JP2009173254A - 車両用中折れ式ドアの支持装置 - Google Patents

車両用中折れ式ドアの支持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両に搭載し易く、なおかつ、荷物の積み降ろし性がよい車両用中折れ式ドアの支持装置を提供する。
【解決手段】バックドア12のアッパドア15は、アッパヒンジ14を介して車体11のルーフ13の後部に回動自在に取り付けられ、ロアドア16は、センタヒンジ17によってアッパドア15の下端に連結されている。車体11とロアドア16とが、ロッド機構19によって連結されている。そして、バックドア12の半開状態において、ロアドア16が押し上げられるように操作されると、ロッド機構19のロアドア側端部21が車体側端部20に近づくように移動して、ロッド機構19は縮長して、バックドア12は全開状態となる。そして、ロッド機構19が縮長すると、スプリング24の付勢力によってロアドア16がアッパドア15側に付勢され、ロアドア16が開放状態で保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用中折れ式ドアの支持装置に係り、上端部が車体側に回動可能に連結されたアッパドアの下端に、ロアドアの上端部が回動可能に連結され、アッパドアとロアドアとの連結部が車体外方に突出するように中折れして開放される車両用中折れ式ドアの支持装置に関する。
乗用車として、車両後面部に設けた開口部に、荷台部分の開閉ドア(以下「バックドア」という)を備えているタイプの車両、例えば、ワゴンタイプ、バンタイプ及びハッチバックタイプの車両がある。一般的なバックドアは、その上端両側部をルーフの後端部に、上下方向に回動可能に支持し、バックドアに設けたハンドルを持って、バックドア自体を後上方へ跳ね上げた状態で開放するようにしていた。しかし、このような構成では、バックドアを開ける場合、車体の後方にバックドアの高さ(回転半径)分のスペースが最低限必要となる。そこで、特許文献1には、バックドアを上側ドアと下側ドアとに二分割して、これらをヒンジを介して連結し、中折れ時には連結部が車体後方へ張り出すように構成して、バックドア開放時において車両後方にスペースをさほど必要としない中折れ式ドアが開示されている。
特許文献1に記載の中折れ式ドアにおいては、下側ドアの下端部両側面に転動輪が取り付けられる一方、開口部の内側面左右側には転動輪と係合して上下に案内するレールが設けられている。そして、この中折れ式ドアでは、開口部を開く際、下側ドアの下端がレールに沿って上昇し、下側ドアが車両後方に張り出さないようにしてバックドアは中折れするように構成されている。
特開2006−56433号公報
ところが、上記の中折れ式ドアは、転動輪と転動輪案内用のレールとを使用しており、レールは開口部の内側左右両側面に設けられている。その結果、車体側の変更点が多くなり、車両搭載性が悪いという問題があった。また、バックドアを畳んで最大に開放した状態でも、下側ドアの下端がレールの上端を回動中心として略後方水平に延びる状態となり、一枚ドアと比べて開口面積が少なく荷物の積み降ろし性が悪いという問題もある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、車両に搭載し易く、なおかつ、荷物の積み降ろし性がよい車両用中折れ式ドアの支持装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、上端部が車体側に回動可能に連結されたアッパドアの下端に、ロアドアの上端部が回動可能に連結され、前記アッパドアと前記ロアドアとの連結部が車体外方に突出するように中折れして開放される車両用中折れ式ドアの支持装置であって、前記車体と前記ロアドアとを連結するとともに前記車体側の支点と前記ロアドア側の支点との間の距離を伸縮可能に構成されたロッド機構を備え、前記ロッド機構は、前記アッパドアのみを全開とした半開状態から前記半開状態のときよりも折り曲げられてなる全開状態に移行するときには縮長可能で、かつ、前記ロアドア側の支点に対して前記車体側の支点から離間させるような付勢力を付与するように構成されたことを要旨とする。
この構成では、車体とロアドアとを連結するのはロッド機構であるため、従来技術の案内用レールと転動輪により中折れ式ドアを開閉する構成と比較して、車両に搭載し易い。また、中折れ式ドアは半開状態と全閉状態との間で開閉することができ、中折れ式ドアが全閉状態から半開状態に移行する際の車両後端からの突出量をコンパクトにすることができる。また、車体側の支点とロアドア側の支点との間の距離が縮長して、半開状態の中折れ式ドアを折り曲げることで中折れ式ドアを全開状態に移行させることができる。中折れ式ドアが半開状態から全開状態となる際、ロッド機構の付勢状態が切り換わり、ロアドアは連結部を中心としてアッパドア側に回動するように付勢されるため、全開状態においてロアドアの姿勢は保持される。そして、ロッド機構によって全開状態の中折れ式ドアを支持する構成であれば、ロアドアの下端が開口部上縁よりも高くなった状態で支持することができる。したがって、中折れ式ドアの全開状態では、荷物の積み降ろし性がよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記中折れ式ドアが前記半開状態から前記車体の開口を閉塞する全閉状態に移行する途中から、前記全閉状態までの間、前記ロッド機構の支点間の距離が縮長することを規制する規制機構を備えたことを要旨とする。
