JP2009171319A - 携帯型通信機器、車載通信機器及びシステム - Google Patents

携帯型通信機器、車載通信機器及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】携帯型通信機器の送信信号とノイズとの混信が生じない周波数を予め確実に選択することのできるシステムを提供する。
【解決手段】車両側通信機と携帯型通信機器とは、LF−RF通信をする前に予め通信範囲の広いRF−RF通信を周波数を変化させながら行い、ノイズによる妨害を受けないRF信号の周波数を選択する。そして、車両側通信機器と携帯型通信機器とは、LF−RF通信をすることが可能な距離となったときには、携帯型通信機器は予め選択された周波数で送信信号を無線送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯型通信機器と車載通信機器とを備えるシステムに関し、より特定的には、車載通信機器を搭載している自動車等の移動体の各種機能を携帯型通信機器によって操作するためのシステムに関する。
近年、使用者が所有する携帯型通信機器と通信をして、自動車等の移動体(以下、単に自動車と称する)のドアやトランクなどの解施錠、エンジン始動の可否及びステアリングのロック状態などの操作制御をするシステムが普及している。このようなシステムは、一般的に、スマートエントリー&スタートシステムとして知られている。
スマートエントリー&スタートシステムでは、携帯型通信機器と自動車に搭載されている車載通信機器との間で同期通信をしながら上述した操作制御をする。しかし、スマートエントリー&スタートシステムでは、以下に説明する主な理由により同期通信を妨害されることがある。
第1の理由としては、スマートエントリー&スタートシステムに用いられる車載通信機器(以下、車載通信機器と称します)が受信する信号には、自動車に搭載されている他の機器から発せられるノイズや自動車の周囲から発せられる外来ノイズが混入することが挙げられる。
第2の理由としては、スマートエントリー&スタートシステムに用いられる携帯型通信機器(以下、携帯型通信機器と称する)は、微弱電波を用いて通信していることが挙げられる。より詳細には、スマートエントリー&スタートシステムに用いられる携帯型通信機器は、一般的には、微弱電波を用いて通信をしており、各国の微弱電波に対する法規に適合するように可能な限り低い電力で動作するように設計されている。つまり、携帯型通信機器から送信される信号のレベルは微弱であるため、自動車に搭載されている他の機器から発せられるノイズや自動車の周囲から発せられる外来ノイズの影響を受けやすい。
以上に挙げた理由により、スマートエントリー&スタートシステムは、自動車に搭載されている他の機器から発せられるノイズや自動車の周囲から発せられるノイズ(以下、これらのノイズを単にノイズと称します)の影響を受けて、同期通信を妨害されることがある。
スマートエントリー&スタートシステムのような、車載通信機器と携帯型通信機器との間で通信をするシステムにおいて、通信がノイズによって妨害されることを防ぐための従来技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。従来技術では、携帯型通信機器から送信される応答信号とノイズとが混信して同期通信が妨害されるのを防ぐために、車載通信機器からサーチ信号を送信する。より詳細には、従来技術において、車載通信機器から送信されるサーチ信号には、車載機IDコードと携帯型通信機器の送信信号の周波数を指定するための送信周波数指定コードとが含まれている。そして、車載通信機器が、当該車載通信機器に設定されている受信周波数、すなわち、携帯型通信機器から送信される応答信号の送信周波数において混信が生じていると判断したとき、携帯型通信機器に対して応答信号の送信周波数を変更する指示を与える。車載通信機器は、携帯型通信機器に対して送信するサーチ信号に含まれる送信周波数指定コードが示す送信周波数を変更することにより、携帯型通信機器に対して応答信号の送信周波数を変更する指示を与える。つまり、従来技術では、車載通信機器の受信周波数において混信が発生していると判断したときには、携帯型通信機器の送信信号の周波数を変更すると共に、車載通信機器の受信周波数を携帯型通信機器の送信周波数に設定する。これにより、従来技術では、車載通信機器と携帯型通信機器との間の通信がノイズによって妨害されることを防いでいる。
特開2005−299305号公報
しかしながら、上記従来技術では、以下に示すような課題を有している。すなわち、従来技術では、サーチ信号の送信周波数、すなわち、携帯型通信機器に対して送信周波数の変更の指示を与えるための信号の送信周波数を変更しない。したがって、従来技術では、携帯型通信機器の送信周波数を確実に変更することはできない。
本発明は、上記課題を解決するために、携帯型通信機器の送信信号とノイズとの混信が生じない周波数を予め確実に選択することのできるシステムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下に示すような特徴を有する。
第1の発明は、相対的に周波数の低い通信信号と相対的に周波数の高い応答信号とを用いて通信するシステムであって、車に搭載され、第1の通信方式及び当該第1の通信方式よりも近距離で使用する第2の通信方式を使用する車載通信機器と、車載通信機器と通信可能な携帯型通信機器とを備え、車載通信機器は、互いに異なる複数の周波数の周波数探索信号を第1の通信方式で携帯型通信機器に送信する周波数探索信号送信手段を含み、携帯型通信機器は、いずれか1つの周波数の周波数探索信号を受信したとき、車載通信機器に返信する応答信号の周波数として、受信した当該周波数探索信号の周波数を選択すると共に、受信した当該周波数探索信号に応答して第1の通信方式で受信通知信号を返信する送信周波数選択手段を含み、車載通信機器は、第1の通信方式で返信された受信通知信号を受信したとき、携帯型通信機器から返信される応答信号の受信周波数として、受信した当該受信通知信号に対応する周波数探索信号の周波数を選択する受信周波数選択手段と、第1の通信方式で通信をしているときに受信周波数選択手段によって周波数が選択された後、携帯型通信機器と通信を開始するための通信信号を第2の通信方式で送信する通信信号送信手段とをさらに含み、携帯型通信機器は、通信信号送信手段によって送信される通信信号に応じて、第1の通信方式で通信をしているときに送信周波数選択手段によって選択された周波数の応答信号を第2の通信方式で返信する応答信号送信手段をさらに含む。
