JP2009163935A - 発電システム及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動時には加湿器内の中空糸膜や発電セル内の電解質膜を湿潤状態に保つことができ、停止時における凍結による中空糸膜や電解質膜の破損を防ぐことができる発電システム及び電子機器を提供する。
【解決手段】発電システム300は、燃料39を貯留する燃料貯留部3と、水49を貯留する水貯留部4と、燃料貯留部3から供給される燃料39を用いて発電を行う発電モジュール300と、を備える。そして、起動時毎に、水貯留部4から水49を発電モジュール200に供給して加湿し、停止時毎に、発電モジュール200への水の供給を停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電用燃料及び水が供給されて電気化学反応により発電する発電システム及びそれを備えた電子機器に関する。
近年では、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、腕時計、PDA(Personal Digital Assistance)、電子手帳等といった小型電子機器がめざましい進歩・発展を遂げている。電子機器の電源として、アルカリ乾電池、マンガン乾電池といった一次電池又はニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウムイオン電池といった二次電池が用いられている。今日では、一次電池及び二次電池の代替えのために、高いエネルギー容量を実現できる燃料電池についての研究・開発が盛んに行われている。
燃料電池は、燃料と大気中の酸素とを電気化学的に反応させて化学エネルギーを電気エネルギーに変換するものである。このような燃料電池に燃料を供給するための燃料容器(燃料カートリッジ)として、燃料容器の中に燃料と水をそれぞれ独立した容器に入れて、水は燃料電池システム内の加湿器へ起動用として用いている技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、燃料容器の中に二つの可撓性を有する燃料貯蔵領域と、廃棄物貯蔵領域とを備え、燃料貯蔵領域に燃料を貯蔵し、廃棄物貯蔵領域に燃料電池の動作によって生成された廃棄物が貯蔵されるように構成されたものがある(例えば、特許文献2参照)。
さらに、剛体からなる本体容器と、本体容器の内部に設けられて燃料が充填された柔軟性のある袋状容器とを備えた二重構造に構成されたものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−7955号公報 特開2003−142135号公報 特開2006−49032号公報
上記特許文献1では、燃料容器内に燃料と水を独立した容器に貯蔵しており、起動時に燃料電池システム内の電解質膜へ必要な水を供給している。そして、固体高分子型電解質膜における水素イオン伝導には水分が介在する必要があり、一般的に電力発生の動作においては加湿器により電解質膜付近の雰囲気を水蒸気飽和の状態にしなければならない。燃料電池を電子機器に組み込んだ一番初期の段階に、加湿器に前途した水を供給することで、初期状態でも安定した動作を可能にしている。しかしながら、燃料電池システムを動作させていない場合で、長時間の放置や低湿度環境に晒された場合に、液体あるいは気体の入出口から水分が蒸発してしまい、電解質膜が乾燥して電力発生の機能を得られなくなるという問題がある。
また、燃料電池システムを稼働させない場合は、液体あるいは気体の入出口を密閉するバルブを配置したことにより加湿器の気密性を保ち、常に湿潤状態にしていることも明記されているが、ユーザの使用勝手によっては零下となる環境下になる場合もあり、その際に電解質膜を含水させておくと氷化して膜組織を破壊してしまうという問題もある。
一方、上記特許文献2や特許文献3では、燃料と、燃料電池システムからの生成物を別々に収容する技術であり、上述の特許文献1のように起動時に加湿器に供給する水を保有することは開示されていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、起動時における加湿器内の中空糸膜や発電セル内の電解質膜を湿潤状態に保つことができ、停止時における凍結による中空糸膜や電解質膜の破損を防ぐことができる発電システム及び電子機器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、燃料を貯留する燃料貯留部と、
水を貯留する水貯留部と、
前記燃料貯留部から供給される燃料を用いて発電を行う発電モジュールと、を備えた発電システムにおいて、
起動時毎に、前記水貯留部から水を前記発電モジュールに供給して加湿し、
停止時毎に、前記発電モジュールへの水の供給を停止することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発電システムにおいて、
前記発電モジュールに有する発電セル及び加湿器を乾燥させる乾燥手段をさらに備え、前記発電システム停止時毎に、前記乾燥手段によって発電セル及び加湿器を乾燥させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発電システムにおいて、
前記燃料貯留部及び前記水貯留部は、前記発電モジュールに着脱自在に設けられた燃料容器内に備えられていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載の発電システムにおいて、
前記燃料貯留部は、前記発電モジュールに着脱自在に設けられた燃料容器内に備えられ、
前記水貯留部は、前記発電モジュール内に備えられていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電システムにおいて、
前記発電モジュールから生成された生成物を回収する第一の回収部を備え、
前記第一の回収部は、前記生成物中の液体と気体とを分離する第一の気液分離膜を有し、
