JP2009158762A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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賢 杉本
Naoki Obara
直城 小原
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Abstract

【課題】素子分離用の溝の埋め込みにおいて、溝内のシリコン基板や溝形成用のSiNマスクへのエッチングダメージを抑制しつつ、高アスペクト比の溝を良好に埋め込む。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、半導体基板に溝を形成する工程と、前記半導体基板を第1の温度とし、前記溝内に第1シリコン酸化膜を形成する工程と、前記半導体基板を、前記第1の温度よりも低い第2の温度とし、前記第1シリコン酸化膜の一部をドライエッチングする第1ドライエッチング工程と、前記ドライエッチングされた前記第1シリコン酸化膜上に、第2シリコン酸化膜を形成する工程と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、広くは半導体装置の製造方法に関し、特に、埋め込み型の素子分離層を形成する際の、溝部への酸化膜の埋め込みプロセスに関する。
半導体装置の微細化に伴って、STIと呼ばれる埋め込み型の素子分離が採用されている。STIの一般的な形成プロセスは以下のとおりである。半導体基板上に微細加工技術により溝(トレンチ)を形成して、溝内を絶縁膜で埋め込む。溝の埋め込みは、たとえばHDP(高密度プラズマ)−CVD装置でシリコン酸化膜(以下、単に「酸化膜」と称する)を成膜することにより行われる。溝の外部に堆積された酸化膜をCMP技術により除去し、平坦化する。最後に、溝部を形成する際にハードマスクとして使用したSiN膜を除去して、表面平坦化し、電気的に絶縁された所望の半導体領域を得る。電気的に互いに分離された半導体領域を素子形成領域とすることにより、デバイスの集積化を図る。
次に、HDP−CVD装置によるトレンチ内への酸化膜の充填について説明する。一般的に、トレンチを充填するためには、成膜中にトレンチの開口が閉じてしまわないことが必要である。また、半導体同士を電気的に分離するためには、ある程度良質な酸化膜であることが求められる。そして、デバイス作製時の不純物打ち込み等によるダメージに対する耐性(低Wetエッチングレート)が要求される。
HDP−CVD装置は、高密度プラズマ源により比較的低い温度でも良質な酸化膜を形成できる。また、バイアススパッタによりトレンチ開口部へのオーバーハングを抑制することができるため、STI形成のためのトレンチ内への酸化膜の埋め込みに適した成膜装置と考えられている。
しかし、近年のさらなるデバイス集積化により、素子分離を行うトレンチのアスペクト比(開口幅に対する深さの比)が増大してきている。アスペクト比が大きくなるほど、HDP−CVD埋め込み時のオーバーハング形状の抑制が困難になる。
オーバーハング形状が原因で膜中にボイドが発生すること、また、充填される膜の緻密化が阻害され薬液耐性が劣化することが知られている。その後のプロセスにより電気的なショートを引き起こす場合もある。
この問題に対して、近年ではHDP−CVD装置による成膜ステップを2回に分ける方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この方法は、成膜中に形成されたオーバーハングをウェットエッチで除去するというものである。しかし、この方法は、成膜途中にウェーハをいったん成膜チャンバから取り出して、フッ酸によりシリコン酸化膜のみを選択エッチングするので、スループットが悪化するだけではなく、ウェットエッチング時の半導体側壁の後退、すなわち素子形成領域の縮小が避けられない。
一方で、スループットをそれほど低下させることなく、埋め込みマージンを拡大する方法として、HDP−CVD装置内でドライエッチングを行う方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。この方法は、成膜中に短いドライエッチング(化学反応的かつ物理的ドライエッチング)を実施し、トレンチの開口付近のプロファイルを調整するものである。成膜途中に、同じチャンバ内でドライエッチングのプロセスを介在させることによって、スループットをそれほど低下させることなく、オーバーハングの発生を抑制することができる。