第2の発明は、第1の発明において、携帯型通信機器は、周波数探索信号を復調したときの携帯側規定コードが予め設定されており、いずれか1つの周波数の周波数探索信号を受信したとき、当該周波数探索信号を復調したコードが携帯側規定コードと一致するか否かを判定する携帯側コード判定手段をさらに含み、送信周波数選択手段は、携帯側コード判定手段によって一致すると判定されたとき、受信通知信号を返信すると共に、車載通信機器に返信する応答信号の周波数として、当該周波数探索信号の周波数を選択する。
第3の発明は、第1乃至第2のいずれか1つの発明において、車載通信機器は、受信通知信号を復調したときの車載側規定コードが予め設定されており、受信通知信号を受信したとき、当該受信通知信号を復調したコードが車載側規定コードと一致するか否かを判断する車載側コード判定手段をさらに含み、受信周波数選択手段は、車載側コード判定手段によって一致すると判定されたとき、受信周波数として、受信した受信通知信号に対応する周波数探索信号の周波数を選択する。
第4の発明は、車に搭載され、相対的に周波数の低い通信信号と相対的に周波数の高い応答信号とを用いて、第1の通信方式及び当該第1の通信方式よりも近距離で使用する第2の通信方式を使用する車載通信機器であって、互いに異なる複数の周波数の周波数探索信号を第1の通信方式で携帯型通信機器に送信する周波数探索信号送信手段と、いずれか1つの周波数の周波数探索信号に応じて携帯型通信機器から第1の通信方式で返信される受信通知信号を受信したとき、携帯型通信機器から返信される応答信号の受信周波数として、当該受信通知信号に対応する周波数探索信号の周波数を選択する受信周波数選択手段と、第1の通信方式で通信をしているときに受信周波数選択手段によって周波数が選択された後、携帯型通信機器と通信を開始するための通信信号を第2の通信方式で送信する通信信号送信手段を備える。
第5の発明は、第4の発明において、受信通知信号を復調したときの車載側規定コードが予め設定されており、受信通知信号を受信したとき、当該受信通知信号を復調したコードが車載側規定コードと一致するか否かを判断する車載側コード判定手段をさらに含み、受信周波数選択手段は、車載側コード判定手段によって一致すると判定されたとき、受信周波数として、受信した受信通知信号に対応する周波数探索信号の周波数を選択する。
第6の発明は、相対的に周波数の低い通信信号と相対的に周波数の高い応答信号とを用いて、第1の通信方式及び当該第1の通信方式よりも近距離で使用する第2の通信方式を使用する携帯型通信機器であって、車載通信機器から第1の通信方式で送信される互いに異なる複数の周波数で周波数探索信号の内、いずれか1つの周波数の周波数探索信号を受信したとき、車載通信機器に返信する応答信号の周波数として、当該周波数探索信号の周波数を選択すると共に、受信した当該周波数探索信号に応答して第1の通信方式で受信通知信号を返信する送信周波数選択手段と、車載通信機器から第1の通信方式で送信される通信信号に応じて、第1の通信方式で通信をしているときに送信周波数選択手段によって選択された周波数の応答信号を第2の通信方式で返信する応答信号送信手段とを含む。
第7の発明は、第6の発明において、周波数探索信号を復調したときの携帯側規定コードが予め設定されており、いずれか1つの周波数の周波数探索信号を受信したとき、当該周波数探索信号を復調したコードが携帯側規定コードと一致するか否かを判定する携帯側コード判定手段をさらに含み、送信周波数選択手段は、携帯側コード判定手段によって一致すると判定されたとき、受信通知信号を返信すると共に、車載通信機器に返信する応答信号の周波数として、当該周波数探索信号の周波数を選択する。
本発明によれば、携帯型通信機器の送信信号とノイズとの混信が生じない周波数を予め確実に選択することのできるシステムを提供できる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信システム1の概略構成を示すブロック図である。通信システム1は、自動車等の移動体(以下、単に自動車と称する)に搭載される車載通信機器10と、車載通信機器10と通信可能な携帯型通信機器20とを備える。
まず始めに、車載通信機器10の各構成について説明をする。車載通信機器10は、第1の送受信制御部101と、第1のRF信号送信部102と、第1のRF信号受信部103と、第1の信号処理部104と、LF信号送信部105とを含む。
第1の送受信制御部101は、車載通信機器10の各構成の動作を制御する。第1の送受信制御部101の具体的な動作については、後述する。
第1のRF信号送信部102は、第1の送受信制御部101から与えられる指示に応じて、第1の信号処理部104によって変調されたコードを試験RF信号(周波数探索信号)に変換して、互いに異なる複数の周波数で予め定められた回数ずつ順番に携帯型通信機器20に対して無線送信する。尚、本実施形態の説明では、互いに異なる2つの周波数の試験RF信号を2回ずつ順番に無線送信する場合を一例として説明する。以下、この2つの周波数を、それぞれ周波数Fr1及び周波数Fr2と称する。
第1のRF信号受信部103は、携帯型通信機器20から送信されるRF信号(応答信号)を受信する。また、第1のRF信号受信部103は、第1の送受信制御部101から与えられる指示に応じて、携帯型通信機器20から送信されるRF信号の受信周波数を変更する。尚、RF信号の詳細については、LF信号の詳細と共に後述する。
第1の信号処理部104は、第1の送受信制御部101から与えられる指示に応じて、LF信号(通信信号)又は試験RF信号の元となる各種コードをそれぞれ生成し、生成したコードを変調する。また、第1の信号処理部104は、第1のRF信号受信部103によって受信されたRF信号を復調してコードを生成する。さらに、第1の信号処理部104は、1つの周波数の試験RF信号に応答して携帯型通信機器20から無線送信(返信)される応答RF信号(受信通知信号)を第1のRF信号受信部103から取得したとき、第1のRF信号受信部103が応答RF信号を受信したことを第1の送受信制御部101に対して通知する。尚、第1の信号処理部104が、応答RF信号を第1のRF信号受信部103から取得するのは、第1のRF信号受信部103が応答RF信号を受信したときとしてもよい。
LF信号送信部105は、第1の信号処理部104によって変調されたLF信号の元となるコードをLF信号として無線送信する。
以上が、車載通信機器10の各構成の説明である。次に、携帯型通信機器20の各構成について説明をする。携帯型通信機器20は、第2の送受信制御部201と、第2のRF信号受信部202と、第2の信号処理部203と、第2のRF信号送信部204と、LF信号受信部205とを含む。
第2の送受信制御部201は、携帯型通信機器20の動作を制御する。第2の送受信制御部201の具体的な動作については、後述する。
第2のRF信号受信部202は、第1のRF信号送信部102から無線送信される試験RF信号を受信する。また、第2のRF信号受信部202は、第2の送受信制御部201から与えられる指示に応じて、第1のRF信号送信部102から送信される試験RF信号の受信周波数を変更する。
