JP2009151544A - 可変容量素子、並びにそれを備えたブースターアンテナおよび読取書込装置 - Google Patents

可変容量素子、並びにそれを備えたブースターアンテナおよび読取書込装置 Download PDF

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Abstract

【課題】手間のかからず利便性の良い方法で、ICカードをはじめとする非接触通信媒体のデータの漏洩などを抑制し、安全性を向上させることが可能な可変容量素子並びにそれを備えたブースターアンテナ、読取書込装置を提供する。
【解決手段】可変容量素子は、一対の電極と、電極間に設けられた密閉部と、密閉部内に収納される第1の媒体、および第1の媒体と誘電率の異なる第2の媒体とを備え、回転位置に応じて静電容量が変化する。この可変容量素子を備えるブースターアンテナおよび読取書込装置は、回転位置に応じて共振周波数を変化させることができるため、非接触通信媒体と読取書込装置との間のデータ通信を制御することができ、非接触媒体の所有者が意図しないときのデータの漏洩を抑制することができる。
【選択図】図4

Description

この発明は、可変容量素子、並びにそれを備えたブースターアンテナおよび読取書込装置に関し、詳しくは、回転状態に応じて静電容量が変化する可変容量素子、並びにそれを備えたブースターアンテナおよび読取書込装置に関する。
近年、情報を電子的に記憶することができる集積回路(IC:Integrated Circuit)を搭載し、電磁気的信号を用いて読取書込装置と非接触でデータ通信を行える非接触通信媒体、例えばICカードが多数利用されている。ICカードは、例えば駅の改札や店頭での電子決済等の電子マネーとしての利用が急速に普及し、社会的インフラストラクチャとしての地位を確立しつつある。
ICカードは、搭載されたICを動作させるのに必要な電力供給を、読取書込装置から電磁気的信号を受信し、電磁誘導によって得るものが主流である。すなわち、ICカードは読取書込装置の近傍に近づけられると、読取書込装置からの電磁気的信号を受信して動作電力を得ると主に、電磁気的信号を利用して読取書込装置との間でデータ通信を行う。このようなICカードと読取書込装置との通信距離は、数cmであることから、適用分野によっては通信距離の延長が要請されている。
そこで、例えば下記特許文献1および特許文献2には、RFID(Radio Frequency
Identification)タグシステムにおいて、非接触通信媒体と読取書込装置との間にブースターアンテナを配置してRFIDタグ間の通信距離を延長させる方法が記載されている。また、例えば下記特許文献3には、ICカード用カードケースにアンテナを内蔵し、ブースターとして機能させることにより、通信距離を延長させるブースター付きカードケースが提案されている。
特開2000−138621号公報
特開2005−323019号公報
特開2005−332015号公報
図24に、ICカード20と読取書込装置30との間に配置されたブースターアンテナ10の構成の一例を模式的に示す。以下、ICカード20、読取書込装置30、およびブースターアンテナ10の構成について概略的に説明する。
ICカード20は、プラスチックなどにより構成される基板23と、基板23に設けられるアンテナコイル21と、ICチップ22とを有する。
アンテナコイル21は例えば電磁誘導コイルであり、その端部はICチップ22の所定の端子に接続される。アンテナコイル22は読取書込装置30から送信された電磁気的信号によって電力を誘起し、その電力をICチップ22に供給すると共に、読取書込装置30とデータ通信を行う。
ICチップ22は、図示はしないが、読取書込装置30との間で行われる通信動作の制御等を行うマイクロコンピュータ(マイコン)およびプログラムや情報を記録するためのメモリ等により構成される。
読取書込装置30は、アンテナコイル31と、回路部32とを備える。なお、回路部32は、ケーブル等を介してインターフェース部に接続されるが、簡単のため図示を省略する。インターフェース部は、例えば送信回路(変調回路)と、受信回路(復調回路)等からなる。送信回路は、図示しない外部ホスト装置からのデータを、例えば搬送周波数の振幅を替えることによって伝送信号に変換し、アンテナコイル31に送信する。受信回路は、アンテナコイル31を介してICカード20から受信した信号を基底帯域信号に変換してデータを得て、図示しない外部ホスト装置に送信する。
回路部32は、キャパシタや抵抗等を有し、アンテナコイル31と接続されて共振回路を構成する。アンテナコイル31は、例えば13.56MHzなどの所定の搬送周波数Foの電磁気的信号をICカード20へ送信、またはICカード20から受信して、ICカ
ード20と交信を行う。
ブースターアンテナ10は、アンテナコイル11と、キャパシタ12からなる共振回路により構成される。
ブースターアンテナ10は、読取書込装置30から送信される電磁気的信号を中継してICカード20に転送する。また、ICカード20から送信される電磁気的信号を中継して読取書込装置30に転送する。したがって、このようなブースターアンテナ10をICカード20と読取書込装置30との間に配置することにより、ICカード20と読取書込装置30との間の通信距離を延長させることができる。
