JP2009168971A - 可変焦点レンズおよび可変焦点眼鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で安定した焦点距離を得る可変焦点レンズを得る。
【解決手段】透明で剛性を有する透明基体101と、透明で弾性を有する透明剛弾性体102と、前記透明基体101と透明剛弾性体102との間に封入した透明流動体103と、前記透明剛弾性体102の形態の変化を誘引させる制御機構120とを備えている。前記透明基体101と透明剛弾性体102の間にある透明流動体103の量或いは分布を変化させて焦点距離を変化させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、焦点距離を可変可能な可変焦点レンズ及びそれを備えた可変焦点眼鏡に係り、より具体的には、視覚における焦点調整能力の低下をまねいている老齢者用の近視眼用眼鏡や、細かな作業を手元で行うときに用いる拡大眼鏡に関する。
従来、視覚における焦点調整能力が低下した場合、図17に示すような眼鏡10を用い、通常の生活をするときのためのレンズ11と、本を読むためや、裁縫をするなど手元を見るためのレンズ12とを一体化し、一枚のレンズとして構成し、目の視線の角度でどちらか一方のレンズを用いるようにして、対象物がはっきり見られるようにしている。
言い換えると、数メートル以上の事物や景色などを見る場合は上側に光軸があるレンズを通して見るようにし、数十センチメートルぐらいの事物を見る場合は下側に光軸のあるレンズを通して見るように利用者が上側と下側とを意識して眼球を動かして利用する。
しかしながら、利用者は常に上側下側どちらを用いているかを意識しながら利用せざるを得ない。更に、例えば、下側レンズを用いて手元の作業をしている際、中心部の対象物を見ながら周辺の対象物の状態に気配りする場合は、視野角が狭いので、首を振りながら対象物を追う必要があった。そのため、利用者はすぐに疲労してしまうなどの欠点があった。
この欠点を克服するための方法として、従来、対象となる物体までの距離に応じて焦点距離を調整できる可変焦点レンズが提案されている。それは、2枚の透明軟弾性体の間に透明な液体またはゲル状の物体で充填させてあり、その液体またはゲル状物質の体積変化をさせて焦点距離を変化させるもの(例えば、特許文献1、2参照)や、透明なゲル状物質を片側を固体レンズとし、片側を透明軟弾性幕で封入して軟弾性幕の変形で焦点距離を変化させるもの(例えば、特許文献3参照)などが提案されている。
しかしながら、特許文献1あるいは特許文献2のような構成だと、透明軟弾性体に圧力をかけてレンズ化しようとするもので、設計したとおりのレンズ特性(正確なレンズ特性)が得難い。また、両面とも軟弾性体なので、眼鏡として用いようとした場合、指で触れた場合や物体が飛んできた場合に変形してしまったり、破損したりする可能性が多くなるので、少なくとも外界と接する方の面はガラスやプラスチックなどによる保護用のフードで覆うことが必要となる。その後者の課題を解決したのが、特許文献3であるが、軟弾性体のレンズ形状の制御が難しく所望のレンズ特性が得難いのは同じである。
特開2001−249202号公報 特開2003−14909号公報 特開2006−106488号公報
一つには外部からの飛来物が当っても簡単に傷が付かない構造とすることであり、二つには構造が簡単で安定した焦点距離を得る可変焦点レンズを得ることである。
請求項1に記載の発明は、透明で剛性を有する透明基体と、透明で弾性を有する透明剛弾性体と、前記透明基体と透明剛弾性体との間に封入した透明流動体と、透明剛弾性体の形態の変化を誘引させる制御機構とを備えている可変焦点レンズを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、透明基体と透明剛弾性体の間にある透明流動体の量を変化させて焦点距離を変化させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1において、透明基体と透明剛弾性体の間にある透明流動体の分布を変えて焦点距離を変化させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の可変焦点レンズを備える可変焦点眼鏡を特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、透明剛弾性体の形態の変化を誘引させて、透明基体と透明剛弾性体との間に封入した透明流動体で構成するレンズの形状を所定の形状に形成しようとするもので、形態の変化前、変化後のいずれの形態においても、所望の特性(正確な光学特性)を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、透明基体と透明剛弾性体の間にある流動体の量を変化させるだけで済み、簡単な構造にもかかわらず、透明剛弾性体の形態の変化をスムースに誘引させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、透明基体と透明剛弾性体の間にある流動体の移動量が少なくて済み、透明剛弾性体の形態の変化をスムースに誘引させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、透明剛弾性体の形態の変化を誘引させて、透明基体と透明剛弾性体との間に封入した透明な流動体で構成するレンズの形状を所定の形状に形成しようとするもので、形態の変化前、変化後のいずれの形態においても、視野角の広い正確なレンズ特性によるレンズを用いているため、利用者は複数の対象物を追いかけて凝視するような場合でも、利用者が疲労することなく、利用できる可変焦点眼鏡とすることができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1(a),(b)は本発明の一つの構成要件である透明剛弾性体の動作原理を説明するための図である。これは半径R(ここで示す記号の意味は後述する。)で中空の球状体の一部分を切り出した直径D、肉厚tの皿状の円板である。この剛弾性体とは剛性がありながら弾力性を持っているもので、透明ではないが鋼材は一般的であり、板バネに用いられているのは良く知られている。また、透明な弾性体としては一般的なガラスも弾性限界を超えないように用いればこの剛弾性体に入る。ただ、ここで用いるためには一般的に言うプラスチック類が使いやすい。その中でもポリエチレンテレフタレート(PET)やユーポリマー(ユニチカの商標)等が適している。まず、(a)に示すように、下に凸状に置き、縁を固定しておいて、皿の中央部を矢印のように力Fで下から押し上げると皿状の円板は徐々に撓みながら上昇し、ある一定量上昇すると(b)に示すように上に凸の状態に反転する。一度反転すると力Fを取り除いてもそのままの形を維持する。また、この状態から力Fを反対方向(上の方から)に力を加えていくとある一定量下降すると元の(a)の状態に戻る。