第2の信号処理部203は、第2の送受信制御部201から与えられる指示に応じて、車載通信機器10に対して無線送信するRF信号の元となる各種コードを生成し、生成したコードを変調する。また、第2の信号処理部203は、LF信号受信部205によって受信されたLF信号を復調してコードを生成し、LF信号受信部205がLF信号を受信したときに、LF信号受信部205がLF信号を受信したことを第2の送受信制御部201に対して通知する。さらに、第2の信号処理部203は、周波数Fr1の試験RF信号及び周波数Fr2の試験RF信号のいずれかを第2のRF信号受信部202から取得したとき、それぞれ周波数Fr1又は周波数Fr2の試験RF信号を受信したことを第2の送受信制御部201に対して通知する。尚、第2の信号処理部203が、周波数Fr1及び周波数Fr2の試験RF信号をそれぞれ第2のRF信号受信部202から取得するのは、第2のRF信号受信部202がそれぞれの受信周波数で試験RF信号を受信したときとしてもよい。
第2のRF信号送信部204は、第2の送受信制御部201から与えられる指示に応じて第2の信号処理部203によって変調されたコードをRF信号に変換して、第2の送受信制御部201から通知される送信周波数で車載通信機器10に対して無線送信する。尚、前述した応答RF信号も第2のRF信号送信部204から無線送信されるRF信号の一種である。
LF信号受信部205は、LF信号送信部105から送信されるLF信号を受信する。
以上が、携帯型通信機器20の各構成の説明である。次に、本実施形態におけるLF信号及びRF信号について詳細に説明する。
本実施形態におけるLF信号及びRF信号は、無線送信に用いられる互いの周波数帯が相対的に異なる。より具体的には、本実施形態におけるLF信号の周波数帯は、RF信号の周波数帯と比較して相対的に低い。本実施形態におけるLF信号の周波数帯は、数百kHz帯であり、より具体的な一例は、100kHz帯である。また、本実施形態におけるRF信号の周波数帯は、LF信号の周波数帯と比較して相対的に高い。本実施形態におけるRF信号の周波数帯は、数百MHz帯であり、より具体的な一例は、100MHz帯である。
さらに、本実施形態における車載通信機器10と携帯型通信機器20とはRF信号とLF信号とを用いて通信をする。ただし、本実施形態では、信号の種類によって通信範囲が異なる。このことを、図2を参照しながら説明する。
本実施形態において用いられる通信の種類には2つの種類がある。1つ目の種類の通信(第1の通信方式)は、車載通信機器10から送信されるRF信号と、当該RF信号に応答して携帯型通信機器20から送信されるRF信号とを用いるRF−RF通信である。2つ目の種類の通信(第2の通信方式)は、車載通信機器10から送信されるLF信号と、当該LF信号に応答して携帯型通信機器20から送信されるRF信号とを用いるLF−RF通信である。そして、図2に示すようにLF−RF通信と、RF−RF通信とでは、通信範囲が異なる。この理由は、電波の周波数が低くなると、磁界強度又は電界強度の距離に対する減衰率が大きくなるためである。LF−RF通信の通信範囲は、図2に示すように数m、より具体的には、1〜2mの通信範囲に予め設定されており、LF−RF通信では近距離通信が可能である。これに対して、RF−RF通信では、図2に示すように数十mを通信範囲とすることができ、RF−RF通信では遠距離通信が可能である。つまり、本実施形態に係る車載通信機器10は、第1の通信方式及び第1の通信方式よりも近距離で使用する第2の通信方式を使用する。また、携帯型通信機器20が、第1の通信方式及び第2の通信方式で通信をする車載通信機器10と通信可能であることは、言うまでもない。
上述した2種類の通信の内、LF−RF通信は、従来から車載通信機器と携帯型通信機器との間で用いられている通信である。より具体的には、LF−RF通信は、スマートエントリー&スタートシステムなどにおいて、従来から一般的に用いられている通信である。これに対して、RF−RF通信は、上述したようにLF−RF通信と比較して通信範囲が広い。本発明では、RF−RF通信を用いて、携帯型通信機器20から送信されるRF信号の周波数の内、ノイズによる通信の妨害を受けることのない周波数を予め選択する。そして、予め選択したRF信号の周波数を用いて、上述したLF−RF通信をする。予めRF信号の周波数を選択するための信号が、上述した試験RF信号と応答RF信号である。
以上が、本実施形態におけるLF信号及びRF信号の説明である。次に、上述したLF−RF通信に用いるRF信号の周波数を予め選択するための動作について、図3を参照しながら、上述した第1の送受信制御部101及び第2の送受信制御部201のそれぞれの動作と共に説明する。
図3は、本実施形態において、車載通信機器10と携帯型通信機器20とが、RF−RF通信をして、互いに信号を送受信するときのタイミングチャートを示す図である。尚、上述したようにRF−RF通信は、従来から用いられているLF−RF通信を開始するよりも前に予め行われ、ノイズによる妨害を受けないRF信号の周波数を選択するためにされるものである。
図3には、5つのタイミングチャートが示されている。より具体的には、図3(a)は、車載通信機器10と携帯型通信機器20とが通信をしているときに発生するノイズのレベルを示している。図3(a)に示す例では、周波数が周波数Fr1であり、レベルがランダムなノイズを示している。また、図3(b)は、第1のRF信号送信部102から、周波数Fr1及び周波数Fr2の試験RF信号がそれぞれ送信されるタイミングを示している。
また、図3(c)は、第2のRF信号受信部202の受信周波数が切り換わるタイミングを示している。図3(d)は、携帯型通信機器20が信号を受信するタイミングを示している。より詳細には、図3(d)は、第2のRF信号受信部202がそれぞれの周波数の試験RF信号を受信できるタイミングを示している。ただし、図3では、ノイズの周波数がFr1であるため、第2のRF信号受信部202は周波数Fr1の試験RF信号を受信できずに、周波数Fr2の試験RF信号を受信できる場合を一例として示している。また、図3(e)は、第2のRF信号受信部202が受信した周波数Fr2の試験RF信号に応答して、第2のRF信号送信部204から返信される応答RF信号の返信タイミングを示している。尚、図3のタイミングチャートにおいて、無線信号が空間を伝搬することやコードの変調及び復調などによって生じる遅延時間は図示していない。
次に、図3のタイミングチャートに沿って、第1の実施形態に係る通信システム1の動作を説明する。
