JP2009156666A - 超音波測定方法及び超音波測定装置 - Google Patents

超音波測定方法及び超音波測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超音波測距装置が複数存在する環境においても、最適な干渉除去を行うことにより、精度の高い位置推定をする。
【解決手段】異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波を複数の受波器で受信し、それぞれの受信信号を生成し、受信信号から複数の閾値を用いて各閾値以上の振幅を有する信号を抽出して、閾値ごとに異なる干渉信号を生成し、干渉信号を所望以外の超音波の符号で拡散処理した後、受信信号から除去して、閾値ごとに干渉信号が除去された受信信号を生成し、干渉信号が除去された受信信号を所望の超音波の符号で逆拡散し、閾値ごとに、逆拡散された受信信号間の最大相関値を求め、閾値ごとに求めた最大相関値が得られた閾値を決定し、決定した閾値に対応する受信信号の受波器への到達時間から、所望の超音波の伝播距離を算出する超音波測定方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波を利用した測定方法及びその装置に関するものである。特に複数超音波信号が混信する環境において位置推定に利用できる。
超音波測距装置は、超音波を送信する超音波送波器と、超音波を受信する超音波受波器を用いて、超音波を送信後、受信するまでにかかった時間から、超音波送波器と超音波受波器の間の距離を推定する。あるいは、超音波送波器から送信された超音波がある対象物で反射して超音波受波器に戻ってくるまでにかかった時間から、ある対象物までの距離を推定することに利用される。
超音波測距装置が複数存在する環境においては、各超音波測距装置が送信する超音波信号が混信するため、そのままでは誤計測を避けられない。そこで、各超音波測距装置の送信するタイミングを相互にずらして混信を防ぐ方法や、各超音波測距装置の超音波信号を異なる符号で符号化することで、区別する方法が用いられている。
前者の送信するタイミングをずらして混信を防ぐ方法は、時分割送信と呼ばれており、簡易な方法として用いられている。しかし、各超音波測距装置が独立している(他の超音波測距装置の送信するタイミングを知らない)場合には適用できない。
後者の方法を適用した従来の超音波測距装置としては、特開2004−108826(特許文献1)において開示された装置が知られている。図24は、特許文献1に記載された従来の超音波測距装置のブロック図を示している。
図24を用いて従来の超音波測距装置102の基本的な動作を説明する。図24において、13は超音波送波器、14は超音波受波器、103は相関器、104はピーク検出器、105はパルス発生器、2は空間に存在する物体、4は超音波送波器13と超音波受波器14との間での超音波の伝搬経路を示している。
最初に、パルス発生器105において超音波送波器13の駆動信号が生成され、超音波送波器13より超音波を空間に送信する。送信された超音波は物体2において反射し、超音波伝搬経路4をとおって超音波受波器14に到達する。前記駆動信号は、各超音波測距装置の超音波信号が混信しても区別できるように、それぞれの超音波信号が異なる符号で符号化されている。混信した信号から所望の信号の符号を解読して取り出すことを考えると、他の信号はまったく似ていない信号であることが望ましい。
人為的に前記の特性を持つように、ある規則に基づいて作られた不規則信号のことを擬似不規則信号という。取り扱いの簡単さから2値信号(「1」と「0」)が利用されることが多い。擬似不規則信号には、M系列、Barker系列、Golay系列が知られている。その中でもM系列はスペクトラム拡散技術を用いた通信システムで用いられる符号、すなわち伝送される情報に対して、雑音状の(ただし識別可能な)搬送波として作用する符号である。符号は「1」と「0」の2値である。
異なるM系列間では、相手が雑音にしかみえないため、所定の受信信号を取り出すには非常に有効である。また、所定の受信信号が複数ある場合は、時間が少しでもずれれば、雑音のようにしかみえないため、混信した受信信号の時系列の中から、どの時刻に存在しているのかがわかる。特許文献1において、前記駆動信号は、スペクトラム拡散によるランダム波(M系列信号)であり、特に符号「1」に対応する周波数と、符号「0」に対応する周波数を異ならせた2進周波数シフトキーイング方式でM系列信号を実現している。
超音波伝搬経路4により超音波受波器14に到達した超音波は、超音波受波器14により電気信号(受信信号)に変換され、相関器103により前記M系列信号との相関値が計算される。次にピーク検出器104において、相関値のピークが求められる。相関値のピーク時刻が、前記M系列信号が超音波伝搬経路4により超音波受波器14に到達した時刻を示している。このピーク時刻から物体2までの距離を求める。
前記M系信号は各超音波測距装置固有の信号であり、他の超音波測距装置から送信された超音波が超音波受波器2に到達しても、相関器103における相関計算においてピークが検出されないため、他の超音波測距装置との混信を防ぐことができる。
一方、携帯電話の分野では、複数の信号が混信する環境においても良好な通信を行うため、送信する符号を冗長にしてエラー訂正に用いる方式や、他の機器の信号を受信信号からあらかじめ減算して干渉を除去する方式があり、後者の方式としては干渉キャンセラ装置が知られている。これは、ユーザごとに異なる符号で符号化された信号間の干渉を基地局で除去するものであり、例えば特許文献2において開示された干渉キャンセラ装置がある。
図25は特許文献2の干渉キャンセラ装置のブロック図である。図25において106は干渉キャンセラブロック、107は復調処理部であり、干渉キャンセラブロック106は、受信信号に遅延を加える遅延処理部108、受信信号から所望の信号以外を抽出する干渉除去部109より構成されている。110は受信信号である。
以下、図25を参照して、干渉キャンセラブロック106の動作を説明する。干渉キャンセラブロック106に入力された入力信号110は、予め知られている所望符号以外の符号(基地局で使用される他の符号)の数に分割され、それぞれ干渉除去部109(N個)に入力される。干渉除去部109では、それぞれに割り当てられた符号を使って、入力信号110に対して逆拡散処理、信号判定、拡散処理を行い所望信号以外の信号成分の一部を複製する。これらの複製された信号は、受信信号110から順次減算され、雑音成分である所望符号以外の信号成分が抑制される。遅延処理部108は干渉除去部109の出力と前記の減算処理を同期させて、各干渉除去部からの複製信号が受信信号110から正しく除去されるための機能を果している。
復調処理部107では、干渉キャンセラブロック106の出力信号を用いて所望符号に対する逆拡散処理および伝送情報(例えば音声)の抽出が行われる。干渉キャンセラブロック106によって所望以外の信号成分は抑制されており、復調処理部107の出力信号の信号品質は大きく向上する。この干渉キャンセラブロック106を多段構成にして一連の処理を複数回繰り返すことによって、さらに干渉除去特性が改善される。
