JP2009168990A - 光学シート、バックライトユニットおよび表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学特性と強度との両方を満足する光学シート、バックライトユニットおよび表示装置を提供する。
【解決手段】光学シートは、光を入射し、入射された光を光量むらが均一な光として出射する板状の光透過要素20と、光透過要素20の出射面側に一定間隔をおいて配置され、光透過要素20から出射された光を入射し、入射された光を再配向し集光して出射する板状の光制御要素10と、前記光透過要素20と光制御要素10との間に配置され前記一定間隔を確保して光透過要素20と光制御要素10とを結合する固定要素30と、光制御要素10の内部に固定要素30に併設して設けられ、光制御要素10より低屈折率の光学要素40とを備える。
【選択図】図4
【解決手段】光学シートは、光を入射し、入射された光を光量むらが均一な光として出射する板状の光透過要素20と、光透過要素20の出射面側に一定間隔をおいて配置され、光透過要素20から出射された光を入射し、入射された光を再配向し集光して出射する板状の光制御要素10と、前記光透過要素20と光制御要素10との間に配置され前記一定間隔を確保して光透過要素20と光制御要素10とを結合する固定要素30と、光制御要素10の内部に固定要素30に併設して設けられ、光制御要素10より低屈折率の光学要素40とを備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、光源から発せられる光の輝度を制御する光学シート、この光学シートを通して表示パネルに光を供給するバックライトユニット、このバックライトが表示パネルの背面に設けられる表示装置に関する。
従来、例えば液晶表示装置(LCD)に代表されるディスプレイ装置は、画像信号に応じて各画素のON/OFFが制御される液晶表示素子の背面側に、バックライトユニットを配置し、このバックライトユニットからの光を表示光として利用している。
このような液晶ディスプレイ装置は、液晶表示素子の消費電力は小さいが、バックライトユニットでの消費電力が大きくなり、例えば、ラップトップコンピュータや携帯電話などの電池式装置に用いられる場合には、光源の光の利用効率を高めることで装置としての消費電力を低減することが求められている。
このような液晶ディスプレイ装置は、液晶表示素子の消費電力は小さいが、バックライトユニットでの消費電力が大きくなり、例えば、ラップトップコンピュータや携帯電話などの電池式装置に用いられる場合には、光源の光の利用効率を高めることで装置としての消費電力を低減することが求められている。
従来、光源の光の利用効率を高める手法として、バックライトユニットからの拡散光を集光する方式があり、これには、米国3M社の登録商標である輝度強調フィルム(BEF:Brightness Enhancement Film)が光学シートとして広く使用されている。
図1は従来のBEFの構成を示す図である。
図1に示すように、このBEFは、光透過性の基材12の上に断面三角形状のプリズム11を一方向に一定のピッチで配列したフィルムから構成される。プリズム11は光の波長に比較して大きいピッチである。このようなBEFは、軸外(off-axis)からの光を集光し、この光を視聴者に向けて軸上(on-axis)に方向転換(redirect)またはリサイクル(recycle)する。これにより、基材12の平坦面から入射した光がプリズム面11から射出する際、正面方向に光を集める効果をもち、正面方向のディスプレイの輝度を向上させることが可能になる。
図1は従来のBEFの構成を示す図である。
図1に示すように、このBEFは、光透過性の基材12の上に断面三角形状のプリズム11を一方向に一定のピッチで配列したフィルムから構成される。プリズム11は光の波長に比較して大きいピッチである。このようなBEFは、軸外(off-axis)からの光を集光し、この光を視聴者に向けて軸上(on-axis)に方向転換(redirect)またはリサイクル(recycle)する。これにより、基材12の平坦面から入射した光がプリズム面11から射出する際、正面方向に光を集める効果をもち、正面方向のディスプレイの輝度を向上させることが可能になる。
図2は従来の光学シートの構成を示す図である。
しかしながら、BEFなどの光学シート1枚では、視野角が狭く、また光源の構造がムラとして観察されてしまう。このため、図2に示すように、複数のレンズやプリズム11が配列された基材12と拡散板20とを合わせて光学シートを構成し、液晶ディスプレイ装置を構成する液晶表示素子とバックライトユニット(いずれも図示せず)との間に配置する場合が多い。この光学シートは、プリズム11と基材12とからなるBEFと拡散板20とを組み合わせることで所望の光学特性を実現している。
しかしながら、BEFなどの光学シート1枚では、視野角が狭く、また光源の構造がムラとして観察されてしまう。このため、図2に示すように、複数のレンズやプリズム11が配列された基材12と拡散板20とを合わせて光学シートを構成し、液晶ディスプレイ装置を構成する液晶表示素子とバックライトユニット(いずれも図示せず)との間に配置する場合が多い。この光学シートは、プリズム11と基材12とからなるBEFと拡散板20とを組み合わせることで所望の光学特性を実現している。
このような光学シートは、光の利用効率の向上だけでなく、光源のムラの除去、ディスプレイの視域の確保、ディスプレイの剛性の維持など様々な機能が要求されており、一般的には複数枚の光学シートを重ね合わせることによって構成されている。
しかしながら、光学シートの構成枚数が多いと、ディスプレイ装置の組立て時の作業が煩雑になり、また、光学シートの間に侵入したゴミの影響を受けたり、小型化や薄型化の妨げになるなどの問題があった。これらのことから、それぞれの光学シートを一体化することで、少ない枚数の光学シートで、従来と同様の機能を発揮させようという試みがなされている。
例えば、特許文献1では、粘着性微粒子を介して、光透過要素(第1の透明樹脂部材)と、マイクロプリズムによる光制御要素(第2の透明樹脂シート部材)とを貼り合わせて、機能を一体にしようとしている。
特開平8−184704号公報
しかしながら、光学シートの構成枚数が多いと、ディスプレイ装置の組立て時の作業が煩雑になり、また、光学シートの間に侵入したゴミの影響を受けたり、小型化や薄型化の妨げになるなどの問題があった。これらのことから、それぞれの光学シートを一体化することで、少ない枚数の光学シートで、従来と同様の機能を発揮させようという試みがなされている。