ところで、ICカード20は読取書込装置から電力を得て自動的に動作することから、ICカード20の所有者の知らないうちにICカード20の記録情報が不正に読み出されてしまい(スキミング)、情報漏洩や不正な取り引き等のトラブルが発生するという問題がある。特に、通信距離が延長されると、このようなスキミングによるトラブルが多発する可能性が高くなると考えられる。
このようなトラブルを防止するため、暗号化などによりデータの漏洩を防止する処置が講じられる。しかしながら、暗号化は解読により破られる危険性を伴うため、その危険性を取り除くことが要望されている。
そこで、例えば下記特許文献4および特許文献5には、ICカードを保持するカードケース自体を電磁波シールド材料で作製することにより、ICカードをカードケースに保持している状態において、外部から非接触通信媒体に届く電磁気的信号を全て遮断し、スキミングを防止する方法が提案されている。
特開平10−307902号公報
特開平11−045316号公報
しかしながら、特許文献4および特許文献5に記載のものは、ICカードを利用する際には、ICカードをカードケースから取り出して使用しなければならないため、利便性に欠けるという問題があった。
したがって、この発明の目的は、手間のかからず利便性の良い方法で、ICカードをはじめとする非接触通信媒体のデータの漏洩などを抑制し、安全性を向上させることが可能なブースターアンテナおよび読取書込装置、並びにそれらに用いられる可変容量素子を提供することにある。
上述の課題を解決するために、第1の発明は、一対の電極と、
電極間に設けられた密閉部と、
密閉部内に収納される第1の媒体、および第1の媒体と誘電率の異なる第2の媒体とを備え、
回転状態に応じて静電容量が変化することを特徴とする可変容量素子である。
第2の発明は、回転状態に応じて静電容量が変化する可変容量素子と、
可変容量素子と接続されるアンテナコイルとを備え、
可変容量素子は、一対の電極と、
電極間に設けられた密閉部と、
密閉部内に収納される第1の媒体、および第1の媒体と誘電率の異なる第2の媒体とを有し、
回転状態に応じて共振周波数が変化することを特徴とするブースターアンテナである。
第3の発明は、非接触通信媒体とデータ通信を行う読取書込装置であって、
回転状態に応じて静電容量が変化する可変容量素子と、
可変容量素子と接続されるアンテナ部とを備え、
可変容量素子は、一対の電極と、
電極間に設けられた密閉部と、
密閉部内に収納される第1の媒体、および第1の媒体と誘電率の異なる第2の媒体とを有し、
回転状態に応じて共振周波数が変化することを特徴とする読取書込装置である。
この発明によれば、回転状態に応じて可変容量素子の静電容量を変化させることができる。したがって、この可変容量素子を用いたブースターアンテナおよび読取書込装置は、回転状態に応じて共振周波数を変化させることができるので、手間のかからず利便性の良い方法で、非接触通信媒体と読取書込装置との間で行われるデータ通信を制御することができる。したがって、非接触通信媒体のデータの漏洩を抑制して安全性を向上させることができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態による可変容量素子は、可変容量素子の向き(回転状態)に応じて静電容量が変化するものである。
図1は、第1の実施形態による可変容量素子1の構成を示す略線図である。図1に示すように、この可変容量素子1は、対向して設けられる一対の電極2aおよび2bと、この電極2aおよび電極2bの間に設けられた密閉部3と、密閉部3の内部に収納される第1の媒体4および第2の媒体5とにより構成される。なお、図1において、電極2bは密閉部3を介して電極2aと対向して位置するため図示を省略している。電極2aおよび電極2bは、リード線を介して各電極に接続される。
第1の媒体4は、例えば誘電性液体、誘電性粉体、あるいは誘電性固体等の誘電性媒体により構成される。第2の媒体5は、第1の媒体4と非相溶性であり、第1の媒体4と誘電率の異なる媒体により構成される。このような第1の媒体4と第2の媒体5との組み合わせは特に限定されるものではないが、例えば第1の媒体4として誘電性液体を用いた場合、第2の媒体5として第1の媒体よりも誘電率の小さい液体や気体等を用いることができる。また、例えば第1の媒体4として誘電性粉体や誘電性固体を用いた場合、第2の媒体5として第1の媒体よりも誘電率が低く、粘性の低い液体や気体等を用いることができる。
参考として、図18に主な物質の比誘電率εsの表を示す。第1の実施形態による可変容量素子1の第1の媒体4および第2の媒体5には、これらの比誘電率の異なる物質を組み合わせて用いることができる。
第1の媒体4および第2の媒体5は、可変容量素子1の回転に伴って密閉部3内を移動する。これにより、可変容量素子1の静電容量が変化する。以下、可変容量素子1の回転位置に応じた静電容量について説明する。
まず、図2を参照して、可変容量素子1の静電容量の計算式について説明する。ここで、第1の媒体4の比誘電率をε1、第2の媒体5の比誘電率をε2、真空中の誘電率をε0とする。また、電極2aおよび2b間の密閉部3の厚みをdとし、図2Aに示すように、密閉部3の厚みdのうち、第1の媒体4の厚みをd1、第2の媒体5の厚みをd2とする。また、電極2aあるいは電極2bの電極面積をAとし、図2Bに示すように、電極面積Aのうち、第1の媒体4と接する電極面積をA1、第2の媒体5と接する電極面積をA2とする。