次に、図2(a),(b)を用いて、上記の様子をもう少し詳しく説明する。図2(a)は図1で示した皿状円板の中心部の断面を真横から示した図である。実線で表示した皿の形状は半径Rで中空の球状体の一部分を切り出した形状をしており、直径D、周辺部に対する中央部の膨らみ量T,肉厚tの皿状の円板としてある。その実線で示した皿状の円板を下に凸の状態で置き、周縁部分を上から押え、皿の中央部分を下から押し上げる場合を示している(その両方から加える力をFとする:但し、皿状円板の質量は無視する)。二点鎖線で示した皿の形状は、図1(b)に示した皿状円板の状態を中心部の断面を真横から示した図である。図2(b)はこの力を加えていった場合の力Fと中央部の上下方向の変移量yとの関係を概念として示したものである。すなわち、座標の横軸に印加する力Fをとり、縦軸に皿状円板の中央部の変移量yをとる。
ここで、皿状円板の最初は自由で力Fが一切加わっていない状態(F=0)で、中央部の位置はa点であり、y軸上の−Tの位置(y=−T)であるとする。そこに図2(a)に示すように力Fを加えていくと中央部は図2(b)中の(1)に示すように推移する。即ち、縁と同じ位置までは力Fに比例的に上昇していき、その縁の位置を僅かに越えた(円板の厚み程度)b点に達すると(2)の軌跡を取りながら一気にc点まで上昇して、安定する。この(2)の軌跡の範囲では外部からの力は与えることはなく、皿状円板の内部応力のみで遷移する。この遷移後の安定状態は図2(a)に示す初期状態の上向き皿状とは逆の二点鎖線で示す下向き皿状態となっている(図1(b)の形状)。
ここで、皿状円板は最初の状態と同様に自由で力Fが一切加わっていない状態(F=0)である。この状態の中央部はc点にあるが、この中央部に負方向の力Fを加えていくと(3)の軌跡をとり縁と同じ位置までは力Fに比例的に下降していき、その縁の位置を僅かに越えた(円板の厚み程度)d点で(4)の軌跡を取りながら一気にa点まで下降して、元の状態に戻り安定する。この(4)の軌跡の範囲では外部からの力は与えることはなく、皿状円板の内部応力のみで遷移するのは(2)の軌跡の範囲の動作と同様である。
このように、この皿状円板の弾性体は二つの安定形状(上に凹の皿状、下に凹の皿状で、どちらもRの曲率)を持つ。
図3は上記の動作原理で示した剛弾性体(以後、これを単に弾性体と呼称する)のうちで透明な弾性体を用いて構成した可変焦点レンズの基本的な考え方(第一の型)を説明する図である。
大きくは透過する光線に対してレンズ効果を与えたり、無くしたりするレンズ部100と、レンズ部の透明基体に力Fを与えるポンプ部120に分かれており、更に、ポンプ部120はプランジャポンプ130と電磁プランジャ140とに分かれている。
レンズ部100は透明で剛性を有する皿状の円板透明基体101と、透明で弾性を有する皿状の円板透明弾性体102を用意し、その凹面部を互いに向い合わせて縁を隙間なく一致させた形として、その間に透明な液体103を充填させ封入することによりレンズの機能を生じさせてある。また、透明基体101と透明弾性体102の縁は、ゴムのような弾性を有していて自動車や自転車のタイヤのように断面が英字のC字状で全体が環状に形成してある弾性体104でシールしてある。
プランジャポンプ130は円筒形のシリンダ131の内部にピストン132がスライドするようにしてあるプランジャ型ポンプである。このシリンダの頭部134にはレンズ部100の開口部105と剛性のある材料で作られたパイプ110で連結してあり、図示してある状態でピストン132が左右にスライドすることによりレンズ部100内の液体を注入したり吸い出したり出来るようにしてある。
電磁プランジャ140は円筒形の電磁コイル141の内側に永久磁石のロット142が挿入してある。その永久磁石のロット142はポンプ部130のピストン133と連結棒133で連結してある。電磁コイル141に直流電流を流し、発生する磁界の向きが永久磁石の磁界の向きと一致すると引き込まれ(図中では右に)移動する(このときの電流の向きを正とする)。電流の向きを反対にすると磁界の向きも反対となり、永久磁石は電磁コイルから排出され(図中では左に)移動する(このときの電流の向きを負とする)。
レンズ部100の透明基体101は、透明樹脂(アクリルやポリカーボネートなど)あるいは透明ガラスで作ってある(但し、サングラスのような使い方では着色して用いてもよい)。厚みは1mm程度かそれ以上と比較的厚く(液体103に正圧力乃至は負圧力をかけたとき変形しなければどのような厚みでも良い)剛性を保たせる。これ自体レンズとしてもよいが、以後、本発明の本質を説明しやすくするために、厚みを一定とした状態で説明する。図3の実施例では、主要部(レンズとして光を透過させる部分)を均一な厚みで内側がRの曲率を持つ皿状の円板としてある。その縁に近い位置に穴105を開けてプランジャポンプ130とパイプ110で連結してある。縁は円筒形の突起部106を設けて、透明弾性体102との間から液体103が漏れないようにしてある。具体的な材料としてポリカーボネート(PC)を用いた場合は、光屈折率は1.585となり、光学ガラスのBK7を用いれば、光屈折率は1.518となる。
レンズ部100の透明弾性体102は、やはり、透明樹脂で作ってあるが、透明基体101より極めて薄くしてある(アクリルやポリカーボネートなどでは0.1mm程度とするのがよいが、PETや透明な塩化ビニールに軟化材を混入させたような材料を用いる場合は0.2mmあるいはそれ以上にしてもよい。この厚さは絶対的なものではなく、直径Dとの関係で決まるものであり、図1乃至は図2で説明した特性が得られる厚さならここで示した値より小さくても大きくても、どのような厚さでもよい)。均一な厚みで透明基体101と同じRの曲率を持つ皿状の円板としてある。ポリカーボネート(PC)を用いた場合、光屈折率は1.585、アクリルの場合は1.49となり、ポリエチレンテレフタレート(PET)の光屈折率は1.575程度である。
前記透明基体101と透明弾性体102の間に封入される液体103は、透明液体(水、アルコール、セダ油など流動性が高い物でも、オイル状の粘性が高い物でも物体が圧力により移動するものなら何でもよい)で、無色でも着色しても光線をある程度透過させるならばかまわない。水を用いた場合の光屈折率は1.333となり、エチルアルコールを用いると1.362、セダ油を用いると1.516となる。
前記透明基体101と透明弾性体102の縁をシールする弾性体104は、ゴムのような軟らかな弾性体で、自動車や自転車のタイヤのように断面を英字のC形にし、全体をリング状に形成してある。C形の先端で透明基体101と透明弾性体102を一定の力で挟み、透明弾性体102が凸状態(図4で実線表示)でも凹状態(図3で二点鎖線表示)でも透明基体101と透明弾性体102の位置関係を固定する。
ここで、図3に示すように、透明弾性体102が実線で示す102−aのように下に凸であるときの状態(状態1とする)では、透明基体101と透明弾性体102、及び、その両者の間に満たされている透明な液体103の三者でRの曲率を持つ両方凸のレンズとなっている。そして、この凸レンズの焦点距離fは液体102の屈折率をnとするとf=R/(2×(n−1))である。
次に、透明弾性体102が二点鎖線で示す102−cのように上に凸である状態(状態2とする)では、透明基体101と透明弾性体102の間隙は全面のどの部分でも一定となり、液体103と透明弾性体102の厚さを無視すると、透明基体101の液面と液体103、透明弾性体102の3層全体が一体で曲率Rの透明体となるのでレンズの効果はない(すなわち、このときの焦点距離fは無限大∞である)。言い換えると、図中、LLの方向から入った平行光は透明基体101、透明弾性体102、液体103を透過した後も平行光のままである。