この構成では、中折れ式ドアを閉じる操作が行われるときに、規制機構によってロアドアが連結部を中心に回動することを規制するため、中折れ式ドアの中折れを規制できる。したがって、中折れ式ドアが全閉状態となる際に、容易にドアロックをかけることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記ロッド機構は、前記車体又は前記ロアドアに回動可能に取り付けられる筒状のハウジング、及び前記ハウジング内に一部分が挿入され、前記ハウジングに対して出没可能なロッドを備え、前記ハウジング内には、前記ロッドが没入したときに前記ロアドア側の支点を前記車体側の支点から離間させる方向に付勢する付勢部材が収容されていることを要旨とする。
この構成では、ロッドを没入させてロッド機構を縮長させたときには、車体側の支点とロアドア側の支点との間の距離が縮長するとともに、付勢部材によってロアドア側の支点を車体側の支点から離間させる方向に付勢した状態で中折れ式ドアを全開状態に移行させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記ハウジングに設けられたローラと、前記ロアドア側に設けられ、前記中折れ式ドアが前記半開状態から前記車体の開口を閉塞する全閉状態に移行する途中から、前記全閉状態までの間、前記ローラが当接するカム部材とから構成された規制機構を備え、
前記規制機構は、前記カム部材と前記ローラとの当接により、前記ロッド機構の支点間の距離が縮長することを規制することを要旨とする。
この構成では、中折れ式ドアが半開状態から全閉状態に移行する途中から全閉状態となる間、ロッド機構が縮長することを確実に規制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ロッド機構は、第1端部が前記車体又は前記ロアドアに回動可能に連結されたロッド部材と、第1端部が前記ロッド部材の第2端部と回動可能に連結され、第2端部が前記ロアドア又は前記車体と回動可能に連結されたアームと、前記アームと前記ロアドア又は前記車体との間に介装されたトーションスプリングとを備え、前記トーションスプリングは、前記アームが回転して前記ロアドア側の支点と前記車体側の支点との間の距離が短くなったときに、前記ロアドア側の支点を前記車体側の支点から離間させるように付勢することを要旨とする。
この構成では、アームが中立姿勢となっている状態では、ロッド機構は伸長状態となっており、中折れ式ドアを半開状態と全閉状態との間で開閉することができる。また、アームが回転してロアドア側の支点と車体側の支点との間の距離が縮長したときには、トーションスプリングによってアームをもとの姿勢に戻そうとする回転力が作用する。このとき、ロアドア側の支点に車体側の支点から離間させるような力が作用する状態で、中折れ式ドアを全開状態に移行させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記ロッド部材に設けられたローラと、前記ロアドア側に設けられ、前記中折れ式ドアが前記半開状態から前記車体の開口を閉塞する全閉状態に移行する途中から、前記全閉状態までの間、前記ローラが当接するカム部材とから構成された規制機構を備え、前記規制機構は、前記カム部材と前記ローラとの当接により、前記ロッド機構の支点間の距離が縮長することを規制することを要旨とする。
この構成では、中折れ式ドアが半開状態から全閉状態に移行する途中から全閉状態となる間、ロッド機構が縮長することを規制することで確実にロッド機構が伸長した状態を保持できる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記中折れ式ドアに設けられ、前記アッパドアと前記ロアドアとの連結部を回動中心として前記アッパドア又は前記ロアドアを回動駆動して前記中折れ式ドアを開閉する駆動手段を備えたことを要旨とする。
この構成では、ユーザーが中折れ式ドアを手動で開閉操作しなくとも駆動手段が動作すれば、中折れ式ドアを全閉状態と半開状態との間、及び半開状態と全開状態との間で開閉させることができる。
本発明によれば、車両に搭載し易く、なおかつ、荷物の積み降ろし性をよくすることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明をバックドアの支持装置に具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1(a)に示すように、車両としての自動車の車体11には、その後部に形成された開口部を開閉する中折れ式ドアとしてのバックドア12が、車体11のルーフ13の後部に左右一対のアッパヒンジ14を介して回動可能に支持されている。バックドア12は、アッパドア15とロアドア16とに2分割されるとともに、アッパドア15の下部と、ロアドア16の上部とが左右一対のセンタヒンジ17を介して回動可能に連結されている。この実施形態では、アッパドア15の上下方向の長さがロアドア16の上下方向の長さよりも長く形成されるとともに、バックドア12が全閉状態のとき、アッパドア15及びロアドア16は車体11の後面11aに沿うような姿勢に保持され開口部を閉塞している。ここで、「ドアの上下方向の長さ」とは、バックドア12の全閉状態における上下方向の長さを意味する。
アッパドア15の上端部と車体11の開口部の内側とはダンパステー18を介して連結されている。ダンパステー18は、圧縮ガスを封入したガスピストンの構成を有している。なお、ダンパステー18は図1(a)でのみ図示し、その他の図面では図示を省略する。ロアドア16の下端と車体11との間には図示しない公知のロック装置が設けられている。そして、ロアドア16の外面には公知のロック装置のロックを解除する操作が可能なハンドル16aが設けられている。