例えば、特許文献1では、粘着性微粒子を介して、光透過要素(第1の透明樹脂部材)と、マイクロプリズムによる光制御要素(第2の透明樹脂シート部材)とを貼り合わせて、機能を一体にしようとしている。
しかし、上記従来の光学シートには以下のような課題がある。すなわち、特許文献1の光学シートでは、微粒子の粘着材によって固定しているため、その固定力(接着力)は弱く十分な強度を持ち得ない。この固定力(接着力)不足を解消するため、微粒子の粘着材の量を増やしてその接着面積が5%を超えると、外観特性では微粒子の凝集や面ばらつきなどによる輝度ムラなどが生じたり、光学特性では微粒子の接着剤により固定されている部分では空気層などの低屈折率層を介していないため、空気層との界面で集光されていた光が屈折せずに透過する面積が増加するため、レンズの集光特性が低下するなど、光学シートに求められる光学特性などを満たすことは従来の方法では困難であった。
液晶ディスプレイに使用される光学シートは近年のディスプレイの薄型化により、光源からの熱などによる膨張や収縮の繰り返しや、反りや捻れなどの外部からの応力、紫外線などの固定力の劣化を促進する多くの要因や、ディスプレイ装置の組立て時に加わる様々な応力などがあり、光学シートには更に強い固定力が要求されている。
つまり、必要な光学特性を持たせるためには固定要素の部分の面積比を小さくしなければならなかったが、固定要素の部分の面積が小さいため、十分な接着強度が得られないという問題が存在していた。また固定力を増加させるために固定要素の面積を増加させると輝度の低下が発生してしまうという問題が生じていた。
これは、低屈折率領域との界面によって多くの光が反射してしまうことに対して、固定要素の部分では光制御要素や光透過性基材との屈折率差が小さいため、固定要素の部分を介して入射してくる光の量が相対的に強くなってしまうことによる。しかるに、光学シートは、光源からの熱などによる膨張や収縮の繰り返し、液晶ディスプレイ装置の薄型化による、反りや捻れなどの外部からの応力、紫外線などの固定力の劣化を促進する多くの要因やディスプレイ装置の組立て時に加わる様々な応力などがあり、光学シートには強い固定力が要求されている。つまり、必要な光学特性を持たせるためには光制御要素に接合する固定要素の部分の面積比を小さくしなければならなかったが、固定要素の部分の面積が小さいため、十分な接着強度が得られないという問題が存在していた。さらに、固定要素部分の面積が大きい場合、その領域に偏りが生じるとムラとして認識されてしまうなどの問題が生じていた。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、光学特性と強度との両方を満足する光学シート、バックライトユニットおよび表示装置を提供するにある。
上記目的を達成するため、本発明の光学シートは、光を入射し、入射された光を光量むらが均一な光として出射する板状の光透過要素と、前記光透過要素の出射面側に一定間隔をおいて配置され、前記光透過要素から出射された光を入射し、入射された光を再配向し集光して出射する板状の光制御要素と、前記光透過要素と前記光制御要素との間に配置され前記一定間隔を確保して前記光透過要素と前記光制御要素とを結合する固定要素と、前記光透過要素および前記光制御要素の少なくとも一方の内部に前記固定要素に併設して設けられ、または、前記光透過要素と前記固定要素との間もしくは前記固定要素と前記光制御要素との間に設けられ、または、前記固定要素の内部に設けられ、前記光制御要素より低屈折率の光学要素とを備えたことを特徴とする。
また、本発明のバックライトユニットは、光源と、前記光源から発せられた光の輝度を制御する光学シートとを備え、前記光学シートは、光を入射し、入射された光を光量むらが均一な光として出射する板状の光透過要素と、前記光透過要素の出射面側に一定間隔をおいて配置され、前記光透過要素から出射された光を入射し、入射された光を再配向し集光して出射する板状の光制御要素と、前記光透過要素と前記光制御要素との間に配置され前記一定間隔を確保して前記光透過要素と前記光制御要素とを結合する固定要素と、前記光透過要素および前記光制御要素の少なくとも一方の内部に前記固定要素に併設して設けられ、または、前記光透過要素と前記固定要素との間もしくは前記固定要素と前記光制御要素との間に設けられ、または、前記固定要素の内部に設けられ、前記光制御要素より低屈折率の光学要素とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の表示装置は、光の透過および遮光により画素の表示が制御される表示パネルと、前記表示パネルの背面に設けられ、前記表示パネルに前記画素の表示のための光を供給するバックライトユニットとを備え、前記バックライトユニットは、光源と、前記光源から発せられた光の輝度を制御する光学シートとを有し、前記光学シートは、光を入射し、入射された光を光量むらが均一な光として出射する板状の光透過要素と、前記光透過要素の出射面側に一定間隔をおいて配置され、前記光透過要素から出射された光を入射し、入射された光を再配向し集光して出射する板状の光制御要素と、前記光透過要素と前記光制御要素との間に配置され前記一定間隔を確保して前記光透過要素と前記光制御要素とを結合する固定要素と、前記光透過要素および前記光制御要素の少なくとも一方の内部に前記固定要素に併設して設けられ、または、前記光透過要素と前記固定要素との間もしくは前記固定要素と前記光制御要素との間に設けられ、または、前記固定要素の内部に設けられ、前記光制御要素より低屈折率の光学要素とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、固定要素と光制御要素との界面で屈折せずに入射した光を光学要素の出射面界面で屈折させることができる。光学要素により固定要素を通る集光されない光でも光透過要素と光制御要素との間の空間と同様の光学作用が得られる。単に固定要素を用いて光透過要素と光制御要素とを固定する場合に比べ、光学シートの輝度の低下を抑えることができる。このため、固定要素と光透過要素および光制御要素との境界の面積を増大させ、光学シートの強度を増大させても、光学シートの輝度の低下を抑えることができる。したがって、光学特性と強度との両方を満足する光学シート、バックライトユニットおよび表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の光学シート、バックライトユニットおよび表示装置について図面を参照して説明する。