なお、透明な液体103にセダ油を用い、透明基体101に光学ガラスBK7を用いれば、それぞれの光屈折率は1.5程度でほとんど変わらないので、その境界面での反射はほとんど無くなる。また、透明基体101にポリカーボネート(PC)やアクリルを用いてもその反射は非常に小さい。透明弾性体102にはポリカーボネート(PC)あるいは弾性率がより高いポリエチレンテレフタレート(PET)を用いればよいが、この光屈折率も1.5を少し超える程度なので界面での反射は非常に小さい。さらに、透明液体103に水やエチルアルコールなど透明基体101や透明弾性体102の光屈折率と大きな違いのある光屈折率の部材を用いても界面に光反射防止膜を形成することにより、光透過率のよいレンズを構成することが可能である。
また、レンズ部100とポンプ部120はパイプ110で連結してあるので、液体103はレンズ部100内だけではなく基体101の開口105からパイプ110を通じてポンプの頭部134を経て、ピストン132の先端までを満たしており、この範囲で密封されている。
次に、このように構成した可変焦点レンズの動作(状態1から状態2へと遷移させる、あるいは状態2から状態1へと遷移させる方法)を図3で説明する。
レンズ部100が状態1のときには、プランジャポンプ130のピストン132は左端に位置している。その状態で、プランジャ120の電磁コイル141に正の電流が流されると、永久磁石のロット142が電磁コイル141内に引き込まれるのでピストン132が右に移動し、プランジャポンプ130のシリンダ131内に液体103が吸い込まれる。このとき、レンズ部内にある液体103が減少していき、その容量がほぼ半分に減少するまでは透明弾性体102の内部応力により液体が減少しないようにする力(反力)が生じているが、半分を僅かに過ぎたところで透明弾性体102は逆に液体を押し出す方向に力が反転し、先のプランジャ140の引き込み力とあいまって、一気に状態2(102−c)になる。そのとき、ピストンの位置はシリンダ内の右端の位置(二点鎖線で表示)に移動し、永久磁石ロット142も電磁コイル141内の右端の位置に移動している(このように、プランジャ140側の電磁コイル141は永久磁石のロット142が移動する全ストロークの半分までを引き込む力を最大パワーとして持っていて、それを過ぎると弱くなってもよい)。
このときのレンズ部100の状態は前述のようにレンズ効果はなくなっている。
このレンズ部100が状態2で、プランジャ140の電磁コイル141に逆の電流(負の電流)を流すと永久磁石のロット142は電磁コイル141から排斥されるように図の左方向に力が働き、連結棒133を介してピストン132を左に移動させる。これにより、プランジャポンプ130のシリンダ131内の液体は押し出されて、レンズ100内にその液体103を注入していく。このとき、透明弾性体102の中央部が縁とほぼ同じぐらいのところまで下がるまでは透明弾性体102の内部応力で液体103の量を増加させまいとする力が生じているが、その状態を僅かに過ぎたところで透明弾性体102は逆にレンズ内の液体を増加させる方向に力が反転し、電磁プランジャ140の引き込み力とあいまって、一気に状態1(102−a)になる。そのとき、ピストン132の位置はシリンダ131内の左端の位置(実線で表示)に移動し、永久磁石のロット142も電磁コイル141内の左端の位置に移動している(このように、プランジャ側の電磁コイル141は永久磁石のロット142が移動する全ストロークの半分までを引き込む力を最大パワーとして持っていて、それを過ぎると弱くなってもよい)。
このとき、レンズ部100の状態は初期状態と同じであり、透明基体101と透明弾性体102、及び、その両者の間に満たされている透明な液体103の三者でRの曲率を持つ両方凸のレンズとなっている。
次に、図4を参照して、透明な剛弾性体を用いた可変焦点レンズのもう一つの形態(第二の型)について説明する。構成は図3に示したレンズ部とほぼ同様であるが、ポンプ部を持たないのでポンプ部と透明液体が行き来する開口を持たない。透明基体201は開口105が無い以外は透明基体101と同じである。透明弾性体202は透明弾性体102と全く同じである。透明液体203も透明液体103と同じものだが、その量はポンプ部を持たないのでレンズ部200内を満たす量のみでよい。また、断面がC状の弾性体204は弾性体104と同じである。
透明基体201は透明樹脂(アクリルやポリカーボネートなど)あるいは透明ガラスで作ってある(但し、サングラスのような使い方では着色して用いてもよい)。厚みは数mmと比較的厚く(液体203がレンズ200内で移動したとき変形しなければどのような厚みでも良い)剛性を保たせる。これ自体レンズとしてもよいが、以後、本発明の本質を説明しやすくするために、厚みを一定とした状態で説明する。図4の実施例では主要部を均一な厚みで内側がRの曲率を持つ皿状の円板としてある。その縁は円筒形の突起部206を設けて、透明弾性体202との間から液体203が漏れないようにしてある。具体的な材料としてポリカーボネート(PC)を用いた場合、光屈折率は1.285となる。光学ガラスのBK7を用いれば、光屈折率は1.5183となる。
透明弾性体202は、やはり、透明樹脂で作ってあるが、透明基体201より極めて薄くしてある(アクリルやポリカーボネートなどでは0.1mm程度とするのがよいが、ポリエチレンテレフタレート(PET)や透明な塩化ビニールに軟化材を混入させたような材料を用いる場合は0.2mmあるいはそれ以上にしてもよい。この厚さは絶対的なものではなく、直径Dとの関係で決まるものであり、図1乃至は図2で説明した特性が得られる厚さならここで示した値より小さくても大きくても、どのような厚さでもよい)。均一な厚みで透明基体201と同じRの曲率を持つ皿状の円板としてある。
液体203は透明液体(水、アルコール、セダ油など流動性が高い物でも、オイル状の粘性が高い物でも物体が圧力により移動するものなら何でもよい)で、無色でも着色しても光線をある程度透過させるならばかまわない。水を用いた場合の光屈折率は1.333となり、エチルアルコールを用いると1.362、セダ油を用いると1.516となる。
弾性体204はゴムのような弾性体で、自動車や自転車のタイヤのように断面を英字のC形にし、全体をリング状に形成してある。C形の先端で透明基体201と透明弾性体202を一定の力で挟み、透明弾性体202が凸状態(図4で実線表示)では透明弾性体202の縁が透明基体201のRの曲面部と接するようにし、凹状態(図4で二点鎖線表示)では透明基体201のRの曲面には液体203を間に介して全面で一定距離となるように透明弾性体202の位置関係を固定する。この場合でも、弾性体204は透明弾性体202が凹状態を保つように過剰な力で押えないようにしてある。
次に、このように構成した可変焦点レンズの動作(状態1から状態2へと遷移させる、あるいは状態2から状態1へと遷移させる方法)を図4で説明する。
ここで、図4に示すように、透明弾性体202が実線で示す202−aのように下に凸であるときの状態(状態1とする)では、透明基体201と透明弾性体202、及び、その両者の間に満たされている透明な液体203の三者でRの曲率を持つ両方凸のレンズとなっている。そして、この凸レンズの焦点距離fは液体202の屈折率をnとするとf=R/(2×(n−1))である。
