JP2009160054A - 調香器及び調香方法 - Google Patents

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孝 安藤
Naotaka Shoshita
直孝 庄下
Kiyohiko Osada
清彦 長田
Satoru Sakaino
哲 境野
Shunichi Hamada
俊一 濱田
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Abstract

【課題】 複雑な制御方法や大掛かりな装置を必要としない、新規な匂いの混合方式を採用した安価で使い勝手の良い調香方式及び調香器を提供すること。
【解決手段】 空気を供給するモ−タポンプ2と、香料が格納され当該香料に空気を吹き付けて発生した匂いを溜める要素臭カプセル4a〜4pと、当該要素臭カプセルに導入する空気を制御する排出側流路34a〜34pとを具備し、要素臭カプセルで発生した複数の匂いを特定の混合比で混合する際に、混合比は要素臭カプセルに接続されたバルブ装置3の各ノズル8の単位時間当たりの連通回数又は連通時間によって決定され、且つ連通回数又は連通時間の比は混合比に一致するように構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、住宅室内や車室内で特定の香りを楽しむための、又は住宅室内や車室内のたばこ臭などの嫌な匂いを消すために特定の匂いを発生させるための調香器及び調香方法に関する。
ストレスを抱え易い日常生活にあって、匂い或いは香りの果たす役割は想像以上に大きいものがある。例えば、トイレには消臭剤が置かれており、不愉快な匂いを消すために、香りの良い匂いがその消臭剤から発せられている。また、密閉した空間内部では、換気が悪いために匂いがこもり、不快感を抱くものであるが、この空間内部に消臭剤を置くこと、又は香りの良い花などを置くことで不快な匂いを消すことができる。特に、自動車の車内に芳香剤を設置して、密閉した車内の不快な匂いを消すことは良く行われていることである。
特許文献1には対象臭ガスを電磁弁を介してガスセンサアレイに導びく対象臭ガス系統と、複数個の基本ガスを電磁弁を介して前記ガスセンサアレイに導びく要素臭ガス系統と、ガスセンサアレイの計測結果を受けてパターンマッチングを計算するコンピュータと、コンピュータより前記電磁弁の開閉を制御する帰還系統と、電磁弁の開閉を制御するスイッチング回路と、基本ガス物質を自動的に調合して調合臭を作成する手段と、対象臭ガス物質のガスセンサアレイの検出パターンと前記混合臭のガスセンサアレイの検出パターンとを前記コンピュータマッチングを行って比較し、要素臭ガスの混合比を変えて、パターンマッチングの改善を逐次行い、最終的に得られた要素臭の混合比から対象臭のレシピを決定する手段と、よりなる匂い調合装置が開示された。
この特許文献1に開示されている調合装置によれば、対象ガスのレシピが精度良く得られ、また対象臭ガスを要素臭ガスによって精度良く再現されるものの、対象臭のレシピを決定するのに、センサアレイからの計測結果を受けてパターンマッチングを計算し、要素臭ガスの混合比を変えてパターンマッチングを逐次改善する方法を用いているので、対象臭ガスのレシピを決定するのに、複雑な装置が必要でかつ多大の時間を要するという問題がある。
この様な問題を解決するために本出願人は特許文献2及び特許文献3において複雑な制御方法や大掛かりな装置を必要とせず、新規な匂いの混合方式を採用した調香方式及び調香器を提案した。
特開2002−277367号公報 特開2007−236401号公報 特開2007−236400号公報
特許文献2及び特許文献3で提案した調香方式及び調香器では複数の電磁弁を用いて要素臭の混合を行うようにしており、その点で機構が複雑であって、特に車載用に簡便に構成できる程コンパクトではなく、またコスト高となっていた。
また、特定の香りを発生させるためのレシピのデータをインターネットでやり取りしたり、PCや携帯電話から信号を送出したりする際のデータの構造や定義方法、接続方法が複雑になり、利用者が香りのレシピのデータを作成したり再生したりするのに手間がかかるという難点があった。
