JP2009150348A - 内燃機関の動弁システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、内燃機関と独立した駆動源により回転又は揺動されるカムがバルブを開閉させる内燃機関の動弁システムにおいて、カムの回転位置を可及的速やかに特定可能な技術の提供を課題とする。
を課題とする。
【解決手段】本発明は、内燃機関と独立した駆動源により回転又は揺動されるカムを備え、カムの1回転当たりに駆動源がn回転する内燃機関の動弁システムにおいて、少なくとも駆動源の1回転当たりにカムが回転する範囲(360/n度)にカムポジションセンサの被検出部を延在させるようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関と独立した駆動源により回転又は揺動されるカムがバルブを開閉させる内燃機関の動弁システムに関する。
内燃機関のカムを電動機(モータ)により回転又は揺動させる動弁システムにおいては、カムとクランクシャフトが物理的に連結されないため、始動時等にカムの回転位置(位相)を検出する必要がある。
これに対し、内燃機関の運転停止時にカムの停止位置を不揮発性メモリに記憶させる技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−183612号公報 特開2006−336659号公報 特開2001−82165号公報
ところで、カムの停止位置によっては内燃機関の運転停止中にカムの位置が変化する場合がある。例えば、内燃機関の運転停止中は電動機に対する電力供給が行われないため、電動機がカムの位置を一定の位置に保持することができない。よって、バルブのリフト量が比較的大きくなる位置でカムが停止した場合は、内燃機関の運転停止中にバルブスプリングの反力によってカムが回転する可能性がある。
これに対し、カムポジションセンサを用いる方法が考えられるが、カムポジションセンサがカムの回転位置を特定するためにはカムを少なからず回転させる必要がある。このため、カムの回転位置を速やかに特定することができない場合がある。
本発明は、上記したような種々の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関と独立した駆動源により回転又は揺動されるカムがバルブを開閉させる内燃機関の動弁システムにおいて、カムの回転位置を可及的速やかに特定可能な技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、内燃機関と独立した駆動源により回転又は揺動されるカムを備え、カムの1回転当たりに駆動源がn回転する内燃機関の動弁システムにおいて、少なくとも駆動源の1回転当たりにカムが回転する範囲(360/n度)にカムポジションセンサの被検出部を延在させるようにした。
詳細には、本発明は、内燃機関と独立した駆動源により回転又は揺動されるカムがバルブを開閉させる内燃機関の動弁システムにおいて、前記駆動源の回転位置を示す信号を出力する第1センサと、前記カムに連動して回転又は揺動する被検出部が所定位置を通過した時に信号を出力する第2センサと、前記第1センサ及び前記第2センサの出力結果に基づいて前記駆動源の回転位置と前記カムの回転位置との相対関係を判定する判定手段と、を備え、前記被検出部は少なくとも前記駆動源の1回転当たりに前記カムが回転する範囲に延在するようにした。
内燃機関と独立した駆動源によりカムが回転又は揺動される動弁システムにおいては、第1センサの出力信号に基づいて駆動源の回転位置を特定することができる。その際、カ
ムに対する駆動源の回転速度比(カムが1回転する間に駆動源が回転する回数)が1回であれば、第1センサの出力信号に基づいてカムの回転位置も一意に特定することができる。
ところで、駆動源とカムとの間に減速機構が介在すると、カムに対する駆動源の回転速度比が1にならない(例えば、カムが1回転する間に駆動源が複数回転する)。このような場合は、駆動源の1つの回転位置に対してカムが複数の回転位置を取り得る。
例えば、カムの1回転当たりに駆動源が2回転(0度〜720度)する場合は、駆動源の1つの回転位置に対してカムが2つの回転位置を取り得る。要するに、カムの1回転当たりに駆動源がn回転(n>1)する場合は、駆動源の1つの回転位置に対してカムがn通りの回転位置を取り得ることになる。
従って、カムに対する駆動源の回転速度比が1より大きい場合は、第1センサの出力信号のみに基づいてカムの回転位置(言い換えれば、駆動源の回転位置とカムの回転位置との相関関係)を一意に特定することは困難である。
これに対し、カムと連動して回転又は揺動する被検出部が所定位置を通過した時に信号を出力するカムポジションセンサ(第2センサ)を併用することにより、n通りの回転位置の1つを特定する方法が考えられる。前記した所定位置は、例えば、カムポジションセンサの検出部が配置される位置、又は検出部が検出対象(被検出部)を検出可能な位置(範囲)を示す。
カムポジションセンサを併用する方法においては、被検出部が所定位置を通過するまでカムを回転させる必要があるため、カムの回転位置を速やかに特定することが困難である。
そこで、本発明の内燃機関の動弁システムは、少なくともカムが360/n度回転する範囲に被検出部を延在させるようにした。
例えばn=2である場合は、被検出部は、カムが0度から180度まで回転する範囲、或いはカムが180度から360度まで回転する範囲に延在することになる。この場合、第2センサは、カムが停止状態にあっても、被検出部が所定位置に位置しているか否か(すなわち、カムの回転位置が0度〜180度の範囲に属するか、或いは180度〜360度の範囲に属するか)を判別可能となる。その結果、駆動源の回転位置が0度〜360度の範囲に属するか、或いは360度〜720度の範囲に属するかを特定することができる。
従って、内燃機関の始動時を含む駆動源の起動時には、駆動源の回転位置とカムの回転位置との相関関係を可及的速やかに特定することが可能となる。