前記第一の気液分離膜によって分離された前記生成物中の水を前記水貯留部に回収することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電システムにおいて、
前記発電モジュールから生成された生成物を回収する第一の回収部を備え、
前記第一の回収部は、前記生成物中の液体と気体とを分離する第一の気液分離膜を有し、
前記第一の気液分離膜によって分離された前記生成物中の水を前記発電モジュールの加湿に利用することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5又は6に記載の発電システムにおいて、
前記燃料容器は、前記第一の気液分離膜によって分離された前記生成物中の気体を回収する第二の回収部を備え、
前記第二の回収部は、回収した気体を凝縮して得られた液体と、凝縮しない気体とを分離する第二の気液分離膜を有していることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7に記載の発電システムにおいて、
前記第二の回収部において、回収した気体のうち凝縮して得られた水を前記発電モジュールの加湿に利用することを特徴とする。
請求項9の発明は、電子機器において、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の発電システムと、
前記発電システムにより発生された電気エネルギーによって動作する電子機器本体と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、起動時毎に加湿器内の中空糸膜や発電セル内の電解質膜を湿潤させることができる。また、停止時には中空糸膜や電解質膜の水分を除去でき、凍結による中空糸膜や電解質膜の破損を防ぐことができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されないものとする。
[第一の実施の形態]
図1は、発電システム300の概略構成を示したブロック図である。
発電システム300は、二つの燃料容器1a,1bと、発電モジュール200とを備え、発電モジュール200は、燃料容器1a,1bから供給された燃料と水から水素を生成する反応装置210と、水素の電気化学反応により電気エネルギーを生成する発電セル220と、を備えている。また、発電モジュール200は、反応装置210で生成された水素を加湿して発電セル220のアノードに供給したり、カソードに供給する空気を加湿する加湿器221を備えている。発電セル220の電解質膜は、加湿器221によって加湿された空気及び改質ガスにより加湿されており、電解質膜内の水素イオンが移動しやすい状態となっている。
さらに、発電モジュール200は、二次電池241、DC/DCコンバータ240及び制御部230等を備えている。
(燃料容器)
図2は、燃料容器1の概略を示した側断面図である。なお、ここでは上記二つの燃料容器1a,1bと同様の構造の燃料容器1について説明する。
燃料容器1は、内部空間が形成された容器本体2と、容器本体2の内側に収容された燃料貯留部3と、容器本体2の内側に収容された水貯留部4と、を備える。
容器本体2は全体として箱状を成しており、容器本体2の内側に空間が形成されている。容器本体2は透明又は半透明な部材であって、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等の材料からなる。なお、容器本体2がABSといった不透明な樹脂からなるものでも良いし、マグネシウムやステンレス等の金属からなるものでも良い。
容器本体2は、第一ケース21と第二ケース22とを備えている。第一ケース21は下面が開口した上向きに凸状をなし、第二ケース22は上面が開口した下向きに凸状に形成されている。そして、これら第一ケース21と第二ケース22とを、各開口を互いに向き合わせて嵌め合わせることによって、内側に空間を有する容器本体2が構成される。嵌め合わせ面にはシール材(図示しない)でシールされて気密性が確保されている。
第一ケース21の右壁21aには、右壁21aを貫通して燃料貯留部3に連通する燃料排出口23が外側に突出して形成されている。燃料排出口23には逆止弁24が嵌め込まれており、逆止弁24には後述する燃料貯留部3が接続されている。この逆止弁24は燃料排出口23を通って燃料貯留部3の内から外に不要に燃料39が排出するのを阻止するものであり、この逆止弁24に挿入材(図示しない)が挿入されることによって逆止弁24が開き、これにより燃料貯留部3内の燃料39が燃料排出口23を通って外へ流れるのが許容される。具体的には、この逆止弁24は可撓性・弾性を有する材料をダックビル状に形成したダックビル弁であり、この逆止弁24はそのダックビル状の先端を燃料貯留部3の内側に向けた状態で燃料排出口23に嵌め込まれている。
また、第一ケース21の左壁21bには、左壁21bを貫通して容器本体2の内側の空間に連通する排気孔部25が上下に二カ所形成されている。排気孔部25を形成する容器本体2の内壁面には気液分離膜5が設けられ、排気孔部25が気液分離膜5によって閉塞されている。気液分離膜5は、その膜の表面に接触される液体に対してその膜の厚み方向への透過させない液体遮断性を有するとともに、その膜の表面に接触される気体に対してその膜の厚み方向へ透過させる気体透過性を有する。気液分離膜5としては、疎水性多孔質膜が好適であり具体的には、ゴアテックス(登録商標)やポアフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテートやセルローストリアセテートなどのセルロース系樹脂、ポリエーテルスルホンやポリスルホンなどのポリスルホン系樹脂等からなるものが挙げられる。