一方、車体11のサイドフレーム11bの後部における上部寄りと、ロアドア16との間には、ロッド機構19が左右一対設けられている。ロッド機構19は、バックドア12の全閉状態及びバックドア12の半開状態のときには伸長状態となっており、半開状態から全開状態となる際には縮長するように構成されている。そして、ロッド機構19は、アッパドア15とロアドア16との連結部であるセンタヒンジ17が車体外方に突出するように中折れした状態で開放できるような位置に配設されている。すなわち、ロッド機構19は、アッパドア15が開かれるとともにロアドア16がアッパドア15に対して垂れ下がっているような状態となっているバックドア12の半開状態(図2(a)の実線で示す状態)と、半開状態のときよりもロアドア16の下端が車体11側に位置するように、バックドア12がより折り曲げられた状態となっているバックドア12の全開状態(図2(a)の2点鎖線で示す状態)とにおいて、ロアドア16を支持するように構成されている。ロッド機構19は、車体側の支点としての車体側端部20が回動自在にサイドフレーム11bに取り付けられるとともに、ロアドア側の支点としてのロアドア側端部21(ロッド22の先端部)がロアドア16の側部16bに回動自在に取り付けられている。ロッド機構19においては、車体側端部20とロアドア側端部21との中間に円筒形状のハウジング23が設けられている。
図1(b)に示すように、ハウジング23内には、スプリング24が収容されるとともに、ロッド22の一部が挿入されている。スプリング24は、ロッド22の鍔状の基端部22aをハウジング23の端部内壁面に押し付けるような状態で収容されるとともに、ロッド22に対して外力が加えられない限りロッド機構19を伸長状態で保持するように構成されている。また、スプリング24は、ロッド22が没入するとロッド22を突出方向に付勢することで、ロアドア側端部21が車体側端部20から離間するように付勢する。また、図1(c)に示すように、ハウジング23には、車体11側とは反対側の外面にローラ25が取り付けられている。バックドア12が全閉状態のときにおいて、ローラ25はロアドア16の側部16bに固定されたカム部材26と当接している。なお、カム部材26は、図示しないボルトを用いて、ロアドア16の側部16bに固定されている。なお、規制機構は、ローラ25とカム部材26とによって構成されている。
バックドア12が全閉状態から半開状態に移行する途中まで、若しくはバックドア12が半開状態から全閉状態に移行する途中から全閉状態までの間、ローラ25はカム部材26の転動面26a上を転動するように構成されている。そして、カム部材26の形状は、転動面26aと、ロアドア側端部21との距離が一定となるような形状に形成されている。なお、バックドア12の半開状態においては、カム部材26がローラ25の周面からロッド22の没入量よりも長い距離離間するように構成されている。
次に、以上のように構成されたバックドアの支持装置の作用について説明する。
全閉状態になっているバックドア12を開くには、まず、ハンドル16aを操作して図示しないロック装置によるバックドア12のドアロックを解除する。次に、ユーザーがロアドア16に設けられたハンドル16aを把持してバックドア12を引き上げるように操作すると、アッパドア15がアッパヒンジ14を中心に上方に向かって回動して、バックドア12は図1(a)の2点鎖線で示すような半開状態に移行する。このとき、ロッド機構19は伸長状態であり、ロアドア16はロッド機構19によって全閉状態のときの姿勢を略保持された状態で移動する。したがって、バックドア12が全閉状態から半開状態に移行する際に、ロアドア16の下端の回動奇跡R1は図1(a)の1点鎖線で示すようになり、車両後端からのバックドア12の突出量はコンパクトとなる。なお、バックドア12の半開状態において、ロアドア16は車体11の後面11aに沿うような姿勢であるため、その下端の高さ位置は低くなっており、背の低い人や手の上がり難い人(例えば、高齢者)であっても掴むことができる。
また、図2(a)の実線で示すような位置に存在しているロアドア16を車体11側の斜め上方に押し上げるように操作すると、ロッド22がハウジング23内に没入し、ロアドア側端部21が車体側端部20に近づくように移動する。すると、ロアドア16はセンタヒンジ17を中心に上方に回動して、バックドア12は半開状態から全開状態となるため、図2(a)の実線で示す状態から図2(a)の2点鎖線で示す状態に移行する。なお、バックドア12が全開状態に移行すると、車体側端部20とセンタヒンジ17とを結ぶ仮想線Q1よりもアッパヒンジ14側にロアドア側端部21が移動するため、ロアドア側端部21には、スプリング24から車体側端部20から離間させる方向の付勢力が付与される。したがって、ロアドア16には、センタヒンジ17を中心としてアッパドア15側に向かう方向の力が加えられるため、ロアドア16は開放された状態で保持される。
次に、バックドア12を全開状態から全閉状態に移行させる場合には、まず、図2(a)の2点鎖線で示す状態から、ロアドア16を引き下げるように操作し、ロッド22を突出させることでロアドア側端部21を車体側端部20から離間させる。すると、ロアドア16はセンタヒンジ17を中心に下方へ回動し、ロアドア側端部21が仮想線Q1を通過すると、スプリング24の付勢力は、センタヒンジ17を中心に下方へ回動させる方向にロアドア16を付勢するようになる。そして、バックドア12が半開状態に移行すると、ロッド22は最大に突出した状態となり、ロアドア16の姿勢は車体11の後面11aに沿うような姿勢に保持される。この状態から、ロアドア16を押し下げると、アッパドア15はアッパヒンジ14を中心に下方へ回動する。