尚、n≧3である場合には、第2センサが2つ設けられるようにしてもよい。その際、2つの被検出部は、720/n度の範囲に各々延在するとともに、それら2つの被検出部が互いに360/n度の範囲で重複するように配置されることが好ましい。
このような構成によれば、(1)2つの被検出部の双方が所定位置に位置している状態、(2)2つの被検出部の一方のみが所定位置に位置している状態、(3)2つの被検出部の他方のみが所定位置に位置している状態、(4)2つの被検出部の何れも所定位置に位置していない状態、を判別可能である。よって、判定手段は、n≧3の場合であっても駆動源の回転位置とカムの回転位置との相関関係を速やかに特定することが可能となる。
ところで、被検出部が360/n度以上の範囲に延在すると、該被検出部の質量が大きくなる。これは、カムの回転時における被検出部の慣性質量の増加を招くことになる。このように被検出部の慣性質量が増加した場合には、カムの回転バランスが崩れて振動が誘発されたり、駆動源に要求される駆動トルクが増加したりする可能性がある。
これに対し、本発明の内燃機関の動弁システムは、カムと連動する部位に前記被検出部の慣性質量を打ち消すバランスウェイトを取り付けるようにしてもよい。かかる構成によれば、カムの回転バランスを均衡させることができるため、振動の発生を抑制したり、駆動源に要求される駆動トルクの増加を抑制したりすることができる。
本発明における駆動源としては電動機(モータ)を例示することができる。
本発明によれば、内燃機関と独立した駆動源により回転又は揺動される内燃機関の動弁システムにおいて、カムの回転位置を可及的速やかに特定することが可能となる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施例1>
先ず、本発明の第1の実施例について図1〜図8に基づいて説明する。図1は、本発明にかかる内燃機関の動弁システムの概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、4ストローク・サイクルの火花点火式内燃機関(ガソリンエンジン)である。内燃機関1は、4つの気筒2を備えている。気筒2内には、ピストン3が摺動自在に内装されている。ピストン3は、コネクティングロッド4を介してクランクシャフト5と連結されている。
気筒2の内部は、吸気ポート6及び排気ポート7と連通している。気筒2内における吸気ポート6の開口端は、吸気バルブ8により開閉される。気筒2内における排気ポート7の開口端は、排気バルブ9により開閉される。吸気バルブ8と排気バルブ9は、吸気側駆動機構10と排気側駆動機構11とにより各々開閉駆動される。
前記吸気ポート6は、吸気通路60と連通している。前記吸気通路60には、燃料噴射弁12が取り付けられている。前記排気ポート7は、排気通路70と連通している。前記排気通路70は、図示しない排気浄化装置や消音器と接続されている。
前記吸気通路60へ取り込まれた吸気は、吸気ポート6へ導かれる。吸気ポート6へ導かれた吸気は、吸気バルブ8の開弁時に気筒2内へ吸入される。その際、燃料噴射弁12から吸気ポート6へ噴射された燃料も吸気とともに気筒2内へ吸入される。
気筒2内に導かれた燃料及び吸気(混合気)は、点火プラグ13が発生する火花を火種として燃焼される。気筒2内で燃焼されたガス(既燃ガス)は、排気バルブ9の開弁時に排気ポート7へ排出される。排気ポート7へ排出された既燃ガスは、排気通路70を介して大気中へ排出される。
このように構成された内燃機関1には、ECU14が併設されている。ECU14は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等から構成される電子制御ユニットである。ECU14には、クランクポジションセンサ15、水温センサ16、イグニッションス
イッチ17等の各種センサと電気的に接続されている。
ECU14は、前記した各種センサの測定値に基づいて燃料噴射弁12、点火プラグ13、吸気側駆動機構10、及び排気側駆動機構11を電気的に制御する。
ここで、図2、図3に基づいて吸気側駆動機構10及び排気側駆動機構11の構成を説明する。図2は吸気側駆動機構10の構成を示す図である。図2中の#1〜♯4は、内燃機関1の1番気筒から4番気筒を各々示している。1番気筒(#1)から4番気筒(#4)の燃焼順序は、1番気筒(#1)→3番気筒(#3)→4番気筒(#4)→2番気筒(#2)である。
1番気筒(#1)〜4番気筒(#4)の各々には、2つの吸気バルブ8が設けられている。各吸気バルブ8のステム基端には、バルブリフタ80が取り付けられている。吸気バルブ8は吸気側バルブスプリング88によって閉弁方向へ付勢されており、その付勢力によってバルブリフタ80が第1吸気カム81又は第2吸気カム82に押し付けられている。
第1吸気カム81は、1番気筒(#1)及び4番気筒(#4)の吸気バルブ8を開閉駆動させるカムであり、第1吸気カムシャフト83に固定されている。第2吸気カム82は、2番気筒(#2)及び3番気筒(#3)の吸気バルブ8を開閉駆動するカムであり、第2吸気カムシャフト84に固定されている。すなわち、本実施例では、燃焼時期が360°CA異なる2つの気筒が1本の吸気カムシャフトを共用するように構成されている。
第1吸気カムシャフト83と第2吸気カムシャフト84は、同軸に配置されるとともに、互いに独立して周方向へ回転或いは揺動可能に内燃機関1に支持されている。
第1吸気カムシャフト83の一端には、第1被動ギア85が固定されている。第1被動ギア85は、第1モータ18の出力軸に固定された第1駆動ギア19と噛合している。以下では、第1被動ギア85及び第1駆動ギア19を第1減速機構と総称する。第1減速機構の減速比は、第1吸気カムシャフト83の1回転当たりに第1モータ18が2回転するように設定されている。
この場合、第1モータ18の回転トルクは、第1減速機構を介して第1吸気カムシャフト83へ伝達される。よって、第1モータ18が一方向へ連続的に回転、或いは順方向と逆方向とへ交互に回転することにより、第1吸気カムシャフト83が周方向へ回転或いは揺動する。
