JP2009165517A - 安全帯使用状況の監視及び警報システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高所作業エリアHWを含むエリアを電波到達範囲RAとするように作業現場内に配設された3個以上のRFIDタグリーダ1に接続された管理コンピュータ2と、安全帯の命綱が所定長さ引き出された状態であることを検出して電波発信を行うアクティブ型RFIDタグ17と、双方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグ23からなる位置発信手段、管理コンピュータ2からの警報指令を受信して作動状態となる警報手段並びにスイッチ操作により警報手段の動作を停止させると共に警報確認信号をRFIDタグ23により発信する警報確認手段を備えた位置発信及び警報確認装置と、RFIDタグ23からの電波をRFIDタグリーダ1により受信して電波の強弱からRFIDタグ23の位置を演算する演算手段とを備えた。
【選択図】図3
Description
しかし、作業への慣れによる注意力の低下や安全意識の欠如等により安全帯の適正使用がされない場合が多く、したがって高所作業者の転落事故が依然として発生していることから、安全帯の適正使用率を向上させることが急務である。
よって、このような必要性に鑑みて、安全帯の適正使用率を向上するための多くの提案がされている。
また、安全帯に取り付けたケース内に、命綱のトルク変動を検出するトルクセンサ、警報装置、電源を備えたRFIDタグ及び制御部を内装し、命綱のトルク変動がない状態が所定時間以上続いた場合に制御部の指令に基づいて警報装置により警報を発するとともに、RFIDタグから発信された識別用ID信号を作業場内に設置された3個以上の受送信機により受信して演算装置に送信し、演算装置により安全帯の位置(作業者の位置)を演算し、該位置が高所又は危険地域以外の場合は受送信機により警報装置を停止させる信号を発信するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、このような構成では、警報装置がないことから高所作業者に注意を促すまでに時間がかかり、このようなタイムラグにより高所作業者の対応が遅れて転落事故が発生する可能性がある。
その上さらに、高所作業者が作業現場から離れている場合に作業者の安否の確認をするために捜し回る手間が必要になる場合もある。
よって、特許文献1の構成は、安全帯の適正使用率向上のための一定の効果はあるものの、高所作業者の安全帯の適正使用の監視並びに注意喚起及び安否確認作業の効率が悪いため、高所作業の安全性を向上するためには改良の余地がある。
しかし、このような高所又は危険地域にいる作業者が安全帯を適正使用していない場合にその安全帯に取り付けた警報装置が警報を発するのみの構成では、安全帯の適正使用率向上のための一定の効果はあるものの、安全帯を装着している作業者に対して、安全帯に取り付けた制御部が警報装置に指令を与えて警報を発する構成であるため、作業者以外の安全管理者等に対して安全帯の使用状態に関する情報が伝達されず、したがって安全帯の適正使用は警報を受けた作業者自身の判断に委ねられており、作業者が警報を無視すれば事故の発生を防止できない場合があることや作業者の安否確認ができないことから、高所作業者の安全帯の適正使用の監視及び安否確認作業の効率が悪いため、高所作業の安全性を向上するためには改良の余地がある。
その上さらに、高所作業者が警報確認手段のスイッチを操作すると警報確認信号が双方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグにより発信されるため、作業エリアから離れた管理コンピュータ上で高所作業者の安否確認をすることができる。
その上、安全管理者が安全パトロールを行う際に携帯可能な管理コンピュータ(携帯情報端末)を携帯することにより、安全パトロール中に高所作業者の位置を確認しながら、安全帯を適正使用していない高所作業者が携帯する位置発信及び警報確認装置の警報手段に対して警報指令をするとともに、この高所作業者に対して注意をし、確実に安全帯の適正使用をさせることができる。
図1〜図4は、本発明の実施の形態に係る安全帯使用状況の監視及び警報システムを示す概略図であり、図1は高所作業者が安全帯を適正使用している状態を示す斜視図、図2(a)は安全帯及び使用状況発信装置の構成を示す拡大正面図、図2(b)は位置発信及び警報確認装置の構成を示す拡大正面図、図3(a)はシステム構成例を示す図、図3(b)は管理コンピュータにおける作業者位置確認画面の例を示す図、図4は管理コンピュータにおける位置発信及び警報確認装置(位置発信手段)のIDナンバーと使用状況発信装置のIDナンバーとの関連付け画面の例を示す図である。
