JP2009151551A - 真空弁制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】弁本体部が開成状態から閉成状態へと復帰する際にチャタリングが発生せず、安定した開閉状態を実現する真空弁制御装置を提供する。
【解決手段】水位検知用コネクタC1内の空気圧が大気圧以下の場合には、吸引口Mを大気圧側コネクタC2に連通させることにより、シリンダ内の上側空間の空気を吸引して真空弁本体を開成状態とし、水位検知用コネクタC1内の空気圧が大気圧より大きい場合には、吸引口Mを大気圧側コネクタ2に連通させることにより、空間に空気を導入して真空弁本体を閉成状態に復帰させる空気圧回路が形成されて、真空弁本体部が開成状態から閉成状態へと復帰する途中で開成状態と閉成状態との中間状態になった際に、空気圧回路駆動用の通路P2A,P2aから真空弁本体部7の閉成状態復帰用の通路P2B,P2c,P2dへの空気吸入を防止するための隔壁PWが設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、建物からの排水を一時貯留すると共に真空式下水道システムの真空下水用配管への排水量を制限するための真空弁ユニットに使用される真空弁装置の開閉を制御する真空弁制御装置の改良に関する。
従来から、真空式下水道システムの真空弁ユニットに使用される真空弁装置の開閉を制御する真空弁制御装置が知られている(特許文献1等参照)。
真空式下水道システムは、真空ステーションと、真空下水用配管と、真空弁ユニットと、によって構成されている。
真空ステーションは真空ポンプ装置と集水タンクとを備えており、真空下水用配管の管内の圧力は、この真空ポンプ装置によって常に真空圧状態(負圧の状態、負のゲージ圧の状態)に減圧された状態になっている。
このため、真空弁ユニット内の真空弁が開成状態になると、下水の流下方向前方の真空圧と、下水の流下方向後方の吸引空気圧(大気圧)との圧力差によって、真空弁ユニットに貯留されていた汚水は空気と混合されて、気液混送流体として真空ステーションに搬送される。
そして、真空ステーションに搬送された下水は、最終的に下水道本管や下水道処理施設などに搬送される。
真空弁ユニットは、建物などから排水された下水を一時貯留すると共に、貯留された下水の量が一定量に達したときに、この貯留された下水を真空弁ユニットと真空ステーションとの間に配設された真空下水用配管へ排出することにより、真空下水用配管への排水量を制限する機能を有している。
出願人自ら提案した特許文献1の真空弁制御装置では、真空弁ユニットに、管内が真空圧状態にある真空排出管と、下水貯留槽と、真空弁装置とが設けられており、真空弁本体が、この下水貯留槽に貯留された下水を吸い込む吸込管と真空排出管とを連結している。
真空弁ユニットには、下水貯留槽内の水位に対応して内部の空気圧を変化させる水位検知管が設けられており、真空弁制御装置には、この水位検知管と連通される水位検知用空気接続口と、地上に設けられた大気圧空気源に連通される空気源接続口と、真空源としての真空排出管に連通される真空圧接続口と、真空弁本体のシリンダ内に連通される弁本体部駆動用連通口とが設けられている。
真空弁制御装置には、水位検知用空気源接続口内の空気圧が大気圧より大きい場合には、弁体を開成することにより、弁本体部駆動用連通口を真空圧接続口に連通させて、シリンダ内の空気を吸引して真空弁本体を開成状態とし、水位検知用空気源接続口内の空気圧が大気圧以下の場合には、弁体を閉成することにより、弁本体部駆動用連通口を空気源接続口に連通させて、シリンダ内に空気を導入して真空弁本体を閉成状態に復帰させる空気圧回路が形成されている。
真空弁制御装置では、真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と、空気圧回路駆動用の空気源連通路とが共通の通路によって大気圧空気源に連通されている。
特許第2740110号公報
しかしながら、特許文献1の真空弁制御装置では、真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と、空気圧回路駆動用の空気源連通路とが共通の通路によって大気圧空気源に連通されているので、真空弁本体が開成状態から閉成状態へと復帰する途中で開成状態と閉成状態との中間状態になった際に、空気圧回路駆動用の空気源連通路から弁本体部の閉成状態復帰用の空気源連通路へ空気が吸入されるので、この空気吸入により、弁本体部は、閉成状態と開成状態を小刻みに繰り返す、いわゆる、チャタリング現象が発生するおそれがあった。
本発明では上記課題を鑑みて構成されたものであり、弁本体部が開成状態から閉成状態へと復帰する際にチャタリングが発生せず、安定した開閉状態を実現する真空弁制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために請求項1に記載された発明は、建物からの排水を一時貯留すると共に真空式下水道システムの真空下水用配管への排水量を制限するための真空弁ユニットに、管内が真空圧状態にある真空排出管と、下水貯留槽と、真空弁装置とが設けられ、前記下水貯留槽に貯留された下水を吸い込む吸込管と前記真空排出管とを連結する前記真空弁装置の真空弁本体の開閉を制御する真空弁制御装置であって、
前記真空弁ユニットに設けられかつ前記下水貯留槽内の水位に対応して内部の空気圧を変化させる水位検知管に連通される水位検知用空気接続口と、
大気が導入される大気圧空気源に連通される空気源接続口と、
真空排出管に設けられた真空源に連通される真空圧接続口と、
前記真空弁本体のシリンダ内の上側空間に連通される弁本体部駆動用連通口と、
が設けられ、
