JP2009164790A - 同期装置および同期方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】今回の自船の送信タイミングの補正に用いる送信タイミング群に、自船が以前に補正した送信タイミングが含まれていても、正確に同期を行うことができる同期装置および同期方法を実現する。
【解決手段】送信タイミングTmにおいて、送信タイミング決定部13は、サンプリング時間τ内の各タイミング差A(x)をメモリ130から読み出し、前回の送信タイミングで決定した累積タイミング補正量B(m)を各タイミング差A(x)に加算する。送信タイミング決定部13は、これら加算値の平均値であるタイミング差平均値D(m)を算出し、当該タイミング差平均値D(m)から累積タイミング補正量B(m)を減算した値を今回のタイミング補正量F(m)として、送信タイミングを補正する。この際、今回のタイミング差平均値D(m)は、次回の送信タイミングTnでの累積タイミング補正量B(n)としてメモリ130に記憶される。
【選択図】 図2

Description

この発明は、時分割通信の同期に関するものであり、特に、今回の自局の送信タイミングよりも過去の所定時間内での他局および自局の送信タイミングに基づいて今回の自局の送信タイミングを決定する同期装置および同期方法に関するものである。
現在、識別符号、船名、位置、針路、船速、行き先等の船舶固有のデータを自動的に送受信する船舶自動識別装置をそれぞれの船舶に搭載するシステム(AIS)が運用されている(例えば、特許文献1参照。)。そして、AISでは各船舶間での通信に時分割通信方式が用いられており、クラス毎に異なる基準で同期が行われている。例えば、CLASS Aの船舶では、規格上、GPS装置を搭載しているので、GPSの1PPS信号を基準として同期が行われ、GPS信号を受信できない場合には、GPS信号を受信できている他船の送信タイミングを基準として同期が行われている。一方、CLASS B’CSの船舶では、他船および自船の送信タイミングを1分間取得し、当該1分間取得し続けた複数の他船および自船の送信タイミングから送信タイミングの平均値を算出する。そして、この送信タイミングの平均値を用いて今回の自船の送信タイミングを補正することで同期を行う。
特許第3882025号
上述のCLASS B’CSでの送信タイミング決定方法では、今回の自船が送信しようとするタイミングの直前の1分間に自船の送信タイミングが入っていなければ、問題なく同期が行われる。しかしながら、この1分間に自船の送信タイミングが入っていると、この1分間に入っている前回以前の自船の送信タイミングが既に補正されている影響を受けてしまう。
図6および図7は自船の送信タイミングによる同期ズレの発生を説明する図である。ここで、図6が自船の送信周期が所定時間τ(上述の場合であれば1分間)以上の場合を示し、図7が自船の送信周期が所定時間τよりも短い場合を示す。
図6に示すように、自船の送信周期が平均値を算出するためのサンプルを取得する所定時間τよりも長ければ、サンプリングされる送信タイミング内に自船の送信タイミングが含まれないので、同期ズレは起こらない。一方、図7に示すように、自船の送信周期が平均値を算出するためのサンプルを取得する所定時間τよりも短ければ、サンプリングされる送信タイミング内に自船の送信タイミングが含まれる。このサンプリングされた自船の送信タイミングは、その時点ですでに同期のための補正値が加算されているので、今回の送信タイミングを算出するための演算値の中に前記補正値が含まれてしまう。このため、以前の補正値をも含めた演算値に基づく補正となるので、結果的に同期ズレが生じてしまう。
図8は、この前回以前の自船の送信タイミングでの補正による影響を示す図である。この図において、(A)は自船の送信周期が60秒すなわち送信タイミングを取得する1分間に自船の送信タイミングが無い場合、(B)は自船の送信周期が30秒の場合、(C)は自船の送信周期が10秒の場合を示す。