ここで、復調とは携帯電話から送られてきた情報を取り出すことである。携帯電話から送られる情報は、M系列符号のような擬似不規則信号をかけあわせることで、符号化されている。この処理を拡散処理と呼ぶ。
符号化された情報はキャリア(搬送波)と呼ばれる正弦波にのせて発信する。その場合は正弦波の位相(例えば0度と180度)が、符号化された情報の「1」と「0」に相当している。
基地局では、携帯電話からの信号から情報を取り出すために、拡散処理の逆である逆拡散処理を行う。逆拡散処理された信号の位相情報から、「1」に相当するのか「0」に相当するのかを決定する。
図26は干渉除去部109の動作の説明図である。図26において、111は逆拡散ブロックであり、逆拡散手段112、複素共役手段113、伝搬路推定手段114、乗算器115より構成されている。116は判定器、117は拡散ブロックであり、拡散手段118、乗算器119より構成されている。干渉除去部109は、K個(K≧1の整数)のマルチパス伝搬路それぞれに対応して、それぞれK個の逆拡散ブロック111および拡散ブロック117を備えている。マルチパス伝搬路の情報は、あらかじめどんなマルチパスがあるのか予測して用意しておく。
逆拡散手段112は、マルチパス伝搬路の第kパス(1≦k≦Kの整数)に同期したタイミングで第nユーザ(1≦n≦Nの整数)の拡散符号を用いて受信信号の出力を逆拡散する。逆拡散手段112の出力に対し伝搬路推定手段114で推定した伝送路特性を複素共役手段113を介して乗算器115へ送り、キャリア位相同期を行なう。
伝送路推定手段114では、情報を発信する前にパイロット信号とよばれる、既知の情報(例えば101010の繰り返し)を発信する。よって、逆拡散後伝搬路によってどれだけ、信号の大きさが変化したか、また信号がどれだけ遅延したかを推定することができる。推定値は複素数である。この値を使って、マルチパス伝搬路すべての時間ずれを調整する。
乗算器115は、同時にこの複素共役手段113の出力により逆拡散手段112の出力に対してレイク合成(最大比合成)のための振幅重み付けを行なう。レイク合成とは、各パスを伝搬してきた電波は、各パス長の違いによって、時間的にずれて到達する。これを、時間的ずれをなくして加算することにより、感度を向上させることができるものである。
その後、K個のパスそれぞれの乗算器115の出力である重み付けされた検波出力をレイク合成し、判定器116へ出力する。判定器116は、最も確からしい送信シンボル(「1」なのか「0」なのか)を判定する。
また、拡散ブロック117は、K個のパスそれぞれに対して直列に接続される。判定器116の出力に対して、伝搬路推定手段114の出力である伝搬路特性をパス単位に乗算器119にて乗算する。拡散手段118は、乗算器の各パス(第kパス)に同期したタイミングで第nユーザの拡散符号を用いて拡散する。次に拡散手段118のK個の出力である各パスの複製信号を合成し、第nユーザの複製信号を得る。
干渉キャンセラ装置では、予め全ユーザの受信レベルランキングを作成し、各段ではレベルの大きな順に復調及び干渉除去処理を行なう。受信レベルランキングは、受信信号を用いて一度だけ行なう場合と各段で干渉除去信号から逐次行なう場合とがある。
特開2004−108826号公報 特開平10−51353号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載された符号を用いた従来の構成では、同じ環境に存在する超音波測距装置の台数が増加すると、各符号間の相互相関値が増大することでお互いの超音波信号の干渉が増大して距離の計測精度が低下し、最悪計測ができないという課題を有している。
また、超音波測距装置はさまざまな環境に設置して使用することを前提としているので、エリアが固定である携帯電話の基地局のように、伝搬路のプロファイルをあらかじめ用意しておくことができないため、前記特許文献2に記載された従来の構成を、超音波へそのまま適応させることができないという課題を有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、超音波測距装置が複数存在する環境において、他の超音波測距装置による干渉を他の超音波測距装置による干渉が発生した場合のみ最適に除去することにより、計測精度を向上させることを目的とする。
本発明の超音波測定方法は、互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波から、所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定方法であって、
前記互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波を第1および第2の受波器で受信し、それぞれ第1および第2の受信信号を生成するステップ(A1)と、
前記第1および第2の受信信号を、所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で逆拡散処理することにより、少なくとも1つの逆拡散信号を生成するステップ(B1)と、
前記逆拡散信号から複数の閾値を用いて各閾値以上の振幅を有する信号をそれぞれ抽出することにより、前記閾値ごとに異なる干渉信号を生成するステップ(C1)と、
前記干渉信号を所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で拡散処理した後、第1および第2の受信信号から除去することにより、前記閾値ごとに干渉信号が除去された第1および第2の受信信号を生成するステップ(D1)と、
前記干渉信号が除去された第1および第2の受信信号を所望の超音波の符号で逆拡散し、前記閾値ごとに干渉信号が除去され、逆拡散された第1および第2の受信信号を生成するステップ(E1)と、
前記閾値ごとに、前記逆拡散された第1および第2の受信信号間の最大相関値を求めるステップ(F1)と、
前記閾値ごとに求めた最大相関値の最大値が得られた閾値を決定するステップ(G1)と、
前記決定した閾値に対応する前記逆拡散された第1および第2の受信信号の前記第1および第2の受波器への到達時間から、前記所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうちの少なくとも一方を算出するステップ(H1)と、
を包含することを特徴とする。
本発明の超音波測距装置によれば、超音波測距装置が複数存在する環境において、受信した超音波信号に含まれる自身が送信した超音波信号が、他の超音波測距装置から送信された超音波信号と干渉しているのかどうかを判断し、干渉があった場合のみお互いの干渉を最適に除去することにより、精度の高い距離計測をすることができる。