水位検知用空気接続口内の空気圧が大気圧より大きい場合には、弁体を開成することにより、弁本体部駆動用連通口を真空圧接続口に連通させ、シリンダ内の上側空間の空気を吸引して真空弁本体を開成状態とし、
水位検知用空気接続口内の空気圧が大気圧以下の場合には、前記弁体を閉成することにより、弁本体部駆動用連通口を空気源接続口に連通させ、シリンダ内の上側空間に空気を導入して真空弁本体を閉成状態とする、空気圧回路が形成されて、
該空気圧回路が有する前記弁体が開成状態から閉成状態へと復帰する途中で開成状態と閉成状態との中間状態にある際に空気圧回路駆動用の空気源連通路から前記真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気吸入を防止するための吸引防止機構が設けられている真空弁制御装置を特徴としている。
そして、請求項2に記載された発明は、前記真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と前記空気圧回路駆動用の空気源連通路との間に隔壁が設けられ、
前記真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と前記空気圧回路駆動用の空気源連通路とを別々の連通路によって、それぞれ前記大気圧空気源に連通させることにより前記吸引防止機構が構成されている請求項1に記載の真空弁制御装置を特徴としている。
また、請求項3に記載された発明は、前記吸引防止機構が、前記空気圧回路駆動用の空気源連通路から前記真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気の通過を阻止する逆止弁によって構成されている請求項1に記載の真空弁制御装置を特徴としている。
このように構成された本発明の請求項1に記載されたものは、空気圧回路が有する弁体が開成状態から閉成状態へと復帰する途中で開成状態と閉成状態との中間状態になった際に空気圧回路駆動用の空気源連通路から真空弁本体部の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気吸入を防止するための吸引防止機構が設けられているので、真空弁本体の閉成時に生じるチャタリング現象の原因となる空気圧回路駆動用の空気源連通路から真空弁本体部の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気吸入が防止され、真空弁本体の閉成時にチャタリング現象が生じることなく、安定した閉成が可能となり、真空式下水道システムの下水搬送能力を低下させることなく真空式下水道システムを利用することができる。
そして、請求項2に記載されたものは、真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と空気圧回路駆動用の空気源連通路との間に隔壁が設けられ、真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と空気圧回路駆動用の空気源連通路とを別々の連通路によって、それぞれ大気圧空気源に連通させることにより請求項1の吸引防止機構が構成されているので、真空弁本体の閉成時に生じるチャタリング現象の原因となる空気圧回路駆動用の空気源連通路から真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気吸入が防止され、真空弁本体の閉成時にチャタリング現象が生じることなく、安定した閉成が可能となり、真空式下水道システムの下水搬送能力を低下させることなく真空式下水道システムを利用することができる。
また、請求項3に記載されたものは、請求項1の吸引防止機構が、空気圧回路駆動用の空気源連通路から真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気の通過を阻止する逆止弁によって構成されているので、真空弁本体の閉成時に生じるチャタリング現象の原因となる空気圧回路駆動用の空気源連通路から真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気吸入が防止され、真空弁本体の閉成時にチャタリング現象が生じることなく、安定した閉成が可能となり、真空式下水道システムの下水搬送能力を低下させることなく真空式下水道システムを利用することができる。
しかも、請求項2のように、真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と空気圧回路駆動用の空気源連通路とを別々の連通路とすることなく、大気圧空気源に連通させる入力路の形成も必要としないので、チャタリング現象の防止を低コストで実施できる。
まず、本発明の真空弁制御装置としてのコントローラを説明する前に、出願人自ら提案した本発明の先行技術(特許文献1、特許第2740110号公報)に係るコントローラ、コントローラを使用した真空弁装置、および真空弁ユニットを図1〜図4に基づいて説明する。
〈真空式下水道システムの構成〉
真空式下水道システムは、真空ステーションと、真空下水用配管と、真空弁ユニットと、によって構成されている。
真空ステーションは真空ポンプ装置と集水タンクとを備えており、真空下水用配管の管内の圧力は、この真空ポンプ装置によって常に真空圧状態(負圧の状態、負のゲージ圧の状態)に減圧された状態になっている。
このため、真空弁ユニット内の真空弁が開成状態になると、下水の流下方向前方の真空圧と、下水の流下方向後方の吸引空気圧(大気圧)との圧力差によって、真空弁ユニットに貯留されていた汚水は空気と混合されて、気液混送流体として真空ステーションに搬送される。