図3は本発明の実施の形態の光学シートの構成を示す図である。図4は本発明の実施の形態の表示装置の構成を示す図である。
図3および図4に示すように、本発明の実施の形態の表示装置200は、バックライト70、光学シート100および液晶表示部80がこの順に積層されて構成される。液晶表示部80から、図中、上側に向けて、画像信号によって表示制御された表示光を出射することで、平面視矩形状の画像を表示するものである。バックライト70と光学シート100とで、バックライトユニットを構成している。以下では、このような配置に基づいて、各図の上方向を単に表示画面側、下方向を単に背面側と称する。
図3は本発明の実施の形態の光学シートの構成を示す図である。図4は本発明の実施の形態の表示装置の構成を示す図である。
図3および図4に示すように、本発明の実施の形態の表示装置200は、バックライト70、光学シート100および液晶表示部80がこの順に積層されて構成される。液晶表示部80から、図中、上側に向けて、画像信号によって表示制御された表示光を出射することで、平面視矩形状の画像を表示するものである。バックライト70と光学シート100とで、バックライトユニットを構成している。以下では、このような配置に基づいて、各図の上方向を単に表示画面側、下方向を単に背面側と称する。
バックライト70は、離間して配置され、図中、奥行き方向に延びる線状の複数の光源72と、光源72から背面側に出射された光を表示画面側に反射させ、光学シート100に入射させる反射シート71とから構成される。ただし、バックライト70は、光学シート100の背面側に白色光を出射できればこのような構成には限定されず、LEDやEL、半導体レーザーなど周知のいかなる構成の光源を採用してもよい。
光学シート100は、光透過要素20と光制御要素10とを備える。
光透過要素20は、光源72から表示画面側に出射される光を拡散させ、表示光の一部の輝度ムラを抑制するとともに、表示光に適宜の輝度分布を付与するためのものである。光制御要素10は、光透過要素20により拡散された出射光を表示画面側に各種レンズで屈折、反射させ、表示画面側に集光させるものである。
光透過要素20と光制御要素10の間には、これらの間を一定間隔に確保して光透過要素20と光制御要素10とを結合する固定要素30が設けられている。固定要素30は、これらの間に一定間隔の空気層(隙間、空間)50を形成する。
光透過要素20および光制御要素10の少なくとも一方の内部には、固定要素30に併設して光制御要素10より低屈折率の光学要素40が設けられている。光学要素40は、空気層50を通らない光を屈折させる。光学要素40は、20光透過要素と固定要素30との間、もしくは固定要素30と光制御要素10との間に設けられてもよく、固定要素30の内部に設けられてもよい。
光透過要素20は、光源72から表示画面側に出射される光を拡散させ、表示光の一部の輝度ムラを抑制するとともに、表示光に適宜の輝度分布を付与するためのものである。光制御要素10は、光透過要素20により拡散された出射光を表示画面側に各種レンズで屈折、反射させ、表示画面側に集光させるものである。
光透過要素20と光制御要素10の間には、これらの間を一定間隔に確保して光透過要素20と光制御要素10とを結合する固定要素30が設けられている。固定要素30は、これらの間に一定間隔の空気層(隙間、空間)50を形成する。
光透過要素20および光制御要素10の少なくとも一方の内部には、固定要素30に併設して光制御要素10より低屈折率の光学要素40が設けられている。光学要素40は、空気層50を通らない光を屈折させる。光学要素40は、20光透過要素と固定要素30との間、もしくは固定要素30と光制御要素10との間に設けられてもよく、固定要素30の内部に設けられてもよい。
液晶表示部80は、例えば、配向膜、透明電極が形成された2枚の封止基板の間に液晶を封入するなどして液晶パネル81が構成され、さらに上下を偏光シート82および83で挟むことにより、短形格子状に形成された複数の画素領域ごとに、画素信号に応じて光の透過状態を制御する液晶シャッタを構成するものである。
以下に光学シート100を構成している各種部材に関して詳細を説明する。
光透過要素20は光学シート100の中でバックライト70側に配置されており、固定要素30を通じて光制御要素10と一体化される。そのため光学シート100の支持体として、シート剛性を維持できる厚さを有することが好ましい。形状としては平板形状を有していることが好ましいが使用される筐体に合わせて、形状を選択することもできる。表面形状としては、光学特性改善のために表示画面側と背面側共に略平坦又は表面形状に各種凹凸パターンを付与することもできる。また、光透過要素20の表面に形成した凹凸パターンを固定要素30として使用することもできる。光透過要素20の作製法としては熱可塑性樹脂や紫外線硬化性樹脂を用いて、押出し成型や射出成型、UV成型など種々の成型法を使用することができる。このときにパターン形成した金型を使用することで、表面に各種パターン形状を付与しながら形成することができる。
光透過要素20は光学シート100の中でバックライト70側に配置されており、固定要素30を通じて光制御要素10と一体化される。そのため光学シート100の支持体として、シート剛性を維持できる厚さを有することが好ましい。形状としては平板形状を有していることが好ましいが使用される筐体に合わせて、形状を選択することもできる。表面形状としては、光学特性改善のために表示画面側と背面側共に略平坦又は表面形状に各種凹凸パターンを付与することもできる。また、光透過要素20の表面に形成した凹凸パターンを固定要素30として使用することもできる。光透過要素20の作製法としては熱可塑性樹脂や紫外線硬化性樹脂を用いて、押出し成型や射出成型、UV成型など種々の成型法を使用することができる。このときにパターン形成した金型を使用することで、表面に各種パターン形状を付与しながら形成することができる。
