JP2009172870A - ターゲット支持装置、ターゲット搬送機構及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ターゲットの温度差を縮小してターゲットに噴射された液体の乾燥速度の差を縮小することにより、画像品質の低下を抑制することができるターゲット支持装置、ターゲット搬送機構及び液体噴射装置を提供することにある。
【解決手段】インクが噴射される連続紙12を上面で支持するプラテン27と、プラテン27を加熱するための第1のヒータ47と、プラテン27に対して上面上に開口するように貫通形成された複数の吸引孔44と、各吸引孔44内を吸引するためのファン46と、ファン46の吸引に基づき上面上に吸着状態で支持された連続紙12に対して吸引孔44を介して熱を伝えるための第2のヒータ48とを備えた。
【選択図】図2
【解決手段】インクが噴射される連続紙12を上面で支持するプラテン27と、プラテン27を加熱するための第1のヒータ47と、プラテン27に対して上面上に開口するように貫通形成された複数の吸引孔44と、各吸引孔44内を吸引するためのファン46と、ファン46の吸引に基づき上面上に吸着状態で支持された連続紙12に対して吸引孔44を介して熱を伝えるための第2のヒータ48とを備えた。
【選択図】図2
Description
本発明は、液体が噴射されるターゲットを支持するターゲット支持装置、該ターゲット支持装置を備えたターゲット搬送機構、及び該ターゲット支持装置又はターゲット搬送機構を備えた液体噴射装置に関する。
一般に、液体をターゲットに対して噴射する液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載のプリンタには、連続紙(ターゲット)を支持するためのプラテン(支持部材)と、プラテン上に支持される連続紙にインク(液体)を噴射するための記録ヘッド(流体噴射ヘッド)とが設けられている。また、プラテンには、連続紙をプラテン上に吸着保持するための複数の吸引孔が貫通形成されている。
そして、プラテンよりも搬送方向における上流側からプラテン上に連続紙が搬送されると、連続紙は、その搬送が一時停止されると共に、吸引孔を介してプラテン上に吸着され、その状態において、記録ヘッドが連続紙上を移動しながら連続紙の印刷領域に対してインクを噴射するようになっている。その後、プラテン上の連続紙に対するインクの噴射が完了すると、連続紙は、プラテン上への吸着状態が解消されて、プラテンよりも搬送方向における下流側に搬送されるようになっている。
また、プラテン内には、プラテンを加熱するための加熱手段(例えばヒータ)が設けられており、この加熱手段からの熱は、プラテンを介して該プラテン上の連続紙に伝わるようになっている。その結果、連続紙は、記録ヘッドから連続紙上に噴射されたインクがプラテン上において少し乾燥された状態で、プラテンよりも搬送方向における下流側に搬送されるようになっていた。
特開2006−150723号公報
ところで、特許文献1のプリンタでは、図5に示すように、プラテン27上に吸着された連続紙12のうち、加熱されたプラテン27と直に接している領域(以下、「接触領域」という。)Bの温度T1に比べて、吸引孔44上に位置する領域(以下、「非接触領域」という。)Cの温度T2が低くなっていた(図5(a)参照)。そのため、プラテン27上に停止した連続紙12上においては、裏面側がプラテン27と直に接触した接触領域Bの方が、裏面側が吸引孔44上に位置する非接触領域Cに比べてインク溶媒の蒸発が活発に行われるため、インクの乾燥速度にばらつきが生じていた。
特に吸水性に乏しい連続紙12を用いた場合、乾燥速度が遅い吸引孔44上の非接触領域Cのインクには、乾燥速度が速いプラテン27上の接触領域Bに向かう流れが発生する。そのため、液体としてのインクに含まれる溶質としての色素成分もプラテン27と直に接している接触領域Bに向かって移動する。したがって、図5(b),(c)に示すように、インクが乾燥した後の連続紙12の表面には、吸引孔44の周縁と対応した付近に色素成分が集中し、吸引孔44の中央部と対応した領域との間に濃淡が生じてしまい、印刷精度(画像品質)を低下させる虞があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ターゲットの温度差を縮小してターゲットに噴射された液体の乾燥速度の差を縮小することにより、画像品質の低下を抑制することができるターゲット支持装置、ターゲット搬送機構及び液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のターゲット支持装置は、液体が噴射されるターゲットを支持するための支持面を有する支持部材と、該支持部材を加熱するための第1の加熱装置と、前記支持部材に対して前記支持面上に開口するように貫通形成された複数の吸引孔と、該各吸引孔内を吸引するための吸引手段と、該吸引手段の吸引に基づき前記支持面上に吸着状態で支持された前記ターゲットに対して前記吸引孔を介して熱を伝えるための第2の加熱装置とを備えた。
この構成によれば、支持部材の支持面上に支持されたターゲットに向けて噴射された液体のうち、ターゲットにおける支持面と直に接触した領域(以下、「接触領域」という。)上の液体は、支持部材を介して第1の加熱装置によって加熱される。一方、ターゲットにおける吸引孔と対応した領域(以下、「非接触領域」という。)上の液体は、吸引孔を介して第2の加熱装置によって加熱される。そのため、液体が噴射されるターゲットの全領域の温度差は小さくなると共に、液体の乾燥速度の差も小さくなる。さらに、乾燥速度の差に応じて支持面と平行な方向に発生する液体の流れが抑えられる。したがって、液体中に含まれる溶質成分の偏りが抑えられるため、画像品質の低下を抑制することができる。