また、安全帯11には、使用状況発信装置16である、命綱14が所定長さ引き出された状態であることを検出して周期的な電波発信を行う単方向通信タイプのアクティブ型RFID(Radio Frequency Identification)タグ17が取り付けられており、該RFIDタグ17は図示しない電源及びリードスイッチ18と直列に接続される。
さらに、命綱14の巻取り装置13側端部には、マグネットである例えば磁気テープ19が取り付けられており、命綱14は引き出された状態でロックされこの状態が保持されるとともに、磁気テープ19はリードスイッチ18に対向する。
なお、リードスイッチ18は、不活性ガスが封入され、外気から遮断されたガラス管内のリード片を磁気で開閉させるものであり、接触信頼性が非常に高いものであるため、長期にわたって高い信頼性を維持することができる。
なお、警報手段24は、振動することにより作業者に警報するバイブレータであってもよく、ブザー25、ランプ26及びバイブレータの少なくとも1つからなる。
図3(a)に示すように、高所作業エリアHWを含む所定の作業エリアを電波到達範囲RAとするように、作業現場内の所定箇所には、例えば4個のRFIDタグリーダ1,…が設置されており、位置発信及び警報確認装置20の双方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグ23並びに使用状況発信装置16の単方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグ17と交信することができる。
ここで、RFIDタグリーダ1と管理コンピュータ2とは、無線LANアクセスポイント5及びLAN6を介して無線で接続されるが、有線で接続する構成であってもよく、RFIDタグリーダ1,…の数は3個以上であればよい。
すなわち、図4の例では、全作業者の中でA,B,C,Dが高所作業者であり、これらの使用状況発信タグのIDナンバー及び位置発信タグのIDナンバーは、(101,001),(102,002),(103,003),(104,004),…である。
この状況では、図3(b)に示す作業者位置確認画面では、安全帯11を適正使用している高所作業者A及びBの使用状況発信タグ101,102には例えば「○」印が表示され、安全帯11を適正使用していない高所作業者C及びDの使用状況発信タグ103,104には例えば「×」印が表示される。
例えば、図3(b)の画面中の符号7に示す高所作業者A,Bの位置発信タグのIDナンバー001,002は高所作業エリアHW内に位置し、符号8に示す高所作業者Cの位置発信タグのIDナンバー003も高所作業エリアHW内に位置しており、符号9に示す高所作業者Dの位置発信タグのIDナンバー004は高所作業エリアHW外に位置している。
また、図3(b)中の「◎」印は、使用状況発信タグのIDナンバーと位置発信タグのIDナンバーとの区切りを示しており、高所作業者でない作業者E,F,G,Hは安全帯11を装着しないことから使用状況発信タグのIDナンバーがないため、位置発信タグのIDナンバー005,006,007,008の前に「◎」印が表示される。
また、このように高所作業中に安全帯11を適正使用していない高所作業者の識別を容易かつ確実にするために、作業者位置確認画面内の符号8に示す高所作業者Cの表示は、例えば赤色等、他の表示と色を変えている。
なお、符号9に示す高所作業者Dの位置発信タグのIDナンバー004は高所作業エリアHW内にないため、この高所作業者Dの使用状況発信タグ104には前記のとおり「×」印が表示されているが、高所作業を行っていないため、色を変えて表示されない。
なお、このような管理コンピュータ2からの警報信号の発信は、安全管理者等の手動入力ではなく自動で行ってもよい。
また、高所作業者Cは、押し釦28を押すことにより警報手段24の動作を停止することができるとともに、RFIDタグ23から警報確認信号が発信されるため、作業エリアから離れた管理コンピュータ2上で高所作業者Cの安否を確認することができる。
さらに、高所作業者Cが、図2(a)に示す安全帯11の命綱14を所定長さ引き出してフック15を親綱(転落防止綱)10に掛けた状態(適正使用状態)とすると、磁気テープ19によりリードスイッチ18がオンになり、RFIDタグ17から周期的な電波発信(IDナンバー103の発信)がされるため、図3(b)に示す作業者位置確認画面で、符号8に示す「×」印が「○」印に変わるとともに、例えば赤色から他の表示色と同色に色が変わるため、高所作業者Cが安全帯11を適正使用したことを容易かつ確実に確認することができる。