また、所望符号以外の符号で逆拡散した波形から、複数の超音波受波器の受信信号間の相関値を評価関数として決定した閾値を用いて抽出した部分に関して拡散処理を行い受信信号から減算することにより、所望符号以外の符号にかかわる受信信号を抑制し、伝搬路のプロファイルを必要としない干渉除去処理が実現できる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における超音波測距装置が複数存在する環境を示す模式図である。図1において、4台の超音波測距装置S1からS4が配置されている。超音波測距装置S1からS4は、それぞれ独立に運用されており、お互いに情報の送受は行わない。2は超音波測距装置S1の前方に存在する測距の対象となる物体である。また、本環境では壁3も存在している。
以下、超音波測距装置S1の動作を中心に本発明の実施の形態1を詳しく説明する。
超音波測距装置S1は、超音波を物体2にむけて送信し、物体2で反射した超音波を受信することにより、距離計測を行っている。4は直接伝搬経路を示している。
図1に示された環境の場合、超音波測距装置S1には、直接伝搬経路4以外に超音波測距装置S2からの直接伝搬経路5や壁3による反射伝搬経路6、また超音波測距装置S3からの直接伝搬経路7が存在し、各経路を伝搬した超音波が超音波測距装置S1に到達する。超音波測距装置S4からの超音波は、相対距離が遠いため超音波測距装置S1には到達しない。
最初に、超音波測距装置S1からS4の基本的な送受信方式について説明する。各超音波測距装置が送信する超音波はM系列符号によって符号化されている。超音波測距装置S1、超音波測距装置S2、超音波測距装置S3、および超音波測距装置S4はそれぞれ異なるM系列符号で符号化されている。
符号化に用いる変調方式としては、拡散符号の「1」は所定周波数の正弦波に対応させ、拡散符号の「0」は前記正弦波に対して180度位相が反転した同じ周波数の正弦波に対応させる2相位相シフト変調方式を用いる。なおこの所定周波数の正弦波のことを搬送波と呼ぶ。搬送波の周波数は、測定距離や距離分解能に依存して決定される。
また、前記拡散符号の単一の符号内に存在する正弦波の波数は、用いる超音波送波器および超音波受波器の帯域に応じて変更する。帯域が狭い場合には波数を多くし、逆の場合には少なくする。波数は短いほうが、スペクトラム拡散の拡散率が高くなるので、耐雑音性は向上する。
前記M系列符号の次数(M系列符号の長さ)が大きいほど、他のM系列符号との相関が低くなる。よって前記M系列符号の次数は、大きいほど干渉雑音が少ないため好ましい。しかし次数が大きくなるとそれだけ送信する超音波の長さが長くなるため、環境の変化の影響をうけやすくなる。そこで、たとえば最大4台存在する環境においては、7次のM系列を使用し、最大10台存在する環境で用いる場合には9次のM系列を使用するなど、同じ環境に存在する超音波測距装置の台数によってM系列の長さを変更する。例えば、搬送波周波数が40kHzで単一の符号内に存在する正弦波の波数を1とした時、7次のM系列を用いると約3ms程度の長さになる。
図2(a)は、2相位相シフト変調方式(拡散処理)について説明した図である。8は拡散符号(M系列符号)、9は拡散符号8によって拡散されたランダム波(M系列信号)である。横軸の4目盛りを一波長単位として便宜的に正弦波を三角波で表現してある。正弦波1波が符号「1」に相当し、180度反転した正弦波が「0」に相当する。したがってここでは1波長が変調の単位長さとなる。符号「0」は位相を反転させていることから物理的な意味としては「−1」の振幅を示している。しがたって拡散符号は“11−1”として計算上取り扱われる。
図2(b)は、逆拡散処理について説明した図である。図2(b)において波形10は、図2(a)におけるランダム波9を逆拡散処理した結果を示しており、201、202はランダム波9から逆拡散波形10を生成するための演算子を示している。演算子201、202への入力は、図2(a)におけるランダム波9(ここでは受信波と想定)を変調の単位長さである1波長毎の時間系列で取り出したデータ系列(3データ)であり、拡散符号“11−1”をそれぞれのデータの重みとして乗算した後に加算したものである。逆拡散波形10の最高値3を示す部分は演算子201により生成され、最低値―3を示す部分は演算子202により生成される。ここでは演算子201および202を特に説明したが、この演算は演算子をデータ系列上で移動させることにより設定した時間範囲で行われる。
以上のように逆拡散処理とは、変調の単位長さ毎にとりだしたデータ系列に拡散符号列を乗算して和をとることに相当する。このとき理想的な状態では、データ系列と拡散符号列の個々の積は全て同じ値になり、加算後の最高値は拡散系列長に一致する。拡散符号と時間的に一致した時点で、図2(b)のように符号「1」に相当する波形(ここでは三角波)があらわれる。その時の振幅はコードの長さに比例する。また、波形10の最初の部分11は打ち切り誤差と呼ばれる。これは拡散符号を有限の長さで用いたために、データ系列の端部で加算に必要なデータ不足し本来なら0になるべきものが有限値になってしまうために発生するものである。
図1の超音波測距装置S1、超音波測距装置S2、超音波測距装置S3、および超音波測距装置S4はそれぞれお互いの相関が少ない異なる拡散符号で送信超音波を拡散し、受信時に自分の拡散符号で逆拡散することで、自分が送信した波形のみを抽出することができる。しかし、相関が少ない拡散符号であっても、超音波自体が波動としての干渉現象を避けることはできないため、多くの符号が同時に重なる状況においては、拡散波形が本来の波形とは異なるものになってしまい逆拡散処理に大きな影響があらわれる。そのような状況化における処理に関しては後に詳しく説明する。
図3は、図1の超音波測距装置S1からS4の送信間隔の一例を示している。図3中の12は物体2によって反射して超音波測距装置S1に戻ってきた受信波を示す。超音波測距装置S1、S2、S3およびS4は、それぞれの超音波測距装置が送信するタイミングはランダムに設定している。送信するタイミングを一定に設定すると、干渉がおきた場合に、超音波測距装置S1、S2、S3およびS4の位置関係が変わらない限り、干渉状態が常に続いてしまう。このように送信間隔を各超音波測距装置間で別々に、あるいは送波間隔自体をランダムにすることである程度、各送信波の干渉状態を抑制することができる。
次に、図1の超音波測距装置S1からS4の基本構成および動作を説明する。図4は超音波測距装置S1からS4のブロック図4を示している。図4において13は超音波送波器、14は超音波受波器であり、超音波受波器14は、2つの超音波受波器14(1)、14(2)を備えている。15は演算部、16は超音波送信回路、20は超音波受信回路、21は最適干渉除去処理器、22は前処理器、23は距離方位算出器、24は切替器をそれぞれ示している。
図4の基本構成における超音波測距装置S1からS4の動作を説明する。演算部15で作成された駆動信号を超音波送信回路16によって増幅して、超音波送波器13に印加することにより超音波送波器13から物体2に向けて超音波が送信される。超音波受波器14は、2つの超音波受波器14(1)、14(2)を備えており、それぞれの超音波受波器に到達した超音波は電気信号に変換され、超音波受信回路20(1)、20(2)により増幅およびA−D変換され、最適干渉除去処理器21および前処理器22に入力される。前処理器22は、2つの受信信号に対して逆拡散処理を行い、干渉除去が必要であるかを判定する。前処理器22については後で詳しく説明する。