本発明のターゲット支持装置において、前記第2の加熱装置は、前記ターゲットもしくは前記液体を加熱可能な電磁波を放射する。
この構成によれば、吸引手段によって吸引孔を吸引することにより、吸引孔内に気流を発生させた場合でも、電磁波を放射する第2の加熱装置を用いることで、気流の影響を抑えてターゲットもしくは液体を加熱することができる。
この構成によれば、吸引手段によって吸引孔を吸引することにより、吸引孔内に気流を発生させた場合でも、電磁波を放射する第2の加熱装置を用いることで、気流の影響を抑えてターゲットもしくは液体を加熱することができる。
本発明のターゲット支持装置において、前記支持部材には、複数の吸引孔からなる吸引孔列が複数列形成され、前記第2の加熱装置は、各吸引孔列に個別に対応するように設ける。
この構成によれば、複数の吸引孔に対して、1つの第2の加熱装置を用いることで、構造を簡略化することができる。さらに、吸引孔列に対して1つの第2の加熱装置を用いることで、吸引手段によって発生した気流は第2の加熱装置を通過して吸引孔内に影響するため、吸引手段による吸引を阻害しない。したがって、吸引性能を維持したまま加熱することができる。
本発明のターゲット支持装置において、前記第2の加熱装置は、放射した電磁波の方向を前記吸引孔側に向けて転換する転換手段を備えた。
この構成によれば、転換手段によって第2の加熱装置から放射状に発せられた電磁波を、その方向が吸引孔を通過可能な方向に転換することで、第2の加熱装置のエネルギーを効率よくターゲット及び液体に伝達することができる。
この構成によれば、転換手段によって第2の加熱装置から放射状に発せられた電磁波を、その方向が吸引孔を通過可能な方向に転換することで、第2の加熱装置のエネルギーを効率よくターゲット及び液体に伝達することができる。
本発明のターゲット支持装置において、前記支持部材は、前記吸引孔の周縁付近において、該支持部材の厚みが前記吸引孔の周縁に近づくにつれて次第に薄くなるように形成される。
この構成によれば、支持部材の厚みを変更することにより、支持面の各部分においてターゲットに供給可能な熱量を変えることができる。すなわち、厚みが確保されている部分では保持できる熱量は大きいのに対し、厚みが薄くなるにつれて保持できる熱量は小さくなる。したがって、液体の乾燥すなわち溶媒の蒸発に伴って支持部材の熱量は減少するため、支持部材の温度は、厚みと比例するように吸引孔の周縁に近いほど低くなる。したがって、ターゲットにおいて支持部材の支持面に直に接触した接触領域と吸引孔に対応した非接触領域との温度勾配をなだらかにして乾燥速度の変化をなだらかにすることで、溶質成分の偏りを抑えることができる。
本発明のターゲット支持装置において、前記吸引孔は、前記支持面側の開口径よりも反支持面側の開口径が大きい。
この構成によれば、支持面側の開口径に比べて反支持面側の開口径を大きくすることにより、支持面及び反支持面に締める吸引孔の割合は、支持面に比べて反支持面が大きくなる。したがって、支持面側の開口径と反支持面側の開口径が同じである場合及び反支持面側の開口径よりも支持面側の開口径を大きくした場合に比べて、ターゲットの平面性を確保して液体噴射位置のずれを抑制することができる。
この構成によれば、支持面側の開口径に比べて反支持面側の開口径を大きくすることにより、支持面及び反支持面に締める吸引孔の割合は、支持面に比べて反支持面が大きくなる。したがって、支持面側の開口径と反支持面側の開口径が同じである場合及び反支持面側の開口径よりも支持面側の開口径を大きくした場合に比べて、ターゲットの平面性を確保して液体噴射位置のずれを抑制することができる。
本発明のターゲット搬送機構は、搬送方向における上流側から前記支持部材の下流側へ前記ターゲットを搬送する搬送手段と、上記構成のターゲット支持装置とを備えた。
この構成によれば、搬送手段によって上流側から下流側に向けて搬送されるターゲットは、支持部材の支持面上において吸着状態で支持される。そして、支持面上に吸着状態で支持されたターゲットに対して液体が噴射されると、その液体は支持部材を介した第1の加熱装置による加熱及び吸引孔を介した第2の加熱装置による加熱によりある程度乾燥させられ、その後、搬送手段がターゲットを下流側へ搬送する。そのため、ターゲットの画像品質を良好に維持する液体の乾燥と搬送を連続して行うことができる。
この構成によれば、搬送手段によって上流側から下流側に向けて搬送されるターゲットは、支持部材の支持面上において吸着状態で支持される。そして、支持面上に吸着状態で支持されたターゲットに対して液体が噴射されると、その液体は支持部材を介した第1の加熱装置による加熱及び吸引孔を介した第2の加熱装置による加熱によりある程度乾燥させられ、その後、搬送手段がターゲットを下流側へ搬送する。そのため、ターゲットの画像品質を良好に維持する液体の乾燥と搬送を連続して行うことができる。
本発明の液体噴射装置は、支持部材の支持面上に支持されたターゲットに対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、上記構成のターゲット支持装置又はターゲット搬送機構を備えた。