ドライエッチングは、NF3ガスを主にしたHDPプラズマにより行われる。理由として、膜内に炭素(C)、フッ素(F)などの不純物が残らないことが挙げられている。またNF3が通常のCVDチャンバのクリーニングガスであることも、使いやすい理由となっている。
しかし、NF3ガスを主とするHDPエッチングの問題点として、被エッチング膜に対する選択性をほとんど制御できないという問題がある。HDP成膜時の基板温度(500〜700℃)でのNF3エッチングレートの大小関係は、SiO2<Si(Poly)<SiNとなっており、酸化膜の選択エッチングに適用することはできない。
選択エッチングを用いることができない場合、トレンチ内の基板面(Si)やハードマスク(SiN)が露出する直前でエッチングをストップさせなければならず、通常の酸化膜エッチングで必ず行われるオーバーエッチングをすることができない。
ここ数年の高アスペクト化に対しては、埋め込みを最優先するために、HDP−CVD装置内でのNF3エッチング回数を増やす方法が採られ、埋め込みの途中で、3〜5回、あるいはそれ以上のNF3エッチングを入れるのが一般的になってきている。その場合、SiあるいはSiN上に形成されるSiO2膜の膜厚がかなり薄い段階で、選択性のないNF3プラズマによるドライエッチングを行わなければならないことになる。
このとき、Si部またはSiN部へのエッチングダメージがプロセスマージを決定する最も大きな要因となる。特に、トレンチ側壁に形成されるSiO2膜は、平坦部に比べて極端に薄くなるため、トレンチ側壁のシリコン基板に対するダメージが最も懸念される。またSiNハードマスクへのダメージ(膜減り、カケ)も、CMPプロセス時の分離マージンを減少させる要因となる。
特開2002−208629号公報 特開2003−142574号公報
オーバーハング制御用のドライエッチングに伴うダメージは、高アスペクト比のトレンチの埋め込みを気相での酸化膜形成を行う限りにおいて、今後ますます避けられない問題になると思われ、何らかのダメージ抑制手法の導入が必要である。そこで、STI埋め込みプロセスにおいて、アスペクト比の増大に伴って顕在化してきたトレンチ側壁やSiNハードマスクへのエッチングダメージを抑制しつつ、埋め込み時のオーバーハングを抑制する手法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、次の手法を採用する。
(1)トレンチ内への酸化膜の形成プロセスの途中で、成膜時の基板温度(たとえば500〜700℃)よりも十分に低い温度で、ドライエッチングを行う。たとえば、HDP−CVD装置を用いた酸化膜成膜プロセスの途中に、NF3ガスを主とするプラズマにより、基板温度400℃以下で酸化膜のドライエッチングを行う。
(2)トレンチ内への酸化膜の形成プロセスの途中で、SiO2と比較してSi又はSiNのエッチングレートが低くなるような条件でドライエッチングを行う。たとえば、HDP−CVD装置を用いた酸化膜成膜プロセスの途中で、CF系ガスを主とするプラズマによる酸化膜のドライエッチングを行う。
具体的には、本発明の第1の側面では、半導体装置の製造方法は、
半導体基板に溝を形成する工程と、
前記半導体基板を第1の温度とし、前記溝内に第1シリコン酸化膜を形成する工程と、
前記半導体基板を、前記第1の温度よりも低い第2の温度とし、前記第1シリコン酸化膜の一部をドライエッチングする第1ドライエッチング工程と、
前記ドライエッチングされた前記第1シリコン酸化膜上に、第2シリコン酸化膜を形成する工程と、を含む。
例えば、一例として、前記第2の温度は100℃〜400℃であり、前記第1ドライエッチングはNF3ガスを用いて行う。あるいは、別の例として、前記第2の温度を−50℃〜200℃に設定し、前記第1ドライエッチングはCF系ガスを用いて行う。
第2の側面では、半導体装置の製造方法は、
シリコン基板に溝を形成する工程と、
前記溝内に第1シリコン酸化膜を形成する工程と、
前記第1シリコン酸化膜の一部を、前記第1シリコン酸化膜に対するエッチングレートが前記シリコン基板に対するエッチングレートよりも高い条件で、ドライエッチングする工程と、
前記ドライエッチングされた前記第1シリコン酸化膜上に、第2シリコン酸化膜を形成する工程と、を含む。
STIの埋め込みプロセスにおいて、トレンチ側壁のシリコン(Si)や、SiNハードマスクへのプラズマダメージを抑制しつつ、オーバーハングを抑制して、高アスペクト比に対応できる埋め込み手法が実現する。
以下、添付図面を参照して、本発明の良好な実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態の原理を説明するための図である。発明者等は、トレンチ埋め込みプロセスの途中でオーバーハング制御用にNF3ドライエッチングを行う場合、基板を冷却しながらドライエッチングすると、シリコン基板やSiNハードマスクへダメージを抑制しつつ、オーバーハングの形状を制御できることを見出した。それは、基板温度を下げることによってSiO2のSiやSiN対するエッチング選択比を制御できるからである。