前処理器22において干渉除去が不要と判定された場合、距離方位算出器23で2つの逆拡散処理信号を用いて超音波受波器14(1)、14(2)に対する超音波の到着時刻が求められ、2信号の到着時刻の差および送信開始からの経過時間より物体2との距離と方位が算出される。
前処理器22において干渉除去が必要と判定された場合、最適干渉除去処理器21は2つの受信信号から他の超音波測距装置からの到来超音波の影響を抑制する干渉除去を行う。図1の状況下では、超音波測距装置S1は超音波測距装置S2と超音波測距装置S3から到来する超音波を最適に取り除く処理を行う。最適干渉除去処理については後で詳しく説明する。
最適干渉除去処理が施された2つの逆拡散信号を用いて、距離方位算出器23において超音波受波器14(1)、14(2)に対する超音波の到着時刻が求められ、2信号の到着時刻の差および送信開始からの経過時間より物体2との距離と方位が算出される。
これらの処理の切替は、前処理器22の判定結果により切替器24を切替えることで行われれる。
図4の超音波測距装置S1に使われる超音波の周波数(搬送波周波数)は、最大測定距離(測定限界)と大気中における超音波の減衰特性を考慮して決定する。超音波の周波数が高ければ、波長が短くなるので、伝搬時間測定における時間分解能が向上する。しかし、周波数が高いと、それだけ空中での減衰も大きくなる。例えば5mを測定限界とすれば、物体からの反射波を利用する場合伝搬距離は10mであり、100kHz以下の超音波が適している。本実施の形態では40kHzの超音波を用いる。超音波送波器および超音波受波器としては、圧電セラミックのたわみ振動子を用いた超音波送波器および超音波受波器、あるいはPVDF圧電高分子膜を振動子とした超音波送波器および受波器などが利用できる。
また、超音波送波器14および超音波受波器20の周波数帯域特性が一般的に狭いことを考慮して拡散処理時の変調の単位長さを2波長とした。図5に拡散符号17と対応する超音波送波器14の駆動信号18の一部分を示す。駆動信号18は、拡散符号17の1および0が反転する部分で波形が反転し、位相が180度変化している。拡散符号としては、すでに述べたようにM系列符号を用い、M系列の次数は図1の環境にある超音波測距装置が4台であることを考慮して7次(127符号)を選択した。
次に図6から図15を用いて、前処理器22の動作にについて詳しく説明する。図6は、前処理器22の基本ブロック構成を示している。図6において、25は逆拡散手段、26は復調手段、27はピーク検出用閾値作成手段、28は切替判定手段を示している。前処理器22の入力は2系統であるが、ここでは1系統のみを示す。
超音波受波器14(1)、14(2)の受信信号は受信回路20(1)、20(2)で処理され逆拡散手段25に入力される。図7に逆拡散手段25に入力される受信信号の一例を示す。図7の受信信号29は超音波測距装置S1から送信され、伝搬経路4を経由した受信信号で、かつ超音波測距装置S2、S3およびS4からの超音波は混信していない状態の受信信号である。
図8は、図7における受信信号29を逆拡散手段25で逆拡散処理した逆拡散信号30であり、図9は、図8における逆拡散信号30を復調手段26により復調した復調信号31を示す。ここで復調信号31は、逆拡散信号30の振幅の大きさを示している。復調信号31は、他の超音波測距装置からの到来超音波による干渉がないためピークが明確である。
次に、他の超音波測距装置からの到来超音波が重なった場合に復調結果がどうなるのかを検討した。図10は超音波測距装置S2からの到来超音波が重なって受信された場合の復調信号32を示す。復調信号32は、図9の復調信号31と比較すると、ピーク位置の両側の信号が大きくなって、S/Nが低下している。これは超音波測距装置S2からの発信信号が本来必要としている超音波測距装置S1の発信信号と干渉したことで雑音が増加したためである。
図11は、超音波測距装置S1の発信信号と超音波測距装置S2、S3およびS4の発信信号が時間的に同時に受信された場合における復調手段26にて復調信号33を示す。復調信号33は、復調結果31および復調結果32と比較すると、ピーク位置を明確に特定することができない。多数の超音波測距装置からの発信信号が干渉したことで雑音がさらに増加したためである。
図9から図11の結果から、復調信号31のようにピーク位置が明確な場合、干渉除去をする必要がない。しかし、復調信号33のようにピーク位置が特定できない場合には干渉除去が必要である。
図6におけるピーク検出用閾値作成手段27は、この判定を行うための閾値を作成する。閾値の決定方法は逆拡散処理過程における信号のばらつきを利用する。図2を用いてすでに説明したように、逆拡散処理は変調の単位長さ毎にとりだしたデータ系列に拡散符号列を乗算して和をとることに相当する。拡散符号列はM系列符号であり、1および−1のランダム系列である。このとき実際のデータ系列と対応するM系列符号の積は、データ系列に雑音が無い場合には、すべて同じ値になる。したがって、データ系列と対応する拡散符号列の積のバラツキを加算前に評価すれば、干渉の度合いを評価する指標となる。バラツキが大きい場合は閾値を高くし、バラツキが小さい場合には閾値を低く設定する。バラツキの評価には、例えば標準偏差を用いる。標準偏差の値から閾値に換算するための換算式は、あらかじめ実験により求めておく。
図12は、超音波測距装置S1の発信信号と超音波測距装置S2の発信信号が時間的にほぼ一致した状態で受信された復調信号32(図10)と、ピーク検出用閾値作成手段27によって作成した閾値34を示す。閾値以上の値をピークとして検出することができる。
図13は、超音波測距装置S1の発信信号と超音波測距装置S2、S3およびS4の発信信号が時間的にほぼ一致した状態で受信された復調信号33(図11)と、ピーク検出用閾値作成手段27によって作成した閾値35を示す。閾値以上の値が存在しないので、ピークの検出ができないことを示す。このように、ピーク検出用閾値作成手段27の作成した閾値によって、受信信号の逆拡散後の振幅情報を評価することで、干渉除去が必要かどうかを判断できる。
図14は、超音波測距装置S1の発信信号と超音波測距装置S2の発信信号が干渉し、その後10倍程度の別の超音波測距装置からの超音波が到達した場合の受信信号36を示す。図15は、図14の受信信号36の逆拡散後の復調信号37と、ピーク検出用閾値作成手段27によって作成した閾値38を示す。このように所望の信号よりも大きな信号が混入した場合でも、干渉していなければ間違えることなく、ピークを検出することができる。このようにピークが検出できたかどうかを図6の切替判定手段28で判定する。実際には前処理器22の2系統の入力のうち1つでもピークが検出できなかった場合には干渉除去処理を行う。
つづいて、図16から図23を用いて、他の超音波測距装置からの受信信号を除去する最適干渉除去手段について説明する。図16は、図4における最適干渉除去処理器21の基本ブロック図である。図16において、39は記憶手段、40は窓設定手段、41は干渉除去手段、42は相関手段、43は相関ピーク値比較手段、44は選択手段を示す。