本実施形態では、まず始めに、第1の送受信制御部101が、第1の信号処理部104に対して、試験RF信号の元となるコードを生成して変調する指示を与える。これと同時に、第1の送受信制御部101は、第1のRF信号送信部102に対して、第1の信号処理部104によって変調されたコードを試験RF信号(ア)に変換して、周波数Fr1で携帯型通信機器20へ無線送信する指示を与える。さらに、第1の送受信制御部101は、第1のRF信号受信部103に対して受信周波数を周波数Fr1、すなわち、携帯型通信機器20に対して無線送信する試験RF信号の周波数と同じ周波数に変更する指示を与える。
一方、タイミング(A)において、第2のRF信号受信部202は周波数Fr1のノイズに妨害されて試験RF信号(ア)を受信することができない。このため、第2の送受信制御部201は第2の信号処理部203から試験RF信号(ア)を受信した通知を受けない。したがって、第2の送受信制御部201は、タイミング(A’)において、第2の信号処理部203に対して応答RF信号の元となるコードを生成して変調させる指示、及び、第2のRF信号送信部204に対して変調されたコードを応答RF信号に変換し、試験RF信号(ア)と同じ周波数Fr1を選択して、選択した周波数で車載通信機器10へ無線送信させる指示を与えない。
そして、応答RF信号が返信されないため、第1の送受信制御部101は、タイミング(A’)、すなわち、試験RF信号(ア)の送信終了タイミングが到来すると、第1の信号処理部104からの通知に基づき、試験RF信号(ア)に応答して第2のRF信号送信部204から応答RF信号が返信されなかったと判断する。
第1の送受信制御部101は、試験RF信号(ア)に応答して応答RF信号が返信されなかったと判断すると、試験RF信号(ア)の送信終了タイミング(A’)から、予め定められた間隔をおいたタイミング(B)において、試験RF信号(ア)を送信させたときと同様に第1の信号処理部104及び第1のRF信号送信部102に対してそれぞれ指示を与え、試験RF信号(イ)を携帯型通信機器20に対して無線送信する。この試験RF信号(イ)の送信周波数は、試験RF信号(ア)の送信周波数と同じ周波数Fr1である。これと共に、第2の送受信制御部201は、第2のRF信号受信部202に対して、受信周波数を周波数Fr2に変更する指示を与える。
一方、タイミング(B)において、第2のRF信号受信部202は、受信周波数が第1のRF信号送信部102から無線送信される試験RF信号(イ)の周波数と異なるため、試験RF信号(イ)も受信することができない。したがって、タイミング(B)では、タイミング(A)のときと同様に試験RF信号(イ)に応答して応答RF信号が第2のRF信号送信部204から無線送信されない。
そして、タイミング(B)においても応答RF信号が返信されないため、第1の送受信制御部101は、タイミング(B’)、すなわち、試験RF信号(イ)の送信終了タイミングが到来すると、第1の信号処理部104からの通知に基づき、試験RF信号(イ)に応答して第2のRF信号送信部204から応答RF信号が返信されなかったと判断する。
第1の送受信制御部101は、試験RF信号(イ)に応答して応答RF信号が返信されなかったと判断すると、試験RF信号(イ)の送信終了タイミング(B’)から予め定められた間隔だけ、タイミング(C)が到来するまで待機をする。そして、第1の送受信制御部101は、待機を終了すると、第1の信号処理部104に対して、試験RF信号の元となるコードを生成して変調する指示を与える。これと同時に、第1の送受信制御部101は、第1のRF信号送信部102に対して、第1の信号処理部104によって変調されたコードを試験RF信号(ウ)に変換して、周波数Fr2で携帯型通信機器20へ無線送信する指示を与える。さらに、第1の送受信制御部101は、待機を終了すると、第1のRF信号受信部103に対して、受信周波数を周波数Fr2、すなわち、携帯型通信機器20に対して無線送信する試験RF信号の周波数と同じ周波数に変更する指示を与える。これと共に、第2の送受信制御部201は、第2のRF信号受信部202に対して、受信周波数を周波数Fr1に変更する指示を与える。
一方、タイミング(C)において、第2のRF信号受信部202は、受信周波数が第1のRF信号送信部102から無線送信される試験RF信号(ウ)の周波数と異なるため、試験RF信号(ウ)を受信することができない。したがって、タイミング(C)では、タイミング(B)のときと同様に試験RF信号(ウ)に応答して応答RF信号が第2のRF信号送信部204から無線送信されない。
そして、タイミング(C)においても応答RF信号が返信されないため、第1の送受信制御部101は、タイミング(C’)、すなわち、試験RF信号(ウ)の送信終了タイミングが到来すると、第1の信号処理部104からの通知に基づき、試験RF信号(ウ)に応答して第2のRF信号送信部204から応答RF信号が返信されなかったと判断する。
第1の送受信制御部101は、試験RF信号(ウ)に応答して応答RF信号が返信されなかったと判断すると、試験RF信号(ウ)の送信終了タイミング(C’)から、予め定められた間隔だけ、タイミング(D)が到来するまで待機をする。そして、第1の送受信制御部101は、待機を終了すると、試験RF信号(ウ)を送信させたときと同様に第1の信号処理部104及び第1のRF信号送信部102に対してそれぞれ指示を与え、試験RF信号(エ)を携帯型通信機器20に対して無線送信する。この試験RF信号(エ)の送信周波数は、試験RF信号(ウ)の送信周波数と同じ周波数Fr2である。これと共に、第2の送受信制御部201は、第2のRF信号受信部202に対して、受信周波数を周波数Fr2に変更する指示を与える。
一方、タイミング(D)において、第2のRF信号受信部202は、受信周波数が第1のRF信号送信部102から無線送信される試験RF信号(エ)の周波数と一致し、且つ、当該試験RF信号(エ)の周波数とノイズの周波数とが異なるため、周波数Fr1のノイズに妨害される異なく、周波数Fr2の試験RF信号(エ)を受信することができる。そして、第2の送受信制御部201は、タイミング(D)において、第2の信号処理部203から試験RF信号(エ)を受信した通知を受ける。
第2の送受信制御部201は、第2の信号処理部203から通知を受けると、受信した試験RF信号(エ)の周波数、すなわち、周波数Fr2を送信周波数とする指示を第2のRF信号送信部204に対して与える。これにより、第2のRF信号送信部204の送信周波数として、ノイズの妨害を受けない周波数Fr2が選択される。さらに、第2の送受信制御部201は、第2の信号処理部203から通知を受けると、第2の信号処理部203に対して応答RF信号の元となるコードを生成して変調させる指示、及び、第2のRF信号送信部204に対して変調されたコードを応答RF信号として車載通信機器10へ無線送信させる指示をそれぞれ与える。