図2Aは、電極2aと電極2bとが互いに水平となる状態の可変容量素子1を示す。以下、このように電極2aと電極2bとが互いに水平の位置関係となる状態を、可変容量素子1の水平状態と適宜称する。可変容量素子1が水平状態のとき、電極2aは例えば第2の媒体5とのみ接し、電極2bは第1の媒体4とのみ接する。水平状態の可変容量素子1の静電容量C1は、下記の数1の計算式により求められる。
Figure 2009151544
一方、図2Bは、電極2aと電極2bとが鉛直に並列している状態の可変容量素子1を示す。以下、このように電極2aと電極2bとが鉛直に並列している位置関係となる状態を、可変容量素子1の鉛直状態と適宜称する。可変容量素子1が鉛直状態のとき、電極2aおよび電極2bは、例えば第1の媒体4および第2の媒体5とそれぞれ接する。鉛直状態の可変容量素子1の静電容量C2は、下記の数2の計算式により求められる。
Figure 2009151544
なお、電極面積A1および電極面積A2は、下記の数3および数4により求められる。
Figure 2009151544
Figure 2009151544
次に、図3を参照して、第1の媒体4および第2の媒体5の厚みを変えたときの、水平状態における可変容量素子1の静電容量C1と鉛直状態における可変容量素子1の静電容量C2の変化について説明する。横軸は、第1の媒体4の厚みd1と第2の媒体5の厚みd2との厚み比率(d2/d1)である。縦軸は静電容量の相対値であり、水平状態における可変容量素子1の静電容量C1と鉛直状態における可変容量素子1の静電容量C2との静電容量比率(C1/C2)を示す。なお、ここでは、第1の媒体4の比誘電率ε1が第2の媒体5の比誘電率ε2に比して大きいものとし、ε1/ε2=5、ε1/ε2=20、ε1/ε2=80のときの静電容量比率の変化をそれぞれ示す。
図3に示すように、厚み比率d2/d1の値が大きいほど、静電容量比率(C1/C2)が小さくなる。すなわち、第2の媒体5に比して誘電率の大きい第1の媒体4の厚みd1を大きくするほど、水平状態における静電容量C1と鉛直状態における静電容量C2との差を大きくすることができる。第1の媒体4の厚みd1と第2の媒体5の厚みd2との厚みが等しい(d1/d2=1)場合でも、水平状態における静電容量C1と鉛直状態における静電容量C2とを十分に変化させることができる。
また、第1の媒体4の比誘電率ε1と第2の媒体5の比誘電率ε2との比率(ε1/ε2)が大きいほど、静電容量比率(C1/C2)が小さくなる。すなわち、第1の媒体4の比誘電率ε1と第2の媒体5の比誘電率ε2との差を大きくするほど、水平状態における静電容量C1と鉛直状態における静電容量C2との差を大きくすることができ、静電容量の変化が大きくなる。
このように、可変容量素子1の静電容量は、回転位置に応じて変化する。可変容量素子1は、例えば、ブースターアンテナや読取書込装置のアンテナコイルが備えるキャパシタとして用いられる。
<第1の例>
第1の例では、可変容量素子1をブースターアンテナに用いる例について説明する。図4に、可変容量素子1を備えるブースターアンテナ10の構成の一例を示す。ブースターアンテナ10は、可変容量素子1と、電極2aおよび電極2bと接続されたアンテナコイル11とを備え、これらは基材7に内蔵されている。なお、第1の例によるブースターアンテナ10は、可変容量素子1およびアンテナコイル11が基材7に内蔵された構成としたが、他の装置等に内蔵される構成としてもよい。また、可変容量素子1およびアンテナコイル11のみでブースターアンテナ10を構成してもよい。
このようなブースターアンテナ10の共振周波数Fcは、アンテナコイル11のインダクタンスをL、可変容量素子1の静電容量をCとすると、下記の数5の関係を満たす。
Figure 2009151544
この発明の第1の実施形態によるブースターアンテナ10は、回転位置によって静電容量の変化する可変容量素子1を備えることにより、回転位置によって共振周波数を変化させるものである。
図5乃至図7を参照して、回転位置に応じて変化する可変容量素子1の静電容量、およびブースターアンテナ10の共振周波数について説明する。図5に、可変容量素子1を回転させたときの第1の媒体4、第2の媒体5、および電極2a、電極2bの位置関係を示す。なお、図5Aの回転位置をθ=0°とし、図5Bをθ=90°、図5Cをθ=180°、図5Dをθ=270°とする。図5に示すように、可変容量素子1を回転させたときの第1の媒体4、第2の媒体5、および電極2a、電極2bの位置関係は、回転位置に応じて変化する。
図6は、可変容量素子1を図5A→図5B→図5C→図5D→図5Aの状態に順次回転させたときの、可変容量素子1の回転位置および静電容量の変化を示すグラフである。横軸は回転角度θであり、図5に示す回転角度θと対応している。縦軸は静電容量の相対値であり、可変容量素子1の静電容量Ccを、ブースターアンテナ10の共振周波数Fcが搬送周波数Fo(例えば13.56MHz)と一致するときの静電容量Coで規格化した値(Cc/Co)を示す。