次に、透明弾性体202が二点鎖線で示す202−cのように上に凸である状態(状態2とする)では、透明基体201と透明弾性体202の間隙は全面のどの部分でも一定となり、透明基体201と透明な液体203、透明弾性体202の3層全体が一体となって一定の厚みで曲率Rの透明体のとなるのでレンズの効果はない(すなわち、このときの焦点距離fは無限大∞である)。言い換えると、図中、LLの方向から入った平行光は透明基体201、透明弾性体202、液体203を透過した後も平行光のままである。
次に、このように構成した可変焦点レンズの動作(状態1から状態2へと遷移させる、あるいは状態2から状態1へと遷移させる方法)を同じく図4で説明する。
ここで、この状態1から状態2あるいは状態2から状態1への二つの変化状態を起こさせるには、図4において、透明弾性体202の中央部あるいは周辺部に力を加えるが、弾性体204の透明基体201と透明弾性体202に与える力は無視して説明する。
まず、透明弾性体202の最初の状態202−aは自由で力Fが一切加わっていない状態(F=0およびF’=0)である(状態1)。この状態から透明基体201を固定して、透明弾性体202の中央部aに図示の下側から力Fを加えていくと破線で示したほぼ中央の位置202−bまで変化し(このときの透明弾性体202はほぼ平板状態)、それを僅かに越えると、一気に202−cの状態に変化する。即ち、中央部が縁と同じ位置までは力Fに比例的に上昇していき、その縁の位置を僅か(円板の厚み程度)に越えると外部からの力を与えなくても、皿状円板の内部応力のみで202−cの状態(初期状態の上向き皿状とは逆の二点鎖線で示す下向き皿状態)となる(状態2)。
次に、皿状円板は最初の状態と同様に自由で力Fが一切加わっていない状態(F=0およびF’=0)である。この状態で透明弾性体202の周縁b(リング状)に力F’を加えていくと破線で示した位置202−bまで変化し(このときの透明弾性体202はほぼ平板状態)、それを僅かに越えると、一気に202−aの状態に変化する。即ち、周縁部が中央部と同じ位置までは力F’に比例的に上昇していき、その中央部の位置を僅か(円板の厚み程度)に越えると外部からの力を与えなくても、皿状円板の内部応力のみで202−aの状態(初期状態の上向きの皿状態(状態1))に戻る。
この図4で説明した内容は透明弾性体202の透明基体201との相対位置は多少異なるが、透明弾性体202自体の動作は図3で説明した透明弾性体102の動作の概念と全く同じである。
このように、状態1では透明基体201と透明弾性体202、及び、その両者の間に満たされている透明な液体203の三者でRの曲率を持つ両方凸のレンズとなっており、状態2では透明基体201と透明弾性体202の間隙はどの部分でも一定となり、透明基体201と透明な液体203、透明弾性体202の3層全体が一体となって一定の厚みで曲率Rの透明体のとなるのでレンズの効果はない。なお、この第二の型として示した形態の説明で状態1から状態2へ変化させるために、中央部に与える力Fで説明したが、周縁部に力F’の逆の力−F’を与えても同じように変化させることができ、逆に状態2から状態1へ変化させるために、周縁部に与える力F’で説明したが、中央部に力Fの逆の力−Fを与えても同じように変化させることができる。また、それぞれを単独ではなく、それらを組み合わせることにより、より効果的に状態を変化させられる。
以上の実施例は基本的な考え方をそのまま実現する形であったが、透明液体の漏れは生じないように透明基体と透明弾性体との周縁部での接点において精度よく加工して組み立てる必要がある。また、透明弾性体を何回も凹凸形態の変移を繰り返すうち、磨耗の結果、透明液体が漏れ出す恐れがある。そこで、その周縁部を密閉し、長時間使用しても液体漏れの生じない実施例を示す。
図5は周縁部での液漏れの対処をする透明弾性体の図であり、これはその透明弾性体の中央での断面図である。図5(a)は下に凸の状態を示す図であり、Aの範囲が図1乃至は図2に示したもの、或いは図3(b)中の102、図4中の202に相当する。Bの範囲は皿状のAの範囲が凸状から凹状へ、凹状から凸状へと変化する途中で中央部から周縁部へ膨張力が働く際の逃げを与えるクッション部である。Cの範囲の詳細説明は後述するが、透明基体乃至はスペーサリングとの固着する(接着したり、融接したり、押さえ込んだりする)部分である。図5(b)は図5(a)と同じ物を上に凸状態にした場合の形態を示す。このA・B・C各範囲(以後、個別の範囲をA部、B部、C部とも呼称する。)は同一材料で一体で作成するが、A部よりB部を若干薄めにすることにより剛性を変化させれば、より目的を容易に達成できる。
図6は、図5で示した透明弾性体を透明基体と一体化して可変焦点レンズを構成した内容を示す図であり、図6には図3(b)中のレンズ部100に対応する部分のみを示している(但し、開口105に対応する部分は省略してある)。ここで301は透明基体で、図3(b)の101に対応し、303は透明液体で図3(b)の103に対応させてあり、302は透明弾性体で図3(b)の102に対応し、302−a、302−bもそれぞれ102−a、102−bに対応させて示している。また、304では透明基体301と透明弾性体302のC部周縁で固着させている。レンズ部100では弾性体101で透明基体101と透明弾性体102を一定の力で押えた構造としているのを、このレンズ300では完全に固着させて密封する構造としてある。
この可変焦点レンズ300を図3のレンズ部100と置き換えれば図3で説明した動作と同様の動作をするので、透明弾性体302が302−aの状態の時には凸レンズとして動作し、302−bの状態の時には全くレンズ効果が無く、平行光は平行光のまま透過させる。
図7(a)は、図5で示した透明弾性体を透明基体と一体化して可変焦点レンズを構成する別の形態を示す図であり、図4のレンズに対応するものである。
ここで401は、透明基体で図4の201に対応し、403は透明液体で図4の203に対応させてあり、402は透明弾性体で図4の202に対応し、402−a、402−bもそれぞれ202−a、202−bに対応させて示している。また、406はスペーサリングで402が402−cの位置を取るときに透明基体401と透明弾性体402との間が一定の距離となるような厚みを持たせてある。そのスペーサリング406の一方は404で透明基体402のC部周縁で固着させており、他方は405で透明基体401と固着させている。図4で示したレンズ部200では弾性体204で透明基体201と透明202を一定の力で押えた構造としているのを、このレンズ400では完全に固着させて密封する構造としてある。なお、この可変焦点レンズ400に用いる透明弾性体402のB部は図6で示したレンズ300に用いている透明弾性体302のB部より剛性をより小さくしてA部の変移をしやすくしてある。レンズ300は302のA部のB部に近い周縁部の動作変位がほとんど無いのに比べ、可変焦点レンズ400は402のA部のB部に近い周縁部が大きな動作変位となるからである。また、この可変焦点レンズ400の透明液体403の量は透明弾性体402の変位状態が402−aであっても、402−cであっても、また、その通過状態の402−bの状態のときでも変わらない。言い換えれば、どのような状態でも透明基体401と透明弾性体402それにスペーサリング406に密閉されており、その内部からの出入りはない。
