグラティング・ボタンAに押さえられハンマーパット7から外れるため、一定以上の大きな打弦力が得にくい。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
(ア)ジャック6がハンマーパット7を突き上げるための調整は微妙で、その調整に熟練した技術を要する。
(イ)ハンマーヘッド10が早い速度で弦12を連打しようとすると、指の打鍵の深さを約10mm上げなければ次の音が出難い構造であり、早い連打が難しい。
(ウ)レグラティング・ボタンA、ブライドル・テープBなど部品が多く、その製作に多くの労力とコストを要する。
(エ)ピアノ演奏においてより大きいダイナミックスレンジが求められるが、この構造ではジャック6がハンマーパット7を突き上げ、一定の位置まで突き上げるとレグラティング・ボタンAに押さえられハンマーパット7から外れるため、一定以上の大きな打弦力が得にくい。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
本発明は上記課題を解決するため、ウイッペン5の形状を1/4円形とし、これにジャック7とジャックスプリング15を組み込み、ハンマーパット7とダンパースプーン14を取り付けてアクションの簡素化を図ることを特徴とするピアノ・ロータリーアクションである。
本発明は、指による打鍵力がキャプスタン4を介してウイッペン5に伝達され、ウイッペン5に埋め込まれたスプリング15を付けたジャック6の爪によって、ハンマーパット7に回転力を伝達することを特徴とするピアノ・ロータリーアクションである。
鍵盤1を打鍵した力がキャプスタン4を介して直接円形のウイッペン5に伝えられ、同時にこれに埋め込まれたジャック6の爪によってハンマーパット7に回転力を伝えるため、効率がよく確実性があり、大きな打弦力を得ることができる。また課題であった速い速度での音の連打が、打鍵した指を約10mm上げなくとも、ハンマーヘッド10が打弦した後ハンマーパット7がジャック6の爪が挿入される位置まで戻れば次の音の打弦が可能となるため、指を打鍵後数ミリ上げた位置で次の音が出せる特徴を持っているピアノ・ロータリーアクションである。
さらに、構造が単純化されており修理や調整が容易になるばかりでなく、製造コストを低減することができる利点のあるピアノ・ロータリーアクションである。
形状は、ウイッペン5とハンマーパット7を1/4円形とする同心円に組み込み込んだロータリーとし、力の伝達方法はジャック6のラチエット(爪車)で行うものである。ハンマーヘッド10の打弦後、元の位置に戻すためのハンマースプリング8もウイッペン5に組み込み、形を単純化している。
弦とハンマーヘッドとの間の幅の調整は、キャプスタン4が鍵盤1にネジ止されており、これを回すことによって調整することができる。キャプスタン4とウイッペン5との連結は、図6,図7にあるようにウイッペン5にピン留めしている箱形の連結具によっておこなっておりキャプスタン4との着脱を容易にし、ウイッペン5全体の取り外しも容易に行えるようにしている。
本発明の各機器の動きは、鍵盤1を押すとキャプスタン4が上がり、メインレールCにビス止めされているウイッペン5がピン軸を支点として回転を始める。ウイッペン5に組み込まれているジャック6の爪によりハンマーパット7も一緒に回転する。鍵盤が一番下まで押されるとウイッペン5はそこで止まる。一方、ウイッペン5に装着されているダンパースプーン14はダンパーレバー13を押し、ダンパーヘッド11が弦から離れ消音が解除される。
ウイッペン5の回転力の惰性によりハンマーパット7はさらに回転し、ハンマーヘッド10が弦12を叩く。ハンマースプリング8の押す力と弦を打った反動でハンマーヘッド10はジャック6の位置まで戻る。ジャックスプリング15の押し上げる力によってジャック6の爪がハンマーパット7に挿入されハンマーヘッド11はこの位置で止まる。ウイッペン5に装着されているバックストップ3もバックチエック2に挟まれ、ハンマーヘッド10が弦を二度打つことを防いでいる。
ウイッペン5の回転力の惰性によりハンマーパット7はさらに回転し、ハンマーヘッド10が弦12を叩く。ハンマースプリング8の押す力と弦を打った反動でハンマーヘッド10はジャック6の位置まで戻る。ジャックスプリング15の押し上げる力によってジャック6の爪がハンマーパット7に挿入されハンマーヘッド11はこの位置で止まる。ウイッペン5に装着されているバックストップ3もバックチエック2に挟まれ、ハンマーヘッド10が弦を二度打つことを防いでいる。
鍵盤1から指を離すと、鍵盤及びアクションの自重によって、キャプスタン4を介してウイッペン5が回転し元の位置まで戻る。ハンマースプリング8の力によって、ハンマーパット7もハンマーレール9まで戻る。ダンパースプーン14もダンパーレバー13から離れ弦12を押さえ消音する。
図8はウイッペン5を円形にし、これにジャックスプリング15を付けたジャック6の他、ハンマースプリング8も埋め込んだものである。キャプスタン4は鍵盤1に直接ビス止めで装着しており、打鍵力をそのままハンマーに伝える構造になっている。そのため効率が良く大きな打弦力を得ることができる。このピアノ・ロータリーアクションはメインレールCと鍵盤1との2カ所止めになっており、故障時の修理や取り替え作業が容易に行える利点がある。
図9はグランドピアノにおける使用を示す。円形ウイッペン5にジャック6、ジャックスプリング15、ハンマースプリング8を埋め込んだもので、製作が容易でしかも打鍵力を直接打弦力に伝達できるため、効率が良く大きな打弦力が得られるグランドピアノ・ロータリーアクションである。
1 鍵盤
2 バックチエック
3 バックストップ
4 キャプスタン
5 ウイッペン
6 ジャック
7 ハンマーパット
8 ハンマースプリング
9 ハンマーレール
10 ハンマーヘッド
11 ダンパーヘッド