この構成によれば、液体噴射ヘッドは、支持部材の支持面上に吸着状態で支持されて停止したターゲットに対して液体を噴射する。すなわち、液体噴射ヘッドが液体をターゲットに噴射する間、ターゲットは支持部材の支持面上に吸着された状態で、先にターゲットに噴射された液体から、第1の加熱装置及び第2の加熱装置の加熱によって液体の溶媒成分が蒸発する。このとき、第1の加熱装置及び第2の加熱装置によってターゲットにおける吸引孔と対応した非接触領域及び支持部材の支持面に対応する接触領域に噴射された液体は、同じように加熱されて蒸発するため、その蒸発途中に支持面と平行な方向の液体の流れの発生が抑制される。したがって、ターゲットが支持部材上に滞留する時間が長く、その分多くの溶媒成分が蒸発した場合でも、溶質の偏りを抑えて画像品質の低下を抑制することができる。
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「上下方向」、「左右方向」をいう場合は、図1に矢印で示した方向を基準として示すものとする。また、「前後方向」をいう場合は、図1において紙面に直交する方向であり、図2に矢印で示した方向を示すものとする。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、ターゲットとしての長尺状の連続紙12を繰り出す繰り出し部13と、該繰り出し部13から繰り出された連続紙12に順次印刷を行う本体部14と、該本体部14で印刷が行われた連続紙12を巻き取る巻き取り部15とを備えている。すなわち、本体部14は直方体状の本体ケース16を備えており、連続紙12の搬送方向において上流側となる本体ケース16の左側に繰り出し部13が配設されると共に下流側となる本体ケース16の右側に巻き取り部15が配設されている。
繰り出し部13は、本体ケース16の左面下端部から左方に延びる支持板17を備えており、該支持板17の左端部には前方(図1において紙面と直交する方向の手前側)に向かって延びる巻き軸18が支持板17に対して回転可能に支持されている。そして、巻き軸18には予めロール状に巻かれた連続紙12が該巻き軸18と一体回転可能に支持されている。なお、本実施形態の連続紙12には、吸水性に乏しい、もしくは撥水性などを有して、着弾したインク(液体)が表面付近で乾燥する用紙が用いられている。
また、繰り出し部13は本体ケース16の左面中央部から左方に向かって水平に延びる平板状の繰り出し台19を備えている。そして、繰り出し台19の先端部には巻き軸18から繰り出される連続紙12を巻き掛けて繰り出し台19の上面に導くための中継ローラ20が回転可能に設けられており、連続紙12は繰り出し台19の上面に沿って右側(本体部14側)に向かって搬送される。
本体部14の本体ケース16内における上下方向の中央部よりやや上寄りの位置には、本体ケース16内を上下に区画する平板状の基台21が設けられており、本体ケース16内における基台21よりも上側の領域は連続紙12に印刷を行うための印刷室22となっている。
本体ケース16の左壁には繰り出し台19の上面から本体ケース16内に連続紙12を搬入するための図示しない搬入口が設けられており、本体部14には上記搬入口と近傍位置で対向するように搬送手段としての引き込み駆動ローラ23が回転駆動可能に設けられている。なお、引き込み駆動ローラ23の回転駆動は、図示しない制御装置の制御信号に基づき制御される。
また、本体ケース16内における引き込み駆動ローラ23の右斜め下方には中継ローラ25が回転可能に設けられている。そして、引き込み駆動ローラ23の駆動によって本体ケース16内に引き込まれた連続紙12は、印刷室22の左端部寄りの位置に向かうように中継ローラ25に巻き掛けられている。
印刷室22内における中継ローラ25の右斜め上方には中継ローラ26が設けられており、該中継ローラ26には連続紙12が左側下方から巻き掛けられて右方向に水平に搬送されるようになっている。
印刷室22内における中継ローラ26の右側の領域には、基台21上に支持された短形板状の支持部材としてのプラテン27が設けられている。プラテン27の右側には、該プラテン27を挟んで中継ローラ26と対向するように転換ローラ28が設けられている。この場合、中継ローラ26の上面、プラテン27の上面、及び転換ローラ28の上面は、互いに面一になっている。
転換ローラ28には中継ローラ26からプラテン27の上面に沿って水平右方向に搬送される連続紙12が左側上方から巻き掛けられて連続紙12の搬送方向が水平右方向から鉛直下方向に転換されている。そして、転換ローラ28によって搬送方向が鉛直下方向に転換された連続紙12は、基台21に設けられた図示しない挿通孔を通って鉛直下方に搬送されるようになっている。
印刷室22内におけるプラテン27の前後両側には左右方向に延びるガイドレール29(図1では二点鎖線で示す)が対をなすように設けられており、該ガイドレール29の上面はプラテン27の上面よりも高くなっている。両ガイドレール29の上面には、短形板状のキャリッジ30が該両ガイドレール29に沿って左右方向へ往復移動可能な状態で支持されている。そして、キャリッジ30は、制御装置(図示略)の制御信号に基づき両ガイドレール29上を左右方向に移動するようになっている。
そして、キャリッジ30の下面には、図示しないスライド板がキャリッジ30に対して前後方向にスライド移動可能に支持されている。スライド板の下面には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド31が支持されている。また、印刷室22内における本体ケース16の上壁には、インクを一時貯留するためのバルブユニット34が設けられている。各バルブユニット34には、互いに色の異なるインクが一時貯留されている。