この可変焦点レンズ400は、図4で説明した動作と同様の動作をし、図4の可変焦点レンズ200と置き換えることができる。その結果、透明弾性体402が402−aの状態の時には凸レンズとして動作し、402−cの状態の時には全くレンズ効果が無く、平行光は平行光のまま透過する。
図4及び図6、図7(a)で示した可変焦点レンズの二つの状態(状態1、状態2)を変化させるための力を与えるFとF’は単体のレンズとして用いる場合は手で与えることもできるが、眼鏡のように何かの装置の一部分に取り付ける場合はいちいち手で力を加えるのは大変である。そこで、電気的な制御で力を与える方法を説明する。
図7(b)(c)は図7(a)と同じ構造のレンズに透明基体と透明弾性体に電極を付加して、その電極に電荷を与え、クーロン力で力F乃至F’を与えるようにしたものである。透明弾性体402の透明基体401に面した側に透明電極407を全面に形成してある。透明基体401の透明弾性体402に面した側に透明電極408及び409が形成してある。透明電極408は周縁部に透明電極409は中央部に円形に形成し、それぞれは絶縁されている。このような構成で、まず、透明電極407にはマイナス、透明電極408にプラス、透明電極409にマイナスの電位を与えると中央部はマイナスとマイナスの電荷同士なので斥力(−F)が働き、周縁部はマイナスとプラスの電荷なので引力が働くので、力F’を与えるのと同じ効果の力を与えることができる。逆に、透明電極407にはマイナスの電位のままとし、透明電極408にマイナス、透明電極409にプラスの電位を与えると中央部はマイナスとプラスの電荷なので引力(F)が働き、周縁部はマイナスとマイナスの電荷同士なので斥力が働くので、力−F’を与えるのと同じ効果の力を与えることができる。
ここで、可変焦点レンズ400の動作を図7(a),(b),(c)を用いて説明する。
透明弾性体402の最初の状態402−aは自由で力Fが一切加わっていない状態(F=0およびF’=0)である(状態1)。この状態から透明弾性体402上の電極407に(図示してない端子から)マイナスの電荷を与え、透明基体401にある透明電極408には端子T1からマイナスの電荷を透明電極409には端子T2からプラスの電荷を与えると透明弾性体409の中央部に力Fが加わり、周縁部には力−F’が加わる。破線で示したほぼ中央の位置402−bまで変化し(このときの透明弾性体402はほぼ平板状態)、それを僅かに越えると、一気に402−cの状態に変化する(状態2)。この状態で、各透明電極の電荷を無くすとそのままの状態を保つ。
即ち、透明基体401と透明弾性体402は最初の状態と同様に自由で力Fが一切加わっていない状態(F=0およびF’=0)である。この状態2の状態から透明弾性体402に(図示してない端子から)マイナスの電荷を与え、透明基体401にある透明電極408には端子T1からプラスを透明電極409には端子T2からマイナスの電荷を与えると透明弾性体409の中央部に力−Fが加わり、周縁部には力F’が加わる。破線で示したほぼ中央の位置402−bまで変化し(このときの透明弾性体402はほぼ平板状態)、それを僅かに越えると、一気に402−aの状態に変化する。即ち、元の状態(初期状態の上向きの皿状態(状態1))に戻り、この状態で、各透明電極の電荷を無くすとそのままの状態を保つ。
もう一つの電気制御による駆動方法として、誘電磁界を与えて吸引力或いは排斥力を発生させる方法がある。図8は、透明基体401の透明弾性体402に面する側に透明導体でコイル415を形成した状態を示している。416はコイル415の最内部の端から外側に引き出す透明導体形成してある引き出し線である。417はその引き出し線416とコイル415の交差部分を電気的に絶縁する透明膜である。このように構成し、電極U1から電極U2に電流を流すと中心部で最大となる磁界が紙面に鉛直方向に発生させられる。同様に、透明弾性体402の透明基体401に面した側にコイル415と同形のコイル425を形成しておく。引き出し線426及び絶縁膜427もそれぞれ、416、417に対応している。これを図7(a)に示すような構成とし、透明基体401上のコイル415と透明弾性体402上のコイル425に同相の磁界を発生させるよう電流を流せば、中心部が最大となる吸引力Fが発生し、逆相の磁界が発生するように電流を流せば、中心部が最大となる排斥力−Fが発生する。
更には、この二つの方法を同時に動作させることができるようにすることにより、より一層の力を発生させることができる。即ち、図7(c)の透明弾性体402上の電極407の形状をコイル425の形状とし、透明基体401上に形成する電極408はそのままとして、電極409をコイル415形状にする(コイル状にする範囲は電極409で示した範囲内にコイル415のような形状を形成する)。それぞれに電位を与え、その電位がプラスとマイナスならば吸引力となり、プラス同士、マイナス同士の同じなら排斥力が生ずる。そのプラスとマイナスの電位を与えると同時に同相の磁界が発生するようにそれぞれのコイルに電流を流せば吸引力が加算されるように発生し、吸引力Fが増強される。プラス同士、マイナス同士の電位を与えると同時に互いに逆相の磁界が発生するようにそれぞれのコイルに流せば排斥力が加算されるように発生し排斥力−Fが増強される。
次に、電動で力F、F’を与えるもう一つの実施例を示す。
図9は、図5で示した透明弾性体の周縁部C部に外力を与える方法である。その透明弾性体の周縁部C部を透明基体側に固着せず新たに設けたスライダに固着させ、スライダに力F’を与える方法である。
ここで501は透明基体で図4の201に対応し、503は透明液体で同図203に対応させてあり、502は透明弾性体で図4の202に対応し、502−a、502−bもそれぞれ202−a、202−bに対応させて示している。また、506は突起部で図4の206と対応する。533はスライダで透明弾性体502の周辺C部で固着してある。532は電気的に駆動する駆動コイルでスライダ533に対して534で固着してある。531は永久磁石であり、断面がコの字型で全体がリング状にしてある。コの字の各先端がN極、S極になるように励磁してあり、このコの字状の内側にスライダ533と駆動コイル532が入り込むように装着してある。また、コの字の外縁は透明基体501の突起部506と相対するように構成し、その対応面535とは固着して一体化してある。更に、その一体化した内縁はスライダ533と摺動するようにしてある。
図9(a)には透明弾性体502が状態1の状態を図で示しており、駆動コイル532が永久磁石531のコの字部の先端部に少し食み出している。図9(b)には透明弾性体502が状態2の状態を図で示しており、駆動コイルが永久磁石531のコの字部の奥に入っている。透明液体503の体積は図9(a)と変化無いことは言うまでも無い。
図9(c)には永久磁石531と駆動コイル532、スライダ533の関係のみを斜視図で示した。
図10にもう一つの駆動方法510を示す。
可変焦点レンズ400中にある透明弾性体402のB部のA部との境界付近にリング状のリブ536を突起させたもの502を備えており、そのリブ536の先端には500で示した駆動コイル532と同じ駆動コイル532を固着させてある。レンズ部のその他の構成は400と同構造で、506は、スペーサリングを示し、504で透明弾性体502に、505で透明基体501に固着してある。また、図10では先の図9(a),(b)で別々に示してある状態を一つの図で示している。即ち状態1が断面をハッチンで示している502−aの状態であり、状態2は二点鎖線で示している502−cの状態である。