光透過要素20は、透明樹脂とこの透明樹脂の中に分散された微粒子または気体などで構成されており、これら透明樹脂の屈折率と微粒子または気体などの屈折率が異なることにより界面で反射、散乱され、光源72から出射された光の輝度ムラを抑制するとともに、表示光に求められる特性に合わせ材料を選択することにより、輝度分布を変えることができる。光透過要素20により、反射、屈折された拡散光が光制御要素10に入射し、表面レンズで屈折することにより、均一で輝度ムラのなく、表示画面側に集光された分布を作ることができる。
光透過要素20に使用される材料の透明樹脂は例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、MS(アクリルとスチレンの共重合体)樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン等を使用することができる。
また、微粒子としては、無機酸化物からなる粒子又は樹脂からなる粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ、酸化チタン等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン一ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン一ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン一テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。
これら微粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。また光透過要素20は複層構成にしてもよく、それぞれの層に異なる樹脂や微粒子で構成されてもよい。このとき、透明樹脂と微粒子または空気などの屈折率差が0.02以上であることが好ましく、これ以上の場合、十分な光散乱性能が得られる。
前述のように、固定要素30は、光透過要素20と光制御要素10の間に一定間隔の空気層(空間、隙間)50を形成するとともに光透過要素20と光制御要素10とを結合するために設けられている。固定要素30には、光透過要素20と光制御要素10とを強固に結合するための強度が必要である。その強度を保つため、光制御要素10の入射面の面積に対する固定要素30と光制御要素10との境界面の面積の割合は、10%以上で以上であることが好ましい。
固定要素30の構成としては接着や粘着作用と機能を一体にさせたものであってもよく、また固定要素30以外の複数の部材の組み合わせによって構成されていても単独で存在しても、光制御要素10や光透過要素20の一部として固定要素30が形成してもよい。
固定要素30は、光制御要素10よりも低屈折層である空気層50を確保するスペーサの機能を有し、その形状は、複数のドット状、複数のストライプ状、格子状、網目状などに形成される。空気層50は、閉じた空間でも、開いた空間でもよい。光学要素40は、固定要素30の形状に合わせてドット状、複数のストライプ状、格子状、網目状などに形成される。固定要素30の厚さに関しては、光学密着を防げる程度に空気層50が確保できる厚さを有していればよく、厚さは限定されない。
固定要素30は、光制御要素10よりも低屈折層である空気層50を確保するスペーサの機能を有し、その形状は、複数のドット状、複数のストライプ状、格子状、網目状などに形成される。空気層50は、閉じた空間でも、開いた空間でもよい。光学要素40は、固定要素30の形状に合わせてドット状、複数のストライプ状、格子状、網目状などに形成される。固定要素30の厚さに関しては、光学密着を防げる程度に空気層50が確保できる厚さを有していればよく、厚さは限定されない。
固定要素30の作成法としては、熱可塑性樹脂や紫外線硬化性樹脂を用いて、光透過要素20や光制御要素10の一部として押出し成型や射出成型などを用いて表面に凹凸パターンを作製した金型を用いて成型することができる。また、光透過要素20や光制御要素10とは別にインクジェットやスクリーン印刷など各種塗工法を用いて光透過要素20や光制御要素10などの表面に直接形成することもできる。また、押出し成型や射出成型、UV成型を用いて、別途基材を有する凹凸パターンを形成してもよい。
前述のように、固定要素30は光制御要素10と光透過要素20を積層一体化するときに、空気層50を確保しながら強度(固定力ないし接合力)を持たせるために配置される。このため、固定要素30は、高温高湿や外部応力などがかかる状態に置かれても反りや剥がれなどを防げるように固定することが必要である。このため、光制御要素10の入射面の面積に対する固定要素30と光制御要素10との境界面の面積の割合は、10%以上であることが好ましい。
また、固定要素30を使用することで、光制御要素10と光透過要素20の光学特性の低下を最小限に抑えながら異物の混入を防止可能で、積層一体化が可能な光学シートを提供することができる。しかしながら、各種環境試験でも光学シートの強度を得るために固定要素30の境界面の面積を増やし過ぎると、光学シートの正面輝度の光学特性が低下してしまうという問題がある。このことから、光制御要素10と光透過要素20を固定要素30により固定するだけでは光学シートの光学特性とシート強度の両立させることは困難である。
なお、固定要素30を光透過性を有するように構成すれば、固定要素を通った光が光制御要素10を通り出射されるため、固定要素30起因の輝度ムラを抑えることができる。
なお、固定要素30を光透過性を有するように構成すれば、固定要素を通った光が光制御要素10を通り出射されるため、固定要素30起因の輝度ムラを抑えることができる。
固定要素30に使用する材料としては、例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネ−ト樹脂、ポリスチレン樹脂、MS(アクリルとスチレンの共重合体)樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、シクロオレフィンポリマー等の熱可塑性樹脂、あるいはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー又はアクリレート系等からなる放射線硬化性樹脂などの透明樹脂を使用することができる。
また用途により、透明樹脂中に微粒子を分散させて使用してもよい。微粒子としては無機酸化物からなる粒子又は樹脂からなる粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ、酸化チタン等からなる粒子を挙げることができる。