そして、各バルブユニット34は、記録ヘッド31とそれぞれ図示しないインク供給チューブを介して接続されており、該各インク供給チューブを介して記録ヘッド31に各インクを供給するようになっている。記録ヘッド31の下面には図示しない複数のノズル開口が設けられており、各バルブユニット34から供給されたインクを該各ノズル開口からプラテン27上に搬送されて停止された状態の連続紙12に向かって噴射することで印刷が行われるようになっている。
したがって、連続紙12の搬送経路の途中位置であって連続紙12の印刷が行われるプラテン27の左端から右端までの領域は印刷領域Aとされており、連続紙12は該連続紙12の搬送経路を印刷領域Aと対応した領域単位で間欠的に搬送されるようになっている。
図1に示すように、転換ローラ28に巻き掛けられて鉛直下方向に搬送された連続紙12は、本体ケース16内における転換ローラ28の鉛直下方となる位置に回転可能に配設された反転ローラ38に左側上方から巻き掛けられ、やや右斜め上方に向かって搬送される。そして、反転ローラ38から搬送された連続紙12は、本体ケース16内における反転ローラ38の右方に回転可能に設けられた中継ローラ39に左側下方から巻き掛けられ、本体ケース16内を本体ケース16の右壁に沿うように上方に向かって搬送される。なお、印刷領域Aに印刷が施された後の連続紙12は、本体ケース16内を搬送される過程で自然乾燥されることとなる。
また、本体ケース16の右壁における基台21の近傍位置には連続紙12を巻き取り部15側へ搬出するための図示しない搬出口が設けられると共に、本体ケース16内における上記搬出口と近傍位置で対向するように搬送手段としての送り出し駆動ローラ40が回転駆動可能に設けられている。そして、制御装置(図示略)の制御信号に基づいて送り出し駆動ローラ40を駆動することで、連続紙12が上記搬出口を介して巻き取り部15側へ送り出されるようになっている。
巻き取り部15は、直方体状の巻き取りフレーム41を備えており、巻き取りフレーム41の高さは送り出し駆動ローラ40の高さとほぼ同じになっている。また、巻き取りフレーム41の上端部には中継ローラ42が回転可能に設けられており、上記搬出口から送り出された連続紙12は、中継ローラ42に左側上方から巻き掛けられ、右斜め下方に向けて搬送される。
巻き取りフレーム41における中継ローラ42の右斜め下方には前方に向かって延びる搬送手段としての巻き取り駆動軸43が巻き取りフレーム41に対して回転駆動可能に支持されている。巻き取り駆動軸43には中継ローラ42から右斜め下方に向かって搬送された連続紙12が巻き付けられており、制御装置(図示略)の制御信号に基づき該巻き取り駆動軸43を回転駆動することで巻き取り駆動軸43に連続紙12が順次巻き取られるようになっている。
次に、プラテン27の構成について図2に基づき以下説明する。
図2に示すように、プラテン27には、該プラテン27を上下方向(プラテン27の厚み方向)に貫通する多数の吸引孔44が形成されている。すなわち、吸引孔44は、プラテン27の上面(支持面)、及び下面(反支持面)上に開口するように形成される。なお、吸引孔44における上面側及び下面側の各開口径は等しくなっている。
図2に示すように、プラテン27には、該プラテン27を上下方向(プラテン27の厚み方向)に貫通する多数の吸引孔44が形成されている。すなわち、吸引孔44は、プラテン27の上面(支持面)、及び下面(反支持面)上に開口するように形成される。なお、吸引孔44における上面側及び下面側の各開口径は等しくなっている。
さらに、各吸引孔44は、複数(図2では16個)の吸引孔44が前後方向に沿う複数列(図2では13列)の吸引孔列45を左右方向に所定間隔をおいて形成するように規則的に配列されている。また、プラテン27の下側(即ち、プラテン27と基台21との間の領域)には、各吸引孔44内の空気を吸引するための吸引手段としてのファン46が設けられている。そして、各ファン46を駆動することで各吸引孔44内に負圧が発生し、該負圧の発生によりプラテン27越しに各吸引孔44を介して連続紙12が吸引され、プラテン27の上面に連続紙12が吸着されるようになっている。
このとき、図3に示すように、プラテン27上に吸着された連続紙12のうち、プラテン27と直に接している領域を接触領域Bとすると共に、吸引孔44上に位置する領域を非接触領域Cとする。
次に、上記プラテン27を加熱するための加熱装置について図2に基づき以下説明する。
図2に示すように、プラテン27内に埋設される第1の加熱装置としての第1のヒータ47は、一本の長尺部材の複数箇所に曲げ加工を施すことにより形成されている。すなわち、前後方向に延びると共に、左右方向において互いに隣り合う吸引孔列45間毎に配置される複数(本実施形態では12つ)の加熱部47aのうち、左右方向において一つの吸引孔列を挟んだ配置態様の加熱部47a同士を連結して一本の第1のヒータ47としている。
図2に示すように、プラテン27内に埋設される第1の加熱装置としての第1のヒータ47は、一本の長尺部材の複数箇所に曲げ加工を施すことにより形成されている。すなわち、前後方向に延びると共に、左右方向において互いに隣り合う吸引孔列45間毎に配置される複数(本実施形態では12つ)の加熱部47aのうち、左右方向において一つの吸引孔列を挟んだ配置態様の加熱部47a同士を連結して一本の第1のヒータ47としている。
このうち、前後方向における加熱部47aの長さは、吸引孔列45の前後方向における長さよりも長くなるように形成されている。また、左右方向において、加熱部47aは、左右両側に位置する吸引孔列45の中央に配置され、左右方向において同一位置となる吸引孔列45の前後方向(即ち、吸引孔列の延設方向)における端部に位置する吸引孔44を中心に円弧状をなすように形成されている。
