JP2009162687A - 放射性汚染物の除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】化学除染後の残留酸化皮膜を追加の付帯設備を用いることなく効率よく物理的に除去し、しかも除染係数の向上と放射線被ばくの低減化を図る。
【解決手段】除染対象物表面に付着した酸化皮膜を主成分とする放射性汚染物を酸化剤及び還元剤により化学的に溶解・除去した後、前記除染対象物表面に過酸化水素水溶液と分解触媒を注入し、前記過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡によって残留酸化皮膜を除去する。
【選択図】図1
【解決手段】除染対象物表面に付着した酸化皮膜を主成分とする放射性汚染物を酸化剤及び還元剤により化学的に溶解・除去した後、前記除染対象物表面に過酸化水素水溶液と分解触媒を注入し、前記過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡によって残留酸化皮膜を除去する。
【選択図】図1
Description
本発明は、原子力プラント等の放射性物質を含む流体と接触する構造部品の除染方法に関し、特に化学除染後の不溶解残渣を除去する放射性汚染物の除去方法に関する。
原子力プラント等の放射線取り扱い施設において、放射性物質を含む流体と接触する構造部品(配管、機器、設備など)は、運転に伴ってその内面に放射性核種を含む酸化皮膜が付着または生成する。運転期間が長くなると配管や機器の周囲は放射線量が高まり、定期点検作業時あるいは機器の取替え作業では作業員の被ばく線量が増大する。
作業員の被ばくを低減するため、化学的に酸化皮膜を溶解、除去する化学除染方法が実用化されている。具体的には、酸化皮膜中の鉄酸化物をジカルボン酸により還元溶解し、クロム酸化物は過マンガン酸水溶液により化学除染方法(特許文献1)、酸化剤としてオゾン水溶液を用い、還元剤としてシュウ酸水溶液を用いる化学除染方法(特許文献2)、ギ酸及びシュウ酸の混合水溶液を用いて還元溶解し、未消費のギ酸及びシュウ酸をオゾンや過酸化水素によって分解する化学除染法(特許文献3)等が提案されている。
特公平3−10919号公報
特開2000−081498号公報
特開2004−170278号公報
原子力プラントの構造物の表面に形成された放射性核種を含む酸化皮膜の鉄酸化物は、主にマグネタイト(Fe3O4)、ヘマタイト(Fe2O3)、ニッケルフェライト(NiFe2O4)から構成されている。例えば、シュウ酸による酸化皮膜の溶解速度は、マグネタイトが大きく、ヘマタイト、ニッケルフェライトの順に小さくなっている。
このため、化学除染後の配管および機器の表面には放射性核種を含む酸化皮膜が不溶解物として残留する。この不溶解残渣、すなわち残留酸化皮膜はジェット洗浄、散水洗浄又は吸引洗浄することで剥離するため、化学除染後の機械洗浄は高い除染効果を得るために必須となっている。
しかしながら、従来実施されているジェット洗浄、散水洗浄又は吸引洗浄は付随する追加の付帯設備が必要であり、また適用対象部位が限定されるため、接近できない部位の残留酸化皮膜を効率的に除去できないなどの課題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、化学除染後の残留酸化皮膜を追加の付帯設備を用いることなく効率よく剥離・除去し、しかも除染係数の向上と放射線被ばくの低減化を図ることができる放射性汚染物の除去方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る放射性汚染物の除去方法は、除染対象物表面に付着した酸化皮膜を主成分とする放射性汚染物を酸化剤及び還元剤により化学的に溶解して除去した後、前記除染対象物表面に過酸化水素水溶液と分解触媒を接触させ、前記過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡によって残留酸化皮膜を除去することを特徴とする。