タイミング(D’)において、第2のRF信号送信部204は、周波数Fr2の応答RF信号を、第1のRF信号受信部103に対して返信する。そして、応答RF信号が返信されるため、第1の送受信制御部101は、タイミング(D’)、すなわち、試験RF信号(ウ)の送信終了タイミングが到来すると、第1の信号処理部104からの通知に基づき、試験RF信号(エ)に応答して第2のRF信号送信部204から応答RF信号が返信されたと判断する。第1の送受信制御部101は、応答RF信号が返信されたと判断すると、第1のRF信号受信部103に対して、返信された応答RF信号に対応する試験RF信号の周波数Fr2に受信周波数を変更する指示を与える。これにより、第1のRF信号受信部103の受信周波数として、ノイズによる妨害を受けない周波数Fr2が選択される。
尚、第1の送受信制御部101が、応答RF信号に対応する試験RF信号を特定できるのは、上述したように同期通信をするものとして設計されているために、試験RF信号を送信してから、送信した試験RF信号に応答して、応答RF信号が返信されるまでの期間が予め定められているからである。つまり、第1の送受信制御部101は、試験RF信号を送信する指示を第1のRF信号送信部102に対して与えてから、予め定められた期間内に応答RF信号が返信されたとき、当該試験RF信号が、返信された応答RF信号に対応する信号であることを特定できる。ただし、第1の送受信制御部101が、応答RF信号に対応する試験RF信号を特定する方法は、上述した方法に限られるものではない。
第1の送受信制御部101が、応答RF信号に対応する試験RF信号を特定する他の方法の一例は、試験RF信号の元となるそれぞれのコードのヘッダに当該試験RF信号を特定するための情報を含ませてから変調して送信する。そして、車載通信機器10は、送信した試験RF信号を特定するためのコードに含まれる情報を図示しない記憶部に記憶しておく。一方、携帯型通信機器20は、受信した試験RF信号を復調したコードのヘッダに含まれる情報に基づいて、車載通信機器10へ送信する応答RF信号の元となるコードのヘッダに含ませる情報、すなわち、受信した試験RF信号を特定するための情報を決定する。そして、携帯型通信機器20は、決定した情報を含むコードを変調した応答RF信号を車載通信機器10へ送信する。これにより、車載通信機器10は、携帯型通信機器20から送信される応答RF信号を復調したコードに含まれる情報と、図示しない記憶部に記憶しておいたコードに含まれる情報とに基づいて、当該応答RF信号に対応する試験RF信号を特定することができる。
以上が、ノイズの周波数を周波数Fr1と仮定した場合における、本実施形態に係る通信システム1の動作の説明である。つまり、通信システム1では、車載通信機器10は、互いに異なる複数の周波数の試験RF信号を順番に携帯型通信機器20に送信することを、いずれか1つの周波数の試験RF信号に応答して当該携帯型通信機器20から返信される応答RF信号を受信するまで繰り返す。また、携帯型通信機器20は、試験RF信号の受信周波数を切り換えながら、いずれか1つの周波数の試験RF信号を受信したとき、車載通信機器10に送信するRF信号の送信周波数として、受信した試験RF信号の周波数を選択する。上記説明では、携帯型通信機器20は、車載通信機器10から試験RF信号が無線送信されるタイミングで試験RF信号の受信周波数を変更することとした。しかしながら、携帯型通信機器20が試験RF信号の受信周波数を変更するタイミングは上記説明におけるタイミングに限られるものではなく、例えば、携帯型通信機器20は、試験RF信号を予め定められた期間だけ受信しないと、試験RF信号の受信周波数を切り換えるものとしてもよい。
そして、携帯型通信機器20は送信周波数を選択すると共に、受信した試験RF信号に応答して、選択した周波数で応答RF信号を返信する。さらに、車載通信機器10は、応答RF信号を受信したとき、携帯型通信機器20から送信されるRF信号の受信周波数として、受信した応答RF信号に対応する試験RF信号の送信周波数を選択する。また、車載通信機器10は、携帯型通信機器20から送信されるRF信号の受信周波数を選択した後、LF−RF通信を開始するために、第1の信号処理部104に対してLF信号の元となるコードを生成して変調する指示を与え、LF信号の送信を開始する。
尚、図3の例において、もし、タイミング(D)において、ノイズの周波数が周波数Fr1から周波数Fr2に変化したときは、応答RF信号が携帯型通信機器20から返信されない。このときは、第1の送受信制御部101は、応答RF信号が返信されなかったと判断して、再び周波数Fr1の試験RF信号を送信させる。つまり、図3の例では、互いに異なる2つの周波数の試験RF信号を2回ずつ順番に送信する場合において、周波数Fr2の試験RF信号が、受信周波数を切り換えながら試験RF信号の受信を続ける携帯型通信機器20に届き、当該試験RF信号に応答して応答RF信号が返信された場合を一例として説明した。
また、本実施形態における通信システム1では、上述したように互いに異なる2つの周波数の試験RF信号を2回ずつ順番に送信する場合を一例として説明した。しかしながら、本実施形態では、試験RF信号の周波数の種類は1以上であればどのような数の種類であってもよい。また、1つの周波数の試験RF信号を送信する回数は、必ずしも2回でなくともよく、1回であってもよいし、3回以上であってもよいことは言うまでもない。
以上が、本実施形態において、LF‐RF通信をする前に携帯型通信機器20から送信されるRF信号の送信周波数を、RF‐RF通信を用いて予め選択するための一連の動作の説明である。次に、上述した通信システム1の一連の動作を車載通信機器10の動作と携帯型通信機器20の動作とに分けて、図4及び図5のフローチャートをそれぞれ参照しながら説明をする。尚、図4に示すフローチャートは、試験RF信号の周波数の種類をNmax種類とし、それぞれの周波数毎の試験RF信号をkmax回ずつ送信する場合を一例として説明する。
まず始めに、車載通信機器10の動作を説明する。図4は、車載通信機器10の第1の送受信制御部101の動作を示すフローチャートである。
ステップS101において、第1の送受信制御部101は、N及びkの値をそれぞれゼロに初期化する。ステップS102において、第1の送受信制御部101は、N番目の種類の周波数の試験RF信号を送信させる。より具体的には、第1の送受信制御部101は、ステップS102において、第1の信号処理部104に対して、試験RF信号の元となるコードを生成して変調する指示を与える。これと同時に、第1の送受信制御部101は、ステップS102において、第1のRF信号送信部102に対して、試験RF信号の送信周波数をN番目の種類の周波数に変更して、第1の信号処理部104によって変調されたコードを試験RF信号に変換して無線送信する指示を与える。これと同時に、第1の送受信制御部101は、ステップS102において、さらに、第1のRF信号受信部103に対して、応答RF信号の受信周波数をN番目の種類の周波数に変更する指示を与える。