そして、真空ステーションに搬送された下水は、最終的に下水道本管や下水道処理施設などに搬送される。
真空弁ユニットは、建物などから排水された下水を一時貯留すると共に、貯留された下水の量が一定量に達したときに、この貯留された下水を真空弁ユニットと真空ステーションとの間に配設された真空下水用配管へ排出することにより、真空下水用配管への排水量を制限する機能を有している。
〈真空弁ユニットの構成〉
図1は、特許文献1の発明と本発明とに共通の真空弁装置を使用した真空弁ユニットの概略断面図である。
図1において、符号1は、地下に埋設された真空弁ユニットのユニット本体、符号2は、ユニット本体1の内部に引き込まれた下水流入管、符号3はユニット本体1内の底部に設けられ、かつ下水流入管2から流入する下水を一時貯留するための汚水ますである。
特許文献1の発明と本発明とに係るユニット本体1は、主に樹脂によって形成されており、円盤状の底板部1aと、略円筒状の側壁部1bと、鋳物製の蓋部1cとを有している。
ユニット本体1には、外気導入管4の一方の端部が側壁部1bを貫通させて引き込まれており、外気導入管4の他方の端部は地面から立設された空気取入管4aの下端部に接続されて、ユニット本体1内部には外気が導入可能とされているので、ユニット本体1内部は常に外気圧とほぼ等圧に保たれている。
また、ユニット本体1には、外気導入細管5の一方の端部が側壁部1bを貫通させて引き込まれており、外気導入細管5の他方の端部は地面から立設された空気取入細管5aの下端部に接続されて、外気導入細管5のユニット本体1側の端部には、分岐コネクタCが取り付けられている。
このため、分岐コネクタCにチューブなどを接続することにより、外気の導入が可能となっている。
そして、ユニット本体1の内部には、汚水ます3内に貯留された汚水を吸い込むための吸込管6が、汚水内にその下端部が浸漬するように立設されている。
さらに、ユニット本体1の内部には、汚水ます3内の水位を検知するための水位検知管11が、汚水内に、その下端部が浸漬するように立設されている。
吸込管6の上端部には、真空弁本体7の連結部7Aの端部7Aaが、L型管を介して水平に連結され、連結部7Aの端部7Abには、仕切り弁8を介して、汚水排水管9が水平に連結されている。
仕切り弁8は、メンテナンス作業時などに真空弁本体7と汚水排水管9との連絡を仕切るために使用される。
汚水排水管9は真空下水用配管に連結されているので、汚水排水管9の内部は、常時、真空圧状態(負圧の状態)になっている。
〈真空弁本体の構成〉
図2は、特許文献1の発明と本発明とに共通の真空弁本体7の縦断面図である。
図2において、符号7Aは上述の連結部であり、符号7Bはピストン部である。
真空弁本体7の連結部7Aでは、端部7Aaと端部7Abとの間の弁穴VH1が連結部7Aの内部に嵌入された弁体10によって開閉可能となっており、弁穴VH1が開成状態となると、図1に示す吸込管6の管路と汚水排水管9の管路とが連通状態になり、汚水ます3内の汚水は、汚水排水管9内の真空圧に吸引され、吸込管6、連結部7A、汚水排水管9を通過して排出される。
図1に示すように、水位検知管11と真空弁装置Vの真空弁コントローラ12とは、チューブT1によって接続されており、水位検知管11の内部と真空弁コントローラ12の内部とは連通しているので、水位検知管11内部の空気圧変化が、チューブT1を通じて真空弁コントローラ12内に伝達される。
真空弁コントローラ12は、水位検知管11内部の空気圧変化に基づいて、真空弁本体7のシリンダ空間CR内の空気圧を制御するようになっている。
図2に示すように、真空弁コントローラ12と、連結部7Aの真空下水用配管側の端部7Abに設けられた真空源としての真空源コネクタVCとは、チューブT3によって接続されている。
また、図1に示すように、真空弁コントローラ12と、分岐コネクタCとは、チューブT2によって接続されているので、真空弁コントローラ12には、汚水排水管9内の真空圧と、外気圧とが常時供給されている。
さらに、真空弁本体7の大気圧側コネクタC2と、分岐コネクタCとは、チューブT2によって接続されており、真空弁本体7のシリンダ空間CRも大気に連通している。
真空弁本体7は、略Y字管状の第1ハウジング7A1と、略円筒管状の第2ハウジング7B1とを有しており、第1ハウジング7A1は連結部7Aと一体形成されかつ連結部7Aの内部に連通しており、第2ハウジング7B1は第1ハウジング7A1の上部にバンドクランプ13によって連結されている。
第1ハウジング7A1は、水平状態になった連結部7Aの伸びる方向に対してほぼ45度の傾斜状態になっている。
第1ハウジング7A1の内部は、隔壁体Wによって上下に分割されており、この隔壁体Wよりも上側をシリンダ空間CRとしている。
隔壁体Wの中央部には、弁棒15が貫通しており、この弁棒15の下端部には、連結部7Aを開閉する弁体10が取り付けられている。
シリンダ空間CR内に貫通した弁棒15の上端部は、上面部が開放したカップ形状のピストン体16の底面に取り付けられている。
ピストン体16は、シリンダ空間CR内にスライド可能に嵌合されており、シリンダ空間CR内に配置された押しバネ17によって、弁体10が連結部7Aの弁穴VH1を閉塞する方向に付勢されている。
第1ハウジング7A1と第2ハウジング7B1との間には、弾性を有する転動ダイヤフラム18が設けられている。
転動ダイヤフラム18の外周縁部は、第1ハウジング7A1と第2ハウジング7B1との間に挟まれた状態で固定されており、転動ダイヤフラム18はピストン体16の底面を覆って密着した状態でピストン体16の底面に固定されている。
転動ダイヤフラム18は、ピストン体16と第2ハウジング7B1との隙間で一周にわたり屈曲しており、シリンダ空間CRの上側の空間CR1と、シリンダ空間CRの下側の空間CR2との気密性を保っている。