また、利用者が何の香料を調香器の中のどの容器に入れているかを自動的に把握することが難しく、利用者同士が香りのレシピデータを交換して正確に再生させることが困難であった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑み、安価でコンパクトに構成することができより簡便により多様な楽しみ方を提供することができる調香器及び調香方法を提案することを目的とする。
すなわち本発明の調香器は、各々異なる香料を封入した複数の要素臭カプセルと、1個の吸入側流路と、複数個の排出側流路とを選択的に連通させるバルブ装置と、前記吸入側流路に接続されて吸入側流路に香料を揮発させる空気を供給するポンプとを備え、前記各排出側流路のそれぞれに前記複数の要素臭カプセルのいずれかを接続してなることを特徴とする。
前記排出側流路と前記吸入側流路とを相対的に変位させて香料が封入された要素臭カプセルに接続された前記排出側流路を順次前記吸入側流路に連通させる連通機構を前記バルブ装置が備える様にすることができる。
前記複数の要素臭カプセルで発生された複数の匂いを特定の混合比で混合する混合比は1個の吸入側流路と、複数個の排出側流路とを選択的に連通させる連通回数で決定され、且つその連通させる回数の比が前記混合比に一致するように設定される様にしてもよい。
前記複数の要素臭カプセルで発生された複数の匂いを特定の混合比で混合する混合比は1個の吸入側流路と、複数個の排出側流路とを選択的に連通させる連通時間で管理され、且つその連通させる時間の比が前記混合比に一致するように設定される様にしてもよい。
各排出側流路のそれぞれに前記複数の要素臭カプセルのいずれかが接続されており、この各排出側流路が1個の吸入側流路と順次選択的に連通される。従って、要素臭カプセルの数をnとして、n個の要素臭カプセルから発生する匂いを混合する場合に、その混合比を各排出側流路が1個の吸入側流路と順次選択的に連通される単位時間当たりの連通回数によって制御することが可能である。
例えば、要素臭カプセルの数がn=4の場合、50%:20%:15%:15%で匂いを混合する場合、バルブ装置の動作間隔を50msecとすると、各排出側流路の単位時間例えば単位時間当たりの連通回数を10回:4回:3回:3回に設定すれば良い。この各排出側流路の単位時間当たりの連通回数は、単位時間当たりの連通時間にすれば、それぞれ500msec、200msec、150msec、150msecとなる。即ち、バルブ装置の単位時間当たりの連通時間の比は、500:200:150:150=10:4:3:3となり、匂いの混合比に一致する。
前記1個の吸入側流路と、この吸入側流路に選択的に連通される複数個の排出側流路とを有するバルブ装置は、前記複数個の排出側流路のいずれかに対応するように基板の円周方向に配列されるように前記基板を貫通しこの基板の一面に突設されている複数個のノズルと、前記基板のノズルが突出する面の裏面に圧接され前記基板に形成された前記各ノズルの開口を選択的に被覆し、前記吸入側流路と連通されている回転自在なノズル切替板と、前記ノズル切替板を前記吸入側流路が特定の前記排出側流路と連通するように回転駆動する駆動手段とを有するものとすることができる。
さらに本発明の調香方法は、複数の要素臭カプセルごとに異なる香料を封入し、バルブ装置が備える1個の吸入側流路と、複数個の排出側流路とを選択的に順次連通し、吸入側流路に連通された排出側流路を介して要素臭カプセルに香料を揮発させる空気を供給することを特徴とする。
前記排出側流路と前記吸入側流路とを相対的に変位させて香料が封入された要素臭カプセルに接続された前記排出側流路を順次前記吸入側流路に連通させる様にすることができる。
前記要素臭カプセルは、ガラス瓶であっても金属製の容器であっても構わない。前記要素臭カプセル内に香料が収容されている。前記香料は液体であっても固体であっても構わない。前記香料に空気を吹き付けることで前記香料が揮発し、匂いが発生する。