図8(A)に示すように、自船の送信タイミングが上記1分間に入らない場合には、元々の遅延単位時間「30」が補正されて「0」に収束する。一方、図8(B)に示すように、自船の送信タイミングが上記1分間に1回または2回程度含まれるような場合には、元々の遅延単位時間「30」が収束傾向にはなるものの完全に収束せず、さらには、「0」には近づいていかない。さらに、図8(C)に示すように、自船の送信タイミングが上記1分間に5回または6回程度含まれると、遅延単位時間は収束することなく発散してしまう。すなわち、自船の送信タイミングが上記1分間に入るだけで、正確な同期を行うことができなくなってしまう。
したがって、本発明の目的は、今回の自船の送信タイミングの補正に用いる送信タイミング群に、自船が以前に補正した送信タイミングが含まれていても、正確に同期を行うことができる同期装置および同期方法を実現することにある。
この発明の同期装置は、送信タイミング取得手段、基準タイミング生成手段、送信タイミング決定手段を備える。送信タイミング取得手段は、他局からの通信データを受信して他局からの通信データの送信タイミングを取得するとともに、自局の送信時には自局の送信タイミングを取得する。基準タイミング生成手段は、一定の時間間隔からなる基準タイミングを生成する。送信タイミング決定手段は、各局の送信タイミング毎に前記基準タイミングを利用した自局の送信タイミングと前記各局の送信タイミングとのタイミング差を算出し、今回の自局が送信しようとするタイミングよりも過去の所定時間に算出したタイミング差を取得し、該タイミング差に対して、前回の送信タイミングで決定したタイミング補正値に基づく共通の累積タイミング差をそれぞれ加算して平均値を算出することでタイミング差平均値を算出し、該タイミング差平均値から予め設定した累積タイミング差を差分することで、今回の自局が送信しようとするタイミングでのタイミング補正値を決定する。
そして、この発明の同期方法では、以下の処理により同期を行う。他局からの通信データを受信して前記他局からの通信データの送信タイミングを取得するとともに、自局の送信時には自局の送信タイミングを取得する。また、各局の送信タイミング毎に一定の時間間隔からなる基準タイミングを利用した自局の送信タイミングと各局の送信タイミングとのタイミング差を算出する。そして、今回の自局が送信しようとするタイミングよりも過去の所定時間内に算出したタイミング差を取得する。さらに、この複数のタイミング差に対して前回の送信タイミングで決定したタイミング補正値に基づく共通の累積タイミング差をそれぞれ加算して平均値を算出することでタイミング差平均値を算出する。そして、このタイミング差平均値から予め設定した累積タイミング差を差分することで、今回の自局が送信しようとするタイミングでのタイミング補正値を決定し、この決定したタイミング補正値に基づいて今回の自局の送信タイミングを補正する。
このような構成および方法では、前回の自局の送信タイミングのタイミング補正値に基づく共通の累積タイミング差により、前回以前の自局の送信タイミングにおけるタイミング補正値が相殺されたタイミング差が算出されて平均化される。これにより、過去の所定時間内に自局の送信タイミングが存在しても、この影響を受けることがない。
また、この発明の同期装置の送信タイミング決定手段は、累積タイミング差および前記タイミング補正値は、自局の送信タイミングの直前に算出する。この際、送信タイミング決定手段は、今回のタイミング差平均値をD(n)とし、前回のタイミング差平均値をD(n−1)とし、今回のタイミング差をC(n)とし、所定時間遡った時点でのタイミング差をC(n−p)とし、それぞれのタイミングでの前記所定時間内のデータ数をT(n−1),T(n)として、今回のタイミング差平均値D(n)を、
D(n)={D(n−1)*T(n−1)+C(n)−C(n−p)}/T(n)
の式を用いて算出する。
このような処理を行うことで、初期状態を除けば、前回のタイミング差平均値に対して、加算、減算、乗算、除算をそれぞれ一回ずつ行えば、今回のタイミング差平均値を算出することができる。これにより、各回に所定時間内のタイミング差を読み出し、累積タイミング差を加算して平均値を算出するよりも、処理演算量を軽減することができる。特にデータ量が多い場合、すなわち殆どのスロットで送信が行われているような状況では、大幅に処理演算量を軽減することができる。