また、図2及び図3に示すように、プラテン27の下側(すなわち、プラテン27とファン46との間の領域)には、各吸引孔列45と対応するように赤外線(電磁波)を放出する第2の加熱装置としての第2のヒータ(例えば、ハロゲンヒータ)48が複数(本実施形態では13つ)設けられている。さらに、第2のヒータ48は、前後方向に延びる断面U字状の反射鏡49によって下方から囲われている。そのため、第2のヒータ48から放出された赤外線は、反射鏡49によって進行方向が転換されて、吸引孔44が形成されたプラテン27の下面に向けて照射されるようになっている。すなわち、反射鏡49は転換手段として機能している。
なお、第1のヒータ47及び第2のヒータ48は、各ヒータ47、48に発熱及び発光させるべく電流を供給するための図示しない装置本体を備えている。そして、第1のヒータ47からの熱はプラテン27を介して接触領域Bに位置する連続紙12に伝わるようになっている。一方、第2のヒータ48から放出された赤外線は、その一部がプラテン27に吸収されると共に、吸引孔44を通過した赤外線は、非接触領域Cに位置する連続紙12、及び非接触領域Cに着弾したインクに吸収されて熱に変換されるようになっている。
そして、プラテン27、吸引孔44、ファン46、第1のヒータ47、第2のヒータ48によってターゲット支持装置としての連続紙支持装置50が構成されている。また、該連続紙支持装置50、引き込み駆動ローラ23,送り出し駆動ローラ40,巻き取り駆動軸43は、ターゲット搬送装置として機能している。
次に、第1の実施形態のインクジェット式プリンタ11の作用について、第1及び第2のヒータ47,48がプラテン27上の連続紙12を加熱する際の作用を中心に記載する。なお、プラテン27上に配置される連続紙12は、その前後方向における両端部(両縁部)が第1のヒータ47の加熱部47aの配置位置よりも内側に位置するものとする。
さて、インクジェット式プリンタ11による連続紙12に対する印刷が開始される場合、印刷領域Aに搬送された連続紙12は、プラテン27の下方に配置された各ファン46が駆動することにより、各吸引孔44内の空気が吸引される。すると、連続紙12のうちプラテン27に支持される部分(図2では二点鎖線で示す。)が、プラテン27の上面に吸着される。
また、装置本体(図示略)の駆動に基づき第1及び第2のヒータ47,48が発熱及び発光すると、プラテン27には、第1のヒータ47からの熱が伝えられる。しかも、第1のヒータ47は各吸引孔列45の中央にそれぞれ配置されて、第2のヒータ48は各吸引孔の下側にそれぞれ位置されているため、プラテン27において各部分の温度がほぼ同一温度T1になる。その結果、プラテン27の上面において、接触領域Bでは連続紙12に同程度の熱量が付与される。
一方、非接触領域Cでは、第2のヒータ48から放出された赤外線が、各吸引孔44内を通過して連続紙12と連続紙12上に着弾されたインクに吸収されることにより、熱が発生して非接触領域Cは温度T2となる。
また、連続紙12のうちプラテン27上に位置する部分に対して印刷が実行される(即ち、上下方向及び左右方向に移動する記録ヘッド31からインクが噴射される)と、連続紙12に着弾したインクは、連続紙12に浸透せずに表面付近に留まる。そのため、プラテン27に連続紙12が吸着された状態のまま、インクはプラテン27及び吸引孔44を介して付与された熱に基づいて、先に着弾したインクからインク溶媒(例えば、水や有機溶剤)が蒸発する。このとき、接触領域Bの温度T1と非接触領域Cの温度T2の温度差が小さくなっているため、乾燥速度の差も小さくなる。したがって、印刷領域A内に噴射されたインクは、非接触領域Cから接触領域Bに向かう流れの発生が抑えられる。そのため、インク中の色素成分(例えば、顔料や染料)は、噴射された位置において定着することになる(図3参照)。
その後、印刷領域Aへの印刷が完了すると、図示しない制御装置によって、ファン46の駆動が停止されて連続紙12のプラテン27への吸着状態が解除されると共に、引き込み駆動ローラ23、送り出し駆動ローラ40、巻き取り駆動軸43が駆動されて、連続紙12は巻き取り部15側に搬送される。
上記第1の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)プラテン27の上面に支持された連続紙12に向けて噴射されたインクのうち、連続紙12における接触領域B上のインクは、プラテン27を介して第1のヒータ47によって加熱される。一方、連続紙12における非接触領域C上のインクは、吸引孔44を介して第2のヒータ48によって加熱される。そのため、インクが噴射される連続紙12の印刷領域Aの温度差は小さくなると共に、インクの乾燥速度の差も小さくなる。さらに、乾燥速度の差に応じて上面と平行な方向に発生するインクの流れが抑えられる。したがって、インク中に含まれる色素成分の偏りが抑えられるため、画像品質の低下を抑制することができる。
(1)プラテン27の上面に支持された連続紙12に向けて噴射されたインクのうち、連続紙12における接触領域B上のインクは、プラテン27を介して第1のヒータ47によって加熱される。一方、連続紙12における非接触領域C上のインクは、吸引孔44を介して第2のヒータ48によって加熱される。そのため、インクが噴射される連続紙12の印刷領域Aの温度差は小さくなると共に、インクの乾燥速度の差も小さくなる。さらに、乾燥速度の差に応じて上面と平行な方向に発生するインクの流れが抑えられる。したがって、インク中に含まれる色素成分の偏りが抑えられるため、画像品質の低下を抑制することができる。