ステップS103において、第1の送受信制御部101は、kの値を1だけインクリメントする。ステップS103の処理をすることにより、第1の送受信制御部101は、周波数の種類毎に試験RF信号の送信回数をカウントすることができる。
ステップS104において、第1の送受信制御部101は、第1の信号処理部104からの通知に基づき、応答RF信号を受信したか否かを判断する。第1の送受信制御部101は、ステップS104において、応答RF信号を受信したと判断したとき、ステップS108へ処理を進める。一方、第1の送受信制御部101は、ステップS104において、応答RF信号を受信しなかったと判断したとき、ステップS105へ処理を進める。
ステップS105において、第1の送受信制御部101は、kの値が予め定められた最大値kmax以下か否かを判断する。第1の送受信制御部101は、ステップS105において、kの値がkmax以下であると判断したとき、ステップS102へ処理を戻す。一方、第1の送受信制御部101は、ステップS105において、kの値がkmax以下でないと判断したとき、ステップS106へ処理を進める。第1の送受信制御部101が、ステップS105の処理をすることにより、周波数の種類毎に試験RF信号の送信回数が予め定められ回数kmax以上となっているか否かを判断して、それぞれの周波数の試験RF信号を予め定められた回数kmaxずつ送信することができる。
ステップS106において、第1の送受信制御部101は、Nの値が予め定められた最大値Nmax以下であるか否かを判断する。第1の送受信制御部101は、ステップS106において、Nの値が予め定められた最大値Nmax以下であると判断したとき、ステップS107へ処理を進める。一方、第1の送受信制御部101は、ステップS106において、Nの値が予め定められた最大値Nmax以下でないと判断したとき、ステップS101へ処理を戻す。第1の送受信制御部101が、ステップS106の処理をすることにより、Nの値が予め定めた最大値Nmax以上となったときには、ステップS101へ処理を戻すことにより、Nとkの値をそれぞれゼロに初期化することができる。したがって、Nmax種類の周波数の試験RF信号をそれぞれkmax回ずつ全て送信し終えると、再び、1つ目の種類の周波数の試験RF信号から送信をすることができる。
ステップS107において、第1の送受信制御部101は、Nの値を1だけインクリメントし、kの値をゼロに初期化する。第1の送受信制御部101が、ステップS107の処理をすることにより、N番目の種類の周波数の試験RF信号をkmax回送信したときに、N+1番目の種類の周波数、すなわち、次の種類の周波数の試験RF信号の送信を1回目から始めることができる。
ステップS108において、第1の送受信制御部101は、ステップS104において通知を受けた応答RF信号に対応する試験RF信号の周波数を上述した方法により特定し、第1のRF信号受信部103に対して、特定した周波数へ受信周波数を変更する指示を与える。第1の送受信制御部101が、ステップS108の処理をすることにより、ノイズによる妨害を受けないRF信号の周波数をLF−RF通信をする前に予め選択することができる。
ステップS109において、第1の送受信制御部101は、第1の信号処理部104に対して、LF信号の元となるコードを生成して変調する指示を与え、LF−RF通信を開始する。そして、第1の送受信制御部101は、LF−RF通信を終了すると図4のフローチャートに示す処理を終了する。
以上が、車載通信機器10の第1の送受信制御部101の動作の説明である。次に、図5のフローチャートを参照しながら、携帯型通信機器20の第2の送受信制御部201の動作を説明する。尚、図5に示すフローチャートは、予め定められた間隔Tmaxが経過する度に第2のRF信号受信部202のNmax種類の受信周波数を順番に切り換えることを、1つの周波数の試験RF信号を受信するまで繰り返す場合を一例として説明する。また、図5のフローチャートに示すNは、図4のフローチャートに示すNとは異なり、携帯型通信機器20が独自に保持している値であるものとする。
ステップS201において、第2の送受信制御部201は、N及びTの値をそれぞれゼロに初期化する。ステップS202において、第2の送受信制御部201は、第2のRF信号受信部202の受信周波数をN番目の種類の周波数に設定する。ステップS203において、第2の送受信制御部201は、第2のRF信号受信部202が設定された周波数の試験RF信号を受信したことの通知を第2の信号処理部203から受けたか否かを判断する。第2の送受信制御部201は、ステップS203において、試験RF信号を受信したことの通知を受けたと判断したとき、ステップS207へ処理を進める。一方、第2の送受信制御部201は、ステップS203において、試験RF信号を受信したことの通知を受けていないと判断したとき、ステップS204へ処理を進める。
ステップS204において、第2の送受信制御部201は、時間が経過するにつれて増加するTの値が、予め定められた間隔Tmax以下であるか否かを判断する。第2の送受信制御部201は、ステップS204において、Tの値が予め定められた間隔Tmax以下であると判断したとき、ステップS202へ処理を戻す。一方、第2の送受信制御部201は、ステップS204において、Tの値が予め定められた間隔Tmax以下でないと判断したとき、ステップS205へ処理を進める。第2の送受信制御部201が、ステップS204の処理をすることにより、Tの値が予め定めた間隔Tmax以下でなくなったか否かを判断して、それぞれの受信周波数を間隔Tmax毎に切り換えることができる。
ステップS205において、第2の送受信制御部201は、Nの値が予め定められた最大値Nmax以下か否かを判断する。第2の送受信制御部201は、ステップS205において、Nの値がNmax以下であると判断したとき、ステップS206へ処理を進める。一方、第2の送受信制御部201は、ステップS205において、Nの値がNmax以下でないと判断したとき、ステップS201へ処理を戻す。第2の送受信制御部201が、ステップS205の処理をすることにより、Nの値が予め定めた最大値Nmax以上となったときには、ステップS201へ処理を戻すことにより、NとTとの値をそれぞれゼロに初期化することができる。したがって、Nmax種類の受信周波数の切り換えを全て終えると、再び、1つ目の種類の受信周波数から受信を開始することができる。
ステップS206において、第2の送受信制御部201は、Nの値を1だけインクリメントし、Tの値をゼロに初期化する。第2の送受信制御部201が、ステップS206の処理をすることにより、間隔Tが間隔Tmaxを越えて、N番目の種類の受信周波数における受信を終了したときに、N+1番目の種類の受信周波数、すなわち、次の種類の受信周波数による受信を間隔Tがゼロのタイミングから始めることができる。