また、この発明の同期装置の送信タイミング決定手段は、タイミング差平均値の算出の際に、予め異なるオフセット値を加算した少なくとも三つ以上の演算用タイミング差を算出する。送信タイミング決定手段は、該少なくとも三つ以上の演算用タイミング差のそれぞれの差分値を、予め設定したオフセット判定タイミング毎に算出する。送信タイミング決定手段は、経時的に不連続である差分値に関連しない演算用タイミング差を用いてタイミング差平均値を算出する。
そして、この発明の同期方法では、タイミング差平均値の算出の際に、予め異なるオフセット値を加算した少なくとも三つ以上の演算用タイミング差を算出する。そして、これら少なくとも三つ以上の演算用タイミング差のそれぞれの差分値を、予め設定したオフセット判定タイミング毎に算出する。そして、経時的に不連続である差分値に関連しない演算用タイミング差を用いてタイミング差平均値を算出する。
この構成および方法では、自局の基準クロックが潜在的に有する誤差が存在する場合等では、上述の同期を行っても潜在的に完全な同期を行えなくなる。このような場合、算出されるタイミング差は経時的に一様増加もしくは一様減少することになる。このような処理を繰り返していくと、処理演算を行う演算器がオーバフローもしくはアンダーフローしてしまう。図9は演算値がオーバフローする際に発生する問題を示す図である。図9に示すように、例えばオーバフローしそうになると、演算器は、このオーバフローを防止するように、演算値が+側最大値から−側最大値へシフトする。このような場合、オーバフロー時点もしくはアンダーフロー時点を含むタイミング差平均値が本来の正確な値CORとは異なる値UNFとなってしまう。このため、タイミング補正量が間違ったものとなり、正確に同期できなくなってしまう。これを解決するため、演算用タイミング差として、それぞれ異なるオフセット値からなる三つの以上のタイミング差を算出し、これら演算用タイミング差の差分値を算出する。これらの差分値は、いずれかの演算用タイミング差がオーバフローもしくはアンダーフローしない限り変化しないが、演算用タイミング差が1つ変化すれば、この演算用タイミング差に基づく差分値が変化する。この原理を利用し、差分値を観測し続け、差分値に変化が生じた場合に、当該差分値に関連しない演算用タイミング差を用いてタイミング差平均値を算出することで、オーバフローもしくはアンダーフローの影響を受けることなくタイミング補正量を算出することができる。すなわち、演算器の処理演算値の上限および下限に影響されることなく、正確な同期を行うことができる。
この発明によれば、CLASS B’CSのような他局同期を行う場合に、過去所定時間に亘り取得した送信タイミング群に、以前に自局で補正した自局の送信タイミングが含まれていても、正確に同期を行うことができる。さらに、この際、演算器のオーバフローやアンダーフローに影響されることなく、確実に同期を行うことができる。
本発明の実施形態に係る同期装置について図を参照して説明する。なお、以下では、船舶自動識別装置に搭載される同期装置を例に説明する。
図1は、本実施形態の同期装置1およびこれを備えた船舶自動識別装置の主要構成を示すブロック図である。
船舶自動識別装置は、同期装置1、送信信号生成部3、受信アンテナ20、送信アンテナ30を備えるとともに、図示しない船舶固有データ処理部、表示部、操作部等を備える。同期装置1は、受信信号復調部11、基準タイミング信号発生部12、送信タイミング決定部13を備える。
受信信号復調部11は、受信アンテナ20に接続し、受信アンテナ20で受けたAIS通信信号を復調して、各スロットタイミング、すなわち他船の送信スロットタイミングTr(x)を検出するとともに、船舶固有データを取得する。受信信号復調部11は、他船の送信タイミングTr(x)を送信タイミング決定部13へ順次出力する。また、受信信号復調部11は、船舶固有データを、図示しない後段の船舶固有データ処理部へ出力する。
基準タイミング信号発生部12は、例えば水晶振動子を備える発振回路等からなり、予めAISのスロット長に準じたタイミング間隔で基準タイミングTst(x)を出力する。出力された基準タイミングTst(x)は、送信タイミング決定部13へ入力される。