また、図7は、可変容量素子1を順次回転させて静電容量Ccを変化させたときの、ブースターアンテナ10の共振周波数の変化を示すグラフである。横軸は回転角度θであり、図5に示す回転角度θと対応している。縦軸は共振周波数の相対値であり、ブースターアンテナ10の共振周波数Fcを搬送周波数Foで規格化した値(Fc/Fo)を示す。なお、図6および図7では、第1の媒体4の比誘電率ε1が第2の媒体5の比誘電率ε2に比して大きいものとし、ε1/ε2=5、ε1/ε2=20、ε1/ε2=80のときの静電容量および共振周波数の変化をそれぞれ示す。
図6および図7に示すように、回転位置(角度θ)に応じて可変容量素子1の静電容量を変化させることができると共に、ブースターアンテナ10の共振周波数を変化させることができる。図5Dに示すように、電極2aおよび電極2bとの間に第1の媒体4が存在するような回転位置の場合は、可変容量素子1の静電容量が増加して、共振周波数Fcが搬送周波数Foよりも低周波に変化する。第1の媒体4と第2の媒体5との比誘電率の差が大きいほど、静電容量、共振周波数の変化量が大きくなる。
図8に、ブースターアンテナ10をICカード20に貼り付けた使用例を示す。図8は、ブースターアンテナ10およびICカード20の断面図である。ICカード20の構成は図24を用いて説明した構成と同様であるので、説明を省略する。図8に示すように、ブースターアンテナ10のアンテナコイル11と、ICカード20のアンテナコイル21とが、重なり合うように配置される。
また、図9に、ブースターアンテナ10をカードケース24に貼り付けた使用例を示す。図9は、ブースターアンテナ10、カードケース24、およびICカード20の断面図である。このカードケース24には、図9中の矢印に示すようにICカード20が収納される。これにより、ブースターアンテナ10のアンテナコイル11と、ICカード20のアンテナコイル21とが、重なり合うように配置される。
このようにICカード20にブースターアンテナ10を設けることにより、特定の回転位置においてICカード20の受信機能を失わせることができる。例えば、図10に示すように、読取書込装置30とICカード20の主面とが水平状態で通信が可能となり、ICカード20の主面が鉛直状態で通信が不可能となるように設定することができる。
また、ICカード20において、図10に示すように座標軸としてx軸、y軸、z軸をそれぞれ定め、x軸またはy軸からz軸方向への傾斜角をそれぞれ角度θ1および角度θ2とすると、角度θ1および角度θ2が所定の角度より小さい場合は通信が可能となり、角度θ1および角度θ2が所定の角度以上になると通信が不可能となるように設定することができる。なお、図10において、ICカード20に設けられるブースターアンテナ10は、簡単のため、図示を省略している。
図11は、読取書込装置30、ICカード20、およびブースターアンテナ10の等価回路モデルである。この等価回路モデルを用いて、ブースターアンテナ10の静電容量Cqを変化させたときの、ブースターアンテナ10の共振周波数およびICカード20に誘起される電圧をシミュレーションした。なお、図11において、R1、Rrwは読取書込装置30の抵抗を表し、Crw1、Crw2は読取書込装置30の静電容量を表し、Lrwは、読取書込装置30のインダクタンスを表す。また、Rp、RicはICカード20の抵抗を表し、CpはICカード20の静電容量を表し、LpはICカード20のインダクタンスを表す。また、Rqはブースターアンテナ10の抵抗を表し、Cqはブースターアンテナ10の静電容量を表し、Lqは、ブースターアンテナ10のインダクタンスを表す。
シミュレーションの条件は、以下の通りである。
出力電圧・・・2.4V
読取書込装置30の共振周波数・・・13.56MHz
ICカード20の共振周波数・・・13.56MHz
読取書込装置30とICカード20との結合係数K1・・・0.05
読取書込装置30とブースターアンテナ10との結合係数K2・・・0.05
ブースターアンテナ10とICカード20との結合係数K3・・・0.3
搬送周波数Fo・・・13.56MHz
ブースターアンテナ10のインダクタンスLq・・・3μH
ICカード20が動作するのに必要な電圧Vc・・・3V
図12に、ブースターアンテナ10の静電容量と共振周波数、およびICカード20に誘起される電圧のシミュレーション結果を示す。なお、静電容量は相対値で示し、ブースターアンテナ10の静電容量Cqを、ブースターアンテナ10の共振周波数Fcが搬送周波数Foと一致するときの静電容量Cqoで規格化した値(Cq/Cqo)である。また、電圧は相対値で示し、ICカード20に誘起される電圧Vicを、ICカード20が動作するのに必要な電圧Vcで規格化した値(Vic/Vc)である。また、共振周波数は相対値で示し、ブースターアンテナ10の共振周波数Fqを搬送周波数Foで規格化した値(Fq/Fo)である。
図12中の矢印aおよびa’は、電圧の相対値(Vic/Vc)が1.0以上となる範囲、すなわち、ICカード20に誘起される電圧VicがICカード20を動作させるのに必要な電圧Vc以上となる範囲を示している。したがって、矢印aおよびa’で示す範囲内では、ICカード20は動作状態となる。一方、矢印bは、電圧の相対値(Vic/Vc)が1.0より小さい範囲、すなわち、ICカード20に誘起される電圧VicがICカード20を動作させるのに必要な電圧Vcより小さい範囲を示している。したがって、矢印bで示す範囲内では、ICカード20は非動作状態となる。