第二ケース22の右壁22aには、右壁22aを貫通して容器本体2の内側空間である、後述の液体回収空間20に連通する生成物導入口26が外側に突出して形成されている。生成物導入口26には、後述の発電モジュール200に燃料39が供給されることによって生成された生成物が導入される。この生成物導入口26には逆止弁27が嵌め込まれており、生成物導入口26を通って液体回収空間20の内から外に不要に生成物が排出するのを阻止している。この逆止弁27に挿入材(図示しない)が挿入されることによって逆止弁27が開き、これにより液体回収空間20の外から内へと生成物が流れるのが許容される。逆止弁27としては、上述した燃料排出口23に嵌め込まれた逆止弁24と同様のものを使用することができる。
また、第二ケース22の右壁22aで生成物導入口26の下側には、右壁22aを貫通して水貯留部4に連通する水排出口28が外側に突出して形成されている。この水排出口28にも逆止弁29が嵌め込まれており、水排出口28を通って水貯留部4の内から外に不要に水49が排出するのを阻止している。この逆止弁29に挿入材(図示しない)が挿入されることによって逆止弁29が開き、これにより水貯留部4の内から外へと水49が流れるのが許容される。逆止弁29としては、上述した燃料排出口23に嵌め込まれた逆止弁24と同様のものを使用することができる。
容器本体2の内側には、燃料貯留部3と水貯留部4とが収容されている。燃料貯留部3及び水貯留部4は袋状を成しており、例えば、レトルト食品などに用いられている袋状容器で、ポリエチレン、ナイロン、アルミニウムなどが積層されたラミネートフィルムから形成されており、透過や蒸発を防いでいる。なお、ラミネートフィルム以外にも水が容易に蒸発しないガスバリア性を持った単独材料のものであっても良い。
そして、容器本体2の内部空間が、これら燃料貯留部3及び水貯留部4によって燃料貯留部3の内側の燃料貯留空間31と、水貯留部4の内側の水貯留空間41と、燃料貯留部31及び水貯留部41の外側であって容器本体2の内側の液体回収空間20とに区画されている。これにより、燃料貯留空間31、水貯留空間41、液体回収空間20が燃料貯留部3及び水貯留部4によって仕切られている。
液体回収空間20は、燃料貯留部4の外側であって容器本体2内の空間部分とされている。また、液体回収空間20には予め液体(図示しない)が少量注入されている。なお、予め貯留されている液体は水であっても良いし、水以外の液体であっても良いし、更には液体の代わりに吸湿性の塩化カルシウム等の薬剤を含む固体が液体回収空間20に収容されていても良い。
燃料貯留部3内には燃料39が貯留されている。燃料貯留部3が可撓性を有しており、内部の燃料39の量の増減に応じて燃料貯留部3が収縮し、燃料貯留部3の内容積が増減する。
燃料39は、液体状の化学燃料又は液体状の化学燃料と水の混合液である。化学燃料としては、メタノール、エタノール等のアルコール類やジメチルエーテル等のエーテル類、ガソリンといった化学組成に水素原子を含む化合物である。
水貯留部4内には水49が貯留されている。水貯留部4が可撓性を有しており、内部の水49の量の増減に応じて水貯留部4が収縮し、水貯留部4の内容積が増減する。
ここで、上述の燃料容器1の動作について説明する。
燃料容器1において、燃料貯留部3内の燃料39は燃料排出口23を介して後述の発電モジュール200に供給され、また、水貯留部4内の水49は水排出口28を介して発電モジュール200に供給される。よって、燃料貯留部3内の燃料39及び水貯留部4内の水49が減少するにつれて燃料貯留空間31及び水貯留空間41の体積が小さくなるので、逆に液体回収空間20の容積が大きくなり、その容積分の水等の液体を回収することができる。
発電モジュール200では、供給された燃料39及び水49から生成物(水蒸気その他の気体を含む)が生成される。発電モジュール200で生成された生成物が生成物導入口26に導入され、液体回収空間20に回収される。
回収された生成物は、例えば予め液体回収空間20内に貯留されていた水等によって放熱されて、これにより生成物中の水蒸気が凝縮して液化する。凝縮した水は、気液分離膜5を通過せずに液体として液体回収空間20に貯留される。液体回収空間20に導入された生成物中のうち凝縮しなかった気体は気液分離膜5を通過して容器本体1の外側へと放出される。
(反応装置)
反応装置210は、燃料容器1から供給された燃料39と水49を混合して気化させて燃料ガス(気化された燃料と水蒸気の混合気)を生成する気化器211と、化学反応式(1)に示すように気化器211から供給された燃料ガスを改質して改質ガスを生成する改質器212と、改質器212を加熱して化学反応式(1)の反応を良好に行うために必要な温度に設定する触媒燃焼器213と、化学反応式(1)についで逐次的に起こる化学反応式(2)によって微量に副成される一酸化炭素COを、化学反応式(3)に示すように酸化させて除去する一酸化炭素除去器214と、を備えている。また、気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214を加熱する電気ヒータとして機能するとともにこれらの温度を測定する温度計としても機能するヒータ兼温度計(図示しない)とを備えている。
CHOH+HO→3H+CO・・・(1)
+CO→HO+CO・・・(2)
2CO+O→2CO・・・(3)
加湿器221は、一酸化炭素除去器214で一酸化炭素が除去された改質ガスを、水によって加湿して発電セル220のアノードに供給し、また、空気ポンプP2から供給された空気を水によって加湿して、発電セル220のカソードに供給する。
(発電セル)
発電セル220は、触媒微粒子を担持したアノードと、触媒微粒子を担持したカソードと、アノードとカソードとの間に介在されたフィルム状の固体高分子電解質膜とセパレーターをユニット化した燃料電池である。発電セル220のアノードには、一酸化炭素除去器214を通った改質ガスが供給され、発電セル220のカソードには、後述の空気ポンプP2によって外部から空気が供給される。アノードにおいては、改質ガス中の水素が、電気化学反応式(4)に示すように、アノードの触媒微粒子の作用を受けて水素イオンと電子とに分離する。水素イオンは固体高分子電解質膜を通じてカソードに伝導し、電子はアノードにより電気エネルギー(発電電力)として取り出される。カソードにおいては、電気化学反応式(5)に示すように、カソードに移動した電子と、空気中の酸素と、固体高分子電解質膜を通過した水素イオンとが反応して水が生成される。