ピストン体16の底面には、転動ダイヤフラム18を貫通して、弁棒15が固定されている。
第2ハウジング7B1の上端部内側には、真空弁コントローラ12が嵌入されており、バンドクランプ19によって連結されている。
真空弁コントローラ12は、汚水ます3内の水量が増加して水位検知管11内の圧力が大気圧より上昇したときに、吸引口Mからシリンダ空間CRの上側の空間CR1内の空気を吸引して、空間CR1内を真空圧状態(負圧の状態)とすることによって、ピストン体16を押しバネ17の付勢力に抗してピストン体16と連結した弁体10を上方に引き上げる。
弁体10が引き上げられると、吸込管6と汚水排水管9とが連通状態になり、汚水ます3内の汚水は、ユニット本体1内の大気圧と汚水排水管9内に作用する真空圧との差圧によって汚水排水管9を通して排出される。
〈コントローラの構成〉
図3は真空弁コントローラ12の縦断面図である。
真空弁コントローラ12は、5つの第1ケース部21〜第5ケース部25によって形成されたケーシングを有している。
第1ケース部21〜第5ケース部25は、それぞれ、この順で上から順番に配置されており、ボルトによって一体化されている。
図2に示すように、真空弁本体7と真空弁コントローラ12とは、真空弁コントローラ12の第4ケース部24の外壁部を真空弁本体7の第2ハウジング7B1の上端部内側に嵌合し、バンドクランプ19によって結合される。
図3に示すように、真空弁コントローラ12の最上部に位置する第1ケース部21の上部側部には、水位検知用コネクタC1が設けられており、この水位検知用コネクタC1には、図1に示す水位検知管11に接続されたチューブT1が接続されている。
また、第3ケース部23には、大気圧側コネクタC2が一体に形成されており、この大気圧側コネクタC2には、チューブT2と、図1に示すように、分岐コネクタCと外気導入管5とを介して空気取入細管5aに接続されている。このため、大気圧側コネクタC2の通路P2内部は、常に大気圧にほぼ等しい圧力になっている。
さらに、第3ケース部23には、真空側コネクタC3が一体に形成されており、この真空側コネクタC3には、チューブT3を介して図2に示す真空源コネクタVCが接続されている。このため、真空側コネクタC3の通路P3内部は、常に真空圧状態(負圧の状態)になっている。
そして、真空弁コントローラ12の最下部に位置する第5ケース部25には、吸引口Mが下方に突出するように一体形成されており、真空弁コントローラ12を真空弁本体7に嵌入することにより、吸引口Mの通路Pは、真空弁本体7のシリンダ空間CRの上側の空間CR1と連通する。
第1ケース部21の上部側部には、上方に開口を有する検出圧力調整室R1形成用の凹部が設けられており、この凹部の上方に円板状の制振ダイヤフラムD1を挟んで水位検知用コネクタC1を取り付けることにより検出圧力調整室R1が形成されている。
水位検知用コネクタC1には、貫通孔P1が形成されており、貫通孔P1の下端部には制振ダイヤフラムD1が当接している。
制振ダイヤフラムD1には微小口径の小穴D1aが設けられており、この小穴D1aを空気が通過可能になっている。
第1ケース部21と第2ケース部22との間には、水位検知ダイヤフラムD2用の空気室R2が形成されている。
空気室R2は、第1ケース部21の下面側に下方に開口を有する上側空気室D2uと、第2ケース部22の上面側に上方に開口を有する下側空気室D2dとによって構成されている。
第1ケース部21と第2ケース部22とは、これらの間に水位検知ダイヤフラムD2を配置した状態で接合されているので、上側空気室D2uと下側空気室D2dとは、水位検知ダイヤフラムD2によって気密に隔絶されている。
第3ケース部23の上部中央部には上方に開口を有する第1弁室RV1形成用の凹部が設けられ、この凹部の上方に位置する第2ケース部22と、この第3ケース部23とを接合することにより、スイッチ弁SVを収容する第1弁室RV1が形成されている。
第3ケース部23と第4ケース部24との間には、弁駆動用ダイヤフラムD3用の空気室R3が形成されている。
空気室R3は、第3ケース部23の下面側に下方に開口を有する上側空気室D3uと、第4ケース部24の上面側に上方に開口を有する下側空気室D3dとによって構成されている。
第3ケース部23と第4ケース部24とは、これらの間に弁駆動用ダイヤフラムD3を配置した状態で接合されているので、上側空気室D3uと下側空気室D3dとは、弁駆動用ダイヤフラムD3によって気密に隔絶されている。
第4ケース部24の下部中央部には下方に開口を有する3方弁TV収容用の凹部が設けられ、この凹部の下側に位置する第5ケース部25と、この第4ケース部24とを接合することにより、3方弁TVを収容する第2弁上側空気室RV2uが形成されている。
さらに、第5ケース部25の中央部上部には、3方弁TVの下側に位置する第2弁下側空気室RV2dが形成されており、第2弁上側空気室RV2uと第2弁下側空気室RV2dとによって3方弁TV収容用の第2弁空気室RV2が形成されている。
検出圧力調整室R1と上側空気室D2uとは、検出圧力調整室R1の下側構成壁としての隔壁部W1によって仕切られている。この隔壁部W1には、検出圧力調整室R1と上側空気室D2uとを連通するための貫通孔H1が形成されている。
下側空気室D2dとスイッチ弁SV設置用の第1弁室RV1とは、下側空気室D2dの下側構成壁としての隔壁部W2によって仕切られている。この隔壁部W2には、下側空気室D2dと大気圧側コネクタC2の通路P2とを連通するための通路P2aが形成されている。