ブースターアンテナ10の静電容量Cqを変化させることにより、共振周波数Fqが変化する。このようにしてブースターアンテナ10の共振周波数を変化させることで、ICカード20の動作状態を制御することができる。例えば、ICカード20の主面が鉛直状態において、ICカード20に誘起される電圧Vicが最小となるようにブースターアンテナ10の静電容量を設定する。この場合、ICカード20の主面が鉛直状態から水平状態へと回転するに伴い、ICカード20に誘起される電圧Vicは大きくなる。したがって、ICカード20の主面が垂直状態付近の回転位置では矢印bで示す範囲内となり、通信ができなくなる。そして、ICカード20の主面が垂直状態から所定の傾きより大きくなり、水平状態付近の回転位置に変化した場合には、通信が可能となる。
このように、回転位置によってブースターアンテナ10の共振周波数を変化させることにより、ICカード20は特定の回転位置では読取書込装置30から送信された電磁気的信号を受信して電力を発生することができなくなる。したがって、ブースターアンテナ10およびICカード20を特定の回転位置に保持するという手間のかからない方法で、誤動作や不正な読み取り等を防止することができる。また、既存のICカード20の構成を変えることなく、ICカード20のデータの漏洩を抑制して安全性を向上させることができる。
次に、図13を参照して、ブースターアンテナ10の他の使用例について説明する。図13は、ブースターアンテナ10によって通信距離を延長させる使用例について説明するための模式図である。図13に示すように、ブースターアンテナ10は、ICカード20と読取書込装置30との間に配置される。ブースターアンテナ10は、図13中の矢印に示すように、角度θ1方向や角度θ2方向等に回転自在である。
このようにブースターアンテナ10を配置することにより、ブースターアンテナ10が特定の回転位置において、ICカード20と読取書込装置30との通信距離を延長させることができる。例えば、図13に示すように、ブースターアンテナ10の主面が水平状態では通信距離が延長され、ブースターアンテナ10の主面が鉛直状態では通信距離が延長されないように設定することができる。また、ブースターアンテナ10の角度θ1または角度θ2方向への回転位置に応じて、通信距離を変化させることもできる。
ここで、通信距離と磁界強度との関係について説明する。ブースターアンテナ10、ICカード20、および読取書込装置30等の備えるアンテナコイルの中心軸上の磁界は、アンテナコイル部分の電流に比例し、下記の数6により求められる。なお、数6において、zはアンテナコイル中心からの距離(m)、aはアンテナコイルの半径(m)、H(z)はアンテナコイル中心からの距離zにおける磁界の強さ(A/m)、Nはアンテナコイルの巻数、Iは電流(A)を示す。
Figure 2009151544
また、ICカード20の誘起電圧は、下記の数7により求められる。なお、数7において、Vmは誘起電圧、Fは周波数、Nはアンテナコイルの巻き数、Sは受信コイルの断面積、Hは磁界強度、μ0は4π×10-7T/(A/m)、αは比例定数を示す。
Figure 2009151544
数7に示すように、ICカード20の誘起電圧Vmは磁界の強さHに比例する。したがって、磁界が強ければICカード20の誘起電圧が大きくなり、ICカード20と読取書込装置30との間の通信距離をより延長させることができる。
下記に示す条件において、ブースターアンテナ10の静電容量Cqを変化させたときの、ブースターアンテナ10の共振周波数Fqおよび発生する磁界強度Hqを求めた。
条件は、以下の通りである。
読取書込装置30のアンテナコイル31・・・半径3.5mm、巻数7T、共振周波数13.56MHz
ブースターアンテナ10のアンテナコイル11・・・半径18mm、巻数3T、インダクタンスLq=1.1μH
読取書込装置30とブースターアンテナ10との結合係数K・・・0.15
なお、磁界強度は、図11に示す等価回路モデルを用いて、読取書込装置30のアンテナコイル31に流れる電流Ip、ブースターアンテナ10のアンテナコイル11に流れる電流Iqをシミュレーションして、数6の式を用いて求めた。数6において、アンテナコイル中心からの距離zは50mmとした。
結果を図14に示す。なお、静電容量は相対値で示し、ブースターアンテナ10の静電容量Cqを、ブースターアンテナ10の共振周波数Fqが搬送周波数Foと一致するときの静電容量Cqoで規格化した値(Cq/Cqo)である。また、共振周波数は相対値で示し、ブースターアンテナ10の共振周波数Fqを搬送周波数Foで規格化した値(Fq/Fo)である。また、磁界強度は相対値で示し、ブースターアンテナ10のアンテナコイル11から発生する磁界強度Hqを、ブースターアンテナ10が無い状態での磁界強度Hpで規格化して、下記の式1により求めた。
(式1)
磁界強度(相対値)=(ブースターアンテナ10がある状態での磁界強度)/(ブースターアンテナ10がない状態での磁界強度)
図14に示すように、ブースターアンテナ10の静電容量Cqを変化させることにより、共振周波数Fqが変化すると共に、磁界強度Hqが変化する。したがって、ICカード20と読取書込装置30との通信可能な距離を変化させることができる。例えばブースターアンテナ10の主面が水平状態において磁界強度が最大となるように設定した場合、通信可能な距離を最長にすることができる。このように、回転位置に応じてブースターアンテナ10の共振周波数を変化させることにより、特定の回転位置において通信距離を延長させることができる。