尚、本調香器は外部の計算機(PC、携帯電話、カーナビゲーションシステム、デジタルサイネージ機器、POSシステム等)から香りレシピデータを送信して制御可能であることは言うまでもない。
その際、本調香器と外部の計算機の間は、LANケーブル、USBケーブルなどの有線ケーブルや、赤外線、電波などの無線通信により信号をやり取りし動作することが可能である。
また本調香器に、簡易な演算処理装置(CPU)や記憶装置(メモリー)、時計機能を組み合わせることにより、外部の計算機と常時接続しておかなくても、香りレシピのデータや運転スケジュールのデータを継続的に保持し、全自動運転することが可能となる。
さらに運転動作の履歴を保持することにより、利用者がいつどのような香りレシピを再生したかを記録しておき、それらの情報をインターネット等を通じて他者と共有することも可能となる。
また、要素臭カプセルの香料の配列情報を保持して外部の計算機に送出・保持することにより、利用者が調香器に保持する香料の種類を特定することも容易になり、香りレシピデータを複数利用者間で交換・共有して正確に再現することが可能となる。
本発明の調香器及び調香方法によれば、複数の要素臭カプセルから発生する匂いを混合する際にその混合比を、各要素臭カプセルに空気を導入するバルブ装置の単位時間当たりの連通回数又は連通時間によって正確に制御することが可能である。また、混合する匂いの割合を線形に変化することが可能である。その結果、複雑な制御方法や大掛かりな装置を必要としない、新規な匂いの混合方式を採用した安価で使い勝手の良い調香方式及び調香器を提供することが可能となった。
以下、図面を参照しながら、本発明の調香器及び調香方法について詳細に説明する。図1は、本発明を実施するための最良の形態の調香器の全体斜視図である。
図2は図1に示す実施形態の調香器の(a)部分拡大斜視図、(b)平面図、(c)左側面図及び(d)右側面図である。
図1に示されるように調香器1は、モ−タポンプ2と、バルブ装置3を有するアクチュエータユニットAと、そのアクチュエータユニットAを保持するユニットホルダーBと、そのユニットホルダーBに装着され、要素臭カプセル4a〜4pを備える要素臭カートリッジ5とから構成される。
図2に示されるようにアクチュエータユニットAは、本体ベースA1に取り付けたポンプ固定ベースA2にモ−タポンプ2を固定して備える。さらに本体ベースA1にチューブ固定ブロックA3を介して取り付けたバルブ固定ベースA4にバルブ装置3が取り付けられる。また本体ベースA1にはチューブ固定ブロックA3及びバルブ固定ベースA4に差し渡して1対のモータドライバ基板A5が取り付けられると共に、AC電源基板A6及びUSB基板A7が取り付けられる。
図3は、アクチュエータユニットAに取り付けるバルブ装置3及びモ−タポンプ2を示す拡大斜視図である。
図3に示すように、バルブ装置3は平板状の基板6を一端部に備えた長方形状の基台7を有し、基板6は、円弧状の外周面6Aを有する。
図4(a)(b)に示すように、基板6は、円弧状の外周面6Aを介し表面6Bと裏面6Cを有する。
図4(a)に示すように基板6は、表面6Bに各8個である2列のノズル8A1〜8A8,8B1〜8B8を基板6の円周方向に配列し突設する。
図4(b)に示すように基板6は、裏面6Cに各ノズルの開口9を形成しており、各ノズルは基板6を貫通する。
図5に示すように各ノズル8Aは円周α上に配置され、一方各ノズル8Bは円周β上に配置される。円周αと円周βとは、基板6の中心からの径が相互に異なりα>βの関係にある。また、各ノズル8Aは円周α上に均一な位相差αを設けて配置され、同様に各ノズル8Bは円周β上に均一な位相差βを設けて配置されてなる。
さらに、各ノズル8Aが配置される円周α上の位置と各ノズル8Bが配置される円周β上の位置とは位相が異なるようにされており、例えば図示の実施の形態では各ノズル8Aと各ノズル8Bとには位相差すなわちノズル配置の偏奇δが設けられる。
各ノズル8A及び各ノズル8Bがこの様に配置される結果、基板6の外周面6Aの小さな領域に多くの各ノズル8A及び各ノズル8Bを相互に近接して配置することが可能となる。