(2)ファン46によって吸引孔44を吸引することにより、吸引孔44内に気流を発生させた場合でも、赤外線を放射する第2のヒータ48を用いることで、気流の影響を抑えて連続紙12もしくはインクを加熱することができる。
(3)複数の吸引孔44に対して、1つの第2のヒータ48を用いることで、構造を簡略化することができる。さらに、吸引孔列45に対して1つの第2のヒータ48を用いることで、ファン46によって発生した気流は第2のヒータ48を通過して吸引孔44内に影響するため、ファン46による吸引を阻害しない。したがって、吸引性能を維持したまま加熱することができる。
(4)反射鏡49によって第2のヒータ48から放射状に発せられた赤外線を、その方向が吸引孔44を通過可能な方向に転換することで、第2のヒータ48のエネルギーを効率よく連続紙12及びインクに伝達することができる。
(5)引き込み駆動ローラ23、送り出し駆動ローラ40、巻き取り駆動軸43によって上流側から下流側に向けて搬送される連続紙12は、プラテン27の上面において吸着状態で支持される。そして、上面に吸着状態で支持された連続紙12に対してインクが噴射されると、そのインクはプラテン27を介した第1のヒータ47による加熱、及び吸引孔44を介した第2のヒータ48による加熱によりある程度乾燥させられ、その後、引き込み駆動ローラ23、送り出し駆動ローラ40、巻き取り駆動軸43が連続紙12を下流側へ搬送する。そのため、連続紙12の画像品質を良好に維持するインクの乾燥と、連続紙12の搬送を連続して行うことができる。
(6)記録ヘッド31は、プラテン27の上面に吸着状態で支持されて停止した連続紙12に対してインクを噴射する。すなわち、記録ヘッド31がインクを連続紙12に噴射する間、連続紙12はプラテンの上面に吸着された状態で、先に連続紙12に噴射されたインクから、第1のヒータ47及び第2のヒータ48の加熱によってインクの溶媒成分が蒸発する。このとき、第1のヒータ47及び第2のヒータ48によって接触領域B及び非接触領域Cに噴射されたインクは、同じように加熱されて蒸発するため、その蒸発途中に上面と平行な方向のインクの流れの発生が抑制される。したがって、連続紙12がプラテン27上に滞留する時間が長く、その分多くの溶媒成分が蒸発した場合でも、色素成分溶質の偏りを抑えて画像品質の低下を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図4に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態とは吸引孔44の形状を変更した点でのみ構成が相違しており、その他の構成は共通しているため、同様の構成部分については同一符号を付すことにして、その詳細な重複説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態を図4に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態とは吸引孔44の形状を変更した点でのみ構成が相違しており、その他の構成は共通しているため、同様の構成部分については同一符号を付すことにして、その詳細な重複説明を省略する。
図4(b)に示すように、吸引孔44は、プラテン27の上面側の開口径が、下面側の開口径に比べて小さくなると共に、側断面形状がテーパ状をなすように上下方向に貫通形成されている。すなわち、プラテン27は、吸引孔44付近においてその厚みが、下面側の開口の周縁から吸引孔44の中心方向に近づくにつれて、上面側に向かって徐々に薄くなっている。また、上述したように、プラテン27の温度T1は一様であるため、吸引孔44周辺のプラテン27の各部分が保持する熱量は、プラテン27の厚みに比例して吸引孔44の中心に近づくにつれて小さくなっている。
次に、第2の実施形態のインクジェット式プリンタ11の作用について、第1及び第2のヒータ47,48がプラテン27上の連続紙12を加熱する際の作用を中心に記載する。
連続紙12がプラテンの上面に吸着された状態で印刷が実行されると、連続紙12に着弾したインクは、接触領域Bではプラテン27を介して第1のヒータ47の熱量が付与されると共に、非接触領域Cでは第2のヒータ48から放出された赤外線を吸収して熱を得る。このとき、接触領域Bでは、プラテン27が保持する熱量が気化熱としてインクの乾燥に利用されるため、インク溶媒の蒸発に伴って熱が奪われる。そのため、図4(a)に示すように温度T1は、プラテン27の厚みに比例するようになだらかに変化して非接触領域Cの温度T2に近づく。
そのため、吸引孔44及びその周辺部分のプラテン27では、各部分のなだらかな温度変化に伴って乾燥速度もなだらかに変化することになる。したがって、インクの乾燥速度が遅い部分から速い部分に向かって発生するインクの流れの発生が抑えられるため、インク中の色素成分は、噴射された位置において定着することになる。
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態における(1)〜(6)の効果に加えて、さらに以下のような効果を得ることができる。
(7)プラテン27の厚みを変更することにより、上面の各部分において連続紙12に供給可能な熱量を変えることができる。すなわち、厚みが確保されている部分では保持できる熱量は大きいのに対し、厚みが薄くなるにつれて保持できる熱量は小さくなる。したがって、インクの乾燥すなわちインク溶媒の蒸発に伴ってプラテン27の熱量は減少するため、プラテン27の温度は、厚みと比例するように吸引孔44の周縁に近いほど低くなる。したがって、連続紙12において接触領域Bと非接触領域Cとの温度勾配をなだらかにして乾燥速度の変化をなだらかにすることで、色素成分の偏りを抑えることができる。