図16において、2つの超音波受波器14(1)、14(2)で受信され受信回路20(1)、20(2)で処理された受信信号は、送信時刻からの経過時刻T1とT2(T1<T2)を設定し、T1からT2までを切り出し記憶手段39において記憶する。
設定時刻T1およびT2は、窓設定手段40において設定する。例えば測定範囲を0.5m〜3mと設定した場合には往復の距離は1m〜6mになる。超音波の空気中での音速約340m/secより、伝搬時間に換算すると約3ms〜約18msになる。さらに7次のM系列は127符号であり搬送波を40kHz、変調の単位長さを2波長とすると、約6msとなり、したがってT1は3ms、T2は24.5ms(18ms+6ms+余裕)と設定される。
図17は図1に示した状況下における超音波測距装置S1の受信信号45の一例を示している。図中のT1からT2までの区間が記憶手段39に記憶される。受信信号45は、2つの超音波受波器14(1)、14(2)ごとにそれぞれ存在する。記憶された受信信号は、図16の左右それぞれ4つの干渉除去手段41に送られる。
次に、干渉除去手段41について詳しく説明する。図18は、干渉除去手段41のひとつのブロック図を示している。図18において、46は逆拡散手段、47は復調手段、48は抽出手段、49は拡散手段、50は遅延手段、51は加算器、52は逆拡散手段、53は記憶手段を示し、逆拡散手段46、復調手段47、抽出手段48、拡散手段49はそれぞれ3系統に分かれている。処理系統の数は動作環境において超音波の干渉が想定される他の超音波測距装置の台数と一致している。図1に示した環境では、4台の超音波測距装置が動作しているため、処理系統の数は3系統になっている。ここでは超音波測距装置S1の動作を説明している。したがって、逆拡散手段46(1)〜(3)では、それぞれ超音波測距装置S2、超音波測距装置S3、および超音波測距装置S4において割り当てられた拡散符号を用いて逆拡散処理が行われる。
図19は、受信信号45が逆拡散手段46に入力された場合の逆拡散信号を示している。図19の上から順に、超音波測距装置S2に割り振られた拡散符号で逆拡散された逆拡散信号54、超音波測距装置S3に割り振られた拡散符号で逆拡散された逆拡散信号55、および超音波測距装置S4に割り振られた拡散符号で逆拡散され逆拡散信号56を示す。逆拡散信号54および逆拡散信号55には固有のピーク57、58および59の存在が認められるが、波形56にはその存在が認められない。これは超音波測距装置S1がこの時刻において超音波測距装置S4から送信された超音波を受信していないことを示している。逆拡散信号54中のピーク57は図1中の超音波伝搬経路5によって、またピーク58は、図1中の壁3の反射による超音波伝搬経路6によって到達した超音波を示している。また、拡散信号55中のピーク59は図1中の超音波伝搬経路7によって到来した超音波を示している。
逆拡散信号54中のピーク57よりも、逆拡散信号55に存在する正弦波59の方が、振幅が小さい。これは図1に示した超音波伝搬経路5よりも超音波伝搬経路7の方が距離が長いためである。また、逆拡散信号54中のピーク57と58ではピーク58のほうが振幅が大きい。これは、超音波測距装置S1と超音波測距装置S2がともに壁3方向に向いていることが原因である。すなわち超音波測距装置S2から超音波測距装置S1にいたる直接超音波伝搬経路は双方の超音波測距装置の送受波器指向性関係で相対感度が低く、壁3を反射する超音波伝搬経路6の場合は各送受信器の感度が高い正面方向に近いため、距離が遠いにも関わらず大きな受信信号となっている。さらに、ピーク57、58および59付近の波形は、それぞれ超音波伝搬経路5、6および7の影響を受けて個別に変化しており、各伝搬経路の特性を反映している。
逆拡散手段46で逆拡散された逆拡散信号を復調手段47において振幅信号に変換する。この時振幅信号は正規化する。次に抽出手段48において、振幅信号に対して閾値を設定し、閾値以上の振幅信号に対応する逆拡散信号を抽出する。4系統の干渉除去手段41A〜Dは、それぞれ抽出手段48の振幅信号に対する設定閾値が異なっている。
図20は、図19に示した逆拡散信号54、55および56の振幅波形であり、それぞれの最大値で正規化した振幅波形を示している。振幅波形60は逆拡散波形54の振幅信号であり、超音波測距装置S2に割り振られた拡散符号に対応する。振幅波形61は逆拡散波形55の振幅信号であり、超音波測距装置S3に割り振られた拡散符号に対応する。振幅波形62は逆拡散波形56の振幅信号であり、超音波測距装置S4に割り振られた拡散符号に対応する。また、63A、63B、63C、63Dは、図16の4系統の干渉除去手段41A〜Dの各抽出手段48に設定される振幅信号に対する閾値を示している。
超音波は空気中で比較的早く減衰するために、音源との距離によってレベル差が大きい。したがって干渉している信号のエネルギーは、それぞれの伝搬経路によって大きく異なる。また、減衰率は周波数によって異なり、周波数が高いほど、減衰率は大きい。よって、伝搬路が長いほど、高い周波数成分が先に減少していくことになる。本発明のようなスペクトル拡散方式は本質的に広い周波数帯域に信号エネルギーを分散させるので伝搬距離の違いによる波形の変化が発生する。さらに、超音波送受波器の指向性によるレベル変化や空気のゆらぎになどの環境変化に対しても影響をうける。
これらの影響をすべて考慮して抽出手段48における閾値を一意に決定することは困難である。そこで、本実施例では、閾値を複数用意し、処理を並行して行う。どの閾値で処理した結果が最良かは選択手段44において決定する。
図21は、図20の振幅信号に対して閾値63Cを用いて抽出された逆拡散信号を示す。64は逆拡散信号54から、65は逆拡散信号55から、66は逆拡散信号56から抽出された逆拡散信号の一部であり、それぞれの超音波測距装置S2,S3、S4に対応している。
超音波測距装置S4に対応する逆拡散信号66は、本来超音波測距装置S1において超音波測距装置S4から送信された超音波が受信されていないので、適切な閾値が設定されたことにより抽出されていない。また超音波測距装置S2に対応する逆拡散信号64では明確に2つのピークが抽出されている。抽出手段48において適切に抽出された逆拡散信号を用いて、図18の拡散手段49において、各々の超音波測距装置に割り当てられた拡散符号によって拡散信号を作成する。
本発明では、背景技術で述べた、電波で用いられている干渉除去方式のように、符号が「1」か「0」かを判定してから、伝搬路の特性を反映させ、その後拡散するのではなく、逆拡散で得られた伝搬路の特性が反映された波形の一部をそのまま使って拡散することで、同様の効果が得られ、なおかつ、伝搬路推定手段を不要にしていることが特徴である。