図1のグラフにおいて、白のバーは、通常のドライエッチング温度の範囲内である600℃でのNF3エッチング量を示し、ハッチング付きのバーは、実施形態にしたがって基板温度を400℃に冷却してNF3エッチングを行ったときのNF3エッチング量を示す。サンプルとして、ウェーハ上にそれぞれ膜厚100nmのSiN膜を形成したもの、ポリシリコン膜を成膜したもの、およびSiO2膜を形成したものを準備し、エッチングチャンバ内のステージ上に配置して、NF3ガスを導入し、エッチング量を測定したものである。サンプルのエッチング条件は、NF3ガスを流量を300ml/分で10秒間供給し、チャンバ内の圧力を10〜50mTorrとした。ウェーハの冷却は、ウェーハを保持する静電チャックの下方にヘリウムガスを供給して行ったが、コールドプレート等、任意の冷却機構を用いることができる。
図1のグラフから明らかなように、上記の条件でウェーハを冷却せずに通常のエッチング温度(600℃)でドライエッチングしたときは、SiO2膜に対するエッチング量が30.8nmであるのに対し、SiNやSiに対するエッチング量は41.0nmと大きい。このことは、トレンチ内を埋め込む酸化膜のオーバーハング制御用にNF3エッチングする場合、トレンチ側壁のシリコンやSiNハードマスクに対するダメージが大きいことを意味する。
これに対して、実施形態のようにウェーハを400℃に冷却したときは、SiO2に対するNF3エッチング量が23.9nmであるのに対し、Poly−Siに対するNF3エッチング量が31.2nmと、その差を小さく抑えることができ、トレンチ側壁におけるオーバーエッチングマージンを大きくとることができる。また、SiNに対するNF3エッチング量は冷却なしのときと大差はないが、SiO2に対するNF3エッチング量が低減されていることから、エッチング条件を調整することで、SiNハードマスクが露出する直前でNF3ドライエッチングを停止する制御がしやすくなる。
図2〜図4は、本発明の一実施形態による半導体装置の製造工程図である。実施形態では、図1の原理を利用して、トレンチ埋め込みプロセスの途中で、基板を冷却してNF3ドライエッチングを行って、オーバーハングを抑制する。
まず、図2(A)に示すように、シリコン基板11上に、熱酸化膜12と、エッチングマスクとなるSiN膜(シリコン窒化膜)を形成し、フォトリソグラフィ法により、所定の開口パターン14を有するSiNハードマスク13を形成する。SiNハードマスク13の加工時に、熱酸化膜12もエッチング除去し、シリコン基板11を露出させる。SiNハードマスクの開口幅は、70nm〜130nmである。
次に、図2(B)に示すように、SiNハードマスク13を用いてドライエッチングを行い、トレンチ15を形成する。エッチングは、たとえばHBrと酸素を含む混合ガスを用いて、たとえば圧力1〜100Pa、周波数13.56MHzでRIEを行なう。これにより、深さが100〜350nm、角度が80〜90°の順テーパのトレンチ15が形成される。
次に、図2(C)に示すように、基板温度を500℃〜700℃、ここでは例えば600℃として埋め込み酸化膜16を成膜する。埋め込み酸化膜をHDP−CVD装置で成膜する場合は、便宜上、「HDP酸化膜16」と称する。なお、図示はしないがHDP酸化膜16の形成に先立って、トレンチ内壁に膜厚5nm程度の薄い膜熱酸化を形成してもよい。HDP酸化膜16の成長は、トレンチ15の上方にHDP酸化膜16が張り出して、トレンチ開口をふさぐ前に、いったん停止する。このとき、高アスペクト比でトレンチ15を形成しているので、破線のサークルで示すように、トレンチ15の上方にオーバーハングAが形成され、トレンチ内に空洞部17が生じている。
次に、図3(D)に示すように、基板温度を400℃以下、好ましくは100℃〜300℃の範囲に冷却して、NF3ドライエッチングを行う。NF3ドライエッチングは、HDP−CVD処理を行う同じチャンバ内で行ってもよいし、ドライエッチング専用のチャンバ内に移して行ってもよい。NF3ドライエッチングは、埋め込み用の開口をなるべく広くとりたいので、SiNハードマスク13の側面と、シリコン基板11(トレンチ15の側壁)が露出する直前まで行うのが望ましい。この実施例でのエッチング条件は、チャンバ内の圧力を10〜50mTorrに設定し、基板温度300℃、NF3ガスを300ml/分で4秒間供給した。