<第2の例>
第2の例では、図24に示すような読取書込装置30の回路部32に可変容量素子1を備える例について説明する。図15は、第2の例による読取書込装置の等価回路である。図15において、R1、Rrwは抵抗を表し、Lrwはインダクタンスを表し、Crw1、Crw2は静電容量を表す。なお、Crw2は可変容量素子1の静電容量である。
下記に示す条件において、読取書込装置の備える可変容量素子1の静電容量Crw2を変化させたときの、読取書込装置の共振周波数および発生する磁界強度を求めた。
条件は、以下の通りである。
読取書込装置のアンテナコイル・・・半径50mm、巻数3T、共振周波数13.56MHz
搬送周波数Fo・・・13.56MHz
なお、磁界強度は、図15に示す等価回路を用いて、可変容量素子1の静電容量Crw2を変化させてアンテナコイルに流れる電流をシミュレーションし、上述の数6の式を用いて求めた。数6において、アンテナコイル中心からの距離zは50mmとした。
結果を図16に示す。なお、静電容量は相対値で示し、読取書込装置の静電容量Crwを、読取書込装置の共振周波数Frwが搬送周波数Foと一致するときの静電容量Crwo(89pF)で規格化した値(Crw/Crwo)である。また、共振周波数は相対値で示し、読取書込装置の共振周波数Frwを、搬送周波数Foで規格化した値(Frw/Fo)である。また、磁界強度は相対値で示し、読取書込装置のアンテナコイルから発生する磁界強度Hfrwを、読取書込装置の共振周波数Frwが搬送周波数Foと一致するときの磁界強度Hfoで規格化した値(Hfrw/Hfo)である。
図16に示すように、読取書込装置の静電容量Crw2を変化させることにより、共振周波数が変化すると共に、磁界強度が変化する。したがって、ICカード20と読取書込装置との通信可能な距離を変化させることができる。このように、回転位置に応じて読取書込装置の共振周波数を変化させることにより、特定の回転位置において通信距離を延長させることができる。
このように、この発明の第1の実施形態による可変容量素子1を備えたブースターアンテナ10および読取書込装置は、回転位置に応じてICカード20の動作状態を制御したり、ICカード20と読取書込装置30との通信可能距離を延長させたりすることができる。したがって、ICカード20の構成を変えることなく、利便性の良い方法で、ICカード20のデータの漏洩などを抑制して安全性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態による可変容量素子は、可変容量素子の向き(回転状態)に応じて静電容量およびインダクタンスが変化するものである。
図17は、第2の実施形態による可変容量素子40の構成を示す略線図である。図17に示すように、この可変容量素子40は、対向して設けられる一対の電極2aおよび2bと、この電極2aおよび電極2bの間に設けられた密閉部3と、密閉部3の内部に収納される第1の媒体44および第2の媒体45と、密閉部3と重なり合うように設けられたコイル46とにより構成される。コイル46の一方の端部は電極2aと接続され、他方の端部は電極2bと接続される。
第1の媒体44は、例えば誘電性液体、誘電性粉体、あるいは誘電性固体等の誘電性媒体により構成され、比誘電率が1以上である磁性媒体である。比誘電率が1以上である磁性媒体としては、例えば、NiZnフェライト、NiCuZnフェライト等のフェライトが好適に用いられる。これらのフェライトには、周波数13.56MHzにおいて、比誘電率が10〜20程度で、比透磁率が30〜100程度のものがある。
第2の媒体45は、第1の媒体44と非相溶性であり、第1の媒体44と誘電率の異なる媒体により構成される。第2の媒体45には、比誘電率が1以上の媒体が用いられる。
このような第1の媒体44と第2の媒体45との組み合わせは特に限定されるものではないが、例えば第1の媒体44としてフェライト、第2の媒体45として気体を用いることができる。
また、例えば、第1の媒体44として磁性の微粉末、第2の媒体45として油を用いて、磁性の微粉末を油に分散させることにより、磁性流体を構成してもよい。磁性の微粉末としては、例えば、フェライト、カルボニル鉄、珪素鋼等の鉄粉が用いられる。このような磁性流体の比透磁率は、磁性の微粉末として用いた材料の比透磁率である。また、油の比誘電率が2〜3程度であることから、比誘電率も1以上となる。
第1の媒体44および第2の媒体45は、図17中の矢印に示すように、角度θ1方向や角度θ2方向への回転に伴って密閉部3内を移動する。これにより、可変容量素子40の静電容量およびインダクタンスが変化する。
図19乃至図22を参照して、回転位置に応じて変化する可変容量素子40の静電容量およびインダクタンスについて説明する。
図19に、可変容量素子40を図17に示す角度θ1の方向に回転させたときの、コイル46、第1の媒体44、第2の媒体45、および電極2a、電極2bの位置関係を示す。なお、図19Aの回転位置をθ1=0°とし、図19Bをθ1=90°、図19Cをθ1=180°、図19Dをθ1=270°とする。