ステップS207において、第2の送受信制御部201は、ステップS203において受けた通知に基づき、第2のRF信号送信部204に対して、車載通信機器10へ送信する応答RF信号の送信周波数を、受信した試験RF信号の周波数へ変更する指示を与える。第2の送受信制御部201が、ステップS207の処理をすることにより、LF−RF通信をする前に予めノイズの妨害を受けない周波数をRF信号の送信周波数として選択することができる。
ステップS208において、第2の送受信制御部201は、ステップS207において選択した周波数で応答RF信号を車載通信機器10へ送信させる。より詳細には、第2の送受信制御部201は、ステップS208において、第2の信号処理部203に対して応答RF信号の元となるコードを生成して変調する指示を与える。また、第2の送受信制御部201は、ステップS208において、第2のRF信号送信部204に対して、第2の信号処理部203によって変調されたコードを応答RF信号に変換し、選択した周波数で無線送信する指示を与える。第2の送受信制御部201が、ステップS208の処理をすることにより、車載通信機器10は、ノイズによる妨害を受けない周波数で応答RF信号を受信することができ、第1のRF信号受信部103の受信周波数をノイズの妨害を受けない周波数に予め変更することができる。
ステップS209において、第2の送受信制御部201は、第2の信号処理部203による通知に基づき、LF信号受信部205がLF信号を受信したか否かを判断する。第2の送受信制御部201は、ステップS209において、LF信号を受信したと判断したとき、ステップS210へ処理を進める。一方、第2の送受信制御部201は、ステップS209において、LF信号を受信しなかったと判断したとき、ステップS209の処理を繰り返す。
ステップS210において、第2の送受信制御部201は、車載通信機器10との間でLF−RF通信を開始する。そして、第2の送受信制御部201は、LF−RF通信を終了すると図5のフローチャートに示す処理を終了する。以上が、本実施形態の説明である。
(第1の実施形態の変形例)
図6は、図3と比較して、異なる種類のノイズが発生しているときのタイミングチャートを示している。第1の実施形態では、図3(a)に示すように、常にゼロ以上のレベルを有しているノイズが発生しているときを一例として、通信システム1の動作を説明した。第1の実施形態に係る通信システム1では、上述した動作によってRF信号の送受信に使用する周波数を予め定めておくことで、ノイズに妨害されることなくLF−RF通信をすることが可能である。しかしながら、ノイズの種類には、他にも、図6(a)に示すようにパルス状の周期的なノイズがある。また、図3(a)や図6(a)に示すようなノイズが発生しているときは、図6(d)に示す受信信号(I)のように、携帯型通信機器20が受信する試験RF信号から復調できるコードは、一部のコードのみになることがある。これは、携帯型通信機器20から車載通信機器10に対して送信されるRF信号についても同様であり、車載通信機器10が受信するRF信号から復調できるのは、一部のコードのみになることがある。
第1の実施形態に係る通信システム1では、図6(d)に示すような試験RF信号を受信したときでも、第2の信号処理部203は試験RF信号を受信したことを第2の送受信制御部201に対して通知する。そして、第1の実施形態で既に説明した動作をすることで第2のRF信号送信部204の送信周波数及び第1のRF信号受信部103の受信周波数として、そのまま周波数Fr1が選択されてしまう。しかしながら、選択した周波数Fr1を使用しても図6(d)に受信信号(I)として示すように車載通信機器10が受信したRF信号から復調できるコードは、一部のコードのみになってしまう。そして、図6(d)に示すコードを復調できたとしても、車載通信機器10は、次に携帯型通信機器20に対して送信するべきコードを判断することができない。つまり、車載通信機器10が図6(d)に示すコードを復調できたとしても、車載通信機器10と携帯型通信機器20との間の通信は成立しなくなってしまう。
そこで、第1の実施形態の変形例では、応答RF信号を復調したときのコードを第1の信号処理部104に車載側規定コードとして予め設定しておく。そして、車載通信機器10が応答RF信号を受信したとき、第1の信号処理部104が、即座に応答RF信号を受信したことを第1の送受信制御部101に通知するのではなく、受信した応答RF信号を復調したコードと車載側規定コードとが一致するか否かを判断する。そして、第1の信号処理部104は、受信した応答RF信号を復調したコードと車載側規定コードとが一致すると判断したときに、第1の実施形態と同様に、第1の送受信制御部101に対して応答RF信号を受信したことを通知する。そして、第1の送受信制御部101は、上述したようにステップS104において、第1の信号処理部104からの通知に基づき、応答RF信号を受信したか否かを判断する。これにより、第1の実施形態の変形例では、応答RF信号を受信し、受信した応答RF信号を復調したコードが図6(d)に示すようなコードであるときには、応答RF信号を受信したことを第1の送受信制御部101に対して通知しないため、上述したように車載通信機器10と携帯型通信機器20との間の通信が成立しなくなることを防ぐことができる。
一方、第1の実施形態の変形例では、さらに、試験RF信号を復調したときのコードを第2の信号処理部203に携帯側規定コードとして予め設定しておく。そして、携帯型通信機器20が試験RF信号を受信したとき、第2の信号処理部203が、即座に応答RF信号を受信したことを第2の送受信制御部201に通知するのではなく、受信した試験RF信号を復調したコードと携帯側規定コードとが一致するか否かを判断する。そして、第2の信号処理部203は、受信した試験RF信号を復調したコードと携帯側規定コードとが一致すると判断したときに、第1の実施形態と同様に、第2の送受信制御部201に対して試験RF信号を受信したことを通知する。尚、第1の実施形態の変形例に係る通信システムの構成は、第1の実施形態に係る通信システム1と同一である。
本発明は、例えば、車載通信機器と携帯型通信機器との間で通信をするときにおいて、ノイズによる妨害を受けるシステムなどに有用である。
第1の実施形態に係る通信システムの概略構成を示すブロック図 通信範囲を説明する図 第1の実施形態における信号の送受信タイミングを示すタイミングチャート 第1の実施形態に係る第1の送受信制御部の動作を説明するフローチャート 第1の実施形態に係る第2の送受信制御部の動作を説明するフローチャート 第1の実施形態の変形例における信号の送受信タイミングを示すタイミングチャート
符号の説明
1 通信システム
10 車載通信機器
20 携帯型通信機器
101 第1の送受信制御部
102 第1のRF信号送信部
103 第1のRF信号受信部
104 第1の信号処理部
105 LF信号送信部