図6にバルブ装置3の拡大断面図を示すように基台7には、基板6と対向するように保持板10が立設されており、この保持板10の上端部に形成された開口11内に回転自在な駆動軸12が挿通され、この駆動軸12のハウジング12Aがねじ13,13によって保持板10に固定される。
駆動軸12の基端側は、遊星歯車機構を備えた減速機14を介して駆動手段であるステッピングモ−タ15の出力軸15Aに接続されており、このステッピングモ−タ15の正逆いずれかの方向の駆動によって駆動軸12は正逆いずれかの方向に回転される。
また、基板6の各ノズル8A, 8Bが突設されている表面6Bに対して反対側の表面6Cの中心部には、円柱状をなすガイド突起16が駆動軸12の方向に突出するように駆動軸12と同軸的に突設されている。
また、駆動軸12の先端側には、回動板17が取り付けられ、この回動板17が駆動軸12と一体に正逆いずれかの方向に回転される。また、基板6と回動板17との間には、ノズル切替板18が介装され、このノズル切替板18の中心部には、回動板17の方向に突出し、回動板17の表面17Aに当接するボス19が突設されている。このボス19の内径はガイド突起16の外径とほぼ等しくされており、このボス19は、ガイド突起16に対し相対回転可能に嵌合されている。
また、回動板17の表面17Aには、他の表面17B側に向けて凹となる凹部20が形成されており、この凹部20には、ノズル切替板18に突設された突起21が密に嵌合される。
この様に回動板17の凹部20とノズル切替板18の突起21が嵌合されることによって回動板17とノズル切替板18とが一体に回動される。
図3に示すようにバルブ装置3の近傍には、バルブ装置3にエアを供給するためのモ−タポンプ2が配設されており、このモ−タポンプ2の吐出側管路22には、可撓性を有する樹脂材料によって捩り可能とされている吸入側流路23が装着されている。
図4(b)に示すように回動板17には、吸入側流路23が挿通される開口24が形成されている。
一方、吸入側流路23に対向する部位のノズル切替板18には、吸入側流路23に対向する突起25が形成されており、この突起25には、吸入側流路23に連通する流路26が形成されている。そして、吸入側流路23と突起25とは、流路26が吸入側流路23と連通されるようにして接続されている。また、流路26内には、この流路をノズル8A, 8Bのいずれか1個と連通するためのポート27が形成されている。このポート27は、外側のノズル8Aおよび内側のノズル8Bといずれも連通しうるようになっているが、外側のノズル8Aおよび内側のノズル8Bは基板の円周方向における位置が異なるため、常に1個のノズル8と連通しうるようになっている。
さらに突起25の外側面には開口24内側に固定されるブッシュ28が嵌合され、さらにこのブッシュ28の外側には突起25と間隔を隔てて圧縮状態とされたコイルばね28Aが、両端を回動板17とノズル切替板18とに圧接するように配設される。
したがって吸入側流路23はこの開口24内側に固定されるブッシュ28内側でノズル切替板18の突起25に形成された流路26と連通する。またばね28Aによってノズル切替板18が基板6に圧接され、ポート27からのエア漏洩が防止される。
図4(b)に示すように基板6の下端部には、回動板17および ノズル切替板18の原点位置を検出するための原点センサ29が配設され、これに応じて回動板17には、原点センサ29によって検出される被検出体30が配設される。
また図6に示すように原点センサ29は、バルブ装置3およびモ−タポンプ2の制御を行う例えばCPUである制御手段31に接続される。
以上の本発明の調香器1を構成するアクチュエータユニットAに取り付けられるバルブ装置3は以下のように動作する。
吸入側流路23を連通すべきノズル8が設定されると、制御手段31からの制御信号によって原点センサ29が被検出体30を検出して回動板17およびノズル切替板18の原点からの回転角度が検出され、その検出された回転角度との関係でステッピングモ−タ15が所定のステップ数だけ駆動して、所望のノズル8とポート27とが対向するまで回動板17およびノズル切替板18を回動させる。