駆動方法と動作は、図9と図10は同じなので一緒に説明する。
透明弾性体502の最初の状態は駆動コイル532には電流が流れておらず、永久磁石531のコの字状の先端部から少し食み出している502−aの状態でとまっている状態(F’=0)である(状態1)。この状態から駆動コイル532に正の電流を与えると、永久磁石531に引き込まれ、コの字状の底部に移動が始まる。このとき、透明弾性体502の周辺部には力−F’として力が加わる。透明弾性体502が破線で示したほぼ中央の位置502−bまで変化し(このときの透明弾性体502はほぼ平板状態)、それを僅かに越えると、一気に502−cの状態に変化する(状態2)。この状態で、駆動コイルの電流を無くしてもそのままの状態を保つ。この状態は図9(b)のようであり、図10での駆動コイル531は二点鎖線で示したようにコの字の底に位置ある。
この状態2の状態から駆動コイル532に負の電流を与えると、永久磁石531から排斥され、コの字状の先端部方向に移動が始まる。このとき、透明弾性体502の周辺部には力F’として力が加わる。透明弾性体502が破線で示したほぼ中央の位置502−bまで変化し(このときの透明弾性体502はほぼ平板状態)、それを僅かに越えると、一気に502−aの状態に変化する(状態1)。この状態で、駆動コイル532の電流を無くしてもそのままの状態を保つ。この状態は図9(a)のようであり、図10での駆動コイル531は実線で示したようにコの字の先端の位置にある。
即ち、元の状態(初期状態の上向きの皿状態(状態1))に戻り、この状態で、駆動コイルの電流を無くしてもそのままの状態を保つ。
一般的に、人が細かな作業を行うときは手元(眼から数十センチメートル離れた位置)に対象物を置き、俯き加減で頭を下に向けており、その途中で比較的遠く(数メートル以上)の事物を見る必要があるときは顔を上げて、真っ直ぐに正面を向く姿勢に近い姿勢を取る。この様なとき、手元の対象物が細かすぎて見難い場合はしばしば眼鏡状のルーペを用いる。そのルーペを装着して手元の対象物を拡大して見ているときに、何かの都合で比較的遠くの事物を見ようとすると、そのままでは眼の焦点が合わず、見ようとする対象物がボケてしまうので、ルーペを外さなければならず、非常に煩わしい。
このような煩わしさを解消するルーペ(眼鏡)を、以上述べた単体の可変焦点レンズを用いて提供する実施例を次に示す。最初は第一の型の可変焦点レンズを用いた場合である。
図11(a)は図3に示す可変焦点レンズ100と連結パイプ110、ポンプ120を2セット用いて、ヘッドマウントタイプのルーペ1000として構成した例である。この型は通常の眼鏡を装着したままの状態で利用可能であり、その通常の眼鏡の前面に本発明の可変焦点レンズ100が来るようにしてある。左右両方の眼用の可変焦点レンズ100を支持軸191で連結してポンプ収納部150を介してボディ190と一体化してある。ボディ190は頭を挟んで眼鏡全体を保持するためのバンド180を固定している。また、可変焦点レンズ100とポンプ収納部150内に収納されているポンプ120(図示せず)は連結パイプ110で連結してある。支持軸191はそれ自体が軸として回転する構造で可変焦点レンズ100をルーペ1000の装着者の眼との距離を微調整できる。筐体195には頭の動きを検知する姿勢検知スイッチ160と電磁プランジャ120を駆動する回路装置(回路図は図12参照)が収納されている。バンド180の内側にはルーペが頭に装着されたのを検知するスイッチ170が取り付けてある。
ここで姿勢検知スイッチの構造を図11(b)で説明する。
金属製の湾曲したパイプ161内に金属球164がパイプ内を自由に転がるように入れてある。パイプの両端にはやはり金属製の端子162と163が絶縁カバー165と166で支えられている。図のように左側が上がり金属球164が右端にあるとき、この状態を水平状態とよび、金属製の端子162に金属球164が接触するので金属パイプ161と端子162とを短絡させている。次に全体を角度θあるいはそれ以上傾けると、相対的に左端が下がり、金属球164はパイプ161内を転がって左端に移り、端子163と接触するので、金属パイプ161と端子163とを短絡させる。
言い換えると水平状態になったとき端子162とパイプ161がオンする電気的スイッチとなり、スイッチ装置全体が角度θ以上傾くと端子163とパイプ161がオンする電気的スイッチとなる。
図12は電磁プランジャ140を駆動する装置の回路図である。
ここでS1は装置装着スイッチで眼鏡を頭に装着すると電源Eの電力を電磁プランジャ駆動装置に電力を供給し、動作可能状態にする。S2は姿勢検出スイッチ160の端子162とパイプ161で構成されるスイッチであり、S3は姿勢検出スイッチ160の端子163とパイプ161で構成されるスイッチである。
スイッチS2から抵抗R1〜R4、コンデンサC1、トランジスタQ1、Q2までと、スイッチS3から抵抗R5〜R8、コンデンサC2、トランジスタQ3、Q4までは対称に構成してあり、右目用電磁コイルCL1、左目用電磁コイルCL2のそれぞれ半分を駆動するようにしてある。
ここで、装置装着スイッチS1が入っているときに、スイッチS2がオフからオンになると抵抗R1からスイッチS2を経て電流が流れると同時に、抵抗R2からの電流と抵抗R3からトランジスタQ1のエミッタ・ベースからの電流がコンデンサC1を充電するように流れる。このとき、トランジスタQ1のエミッタ・コレクタ間がオン(以後、単純に「トランジスタQがオン」と略記する)になるので、同時に抵抗R3から、トランジスタQ1のエミッタ・コレクタ、トランジスタQ2のベース・エミッタに流れ、トランジスタQ2をオンにさせ、点P1から電磁コイルCL1とCL2の左半分を通して点P2へと電流を流す。ここでコンデンサC1にはトランジスタQ1のエミッタ・ベースを介して抵抗R3から充電されている間はトランジスタQ1、Q2がオン状態となるが、t=C・Rの特性で一定時間後は電流が流れなくなるのでその時、トランジスタQ1、Q2はオフになる。
スイッチS3がオフからオンになると抵抗R5からスイッチS3を経て、抵抗R6からC2、S3を経て電流が流れると同時に、抵抗R7からトランジスタQ3のエミッタ・ベースを経て、コンデンサC2を充電させながら、スイッチS3を経て電流が流れる。このとき、トランジスタQ3がオンになるので、同時にR7から、トランジスタQ3のエミッタ・コレクタ、Q4のベース・エミッタに流れ、トランジスタQ4がオンになり、点P1から電磁コイルCL1とCL2の右半分を通して点P3へと電流を流す。ここでコンデンサC2にはトランジスタQ3のエミッタ・ベースを介して抵抗R7から充電されている間はオン状態となるが、t=C・Rの特性で一定時間後は電流が流れなくなるのでその時にトランジスタQ3、Q4はオフになる。
スイッチS2とS3は両方同時にはオンの状態を取ることがなく、どちらか一方がオンの時は必ず他方がオフである。上述のS2がオンとなりコンデンサC1に抵抗R2、R3から流れ込んで充電された電荷はS2がオフになると抵抗R1、R2を介して放電され、次のスイッチS2がオンになるのに備える。コンデンサC2の場合も同様で、スイッチS3がオンして抵抗R6、R7から流れ込んで充電された電荷はS3がオフとなると抵抗R5、R6を介して放電され、次のスイッチS3がオンになるのに備える。