第1弁室RV1と上側空気室D3uとは、第1弁室RV1の下側構成壁としての隔壁部W3によって仕切られている。この隔壁部W3には、第1弁室RV1と上側空気室D3uとを連通する貫通孔H2が形成されている。
下側空気室D3dと第2弁上側空気室RV2uとは、下側空気室D3dの下側構成壁としての隔壁部W4によって仕切られている。この隔壁部W4には、下側空気室D3dと第2弁上側空気室RV2uとを連通する第2弁上側穴VH2uが形成されている。
また、第2弁上側穴VH2uには、3方弁TVが嵌入した際に第2弁上側穴VH2uを閉塞するために、上側パッキングPKuが設けられている。
第2弁上側空気室RV2uと第2弁下側空気室RV2dとは、第5ケース部25の上側構成壁としての隔壁部W4によって仕切られている。この隔壁部W4には、第2弁上側空気室RV2uと第2弁下側空気室RV2dとを連通する第2弁下側穴VH2dが形成されている。
また、第2弁下側穴VH2dには、3方弁TVが嵌入した際に第2弁下側穴VH2dを閉塞するために、下側パッキングPKdが設けられている。
第3ケース部23内には、第2ケース部22内の通路P2aを介して下側空気室D2dに連通する通路P2bと、第4ケース部24内の通路P2dを介して下側空気室D3dに連通する通路P2cとが形成されており、上述の通路P2と通路P2bと通路P2cとは接続点BP1において接続されている。
したがって、水位検知ダイヤフラムD2用の下側空気室D2dと、弁駆動用ダイヤフラムD3用の下側空気室D3dとは、通路P2に連通しており、チューブT2、分岐コネクタC、外気導入管5、空気取入細管5aを介して大気に連通している。
また、第3ケース部23内には、スイッチ弁SVの弁穴VH3を介して第1弁室RV1に連通する通路P3aと、通路P3cと通路P3dとを介して第2弁下側空気室RV2dに連通する通路P3bとが形成されており、通路P3aと通路P3bと上述の通路P3とは接続点BP2において接続されている。
したがって、スイッチ弁SVの開成状態における第1弁室RV1と、第2弁下側空気室RV2dとは、通路P3に連通しており、チューブT3、真空源コネクタVC、連結部7Aの端部7Ab、仕切り弁8、汚水排水管9を介して真空源に連通している。
また、第3ケース部23内には、第1弁室RV1と、この第1弁室RV1の上方の下側空気室D2dとを、貫通孔H3とニードル弁部NVとを介して連通する通路PNが形成されており、さらに、ニードル弁部NVと通路P3とを連通する貫通孔H4が形成されている。
さらに、第5ケース部25内には、吸引口Mを介してシリンダ空間CRと第2弁上側空気室RV2uとを連通する通路Pが形成されているので、3方弁TVが開成状態(上側の第2弁上側穴VH2uに嵌入している状態)では、通路Pと通路P3とが連通する。
したがって、真空弁本体7のシリンダ空間CRは、通路P、通路P3、チューブT3、真空源コネクタVC、連結部7Aの端部7Ab、仕切り弁8、汚水排水管9を介して真空源に連通するようになっている。
以上のように構成された真空弁本体7と真空弁コントローラ12とによって、真空弁装置Vは構成されている。
水位検知ダイヤフラムD2の中央部には、水位検知ダイヤフラムD2用の空気室R2を上下方向に貫通するプランジャー26が取り付けられている。
プランジャー26の上端部は、第1ケース部21の隔壁部W1に設けられた軸穴26aに上下方向にスライド可能に嵌合しており、プランジャー26の下端部は、第2ケース部22の隔壁部W2に設けられた軸穴26bに上下方向にスライド可能に嵌合している。
このため、水位検知ダイヤフラムD2の外周部は可撓性を有しているので、この部分が弾性変形することにより、プランジャー26は、上下方向にスライド可能になっている。
プランジャー26の下端部は、隔壁部W2の中央部を貫通して、第1弁室RV1内に進入している。
プランジャー26の下部には、押しバネ27が設けられており、この押しバネ27によって、プランジャー26および水位検知ダイヤフラムD2は上方に付勢されている。
真空側コネクタC3に連通する通路P3a端部の弁穴VH3は、第1弁室RV1内に配置されたスイッチ弁SVによって開閉可能になっている。
スイッチ弁SVは、スナップアクション機構を備えたスナップアクション弁が使用されており、プランジャー26が下降したときに、このプランジャー26に押圧される板バネと、この板バネの付勢力によって通路P3aの弁穴VH3を開閉するように板バネの先端部に設けられた舌片とを有している。
プランジャー26が下降して板バネが押圧されると、舌片が上方へと跳ね上がり、通路P3aの弁穴VH3を開成するようになっており、第1弁室RV1と真空側コネクタC3とが通路P3aと通路P3とを介して連通状態になり、プランジャー26による板バネへの押圧が解除されると、弁穴VH3が閉成される。
弁駆動用ダイヤフラムD3の中央部下側には、ロッド状の弁軸28が取り付けられている。この弁軸28は、第2弁上側穴VH2uに挿通されており、弁軸28の下端部には3方弁TVが取り付けられている。
弁駆動用ダイヤフラムD3の上部には、押しバネ29が設けられており、この押しバネ29によって、弁駆動用ダイヤフラムD3および3方弁TVは下方に付勢されている。
スイッチ弁SVが開成状態になると、上側空気室D3u内の空気が、貫通孔H2、弁穴VH3、通路P3a、通路P3、真空側コネクタC3を介して排出されて、弁駆動用ダイヤフラムD3が上昇し、これに伴って3方弁TVが上昇して、3方弁TVが開成状態(上側の第2弁上側穴VH2uに嵌入している状態)になる。
スイッチ弁SVが閉成状態になると、空気がC2、下側空気室D2d、通路PN、第1弁室RV1、貫通孔H2を介して導入されて、弁駆動用ダイヤフラムD3が下昇し、これに伴って3方弁TVが下昇して、3方弁TVが閉成状態(下側の第2弁下側穴VH2dに嵌入している状態)になる。