所望のノズル8とポート27とが対向したら、ステッピングモ−タ15の駆動が停止されると共にモ−タポンプ2が駆動されて、モ−タポンプ2の吐出側管路22から吸入側流路23にエアが供給される。これによって、吸入側流路23及びノズル切替板18の突起25の流路26及びポート27を介して選択された特定のノズル8にエアが供給される。供給されたエアは、選択された特定のノズル8から対応する排出側流路を介して、アクチュエータユニットAを保持するユニットホルダーBに装着された要素臭カートリッジ5の要素臭カプセル4a〜4pのいずれかに供給される。
このようにして、所定量のエアが、特定のノズル8から対応する排出側流路を介して、要素臭カートリッジ5の要素臭カプセル4a〜4pのいずれかに供給されたら、モ−タポンプ2の駆動を停止して、特定の要素臭カプセル4a〜4pへのエアの供給を停止し、つぎにエアを供給すべき所望のノズル8をポート27と対向するように、再度ステッピングモ−タ15を所定のステップ数だけ駆動する。
以上説明したように、バルブ装置3によれば、基板6に、2列にわたって円周上に複数個のノズル8が配設されているので、コンパクトに構成でき、また、所望のノズル8をポート27と対向するように回動板17およびノズル切替板18を回動させる距離が小さく、短い時間で簡単に所望のノズル8をポート27と対向させることができる。
次にアクチュエータユニットAを保持するユニットホルダーBに装着され、要素臭カプセル4a〜4pを備える要素臭カートリッジ5について説明する。
図7に示すように、円筒状の要素臭カートリッジ5にはその一端面5aから他端面5bに貫通する長円筒状の要素臭カプセル4a〜4pが設けられ、この要素臭カプセル4a〜4pに匂いの基となる香料を丸薬状にしてなる各要素臭源が収納される。
図7(b)に示すように要素臭カプセル4a〜4pは円周α及び円周β上に配置され、円周αと円周βとは、端面5a、5bの中心からの径が相互に異なりα>βの関係にある。また、要素臭カプセル4a〜4pは円周α及び円周β上に均一な位相差α若しくは位相差βを設けて配置される。
さらに、要素臭カプセル4a〜4pが配置される円周α上の位置と円周β上の位置とは位相が異なるようにされており、例えば図示の実施の形態では円周α上の要素臭カプセル4と円周β上の要素臭カプセル4とには位相差すなわち偏奇δが設けられる。
要素臭カプセル4a〜4pがこの様に配置される結果、要素臭カートリッジ5の一端面5a及び他端面5bの小さな領域に多くの要素臭カプセル4a〜4pを相互に近接して配置することが可能となる。
次に、バルブ装置3を備えるアクチュエータユニットAを保持し、要素臭カートリッジ5が装着されるユニットホルダーBにつき説明する。
図8に示すように、ユニットホルダーBは基板部B1と、この基板部B1に対向し、要素臭カートリッジ5を装着するカートリッジ装着部B2と、基板部B1とカートリッジ装着部B2とが両端部に取り付けられる側壁部B3とよりなり、その全体を筐体状にしてなる。
カートリッジ装着部B2は要素臭カートリッジ5が装着される外側面は要素臭カートリッジ5に対応する凹凸状に形成され、またその外側面周縁に突起部B4a,B4b,B4cが立設されその突起部部B4a,B4b,B4cによって要素臭カートリッジ5がカートリッジ装着部B2の外面に保持される。
またカートリッジ装着部B2にはその外面に要素臭カートリッジ5の要素臭カプセル4a〜4pに対応する位置に要素臭カプセル装着凹部32a〜32pが形成され、その要素臭カプセル装着凹部32a〜32pは、その内側底部がノズル部33a〜33pとされており、係るノズル部33a〜33pを介して各要素臭カプセル装着凹部32a〜32p及び各要素臭カプセル4a〜4pがバルブ装置3のノズル8A(8A1,8A2・・・8A8)若しくはノズル8B(8B1, 8B2・・・8B8)のいずれかに、第一排出側流路34a、第二排出側流路34b、第三排出側流路34c、第四排出側流路34d、第五排出側流路34e、第六排出側流路34f・・・第十六排出側流路34pによって接続される。