そして、アノードで未反応の水素を含むオフガスは触媒燃焼器213に送られ、カソードで生成された水や未反応の空気は生成物として、水回収器250に送られるようになっている。また、加湿器からの排水も水回収器250に送られるようになっている。
→2H+2e・・・(4)
2H+1/2O+2e→HO・・・(5)
(水回収器)
図3は、水回収器250の概略を示した側断面図である。
水回収器250は、内部空間が形成された水タンク251と、水タンク251の内部に取り付けられた気液分離膜252と、水タンク251に取り付けられた熱交換器260と、を備える。そして、発電セル220のカソード及び加湿器221から送り込まれた生成物を熱交換器260で放熱させ、凝縮した液体は水となって水タンク251内に貯留される。水タンク251内に貯留された水は、生成水ポンプP4から第三の可変バルブV13、第四のON−OFFバルブV4及び第五のON−OFFバルブV5を介して気化器211や加湿器221、水貯留部4aに送り込まれて再利用される。一方、熱交換器260により凝縮しない気体は、さらに気液分離膜252を通過した後、後述の第四の三方向弁B4を介して燃料容器1aの液体回収空間20aに送り込まれる。
水タンク251は全体として箱状をなしており、水タンク251の内側に空間が形成されている。水タンク251の内側には、気液分離膜252が水タンク251の上下面に対して水平となるように固定されており、気液分離膜252によって水タンク251の内部空間が上下に区画されている。内部空間のうち、気液分離膜252によって区画された下側の空間250aには気液分離膜252を通過しない液体である純水が貯留され、上側の空間250bには気液分離膜252を通過した水蒸気を含む気体が流通するようになっている。
また、水タンク251の右壁251aには発電セル220のカソードや加湿器221から送り込まれて熱交換器260で放熱された生成物を導入する生成物導入路253が形成されている。この生成物導入路253は、水タンク251の下側空間250aを形成する右壁251aから上面に向けて延在しており、水タンク251の上面で開口している。そして、生成物導入路253の上端開口は後述する熱交換器260の冷却流路261に連通している。
また、下側空間250aには、凝縮して回収された液体を外部に排出する液体排出管254が連結され、この液体排出管254は水タンク251の下壁251cを貫通して底面において開口し、後述の生成水ポンプP4に連結されている。
さらに、水タンク251の上側空間250bには、気液分離膜252で分離された気体を外部に排出する気体排出管255が連結され、この気体排出管255は水タンク251の上側空間250bを形成する左壁251bを貫通して水タンク251の左側面において開口し、後述の第四の三方向弁B4に連結されている。
なお、気液分離膜252としては、上述した燃料容器1に設けられた気液分離膜5と同様のものを使用することができる。
熱交換器260は、水タンク251の外側上面に取り付けられており、生成物(気体及び液体)を流通させる冷却流路261を有する冷却板262と冷却板262を冷却するファン(図示しない)とを備え、生成物は冷却流路261内を流れることによって放熱されて凝縮するようになっている。なお、図3中、冷却流路261は図面の関係上簡略化している。
また、図1に示すように、発電システム300は、二つの燃料容器1a,1b、反応装置210及び発電セル220等の他に、各燃料容器1a,1bの燃料貯留部3a,3b内の燃料を気化器211に供給する燃料ポンプP1と、各燃料容器1a,1bの水貯留部4a,4b内の水を気化器211に供給する水ポンプP3と、外気から発電システム300中に空気を導入する空気ポンプP2とを備えている。また、空気ポンプP2には、エアフィルタが設けられている。
燃料ポンプP1には、第一の三方向弁B1が接続され、第一の三方向弁B1はそれぞれ二つの燃料容器1a,1bの燃料貯留部3a,3bに接続されている。また、燃料ポンプP1には、第一のON−OFFバルブV1が接続され、第一のON−OFFバルブV1にはミキサーを介して気化器211が接続されている。第一のON−OFFバルブV1は、燃料ポンプP1と気化器211との間に設けられており、その開閉動作で燃料ポンプP1から気化器211への燃料の流通を遮断又は許容するようになっている。
また、燃料ポンプP1と燃料容器1a,1bとの間には、燃料容器1a,1bに貯蔵された燃料の残量検出を行う燃料残量センサ(図示しない)がそれぞれ設けられている。燃料残量センサは、燃料貯留部3に貯蔵された燃料の残量を測定し、その測定結果となる電気信号を制御部230に出力する。
水ポンプP3には、第二の三方向弁B2が接続され、第二の三方向弁B2はそれぞれ二つの燃料容器1a,1bの水貯留部4a,4bに接続されている。また、水ポンプP3には、第二のON−OFFバルブV2が接続され、第二のON−OFFバルブV2にはミキサーを介して気化器211が接続されている。第二のON−OFFバルブV2は、その開閉動作で水ポンプP3から気化器211への水の流通を遮断又は許容するようになっている。なお、ミキサーでは燃料ポンプP1から送られた燃料と、水ポンプP3から送られた水とを混合して気化器211に送るようになっている。
また、水ポンプP3には、第三のON−OFFバルブV3が接続され、第三のON−OFFバルブV3には加湿器221が接続されている。第三のON−OFFバルブV3は、その開閉動作で水ポンプP3から加湿器221への水の流通を遮断又は許容するようになっている。