ニードル弁部NVは、下側空気室D2dに導入された空気が、第1弁室RV1内に導入される際に、その流量を調整するようになっており、ニードル弁部NVの調整によって、第1弁室RV1を介してD3uに導入される空気の導入時間が調整されるので、3方弁TVの閉成状態から開弁状態への復帰時間を調整可能とする。
〈真空弁装置の動作〉
真空弁装置Vの動作を説明する。
真空弁コントローラ12の真空側コネクタC3は、汚水排水管9と連通状態になっているので、その内部は真空圧状態になっている。
このような状態で、汚水ます3内の汚水量が徐々に増加して、汚水内に下端部が浸漬された水位検知管11内の空気の圧力が徐々に上昇すると、この水位検知管11にチューブT1を介して連通する真空弁コントローラ12の水位検知用コネクタC1内の圧力が徐々に上昇する。
水位検知用コネクタC1内の圧力が上昇すると、制振ダイヤフラムD1の小穴D1aを通して、検出圧力調整室R1内の圧力が徐々に上昇する。
検出圧力調整室R1内の圧力が徐々に上昇すると、連通孔H1を通して連通する上側空気室D2u内の圧力が徐々に上昇する。
上側空気室D2u内の圧力が徐々に上昇すると、水位検知ダイヤフラムD2は徐々に下方へと弾性変形しつつ変位する(図4参照)。
下側空気室D2dは、通路P2a、通路P2b、大気圧側コネクタC2、チューブT2、外気導入管5、空気取入細管5aを介して外気と連通しているので、水位検知ダイヤフラムD2が下方へと徐々に弾性変形すると、下側空気室D2d内の空気は外部に排出される。
そして、水位検知ダイヤフラムD2が降下すると、これに伴って、プランジャー26が下降する。
プランジャー26が下降すると、スイッチ弁SVがプランジャー26の下端部によって押下され、スイッチ弁SVが開成状態となる。
スイッチ弁SVが開成状態となると、真空側コネクタC3と第1弁室RV1とが連通状態となるので、第1弁室RV1は、真空圧状態(負圧の状態)となる。
第1弁室RV1内が真空圧状態になると、連通孔H2を通して、弁駆動用ダイヤフラムD3用の上側空気室D3uが真空圧状態となる。
弁駆動用ダイヤフラムD3用の下側空気室D3dは、大気圧側コネクタC2を介して外気に連通した状態になっているので、上側空気室D3uが減圧されることにより、弁駆動用ダイヤフラムD3は、押しバネ29に抗して上方へと弾性変形する(図4参照)。
弁駆動用ダイヤフラムD3が上方へと弾性変形すると、これに伴って、弁軸28および3方弁TVが上昇して、第2弁下側穴VH2dを開放するとともに、第2弁上側穴VH2uを閉塞する(3方弁TVの開成状態)。
3方弁TVが開成状態になると、第2弁上側空気室RV2uは、第2弁下側穴VH2dを通して通路P3dに連通して真空圧状態となるので、第2弁上側空気室RV2uと連通する吸引口Mの通路Pが真空圧状態になる。
これにより、吸引口Mと連通する真空弁本体7のシリンダ空間CR内が真空圧状態になる。
真空弁本体7のシリンダ空間CR内が真空圧状態になると、ピストン体16が押しバネ17の付勢力に抗して引き上げられて、ピストン体16に弁棒15を介して接合された弁体10が上方へと移動する(図2参照)。
その結果、連結部7Aの弁穴VH1が開放された状態になり、汚水排水管9と吸込管6とが連結部7Aを介して連通状態となり、汚水排水管9内の真空圧によって吸込管6内に汚水ます3内の汚水が吸引される。
汚水ます3内の汚水は、吸込管6内に吸い込まれて連結部7Aから汚水排水管9内に吸引されて、真空弁ユニット1から迅速に排出される。
このようにして、汚水ます3内の汚水が迅速に排出されると、水位検知管11内の圧力が急速に低下し、水位検知用コネクタC1の内部の圧力が急速に低下する。
検出圧力調整室R1は、連通孔H2によって水位検知ダイヤフラムD2用の上側空気室D2u内に連通しているために、水位検知ダイヤフラムD2用の上側空気室D2u内の空気も、検出圧力調整室R1を通って迅速に水位検知用コネクタC1から排出され、水位検知ダイヤフラムD2の下方への弾性変形は解消される。
このようにして、水位検知ダイヤフラムD2の弾性変形が解消されると、水位検知ダイヤフラムD2の下面側に取り付けられたプランジャー26が上方へと移動する。
そして、プランジャー26によるスイッチ弁SVの押圧が解除されて、スイッチ弁SVによって、真空側コネクタC3に連通する弁穴VH3が閉成され、第1弁室RV1と真空側コネクタC3との連絡は遮断される。
このとき、第1弁室RV1内は真空圧状態になっているが、その真空圧状態は、空気が大気圧側コネクタC2から通路P2b、通路P2a、下側空気室D2d、ニードル弁部NVの通路PNを通って、第1弁室RV1内に徐々に流入することにより、若干時間が遅れて解消される。
第1弁室RV1の真空圧状態が解消されると、この第1弁室RV1と連通している上側空気室D3uの真空圧状態も解消されて、弁駆動用ダイヤフラムD3は、押しバネ29により下方に付勢されているので、弁駆動用ダイヤフラムD3の上方への弾性変形が解消される。
これにより、弁駆動用ダイヤフラムD3に取り付けられた弁軸28が下方へと移動して、その下端部に取り付けられた3方弁TVは、上側の第2弁上側穴VH2uを開放すると共に下側の第2弁下側穴VH2dを閉塞する(3方弁TVの閉成状態)。
その結果、真空弁本体7のシリンダ空間CRに連通する吸引口Mが、第2弁上側空気室RV2u、下側空気室D3d、通路P2d、通路P2c、通路P2を介して、大気圧側コネクタC2に連通し、大気圧側コネクタC2内の空気が、この吸引口M内に導入される。
これにより、真空弁本体7におけるシリンダ空間CR内の真空圧状態が解消され、真空弁本体7のピストン体16が押しバネ17の付勢力によって下方へと移動して、弁体10は連結部7Aの弁穴VH1を閉塞した状態にする。