ここで、バックドア12が全閉状態に移行する際にローラ25は徐々にカム部材26の転動面26aに近づいて全閉状態に移行する途中で当接し、その後、ローラ25がカム部材26の転動面26a上を転動しつつロアドア16は移動する。ローラ25がカム部材26の転動面26a上を転動しているとき、ロッド22はハウジング23から最大に突出した状態で保持されるとともに、車体側端部20とロアドア側端部21との間の距離が縮長することは規制される。したがって、バックドア12を勢いよく押し下げて閉めようとしてロアドア16に外力が加えられても、カム部材26がローラ25と当接することでバックドア12が中折れすることは規制されるため、バックドア12は半開状態から全閉状態に移行して、図示しないロック装置によってドアロックされる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)車体11とロアドア16とはロッド機構19によって連結されている。そして、バックドア12が半開状態となった後、ロッド機構19が縮長すると、バックドア12は半開状態のときよりもバックドア12が折り曲げられてなる全開状態となる。そして、このロッド機構19を用いることで、従来技術の案内用レールと転動輪とによりロアドアを支持する構成に比較して、車体11における変更点が少なく、車両に搭載し易い。
(2)バックドア12が半開状態となった後、ロアドア16側の支点であるロアドア側端部21が車体側端部20に近づくことにより、ロッド機構19を縮長させてバックドア12を全開状態に移行させることができる。そして、バックドア12は、半開状態から車体11側に折り曲げられることで全開状態となり、ロアドア16の下端を開口部上縁よりも高い位置に配置した状態で支持することができる。したがって、バックドア12の全開状態では、荷物の積み降ろし性がよくなる。
(3)バックドア12が全閉状態から半開状態に移行する際、ロアドア16はロッド機構19によって全閉状態のときの姿勢を略保持された状態で移動する。したがって、車両後方スペースが狭い場所であってもバックドア12を半開状態で開く際に、バックドア12が周囲のものと干渉することを防止できる。
(4)バックドア12が全開状態に移行した際に、ロアドア側端部21は仮想線Q1を通過して仮想線Q1よりもアッパヒンジ14側に位置する。すると、ロアドア16は、ロッド機構19によってセンタヒンジ17を中心に上方へ回動する方向に付勢され、アッパドア15と向かい合った姿勢で保持される。そして、ロアドア16を保持するのはハウジング23に収容されたスプリング24であるため、ロックやチェックなどの部品が不要である。したがって、軽量、かつ安価に構成することができ、また、搭載スペースが不要であるため意匠制約が少ない。
(5)バックドア12が半開状態から全閉状態に移行する途中から全閉状態となるまでの間、ローラ25はカム部材26と当接し続けるため、全開状態となるときにローラ25がロアドア側端部21に向かって移動することは規制される。そのため、バックドア12が全閉状態となる際に、ロアドア側端部21が車体側端部20に近づくように移動することは規制されるため、バックドア12が全閉状態となるように操作されるときにバックドア12が中折れすることを規制できる。したがって、バックドア12に容易にドアロックをかけることができる。
(6)バックドア12が全閉状態から半開状態に移行する途中において、ローラ25はカム部材26から離間して、ロッド機構19は縮長可能となる。したがって、バックドア12が半開状態となると、ロッド機構19は自動的に縮長可能な状態に切り換わるため、バックドア12の操作とは別にロッド機構19の伸縮のロックを解除する操作を行わなくともよい。
(7)規制機構は、ローラ25とカム部材26とから構成されるとともに、全閉状態となるまでローラ25はカム部材26の転動面26aを転動する。したがって、ローラ25に作用する摩擦力を小さく抑えることができるため、ローラ25がロアドア側端部21に向かって移動することを規制する構成であっても円滑にバックドア12を回動させて全閉状態に移行させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を上記第1実施形態との相違点を中心に図面に従って説明する。なお、第1実施形態と同様な構成については同一符号を付して説明する。
図3(a)に示すように、ロッド機構30は、図示しない連結部材によって互いに回動可能に連結されたロッド部材31、及びプレート状のアーム32によって構成されている。ロッド部材31は車体側の支点としての第1端部31aがサイドフレーム11bに回転自在に取り付けられるとともに、第2端部31bがアーム32の第1端部32aに連結されている。
ロッド部材31は、その全長がアーム32の全長よりも長くなるように形成されている。アーム32は、その第2端部32bがロアドア16の側部16bに回転自在に取り付けられている。アーム32は、バックドア12が全閉状態のときにおいてその第1端部32aが第2端部32bよりも車体11側寄りに斜めに傾いた中立姿勢となっている。そして、図3(b)に示すように、アーム32の第2端部32bには、トーションスプリング33が取り付けられるとともに、トーションスプリング33は、ロアドア16の側部16b(図3(a)参照)とアーム32の第2端部32bとの間に介装されている。すなわち、トーションスプリング33の一方の端部がアーム32の第2端部32bに取り付けられるとともに、トーションスプリング33の他方の端部がロアドア16の側部16bに取り付けられている。なお、車体11の左側に配設されるロッド機構30のトーションスプリング33は、その巻き方向が図4における時計回り方向となるように構成されている。そして、トーションスプリング33は、アーム32が中立姿勢からずれた場合、アーム32をもとの姿勢に戻すような回転方向の付勢力を付与する。また、アーム32がトーションスプリング33の付勢力に抗して回転してアーム32の第2端部32bとロッド部材31の第1端部31aとの間の距離が短くなると、トーションスプリング33によって第2端部32bはロッド部材31の第1端部31aから離間するように付勢される。