また、本発明に係る放射性汚染物の除去方法は、除染対象物表面に付着した酸化皮膜を主成分とする放射性汚染物を酸化剤及び還元剤により化学的に溶解して除去した後、前記除染対象物表面に鉄が溶解したギ酸水溶液を接触させ、次に過酸化水素を接触させて前記ギ酸と分解反応を生成させ、前記分解反応で発生する二酸化炭素気泡によって残留酸化皮膜を除去することを特徴とする。
本発明によれば、化学除染後の残留酸化皮膜を、過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡、あるいはギ酸と過酸化水素の分解反応で発生する二酸化炭素気泡によるバブリング効果で効率よく除去できる。その結果、追加の付帯設備を用いることなく、汚染源である酸化皮膜を化学的及び物理的な手段により短時間で効率よく除去できるので、除染工期の短縮化及び除染コストの低減化を図ることができる。
また、従来実施されているジェット洗浄、散水洗浄および吸引洗浄では接近できない除染対象部位の不溶解物残留を除去できるため、除染係数の向上、除染作業の効率化及び放射線被ばくの低減化を図ることができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る放射性汚染物の除去方法を、図1を用いて説明する。
この第1の実施形態の係る放射性汚染物の除去方法では、化学除染後の除染対象物表面に残留する酸化皮膜を、過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡により除去するもので、図1はこの除去方法を適用した試験装置の構成図である。
本発明の第1の実施形態に係る放射性汚染物の除去方法を、図1を用いて説明する。
この第1の実施形態の係る放射性汚染物の除去方法では、化学除染後の除染対象物表面に残留する酸化皮膜を、過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡により除去するもので、図1はこの除去方法を適用した試験装置の構成図である。
図1において、試験装置は、除染液1を収納した除染槽2、除染液循環ライン3、過流ポンプ4、ヒーター5、還元剤供給部6、酸化剤供給部7、過酸化水素供給部8、及び分解剤供給部9から構成される。また、除染槽2には試験片として、ニッケルフェライトが主成分の酸化皮膜が付着した汚染金属試験片(材質:SUS316)10が収納されている。
汚染金属試験片10は、還元剤供給部6からシュウ酸水溶液を、酸化剤供給部7から過マンガン酸水溶液を供給して除染処理される。その後、過酸化水素供給部8から過酸化水素水を、分解剤供給部9からカタラーゼ水溶液を供給して、汚染金属試験片10の表面に過酸化水素水およびカタラーゼ水溶液を接触させて、過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡によるバブリング効果で汚染金属試験片10に残留する酸化皮膜を剥離する。
汚染金属試験片10を還元剤及び酸化剤により除染する化学除染法の除染試験条件は、還元工程がシュウ酸濃度2000ppm、温度95℃、酸化工程が過マンガン酸濃度300ppm、温度95℃である。
また、上記化学除染法による除染試験では、一つのサイクルが酸化工程(約2時間)及びそれに続く還元工程(約5時間)からなり、複数サイクル、本第1の実施形態では3サイクルにわたり除染試験が行われる。
また、残留酸化皮膜の剥離試験における過酸化水素の分解条件は、pH6の水溶液の過酸化水素濃度1000ppm、温度70℃、カタラーゼの添加量が過酸化水素の分解に必要な量論値の等倍である。
汚染金属試験片10の除染試験結果を図2に示す。
図2中の縦軸は酸化皮膜に含まれるCo-60の除染係数(除染前/除染後)、横軸は除染サイクル(過酸化水素の分解を含む)を示す。汚染金属試験片10の除染係数は、第3サイクル後が2.1であり、汚染金属試験片表面の酸化皮膜はほとんど残留した。
図2中の縦軸は酸化皮膜に含まれるCo-60の除染係数(除染前/除染後)、横軸は除染サイクル(過酸化水素の分解を含む)を示す。汚染金属試験片10の除染係数は、第3サイクル後が2.1であり、汚染金属試験片表面の酸化皮膜はほとんど残留した。