また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン一ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン一ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン一テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。
これら微粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン一ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン一ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン一テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。
これら微粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
前述のように、光学要素40は、固定要素30の形状に合わせてドット状、複数のストライプ状、格子状、網目状などに形成される。光学要素40は、固定要素30上により光制御要素10と光透過要素20などに接合された接合箇所上の厚さ方向の少なくとも一部分に配置されていればよく、光制御要素10、光透過要素20、固定要素30内に単独で存在しても、これらの要素間に存存しても、光学要素40が独立して光制御要素10、光透過要素20、固定要素30間の層の間に別体として層を形成して存在してもよい。
また、光制御要素10、光透過要素20、固定要素30の表面に凹凸パターンを形成し、他の層との層間で光学要素40を形成してもよい。また、光学要素40の厚さ方向の一部分以上の光学要素40を配置し、複数の光学要素40層を形成することもできる。
また、光制御要素10の出射面から観察される輝度ムラを低減させるために光学要素40は固定要素30の近傍にあることが好ましい。さらに、光学要素40の出射面は光制御要素10の裏面と略平行に配置されていることが好ましいが、曲面形状を利用して光学特性の改善に利用してもよい。
また、輝度低下を最小限に抑えるためには、光学要素30の幅は、固定要素30の幅に対し同等もしくは同等以上であることがより好ましい。また光学要素40の厚さに関しては光学的な作用を有していればよく、厚さは限定されない。
また、光制御要素10の出射面から観察される輝度ムラを低減させるために光学要素40は固定要素30の近傍にあることが好ましい。さらに、光学要素40の出射面は光制御要素10の裏面と略平行に配置されていることが好ましいが、曲面形状を利用して光学特性の改善に利用してもよい。
また、輝度低下を最小限に抑えるためには、光学要素30の幅は、固定要素30の幅に対し同等もしくは同等以上であることがより好ましい。また光学要素40の厚さに関しては光学的な作用を有していればよく、厚さは限定されない。
光学要素40では、固定要素30外の空気層50と同様に、低屈折領域から高屈折領域に光が進行する場合に、スネルの法則によりある角度内の範囲に集光される。このことにより固定要素30を通る集光されない光でも、固定要素30上の厚さ方向に光学要素40を配置することで固定要素30の間隙50と同等の光学作用が得られる。この光学要素40の効果により、光制御要素10に接続する固定要素30の面積が増加しても、光学要素40を固定要素30の厚さ方向に対応させ配置させることで固定力の低下を伴うことなく、輝度低下を最小限化して光制御要素10と光透過要素20を積層一体化することができる。このことにより、先に述べた特許文献1に記載されていたレンズ(光制御要素)と拡散板(光透過要素)を、粘着性微粒子(固定要素)を用いて積層一体化した場合の問題点であり、トレードオフの関係であったシート強度である固定力と輝度である光学特性の両立が可能になる。
光学要素40に使用する材料としては、光制御要素10に使用する材料よりも低屈折率であればよく、さらに屈折率差が0.1以上であることがより好ましい。使用する材料としては上記性能を有していれば限定されず、例えばフッ素樹脂やシリコーン樹脂などの物質や空気やなどの気体など一般的な低屈折材料を使用することができる。また使用される特性に合わせて、これらの材料は単体や複数で使用してもよく、複合させて使用してもよい。
光制御要素10は、固定要素30上に配置され、固定要素30と一体化するために入射面は略平坦であることが好ましい。または固定要素30を光制御要素10の入射面に一体(両面)成型してもよい。光制御要素10の出射面は、プリズムレンズ、ピラミッド状のマイクロプリズム、円弧状のシリンドリカルレンズアレイ、半球状のレンズを並べたマイクロレンズアレイなど、またはこれら複数のレンズを組み合わせたもので構成される。
なお、光制御要素10の出射面は、フィラーを基材上に分散塗工した形状や集光性があれば2次元や3次元の複雑な形状を有していてもよく、上記構成に限定されない。光制御要素10の作成法としては、熱可塑性樹脂や紫外線硬化性樹脂と表面凹凸パターンとなる金型を用いて、押出し成型や射出成型、UV成型法などで成型することができる。
なお、光制御要素10の出射面は、フィラーを基材上に分散塗工した形状や集光性があれば2次元や3次元の複雑な形状を有していてもよく、上記構成に限定されない。光制御要素10の作成法としては、熱可塑性樹脂や紫外線硬化性樹脂と表面凹凸パターンとなる金型を用いて、押出し成型や射出成型、UV成型法などで成型することができる。
光制御要素10は、光透過要素20から出射される出射光を再配向し、光制御要素10の法線方向の表示画面側に集光するために配置される。光制御要素10を固定要素30上に配置することで、視野外の光を有効に正面に集めることができるので、同じ光量を得るにしても消費電力を抑えることができる。
光制御要素10に使用する材料としては、例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネ−ト樹脂、ポリスチレン樹脂、MS(アクリルとスチレンの共重合体)樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、シクロオレフィンポリマー等の熱可塑性樹脂、あるいはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー又はアクリレート系等からなる放射線硬化性樹脂などの透明樹脂を使用することができる。また用途により、透明樹脂中に微粒子を分散させて使用してもよい。