図20は、可変容量素子40を図19A→図19B→図19C→図19D→図19Aの状態に順次回転させたときの、可変容量素子40の回転位置と、静電容量およびインダクタンスの変化を示すグラフである。横軸は回転角度θ1であり、図19に示す回転角度θ1と対応している。静電容量は相対値で示し、可変容量素子40の静電容量Ccを、可変容量素子40の共振周波数Fcが搬送周波数Foと一致するときの静電容量Coで規格化した値(Cc/Co)である。また、インダクタンスは相対値で示し、可変容量素子40のインダクタンスLcを、可変容量素子40の共振周波数Fcが搬送周波数Foと一致するときのインダクタンスLoで規格化した値(Lc/Lo)である。
図20に示すように、可変容量素子40の回転位置(角度θ1)の変化に伴い、静電容量およびインダクタンスが変化する。静電容量が増加すると、インダクタンスは減少する。
また、図21に、可変容量素子40を図17に示す角度θ2の方向に回転させたときの、コイル46、第1の媒体44、第2の媒体45、および電極2a、電極2bの位置関係を示す。なお、図21Aの回転位置をθ2=0°とし、図21Bをθ2=90°、図21Cをθ2=180°、図21Dをθ2=270°とする。
図22は、可変容量素子1を図21A→図21B→図21C→図21D→図21Aの状態に順次回転させたときの、可変容量素子40の回転位置と、静電容量およびインダクタンスの変化を示すグラフである。横軸は回転角度θ2であり、図21に示す回転角度θ2と対応している。静電容量およびインダクタンスは、図20と同様に相対値で示す。
図22に示すように、可変容量素子40の回転位置(角度θ2)の変化に伴い、静電容量およびインダクタンスが変化する。静電容量が増加すると、インダクタンスも増加する。静電容量が減少すると、インダクタンスも減少する。
図23に、可変容量素子40を角度θ1あるいは角度θ2の方向に順次回転させて静電容量およびインダクタンスを変化させたときの共振周波数の変化を示す。横軸は回転角度であり、図19および図21に示す角度θ1、角度θ2の回転角度と対応している。縦軸は共振周波数の相対値であり、可変容量素子40の共振周波数Fcを、搬送周波数Foで規格化した値(Fc/Fo)である。
図23に示すように、可変容量素子40の回転位置(角度θ1あるいは角度θ2)の変化に伴い、共振周波数が変化する。角度θ1が180°〜360°となるような回転位置では、共振周波数がほとんど変化しない。一方、角度θ2方向への回転位置では、共振周波数が大きく変化する。角度θ2の方向に回転させた方が、角度θ1の方向に回転させたときに比して、共振周波数は大きく変化する。
このような可変容量素子40は、第1の実施形態における第1の例および第2の例と同様に、ブースターアンテナ10や読取書込装置30に用いることができる。これにより、回転位置に応じて共振周波数の変化するブースターアンテナや読取書込装置を実現できる。すなわち、回転位置に応じてICカード20の動作状態を制御したり、ICカード20と読取書込装置30との通信可能距離を延長させたりすることができる。したがって、ICカード20の構成を変えることなく、利便性の良い方法で、ICカード20のデータの漏洩などを抑制して安全性を向上させることができる。
以上、この発明の第1および第2の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、第1および第2の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、第1の実施形態における第1の例では、ブースターアンテナ10をICカード20に設ける例について説明したが、例えば非接触通信媒体としてICカード20と同様の非接触式のICチップを内蔵させた携帯電話や携帯情報端末等に設けてもよい。また、第1および第2の実施形態による可変容量素子を、他の装置等に設けて用いてもよい。
第1の実施形態による可変容量素子の構成の一例を示す略線図である。 可変容量素子の静電容量の計算式を説明するための略線図である。 第1の媒体と第2の媒体との厚み比と静電容量の変化を示すグラフである。 第1の例によるブースターアンテナの構成の一例を示す略線図である。 第1の実施形態による可変容量素子を回転させたときの、第1の媒体、第2の媒体、および電極の位置関係を示す略線図である。 第1の実施形態による可変容量素子の回転位置と静電容量の変化を示すグラフである。 第1の実施形態による可変容量素子の回転位置とブースターアンテナの共振周波数の変化を示すグラフである。 第1の実施形態による可変容量素子を備えたブースターアンテナの使用例を説明するための略線図である。 第1の実施形態による可変容量素子を備えたブースターアンテナの他の使用例を説明するための略線図である。 ブースターアンテナの設けられたICカードの動作状態を説明するための略線図である。 読取書込装置、ICカード、およびブースターアンテナの等価回路モデルを示す略線図である。 第1の実施形態による可変容量素子を備えたブースターアンテナの静電容量と共振周波数および電圧の変化のシミュレーション結果を示すグラフである。 第1の実施形態による可変容量素子を備えたブースターアンテナの他の使用例を説明するための略線図である。 第1の実施形態による可変容量素子を備えたブースターアンテナの静電容量と磁界強度および共振周波数の関係を示すグラフである。 