本試験結果より、ニッケルフェライトが主成分の酸化皮膜が生成した汚染金属試験片は、原子炉一次系統の化学除染に適用実績があるシュウ酸水溶液と過マンガン酸水溶液を用いた化学除染方法でも、除染が困難であることがわかる。
引き続き、過酸化水素供給部8より過酸化水素水を、分解剤供給部9よりカタラーゼ水溶液を供給し、(1)式に示す反応によりカタラーゼで過酸化水素を分解した。
2H2O2 = O2↑ + 2H2O (1)
2H2O2 = O2↑ + 2H2O (1)
過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡によるバブリング効果で、汚染金属試験片にルーズな状態で付着していた酸化皮膜は剥離・除去され、除染係数は250が得られた。
なお、過酸化水素およびカタラーゼの注入は、第1サイクル終了後、あるいは第2サイクル終了後に行っても、大きな除染効果を得ることができる。
なお、過酸化水素およびカタラーゼの注入は、第1サイクル終了後、あるいは第2サイクル終了後に行っても、大きな除染効果を得ることができる。
次に、図1に示した試験装置を用い、温度及びpHをパラメータとしてカタラーゼによる過酸化水素の分解反応の実験・解析をおこなった。試験方法は、過酸化水素供給部8より過酸化水素水を、分解剤供給部9よりカタラーゼ水溶液を供給し、過酸化水素を分解した。
カタラーゼによる過酸化水素の分解試験結果を図3に示す。
図3の縦軸はpH3に調整した水溶液の過酸化水素濃度を、横軸は試験時間を示す。カタラーゼにより過酸化水素は分解し、過酸化水素濃度は3時間で100ppmから0.5ppmに低下した。カタラーゼによる過酸化水素の分解反応は、一次式(Ci = C0exp(-kt))に従うとして仮定して、分解速度定数kを求めた。
図3の縦軸はpH3に調整した水溶液の過酸化水素濃度を、横軸は試験時間を示す。カタラーゼにより過酸化水素は分解し、過酸化水素濃度は3時間で100ppmから0.5ppmに低下した。カタラーゼによる過酸化水素の分解反応は、一次式(Ci = C0exp(-kt))に従うとして仮定して、分解速度定数kを求めた。
図4は過酸化水素の分解速度定数kのpH依存性を示す図である。過酸化水素はpH2.5ではほとんど分解しないが、pH3.0以上で分解反応が促進され、pH3.5以上では分解速度定数がほぼ一定となる傾向が認められた。
次に、図5に過酸化水素の分解速度定数kの温度依存性を示す。過酸化水素の分解速度定数kは、70℃まではほぼ一定であるが、70℃を超えると急激に小さくなった。
以上の結果より、カタラーゼと過酸化水素は、pH3以上、温度70℃以下で激しく反応するため、過酸化水素の分解で発生する酸素気泡によるバブリング効果で化学除染後に残留する酸化皮膜を効率よく除去できることがわかる。
以上の結果より、カタラーゼと過酸化水素は、pH3以上、温度70℃以下で激しく反応するため、過酸化水素の分解で発生する酸素気泡によるバブリング効果で化学除染後に残留する酸化皮膜を効率よく除去できることがわかる。
以上の結果から、本第1の実施形態によれば、化学除染と、過酸化水素の分解で発生する酸素気泡のバブリングによる剥離除染を組み合わせたことにより、追加の付帯設備を用いることなく、汚染源である酸化皮膜を短時間で効率的に除去でき、除染工期の短縮化及び除染コストの低減化を図ることができる。
また、本第1の実施形態によれば、除染液のpHを3以上、温度を70℃以下とすることにより、過酸化水素の分解で発生する酸素気泡によるバブリング効果をさらに向上させることができるので、化学除染後に残留する酸化皮膜をさらに効率よく除去することができる。
(第2の実施形態)
本第2の実施形態は、化学除染後の除染対象物表面に残留する酸化皮膜を、過酸化水素によるギ酸の分解反応で発生する二酸化炭素気泡により除去するものである。
本第2の実施形態は、化学除染後の除染対象物表面に残留する酸化皮膜を、過酸化水素によるギ酸の分解反応で発生する二酸化炭素気泡により除去するものである。
この除去方法を適用した試験装置の構成を図6に示す。