(7)プラテン27の厚みを変更することにより、上面の各部分において連続紙12に供給可能な熱量を変えることができる。すなわち、厚みが確保されている部分では保持できる熱量は大きいのに対し、厚みが薄くなるにつれて保持できる熱量は小さくなる。したがって、インクの乾燥すなわちインク溶媒の蒸発に伴ってプラテン27の熱量は減少するため、プラテン27の温度は、厚みと比例するように吸引孔44の周縁に近いほど低くなる。したがって、連続紙12において接触領域Bと非接触領域Cとの温度勾配をなだらかにして乾燥速度の変化をなだらかにすることで、色素成分の偏りを抑えることができる。
(8)吸引孔44におけるプラテン27の上面側の開口径に比べて下面側の開口径を大きくすることにより、プラテン27の上面及び下面に締める吸引孔44の割合は、上面に比べて下面が大きくなる。したがって、吸引孔44におけるプラテン27の上面側の開口径と下面側の開口径が同じである場合及び下面側の開口径よりも上面側の開口径を大きくした場合に比べて、連続紙12の平面性を確保して連続紙12に対するインク噴射位置のずれを抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態において、記録ヘッド31からのインクの噴射によらずに孔版印刷等の他の印刷処理により表面にインクが付着した連続紙12をプラテン27上に搬送して乾燥させるようにしてもよい。
・上記各実施形態において、記録ヘッド31からのインクの噴射によらずに孔版印刷等の他の印刷処理により表面にインクが付着した連続紙12をプラテン27上に搬送して乾燥させるようにしてもよい。
・第2の実施形態において、吸引孔44の開口は、上面側に比べて下面側の開口径を小さくしてもよい。すなわち、吸引孔44付近においてその厚みが、上面側の開口の周縁から吸引孔44の中心方向に近づくにつれて、下面側に向かって徐々に薄くなる。このような構成としても、プラテン27の各部分が保持する熱量を、プラテン27の厚みに比例するように、吸引孔44から離れるにつれて大きくすることができる。
・上記実施形態において、棒状の第2のヒータ48の下半面に反射膜を貼付して第2のヒータ48に転換手段を備え、赤外線を上方に向かって放出するようにしてもよい。さらに第2のヒータ48の吸引孔44と対向していない部分を反射鏡49で覆い、吸引孔44に向けて赤外線が集中的に放出されるようにしてもよい。プラテン27の下面の吸引孔44の開口付近に反射鏡49を設けることにより、第2のヒータ48がプラテン27に与えるエネルギーを低減させることもできる。また、反射鏡49を設けない構成としてもよい。
・上記実施形態において、第2のヒータ48は吸引孔44に個別に設けてもよい。また、第1のヒータ47と同様な曲げ形成を施すことにより、1本の第2のヒータ48を複数の吸引孔列45に対応させることもできる。
・上記実施形態において、第2のヒータ48は、赤外線に限らず、可視光や遠赤外線など、インクと連続紙12の吸収スペクトルのうち、少なくとも一方と一致する波長の電磁波を放出するものならば、同様の効果を得ることができる(例えば、カーボンヒータ)。
・第2の実施形態において、第2のヒータ48の照射範囲が吸引孔44の下面側の開口となるように反射鏡49を設けることで、プラテン27の厚みが薄くなった部分に第1のヒータ47及び第2のヒータ48から熱を与えることができる。これにより、温度変化をなだらかにすると共に、接触領域Bと非接触領域Cの温度差(T1−T2)を小さくすることができる。
・上記実施形態において、通気性の悪い連続紙12を用いる場合、ファン46の吸引によって吸引孔44の開口が連続紙12によって閉塞されて、吸引孔44内の気流の速度は低下する。そのため、第2のヒータ48は、気流の流れに抗して放出した熱を連続紙12へ伝熱可能なヒータとしてもよい。
・上記実施形態において、ターゲットには、樹脂製、金属製といった吸水性を有しないシートを用いることもできる。
・上記実施形態において、吸引手段は、ファン46に限らず、プラテン27の下面側から吸引孔44内に負圧を発生させるポンプを用いてもよい。
・上記実施形態において、吸引手段は、ファン46に限らず、プラテン27の下面側から吸引孔44内に負圧を発生させるポンプを用いてもよい。
・上記実施形態では、連続紙支持装置50及び連続紙搬送機構が備えられる液体噴射装置をインクジェット式プリンタ11に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が分散されている液状体を含む)を噴射する液体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に、連続紙支持装置50及び連続紙搬送機構を適用することができる。
次に、上記実施形態及び変形例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)液体が噴射されるターゲットを支持するための支持面を有する支持部材と、
該支持部材を加熱するための第1の加熱装置と、
前記支持部材に対して前記支持面上に開口するように貫通形成された複数の吸引孔と、
該各吸引孔内を吸引するための吸引手段とを備え、
前記支持部材は、前記吸引孔の周縁付近において、該支持部材の厚みが前記吸引孔の周縁に近づくにつれて次第に薄くなるように形成されることを特徴とするターゲット支持装置。