電波では、周波数が超音波と比較して非常に高いため、逆拡散後の波形を用いることは非常に難しい。それは使用する周波数の4倍以上のA−D変換器が必要であることと、M系列の次数が大きいため、結果として膨大な情報量となるためである。この膨大な情報量を処理するために高速なDSPを複数用意する必要がある。そのため、逆拡散後の受信波をそのまま拡散に用いることはしない。このように、受信波を拡散することは本発明の特徴となる部分であり、周波数が低い超音波の特性を利用したものである。
次に図18に示す拡散手段49によって作成された拡散信号を、元の受信信号から加算器51にて減算処理する。本来の受信信号は加算器51での減算処理と同期させるために図18の遅延手段50を介して加算器51に入力される。加算器51において他の超音波測距装置からの干渉成分が減算された受信信号を逆拡散手段52において超音波測距装置S1において割り当てられた拡散符号により逆拡散処理する。逆拡散された信号は、記憶手段53に記憶する。以上で干渉除去手段41の処理が完了する。
干渉除去手段41は図16に示すように2つの超音波受信器ごとに設けられており、またそれぞれA〜D4系統の処理を有する。干渉除去手段41における干渉除去処理はこれらの8系統の処理系統において同時に実行され、2つの超音波受信器それぞれについて、4つの干渉除去処理された信号が生成される。これらの処理データは相関手段42において、各抽出手段で設定された閾値ごとに各超音波受波器間の相関が取られの最大値が求められる。ここでは図16にあるように相関手段42を4系統もうけ、超音波受信器14の(1)および(2)に対応した除去手段41(1)Aと(2)A、(1)Bと(2)B、(1)Cと(2)C、および(1)Dと(2)Dのそれぞれの出力が同じ相関手段に入力されて相関処理される。
図22は、図16の相関手段42における相関処理を説明した図である。67は干渉除去手段Aで処理されたデータを正規化したデータを示す。68は別の超音波受波器における干渉除去手段Aで処理されたデータを示す。この2つのデータは式(1)および式(2)を用いて処理される。67をa1、68をa2とおく。Tは図16の記憶手段39の時間幅(T2―T1)に相当する。tは時間を示す。a*は、aの複素共役を意味する。
Figure 2009156666
Figure 2009156666
図22の69は式2の相関値Rを示す。また、70は相関値69の最大値を示す。
干渉除去手段A、B、C、Dの結果どうしの相関値の最大値70を、図16の相関ピーク値比較手段43にて比較し、最も相関値が高い干渉除去手段A、B、C、Dを判定する。
図16の選択手段44において、最大相関値70の高かった干渉除去手段41の記憶手段53(図18)に記憶されたデータを使って図16の距離方位算出器23にて、距離および方位を算出する。
相関値が高い閾値を選択する理由について詳細に説明する。もともと超音波測距装置S1の超音波受波器14に、自分自身の送信した超音波のみ受信する場合は、超音波受波器14(1)と14(2)の受信信号の相関は非常に高い。これが他の超音波測距装置からの送信された超音波が混信することによって干渉雑音が増加し、相関値が低下する。したがって、相関値が大きくなるほど単独信号に近い、品質の高い信号になるといえる。
距離は、超音波の伝搬時間より求める。図16の選択手段44によって選択された図18の記憶手段53のデータから直接波形の時間的位置を求めてもよいし、選択手段44によって選択された記憶手段53のデータを振幅情報に変換して、そのピーク値の時間的位置を求めてもよい。また、方位は、2つの超音波受波器14(1)、14(2)間の超音波の到達時間の差より求める。
これは十分遠い音源からの超音波を二つの超音波受波器で検出した時間差をΔT、超音波の音速をvとすると、二つの超音波受波器間の距離aを用いて、物体2の方向を示す角度θは、次式より求められることが知られている。
Figure 2009156666
また、超音波受波器間の干渉除去処理後の受信データの位相差より方位を求めてもよい。仮に送信する超音波の搬送波の周波数が40kHzであると、1波長が25μs(=1/40kHz)となる。この1波長分の位相2πが25μsに相当することから、位相差を時間差に換算することができる。
図23は、閾値63(図20参照)によって図18の記憶手段53に記憶された干渉除去処理後のデータの違いを示している。71は干渉除去処理をおこなわなかった場合の振幅情報を正規化したもの、72は図20における閾値63を0.8に設定した場合の干渉除去処理後のデータの振幅情報を正規化したもの、73は図20における閾値63を0.4に設定した場合の干渉除去処理後のデータの振幅情報を正規化したものを示す。このように閾値63(図20参照)によって、干渉除去処理後のデータは異なることがわかる。
これは本発明の特徴となる部分であり、この干渉除去後のデータを2つの超音波受波器間で比較して、最適な干渉除去処理を実現するものである。
以上の処理により、符号の異なる超音波が多数干渉した場合でも、2つの超音波受波器どうしの干渉除去処理後のデータの相関値を評価することで、最適な干渉除去を行うことができ、対象物の位置が正確に推定できる。
なお、本実施例では、超音波送波器と超音波受波器が固定され、超音波の反射によって距離を測定した事例を述べたが、超音波送波器と超音波受波器を別の場所に設置し、超音波送波器と超音波受波器の間の距離を測定するような場合にも適用できる。
本発明にかかる超音波測距装置および超音波測距方法は、超音波測距装置が複数存在する環境においても、最適な干渉除去を行うことで、高精度に距離測定することができる。周囲環境の変化に対して柔軟に対応できることから鉄道駅や空港など室内環境における搬送用ロボット等として有用である。
本発明の実施の形態1における超音波測距装置が複数存在する環境を示す図 本発明の実施の形態1における2相位相シフト変調について説明した図 本発明の実施の形態1における超音波測距装置の送信周期について説明する図 本発明の実施の形態1における超音波測距装置の基本構成ブロック図 本発明の実施の形態1における超音波測距装置の演算部15で作成された駆動信号を示す図 本発明の実施の形態1における、図4における前処理器22の基本ブロック構成図 本発明の実施の形態1における、図4の超音波受波器14(1)で受信され、受信回路14(1)により増幅されA−D変換された信号を説明する図 本発明の実施の形態1における受信信号29を図6の逆拡散手段25で逆拡散処理した結果を説明する図 本発明の実施の形態1における、逆拡散処理した結果30を図6の復調手段26にて復調した結果を説明する図 本発明の実施の形態1における、超音波測距装置S1の信号と超音波測距装置S2の信号が時間的にほぼ一致した場合の復調手段26にて復調した結果を説明する図 本発明の実施の形態1における、超音波測距装置S1の信号と超音波測距装置S2、S3およびS4の信号が時間的にほぼ一致した場合の復調手段26にて復調した結果を説明する図 本発明の実施の形態1における、超音波測距装置S1の信号と超音波測距装置S2の信号が時間的にほぼ一致した場合の復調結果32(図10)と、図6のピーク検出用閾値作成手段27によって作成した閾値34を説明する図 本発明の実施の形態1における、超音波測距装置S1の信号と超音波測距装置S2、S3およびS4の信号が時間的にほぼ一致した場合の復調結果33(図11)と、図6のピーク検出用閾値作成手段27によって作成した閾値35を説明する図 本発明の実施の形態1における、超音波測距装置S1の信号と超音波測距装置S2の信号が干渉し、その後10倍程度の別の超音波測距装置からの超音波が到達した場合の受信信号36を説明する図 本発明の実施の形態1における、図14の受信信号36の逆拡散後の復調結果37と、図6のピーク検出用閾値作成手段27によって作成した閾値38を説明する図。 