図6において、試験装置は、除染液1を収納した除染槽2、除染液循環ライン3、過流ポンプ4、オゾン発生器11、ヒーター5、還元剤供給部6、有機酸供給部12、分解剤供給部9から構成される。また、除染槽2には試験片としてニッケルフェライトが主成分の酸化皮膜が付着した汚染金属試験片(材質:SUS316)10が収納されている。
図6において、試験装置は、除染液1を収納した除染槽2、除染液循環ライン3、過流ポンプ4、オゾン発生器11、ヒーター5、還元剤供給部6、有機酸供給部12、分解剤供給部9から構成される。また、除染槽2には試験片としてニッケルフェライトが主成分の酸化皮膜が付着した汚染金属試験片(材質:SUS316)10が収納されている。
汚染金属試験片10は、還元剤供給部6からシュウ酸水溶液を、オゾン発生器11からオゾンガスを過流ポンプ4を介して除染槽2に供給して除染処理する。その後、有機酸供給部12から鉄が溶解したギ酸水溶液を、分解剤供給部9から過酸化水素水を供給して、汚染金属試験片10の表面にギ酸水溶液および過酸化水素水を順次接触させて、ギ酸の分解で発生する二酸化炭素気泡によるバブリング効果で汚染金属試験片10に残留する酸化皮膜を剥離する。
汚染金属試験片10を還元剤及び酸化剤により除染する化学除染法の除染試験条件は、還元工程がシュウ酸濃度2000ppm、温度95℃、酸化工程が容存オゾン濃度5ppm、温度80℃である。
また、上記化学除染法による除染試験は、一つのサイクルが酸化工程(約2時間)及びそれに続く還元工程(約5時間)からなり、複数サイクル、この第1の実施形態では3サイクルにわたり除染試験が行われる。
また、残留酸化皮膜の剥離試験におけるギ酸の分解条件は、温度80℃、ギ酸濃度2000ppm、ギ酸水溶液中の鉄濃度90ppm、過酸化水素の添加量がギ酸の分解に必要な量論値の2倍である。
図7に汚染金属試験片の除染結果を示す。図7の縦軸はCo-60の除染係数(除染前/除染後)を示す。汚染金属試験片の除染係数は第3サイクル終了後で2.1であり、汚染金属試験片表面の酸化皮膜は、ほとんど残留した。
本試験結果より、ニッケルフェライトが主成分の酸化皮膜が生成した汚染金属試験片は、原子炉一次系統の化学除染に適用実績があるシュウ酸水溶液とオゾン水溶液を用いた化学除染方法でも、除染が困難であることがわかる。
引き続き、鉄が溶解したギ酸水溶液に汚染金属試験片を浸漬し、過酸化水素を添加してギ酸を分解した。ギ酸および過酸化水素は鉄が分解触媒となって(2)式に示す反応により二酸化炭素に分解する。
HCOOH + H2O2 = CO2↑ + 2H2O (2)
HCOOH + H2O2 = CO2↑ + 2H2O (2)
その結果、汚染金属試験片にルーズな状態で付着していた酸化皮膜は、二酸化炭素気泡によるバブリング効果で剥離・除去され、除染係数は120が得られた。
なお、鉄が溶解したギ酸水溶液および過酸化水素の注入は、第1サイクル終了後、あるいは第2サイクル終了後に行っても、大きな除染効果を得ることができる。また、ギ酸分解後に過酸化水素が残留するため、その際にはカタラーゼを注入することで残留過酸化水素を分解できるため、さらなる除染効果が期待できる。
なお、鉄が溶解したギ酸水溶液および過酸化水素の注入は、第1サイクル終了後、あるいは第2サイクル終了後に行っても、大きな除染効果を得ることができる。また、ギ酸分解後に過酸化水素が残留するため、その際にはカタラーゼを注入することで残留過酸化水素を分解できるため、さらなる除染効果が期待できる。
次に、図6に示した試験装置を用い、鉄濃度をパラメータとして過酸化水素によるギ酸の分解反応の実験・解析をおこなった。試験方法は、有機酸供給部12より鉄が溶解したギ酸水溶液を、分解剤供給部9より過酸化水素水を供給してギ酸を分解した。
図8に過酸化水素によるギ酸の分解試験結果を示す。
ギ酸水溶液には分解触媒として鉄が90ppm溶解している。また、過酸化水素の添加量は、ギ酸の分解に必要な量論値の2倍である。図8の縦軸はギ酸水溶液中の全有機炭素濃度を、横軸は試験時間を示す。
ギ酸水溶液には分解触媒として鉄が90ppm溶解している。また、過酸化水素の添加量は、ギ酸の分解に必要な量論値の2倍である。図8の縦軸はギ酸水溶液中の全有機炭素濃度を、横軸は試験時間を示す。