これらの光制御要素10、光透過要素20、固定要素30および光学要素40を積層する方法として、粘着剤や接着剤によりこれらを一体化することができる。粘着や接着剤は、各種部材に全面に塗工しても、固定要素30の表面部分だけを塗工し、対応する各部材を貼り合わせてもよい。一体化する際、固定要素30間に空気層などの低屈折層が介在していない場合、所望の光学特性が得られないことがあるので貼合わせは空気層などの低屈折層で満たされていることが好ましい。
粘着剤や接着剤に使用する材料としてはアクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系を用いることができる。これらの材料は高温のバックライト内で使用されるため、100℃で貯蔵弾性率G’ 1.0E+04 Pa以上であることが望ましい。
粘着剤や接着剤に使用する材料としてはアクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系を用いることができる。これらの材料は高温のバックライト内で使用されるため、100℃で貯蔵弾性率G’ 1.0E+04 Pa以上であることが望ましい。
本発明の光学シートを構成している各種部材に関して代表的な例を説明してきたが本発明の光学特性を達成することができれば、上記以外の材料や構造、プロセスなどを使用して作製することも可能である。
次に、液晶ディスプレイの光学的作用について、光学シートの作用を中心に図を用いて説明する。図4に示すように、光源72から全方位に出射された光の内、表示画面側に出射された光は光透過性要素20に入射し、一方、背面側に出射された光は反射シート71で反射し、再度表示画面側の光透過性要素20に入射する。光透過性要素20に入射した光は光透過性要素20を通過するにつれて内部粒子で散乱され、拡散光として表示画面側に進行する。
光透過性要素20から出射された光が固定要素30から入射した場合、固定要素30を通る光は光学要素40の界面で屈折し、光制御要素10の背面側から入射される。一方、光透過性要素20から出射された光が固定要素30の間の空気層50から入射する場合、空気層50を通る光は光制御要素10の界面で屈折し、光制御要素10の背面側から入射される。
空気層50または光学要素40の界面で屈折された光は光制御要素10内を進み、表示画面側のレンズで集光され、表示画面側に出射される。光制御要素10から出射される光は、レンズの屈折力を有する方向では集光されて、レンズの光軸に沿ってある程度の広がり角の範囲に進む光として、液晶表示部80に入射する。
この光は、液晶表示部80に入射し、画像信号に基づいて不図示の駆動部で制御された各画素領域の偏光状態に応じて、所定の画素領域からの光が表示光として透過され、画像表示が行われる。
図5は従来の光学シートの光学作用を示す図である。図6は本発明の実施の形態の光学シートの光学作用を示す図である。
図5に示すように、従来の光学シートでは光透過要素20から表示画面側に出射された光線L2は固定要素30を通る場所では、光透過要素20で拡散した光が固定要素30をそのまま進行し、光制御要素10の背面側から光透過要素20で拡散された光が界面で屈折されずに光制御要素10に入射する。このように光制御要素10の界面で集光されずに光線L2が光制御要素10に進入すると、レンズでの集光特性が低下する。一方、固定要素30以外の場所では光透過要素20から表示画面側に出射された光L1が空気層(間隙)50を通り、光制御要素10に入射するときに両者の屈折率差に従い、ある角度に集光される。この集光された光が光制御要素10のレンズにより表示画面方向に更に集光されるため、法線方向の輝度を高めることができる。
図5に示すように、従来の光学シートでは光透過要素20から表示画面側に出射された光線L2は固定要素30を通る場所では、光透過要素20で拡散した光が固定要素30をそのまま進行し、光制御要素10の背面側から光透過要素20で拡散された光が界面で屈折されずに光制御要素10に入射する。このように光制御要素10の界面で集光されずに光線L2が光制御要素10に進入すると、レンズでの集光特性が低下する。一方、固定要素30以外の場所では光透過要素20から表示画面側に出射された光L1が空気層(間隙)50を通り、光制御要素10に入射するときに両者の屈折率差に従い、ある角度に集光される。この集光された光が光制御要素10のレンズにより表示画面方向に更に集光されるため、法線方向の輝度を高めることができる。
これに対し、図6に示すように、本発明の光学シートでは、光透過要素20から表示画面側に出射された光線L4は、固定要素30を通る場所では、光透過要素20で拡散した光が固定要素30をそのまま進行し、一部の光が低屈折層である光学要素40の出射界面で集光される。この光学作用により、固定要素30を通過する光でも、従来の光学シートのように拡散したまま光制御要素10に入射することなく、ある角度で集光された光L4が光制御要素10に入射するため、光学的に固定要素30が存在しないように振舞うことができる。また、この光学作用により固定要素30があることにより視認されていた輝度ムラを低減することができる。
一方、固定要素30以外の場所では従来シートと同様に、光透過要素20から表示画面側に出射された光L1が空気層(間隙)50を通り、光制御要素10に入射するときに両者の屈折率差に従い、ある角度に集光される。この集光された光が光制御要素10のレンズにより表示画面方向に更に集光されるため、法線方向の輝度を高めることができる。
したがって、固定要素30上を通る光でも光学要素40を固定要素30上の厚さ方向に配置することで、光学特性とシート強度を両立することができる。このことにより、光透過要素20と光制御要素10を積層一体化しても光透過要素20と光制御要素10を単体で使用場合と同様の光学特性を達成することができる。本発明によれば、十分な強度をもったまま、所望の輝度や配光範囲、均一性などを達成する光学シートを提供することができるとともに、優れた耐久性を有する薄型のディスプレイ装置を提供することができる。
上記の説明では光学要素40が光制御要素10内に配置された代表例で説明したが上記例に限定されず例えば図7および図8に示す構成を採用してもよい。
図7は本発明の実施の形態の光学シートの他の例を示す図である。