また、水回収器250と気化器211との間には、生成水ポンプP4が接続され、生成水ポンプP4には第三の可変バルブV13、第四〜第五のON−OFFバルブV4,V5が接続されている。第三の可変バルブV13には第三の流量計F3を介してミキサーに接続されている。第三の可変バルブV13は、その開閉動作で生成水ポンプP4からミキサーへの水の流通を遮断又は許容するようになっている。第三の流量計F3は第三の可変バルブV13とミキサーとの間に設けられており、第三の可変バルブV13を通過した水の流量を測定するようになっている。
第四のON−OFFバルブV4には、第三の三方向弁B3が接続されている。第四のON−OFFバルブV4は、その開閉動作で生成水ポンプP4から第三の三方向弁B3を介して一方の燃料容器1aの水貯留部4a又は他方の燃料容器1bの水貯留部4bへの生成水の流通を遮断又は許容するようになっている。
第五のON−OFFバルブV5には、加湿器221が接続されており、その開閉動作で生成水ポンプP4から加湿器221への生成水の流通を遮断又は許容するようになっている。
また、水回収器250には第四の三方向弁B4が接続されており、第四の三方向弁B4は、各燃料容器1a,1bの液体回収空間20a,20bに接続されている。そして、水回収器250の気液分離膜252を通過した気体は、第四の三方向弁B4を介して各燃料容器1a,1bの液体回収空間20a,20bに送り込まれるようになっている。
空気ポンプP2には、第一の可変バルブV11、第二の可変バルブV12及び加湿器221が接続されている。第二の可変バルブV12は、空気ポンプP2と触媒燃焼器213との間に設けられており、第二の可変バルブV12と触媒燃焼器213との間には第二の流量計F2が設けられている。そして、第二の可変バルブV12は、その開閉動作で、空気ポンプP2から触媒燃焼器213への空気の流通を遮断又は流量調整を行うようになっている。第一の可変バルブV11は、空気ポンプP2と一酸化炭素除去器214との間に設けられており、第一の可変バルブV11と一酸化炭素除去器214との間には第一の流量計F1が設けられている。そして、第一の可変バルブV11は、その開閉動作で、空気ポンプP2から一酸化炭素除去器214への空気の流通を遮断又は流量調整を行うようになっている。
制御部230には、燃料ポンプP1、空気ポンプP2、水ポンプP3及び生成水ポンプP4がドライバ(図示しない)を介して電気的に接続されている。制御部230は、例えば汎用のCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成されているもので、燃料ポンプP1、空気ポンプP2、水ポンプP3及び生成水ポンプP4に制御信号を送信し、燃料ポンプP1、空気ポンプP2、水ポンプP3及び生成水ポンプP4の各ポンピング動作(送出量の調整を含む。)を制御するようになっている。
また、制御部230には、第一〜第五のON−OFFバルブV1〜V5、第一〜第三の可変バルブV11〜V13がドライバ(図示しない)を介して電気的に接続され、また、第一の流量計F1〜第三の流量計F3も電気的に接続されている。制御部230は、第一の流量計F1〜第三の流量計F3の測定結果を受けて燃料及び水の流量を認識することができるとともに、第一〜第五のON−OFFバルブV1〜V5や第一〜第三の可変バルブV11〜V13の開閉動作(開き量の調整を含む。)を制御することができるようになっている。
さらに、制御部230には、気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214をそれぞれ加熱する電気ヒータがドライバ(図示しない)を介して電気的に接続されている。制御部230は、電気ヒータの発熱量とその停止とを制御するとともに、温度によって変化する電気ヒータの抵抗値等の電気的特性を計測することによって気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214の各反応器の温度を検出することができるようになっている。電気ヒータは、反応装置210の起動時に気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214を加熱し、触媒燃焼器213が安定して加熱できるようになったら、停止あるいは熱量を低減させてもよい。
また、制御部230には、燃料残量センサ(図示しない)が電気的に接続されている。制御部230は、燃料残量センサで測定された残量が所定量未満であれば、発電システム300を起動しない又は動作を停止し、残量が所定量以上であれば、発電システム300を起動する又は動作を維持するよう制御している。
発電セル220には、DC/DCコンバータ240が接続されており、DC/DCコンバータ240には外部機器(負荷)が接続されている。DC/DCコンバータ240は発電セル220から出力された電圧を外部電子機器の規格に応じて所定の電圧に変換して外部電子機器に出力する装置であり、制御部230に接続され、制御部230は発電セル220からDC/DCコンバータ240に入力される入力電力を検出することができるようになっている。
さらに、DC/DCコンバータ240には2次電池241が接続されている。そして、例えば発電セル220で得た余剰の電気エネルギーを蓄え、発電セル220での電気エネルギーが不足している場合に発電セル220の補助として外部電子機器に電力を供給できるようになっている。制御部230や、各ドライバ、燃料残量センサ、反応装置210の電気ヒータは、起動時において、DC/DCコンバータ240を介して2次電池241の出力の一部によって電気的に駆動され、発電セル220の出力が定常状態になったら、DC/DCコンバータ240を介して発電セル220の出力の一部によって電気的に駆動される。
上記構成を具備する発電システム300は、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、電子手帳、腕時計、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ゲーム機器、遊技機、家庭用電気機器その他の電子機器(外部電子機器)内に備え付けられるものであり、外部電子機器を作動させるための電源として用いられる。