第2吸気カムシャフト84の外周面の一部には、第2被動ギア86が同軸に固定されている。第2被動ギア86は、中間ギア87と噛合している。中間ギア87は、第2モータ21の出力軸に固定された第2駆動ギア22と噛合している。以下では、第2被動ギア86、中間ギア87、及び第2駆動ギア22を第2減速機構と総称する。第2減速機構による減速比は、前述した第1減速機構と同等であるものとする。
この場合、第2モータ21の回転トルクは、第2減速機構を介して第2吸気カムシャフト84へ伝達される。よって、第2モータ21が一方向へ連続的に回転、或いは順方向と逆方向とへ交互に回転することにより、第2吸気カムシャフト84が周方向へ回転或いは揺動する。
尚、第1モータ18は、出力軸の回転位置を検出する第1レゾルバ20を備えており、第1レゾルバ20の検出信号がECU14へ入力されるようになっている。第2モータ2
1は、出力軸の回転位置を検出する第2レゾルバ23を備えており、第2レゾルバ23の検出信号がECU14へ入力されるようになっている。
また、第1吸気カムシャフト83には、第1カムポジションセンサ30が取り付けられている。第2吸気カムシャフト84には、第2カムポジションセンサ31が取り付けられている。第1カムポジションセンサ30及び第2カムポジションセンサ31の検出信号は、ECU14へ入力されるようになっている。
次に、排気側駆動機構11の構成について図3に基づいて説明する。図3において、1番気筒(#1)〜4番気筒(#4)の各々には、2つの排気バルブ9が設けられている。各排気バルブ9のステム基端には、バルブリフタ90が取り付けられている。排気バルブ9は、排気側バルブスプリング94によって閉弁方向へ付勢されており、その付勢力によってバルブリフタ90が排気カム91に押し付けられている。
全気筒の排気カム91は、1本の排気カムシャフト92に固定されている。排気カムシャフト92の一端には、第3被動ギア93が固定されている。第3被動ギア93は、第3モータ24の出力軸に取り付けられた第3駆動ギア25と噛合している。以下では、第3被動ギア93及び第3駆動ギア25を第3減速機構と総称する。第3減速機構の減速比は、前述した第1減速機構、第2減速機構と同等であるものとする。
この場合、第3モータ24の回転トルクは、第3駆動ギア25及び第3被動ギア93を介して排気カムシャフト92に伝達される。よって、第3モータ24が一方向へ連続的に回転、或いは順方向と逆方向とへ交互に回転することにより、排気カムシャフト92が周方向へ回転或いは揺動する。
また、第3モータ24は、出力軸の回転位置を検出する第3レゾルバ26を備えており、第3レゾルバ26の検出信号がECU14へ入力されるようになっている。排気カムシャフト92には、第3カムポジションセンサ32が取り付けられている。第3カムポジションセンサ32の検出信号は、ECU14へ入力されるようになっている。
上記した吸気側駆動機構10及び排気側駆動機構11において、第1モータ18、第2モータ21、及び第3モータ24は、本発明にかかる駆動源に相当する。第1レゾルバ20、第2レゾルバ23、及び第3レゾルバ26は、本発明にかかる第1センサに相当する。
このように構成された動弁系では、ECU14がクランクシャフト5の回転に同期したタイミングで第1モータ18と第2モータ21と第3モータ24とを回転動作又は揺動動作させることにより、1番気筒(#1)〜4番気筒(#4)の吸気バルブ8及び排気バルブ9がクランクシャフト5の回転に同期したタイミング(すなわち、1番気筒(#1)〜4番気筒(#4)の燃焼サイクルに同期したタイミング)で開閉可能となる。
ところで、ECU14が全気筒の吸気バルブ8及び排気バルブ9を燃焼サイクルに同期したタイミングで開閉動作させるためには、第1モータ18、第2モータ21、及び第3モータ24の各々の起動時(例えば、内燃機関1の始動時)に、第1吸気カム81(第1吸気カムシャフト83)、第2吸気カム82(第2吸気カムシャフト84)、及び排気カム91(排気カムシャフト92)の各々の回転位置(位相)を検知する必要がある。
各カムシャフトの回転位置を検知する方法としては、各モータに取り付けられたレゾルバの検出値を利用する方法が考えられる。その際、カムシャフトに対するモータの回転速度比(カムシャフトが1回転する間にモータが回転する回数)が1であれば、モータの回
転位置とカムシャフトの回転位置とは同等になる。よって、レゾルバの信号に基づいてカムシャフトの回転位置を一意に特定することができる。
しかしながら、前述した図2,3の説明で述べたようにモータとカムシャフトとの間に減速機構が介在する場合は、カムシャフトに対するモータの回転速度比が1より大きくなる。このため、モータの1つの回転位置に対してカムシャフトが複数の回転位置を取り得る。よって、レゾルバの出力信号のみに基づいてカムシャフトの回転位置を一意に特定することはできない。
例えば、カムシャフトに対するモータの回転速度比が2である場合は、カムシャフトが1回転(360度回転)する間にモータが2回転(720度回転)する。このため、モータの回転位置が0度〜360度の範囲(カムシャフトの回転位置が0度〜180度の範囲)に属するか、或いは360度〜720度の範囲(カムシャフトの回転位置が180度〜360度の範囲)に属するかの判別をレゾルバの出力信号のみに基づいて行うことは困難である。
これに対し、各々のカムシャフトに取り付けられたカムポジションセンサを利用して上記の判別を行う方法が考えられる。その際に用いられるカムポジションセンサとしては、各カムシャフトに連動して回転又は揺動する被検出部が検出部の検出範囲(所定位置)を通過した時に信号(オン信号)を出力するセンサを例示することができる。
上記したようなカムポジションセンサを利用する場合には、各モータの起動時に被検出部が所定位置を通過するまでカムシャフトを回転させる必要があり、カムシャフトの回転位置を速やかに検出することができない。また、クランクシャフト5の回転時にカムシャフトが不用意に回転されると、バルブとピストン3が干渉する可能性がある。よって、内燃機関1の始動時は、クランキングに先だってカムシャフトを回転させなければならず、内燃機関1を速やかに始動させることができない可能性もある。