201 第2の送受信制御部
202 第2のRF信号受信部
203 第2の信号処理部
204 第2のRF信号送信部
205 LF信号受信部

Claims (7)

  1. 相対的に周波数の低い通信信号と相対的に周波数の高い応答信号とを用いて通信するシステムであって、
    車に搭載され、第1の通信方式及び当該第1の通信方式よりも近距離で使用する第2の通信方式を使用する車載通信機器と、
    前記車載通信機器と通信可能な携帯型通信機器とを備え、
    前記車載通信機器は、互いに異なる複数の周波数の周波数探索信号を前記第1の通信方式で前記携帯型通信機器に送信する周波数探索信号送信手段を含み、
    前記携帯型通信機器は、いずれか1つの周波数の前記周波数探索信号を受信したとき、前記車載通信機器に返信する前記応答信号の周波数として、受信した当該周波数探索信号の周波数を選択すると共に、受信した当該周波数探索信号に応答して前記第1の通信方式で受信通知信号を返信する送信周波数選択手段を含み、
    前記車載通信機器は、
    前記第1の通信方式で返信された前記受信通知信号を受信したとき、前記携帯型通信機器から返信される前記応答信号の受信周波数として、受信した当該受信通知信号に対応する前記周波数探索信号の周波数を選択する受信周波数選択手段と、
    前記第1の通信方式で通信をしているときに前記受信周波数選択手段によって周波数が選択された後、前記携帯型通信機器と通信を開始するための前記通信信号を前記第2の通信方式で送信する通信信号送信手段とをさらに含み、
    前記携帯型通信機器は、前記通信信号送信手段によって送信される前記通信信号に応じて、前記第1の通信方式で通信をしているときに前記送信周波数選択手段によって選択された周波数の前記応答信号を前記第2の通信方式で返信する応答信号送信手段をさらに含む、システム。
  2. 前記携帯型通信機器は、
    前記周波数探索信号を復調したときの携帯側規定コードが予め設定されており、
    いずれか1つの周波数の前記周波数探索信号を受信したとき、当該周波数探索信号を復調したコードが前記携帯側規定コードと一致するか否かを判定する携帯側コード判定手段をさらに含み、
    前記送信周波数選択手段は、前記携帯側コード判定手段によって一致すると判定されたとき、前記受信通知信号を返信すると共に、前記車載通信機器に返信する前記応答信号の周波数として、当該周波数探索信号の周波数を選択する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記車載通信機器は、
    前記受信通知信号を復調したときの車載側規定コードが予め設定されており、
    前記受信通知信号を受信したとき、当該受信通知信号を復調したコードが前記車載側規定コードと一致するか否かを判断する車載側コード判定手段をさらに含み、
    前記受信周波数選択手段は、前記車載側コード判定手段によって一致すると判定されたとき、前記受信周波数として、受信した前記受信通知信号に対応する前記周波数探索信号の周波数を選択する、請求項1乃至2のいずれか1つに記載のシステム。
  4. 車に搭載され、相対的に周波数の低い通信信号と相対的に周波数の高い応答信号とを用いて、第1の通信方式及び当該第1の通信方式よりも近距離で使用する第2の通信方式を使用する車載通信機器であって、
    互いに異なる複数の周波数の周波数探索信号を前記第1の通信方式で前記携帯型通信機器に送信する周波数探索信号送信手段と、
    いずれか1つの周波数の前記周波数探索信号に応じて前記携帯型通信機器から前記第1の通信方式で返信される受信通知信号を受信したとき、前記携帯型通信機器から返信される前記応答信号の受信周波数として、当該受信通知信号に対応する前記周波数探索信号の周波数を選択する受信周波数選択手段と、
    前記第1の通信方式で通信をしているときに前記受信周波数選択手段によって周波数が選択された後、前記携帯型通信機器と通信を開始するための前記通信信号を前記第2の通信方式で送信する通信信号送信手段を備える、車載通信機器。
  5. 前記受信通知信号を復調したときの車載側規定コードが予め設定されており、
    前記受信通知信号を受信したとき、当該受信通知信号を復調したコードが前記車載側規定コードと一致するか否かを判断する車載側コード判定手段をさらに含み、
    前記受信周波数選択手段は、前記車載側コード判定手段によって一致すると判定されたとき、前記受信周波数として、受信した前記受信通知信号に対応する前記周波数探索信号の周波数を選択する、請求項4に記載の車載通信機器。
  6. 相対的に周波数の低い通信信号と相対的に周波数の高い応答信号とを用いて、第1の通信方式及び当該第1の通信方式よりも近距離で使用する第2の通信方式を使用する携帯型通信機器であって、
    前記車載通信機器から前記第1の通信方式で送信される互いに異なる複数の周波数の周波数探索信号の内、いずれか1つの周波数の前記周波数探索信号を受信したとき、前記車載通信機器に返信する前記応答信号の周波数として、当該周波数探索信号の周波数を選択すると共に、受信した当該周波数探索信号に応答して前記第1の通信方式で受信通知信号を返信する送信周波数選択手段と、
    前記車載通信機器から前記第2の通信方式で送信される前記通信信号に応じて、前記第1の通信方式で通信をしているときに前記送信周波数選択手段によって選択された周波数の前記応答信号を前記第2の通信方式で返信する応答信号送信手段とを含む、携帯型通信機器。
  7. 前記周波数探索信号を復調したときの携帯側規定コードが予め設定されており、
    いずれか1つの周波数の前記周波数探索信号を受信したとき、当該周波数探索信号を復調したコードが前記携帯側規定コードと一致するか否かを判定する携帯側コード判定手段をさらに含み、
    前記送信周波数選択手段は、前記携帯側コード判定手段によって一致すると判定されたとき、前記受信通知信号を返信すると共に、前記車載通信機器に返信する前記応答信号の周波数として、当該周波数探索信号の周波数を選択する、請求項6に記載の携帯型通信機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010013752A1 (ja) 2008-07-29 2010-02-04 ヤマハ株式会社 演奏関連情報出力装置、演奏関連情報出力装置を備えるシステム、及び電子楽器

Cited By (1)

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WO2010013752A1 (ja) 2008-07-29 2010-02-04 ヤマハ株式会社 演奏関連情報出力装置、演奏関連情報出力装置を備えるシステム、及び電子楽器

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