送信タイミング決定部13は、基準タイミングTst(x)を利用した自船の送信タイミングTrm(x)と他船の送信タイミングTr(x)とが入力されると、これらのタイミングの時間差(以下、「タイミング差」と称する)A(x)(=Tr(x)−Trm(x))を算出する。なお、送信タイミング決定部13は、他船の送信タイミングTr(x)が入力される毎に、タイミング差A(x)を算出し、メモリ130へ記憶する。さらに、送信タイミング決定部13は、自船の送信タイミングになると後述する方法により、自船の送信タイミングを補正する。このようにして算出されたタイミング差A(x)は時系列でメモリ130に順次記憶される。この際、送信タイミング決定部13は、前回の送信タイミング時に算出したタイミング差の平均値Dを累積タイミング補正量Bとしてメモリ130に記憶している。例えば、今回の送信タイミングのタイミング差平均値がD(n)であれば、前回の送信タイミングのタイミング差平均値D(n−1)が今回の累積タイミング補正量B(n)として記憶される。
送信タイミング決定部13は、キャリアセンスによる送信開始指示を受け付けると、自船送信を行う時点を基準として過去1分間のタイミング差A(x)を読み出す。
送信タイミング決定部13は、読み出した各タイミング差A(x)に対して、今回の累積タイミング補正量B(n)を加算した累積補正用加算済みタイミング差C(x)を算出する。送信タイミング決定部13は、算出した各累積補正用加算済みタイミング差C(x)の平均値であるタイミング差平均値D(n)を算出する。
送信タイミング決定部13は、このように算出したタイミング差平均値D(n)から、今回の累積タイミング補正量B(n)を差分することで、今回のタイミング補正量F(n)を算出する。
送信タイミング決定部13は、この算出したタイミング補正量F(n)に基づいて、今回の送信タイミングを補正して、送信信号生成部3へ与える。この際、送信タイミング決定部13は、今回のタイミング差平均値D(n)を新たな累積タイミング補正量B(n+1)として、メモリ130に更新記憶する。
送信信号生成部3は、自船の船舶固有データを所定の変調方式で変調してAIS通信信号を生成する。そして、送信信号生成部3は、送信タイミング決定部13から与えられた送信タイミングで通信信号を出力する。出力された通信信号は、送信アンテナ30を介して外部へ送信される。
次に、送信タイミングの補正方法について、図2を参照して、より具体的に説明する。
図2は、本実施形態の送信タイミングの補正方法を説明する図であり、タイミングTm,Tnの時点での補正方法を示す図である。なお、この際、従来で問題となるサンプリング時間τが送信周期よりも長い場合(τ>Tn−Tm)を示す。
タイミングTmにおいて、自船の送信タイミング決定部13は、直前の自船の送信タイミングTkの時点で決定した累積タイミング補正量B(m)を記憶している。また、送信タイミング決定部13は、タイミングTm以前のサンプリング時間τの間のタイミング差A(x)を順次記憶している。
送信タイミング決定部13は、タイミングTmでの送信を設定すると、メモリ130からタイミングTm以前のサンプリング時間τ分のタイミング差A(x)を読み出すとともに、当該タイミング差A(x)に、共通の累積タイミング補正量B(m)を加算して、累積補正用加算済みタイミング差C(x)=A(x)+B(m)を算出する。送信タイミング決定部13は、算出した各累積補正用加算済みタイミング差C(x)の平均値であるタイミング差平均値D(m)を算出する。すなわち、AISの場合、スロットが1分間に2250回存在するので、当該1分間のデータ数をEmとすると、タイミングTm時点でのタイミング差平均値D(m)は、
Figure 2009164790
を用いて算出される。
送信タイミング決定部13は、このように算出したタイミング差平均値D(m)から、今回の累積タイミング補正量B(m)を差分することで、タイミングTmでのタイミング補正量F(m)=D(m)−B(m)を算出する。この算出タイミングは、例えば、自船の送信しようとするタイミングの少なくとも1スロット以上前に設定する。
送信タイミング決定部13は、算出したタイミング補正量F(m)に基づいて自船の送信タイミングを補正して、送信を行う。また、送信タイミング決定部13は、算出したタイミング差平均値D(m)を、次回の送信タイミングTnでの累積タイミング補正量B(n)としてメモリ130へ記憶する。