そこで、本実施例の内燃機関の動弁システムでは、第1カムポジションセンサ30、第2カムポジションセンサ31、及び第3カムポジションセンサ32の各々の被検出部を、各モータの1回転当たりに各カムシャフトが回転する範囲に延在させるようにした。
図4は第1吸気カムシャフト83の一端の斜視図であり、図5は第1吸気カムシャフト83の正面図である。図5において矢印Xは第1吸気カムシャフト83の正転方向を示している。
第1吸気カムシャフト83の一端には円板状のロータ300が連結されている。ロータ300において、第1吸気カムシャフト83の連結部と反対側の面には被検出部301が突設されている。被検出部301は、第1モータ18の1回転当たりに第1吸気カムシャフト83が回転する範囲に延在している。
ここで、第1吸気カムシャフト83に対する第1モータ18の回転速度比は2であるため、第1モータ18の1回転当たりに第1吸気カムシャフト83が回転する範囲は180(=360/2)度となる。よって、被検出部301は、第1吸気カムシャフト83の0度〜180度(又は180度〜360度)の範囲に延在する円弧状に形成されている。
第1カムポジションセンサ30は、例えば、ホール素子又はMRE(磁気抵抗素子)を用いた電磁ピックアップ式の検出部302を備え、該検出部302は前記ロータ300近傍の内燃機関1に固定される。そして、前記検出部302は、被検出部301が該検出部の直近を通過した時にオン信号を出力する。
このように構成された第1カムポジションセンサ30は、図6に示すように、第1吸気カムシャフト83の回転位置が0度〜180度の範囲に属する時はオン信号を出力する。また、第1吸気カムシャフト83の回転位置が180度〜360度の範囲に属する時はオフ信号を出力する。
従って、ECU14は、第1カムポジションセンサ30の出力信号がオンである時は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が0度〜180度の範囲に属しているとともに、第1モータ18の回転位置が0度〜360度の範囲に属していると判定することができる。また、ECU14は、第1カムポジションセンサ30の出力信号がオフである時は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が180度〜360度の範囲に属しているとともに、第1モータ18の回転位置が360度〜720度の範囲に属していると判定することができる。
その結果、第1吸気カムシャフト83が停止状態にある時であっても、第1モータ18の回転位置(停止位置)と第1吸気カムシャフト83の回転位置(停止位置)との相関関係を特定することが可能である。つまり、内燃機関の始動時を含む第1モータ18の起動時において、第1吸気カムシャフト83を回転させなくとも第1吸気カムシャフト83の回転位置と第1モータ18の回転位置との相関関係を特定することできる。
上記した特長を利用すると、クランキング開始の前後を問わずに第1吸気カムシャフト83の回転位置と第1モータ18の回転位置との相関関係を特定することができるとともに、第1モータ18の起動時に第1吸気カムシャフト83を直ちに燃焼サイクルに適したタイミングで回転又は揺動させることができる。よって、内燃機関1の始動時に該内燃機関1を速やかに始動させることが可能となる。
第2カムポジションセンサ31及び第3カムポジションセンサ32の被検出部も第1カムポジションセンサ30と同様の構成を採用することにより、第2吸気カムシャフト84の回転位置と第2モータ21の回転位置との相関関係、及び排気カムシャフト92の回転位置と第3モータ24の回転位置との相関関係を上記した手順によって速やかに特定することができる。
このように構成された第1カムポジションセンサ30、第2カムポジションセンサ31、及び第3カムポジションセンサ32は、本発明にかかる第2センサに相当する。
以下、各モータを起動させる手順について図7に沿って説明する。図7は、内燃機関1の始動時に各モータを起動させるための制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンは、ECU14のROMに予め記憶されている。
図7の制御ルーチンでは、ECU14は、先ずS101においてイグニッションスイッチ17がオフからオンへ切り替えられたか否かを判別する。S101において否定判定された場合は、ECU14は本ルーチンの実行を終了する。一方、S101において肯定判定された場合は、ECU14はS102へ進む。
S102では、ECU14は、第1レゾルバ20、第2レゾルバ23、及び第3レゾルバ26の出力信号を読み込む。
S103では、ECU14は、第1カムポジションセンサ30、第2カムポジションセンサ31、及び第3カムポジションセンサ32の出力信号を読み込む。
S104では、ECU14は、前記S102で読み込まれた各レゾルバの出力信号と前記S103で読み込まれた各カムポジションセンサの出力信号とに基づいて、各モータの回転位置(停止位置)と各カムシャフトの回転位置(停止位置)とを特定する。
例えば、第1レゾルバ20の出力信号が120度を示している場合は、第1モータ18の回転位置は120度と480度との2つの回転位置を取り得るとともに、第1吸気カムシャフト83の回転位置は60度と240度との2つの回転位置を取り得る。
これに対し、第1カムポジションセンサ30の出力信号が“オン”であれば、第1吸気カム81の回転位置が0度〜180度の範囲に属するとともに、第1モータ18の回転位置が0度〜360度の範囲に属することになる。よって、ECU14は、第1モータ18の回転位置が120度であると特定するとともに、第1吸気カムシャフト83の回転位置が60度であると特定する。
一方、第1カムポジションセンサ30の出力信号が“オフ”であれば、第1吸気カム81の回転位置が180度〜360度の範囲に属するとともに、第1モータ18の回転位置が360度〜720度の範囲に属することになる。よって、ECU14は、第1モータ18の回転位置が480度であると特定するとともに、第1吸気カムシャフト83の回転位置が120度であると特定する。