本発明の実施の形態1における、図4における最適干渉除去処理器21の基本ブロック構成図 本発明の実施の形態1における、図16における記憶手段39に記憶された受信データ45を説明する図 本発明の実施の形態1における、図16の干渉除去手段41のひとつの基本ブロック構成図 本発明の実施の形態1における、図18の逆拡散手段46において超音波測距装置S2、超音波測距装置S3、および超音波測距装置S4において割り当てられた拡散符号で逆拡散された信号の一例を示す図 本発明の実施の形態1における、図19に示した逆拡散された波形54、55および56の振幅情報を、3つの振幅情報の最大値で正規化された振幅情報を示す図 本発明の実施の形態1における、図18の抽出手段48にて図20の結果を閾値63Cを使って抽出された波形を示す図 本発明の実施の形態1における、図16の相関手段42における相関処理を説明する図 本発明の実施の形態1における、閾値63(図20参照)によって図18の記憶手段53に記憶された干渉除去処理後のデータの違いを説明する図 従来の超音波測距装置の基本構成ブロック図 従来の電波分野における干渉除去装置の基本構成ブロック図 従来の電波分野における干渉除去部の基本構成ブロック図
符号の説明
S1、S2、S3、S4 超音波測距装置
2 測距対象である物体
3 壁
4、5、6、7 超音波伝搬経路
8 拡散符号
9 拡散符号8によって拡散されたランダム波
10、11 ランダム波9を逆拡散処理した波形
12 物体2によって反射して超音波測距装置S1に戻ってきた受信波
13 超音波送波器
14 超音波受波器
15 演算部
16 超音波送信回路
17 拡散符号
18 拡散符号18によって拡散されたランダム波
20 受信回路
21 最適干渉除去処理器
22 前処理器
23 距離方位算出器
24 切替器
25 逆拡散手段
26 復調手段
27 ピーク検出用閾値作成手段
28 切替判定手段
29、36 受信信号
30 受信信号29を図6の逆拡散手段25で逆拡散処理した結果
31、32、33、37 復調結果
34、35、38 閾値
39 記憶手段
40 窓設定手段
41 干渉除去手段
42 相関手段
43 相関ピーク値比較手段
44 選択手段
45 記憶手段39に記憶された受信データ
46 逆拡散手段
47 復調手段
48 抽出手段
49 拡散手段
50 遅延手段
51 加算器
52 逆拡散手段
53 記憶手段
54、55、56、57,58、59 各超音波測距装置に割り振られた拡散符号で逆拡散された波形
60、61、62、各超音波測距装置に割り振られた拡散符号で逆拡散された波形の振幅情報
63 閾値
64、65、66 各超音波測距装置に割り振られた拡散符号で逆拡散された波形から抽出された波形
67、68 干渉除去手段Aで処理されたデータを正規化したデータ
69 式2の相関値R
70 相関値69の最大値
71、72、73 図18の記憶手段53に記憶された干渉除去処理後のデータの振幅情報を正規化したもの
102 従来の超音波測距装置
103 相関器
104 ピーク検出器
105 パルス発生器
106 干渉キャンセラブロック
107 復調処理部
108 遅延処理部
109 干渉除去部
110 受信された入力信号
111 逆拡散ブロック
112 逆拡散手段
113 複素共役手段
114 伝搬路推定手段
115 乗算器
116 判定器
117 拡散ブロック
118 拡散手段
119 乗算器
201、202 ランダム波9から逆拡散波形10を生成するための演算子

Claims (14)

  1. 互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波から、所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定方法であって、
    前記互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波を第1および第2の受波器で受信し、それぞれ第1および第2の受信信号を生成するステップ(A1)と、
    前記第1および第2の受信信号を、所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で逆拡散処理することにより、少なくとも1つの逆拡散信号を生成するステップ(B1)と、
    前記逆拡散信号から複数の閾値を用いて各閾値以上の振幅を有する信号をそれぞれ抽出することにより、前記閾値ごとに異なる干渉信号を生成するステップ(C1)と、
    前記干渉信号を所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で拡散処理した後、第1および第2の受信信号から除去することにより、前記閾値ごとに干渉信号が除去された第1および第2の受信信号を生成するステップ(D1)と、
    前記干渉信号が除去された第1および第2の受信信号を所望の超音波の符号で逆拡散し、前記閾値ごとに干渉信号が除去され、逆拡散された第1および第2の受信信号を生成するステップ(E1)と、
    前記閾値ごとに、前記逆拡散された第1および第2の受信信号間の最大相関値を求めるステップ(F1)と、
    前記閾値ごとに求めた最大相関値の最大値が得られた閾値を決定するステップ(G1)と、
    前記決定した閾値に対応する前記逆拡散された第1および第2の受信信号の前記第1および第2の受波器への到達時間から、前記所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうちの少なくとも一方を算出するステップ(H1)と、
    を包含する超音波測定方法。
  2. 前記ステップ(C1)から(F1)は、あらかじめ設定された複数の閾値を用い、複数の閾値に対する各ステップの処理を並列に行う請求項1に記載の超音波測定方法。
  3. 互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波から、所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定方法であって、
    前記互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波を第1および第2の受波器で受信し、それぞれ第1および第2の受信信号を生成するステップ(A2)と、
    前記第1および第2の受信信号を、所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で逆拡散処理することにより、少なくとも1つの逆拡散信号を生成するステップ(B2)と、