次に、以上のように構成されたバックドアの支持装置の作用について説明する。
全閉状態になっているバックドア12のドアロックを解除した後、バックドア12を引き上げるように操作するとバックドア12は半開状態に移行する。このとき、アーム32はトーションスプリング33によって中立姿勢で保持されるため、図4(a)の実線で示すように、ロアドア16の姿勢が略保持された状態でバックドア12は半開状態にまで移行する。また、ロアドア16を車体11側の斜め上方に押し上げるように操作して、アーム32の第2端部32bとロッド部材31の第1端部31aとの間の距離を縮長させると、トーションスプリング33の反力に抗してアーム32が回転する。このとき、トーションスプリング33は図4における時計回り方向に捻られているため、アーム32の第2端部32bは、ロッド部材31の第1端部31aから離間するように付勢される。そして、図4(b)で示すように、アーム32の第2端部32bが仮想線Q1を通過すると、第2端部32bをロッド部材31の第1端部31aから離間させようとするトーションスプリング33の付勢力によって、ロアドア16はセンタヒンジ17を中心としてアッパドア15側に回動するように付勢される。したがって、図4(a)の2点鎖線で示すように、バックドア12が全開状態に移行すると、ロアドア16はアッパドア15と向き合うような開放状態の姿勢で保持される。
次に、バックドア12を全開状態から半開状態に移行させる場合には、ロアドア16を引き下げるように操作すると、アーム32が中立姿勢に向かって回転し、アーム32の第2端部32bはロッド部材31の第1端部31aから離れるように移動して、バックドア12は半開状態となる。さらに、この状態からロアドア16を押し下げると、アッパドア15はアッパヒンジ14を中心に下方へ回動し、バックドア12は全閉状態に移行した後、図示しない公知のロック装置によってロックされる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、第1実施形態(1)〜(3)と同様の効果の他に以下に示す効果が得られるようになる。
(8)バックドア12が全開状態となった際には、ロアドア側の支点としての第2端部32bは仮想線Q1よりもアッパヒンジ14側に位置する。すると、ロアドア16は、ロッド機構30によってセンタヒンジ17を中心としてアッパドア15側に回動するように付勢されるため、ロアドア16はアッパドア15と向かい合った姿勢で保持される。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を上記第1,第2実施形態との相違点を中心に図面に従って説明する。なお、第3実施形態は、ロアドア16との連結部周りにアッパドア15を回動駆動する駆動ユニットを設けた点が第1,第2実施形態と異なっている。ロッド機構及びその他の構成は第1実施形態と基本的に同様であるため、同様の部分についてはその説明を省略する。
図5(a)に示すように、バックドア12には、その内側において、アッパドア15とロアドア16とのオーバーラップ部分に対応する位置で、バックドア12の幅方向中央に駆動手段としての駆動ユニット40が設けられている。そして、一対のセンタヒンジ17が駆動ユニット40を間に挟むように位置している。
図5(b)に示すように、駆動ユニット40の備える減速ユニット41はその側縁部及び下側縁部においてボルト42a,42bによりロアドア16の内側パネル43に固定されている。
減速ユニット41の外形をなすハウジング44は、有底円筒状の収容部45と、収容部45の外周部45aからアッパドア15側の径方向に延出するとともに収容部45よりも全長が短い有底略円筒状の連結部46とを備え、収容部45と連結部46の円筒形状の一部が重なって内部で連通している。そして、収容部45には、その側端部45bに一つの駆動モータ47が取り付けられている。また、駆動ユニット40の備えるアーム50は、幅方向に間隔をおいて減速ユニット41側に延出する一対の連結片51が連結部46を間に挟んだ状態で支持軸52に挿通支持されることで減速ユニット41に対して回動可能に取り付けられている。すなわち、アーム50は、連結部46を回動可能に連通する支持軸52の両端部に一体回転するように連結されることで減速ユニット41に対し回動可能となっている。なお、アーム50は、その先端部50aがアッパドア15の内側パネル53に沿って面接触した状態でボルト54によってアッパドア15に取り付けられている。
図6に示すように、駆動モータ47は、減速ユニット41の収容部45内にまで延びる正逆回転可能な回転軸55を有する。そして、回転軸55の突出端部55aには、第1歯車56が固着されている。なお、駆動モータ47の回転軸55は、ハウジング44内の図示しないベアリングによって回動可能に支持されている。また、駆動モータ47は図示しないクラッチ装置を内蔵する。クラッチ装置は駆動モータ47に対する通電に伴ってクラッチの連係をつなぐとともに、駆動モータ47に対する通電が停止するとクラッチの連係をきるように構成されている。
第1歯車56は、連結部46内に存在する支持軸52の部分に固着されている第2歯車57と噛合している。第2歯車57は、第1歯車56よりも径が大きく、第1歯車56の回転に連係して回転するように構成されている。そのため、回転軸55が正方向に回転すると、それに伴って、アーム50は、ロアドア16とのなす角度が小さくなる方向に回動し、回転軸55が逆方向に回転すると、それに伴って、アーム50はロアドア16とのなす角度が大きくなる方向に回動するように構成されている。