ECU14は、第2モータ21の回転位置と第2吸気カムシャフト84の回転位置との相関関係、及び第3モータ24の回転位置と排気カムシャフト92の回転位置との相関関係についても同様の手順により特定する。
ここで図7に戻り、ECU14は、S105において内燃機関1のクランキングが開始されたか否かを判別する。この判別方法としては、図示しないスタータスイッチがオフからオンへ切り換えられたか否か、或いはクランクポジションセンサ15の出力信号から求められる機関回転数が“0”より高いか否かを判別する方法を例示することができる。
S105において否定判定された場合は、ECU14は、本ルーチンの実行を一旦終了する。一方、S105において肯定判定された場合は、ECU14は、S106へ進む。
S106では、ECU14は、クランクポジションセンサ15の出力信号から機関回転数Neを演算し、その機関回転数Neが所定回転数Netrg以上であるか否かを判別する。前記した所定回転数Netrgは、図示しないスタータモータがクランクシャフト5を安定して回転させることができる回転数であり、予め実験的に求められている。
S106において否定判定された場合(Ne<Netrg)は、ECU14は、クランキング回転数Neが所定回転数Netrgに安定するまでS106の処理を繰り返し実行する。一方、S106において肯定判定された場合(Ne≧Netrg)は、ECU14は、S107へ進む。
S107では、ECU14は、各気筒2の燃焼サイクルを決定する。言い換えれば、ECU14は、クランクシャフト5の回転位置(クランク角)と各気筒2の燃焼サイクルとの相関関係を決定する。
例えば、ECU14は、1番気筒(#1)及び4番気筒(#4)のピストン3が上死点(TDC)に位置するクランク角(言い換えれば、2番気筒(#2)及び3番気筒(#3)のピストン3が下死点(BDC)に位置するクランク角)に対して、1番気筒(#1)のピストン3が圧縮上死点に位置するとともに4番気筒(#4)のピストン3が排気上死
点に位置するクランク角(言い換えれば、2番気筒(#2)のピストン3が膨脹下死点に位置するとともに3番気筒(#3)のピストン3が吸気下死点に位置するクランク角)を割り当てる。
尚、ECU14は、1番気筒(#1)及び4番気筒(#4)のピストン3が上死点(TDC)に位置するクランク角(言い換えれば、2番気筒(#2)及び3番気筒(#3)のピストン3が下死点(BDC)に位置するクランク角)に対して、1番気筒(#1)のピストン3が排気上死点に位置するとともに4番気筒(#4)のピストン3が圧縮上死点に位置するクランク角(言い換えれば、2番気筒(#2)のピストン3が吸気下死点に位置するとともに3番気筒(#3)のピストン3が膨脹下死点に位置するクランク角)を割り当ててもよい。
S108では、ECU14は、前記S107で決定されたクランク角に同期したタイミングで各カムシャフトが回転するように各モータを起動させる。例えば、ECU14は、クランクシャフト5が各モータの停止位置に対応したクランク角を通過する時(言い換えれば、クランクポジションセンサ15の出力信号が各モータの停止位置に対応したクランク角と一致する時)に各モータを起動させるとともに各モータをクランクシャフト5と等速で回転させる。
このようにして各モータが起動されると、各気筒2の吸排気バルブは、前記S107で割り当てられた燃焼サイクルに適したタイミングで開閉するようになる。
各気筒2の吸排気バルブが前記した燃焼サイクルに適したタイミングで開閉するようになると、ECU14は、S109へ進み、各気筒2の燃料噴射弁12及び点火プラグ13の作動を開始する。
尚、本実施例では、動弁システム(吸気側駆動機構10及び排気側駆動機構11)と内燃機関1が共通のECU14によって制御されているが、動弁システムと内燃機関1が異なるECUによって制御される場合には、内燃機関用のECUが吸排気バルブの動作タイミング(各気筒2のサイクル)を把握することができない。このため、前記S107や前記S108において、動弁システム用のECUが内燃機関用のECUに対して吸排気バルブの動作タイミング(各気筒2のサイクル)を通知することが望ましい。
以上述べたような実施例によれば、各カムシャフトを回転させることなく、各モータの回転位置と各カムシャフトの回転位置との相関関係を即座に特定することができる。このため、内燃機関1のクランキング開始前に各カムシャフトを回転させる必要がなくなり、始動期間の短縮を図ることができる。
尚、本実施例では、内燃機関1の始動時に各モータの回転位置と各カムシャフトの回転位置との相関関係を特定する場合を例示したが、内燃機関1の始動時に限らず停止状態のモータを起動させる場合であれば同様の手順によってモータの回転位置とカムシャフトの回転位置との相関関係を特定することは可能である。
また、本実施例では、1本のカムシャフトに2気筒分のカムが設けられる例について述べたが、1気筒分のカム或いは3気筒分以上のカムが設けられていても構わない。要は、回転速度比が2以下である限り、何気筒分のカムが設けられていても構わない。
さらに、本実施例では、被検出部301がロータ300の側面に設けられる例について述べたが、この構成に限られるものではないことは勿論である。例えば、図8に示すように、ロータ300の外周面において0度〜180度の範囲に被検出部303が突設されて
もよい。
<実施例2>
次に、本発明の第2の実施例について図9に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例では、各カムポジションセンサの被検出部が180度の範囲に延在する構成について述べた。そのような場合は、被検出部の質量が従来の被検出部に比べて大きくなる。これは、各カムシャフトの回転時における被検出部の慣性質量の増加を招くことになる。
各カムシャフトの回転時における被検出部の慣性質量が増加すると、各カムシャフトの回転バランスが崩れる可能性がある。各カムシャフトの回転バランスが崩れると、各カムシャフトの回転時の振動が増加したり、各モータに要求される駆動トルク(特に、各カムシャフトを揺動させるために各モータの回転方向を反転させる時に要求される駆動トルク)が増加したりする可能性がある。