次に、送信タイミング決定部13は、タイミングTnでの送信を設定すると、メモリ130からタイミングTn以前のサンプリング時間τ分のタイミング差A(x)を読み出すとともに、当該タイミング差A(x)に、共通の累積タイミング補正量B(n)を加算して、累積補正用加算済みタイミング差C(x)=A(x)+B(n)を算出する。すなわち、タイミングTmで同期して以降においてタイミングTnまでは、取得した送信タイミングに、実際のタイミングズレ量に準じた累積タイミング補正量B(n)が含まれているものとして平均値演算を行う。
そして、送信タイミング決定部13は、算出した各累積補正用加算済みタイミング差C(x)の平均値であるタイミング差平均値D(n)を算出する。すなわち、AISの場合、スロットが1分間に2250回存在するので、当該1分間のデータ数をEnとすると、タイミングTn時点でのタイミング差平均値D(n)は、式(1)に準じて、
Figure 2009164790
を用いて算出される。
送信タイミング決定部13は、このように算出したタイミング差平均値D(n)から、今回の累積タイミング補正量B(n)を差分することで、タイミングTnでのタイミング補正量F(n)=D(n)−B(n)を算出する。
送信タイミング決定部13は、算出したタイミング補正量F(n)に基づいて自船の送信タイミングを補正して、送信を行う。また、送信タイミング決定部13は、算出したタイミング差平均値D(n)を、次回の送信タイミングTn’での累積タイミング補正量B(n’)としてメモリ130へ記憶する。
このような処理を行うことで、サンプリング時間τに含まれる送信タイミングが累積タイミング補正量Bで補正された状態で平均値および補正量が算出されるので、以前の補正による影響を受けることなく、今回の補正量を正確に算出することができる。すなわち、サンプリング時間τ内に自船の送信タイミングを含んでいても、正確に同期を行うことができる。
図3は、本実施形態を用いた場合の送信タイミング補正結果を示した図である。この図において、(A)は自船の送信周期が60秒すなわち送信タイミングを取得する1分間に自船の送信タイミングが無い場合、(B)は自船の送信周期が30秒の場合、(C)は自船の送信周期が10秒の場合を示す。
図3に示すように、本実施形態の送信タイミング補正を行うことで、確実且つ正確に同期することができる。
また、図4は、同期された後に、自船が異なる放送領域に移行した場合の同期復帰の状態を示した図である。この図において、(A)は自船の送信周期が60秒すなわち送信タイミングを取得する1分間に自船の送信タイミングが無い場合、(B)は自船の送信周期が30秒の場合、(C)は自船の送信周期が10秒の場合を示す。
図4に示すように、放送領域が変わる等により同期タイミングが変更しても、本実施形態の構成および処理を用いることで、再度確実且つ正確な同期を行うことができる。この際、送信周期が短いほど、本実施形態の構成および処理の影響を受け、素早く同期を取ることができる。
なお、上述の方法は、各送信タイミングで、各タイミング差と累積タイミング補正量との加算演算、当該加算値に基づく平均値演算、平均値と累積タイミング補正量との差分演算を行うものであり、送信タイミング数が多くなるほど演算処理負荷が膨大になる。このため、各スロットでタイミング差平均値を算出するようにすれば、次に示す式(2)により算出することができる。
この際、例えば、上述のタイミングTnにおいて、タイミング差平均値をD(n)とし、前回のタイミングTmでのタイミング差平均値をD(m)とし、今回のタイミング差をC(n)とし、サンプリング時間τだけ遡った時点でのタイミング差をC(n−2250)とし、サンプリング時間τ内のデータ数をEmとした場合に、今回のタイミング差平均値D(n)を、
D(n)={D(m)*Em+C(n)−C(n−2250)}/En
の式を用いて算出する。
この方法では、タイミング差平均値Dを記憶して利用しているが、平均値を算出する前のタイミング差Cの総和を利用してもよい。すなわち、上述の式のD(m)*Emを記憶して、次のタイミングで利用してもよい。
このような方法を用いることで、各スロットでのタイミング差平均値の算出が、加算、減算、乗算、除算をそれぞれ一回ずつで済み、処理演算量を軽減することができる。これは、特に送信タイミング数が多い場合に有効となり、他船が多く存在する海域で送信タイミングを設定する場合に大幅に処理演算負荷を軽減させることができる。
このようなタイミング差平均値Dやタイミング差Cは、スロット毎あるいは所定時間間隔毎で算出すればよい。