12 弦
13 ダンパーレバー
14 ダンパースプーン
15 ジャックスプリング
A レグラティング・ボタン
B ブライドル・テープ
C メインレール
2 バックチエック
3 バックストップ
4 キャプスタン
5 ウイッペン
6 ジャック
7 ハンマーパット
8 ハンマースプリング
9 ハンマーレール
10 ハンマーヘッド
11 ダンパーヘッド
12 弦
13 ダンパーレバー
14 ダンパースプーン
15 ジャックスプリング
A レグラティング・ボタン
B ブライドル・テープ
C メインレール
Claims (2)
- ウイッペンの形状を1/4円形とし、これにジャックとジャックスプリングを組み込み、ハンマーパットとダンパースプーンを取り付けてアクションの構造の簡素化を図ることを特徴とするピアノ・ロータリーアクション。
- 指による打鍵力がキャプスタンを介してウイッペンに伝達され、ウイッペンに埋め込まれたスプリングを付けたジャックの爪によって、ハンマーパットに回転力を伝達することを特徴とするピアノ・ロータリーアクション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009050504A JP2009175743A (ja) | 2009-03-04 | 2009-03-04 | ピアノ・ロータリーアクション |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009050504A JP2009175743A (ja) | 2009-03-04 | 2009-03-04 | ピアノ・ロータリーアクション |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009175743A true JP2009175743A (ja) | 2009-08-06 |
Family
ID=41030817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009050504A Pending JP2009175743A (ja) | 2009-03-04 | 2009-03-04 | ピアノ・ロータリーアクション |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009175743A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105388589A (zh) * | 2011-06-29 | 2016-03-09 | 株式会社光学逻辑 | 摄像镜头 |
JP2016057599A (ja) * | 2014-09-08 | 2016-04-21 | カシオ計算機株式会社 | 鍵盤装置および鍵盤楽器 |
CN108375322A (zh) * | 2018-05-08 | 2018-08-07 | 蔡俊 | 一种机械爆竹 |
-
2009
- 2009-03-04 JP JP2009050504A patent/JP2009175743A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105388589A (zh) * | 2011-06-29 | 2016-03-09 | 株式会社光学逻辑 | 摄像镜头 |
JP2016057599A (ja) * | 2014-09-08 | 2016-04-21 | カシオ計算機株式会社 | 鍵盤装置および鍵盤楽器 |
CN108375322A (zh) * | 2018-05-08 | 2018-08-07 | 蔡俊 | 一种机械爆竹 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5298534B2 (ja) | アクション機構 | |
JP5659525B2 (ja) | 鍵盤装置 | |
JP2009175743A (ja) | ピアノ・ロータリーアクション | |
ATE518169T1 (de) | Glockenisolator | |
KR100697590B1 (ko) | 건반악기 및 건반악기용 타현세기조절장치 | |
TWM558686U (zh) | 具有提示聲響之鎖固型扭力扳手 | |
CN105706160B (zh) | 钢琴扩展的柔音踏板 | |
JP2011203477A (ja) | アップライトピアノ型アクション | |
JP5445959B2 (ja) | アップライトピアノ型アクション | |
JP2011028147A (ja) | アップライトピアノのアクションの作動方法及びアップライトピアノのアクション | |
JP6098621B2 (ja) | 鍵盤楽器のアクション機構 | |
JP2011203296A (ja) | 鍵盤装置 | |
JP5492435B2 (ja) | ピアノの消音機構 | |
JP5659526B2 (ja) | 鍵盤装置 | |
JP3846505B2 (ja) | 鍵盤楽器 | |
JP2012150416A (ja) | チューニングハンマー | |
JP2008102209A (ja) | アップライトピアノのアクション | |
JP2006171236A (ja) | アップライト型ピアノの消音装置 | |
JP2009237138A (ja) | ピアノの鍵盤装置 | |
JP5194231B2 (ja) | 電子楽器及びそのプログラム | |
CN208985659U (zh) | 一种儿童专用架子鼓踩锤 | |
JP3128574U (ja) | ピアノ | |
JPH0317354Y2 (ja) | ||
WO2020115854A1 (ja) | 鍵盤楽器用のアクション機構 | |
JP2006215150A (ja) | アップライトピアノのアクション |