第1の実施形態による可変容量素子を備えた読取書込装置の等価回路モデルを示す略線図である。 第1の実施形態による可変容量素子を備えた読取書込装置の静電容量と磁界強度および共振周波数の関係を示すグラフである。 第2の実施形態による可変容量素子の構成の一例を示す略線図である。 主な物質の比誘電率を示す表である。 第2の実施形態による可変容量素子を回転させたときの、第1の媒体、第2の媒体、コイル、および電極の位置関係を示す略線図である。 第2の実施形態による可変容量素子を回転させたときの、回転位置と静電容量およびインダクタンスの変化を示すグラフである。 第2の実施形態による可変容量素子を回転させたときの、第1の媒体、第2の媒体、コイル、および電極の位置関係を示す略線図である。 第2の実施形態による可変容量素子を回転させたときの、回転位置と静電容量およびインダクタンスの変化を示すグラフである。 第2の実施形態による可変容量素子の回転位置と共振周波数の変化を示すグラフである。 従来のブースターアンテナ、読取書込装置、およびICカードの構成と使用形態を説明するための概略図である。
符号の説明
1、40・・・可変容量素子
2a、2b・・・電極
3・・・密閉部
4、44・・・第1の媒体
5、45・・・第2の媒体
7・・・基材
10・・・ブースターアンテナ
11・・・アンテナコイル
12・・・キャパシタ
20・・・ICカード
21・・・アンテナコイル
22・・・ICチップ
23・・・基板
24・・・カードケース
30・・・読取書込装置
31・・・アンテナコイル
32・・・回路部
46・・・コイル

Claims (18)

  1. 一対の電極と、
    上記電極間に設けられた密閉部と、
    上記密閉部内に収納される第1の媒体、および該第1の媒体と誘電率の異なる第2の媒体とを備え、
    回転状態に応じて静電容量が変化することを特徴とする可変容量素子。
  2. 上記第1の媒体は、誘電性の液体、粉体、あるいは固体のうちいずれか1つにより構成されることを特徴とする請求項1記載の可変容量素子。
  3. 上記第2の媒体は、気体であることを特徴とする請求項2記載の可変容量素子。
  4. 上記密閉部と重なり合う位置に設けられたコイルを備え、
    上記回転状態に応じて上記コイルのインダクタンスが変化することを特徴とする請求項1記載の可変容量素子。
  5. 上記第1の媒体は、磁性の液体、粉体、あるいは固体のうちいずれか1つにより構成され、該第1の媒体の比誘電率は1以上であることを特徴とする請求項4記載の可変容量素子。
  6. 上記第2の媒体は、気体であることを特徴とする請求項5記載の可変容量素子。
  7. 回転状態に応じて静電容量が変化する可変容量素子と、
    上記可変容量素子と接続されるアンテナコイルとを備え、
    上記可変容量素子は、一対の電極と、
    上記電極間に設けられた密閉部と、
    上記密閉部内に収納される第1の媒体、および該第1の媒体と誘電率の異なる第2の媒体とを有し、
    上記回転状態に応じて共振周波数が変化することを特徴とするブースターアンテナ。
  8. 上記第1の媒体は、誘電性の液体、粉体、あるいは固体のうちいずれか1つにより構成されることを特徴とする請求項7記載のブースターアンテナ。
  9. 上記第2の媒体は、気体であることを特徴とする請求項8記載のブースターアンテナ。
  10. 上記アンテナコイルは上記密閉部と重なり合う位置に設けられ、
    上記回転状態に応じて上記アンテナコイルのインダクタンスが変化することを特徴とする請求項7記載のブースターアンテナ。
  11. 上記第1の媒体は、磁性の液体、粉体、あるいは固体のうちいずれか1つにより構成され、該第1の媒体の比誘電率は1以上であることを特徴とする請求項10記載のブースターアンテナ。
  12. 上記第2の媒体は、気体であることを特徴とする請求項11記載のブースターアンテナ。
  13. 非接触通信媒体とデータ通信を行う読取書込装置であって、
    回転状態に応じて静電容量が変化する可変容量素子と、
    上記可変容量素子と接続されるアンテナコイルとを備え、
    上記可変容量素子は、一対の電極と、
    上記電極間に設けられた密閉部と、
    上記密閉部内に収納される第1の媒体、および該第1の媒体と誘電率の異なる第2の媒体とを有し、
    上記回転状態に応じて共振周波数が変化することを特徴とする読取書込装置。
  14. 上記第1の媒体は、誘電性の液体、粉体、あるいは固体のうちいずれか1つにより構成されることを特徴とする請求項13記載の読取書込装置。
  15. 上記第2の媒体は、気体であることを特徴とする請求項14記載の読取書込装置。
  16. 上記アンテナコイルは上記密閉部と重なり合う位置に設けられ、
    上記回転状態に応じて上記アンテナコイルのインダクタンスが変化することを特徴とする請求項13記載の読取書込装置。
  17. 上記第1の媒体は、磁性の液体、粉体、あるいは固体のうちいずれか1つにより構成され、該第1の媒体の比誘電率は1以上であることを特徴とする請求項16記載の読取書込装置。
  18. 上記第2の媒体は、気体であることを特徴とする請求項17記載の読取書込装置。
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