次に、発電システム300の動作について説明する。
発電システム300が作動し、制御部230が水ポンプ、燃料ポンプP1及び空気ポンプP2を作動させ、さらに電気ヒータを発熱させる。ここで、発電システム300の作動は、外部電子機器から通信用端子、通信用電極を介して制御部230に作動信号が入力されることによって開始する。
発電システム300の作動中、制御部230は、各電気ヒータからフィードバックされた温度のデータに基づき、各電気ヒータが所定温度になるように温度制御を行う。
燃料ポンプP1が作動すると、一方の燃料容器1aの燃料貯留部4a内の燃料が第一の三方向弁B1、第一のON−OFFバルブV1を介してミキサーに送られ、また、水ポンプP3が作動すると、一方の燃料容器1aの水貯留部4a内の水が第二の三方向弁B2、第二のON−OFFバルブV2を介してミキサーに送られて、ミキサーで燃料と水とが混合されたのち、反応装置210の気化器211に向けて送られると同時に第三のON−OFFバルブV3を介して加湿器221に送られて、中空糸膜が湿潤状態とされる。
空気ポンプP2が作動すると、外気の空気が第二の可変バルブV12を介して触媒燃焼器213に送られ、第一の可変バルブV11を介して一酸化炭素除去器214に送られる。また、空気ポンプP2の作動により、外気の空気が加湿器221に送られる。ここで、制御部230は、第一〜第三の流量計F1〜F3からフィードバックされた流量のデータに基づき、所定の流量となるように第一〜第五のON−OFFバルブV1〜V5、第一〜第三の可変バルブV11〜V13を制御する。
気化器211では、供給された燃料が加熱されて気化(蒸発)し、メタノール及び水(水蒸気)の混合気となって改質器212に供給される。
改質器212では、気化器211から供給された混合気中のメタノールと水蒸気が触媒により反応して二酸化炭素及び水素が生成される(上記化学反応式(1)参照))。また、改質器212では、化学反応式(1)についで逐次的に一酸化炭素が生成される(上記化学反応式(2)参照)。そして、改質器212で生成された一酸化炭素、二酸化炭素及び水素等からなる混合気が一酸化炭素除去器214に供給される。
一酸化炭素除去器214では、改質器212から供給された改質ガス中の一酸化炭素と、第四のバルブV4から供給された空気に含まれる酸素とが反応して二酸化炭素が生成される(上記化学反応式(3)参照)。
このように、反応装置210の気化器211、改質器212及び一酸化炭素除去器214を経た燃料から水素と二酸化炭素が生成される。反応装置210で生成された改質ガス(水素及び二酸化炭素等)は、第一の加湿器221に供給される。第一の加湿器221は、中空糸膜の一方に外部から供給された水を通流するとともに他方に改質ガスを通流し中空糸膜を介して水分子を移動させることで、改質ガスを加湿した後、発電セル220のアノードに供給する。
発電セル220のアノードに供給された改質ガス中の水素が上記化学反応式(4)に示すように水素イオンと電子とに分離する。
一方、空気ポンプP2を介して加湿器222に空気が供給される。加湿器222は、中空糸膜の外側に外部から供給された水を通流するとともに内側に空気を通流し中空糸膜を介して水分子を移動させることで、空気を加湿した後、発電セル220のカソードに供給する。
発電セル220のカソードに供給された空気は、空気中の酸素が上記化学反応式(5)に示すように水素イオンと電子と反応し、水が生成される。
ここで、アノード側では未反応の水素はオフガスとして触媒燃焼器213に送られて燃焼されて、改質反応及び蒸発のエネルギーとして利用された後、水回収器250に送られる。
カソード側では、供給された空気が生成物である水とともに排出され、水回収器250に送られ、また、加湿器221における使用後の水も水回収器250に送られる。
水回収器250では、凝縮された水は水タンク251に貯留された後、生成水ポンプP4から、第三の可変バルブV13及び第五のON−OFFバルブV5にそれぞれ送られる。第三の可変バルブV13を通った水は、ミキサーに送られて、再び燃料と混合されて気化器211に送られて再利用される。第五のON−OFFバルブV5を通った水は、加湿器221に送られて再利用される。
一方、水回収器250で凝縮されない気体は気液分離膜252を介して第四の三方向弁B4に送られて、一方の燃料容器1aの液体回収空間20aに回収される。そして、放熱により凝縮された液体はそのまま液体回収空間20aに貯留されて、燃料容器1aの交換とともに廃棄される。また、凝縮しなかった気体は気液分離膜5aを介して燃料容器1aの外部へ放出される。
そして、発電セル220によって生成された電気エネルギーは、DC/DCコンバータ240に供給され、DC/DCコンバータ240によって直流電流の所定電圧に変換され、外部電子機器に供給されるとともに二次電池241にも充電される。外部電子機器は、供給された電気エネルギーにより動作する。
また、発電システム300の停止時には、水ポンプP3の作動を停止させることにより加湿器221への水の供給を止める。そして、水回収器250の水タンク251で回収した水を、第四のON−OFFバルブV4、第三の三方向弁B3を介して一方の燃料容器1aの水貯留部4a内に回収する。
その後、再び発電システム300の起動時には水貯留部4a内から水を送り、気化器211や加湿器221で再利用する。
以上のようにして、起動時毎に水ポンプP3が作動して一方の燃料容器1aの水貯留部4aから水が加湿器221へと送られて、発電セル220のカソードで生成された生成物や加湿器221で使用後の水が水回収器250に回収される。そして、停止時毎に、まず、水ポンプP3の作動を停止させることにより、空気ポンプP2から送られた空気によって加湿器221の中空糸膜及び発電セル220の電解質膜が乾燥される。また、停止時には、水回収器250の水タンク251で回収した水を水貯留部4aへと回収して次回の起動時のために充填する。そして、一方の燃料容器1aの燃料貯留部3a内の燃料が無くなった場合には、他方の燃料容器1bの燃料貯留部3b内の燃料及び水貯留部4b内の水が使用され、水回収器250で回収された水や気体は、他方の燃料容器1bの水貯留部4bや液体回収空間20bに回収される。