このように、先行技術(特許文献1、特許第2740110号)に係るコントローラでは、水位検知用コネクタC1内の空気圧が大気圧以下の場合には、吸引口Mを大気圧側コネクタC2に連通させることにより、シリンダ空間CRの上側空間CR1の空気を吸引して真空弁本体7を開成状態とし、水位検知用コネクタC1内の空気圧が大気圧より大きい場合には、吸引口Mを大気圧側コネクタC2に連通させることにより、シリンダ空間CRの上側空間CR1に空気を導入して真空弁本体7を閉成状態に復帰させる空気圧回路が形成されている。
〈真空弁本体閉成時のチャタリング現象〉
ところで、図3または図4に示すように、先行技術(特許文献1、特許第2740110号)に係るコントローラでは、大気圧側コネクタC2の通路P2が、接続点BP1で通路P2bと通路P2cとに分岐されている。
真空弁本体部7が開成状態から閉成状態へと復帰する途中で、図5に示すように、開成状態と閉成状態との中間状態になった際に、通路P2cが、通路P2d、下側空気室D3d、第2弁上側穴VH2u、第2弁上側空気室RV2u、第2弁下側穴VH2d、第2弁下側空気室RV2d、通路P3d、通路P3c、通路P3b、通路P3を介して真空源コネクタVCと連通するので、空気が通路P2から通路P2cに向かって吸引される。
このとき、通路P2a、通路P2bを介して上側空気室D2u内の空気が吸引されるので、真空弁本体部7を閉成状態にすべく、上方に移動していた水位検知ダイヤフラムD2のプランジャー26が下方に移動して、再び開成状態となり、真空弁本体部7を閉成しようとしても、閉成状態と開成状態を小刻みに繰り返す、いわゆる、チャタリング現象が生じることがあった。
このようなチャタリング現象により、真空弁本体部7の閉成状態が不安定になると、真空下水用配管内に不要な空気が進入して真空下水配管内の真空度が低下するために、真空式下水道システム全体の下水搬送能力が低下してしまうおそれがあった。
以下、本発明に係る実施の形態を実施例に基づいて説明する。
〈構成〉
そこで、図6に示すように、実施例1のコントローラでは、通路P2aと通路P2cとの間に隔壁PWが設けられており、3方弁TVが開成状態から閉成状態へと復帰する途中で開成状態と閉成状態との中間状態になった際に、空気圧回路駆動用の通路P2A,P2aから真空弁本体7の閉成状態復帰用の通路P2B,P2c,P2dへの空気吸入が防止される。
第3ケース部23に、大気圧側コネクタC2Aと、大気圧側コネクタC2Bとを形成し、大気圧側コネクタC2Aの通路P2Aを通路P2b、通路P2aを介して下側空気室D2dに連通させ、大気圧側コネクタC2Bの通路P2Bを通路P2c、通路P2dを介して下側空気室D3dに連通させている。
そして、図7に示すように、大気圧側コネクタC2AをチューブT2Aを介して3分岐の分岐コネクタC’に接続し、大気圧側コネクタC2BをチューブT2Bを介して3分岐の分岐コネクタC’に接続する。
すなわち、空気圧回路駆動用の通路P2A,P2aと、真空弁本体7の閉成状態復帰用の通路P2B,P2c,P2dとを別々の連通路によって、それぞれ空気取入管4aに連通させることにより吸引防止機構が構成されている。
なお、その他の構成については、上述の先行技術(特許文献1、特許第2740110号)と同様であるので、説明を省略する。
さらに、図8に示すように、施工時の利便性を図って、ターミナルボックスTBを介してチューブT1,T2A,T2B,T3,T4を、それぞれチューブT1’,T2A’,T2B’,T3’,T4’に接続してもよい。
ターミナルボックスTBの内部では、図8に示す上側のチューブT1,T2A,T2B,T3,T4に接続される端子と、図8に示す下側のチューブT1’,T2A’,T2B’,T3’,T4’に接続される端子とが、それぞれ内部で連通している。
なお、図9に示すように、チューブT2Aを、外気と連通している空気取入細管5Aaを介して外気導入細管5Aの分岐コネクタCAに接続し、チューブT2Bを、外気と連通している空気取入細管5Baを介して外気導入細管5Bの分岐コネクタCBに接続し、空気導入源の独立性を一層強化した構成にしてもよい。
〈作用効果〉
このように構成された実施例1のコントローラでは、空気導入源を、大気圧側コネクタC2Aと大気圧側コネクタC2Bとで独立化することにより、チャタリング現象の原因となる上側空気室D2u内の空気の吸引を阻止することができる。
したがって、真空弁本体7の閉成時にチャタリング現象が生じることなく、安定した閉成が可能となり、真空式下水道システムの下水搬送能力を低下させることなく、真空式下水道システムを利用することができる。
また、図8に示す変形例の真空弁ユニットでは、ターミナルボックスTBが設けられているので、接続が容易となるだけでなく、、接続されるチューブの数が増大したことによる接続ミスを、接続するチューブを一カ所に集約して取り付け箇所を明確にすることにより未然に防止できる。
〈構成〉
図10に示すように、実施例2のコントローラでは、通路P2aと通路P2cとの間にゴム製のダックビル型チャッキ弁CVが設けられており、3方弁TVが開成状態から閉成状態へと復帰する途中で開成状態と閉成状態との中間状態になった際に、空気圧回路駆動用の通路P2aから真空弁本体7の閉成状態復帰用の通路P2c,P2dへの空気吸入が防止される。
チャッキ弁CVは、第2ケース部22と第3ケース部23との間に、大気圧側コネクタC2の通路P2と、下側空気室D2dとの間に、通路P2cから下側空気室D2dへは空気を流通可能とし、下側空気室D2dから通路P2cへは空気の流通を阻止するようになっている。