そこで、本実施例の内燃機関の動弁システムでは、被検出部の慣性質量を打ち消すためのバランスウェイトを各カムシャフトに取り付けるようにした。
図9は、第1吸気カムシャフト83の概略構成を示す斜視図である。第1吸気カムシャフト83の周面には、バランスウェイト304が取り付けられている。このバランスウェイト304は、第1吸気カムシャフト83の軸心を基準にして前記被検出部301と対向する位置に配置される。例えば、被検出部301が0度〜180度の範囲に配置される場合は、バランスウェイト304は180度〜360度の範囲に配置される。被検出部301が180度〜360度の範囲に配置される場合は、バランスウェイト304は0度〜180度の範囲に配置される。
また、前記したバランスウェイト304の質量は、第1吸気カムシャフト83の回転時に該バランスウェイト304の慣性質量が前記被検出部301の慣性質量と同等になるように定められる。
このように第1吸気カムシャフト83が構成された場合は、該第1吸気カムシャフト83の回転時の振動が増加したり、或いは第1モータ18に要求される駆動トルクが不要に増加したりする事態を回避することが可能となる。
尚、第2吸気カムシャフト84及び排気カムシャフト92についても、第1吸気カムシャフト83と同様のバランスウェイトを設けることにより、同様の効果を得ることができる。
また、図9に示した例では、バランスウェイト304が第1吸気カムシャフト83の周面に配置されているが、この配置に限られないことは勿論である。要するに、第1吸気カムシャフト83と連動して回転及び揺動する部材にバランスウェイトが配置されればよい。
<実施例3>
次に、本発明の第3の実施例について図10〜図20に基づいて説明する。ここでは前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例では、各カムシャフトの1回転当たりに各モータが2回転する例について述べた。すなわち、前述した第1の実施例では、各カムシャフトの1回転当たりに各モータが2回転するように各減速機構の減速比が設定される場合について述べた。これに対し、本実施例では、各カムシャフトの1回転当たりに各モータが3回転するように各減速機構の減速比が設定される場合について述べる。
カムシャフトに対するモータの回転速度比が3である場合は、カムシャフトが1回転(360度回転)する間にモータが3回転(1080度回転)する。このため、カムシャフトの回転位置を特定するためには、モータの回転位置が0度〜360度の範囲(カムシャフトの回転位置が0度〜120度の範囲)に属するか、360度〜720度の範囲(カムシャフトの回転位置が120度〜240度の範囲)に属するか、或いは720度〜1080度の範囲(カムシャフトの回転位置が240度〜360度の範囲)に属するかの判別が必要となる。
これに対し、第1カムポジションセンサ30、第2カムポジションセンサ31、及び第3カムポジションセンサ32の各々の被検出部を各モータの1回転当たりに各カムシャフトが回転する範囲(120度)に延在させる方法が考えられる。
例えば、図10に示すように、第1カムポジションセンサ30の被検出部305を第1吸気カムシャフト83の0度〜120度の範囲に延在させる方法が考えられる。
かかる方法によると、第1吸気カムシャフト83が0度〜120度の範囲で停止した場合(言い換えれば、第1モータ18が0度〜360度の範囲で停止した場合)は、ECU14は、第1吸気カムシャフト83の停止位置と第1モータ18の停止位置との相関関係を一意に特定することができる。
しかしながら、第1吸気カムシャフト83が120度〜240度の範囲で停止した場合(言い換えれば、第1モータ18が360度〜720度の範囲で停止した場合)と、第1吸気カムシャフト83が240度〜360度の範囲で停止した場合(言い換えれば、第1モータ18が720度〜1080度の範囲で停止した場合)との双方の場合において、第1カムポジションセンサ30の出力信号がオフになる(図11を参照)。
従って、第1吸気カムシャフト83が120度〜360度の範囲で停止した場合には、ECU14は、第1吸気カムシャフト83の回転位置(停止位置)と第1モータ18の回転位置(停止位置)との相関関係を一意に特定することができない。
そこで、本実施例の内燃機関の動弁システムでは、各カムポジションセンサが被検出部と検出部とを2組備えるようにした。言い換えれば、1本のカムシャフトに対して被検出部と検出部とが2組取り付けられるようにした。以下では、本実施例におけるカムポジションセンサの構成について、第1カムポジションセンサ30を例に挙げて説明する。
図12は、本実施例における第1吸気カムシャフト83の側面図である。図12においては、第1吸気カムシャフト83の一端には、2枚のロータ300a,300bが固定される。ロータ300aの近傍の内燃機関1には、検出部302aが配置される。ロータ300bの近傍の内燃機関1には、検出部302bが配置されている。以下では、ロータ300aを第1ロータ300a、ロータ300bを第2ロータ300b、検出部302aを第1検出部302a、検出部302bを第2検出部302bと称する。
第1ロータ300aの一方の側面には、図13に示すように、第1吸気カムシャフト83の0度〜240度の範囲に延在する第1被検出部301aが形成されている。一方、第
2ロータ300bの一方の側面には、図14に示すように、第1吸気カムシャフト83の120度〜360度の範囲に延在する第2被検出部301bが形成されている。すなわち、各被検出部301a,301bは第1モータ18が2回転する間に第1吸気カムシャフト83が回転する範囲に延在するとともに、それらの被検出部301a,301bは第1モータ18が1回転する間に第1吸気カムシャフト83が回転する範囲において重複している。