次に、使用者が本発明のルーペ1000を頭に装着して用いたときの動作を説明する。
利用者がルーペ1000を装着するとスイッチ部170にあるスイッチS1が入り、電磁プランジャ駆動回路が能動状態になる。利用者が手元を見ようとして顔を下げる(角度がθ以上となる)と、スイッチS2がオンになり、電磁コイルCL1とCL2の左半分にP1からP2へと電流が流れ、永久磁石142がソレノイドの左側方向へ押し出される。そこでプランジャポンプ130のピストン132は左に移動し、レンズ部100に透明液体103がプランジャポンプ130のシリンダ131から吐出されるのでレンズ部の透明液体が増加していき、透明弾性体102はaの位置(状態1)となり、レンズ部100としてはレンズ効果が発生する。即ち、ルーペを用いる状態となり手元の対象物をはっきり見ることができる。
次に、装着者が遠くを見ようとして顔を上げると、スイッチS3がオンになり、電磁コイルCL1とCL2の右半分にP1からP3へと電流が流れる。このときソレノイドには先とは逆の方向の電流が流れるので、永久磁石142がソレノイドの右側方向へ引き込まれる。そこでプランジャポンプ120のピストン132は右に移動し、レンズ部100中にある透明液体103はプランジャのシリンダに吸い込まれるのでレンズ部の透明液体が減少していき、透明弾性体102はcの位置(状態2)となり、レンズ部100としてはレンズ効果が無くなる。即ち、ルーペを用いないときと同じ状態で対象物を見ることができる。
以上、図3で示した第一の型の可変焦点レンズを用いて説明したが、レンズ部は図4で示した第二の型の可変焦点レンズを用いても同様のルーペを構成できることは詳細な説明をするまでもなく明らかである。即ち、図11で示した構成のうち、可変焦点レンズ100の代わりに可変焦点レンズ500乃至は510を用いるので、連結筐体150中のポンプ部120とパイプ110は外れる。また、頭の動きを検知する姿勢検知スイッチ160やルーペが頭に装着されたのを検知するスイッチ170はそのまま同じ形態でよいが、図10(c)中に示してある電磁コイルCL1,CL2としては、図9に示す駆動コイル532を繋げばよい。
この様に、頭の姿勢を検知し、遠方を見るための焦点距離と手元を見るための焦点距離を自動的に切り替える装置を説明したが、この切り替えを手動で行ってもよく、その実施例を図13に示す。
図13(a)は、それをゴーグルタイプのルーペとして構成した例である。
図13(b)は、そのルーペ1100の可変焦点レンズの構成であり、基本は図3と同じ内容であるが手動としたところを変更してある。図3と同じのものは同じ番号で示している。異なる部分はポンプ部の電磁プランジャ140が外され二つの連結棒133−1、133−2の先に連結板134とスライダ135、スライダノブ136が取り付けられている点である。
この例ではポンプ収納部150を装着者の左側にまとめて配置してあり、スライダノブ136も左側に配置し、左手で操作できるようにしてある。可変焦点レンズ100からポンプまで液を送るパイプ110のゴーグルの内側に入り込んだ部分は省略して示してある。
この様な構成での動作を説明すると、スライダノブをAに移動させるとプランジャポンプ130のピストン132は透明液体103をピストン内から吐出し、透明弾性体102を102−aの状態にするので、可変焦点レンズ100は凸レンズ状となり、手元を見るために用いることがでる。スライダノブをBに移動させるとポンプ130のピストン132は透明液体103をポンプ内に吸引し、透明弾性体202を202−cの状態にするので、可変焦点レンズ100はレンズ状態でなくなり、遠くを見るときに用いることができる。
更にもう一つの実施例を示す。図14は、第二の型(図4)の可変焦点レンズを用いて錘により機械的に焦点距離を変更できるように構成した眼鏡2000である。図14(a)は眼鏡の使用者側からみた図であり、左右対称に構成してある。図14(b)は眼鏡使用者の装着時右側からみた図、図14(c)は眼鏡使用者の装着時頭上から見たレンズの中心部分での断面を拡大して示した図で、説明のために見やすいようにレンズの厚み方向を口径方向に比べて拡張してある。なお、やはり、説明しやすくするために図14(a),(b)では眼鏡の鼻当てや蔓部分を省略しており、図14(a)ではレンズ部の透明基体601を、図14(b)では透明基体601とフレーム660を連結して固定している部分も省略してある。
ここでは図9で示した可変焦点レンズの電磁誘導で駆動する部分(永久磁石と駆動コイル)を取り外し眼鏡使用者の眼鏡装着時に頭の姿勢を検知する錘の重力を直接駆動力にしたものである。
まず、図14(c)では、透明基体601と透明弾性体602の固着は図10の形状のままでも問題ないが、ここでは更に確実な固着方法を示している。即ち、図10に示したスペーサ506を外して直接透明基体601と透明弾性体602を接着剤604で固着し、透明弾性体602の外側から押えリング607により透明基体601に勘合させて押えている。更に、重要な違いは、図10に示した永久磁石531と駆動コイル532を取り払い、リング状のリブ536の形状を変形させ637のように断面がL字状となるツバを設けて、後述の錘654の力を駆動手638から受けるようにしてある点である。
錘による駆動部は図14(a)に示すように左右両側に対称に配置してある650R、650Lと、中央650Cに配置してある部分とで構成されており、それらは連結軸644で連結されている。左右に配置してある部分は、図14(b)に示すように、錘654が錘支持棒653を介してスリーブ652に固着されている。また、駆動手638に力を与える駆動腕651はスリーブ652に固着されている。更にスリーブ652は連結軸654とも固着されており、中央650Cには錘M654と錘支持棒653はなく、駆動腕651と連結軸654がスリーブを介して一体化されている。また、中央650Cでは駆動腕651一つで左右の駆動手638を駆動している。
フレーム660に固着されている軸受け645は連結軸654を受けており、この軸のスラスト方向はスリーブでずれないようにしてあるが、ラジアル方向は自由に動くようにしてある。このような構成であるので左右の錘654が図中矢印のAB間をラジアル方向に動くと上述の駆動部650R、650L、650Cは連動して動き、それぞれにある駆動手651も同方向に連動して動く。即ち、錘654のラジアル方向(A、Bで示している)の動きは左右二つの透明弾性体602を動かすように、同時に4箇所の駆動手638をA’、B’の間を移動させる。
この駆動部の駆動腕651は留め金639で駆動手638に連結してあるので錘Mが動くと駆動手638が動き、リブ637が動かされるので、透明弾性体602が動かされる。即ち、左右にある錘654は矢印が示すA、B間を自由に動くがその動きは錘支持棒653、スリーブ652、駆動腕651、止金具639、駆動手638を介して透明基体602のリブ637を動かすようになっている。なお、図示しないが、錘Mの動きが必要以上に大きくなると、透明弾性体602に余分な負荷がかかり、破損してしまうので、錘Mの動く範囲を規制するストッパーを設けてある。
ここで、使用者が可変焦点レンズを装備した眼鏡を使用したときの動作を図15と、図14によって説明する。