なお、ロアドア16の下端と車体11との間には、図示しないモータを搭載したロック装置(バックドアクローザ)が設けられている。ロック装置は、バックドア12を全閉状態から半開状態に移行させるための操作が図示しない操作手段(例えば、操作スイッチ等)に対して行われるとその閉状態の保持を解除し、反対にバックドア12が全閉状態付近にまで移行すると自動的にバックドアを閉じきるように構成されている。
次に、以上のように構成されたバックドアの支持装置の作用について説明する。
図7に示すように、バックドア12の全閉状態において、ロアドア16とアーム50とがなす角度は最大になっている。この状態から、図示しない操作手段が操作されてバックドア12を半開状態に移行させる指示が駆動ユニット40に入力されると、ロック装置のモータが動作してバックドア12の閉状態の保持を解除するとともに駆動ユニット40が動作する。そして、駆動モータ47の回転軸55が正回転するとともに第1歯車56及び第2歯車57が回転することで、アーム50は支持軸52を中心としてロアドア16とのなす角度が小さくなる方向(図7の実線矢印方向)に回動する。すると、アッパドア15は、ロアドア16とアッパドア15とのなす角度が小さくなるようにセンタヒンジ17を中心として回動駆動される。その結果、アッパドア15はアッパヒンジ14を中心に上方へ回動し、ロアドア16は伸長状態のままのロッド機構19に支持されつつ上方へ移動する。そして、バックドア12は、アッパドア15が図示しないストッパ部材と当接することで半開状態に移行する(図1(a)参照)。
また、バックドア12の半開状態において、図示しない操作手段が操作されて駆動ユニット40に対してバックドア12を全開状態に移行させる指示が入力されると、駆動モータ47の回転軸55は正回転して第1歯車56及び第2歯車57を介してアーム50を回動させる。すると、アーム50は、バックドア12が半開状態のときよりもさらに、ロアドア16とのなす角度が小さくなるようにセンタヒンジ17を中心としてアッパドア15を回動駆動する。このとき、アッパドア15は図示しないストッパ部材と当接しており上方へ回動できないため、ロッド機構19は縮長し、ロアドア16がセンタヒンジ17を中心に車体11側に回動することで、バックドア12は全開状態に移行する(図2(a)参照)。
次に、バックドア12の全開状態において、図示しない操作手段が操作されて駆動ユニット40に対してバックドア12を半開状態に移行させる指示が入力されると、駆動モータ47の回転軸55が逆回転して、ロアドア16とのなす角度が大きくなる方向にアーム50は回動する。すると、アッパドア15はロアドア16とのなす角度が大きくなるようにセンタヒンジ17を中心として回動駆動される。そして、ロッド機構19が伸長するとともにロアドア16はセンタヒンジ17を中心に回動することで、バックドア12は半開状態となる。
また、バックドア12の半開状態において、図示しない操作手段が操作されて駆動ユニット40に対してバックドア12を全閉状態に移行させる指示が入力されると、駆動ユニット40が動作する。そして、駆動モータ47の回転軸55が逆回転するとともに第1歯車56及び第2歯車57が回転することで、アーム50は回動する。すると、アッパドア15は、ロアドア16とアッパドア15とのなす角度が大きくなるようにセンタヒンジ17を中心として回動駆動される。アッパドア15はアッパヒンジ14を中心に下方へ回動することで、バックドア12は半開状態から全閉状態に移行する。なお、バックドア12が全閉状態付近にまで移行すると、ロック装置が自動的に動作して、バックドア12は閉じきられて閉状態に保持される。
また、ユーザーが手動でバックドア12の開閉を行う場合がある。この場合、駆動モータ47に対する通電が行われないため、前述したように駆動モータ47に内蔵されたクラッチの連係はきれている。この状態で、ユーザーは第1実施形態と同様にバックドア12を手動で開閉操作する。そのため、ユーザーがバックドア12を開閉操作する際、回転軸55を回転させるための力を要しないため、第1実施形態と略同じ大きさの操作力でバックドア12を開閉することができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、第1実施形態(1)〜(7)と同様の効果の他に以下に示す効果が得られるようになる。
(9)ロアドア16との連結部周りにアッパドア15を回動駆動する駆動ユニット40が設けられている。したがって、ユーザーがバックドア12を手動で開閉操作しなくとも駆動ユニット40がセンタヒンジ17を中心にアッパドア15を回動駆動することで、バックドア12を開閉することができる。
(10)駆動ユニット40は、アッパドア15とロアドア16とのオーバーラップ部分と対応する位置に設けられている。したがって、モータを備えた駆動ユニットをピラーに配置したり、車両の天井部に配置したりする場合に比べて、乗車したユーザーの後方視界に及ぼす影響が少ない。
(11)バックドア12の開閉を駆動するモータをピラーや車両の天井部に配置した場合に比べて、車両内装の意匠制約が少ない。
(12)駆動ユニット40は、ハウジング44をロアドア16の内側パネル43に固定するとともに、アーム50の先端部50aをアッパドア15の内側パネル53に固定することでバックドア12に取り付けられている。したがって、駆動ユニット40を搭載する仕様と駆動ユニット40を非搭載の仕様とで、車両のボデー側の変更点を小さくできる。
(13)一対のセンタヒンジ17と駆動ユニット40とは別々に設けられている。したがって、駆動ユニット40を設けるか否かによって、センタヒンジ17の仕様が変わることはないため、センタヒンジ17を組み付けるときの仕様分けが不要である。
(14)バックドア12の形状に拘わらず、駆動ユニット40は基本的にそのままの形状で各車種の中折れ式のバックドア12に取り付けることができる。したがって、自動車の車種に応じて駆動ユニットの設計を変更する必要がないため、汎用性を向上することができ、ひいては低コスト化を図ることができる。