このように構成された第1カムポジションセンサ30によれば、第1吸気カムシャフト83の回転位置が0度〜120度の範囲(第1モータ18の回転位置が0度〜360度の範囲)に属する場合は、図15に示すように、第1検出部302aの出力信号がオンになるとともに、第2検出部302bの出力信号がオフになる。
第1吸気カムシャフト83の回転位置が120度〜240度の範囲(第1モータ18の回転位置が360度〜720度の範囲)に属する場合は、第1検出部302aの出力信号がオンになるとともに、第2検出部302bの出力信号もオンになる。
第1吸気カムシャフト83の回転位置が240度〜360度の範囲(第1モータ18の回転位置が720度〜1080度の範囲)に属する場合は、第1検出部302aの出力信号がオフになるとともに、第2検出部302bの出力信号がオンになる。
従って、ECU14は、第1検出部302aの出力信号がオンであり且つ第2検出部302bの出力信号がオフである時は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が0度〜120度の範囲に属し且つ第1モータ18の回転位置が0度〜360度の範囲に属すると特定することができる。
また、ECU14は、第1検出部302aの出力信号がオンであり且つ第2検出部302bの出力信号もオンである時は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が120度〜240度の範囲に属し且つ第1モータ18の回転位置が360度〜720度の範囲に属すると特定することができる。
さらに、ECU14は、第1検出部302aの出力信号がオフであり且つ第2検出部302bの出力信号がオンである時は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が240度〜360度の範囲に属し且つ第1モータ18の回転位置が720度〜1080度の範囲に属すると特定することができる。
上記したような回転位置の特定は、第1吸気カムシャフト83が停止状態にある時においても行うことができる。よって、内燃機関の始動時を含む第1モータ18の起動時において、第1吸気カムシャフト83を回転させなくとも第1吸気カムシャフト83の回転位置と第1モータ18の回転位置との相関関係を特定することできる。
上記した特長を利用すると、クランキング開始の前後を問わずに第1吸気カムシャフト83の回転位置と第1モータ18の回転位置との相関関係を特定することができるとともに、第1モータ18の起動時に第1吸気カムシャフト83を直ちに燃焼サイクルに適したタイミングで回転又は揺動させることができる。よって、内燃機関1の始動時に該内燃機関1を速やかに始動させることが可能となる。
第2カムポジションセンサ31及び第3カムポジションセンサ32の被検出部も第1カムポジションセンサ30と同様の構成を採用することにより、第2吸気カムシャフト84の回転位置と第2モータ21の回転位置との相関関係、及び排気カムシャフト92の回転位置と第3モータ24の回転位置との相関関係を上記した手順によって速やかに特定する
ことができる。
尚、各カムシャフトの1回転当たりに各モータが4回転する場合においても、本実施例と同様に1本のカムシャフトに対して2組の被検出部と検出部を設けることにより、同等の作用及び効果を得ることは可能である。
図16は、第1吸気カムシャフト83の1回転当たりに第1モータ18が4回転する場合の第1カムポジションセンサ30の出力信号を示す図である。同図は、第1被検出部301aが第1吸気カムシャフト83の0度〜180度の範囲に延在し、第2被検出部301bが第1吸気カムシャフト83の90度〜270度の範囲に延在している場合の第1検出部302a及び第2検出部302bの出力信号を示している。
図16において、第1吸気カムシャフト83の回転位置が0度〜90度の範囲(第1モータ18の回転位置が0度〜360度の範囲)に属している場合は、第1検出部302aの出力信号がオンとなり且つ第2検出部302bの出力信号がオフとなる。
第1吸気カムシャフト83の回転位置が90度〜180度の範囲(第1モータ18の回転位置が360度〜720度の範囲)に属している場合は、第1検出部302aの出力信号がオンとなり且つ第2検出部302bの出力信号もオンとなる。
第1吸気カムシャフト83の回転位置が180度〜270度の範囲(第1モータ18の回転位置が720度〜1080度の範囲)に属している場合は、第1検出部302aの出力信号がオフとなり且つ第2検出部302bの出力信号がオンとなる。
第1吸気カムシャフト83の回転位置が270度〜360度の範囲(第1モータ18の回転位置が1080度〜1440度の範囲)に属している場合は、第1検出部302aの出力信号がオフとなり且つ第2検出部302bの出力信号もオフとなる。
従って、ECU14は、第1検出部302aの出力信号がオンとなり且つ第2検出部302bの出力信号がオフとなる時は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が0度〜90度の範囲に属するとともに第1モータ18の回転位置が0度〜360度の範囲に属すると特定することができる。
第1検出部302aの出力信号がオンとなり且つ第2検出部302bの出力信号もオンとなる時は、ECU14は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が90度〜180度の範囲に属するとともに第1モータ18の回転位置が360度〜720度の範囲に属すると特定することができる。
第1検出部302aの出力信号がオフとなり且つ第2検出部302bの出力信号がオンとなる時は、ECU14は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が180度〜270度の範囲に属するとともに第1モータ18の回転位置が720度〜1080度の範囲)に属すると特定することができる。
第1検出部302aの出力信号がオフとなり且つ第2検出部302bの出力信号もオフとなる時は、ECU14は、第1吸気カムシャフト83の回転位置が270度〜360度の範囲に属するとともに第1モータ18の回転位置が1080度〜1440度の範囲に属すると特定することができる。