最初は、図15(a)に示すように使用者userが手元にある(眼から数十センチメートル離れている)本bookなどを見ようとすると少し俯き加減になるので錘654は重力によりAの位置にある。このとき、駆動手638もA’の位置にあるので透明弾性体602は602−aの状態になっており、透明基体601と透明液体603とで凸レンズ状態であるので使用者userは本bookの内容を拡大して読める。
次に数メートル以上離れた何かを見ようとして頭を上げると、錘654は重力によりBの位置に移り、図15(b)の状態になる。このとき、駆動手638もB’の位置に移るので透明弾性体602は602−cの状態に変化し、透明基体601と透明液体603とは相対的にどこも同じ厚さの透明体となるのでレンズ作用は消滅し、ユーザーは裸眼と同じ状態で対象を見ることができる。
このように第二の型を用いれば電気的な構成要素を入れずに機械的な構成要素のみを用いて自動的に焦点距離を変更できる可変焦点眼鏡が容易に構成できる。
ここで透明液に水、エチルアルコール、セダ油、αブロナフタレン、ジヨードメタンを用いた場合のレンズの主要サイズを表1に示す。
表中:
n=:屈折率
f=:狙いの焦点距離(単位:mm)
R=:両面凸とした場合のレンズの曲率半径(単位:mm)
D1=:レンズ有効直径−例1(単位:mm)
T1=:レンズ有効直径をD1としたときのレンズの厚み(片側)(単位:mm)
V1=:レンズ有効直径をD1としたときの液体の容量(単位:cc)
D2=:レンズ有効直径−例2(単位:mm)
T2=:レンズ有効直径をD2としたときのレンズの厚み(片側)(単位:mm)
V2=:レンズ有効直径をD2としたときの液体の容量(単位:cc)
Figure 2009168971
これから分るように割合と扱いやすいセダ油の場合、焦点距離200mm、レンズの直径42mmとした時、正味のレンズの厚みは2.14mm程度で、レンズ部の液体容量は1.5cc未満であり、第二型の場合、力を与えて変移させる量は1.07mm程度に止まるので制御は容易である。
以上は状態1が凸レンズ状態、状態2はレンズ機能が無くなる(焦点距離が無限大)状態の二つの状態が切り替わる可変焦点レンズとそれを用いたルーペや眼鏡の実施例を示したが、図16にそのほかの変形実施例を示す。
図16(a)に示す可変焦点レンズ310は、図6の可変焦点レンズ300の透明基体以外の形状を同じとし透明基体311を凹レンズとした例である。こうすると状態1で正の焦点距離を持ち(即ち、凸レンズとなる)、状態2では負の焦点距離を持つ(即ち、凹レンズとなる)可変焦点レンズが得られる。
図16(b)での可変焦点レンズ320は同様に、図6の可変焦点レンズ300の透明基体を凸レンズ321とした例である。こうすると状態1で正の焦点距離を持ち(即ち、凸レンズとなる)、状態2でも正の焦点距離を持つ(即ち、焦点距離の異なる凸レンズとなる)可変焦点レンズが得られる。
図16(c),(d)に示す可変焦点レンズ410,420では、図7(a)の可変焦点レンズ400と同様に透明基体の厚みは一定とするが透明基体の球状の半径R1と透明弾性体の同R2を不一致とした例である。
図16(c)での可変焦点レンズ410はR1>R2とした例であり、状態1で正の焦点距離を持ち(即ち、凸レンズとなる)、状態2では負の焦点距離を持つ(即ち、凹レンズとなる)可変焦点レンズが得られる。
図16(d)での可変焦点レンズ420はR1<R2とした例であり、状態1で正の焦点距離を持ち(即ち、凸レンズとなる)、状態2でも正の焦点距離を持つ(即ち、焦点距離の異なる凸レンズとなる)可変焦点レンズが得られる。
この透明基体のレンズ化と透明基体の半径R1と透明弾性体R2を不一致にさせる手段の組み合せはここに示した4例以外でも取りうる。即ち、図16(a),(b)で透明基体の半径R1と透明弾性体R2を不一致にさせることにより、状態1と状態2の焦点距離を異ならせることができる。また、図16(c),(d)で透明基体を凸レンズや凹レンズとすることにより、状態1と状態2の焦点距離を異ならせることができる。
この様な可変焦点レンズを用いてルーペや眼鏡を作ることにより、若い時期に近視であった人が老いて老眼となった使用者や、若い時期に遠視であった人が老眼になった使用者が手元を見る場合と比較的遠くを見る場合でも一つのルーペあるいは眼鏡で対応可能となる。また、乱視の人のためには透明基体に乱視対応の光学的処置(既に公知となっている技術で、乱視の特性の逆関数となるようにする)をすることによりその人が老眼になった場合でも、使用者が手元を見る場合と比較的遠くを見る場合でも一つのルーペあるいは眼鏡で対応可能となる。
本発明の実施に使用する透明剛弾性体の一例を示す概略図である。 図1に示した透明弾性体の皿状円板の動作原理を説明するための図である。 本発明による可変焦点レンズの基本的な考え方(第一の型)を説明するための図である。 本発明による可変焦点レンズのもう一つの形態(第二の型)を説明するための図である。 周縁部での液漏れの対処をする透明弾性体の例を説明するための図である。 透明弾性体を透明基体と一体化して可変焦点レンズを構成した内容を示す図である。 透明弾性体を透明基体と一体化して可変焦点レンズを構成した別の形態を示す図である。 透明基体に透明導体でコイルを形成した状態を示す図である。 透明弾性体の周縁部に外力を与える方法を示す図である。 透明弾性体の周縁部に外力を与える他の方法を示す図である。 本発明による可変焦点レンズを用いて、ヘッドマウントルーペタイプのルーペを構成した例を示す図である。 電磁プランジャを駆動する回路例を示す図である。 焦点距離を切り替えを手動で行う場合の例をゴーグルタイプのルーペとして構成した例を示す図である。 錘により機械的に焦点距離を変更できるように構成した眼鏡の例を示す図である。 使用者が本発明による可変焦点レンズを装備した眼鏡を使用したときの動作を説明するための図である。 本発明の変形実施例を示す図である。 従来の可変焦点レンズを用いた眼鏡の例を示す図である。
符号の説明
100,200,300,400,500…レンズ部、101,201,301,401,501…透明基体、102,202,302,402,502…透明弾性体、103,203,303,403,503…透明な液体、104,204,304,404,504…弾性体シール、120…ポンプ部、130…プランジャポンプ、140…プランジャ、1000…ヘッドマウントタイプのルーペ、1100…ゴーグルタイプのルーペ。

Claims (4)

  1. 透明で剛性を有する透明基体と、
    透明で弾性を有する透明剛弾性体と、
    前記透明基体と透明剛弾性体との間に封入した透明流動体と、
    前記透明剛弾性体の形態の変化を誘引させる制御機構とを備えていることを特徴とする可変焦点レンズ。
  2. 請求項1において、
    前記透明基体と透明剛弾性体の間にある透明流動体の量を変化させて焦点距離を変化させることを特徴とする可変焦点レンズ。
  3. 請求項1において、
    前記透明基体と透明剛弾性体の間にある透明流動体の分布を変えて焦点距離を変化させることを特徴とする可変焦点レンズ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の可変焦点レンズを備えることを特徴とする可変焦点眼鏡。
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