なお、上述の説明では、過去の1分間に複数のタイミングが発生した場合について説明したが、一つであっても上述の構成、処理を適用することができる。
ところで、上述の方法を用いた場合、基準タイミング信号の発生等の各種の処理は、同期装置1内の水晶振動子で生成する基準クロックに基づくものであるが、この基準クロックも水晶振動子の個体差等によりバラツキを有する。このバラツキは真のタイミング間隔に対して一様な特性を有するので、上述の処理を継続的に行うと、タイミング差C(x)も一様増加もしくは一様減少となる。このため、例えば、タイミング差C(x)の演算値が一様増加していけば、送信タイミング決定部13内の演算器の正の最大演算値に達してオーバフローしてしまう。このような場合、演算器はオーバフローしないように、演算値が+側最大値から−側最大値へシフトする。このような場合、上述の図9に示したように、オーバフロー時点もしくはアンダーフロー時点を含むタイミング差平均値が本来の正確な値CORとは異なる値UNFとなってしまう。このため、タイミング補正量が間違ったものとなり、正確に同期できなくなってしまう。
これを防ぐため、送信タイミング決定部13は、図5に示す処理を行う。図5は、オーバフローによる問題を解消するための処理を説明する図である。
送信タイミング決定部13は、上述のタイミング差C(x)として、それぞれに異なるオフセット値(Offset1,Offset2,Offset3)を加算してなる演算用タイミング差Ca(x),Cb(x),Cc(x)を算出する。また、送信タイミング決定部13は、各演算用タイミング差Ca(x),Cb(x),Cc(x)の差分値Ddab,Ddbc,Ddcaを算出する。ここで、差分値Ddab=ABS(Ca(x)−Cb(x)),Ddbc=ABS(Cb(x)−Cc(x)),Ddca=ABS(Cc(x)−Ca(x))で算出される。なお、ABS()は絶対値を返す演算子である。
このような差分値を用いることで、図5に示すように、いずれかの演算用タイミング差Ca(x),Cb(x),Cc(x)にオフセットが係ると、当該オフセットが係った演算用タイミング差を用いた差分値が不連続になる。例えば、図5(A)に示すようにタイミングT1で演算用タイミング差Ca(x)がオーバフローすると、このタイミングT1を境に、図5(B),(D)に示すように差分値Ddab,Ddcaが不連続となる。また、図5(A)に示すようにタイミングT2で演算用タイミング差Cb(x)がオーバフローすると、このタイミングT2を境に、図5(B),(C)に示すように差分値Ddab,Ddbcが不連続となる。さらに、図5(A)に示すようにタイミングT3で演算用タイミング差Cc(x)がオーバフローすると、このタイミングT3を境に、図5(C),(D)に示すように差分値Ddbc,Ddcaが不連続となる。
この状態変化を利用し、送信タイミング決定部13は、差分値Ddab,Ddbc,Ddcaを定期的(例えばスロットタイミング毎)に観測し、不連続になった差分値に関連しない演算用タイミング差を選択して、タイミング差平均値を算出する。この際、送信タイミング決定部13は、タイミング差平均値に対して、選択した演算用タイミング差に用いられたオフセット値を減算する。これにより、正確なタイミング差平均値を算出することができる。そして、送信タイミング決定部13は、このように算出したタイミング差平均値を用いてタイミング補正量を算出する。
このような処理を行うことで、同期装置1が潜在的に有するタイミングズレに基づく演算器のオーバフローやアンダーフローが発生しても、この影響を受けることなく、正確なタイミング補正量を算出することができる。
なお、このオフセットの検出は、スロット毎に行ってもよいが、オーバフローが発生しそうにない期間にはオフセットの検出を省略してもよい。例えば、数回オーバフローを検出すれば、このオーバフローの間隔からオーバフローしない期間を推定して、オフセット検出を省略することができる。