それによってモ−タポンプ2によって発生し、排出側流路34a〜34pを経由してノズル部33a〜33p及び各要素臭カプセル装着凹部32a〜32pを介して各要素臭カプセル4a〜4pに導入された空気が、各要素臭カプセル4a〜4pに収納された匂いの基になる香料を丸薬状にしてなる各要素臭源の表面に当たり、香料を揮発させて匂いを発生させ、発生させた複数の匂いを混合することによって所望の匂いを得ることができる。
以上の本発明の調香器1は、排出側流路34a〜34pの位置が、各要素臭カプセル4a〜4pの前にあり、この構成によって排出側流路34a〜34pに匂いが残臭することがない。従って、発生する匂いを変える毎にバルブ装置3に残臭した匂いを消す必要がないので、短時間で所望の匂いを発生することが可能となる。
本発明の調香器1は、以上に説明したように、排出側流路34a〜34pの開閉によって要素臭カプセル4a〜4pで発生した匂いの混合比(調香比)を変えることを可能にしてなる。
以下に、係る本発明の調香器1を用いて行う調香方法を説明する。
要素臭カプセル4aの匂いを50%、要素臭カプセル4bの匂いを50%とする場合は、排出側流路34aの単位時間当たりの連通回数を10回、排出側流路34bの単位時間当たりの連通回数を10回とする。
要素臭カプセル4aの匂いを5%、要素臭カプセル4bの匂いを10%、要素臭カプセル4cの匂いを10%、要素臭カプセル4dの匂いを15%、要素臭カプセル4eの匂いを50%、要素臭カプセル4fの匂いを10%とする特定の匂い或いは香りを発生させるためには、それぞれ排出側流路34aを1回、排出側流路34bを2回、排出側流路34cを2回、排出側流路34dを3回、排出側流路34eを10回、排出側流路34fを2回開閉すれば良い。ただし、連通回数は単位時間当たりの回数である。このように、特定の匂いのレシピは、各排出側流路の単位時間当たりの連通回数として構成され、簡便で扱い易いレシピとなる。
特定の匂いを得るための要素臭の混合比とバルブ装置3の各ノズル8の連通回数の比は等しく、例えば、要素臭カプセル4aの匂いを50%、要素臭カプセル4bの匂いを50%の場合は、混合比は1:1であり、これをバルブ装置3の各ノズル8の連通回数の比とすると1:1となる。さらに、要素臭カプセル4aの匂いを5%、要素臭カプセル4bの匂いを10%、要素臭カプセル4cの匂いを10%、要素臭カプセル4dの匂いを15%、要素臭カプセル4eの匂いを50%、要素臭カプセル4fの匂いを10%とする場合、バルブ装置3の各ノズル8の連通回数の比は5:10:10:15:50:10=1:2:2:3:10:2となる。
さらに、匂いの混合比は、各排出側流路の単位時間当たりの連通時間の比にも等しい。例えば、要素臭カプセル4aの匂いを50%、要素臭カプセル4bの匂いを50%の場合は、混合比は1:1であり、バルブ装置3の各ノズル8の連通時間は1:1となる。さらに、要素臭カプセル4aの匂いを5%、要素臭カプセル4bの匂いを10%、要素臭カプセル4cの匂いを10%、要素臭カプセル4dの匂いを15%、要素臭カプセル4eの匂いを50%、要素臭カプセル4fの匂いを10%とする場合、5:10:10:15:50:10=1:2:2:3:10:2であり、これをバルブ装置3の各ノズル8の連通時間の比で見ると、50:100:100:150:500:100=1:2:2:3:10:2となる。すなわち本発明の調香器では、匂いの混合比とバルブ装置3の各ノズル8の単位時間当たりの連通回数の比及び匂いの混合比とバルブ装置3の各ノズル8の単位時間当たりの連通時間の比は等しくなる。
インターネットで特定の匂いのレシピを配信する場合、必要な情報は要素臭カプセル4a〜4p(香料)のデータと各排出側流路の連通回数、或いは連通時間だけであるので、配信する側では取り扱い易いデータであり、他の送信する情報に簡単に組み入れることが可能である。本願調香器を所有して居室などでインターネットからレシピをダウンロードする場合は、受信するレシピのデータが簡単な故に、雑音の影響を受け難く調香器の誤動作という問題を回避することが可能である。