また、本実施例では、各カムポジションセンサが2組の被検出部と検出部を備える例を挙げたが、各カムポジションセンサが1つの被検出部と2つの検出部を備えることにより
同様の作用及び効果を得ることができる。
例えば、図17に示すように、被検出部301を0度〜240度の範囲に延在するように形成するとともに、第1検出部302aと第2検出部302bを120度の間隔で配置するようにしてもよい。
かかる構成によれば、第1検出部302aの位置を基準とした第1吸気カムシャフト83の回転角度が0度〜120度の範囲(第1モータ18の回転位置が0度〜360度の範囲)に属する場合は、図18に示すように、第1検出部302aの出力信号がオンとなり且つ第2検出部302bの検出信号がオフとなる。
第1検出部302aの位置を基準とした第1吸気カムシャフト83の回転角度が120度〜240度の範囲(第1モータ18の回転位置が360度〜720度の範囲)に属する場合は、図19に示すように、第1検出部302aの出力信号がオンとなり且つ第2検出部302bの出力信号もオンとなる。
第1検出部302aの位置を基準とした第1吸気カムシャフト83の回転角度が240度〜360度の範囲(第1モータ18の回転位置が720度〜1080度の範囲)に属する場合は、図20に示すように、第1検出部302aの出力信号がオフとなり且つ第2検出部302bの出力信号がオンとなる。
従って、ECU14は、第1検出部302a及び第2検出部302bの出力信号に基づいて、第1吸気カムシャフト83及び第1モータ18の回転位置を特定することが可能である。
内燃機関の動弁システムの概略構成を示す図である。 吸気側駆動機構の構成を示す図である。 排気側駆動機構の構成を示す図である。 第1の実施例における第1吸気カムシャフトの斜視図である。 第1の実施例における第1吸気カムシャフトの正面図である。 第1レゾルバの出力信号と第1吸気カムの位相と第1カムポジションセンサの出力信号との関係を示す図である。 内燃機関の始動時に各モータを起動させるための制御ルーチンを示すフローチャートである。 被検出部の他の構成例を示す図である。 第2の実施例における第1吸気カムシャフトの斜視図である。 第3の実施例において第1吸気カムシャフトに1組の被検出部と検出部とを設けた例を示す図である。 第1吸気カムシャフトに1組の被検出部と検出部を設けた場合の第1吸気カムシャフトの停止位置と第1レゾルバの出力信号と第1カムポジションセンサの出力信号との関係を示す図である。 第3の実施例における第1吸気カムシャフトの側面図である。 第1ロータの正面図である。 第2ロータの正面図である。 第3の実施例における第1レゾルバの出力信号と第1検出部の出力信号と第2検出部の出力信号との関係を示す図である。 第3の実施例において第1吸気カムシャフトの1回転当たりに第1モータが4回転する場合の第1検出部及び第2検出部の出力信号を示す図である。 第3の実施例における第1カムポジションセンサの他の構成例を示す図である。 図17に示す構成において第1吸気カムシャフトの回転角度が0度〜120度の範囲に属する時の被検出部の状態を示す図である。 図17に示す構成において第1吸気カムシャフトの回転角度が120度〜240度の範囲に属する時の被検出部の状態を示す図である。 図17に示す構成において第1吸気カムシャフトの回転角度が240度〜360度の範囲に属する時の被検出部の状態を示す図である。
符号の説明
1・・・・・内燃機関
2・・・・・気筒
6・・・・・吸気ポート
7・・・・・排気ポート
8・・・・・吸気バルブ
9・・・・・排気バルブ
10・・・・吸気側駆動機構
11・・・・排気側駆動機構
12・・・・燃料噴射弁
13・・・・点火プラグ
14・・・・ECU
18・・・・第1モータ
20・・・・第1レゾルバ
21・・・・第2モータ
23・・・・第2レゾルバ
24・・・・第3モータ
26・・・・第3レゾルバ
30・・・・第1カムポジションセンサ
31・・・・第2カムポジションセンサ
32・・・・第3カムポジションセンサ
60・・・・吸気通路
70・・・・排気通路
80・・・・バルブリフタ
81・・・・第1吸気カム
82・・・・第2吸気カム
83・・・・第1吸気カムシャフト
84・・・・第2吸気カムシャフト
88・・・・吸気側バルブスプリング
90・・・・バルブリフタ
91・・・・排気カム
92・・・・排気カムシャフト
94・・・・排気側バルブスプリング
300・・・ロータ
300a・・第1ロータ
300b・・第2ロータ
301・・・被検出部
301a・・第1被検出部
301b・・第2被検出部
302・・・検出部
302a・・第1検出部
302b・・第2検出部
303・・・被検出部
304・・・バランスウェイト

Claims (3)

  1. 内燃機関と独立した駆動源により回転又は揺動されるカムがバルブを開閉させる内燃機関の動弁システムにおいて、
    前記駆動源の回転位置を示す信号を出力する第1センサと、
    前記カムに連動して回転又は揺動する被検出部が所定位置を通過した時に信号を出力する第2センサと、
    前記第1センサ及び前記第2センサの出力結果に基づいて前記駆動源の回転位置と前記カムの回転位置との相対関係を判定する判定手段と、
    を備え、
    前記被検出部は、少なくとも前記駆動源の1回転当たりに前記カムが回転する範囲に延在することを特徴とする内燃機関の動弁システム。
  2. 請求項1において、前記判定手段は、前記駆動源及び前記カムの停止時に、前記第1センサ及び前記第2センサの出力結果に基づいて前記駆動源の回転位置と前記カムの回転位置との相関関係を判定することを特徴とする内燃機関の動弁システム。
    内燃機関の動弁システム。
  3. 請求項1又は2において、前記カムと連動する部位には、前記カムの回転時に前記被検出部の慣性質量を打ち消すバランスウェイトが取り付けられることを特徴とする内燃機関の動弁システム。
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