本実施形態の同期装置1およびこれを備えた船舶自動識別装置の主要構成を示すブロック図である。 本実施形態の送信タイミングの補正方法を説明する図であり、タイミングTm,Tnの時点での補正方法を示す図である。 本実施形態を用いた場合の送信タイミング補正結果を示した図である。 同期された後に自船が異なる放送領域に移行した場合の同期復帰の状態を示した図である。 オーバフローによる問題を解消するための処理を説明する図である。 自船の送信タイミングによる同期ズレの発生を説明する図である。 自船の送信タイミングによる同期ズレの発生を説明する図である。 前回以前の自船の送信タイミングでの補正による影響を示す図である。 演算値がオーバフローする際に発生する問題を示す図である。
符号の説明
1−同期装置、11−受信信号復調部、12−基準タイミング信号発生部、13−送信タイミング決定部、130−メモリ、3−送信信号生成部、20−受信アンテナ、30−送信アンテナ

Claims (5)

  1. 他局からの通信データを受信して前記他局からの通信データの送信タイミングを取得するとともに、自局の送信時には自局の送信タイミングを取得する送信タイミング取得手段と、
    一定の時間間隔からなる基準タイミングを生成する基準タイミング生成手段と、
    各局の送信タイミング毎に前記基準タイミングを利用した自局の送信タイミングと前記各局の送信タイミングとのタイミング差を算出し、今回の自局が送信しようとするタイミングよりも過去の所定時間に算出したタイミング差を取得し、該タイミング差に対して、前回の送信タイミングで決定したタイミング補正値に基づく共通の累積タイミング差をそれぞれ加算して平均値を算出することでタイミング差平均値を算出し、該タイミング差平均値から前記予め設定した累積タイミング差を差分することで、前記今回の自局が送信しようとするタイミングでのタイミング補正値を決定する送信タイミング決定手段と、を備えた同期装置。
  2. 前記送信タイミング決定手段は、
    前記累積タイミング差および前記タイミング補正値は、自局の送信タイミングの直前に算出し、
    今回のタイミング差平均値をD(n)とし、前回のタイミング差平均値をD(n−1)とし、今回のタイミング差をC(n)とし、前記所定時間遡った時点でのタイミング差をC(n−p)とし、それぞれのタイミングでの前記所定時間内のデータ数をT(n−1),T(n)として、
    今回のタイミング差平均値D(n)を、
    D(n)={D(n−1)*T(n−1)+C(n)−C(n−p)}/T(n)
    の式を用いて算出する、請求項1に記載の同期装置。
  3. 前記送信タイミング決定手段は、
    前記タイミング差平均値の算出の際に、
    予め異なるオフセット値を加算した少なくとも三つ以上の演算用タイミング差を算出し、
    該少なくとも三つ以上の演算用タイミング差のそれぞれの差分値を、予め設定したオフセット判定タイミング毎に算出し、
    経時的に不連続である前記差分値に関連しない演算用タイミング差を用いて前記タイミング差平均値を算出する、請求項1または請求項2に記載の同期装置。
  4. 他局からの通信データを受信して前記他局からの通信データの送信タイミングを取得するとともに、自局の送信時には自局の送信タイミングを取得し、
    各局の送信タイミング毎に一定の時間間隔からなる基準タイミングを利用した自局の送信タイミングと前記各局の送信タイミングとのタイミング差を算出し、
    今回の自局が送信しようとするタイミングよりも過去の所定時間内に算出したタイミング差を取得し、
    該タイミング差に対して、前回の送信タイミングで決定したタイミング補正値に基づく共通の累積タイミング差をそれぞれ加算して平均値を算出することでタイミング差平均値を算出し、
    該タイミング差平均値から前記予め設定した累積タイミング差を差分することで、前記今回の自局が送信しようとするタイミングでのタイミング補正値を決定し、
    該決定したタイミング補正値に基づいて、今回の自局の送信タイミングを補正する、
    同期方法。
  5. 前記タイミング差平均値の算出の際に、
    予め異なるオフセット値を加算した少なくとも三つ以上の演算用タイミング差を算出し、
    該少なくとも三つ以上の演算用タイミング差のそれぞれの差分値を、予め設定したオフセット判定タイミング毎に算出し、
    経時的に不連続である前記差分値に関連しない演算用タイミング差を用いて前記タイミング差平均値を算出する、請求項4に記載の同期方法。
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