    前記逆拡散信号から閾値を用いて前記閾値以上の振幅を有する信号を抽出することにより、干渉信号を生成するステップ(C2)と、
    前記干渉信号を所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で拡散処理した後、第1および第2の受信信号から除去することにより、干渉信号が除去された第1および第2の受信信号を生成するステップ(D2)と、
    前記干渉信号が除去された第1および第2の受信信号を所望の超音波の符号で逆拡散し、前記干渉信号が除去され、逆拡散された第1および第2の受信信号を生成するステップ(E2)と、
    前記逆拡散された第1および第2の受信信号間の最大相関値を求めるステップ(F2)と、
    前記閾値の値を変化させてステップ(B2)から(F2)を実行するステップ(G2)と、
    前記最大相関値と直前の最大相関値との差が所定の値以下になるまで、前記ステップ(G2)を繰り返すステップ(H2)と、
    前記最大相関値と直前の最大相関値との差が所定の値以下になった際の閾値に対応する前記逆拡散された第1および第2の受信信号の前記第1および第2の受波器への到達時間から、前記所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうちの少なくとも一方を算出するステップ(I2)と、
    を包含する超音波測定方法。
  4. 前記ステップ(H2)において、前記最大相関値と直前の最大相関値との差に基づいて、前記閾値の値を決定する請求項3に記載の超音波測定方法。
  5. 前記符号はM系列の擬似拡散符号である請求項1から4のいずれかに記載の超音波測定方法。
  6. 前記符号に、前記超音波の位相の0度および180度の状態を割り当てる請求項1から5のいずれかに記載の超音波測定方法。
  7. 前記逆拡散された第1および第2の受信信号間の最大相関値は、複素数の相関を求めることにより算出する請求項1から6のいずれかに記載の超音波測定方法。
  8. 互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波から、所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定装置であって、
    前記互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波を受信し、それぞれ受信信号を生成する第1および第2の受波器と、
    前記第1および第2の受波器に接続された第1および第2の干渉除去部であって、前記受信信号を、所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で逆拡散処理することにより、少なくとも1つの逆拡散信号を生成し、前記拡散信号から複数の閾値を用いて各閾値以上の振幅を有する信号をそれぞれ抽出することにより、前記閾値ごとに異なる干渉信号を生成し、前記干渉信号を所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で拡散処理した後、受信信号から除去することにより、前記閾値ごとに干渉信号が除去された受信信号を生成し、前記干渉信号が除去された受信信号を所望の超音波の符号で逆拡散することにより前記閾値ごとに干渉信号が除去され、逆拡散された受信信号を生成する第1および第2の干渉除去部と、
    前記第1および第2の干渉除去部で生成した干渉信号が除去され、逆拡散された受信信号の最大相関値を前記閾値ごとに求める相関部と、
    前記閾値ごとに求めた最大相関値の最大値が得られた閾値を選択する選択部と、
    前記選択した閾値に対応する干渉信号が除去され、逆拡散された受信信号の前記第1および第2の受波器への到達時間から、前記所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうちの少なくとも一方を決定する距離方位算出部と、
    を備える超音波測定装置。
  9. 前記第1および第2の干渉除去部は、あらかじめ設定された複数の閾値を用い、前記閾値ごとに干渉信号が除去され、逆拡散された受信信号を並列して生成する請求項8に記載の超音波測定装置。
  10. 互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波から、所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうち、少なくとも一方を計測する超音波測定装置であって、
    前記互いに異なる符号でスペクトラム拡散された複数の超音波を受信し、それぞれ受信信号を生成する第1および第2の受波器と、
    指令に基づき閾値を更新して逐次生成する閾値変更部と、
    前記第1および第2の受波器に接続された第1および第2の干渉除去部であって、前記閾値が更新されるたびに、前記受信信号を、所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で逆拡散処理することにより、少なくとも1つの逆拡散信号を生成し、前記拡散信号から前記閾値を用いて前記閾値以上の振幅を有する信号を抽出することにより、干渉信号を生成し、前記干渉信号を所望の超音波以外の超音波の拡散に用いられた符号で拡散処理した後、受信信号から除去することにより、前記干渉信号が除去された受信信号を生成し、前記干渉信号が除去された受信信号を所望の超音波の符号で逆拡散することにより前記干渉信号が除去され、逆拡散された受信信号を生成する第1および第2の干渉除去部と、
    前記第1および第2の干渉除去部で生成した干渉信号が除去され、逆拡散された受信信号の最大相関値を前記閾値ごとに求める相関部と、
    前記最大相関値と直前に求めた最大相関値との差を求め、前記差が所定の値以下である場合には、そのとき閾値を選択し、前記差が所定の値より大きい場合には、前記閾値変更部へ前記閾値を更新するように指令を出力する相関ピーク値判定部と、
    前記選択した閾値に対応する干渉信号が除去され、逆拡散された受信信号の前記第1および第2の受波器への到達時間から、前記所望の超音波の伝播距離および伝播方位のうちの少なくとも一方を決定する距離方位算出部と、
    を備える超音波測定装置。
  11. 前記相関ピーク値判定部は、前記最大相関値と直前の最大相関値との差に基づいて前記閾値の値を変更するよう前記閾値変更部に指令を出力する請求項10に記載の超音波測定装置。
  12. 前記符号はM系列の擬似拡散符号である請求項8から11のいずれかに記載の超音波測定装置。
  13. 前記符号に、前記超音波の位相の0度および180度の状態を割り当てる請求項8から12のいずれかに記載の超音波測定装置。
  14. 前記相関部は、複素数の相関を求めることにより、前記逆拡散された第1および第2の受信信号間の最大相関値を算出する請求項8から13のいずれかに記載の超音波測定装置。
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