図7に示すように、この光学シートの光制御要素10の基材12は、板状の第1層12Aと第2層12Bとからなり、光学要素40をこれらの層間に配置している。
図8は本発明の実施の形態の光学シートの他の例を示す図である。
図8に示すように、この光学シートの光制御要素10の基材12は、板状の第1層12Aと第2層12Bとからなり、光学要素40は第1層に埋め込まれるように設けられる。
また、図示した構成以外にも本発明により上記光学作用が得られるものであれば、これらの図に限定されるものではないことは言うまでもない。
図7は本発明の実施の形態の光学シートの他の例を示す図である。
図7に示すように、この光学シートの光制御要素10の基材12は、板状の第1層12Aと第2層12Bとからなり、光学要素40をこれらの層間に配置している。
図8は本発明の実施の形態の光学シートの他の例を示す図である。
図8に示すように、この光学シートの光制御要素10の基材12は、板状の第1層12Aと第2層12Bとからなり、光学要素40は第1層に埋め込まれるように設けられる。
また、図示した構成以外にも本発明により上記光学作用が得られるものであれば、これらの図に限定されるものではないことは言うまでもない。
次に、実施の形態の表示装置の実施例について比較例と比較して説明する。
(実施例の光学シート作製法)
図10は実施例(本発明)の光学シートの光学作用を示す図である。
図10に示すように、この実施例では、両面押出し成型で光制御要素10と固定要素30を同時にPC(ポリカーボネ−ト)とパターン形成用の金型を用いて両面成型した。
光制御要素10は高さ25μm、頂角90度の単位プリズムをピッチ50μmを、反対側に固定要素30は高さ30μm、幅50μm、ピッチ150μm(面積率30%)、総厚290μmを両面押出し成型で作製した。
光透過要素20はPC(ポリカーボネ−ト)とパターン形成用の金型を用いて成型した。光透過要素20のパターンは、台形状のパターンであり、高さ25μm、幅50μm、ピッチ100μm(面積率50%)、総厚2mm、HAZE98.5% 全光線透過率55%を片面押出し成型で作製した。
それぞれ押出し成型で作製した後で、厚さ15μmの粘着剤90を用いて光透過要素20と固定要素30の間を貼合した。今回の実施例では光透過要素20の出射面を台形状とし、粘着剤90と貼り合わせたときに、粘着剤90と台形間とで囲まれる空間に光学要素40を形成している。
(実施例の光学シート作製法)
図10は実施例(本発明)の光学シートの光学作用を示す図である。
図10に示すように、この実施例では、両面押出し成型で光制御要素10と固定要素30を同時にPC(ポリカーボネ−ト)とパターン形成用の金型を用いて両面成型した。
光制御要素10は高さ25μm、頂角90度の単位プリズムをピッチ50μmを、反対側に固定要素30は高さ30μm、幅50μm、ピッチ150μm(面積率30%)、総厚290μmを両面押出し成型で作製した。
光透過要素20はPC(ポリカーボネ−ト)とパターン形成用の金型を用いて成型した。光透過要素20のパターンは、台形状のパターンであり、高さ25μm、幅50μm、ピッチ100μm(面積率50%)、総厚2mm、HAZE98.5% 全光線透過率55%を片面押出し成型で作製した。
それぞれ押出し成型で作製した後で、厚さ15μmの粘着剤90を用いて光透過要素20と固定要素30の間を貼合した。今回の実施例では光透過要素20の出射面を台形状とし、粘着剤90と貼り合わせたときに、粘着剤90と台形間とで囲まれる空間に光学要素40を形成している。
(比較例の光学シート作製法)
図9は比較例(従来)の光学シートの光学作用を示す図である。
図9に示すように、比較例では、両面押出し成型で光制御要素10と固定要素30を同時にPC(ポリカーボネ−ト)とパターン形成用の金型を用いて両面成型した。
光制御要素10は高さ25μm、頂角90度の単位プリズムをピッチ50μmを、反対側に固定要素30は高さ30μm、幅50μm、ピッチ150μm(面積率30%)、総厚290μmを両面押出し成型で作製した。
光透過要素はPC(ポリカーボネ−ト)を用いて成型した。光透過要素20の総厚2mm、HAZE98.5%、全光線透過率55%を片面押出し成型で作製した。
それぞれ押出し成型で作製した後で、厚さ15μmの粘着剤90を用いて光透過要素20と固定要素30の間を貼合した。
図9は比較例(従来)の光学シートの光学作用を示す図である。
図9に示すように、比較例では、両面押出し成型で光制御要素10と固定要素30を同時にPC(ポリカーボネ−ト)とパターン形成用の金型を用いて両面成型した。
光制御要素10は高さ25μm、頂角90度の単位プリズムをピッチ50μmを、反対側に固定要素30は高さ30μm、幅50μm、ピッチ150μm(面積率30%)、総厚290μmを両面押出し成型で作製した。
光透過要素はPC(ポリカーボネ−ト)を用いて成型した。光透過要素20の総厚2mm、HAZE98.5%、全光線透過率55%を片面押出し成型で作製した。
それぞれ押出し成型で作製した後で、厚さ15μmの粘着剤90を用いて光透過要素20と固定要素30の間を貼合した。
(光学シートの評価方法)
これらの光学シートを、それぞれ共通の光源部20、液晶表示装置22を組み合わせたディスプレイ装置100に組み込み、表示光の輝度分布をトプコン社製のBM―7を用いて測定した。
実施例では本発明の光学シート、比較例では従来の光学シートを市販の液晶テレビに組み込み、1時間バックライトを点灯させ、バックライトを安定させた後、正面輝度測定を行った。バックライトの組み込み方向はレンズの延在方向と冷陰極管の配置方向が平行になるように配置し、レンズの延在方向に平行な方向を水平、レンズの延在方向に直交する方向を垂直方向とした。表1に記載している正面輝度の単位はcd/m2である。
これらの光学シートを、それぞれ共通の光源部20、液晶表示装置22を組み合わせたディスプレイ装置100に組み込み、表示光の輝度分布をトプコン社製のBM―7を用いて測定した。
実施例では本発明の光学シート、比較例では従来の光学シートを市販の液晶テレビに組み込み、1時間バックライトを点灯させ、バックライトを安定させた後、正面輝度測定を行った。バックライトの組み込み方向はレンズの延在方向と冷陰極管の配置方向が平行になるように配置し、レンズの延在方向に平行な方向を水平、レンズの延在方向に直交する方向を垂直方向とした。表1に記載している正面輝度の単位はcd/m2である。