係るデータは、例えば、薔薇の匂いであれば要素臭カプセル2aは20%(4回、200msec)、要素臭カプセル2bは30%(6回、300msec)、要素臭カプセル2fは50%(10回、500msec)という具合である。()内の数値は前述のバルブ装置3の各ノズル8の連通回数と連通時間である。合成できる匂いとして、レモン、グレープフルーツ、ローズ、サンダルウッド、ラベンダーなど多種である。それらのデータは、所謂レシピとして保存しておくことが可能で、そのデータを用いて他の調香器からも全く同じ匂いを発生させることが可能なこととなる。
さらに本発明の調香器1では空気の温度によって、バルブ装置3の各ノズル8の単位時間当たりの連通回数に補正を加えるようにし、それによって各要素臭カプセル4a〜4pに導入する空気の量に補正を加えることができる。各要素臭カプセル4a〜4pに格納された香料の種類は様々であり、一般に、導入する空気(香料に吹き付けられる空気)の温度が高いと香料は揮発し易く、その結果匂いの濃度が増し、逆に、空気の温度が低いと香料は揮発し難く、その結果匂いの濃度が減る傾向にある。本発明の調香器1では空気の温度に依存する係る変動を緩和することができる。
図9は、温度補正を行って匂いを発生させ、同時に、音及び光を発生させるフローチャートである。まず、温度補正を行うか否か決める(S1)。行わない場合には音の発生を行うか否か(S5)に移行する。温度補正を行う場合には、調香器内の温度を読み込む(S2)。温度計測手段としてはサーミスタが用いられ、調香器内の特定の場所に設置されている。調香器1内は各要素臭カプセル4a〜4pを含めサーミスタで計測した温度に均一になっていると仮定する。この計測した温度と予め作成した温度補償テーブルに基づいて、補正値を読み込む(S3)。そして、特定の混合比で混合するために各排出側流路毎に決定された連通回数に、上記の補正値を加えて最終的なバルブ装置3の各ノズル8の連通回数を決定する(S4)。
次に、音の発生を行うか否かを決定する(S5)。音を発生しない場合は、光の発生を行うか否か(S7)に移行する。音の発生を行う場合は、音の発生パターンを決定する(S6)。音の発生パターンを決定するとは、匂いの発生に合わせて流す音楽を決定することを意味する。匂いに合わせて気分が和む音楽を流したり、陽気にさせる音楽を流したりしても良い。
次に、光の発生を行うか否かを決定する(S7)。光の発生を行わない場合は、匂いの発生動作に移行する。光を発生させる場合は、光の発生パターンを決定する(S8)。光の発生パターンを決定するとは、匂いの発生に合わせて、LEDをどのように発光させるかを決定することであり、例えば赤青緑の3原色のLEDをグラデーションを付して点灯することができる。
本発明の一実施形態の調香器の全体斜視図である。 図1に示す実施形態の調香器の(a)部分拡大斜視図、(b)平面図、(c)左側面図及び(d)右側面図である。 図1に示す実施形態の調香器の部分拡大斜視図である。 同じく図1に示す実施形態の調香器の(a)別の部分拡大斜視図、(b)さらに別の部分拡大斜視図である。 図1に示す実施形態の調香器の部分拡大模式図である。 図1に示す実施形態の調香器の部分断面図である。 図1に示す実施形態の調香器の(a)部分拡大斜視図、(b)側面図、(c)正面図である。 図1に示す実施形態の調香器の(a)側面図、(b)正面図である。 図1に示す実施形態の調香器を用いた調香方法における温度補正のフローチャートである。
符号の説明
1・・・調香器、2・・・モ−タポンプ、A・・・アクチュエータユニット、B・・・ユニットホルダー、5・・・要素臭カートリッジ、4a〜4p・・・要素臭カプセル、3・・・バルブ装置、23・・・吸入側流路、8・・・ノズル、31・・・制御手段、29・・・原点センサ、30・・・被検出体、17・・・回動板、18・・・ノズル切替板、15・・・ステッピングモ−タ、27・・・ポート、22・・・吐出側管路。

Claims (9)