基板温度を400℃以下に冷却しながらNF3ドライエッチングを行っているので、HDP−CVD酸化膜16に対するエッチング制御を行いやすい。また、SiO2に対するエッチングレートと、Siに対するエッチングレートの差が大きくないので、トレンチ側壁が露出する直前でNF3ドライエッチングを停止する場合の時間制御が行いやすい。NF3ドライエッチングにより、オーバーハングAが除去され、トレンチの底部にHDP酸化膜16が残る。
次に、図3(E)に示すように、HDP酸化膜18の成膜を再開し、トレンチ15を完全に埋め込む。便宜上、NF3ドライエッチング工程を一回のみ図示するが、基板冷却下でのNF3ドライエッチングと、HDP酸化膜の堆積を、2回以上繰り返すのが望ましい。これによって、高アスペクト比のトレンチを埋め込む場合でも、ボイドを確実に解消し、緻密で良質の埋め込み酸化膜を形成することができる。
次に、図4(F)に示すように、HDP酸化膜18をCMPして平坦化する。このときSiNハードマスク13はストッパの役割を果たす。続いて、図4(G)に示すように、SiNハードマスク13と熱酸化膜12をウェットエッチングにより除去し、トレンチへの酸化膜埋め込みプロセスが完了する。これにより、電気的に絶縁された素子形成領域を区画するSTI領域19が完成する。その後は、図示しないが、STI領域19で区画される素子形成領域に所望の導電型のウェルを形成し、トランジスタ等の素子を形成する。
図5は、図2〜図4の方法に従って作製したSTI構造の画像である。この画像では、基板温度300℃でのNF3ドライエッチングを5回繰り返した後の埋め込み状態を示す。トレンチ深さDは330nm、トレンチ開口幅Wは80nm、SiNハードマスクの高さHは50nmである。アスペクト比は4以上である。この画像から明らかなように、トレンチ側壁のSiに対するダメージはほとんどなく、また、SiNハードマスクの形状も良好に維持されている。
図6は、比較例として、従来の手法により、基板を冷却せずに600℃のNF3ドライエッチングでオーバーハング制御したときの埋め込み状態を示す画像である。図6(A)はシリコン基板へのNF3エッチングダメージを、図6(B)はSiNハードマスクへのNF3エッチングダメージを示す。図6(A)では、矢印Bで示すように、トレンチの開口から1/3程度の深さにかけてトレンチ内壁のシリコンが侵蝕されている。その結果、トレンチ開口幅の設計寸法が80nmであったにもかかわらず、最終的には100〜120nmに拡がっている。図6(B)では、SiNハードマスクの肩がカケてしまっている。
このように、実施形態の方法によれば、シリコン基板やSiNハードマスクへのプラズマダメージを低減しつつ、オーバーハングを制御性よく除去し、埋め込み信頼性の高い素子分離層を形成することができる。
図7は、上述した実施形態で用いる成膜/エッチング装置20の概略構成図である。この例では、HDP酸化膜の成膜と、NF3エッチングを同じチャンバで行うのではなく、それぞれ専用のチャンバを設け、これらのチャンバを密閉された搬送室を介して結合(クラスタリング)する。
図7の例では、成膜/エッチング装置20は、成膜チャンバ23とエッチングチャンバ24と、これらのチャンバ間に位置する搬送室21と、搬送室21に処理対象となるウェーハ31をカセットごと搬入するロードロックチャンバ22を含む。成膜チャンバ23は酸化膜形成用のチャンバであり、たとえば、HDP−CVDチャンバ23である。エッチングチャンバは、酸化膜除去用のエッチングチャンバであり、複数種類のエッチングガスを供給する供給官(不図示)を有する。
トレンチが形成されたウェーハ31は、搬送チャンバ21内に設置される搬送モジュール(ロボット)によって、ロードロックチャンバ21からHDP−CVDチャンバ23に搬入、設置されて、酸化膜が形成される。オーバーハングがつながってトレンチ開口部が隠れる前にHDP酸化膜の成膜を止め、搬送モジュールによって、ウェーハ31をHDP−CVDチャンバ23からエッチングチャンバ24に搬送する。エッチングチャンバ24はウェーハ冷却機構を有し、ウェーハ温度を400℃以下に冷却しながら、NF3エッチングガスでオーバーハングをエッチングする。トレンチの形状を規定するSiNハードマスの端面が露出した時点でエッチングを止める。搬送室21を介して、再度ウェーハ31をエッチングチャンバ24からHDP−CVDチャンバ23に戻して、HDP酸化膜を形成し、トレンチの残りの部分を埋め込む。HDP−CVDチャンバ23内では、従前のHDP酸化膜の成膜条件が維持されている。
このように、オーバーハング制御用のエッチングチャンバ24が、搬送室21を介してHDP−CVDチャンバと接合されているため、スループットを大幅に低下させることなく、枚葉連続プロセスを実施することができる。