本実施の形態の発電システム300によれば、起動時毎に一方の燃料容器1aの水貯留部4aから水を加湿器221に供給して発電セル220を加湿するので、加湿器221内の中空糸膜や発電セル220内の電解質膜を湿潤させることができる。また、停止時毎に発電セル220及び加湿器221への水の供給を停止して、空気のみを供給するので、中空糸膜や電解質膜の水分を除去でき、凍結による中空糸膜や電解質膜の破損を防ぐことができる。
また、停止時毎に、水回収器250の水タンク251で回収した水を、第三の三方向弁B3を介して水貯留部4aに充填するので、次回起動用の水を補充することができ、新たに水貯留部4aに水を充填する手間を省くことができる。
さらに、可撓性の袋状の水貯留部4aに貯留された水は、透過や蒸発を防ぐフィルムで覆われているので、最小限の容積で燃料容器1aの燃料搭載量を大幅に減らすことは無い。
また、燃料貯留部3及び水貯留部4は、燃料容器1内に備えられているので、燃料容器1の燃料39の補充とともに水貯留部4内に水49を充填することができる。
さらに、発電セル220のカソードや加湿器221から送り出された生成物を回収する水回収器250を備え、水回収器250は気液分離膜252を有し、気液分離膜252によって分離された生成物中の水を第三の可変バルブV13や第五のON−OFFバルブV5を介して気化器211や加湿器221に供給して再利用するので、水を循環利用でき、コスト低減を図れる。
なお、上記第一の実施の形態において、停止時に水回収器250で回収した水を水貯留部4aに充填するとしたが、これに限らず、燃料容器1aの液体回収空間20aで回収した水を水貯留部4aに充填するように構成して、気化器211や加湿器221に供給して再利用しても良い。これによって水を循環利用でき、水貯留部4aから供給する水量を減らすことができ、コスト低減に繋がる。
また、上述の発電システム300では、一方の燃料容器1a内の燃料及び水が無くなった場合に、他方の燃料容器1b内の燃料及び水を使用するとしたが、これに限らず、両方の燃料容器1a,1b内の燃料及び水を同時に使用するように制御しても構わない。
また、加湿器221の中空糸膜や発電セル220の電解質膜の乾燥手段として、上記実施の形態では、空気ポンプP2による空気を流通させることによって行ったが、これに限らず例えば、加湿器221に薄膜ヒータなどを設けて、加熱乾燥させることで、強制的に余分な水分を取り除き、温風を発電セル220の電解質膜に流し、電解質膜の水分除去を行っても良い。
さらに、停止時に水貯留部4aに水を充填するとしたが、起動中に充填するようにしても良い。
次に、上記発電システム300を電子機器400に適用した場合を説明する。
図4は、電子機器100の上面側を主に示した斜視図であり、図5は、電子機器100の下面側を主に示した斜視図である。
この電子機器100は、下本体101と、上本体102と、を有する。下本体101の上面には、タッチパッド103及びキーボード装着部104が設けられ、キーボード装着部104にはキーボードが装着される。下本体101の背面部がヒンジ結合を介して上本体102に結合されている。上本体102にはディスプレイ105が設けられ、上本体102が下本体101に重ねられてこれらが閉じると、ディスプレイ105がキーボード装着部104に対向する。
下本体101の背面部には、発電モジュール200が設けられている。この発電モジュール200は下本体101に対して着脱可能とされている。
[第二の実施の形態]
図6は、発電システム300Aの概略構成を示したブロック図である。
第二の実施の形態の発電システム300Aでは、第一の実施の形態の発電システム30と異なり、燃料容器1a,1b内に設けられていた水貯留部4a,4bが、発電モジュール200A内に収容されている。なお、第一の実施の形態と同様の構成部分については同様の数字に英字Aを付してその説明を省略し、異なる部分のみについて説明する。
第四のON−OFFバルブV4には、発電モジュール200Aに収容された水貯留部4Aに直接接続されており、水貯留部4Aには水ポンプP2が接続されている。
したがって、起動時に水ポンプP2が作動すると、発電モジュール200Aに収容された水貯留部4A内の水が第二のON−OFFバルブV2を介してミキサーに送られて、ミキサーで燃料容器1aAの燃料貯留部4aAから送られた燃料と水とが混合された後、反応装置300Aの気化器211Aに向けて送られる。さらに、水ポンプP2によって水貯留部4A内から加湿器221Aに水が送られる。
一方、発電セル220Aのカソード側と加湿器221から水回収器250Aに送られた生成物のうち、水回収器250Aで凝縮された水は水タンクに貯留された後、生成水ポンプP4から、第三の可変バルブV13及び第五のON−OFFバルブV5にそれぞれ送られる。第三の可変バルブV13及び第五のON−OFFバルブV5を通った水は、第一の実施の形態と同様の経路で再利用される。
また、停止時には、まず水ポンプP2の作動を停止させて、加湿器221Aへの水の供給を停止し、水回収器250Aで回収した水を生成水ポンプP4、第四のON−OFFバルブV4を介して一方の燃料容器1aAの水貯留部4aAに水を送り込んで充填させることによって、加湿器221Aの中空糸膜及び発電セル220Aの電解質膜を乾燥させる。その後も同様に、起動時毎に水貯留部4aAの水を加湿器221Aに供給して循環利用する。そして、一方の燃料容器1aAの燃料が無くなった場合には、他方の燃料容器1bAの燃料及び水を使用する。
本実施の形態の発電システム300Aによれば、第一の実施の形態の発電システム300と異なり、燃料貯留部3aA,3bAは燃料容器1aA,1bA内にそれぞれ備えられ、水貯留部4Aは発電モジュール200A内に備えられており、燃料容器1aA,1bA内に水貯留部4Aを備えないので、燃料貯留部4Aの容積を大きく確保することができる。また、燃料容器1aA,1bA自体を小型化することができる。