  1. 空気を供給するポンプと、前記ポンプに接続される吸入側流路と、その吸入側流路に連通される複数の排出側流路と、その複数の排出側流路の各々に連通される香料を収納した要素臭カプセルとを有し、
    前記複数の排出側流路から選択された排出側流路に前記吸入側流路を連通させるバルブ装置を有してなることを特徴とする調香器。
  2. 前記排出側流路と前記吸入側流路とを相対的に変位させて前記排出側流路を順次前記吸入側流路に連通させる連通機構を前記バルブ装置が備える請求項1に記載の調香器。
  3. 前記複数の排出側流路から各排出側流路が選択されて前記吸入側流路と連通される連通回数の比が前記要素臭カプセルで発生された複数の異なる匂いを特定の混合比で混合する混合比に一致するように設定される請求項1または請求項2に記載の調香器。
  4. 前記複数の排出側流路から各排出側流路が選択されて前記吸入側流路と連通される連通時間の比が前記要素臭カプセルで発生された複数の異なる匂いを特定の混合比で混合する混合比に一致するように設定される請求項1または請求項2に記載の調香器。
  5. 基板と、基板面上の円周方向に沿って前記複数の排出側流路のいずれかに連結可能に配列された複数のノズルと、前記基板の前記ノズルと前記排出側流路とが連結される側面部に対する反対側の側面部に対し圧接されると共に前記吸入側流路と連通されたノズル切替部とを有し、前記基板に形成された前記各ノズルの開口を介して前記吸入側流路が特定の前記排出側流路と連通するように前記ノズル切替部を駆動する駆動手段を、前記バルブ装置が備える請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の調香器。
  6. バルブ装置が備える吸入側流路と、複数の排出側流路とを選択的に連通し、吸入側流路に連通された排出側流路を介して複数の要素臭カプセルに空気を供給することを特徴とする調香方法。
  7. 前記排出側流路と前記吸入側流路とを相対的に変位させて前記排出側流路を順次前記吸入側流路に連通させる請求項6に記載の調香方法。
  8. 複数の要素臭カプセルに格納された複数の香料に空気を吹き付け、前記複数の香料を揮発させて複数の匂いを発生させ、当該発生させた複数の匂いを特定の混合比で混合する調香方法であって、前記複数の要素臭カプセルに接続されたバルブ装置が備える吸入側流路と、複数の排出側流路とを選択的に連通させる連通回数の比が前記要素臭カプセルで発生された複数の異なる匂いを特定の混合比で混合する混合比に一致するように設定される請求項6又は請求項7に記載の調香方法。
  9. 複数の要素臭カプセルに格納された複数の香料に空気を吹き付け、前記複数の香料を揮発させて複数の匂いを発生させ、当該発生させた複数の匂いを特定の混合比で混合する調香方法であって、前記複数の要素臭カプセルに接続されたバルブ装置が備える吸入側流路と、複数の排出側流路とを選択的に順次連通させる連通(合計)時間[流路が連通されている状態の(合計)時間](以下これを「連通時間」と記述する。)の比が前記要素臭カプセルで発生された複数の異なる匂いを特定の混合比で混合する混合比に一致するように設定される請求項6又は請求項7に記載の調香方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014230632A (ja) * 2013-05-29 2014-12-11 独立行政法人情報通信研究機構 嗅覚ディスプレイおよびそれに用いる香源カートリッジ
CN109532416A (zh) * 2018-12-27 2019-03-29 广州玖的数码科技有限公司 一种车用气味呈现装置
WO2019082836A1 (ja) * 2017-10-26 2019-05-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 匂い調整システム、匂い調整方法及びプログラム
JP2022520304A (ja) * 2018-11-30 2022-03-30 ファミリー・セルフ・ケア 分配カルーセル

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