上述した実施例では、オーバーハング制御用のエッチングガスとしてNF3ガスを使用した。NF3ガスは、通常のエッチング温度では、SiO2に対するエッチングレートに比べて、シリコン(Si)や窒化膜(SiN)に対するエッチングレートが高く、Si上又はSiN上のSiO2膜を選択エッチするときの制御が困難であるところ、実施例では、基板温度を制御することによって、SiO2膜の選択エッチの制御性を向上した。
別の実施例として、SiO2のエッチング量よりも、SiやSiNのエッチング量が少なくなるようなエッチングガスを用いて、オーバーハングをエッチング除去する。たとえばCF系のガスを主とするプラズマで酸化膜をドライエッチすることが考えられる。このときも、基板温度を、直前に行っていたHDP酸化膜の成膜温度よりも十分に低くする。
図8は、オーバーハング制御用のエッチングガスとしてCF系ガスを主としたSiO2選択エッチングを説明する概略図である。SiO2、Si、SiNのエッチング量は、供給ガスの比率(たとえはCの含有比率、Hの含有比率等)を調整することによって、変化する。実施例では、図7のようなクラスター型の成膜/エッチング装置20を用いて、HDP酸化膜の成膜プロセスの途中に、数回のCF系のガスによるドライエッチングを挿入して、オーバーハング形状を制御する。
エッチングガスは、例えばC5F8、C5F8、C4F8、C4F6、C5F8、C3F6、C2F4等の、C(炭素)とF(フッ素)を含むガスに、O2、Ar等を添加したガスを用いる。さらに、H(水素)を含むCHF3、CH2F2等を添加してもよい。
基板温度は、オーバーハングのエッチング中にデポ膜が付着しないように、200℃以下、好ましくは−50℃〜100℃の範囲に設定する。実施例では、エッチングガスの炭素(C)/フッ素(F)比率を2:3とした。この場合、CF系ガスのSiやSiNに対するエッチングレートよりも、SiO2に対するエッチングレートの方が高いので、トレンチ上部やSiNハードマスクの側面が露出するまでオーバーハング制御用のエッチングを行っても、露出したトレンチ側壁のシリコンや、SiNハードマスクに対するエッチングダメージは少ない。
以上述べたように、本発明の実施形態によれば、STIの埋め込みプロセスにおいて、トレンチ側壁のSi基板や、SiNハードマスクへのエッチングダメージを抑制しつつ、高アスペクト比のトレンチの埋め込みを制御性よく行うことができる。
最後に以上の説明に対して、以下の付記を付け加える。
(付記1)半導体基板に溝を形成する工程と、
前記半導体基板を第1の温度とし、前記溝内に第1シリコン酸化膜を形成する工程と、
前記半導体基板を、前記第1の温度よりも低い第2の温度とし、前記第1シリコン酸化膜の一部をドライエッチングする第1ドライエッチング工程と、
前記ドライエッチングされた前記第1シリコン酸化膜上に、第2シリコン酸化膜を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2)前記第2の温度は100℃〜400℃であり、前記第1ドライエッチングはNF3ガスを用いて行うことを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3)前記第2の温度は−50℃〜200℃であり、前記第1ドライエッチングはCF系ガスを用いて行うことを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4)前記第2シリコン酸化膜を形成する工程の後、
前記第2シリコン酸化膜を、前記第1の温度より低い第3の温度でドライエッチングする第2ドライエッチング工程と、
前記ドライエッチングされた第2シリコン酸化膜上に、第3シリコン酸化膜を形成する工程と、
をさらに有することを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記5)前記第1ドライエッチング工程と、前記第1シリコン酸化膜の形成工程は、密閉された搬送室を介して互いに結合される異なるチャンバ内で行われることを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記6)前記第1シリコン酸化膜は高密度プラズマ法で成膜されることを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記7)前記第1の温度は500℃〜700℃であることを特徴とする付記1乃至6いずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)シリコン基板に溝を形成する工程と、
前記溝内に第1シリコン酸化膜を形成する工程と、