(イ)液体が噴射されるターゲットを支持するための支持面を有する支持部材と、
該支持部材を加熱するための第1の加熱装置と、
前記支持部材に対して前記支持面上に開口するように貫通形成された複数の吸引孔と、
該各吸引孔内を吸引するための吸引手段とを備え、
前記支持部材は、前記吸引孔の周縁付近において、該支持部材の厚みが前記吸引孔の周縁に近づくにつれて次第に薄くなるように形成されることを特徴とするターゲット支持装置。
この構成によれば、ターゲットにおいて支持部材の支持面に直に接触した接触領域と吸引孔に対応した非接触領域との温度勾配をなだらかにして乾燥速度の変化をなだらかにすることで、溶質成分の偏りを抑えることができる。
11…インクジェット式プリンタ(液体噴射装置)、12…連続紙(ターゲット)、23…引き込み駆動ローラ(搬送手段)、27…プラテン(支持部材)、31…記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、40…送り出し駆動ローラ(搬送手段)、43…巻き取り駆動軸(搬送手段)、44…吸引孔、45…吸引孔列、46…ファン(吸引手段)、47…第1のヒータ(第1の加熱装置)、48…第2のヒータ(第2の加熱装置)、49…反射鏡(転換手段)、50…連続紙支持装置(ターゲット支持装置)。
Claims (8)
- 液体が噴射されるターゲットを支持するための支持面を有する支持部材と、
該支持部材を加熱するための第1の加熱装置と、
前記支持部材に対して前記支持面上に開口するように貫通形成された複数の吸引孔と、
該各吸引孔内を吸引するための吸引手段と、
該吸引手段の吸引に基づき前記支持面上に吸着状態で支持された前記ターゲットに対して前記吸引孔を介して熱を伝えるための第2の加熱装置と
を備えたことを特徴とするターゲット支持装置。 - 前記第2の加熱装置は、前記ターゲットもしくは前記液体を加熱可能な電磁波を放射することを特徴とする請求項1に記載のターゲット支持装置。
- 前記支持部材には、複数の吸引孔からなる吸引孔列が複数列形成され、
前記第2の加熱装置は、各吸引孔列に個別に対応するように設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のターゲット支持装置。 - 前記第2の加熱装置は、放射した電磁波の方向を前記吸引孔側に向けて転換する転換手段を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のターゲット支持装置。
- 前記支持部材は、前記吸引孔の周縁付近において、該支持部材の厚みが前記吸引孔の周縁に近づくにつれて次第に薄くなるように形成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のターゲット支持装置。
- 前記吸引孔は、前記支持面側の開口径よりも反支持面側の開口径が大きいことを特徴とする請求項5に記載のターゲット支持装置。
- 搬送方向における上流側から前記支持部材の下流側へ前記ターゲットを搬送する搬送手段と、
請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載のターゲット支持装置とを備えたターゲット搬送機構。 - 支持部材の支持面上に支持されたターゲットに対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
請求項1〜6のうち何れか一項に記載のターゲット支持装置又は請求項7に記載のターゲット搬送機構を備えた液体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008013769A JP2009172870A (ja) | 2008-01-24 | 2008-01-24 | ターゲット支持装置、ターゲット搬送機構及び液体噴射装置 |
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JP2009172870A true JP2009172870A (ja) | 2009-08-06 |
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ID=41028530
Family Applications (1)
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JP2008013769A Pending JP2009172870A (ja) | 2008-01-24 | 2008-01-24 | ターゲット支持装置、ターゲット搬送機構及び液体噴射装置 |
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JP (1) | JP2009172870A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102001219A (zh) * | 2009-08-27 | 2011-04-06 | 精工爱普生株式会社 | 记录装置 |
JP2015157459A (ja) * | 2014-02-25 | 2015-09-03 | キヤノン株式会社 | プリント装置 |
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2008
- 2008-01-24 JP JP2008013769A patent/JP2009172870A/ja active Pending
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