すなわち、吸引防止機構が、空気圧回路駆動用の通路P2aから3方弁TVの閉成状態復帰用の通路P2c,P2dへの空気の通過を阻止するチャッキ弁CVによって構成されている。
なお、チャッキ弁(逆止弁)CVについては、公知技術であるので詳細な説明は省略し、また、その他の構成については、上述の先行技術(特許文献1、特許第2740110号)と同様であるので説明を省略する。
〈作用効果〉
このように構成された実施例2のコントローラでは、チャッキ弁(逆止弁)CVが設けられているので、チャタリング現象の原因となる下側空気室D2u内の空気の吸引を阻止することができ、しかも、水位検知ダイヤフラムD2が復帰する際の空気の流通は阻害されない。
したがって、閉成時にチャタリングが生じることなく、安定した閉成が可能となり、真空式下水道システムを円滑に利用することができる。
しかも、コネクタを増設することなく、空気取入細管や外気導入細管などの入力路の形成を必要としないので、チャタリングの防止を低コストで実施できる。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は本発明に含まれる。
なお、実施例2のコントローラでは、逆止弁にダックビルチャッキ弁を使用したが、逆止弁であれば、どのような構成の弁であってもよい。
特許文献1の発明と本発明とに共通の真空弁装置を使用した真空弁ユニットの概略断面図である。 特許文献1の発明と本発明とに共通の真空弁本体の縦断面図である。 特許文献1の発明の真空弁コントローラの縦断面図であり、3方弁の閉成状態の図である。 特許文献1の発明の真空弁コントローラの縦断面図であり、3方弁の開成状態の図である。 特許文献1の発明の真空弁コントローラの縦断面図であり、3方弁の閉成状態と開成状態との中間状態の図である。 実施例1の真空弁コントローラの断面構成図である。 実施例1に係る真空弁ユニットの概略断面図である。 実施例1に係る真空弁ユニットの第1の変形例の概略断面図である。 実施例1に係る真空弁ユニットの第2の変形例の概略断面図である。 実施例2の真空弁コントローラの断面構成図である。
符号の説明
3 汚水ます(下水貯留槽)
4a 空気取入管(大気圧空気源)
6 吸込管
7 真空弁本体
9 真空排出管
11 水位検知管
12 真空弁コントローラ(真空弁制御装置)
C1 水位検知用コネクタ(水位検知用空気接続口)
C2,C2A,C2B 大気圧側コネクタ(空気源接続口)
C3 真空側コネクタ(真空圧接続口)
VC 真空源コネクタ(真空源)
CR1 シリンダ空間の上側の空間(シリンダ内)
M 吸引口(弁本体部駆動用連通口)
TV 3方弁(弁体)
P2A,P2a 通路(空気圧回路駆動用の空気源連通路)
P2B,P2c,P2d 通路(弁本体部の閉成状態復帰用の空気源連通路)
P2A,P2B 通路(別々の連通路)
CV チャッキ弁(逆止弁,吸引防止機構)
PW 隔壁(吸引防止機構)
V 真空弁装置

Claims (3)

  1. 建物からの排水を一時貯留すると共に真空式下水道システムの真空下水用配管への排水量を制限するための真空弁ユニットに、管内が真空圧状態にある真空排出管と、下水貯留槽と、真空弁装置とが設けられ、前記下水貯留槽に貯留された下水を吸い込む吸込管と前記真空排出管とを連結する前記真空弁装置の真空弁本体の開閉を制御する真空弁制御装置であって、
    前記真空弁ユニットに設けられかつ前記下水貯留槽内の水位に対応して内部の空気圧を変化させる水位検知管に連通される水位検知用空気接続口と、
    大気が導入される大気圧空気源に連通される空気源接続口と、
    真空排出管に設けられた真空源に連通される真空圧接続口と、
    前記真空弁本体のシリンダ内の上側空間に連通される弁本体部駆動用連通口と、
    が設けられ、
    水位検知用空気接続口内の空気圧が大気圧より大きい場合には、弁体を開成することにより、弁本体部駆動用連通口を真空圧接続口に連通させ、シリンダ内の上側空間の空気を吸引して真空弁本体を開成状態とし、
    水位検知用空気接続口内の空気圧が大気圧以下の場合には、前記弁体を閉成することにより、弁本体部駆動用連通口を空気源接続口に連通させ、シリンダ内の上側空間に空気を導入して真空弁本体を閉成状態とする、空気圧回路が形成されて、
    該空気圧回路が有する前記弁体が開成状態から閉成状態へと復帰する途中で開成状態と閉成状態との中間状態にある際に空気圧回路駆動用の空気源連通路から前記真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気吸入を防止するための吸引防止機構が設けられていることを特徴とする真空弁制御装置。
  2. 前記真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と前記空気圧回路駆動用の空気源連通路との間に隔壁が設けられ、
    前記真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路と前記空気圧回路駆動用の空気源連通路とを別々の連通路によって、それぞれ前記大気圧空気源に連通させることにより前記吸引防止機構が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の真空弁制御装置。
  3. 前記吸引防止機構が、前記空気圧回路駆動用の空気源連通路から前記真空弁本体の閉成状態復帰用の空気源連通路への空気の通過を阻止する逆止弁によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の真空弁制御装置。
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