したがって、図3(b)の作業者位置確認画面における高所作業者C(符号8参照。)が高所作業中に安全帯11を適正使用していない状態で、高所作業者C以外の高所作業者A及びB(符号7参照。)並びに高所作業者以外の作業者H(位置発信タグのIDナンバー008)等の中から選択した作業者(高所作業者Cになるべく近い者が好ましい。)が携帯する位置発信及び警報確認装置20の警報手段24に対しても、高所作業者Cに警報するのと同様に管理コンピュータ2から警報指令を発するのが好ましい。
RA 電波到達範囲
W 高所作業者
1 RFIDタグリーダ
1A アンテナ
2 管理コンピュータ
3 サーバー
4 クライアント
4A 本体
4B モニター
5 無線LANアクセスポイント
6 LAN
10 親綱(転落防止綱)
11 安全帯
12 腰ベルト
13 巻取り装置
14 命綱
15 フック
16 使用状況発信装置
17 単方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグ
18 リードスイッチ
19 磁気テープ(マグネット)
20 位置発信及び警報確認装置
21 筐体
22 位置発信手段
23 双方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグ
24 警報手段
25 ブザー
26 ランプ
27 警報確認手段
28 押し釦(スイッチ)
Claims (3)
- 高所作業エリアを含む所定の作業エリアを電波到達範囲とするように作業現場内の所定箇所に配設された3個以上のRFIDタグリーダと、
前記作業エリアから離れた位置に設置又は携帯可能とされ、前記RFIDタグリーダに無線又は有線で接続された管理コンピュータと、
高所作業者が腰に巻く腰ベルト、この腰ベルトに装着された巻取り装置、及び、この巻取り装置から引き出される命綱の先端に取り付けられたフックからなる安全帯に、前記命綱が所定長さ引き出された状態であることを検出して周期的な電波発信を行うアクティブ型RFIDタグを取り付けてなる使用状況発信装置と、
携帯可能な筐体に、常時周期的な電波発信を行う双方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグからなる位置発信手段、前記管理コンピュータからの警報指令を前記RFIDタグリーダ経由で前記双方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグにより受信して作動状態となり、鳴動若しくは振動又は発光する警報手段、並びに、スイッチの操作により前記警報手段の動作を停止させるとともに警報確認信号を前記双方向通信タイプのアクティブ型RFIDタグにより発信する警報確認手段を備え付けてなる、位置発信及び警報確認装置と、
前記位置発信手段からの電波を前記3個以上のRFIDタグリーダにより受信し、これらの電波の強弱から前記位置発信手段の位置を演算する演算手段とを備え、
前記位置発信及び警報確認装置を高所作業者に携帯させ、
前記演算手段により演算した前記位置発信手段の位置が前記高所作業エリア内である場合であって、かつ、前記使用状況発信装置からの電波発信がない場合に、この電波発信がない使用状況発信装置が取り付けられた安全帯を装着している高所作業者が携帯する前記位置発信及び警報確認装置の警報手段に対して、前記管理コンピュータから警報指令を発し、該警報手段を作動状態としてなることを特徴とする安全帯使用状況の監視及び警報システム。 - 前記位置発信及び警報確認装置を高所作業を行わない作業者にも携帯させ、前記電波発信がない使用状況発信装置が取り付けられた安全帯を装着している高所作業者、並びに、この高所作業者以外の高所作業者及び高所作業を行わない作業者の中から選択した作業者が携帯する前記位置発信及び警報確認装置の警報手段に対して、これらの警報手段が作動状態となるように前記管理コンピュータから警報指令を発する請求項1記載の安全帯使用状況の監視及び警報システム。
- 前記命綱の前記巻取り装置側端部に取り付けたマグネットによりリードスイッチをオンにして前記使用状況発信装置のアクティブ型RFIDタグに電力を供給することにより該アクティブ型RFIDタグが電波発信する請求項1記載の安全帯使用状況の監視及び警報システム。
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