前記第1シリコン酸化膜の一部を、前記第1シリコン酸化膜に対するエッチングレートが前記シリコン基板に対するエッチングレートよりも高い条件で、ドライエッチングする工程と、
前記ドライエッチングされた前記第1シリコン酸化膜上に、第2シリコン酸化膜を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
NF3エッチング時に基板冷却を行うことによるエッチングレートの変化を示すグラフである。 本発明の一実施形態の半導体装置の製造工程図(その1)である。 本発明の一実施形態の半導体装置の製造工程図(その2)である。 本発明の一実施形態の半導体装置の製造工程図(その3)である。 実施形態の手法によるSTI埋め込み後の写真である。 比較例として、基板冷却を行わずにオーバーハング制御用のエッチングを行ったときのSTI埋め込み後の写真である。 実施形態で用いる成膜/エッチング装置の概略構成図である。 実施形態において、オーバーハング制御用のエッチングガスとしてCF系ガスを用いるときの被エッチング材料のエッチングレートの相違を示すグラフである。
符号の説明
1 半導体装置
11 半導体基板(シリコン基板)
12 熱酸化膜
13 SiNハードマスク
15 トレンチ(溝)
16 埋め込み酸化膜(第1埋め込み酸化膜)
18 埋め込み酸化膜(第2埋め込み酸化膜)
19 STI領域
20 成膜/エッチング装置
21 搬送室
23 成膜チャンバ(HDP−CVDチャンバ)
24 エッチングチャンバ
A オーバーハング
B、C エッチングダメージ

Claims (5)

  1. 半導体基板に溝を形成する工程と、
    前記半導体基板を第1の温度とし、前記溝内に第1シリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記半導体基板を、前記第1の温度よりも低い第2の温度とし、前記第1シリコン酸化膜の一部をドライエッチングする第1ドライエッチング工程と、
    前記ドライエッチングされた前記第1シリコン酸化膜上に、第2シリコン酸化膜を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2の温度は100℃〜400℃であり、前記第1ドライエッチングはNF3ガスを用いて行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2の温度は−50℃〜200℃であり、前記第1ドライエッチングはCF系ガスを用いて行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2シリコン酸化膜を形成する工程の後、
    前記第2シリコン酸化膜を、前記第1の温度より低い第3の温度でドライエッチングする第2ドライエッチング工程と、
    前記ドライエッチングされた第2シリコン酸化膜上に、第3シリコン酸化膜を形成する工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. シリコン基板に溝を形成する工程と、
    前記溝内に第1シリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記第1シリコン酸化膜の一部を、前記第1シリコン酸化膜に対するエッチングレートが前記シリコン基板に対するエッチングレートよりも高い条件で、ドライエッチングする工程と、
    前記ドライエッチングされた前記第1シリコン酸化膜上に、第2シリコン酸化膜を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021049306A1 (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 東京エレクトロン株式会社 成膜方法、成膜装置および成膜システム
US12136545B2 (en) 2020-03-19 2024-11-05 Kokusai Electric Corporation Method of manufacturing semiconductor device, substrate processing apparatus and non-transitory computer-readable recording medium

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021049306A1 (ja) * 2019-09-10 2021-03-18 東京エレクトロン株式会社 成膜方法、成膜装置および成膜システム
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