図8からわかるように、ギ酸は鉄が分解触媒となって過酸化水素により二酸化炭素に分解した。過酸化水素によるギ酸の全有機炭素の分解反応は、一次式(Ci = C0exp(-kt))に従うとして仮定して分解速度定数kを求めた。
全有機炭素の分解速度定数kの鉄濃度依存性を図9に示す。全有機炭素は鉄濃度0ではほとんど分解しないが、鉄が10ppm以上溶解すると分解反応が促進されることがわかる。
このように、過酸化水素とギ酸は、鉄濃度が10ppm以上で激しく分解するとともに、ギ酸の分解で発生する二酸化炭素気泡によるバブリング効果で化学除染後に残留する酸化皮膜を効率よく除去できることがわかる。
以上の結果から、本第2の実施形態によれば、化学除染と、ギ酸と過酸化水素の分解で発生する二酸化炭素気泡のバブリングによる剥離除染を組み合わせたことにより、追加の付帯設備を用いることなく、汚染源である酸化皮膜を短時間で効率的に除去でき、除染工期の短縮化及び除染コストの低減化を図ることができる。
さらに、本第2の実施形態によれば、鉄濃度が10ppm以上とすることにより、ギ酸の分解で発生する二酸化炭素気泡によるバブリング効果をさらに向上させることができるので、化学除染後に残留する酸化皮膜をさらに効率よく除去することができる。
1…除染液、2…除染槽、3…循環ライン、4…過流ポンプ、5…ヒーター、6…還元剤供給部、7…酸化剤供給部、8…過酸化水素供給部、9…分解剤供給部、10…汚染金属試験片、11…オゾン発生器、12…有機酸供給部。
Claims (6)
- 除染対象物表面に付着した酸化皮膜を主成分とする放射性汚染物を酸化剤及び還元剤により化学的に溶解して除去した後、前記除染対象物表面に過酸化水素水溶液と分解触媒を接触させ、前記過酸化水素の分解反応で発生する酸素気泡によって残留酸化皮膜を除去することを特徴とする放射性汚染物の除去方法。
- 前記分解触媒がカタラーゼからなることを特徴とする請求項1記載の放射性汚染物の除去方法。
- 前記過酸化水素水溶液のpHが3以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の放射性汚染物の除去方法。
- 前記過酸化水素水溶液の温度が70℃以下であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の放射性汚染物の除去方法。
- 除染対象物表面に付着した酸化皮膜を主成分とする放射性汚染物を酸化剤及び還元剤により化学的に溶解して除去した後、前記除染対象物表面に鉄が溶解したギ酸水溶液を接触させ、次に過酸化水素を接触させて前記ギ酸と分解反応を生成させ、前記分解反応で発生する二酸化炭素気泡によって残留酸化皮膜を除去することを特徴とする放射性汚染物の除去方法。
- 前記ギ酸水溶液の鉄濃度が30ppm以上であることを特徴とする請求項5記載の放射性汚染物の除去方法。
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JP2008002262A JP2009162687A (ja) | 2008-01-09 | 2008-01-09 | 放射性汚染物の除去方法 |
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Cited By (2)
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WO2018163960A1 (ja) * | 2017-03-10 | 2018-09-13 | 栗田エンジニアリング株式会社 | 化学除染方法 |
CN113105955A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-07-13 | 山东核电有限公司 | 一种用于ap1000反应堆一回路部件放射性污染沉积氧化物的去污配方和去污方法 |
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2008
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