また、起動時毎に発電モジュール200A内の水貯留部4Aから水を加湿器221Aに供給して発電セル220Aを加湿するので、加湿器221A内の中空糸膜や発電セル220A内の電解質膜を湿潤させることができる。また、停止時毎に発電セル220A及び加湿器221Aへの水の供給を停止して、空気のみを供給するので、中空糸膜や電解質膜の水分を除去でき、凍結による中空糸膜や電解質膜の破損を防ぐことができる。
また、停止時毎に、水回収器250Aの水タンク251Aで回収した水を、第三の三方向弁B3を介して水貯留部4Aに充填するので、次回起動用の水を補充することができる。
さらに、発電セル220Aのカソードや加湿器221Aから送り出された生成物を回収する水回収器250Aを備え、水回収器250Aは気液分離膜252Aを有し、気液分離膜252Aによって分離された生成物中の水を第三の可変バルブV13や第五のON−OFFバルブV5を介して気化器211Aや加湿器221Aに供給して再利用するので、水を循環利用でき、コスト低減を図れる。
なお、上記第二の実施の形態において、水貯留部4Aに薄膜ヒータなどを設けて、温度センサの制御により凍結防止を行う構造を設けても良い。
上述の発電システム300Aでは、一方の燃料容器1aA内の燃料及び水が無くなった場合に、他方の燃料容器1bA内の燃料及び水を使用するとしたが、第二の実施の形態においても、両方の燃料容器1aA,1bA内の燃料及び水を同時に使用するように制御しても構わない。
また、停止時に水回収器250Aで回収した水を水貯留部4Aに充填するとしたが、これに限らず、燃料容器1aAの液体回収空間20aAで回収した水を水貯留部4aAに充填するように構成しても良い。
さらに、停止時に水貯留部4aAに水を充填するとしたが、起動中に充填するようにしても良い。
発電システム300の概略構成を示したブロック図である。 燃料容器1の概略を示した側断面図である 水回収器250の概略を示した側断面図である。 電子機器100の上面側を主に示した斜視図である。 電子機器100の下面側を主に示した斜視図である。 発電システム300Aの概略構成を示したブロック図である。
符号の説明
1,1a,1b,1aA,1bA 燃料容器
3,3a,3b,3aA,3bA 燃料貯留部
4,4a,4b,4aA,4bA 水貯留部
5,5a,5b,5aA,5bA 気液分離膜(第二の気液分離膜)
20,20a,20b,20aA,20bA 液体回収空間(第二の回収部)
39 燃料
49 水
100 電子機器
200,200A 発電モジュール
250,250A 水回収器(第一の回収部)
252,252A 気液分離膜(第一の気液分離膜)
300,300A 発電システム

Claims (9)

  1. 燃料を貯留する燃料貯留部と、
    水を貯留する水貯留部と、
    前記燃料貯留部から供給される燃料を用いて発電を行う発電モジュールと、を備えた発電システムにおいて、
    起動時毎に、前記水貯留部から水を前記発電モジュールに供給して加湿し、
    停止時毎に、前記発電モジュールへの水の供給を停止することを特徴とする発電システム。
  2. 前記発電モジュールに有する発電セル及び加湿器を乾燥させる乾燥手段をさらに備え、
    前記発電システム停止時毎に、前記乾燥手段によって発電セル及び加湿器を乾燥させることを特徴とする請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記燃料貯留部及び前記水貯留部は、前記発電モジュールに着脱自在に設けられた燃料容器内に備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発電システム。
  4. 前記燃料貯留部は、前記発電モジュールに着脱自在に設けられた燃料容器内に備えられ、
    前記水貯留部は、前記発電モジュール内に備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発電システム。
  5. 前記発電モジュールから生成された生成物を回収する第一の回収部を備え、
    前記第一の回収部は、前記生成物中の液体と気体とを分離する第一の気液分離膜を有し、
    前記第一の気液分離膜によって分離された前記生成物中の水を前記水貯留部に回収することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電システム。
  6. 前記発電モジュールから生成された生成物を回収する第一の回収部を備え、
    前記第一の回収部は、前記生成物中の液体と気体とを分離する第一の気液分離膜を有し、
    前記第一の気液分離膜によって分離された前記生成物中の水を前記発電モジュールの加湿に利用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電システム。
  7. 前記燃料容器は、前記第一の気液分離膜によって分離された前記生成物中の気体を回収する第二の回収部を備え、
    前記第二の回収部は、回収した気体を凝縮して得られた液体と、凝縮しない気体とを分離する第二の気液分離膜を有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の発電システム。
  8. 前記第二の回収部において、回収した気体のうち凝縮して得られた水を前記発電モジュールの加湿に利用することを特徴とする請求項7に記載の発電システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の発電システムと、
    前記発電システムにより発生された電気エネルギーによって動作する電子機器本体と、を備えることを特徴とする電子機器。
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