(15)駆動モータ47はクラッチ装置を内蔵している。そして、クラッチ装置は駆動モータ47に対する通電が行われないときには、クラッチの連係をきっている。したがって、ユーザーが手動でバックドア12を操作して開閉を行う場合に、ユーザーは回転軸55の空転に際し、過剰な抵抗を受けることがなく、手動での操作力を軽くすることができる。
(16)駆動ユニット40は、一つの駆動モータ47と、減速ユニット41と、アーム50とで構成されているため、コンパクトにすることができ、軽量・安価である。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1実施形態において、ロッド22の先端部を車体側の支点として車体に取り付けるとともに、ロッド22の先端部とは反対側の取り付け端部をロアドア16側の支点としてロアドア16に取り付けてもよい。この場合においては、バックドア12の半開状態からロアドア16を車体側の斜め上方に押し上げるように操作すると、ハウジング23が押されて相対的にロッド22がハウジング23内に没入することでロアドア16側の支点が車体側の支点に近づいてロアドア16側の支点と車体側の支点との距離が短くなる。
・第1実施形態において、カム部材26の構成を変更してもよい。例えば、ローラ25を配置可能なカム溝を有するカムプレートをカム部材として用いてもよい。
・第1実施形態において、規制機構を省略してもよい。すなわち、ローラ25、及びカム部材26を省略してもよい。この場合であっても、ロッド22が突出している状態において、ロッド22に対して付与する反力が大きいスプリングを用いることで、バックドア12を全閉状態に移行させる際にロッド22に対してある程度の外力が加えられても、ロッド22が突出した状態を保持することができる。
・第1実施形態において、ロッド22を付勢する付勢部材として用いる構成を変更してもよい。例えば、ハウジング23内に圧縮ガスが封入された、ガススプリングをロッド機構として用いてもよい。この場合、ロッド機構はガスピストンの構成を有しており、圧縮ガスのガス圧を受けてロッド22の基端部がハウジング23の内壁面に押し付けられた状態で保持される。そして、ロッド22がガス圧より大きい力を受けて没入すると、ロッド機構は圧縮ガスのガス圧によってロアドア側の支点を車体側の支点から離間させるように付勢する。
・第2実施形態において、アーム32が回転することを規制するストッパ部材を設けてもよい。すなわち、車体11の左側に設けられているロッド機構のアーム32は、図3(a)の時計回り方向にしか回転することはないため、例えば、図3(a)の反時計回り方向にアーム32が回転しようとした際には、アーム32と当接して、アーム32の回転を規制するストッパ部材を設けてもよい。
・第2実施形態において、ロッド機構の車体側の支点とロアドア側の支点との間の距離が縮長することを規制する規制機構を追加してもよい。この場合、第1実施形態と同様のカム部材をアーム32の側面に固定した状態で取り付けるとともに、ロッド部材に第1実施形態と同様のローラを設けてもよい。また、カム溝が形成されたカムプレートをカム部材として用いてもよい。
・第2実施形態において、ロッド機構30を構成するアーム32とロッド部材31の位置を入れ替えてもよい。すなわち、アーム32を車体側に取り付けるとともに、ロッド部材31をロアドア側に取り付けるように構成してもよい。そして、アーム32と車体との間にトーションスプリングを介装し、バックドア12が全閉状態及び半開状態のときには、トーションスプリングによってアーム32の姿勢を保持する。また、ロッド部材31の第2端部31bがアーム32の第1端部32aに近づくように移動した場合には、トーションスプリングの付勢力をアーム32及びロッド部材31を介してロアドア16に作用させ、ロアドア16を開放状態で保持する。
・第3実施形態において、アッパドアに代えてロアドアを回動駆動する駆動ユニットを設けてもよい。この場合、例えば、減速ユニット41をアッパドア15の内側パネル53に固定するとともに、アーム50をロアドア16の内側パネル43に固定すればよい。
・第3実施形態において、センタヒンジ17を介してアッパドア15又はロアドア16を回動駆動してもよい。例えば、図8に示すように、バックドア12の内側であってオーバーラップ部分に駆動手段としての駆動モータ58を設けるとともに、駆動モータ58をロアドア16に固定する。そして、駆動モータ58から両センタヒンジ17まで回転軸59を延長し、回転軸59の両端部をそれぞれ図示しない連結手段を介してセンタヒンジ17のヒンジ軸に連結する。また、ヒンジ軸は、センタヒンジ17のアッパドア15に取り付けられるアッパドア側ヒンジブラケットと一体回転可能に構成されている。なお、回転軸59とセンタヒンジ17のヒンジ軸とは、軸線が一致する状態で連結してもよいし、互いの軸線がずれた状態で連結してもよい。このような構成であれば、駆動モータ58が動作して回転軸59が正回転すると、両センタヒンジ17を介してロアドア16とアッパドア15とのなす角度が小さくなるようにアッパドア15が回動駆動される。また、駆動モータ58の回転軸59が逆回転すると、ロアドア16とアッパドア15とのなす角度が大きくなるように両センタヒンジ17を介してアッパドア15が回動駆動される。したがって、バックドア12の左右に設けられた一対のセンタヒンジ17を介してアッパドア15を回動駆動するため、横幅が大きいバックドアであっても、駆動モータ58からの駆動力を左右均等にアッパドア15に伝達することができ、アッパドア15のひずみを抑えることができる。また、駆動モータ58をアッパドア15に固定し、ロアドア16に取り付けられるロアドア側ヒンジブラケットと一体回転可能なヒンジ軸を有するセンタヒンジを設け、回転軸59の両端部をそれぞれ図示しない連結手段を介してヒンジ軸に連結するように構成してもよい。この場合、駆動モータ58はセンタヒンジを介してロアドア16を回動駆動する。また、駆動モータ58は必ずしもバックドア12の幅方向中央に配置する必要はないため、バックドア12の意匠に応じて左右に移動させてもよい。