図11は本発明(実施例)の光学シートと従来(比較例)の光学シートとの比較結果を示す図である。
図11に示すように、実施例の光学シートの方が21cd/m2正面輝度が増加していることがわかり、光学要素40を追加することで7%もの輝度上昇効果が得られた。この結果から固定要素の厚さ方向に少なくとも一部分に光学要素を配置することで固定要素30の光制御要素10への接続面積が同等でも、輝度上昇させることができる。これらの光学シートのパラメーターを最適化することにより、更に光学特性を高めることが可能である。
図11に示すように、実施例の光学シートの方が21cd/m2正面輝度が増加していることがわかり、光学要素40を追加することで7%もの輝度上昇効果が得られた。この結果から固定要素の厚さ方向に少なくとも一部分に光学要素を配置することで固定要素30の光制御要素10への接続面積が同等でも、輝度上昇させることができる。これらの光学シートのパラメーターを最適化することにより、更に光学特性を高めることが可能である。
10……光制御要素、11……プリズム、12……基材、20……光透過要素、30…固定要素、40……光学要素、70……バックライト、71……反射シート、72……光源、80……液晶表示部、100……光学シート、200……表示装置。
Claims (11)
- 光を入射し、入射された光を光量むらが均一な光として出射する板状の光透過要素と、
前記光透過要素の出射面側に一定間隔をおいて配置され、前記光透過要素から出射された光を入射し、入射された光を再配向し集光して出射する板状の光制御要素と、
前記光透過要素と前記光制御要素との間に配置され前記一定間隔を確保して前記光透過要素と前記光制御要素とを結合する固定要素と、
前記光透過要素および前記光制御要素の少なくとも一方の内部に前記固定要素に併設して設けられ、または、前記光透過要素と前記固定要素との間もしくは前記固定要素と前記光制御要素との間に設けられ、または、前記固定要素の内部に設けられ、前記光制御要素より低屈折率の光学要素とを備えたことを特徴とする光学シート。 - 前記光透過要素は、拡散板からなることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記光制御要素の光出射面は、プリズムレンズアレイ、マイクロレンズアレイまたはシリンドリカルレンズアレイを含む集光性のレンズ形状を有することを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記光制御要素の入射面の面積に対する前記固定要素と前記光制御要素との境界面の面積の割合が10%以上であることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記固定要素は、前記光透過要素または前記光制御要素と一体化して成形されることを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記固定要素は、独立して複数設けられ、
前記光学要素は、複数の固定要素に対応して独立して複数設けられることを特徴とする請求項1記載の光学シート。 - 前記固定要素は、格子状、網目状またはストライプ状に形成され、
前記光学要素は、前記固定要素に対応して格子状、網目状またはストライプ状に形成されている特徴とする請求項1記載の光学シート。 - 前記光学要素は、固体および気体の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 前記固定要素は、光透過性を有することを特徴とする請求項1記載の光学シート。
- 光源と、
前記光源から発せられた光の輝度を制御する光学シートとを備え、
前記光学シートは、
光を入射し、入射された光を光量むらが均一な光として出射する板状の光透過要素と、
前記光透過要素の出射面側に一定間隔をおいて配置され、前記光透過要素から出射された光を入射し、入射された光を再配向し集光して出射する板状の光制御要素と、
前記光透過要素と前記光制御要素との間に配置され前記一定間隔を確保して前記光透過要素と前記光制御要素とを結合する固定要素と、
前記光透過要素および前記光制御要素の少なくとも一方の内部に前記固定要素に併設して設けられ、または、前記光透過要素と前記固定要素との間もしくは前記固定要素と前記光制御要素との間に設けられ、または、前記固定要素の内部に設けられ、前記光制御要素より低屈折率の光学要素とを備えた
ことを特徴とするバックライトユニット。 - 光の透過および遮光により画素の表示が制御される表示パネルと、
前記表示パネルの背面に設けられ、前記表示パネルに前記画素の表示のための光を供給するバックライトユニットとを備え、
前記バックライトユニットは、光源と、前記光源から発せられた光の輝度を制御する光学シートとを有し、
前記光学シートは、
光を入射し、入射された光を光量むらが均一な光として出射する板状の光透過要素と、
前記光透過要素の出射面側に一定間隔をおいて配置され、前記光透過要素から出射された光を入射し、入射された光を再配向し集光して出射する板状の光制御要素と、
前記光透過要素と前記光制御要素との間に配置され前記一定間隔を確保して前記光透過要素と前記光制御要素とを結合する固定要素と、
前記光透過要素および前記光制御要素の少なくとも一方の内部に前記固定要素に併設して設けられ、または、前記光透過要素と前記固定要素との間もしくは前記固定要素と前記光制御要素との間に設けられ、または、前記固定要素の内部に設けられ、前記光制御要素より低屈折率の光学要素とを備えた
ことを特徴とする表示装置。
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JP2008005505A JP2009168990A (ja) | 2008-01-15 | 2008-01-15 | 光学シート、バックライトユニットおよび表示装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011154995A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-08-11 | Sharp Corp | 照明装置 |
-
2008
- 2008-01-15 JP JP2008005505A patent/JP2009168990A/ja not_active Withdrawn
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