・第3実施形態において、駆動手段を設ける位置を変更してもよい。例えば、センタヒンジ17を介してアッパドア15を回動駆動する駆動モータ58を用いる場合、駆動モータ58の回転軸59の軸線と、センタヒンジ17のヒンジ軸の軸線とが一定の角度をなしていてもよい。この場合、駆動モータ58の回転軸59とセンタヒンジのヒンジ軸とをユニバーサルジョイントを介して連結する。このような構成の場合、駆動モータ58の配置場所に制約を受けることはないため、バックドア12の見栄えや意匠に応じて駆動モータ58の配置場所を設定することができる。
(a)は第1実施形態におけるバックドアの支持装置の概略側面図、(b)はロッド機構の概略部分破断図、(c)は(a)の概略部分側面図。 (a)はバックドアの半開状態及び全開状態を示す概略側面図、(b)は(a)の概略部分側面図。 (a)は第2実施形態におけるバックドアの支持装置の概略側面図、(b)は第2実施形態におけるロッド機構の概略側面図。 (a)はバックドアの半開状態及び全開状態を示す概略側面図、(b)は(a)の概略部分側面図。 (a)は第3実施形態においてバックドアを内側から見た概略図、(b)は駆動ユニットの概略斜視図。 駆動ユニットの概略断面図。 図6の矢印A方向から見た駆動ユニットの概略側面図。 別の実施形態においてバックドアを内側から見た概略図。
符号の説明
11…車体、12…中折れ式ドアとしてのバックドア、15…アッパドア、16…ロアドア、17…連結部としてのセンタヒンジ、19,30…ロッド機構、20…車体側の支点としての車体側端部、21…ロアドア側の支点としてのロアドア側端部、22…ロッド、23…ハウジング、24…スプリング、25…規制機構としてのローラ、26…規制機構としてのカム部材、31…ロッド部材、31a…車体側の支点としての第1端部、32…アーム、32b…ロアドア側の支点としての第2端部、33…トーションスプリング、40…駆動手段としての駆動ユニット。

Claims (7)

  1. 上端部が車体側に回動可能に連結されたアッパドアの下端に、ロアドアの上端部が回動可能に連結され、前記アッパドアと前記ロアドアとの連結部が車体外方に突出するように中折れして開放される車両用中折れ式ドアの支持装置であって、
    前記車体と前記ロアドアとを連結するとともに前記車体側の支点と前記ロアドア側の支点との間の距離を伸縮可能に構成されたロッド機構を備え、
    前記ロッド機構は、前記アッパドアのみを全開とした半開状態から前記半開状態のときよりも折り曲げられてなる全開状態に移行するときには縮長可能で、かつ、前記ロアドア側の支点に対して前記車体側の支点から離間させるような付勢力を付与するように構成されたことを特徴とする車両用中折れ式ドアの支持装置。
  2. 前記中折れ式ドアが前記半開状態から前記車体の開口を閉塞する全閉状態に移行する途中から、前記全閉状態までの間、前記ロッド機構の支点間の距離が縮長することを規制する規制機構を備えた請求項1に記載の車両用中折れ式ドアの支持装置。
  3. 前記ロッド機構は、前記車体又は前記ロアドアに回動可能に取り付けられる筒状のハウジング、及び前記ハウジング内に一部分が挿入され、前記ハウジングに対して出没可能なロッドを備え、
    前記ハウジング内には、前記ロッドが没入したときに前記ロアドア側の支点を前記車体側の支点から離間させる方向に付勢する付勢部材が収容されている請求項1に記載の車両用中折れ式ドアの支持装置。
  4. 前記ハウジングに設けられたローラと、前記ロアドア側に設けられ、前記中折れ式ドアが前記半開状態から前記車体の開口を閉塞する全閉状態に移行する途中から、前記全閉状態までの間、前記ローラが当接するカム部材とから構成された規制機構を備え、
    前記規制機構は、前記カム部材と前記ローラとの当接により、前記ロッド機構の支点間の距離が縮長することを規制する請求項3に記載の車両用中折れ式ドアの支持装置。
  5. 前記ロッド機構は、第1端部が前記車体又は前記ロアドアに回動可能に連結されたロッド部材と、第1端部が前記ロッド部材の第2端部と回動可能に連結され、第2端部が前記ロアドア又は前記車体と回動可能に連結されたアームと、前記アームと前記ロアドア又は前記車体との間に介装されたトーションスプリングとを備え、
    前記トーションスプリングは、前記アームが回転して前記ロアドア側の支点と前記車体側の支点との間の距離が短くなったときに、前記ロアドア側の支点を前記車体側の支点から離間させるように付勢する請求項1に記載の車両用中折れ式ドアの支持装置。
  6. 前記ロッド部材に設けられたローラと、前記ロアドア側に設けられ、前記中折れ式ドアが前記半開状態から前記車体の開口を閉塞する全閉状態に移行する途中から、前記全閉状態までの間、前記ローラが当接するカム部材とから構成された規制機構を備え、
    前記規制機構は、前記カム部材と前記ローラとの当接により、前記ロッド機構の支点間の距離が縮長することを規制する請求項5に記載の車両用中折れ式ドアの支持装置。
  7. 前記中折れ式ドアに設けられ、前記アッパドアと前記ロアドアとの連結部を回動中心として前記アッパドア又は前記ロアドアを回動駆動して前記中折れ式ドアを開閉する駆動手段を備えた請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の車両用中折れ式ドアの支持装置。
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