JP2009144768A - スプライン連結構造 - Google Patents

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浩文 森下
Tetsuya Kono
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Abstract

【課題】筒軸と回転軸との回転方向の組み付け精度を向上させることが可能なスプライン連結構造を提供する。
【解決手段】レンジ切替装置10では、アクチュエータ60の出力軸63と、ディテントレバー51のコントロールシャフト52とがスプライン嵌合されている。ディテントレバー51のコントロールシャフト52には、コイルスプリング75により出力軸63側へ向けて付勢されたピン73が設けられている。アクチュエータ60の出力軸63には、コイルスプリング75により付勢されたピン73が噛み合う係合穴74が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、筒軸と回転軸とをトルク伝達可能に連結するためのスプライン連結構造に関する。本発明のスプライン連結構造は、さまざまな箇所に適用可能であるが、例えば、車両用の自動変速機のレンジ切替装置や自動変速機内に設置されるパーキング装置などに用いられる、アクチュエータの出力軸(筒軸)と被駆動側のディテント部材の支軸(回転軸)との連結部分などに適用可能である。
例えば特許文献1などに示されるように、車両に搭載される自動変速機のレンジ切替装置において、電動モータなどのアクチュエータの出力軸と、被駆動側のディテントレバー(マニュアルバルブレバー、パーキングレバーともいう)の支軸であるコントロールシャフト(マニュアルシャフトともいう)とを、スプライン嵌合により連結するスプライン連結構造が知られている。
このようなスプライン連結構造を適用したレンジ切替装置では、運転者のシフトレバーの操作で選択されたレンジポジション(パーキングレンジP、リバースレンジR、ニュートラルレンジN、ドライブレンジD等)がセンサ等で検出され、その検出信号に基づいて、アクチュエータが駆動される。アクチュエータの駆動にともない、その出力軸からコントロールシャフにトルクが伝達され、これにより、ディテントレバーが傾動される。そして、このディテントレバー傾動動作によって、シフトレンジ切替用の油圧制御装置の一構成要素であるマニュアルバルブの状態が変更され、シフトチェンジ操作で選択されたシフトレンジを成立させるようになっている。
また、上述のようなスプライン連結構造を適用したパーキング装置では、シフトレバーでパーキングレンジPが選択されると、アクチュエータの駆動により、その出力軸からコントロールシャフトにトルクが伝達され、ディテントレバーが傾動される。このディテントレバーの傾きに連動して、パーキング装置のパーキングロッドを、例えば奥へ押して、自動変速機のアウトプットシャフトを回転不可能なロック状態とするようになっている。
特開2007−56961号公報 特開2002−104233号公報 特開平10−38080号公報
しかし、スプライン嵌合によって筒軸と回転軸とを連結する構成では、組み付け性を確保する点を考慮して、筒軸のメススプラインと回転軸のオススプラインとの間に、一般には僅かなガタが存在している。このため、筒軸と出力軸との回転方向(周方向)の組み付け精度が悪くなることが懸念される。
本発明は、そのような点に着目して提案されたものであり、筒軸と回転軸との回転方向の組み付け精度を向上させることが可能なスプライン連結構造を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、筒軸と回転軸とをトルク伝達可能に連結するスプライン連結構造であって、筒軸および回転軸の一方には、弾性部材によりその他方側へ向けて付勢された突出部材が設けられ、筒軸および回転軸の他方には、上記突出部材が噛み合う受入部が設けられていることを特徴としている。
上記構成のスプライン連結構造は、アクチュエータの出力軸(筒軸)と被駆動側の回転軸との連結部分に用いることが可能であり、アクチュエータの具体例としては、自動変速機のレンジ切替装置に用いられるアクチュエータや、自動変速機内に設置されるパーキング装置に用いられるアクチュエータなどが挙げられる。
上記構成によれば、筒軸と回転軸とを組み付けると、弾性部材により付勢された突出部材が受入部と噛み合うことによって、筒軸のメススプラインに対する回転軸のオススプラインの回転方向の位置決めを行うことができ、回転方向のガタつきを抑制することができる。これにより、筒軸と回転軸との回転方向の組み付け精度を向上させることができる。
また、上記構成をレンジ切替え装置に適用した場合、アクチュエータの動作に対応した正確なレンジ切替が可能になり、また、異音のない静粛性に優れたレンジ切替が可能になる。なお、この場合、レンジ切替え装置のアクチュエータの出力軸へのディテント部材の支軸の組み付け位置の間違いなどの誤組み付けを防ぐには、アクチュエータの出力軸とディテント部材の支軸とを特定の位置関係で連結する必要があり、そのためには、出力軸の受入部(または突出部材)と、ディテント部材の支軸の突出部材(または受入部)とを特定の位置に設けておくことが好ましい。
本発明において、上記筒軸および回転軸の少なくとも一方には、欠歯が設けられており、その欠歯部分に上記突出部材および受入部が設けられていることが好ましい。この構成では、突出部材および受入部が欠歯部分に設けられため、他の部分に設けられる場合に比べて、筒軸および出力軸の強度の低下を抑制できる。
本発明によれば、筒軸と回転軸とを組み付けると、弾性部材により付勢された突出部材が受入部と噛み合うことによって、筒軸のメススプラインに対する回転軸のオススプラインの回転方向の位置決めを行うことができ、回転方向のガタつきを抑制することができる。これにより、筒軸と回転軸との回転方向の組み付け精度を向上させることができる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
以下では、本発明のスプライン連結構造を、車両用自動変速機のレンジ切替装置に用いられるアクチュエータの出力軸(筒軸)と、被駆動側のディテント部材の支軸(回転軸)との連結部分に適用した実施形態について説明する。
まず、実施形態に係る自動変速機のレンジ切替装置の概略構成について、図1〜図4を用いて説明する。図1は、実施形態に係る自動変速機のレンジ切替装置を模式的に示す斜視図、図2は、図1のレンジ切替装置の側面図であって、ニュートラルレンジの場合を示している。図3は、図1のレンジ切替装置のアクチュエータの出力軸とディテントレバーの支軸との連結部分を断面にして示す側面図である。図4は、図3のアクチュエータの出力軸とディテントレバーの支軸との連結部分のX1−X1断面図である。
自動車等の車両に搭載される自動変速機は、例えば、車両運転席近傍に設置されるシフト操作手段としてのシフトレバー1等で選択されたシフトレンジに対応し、例えば、パーキングレンジP、リバースレンジR、ニュートラルレンジN、ドライブレンジD等を成立するようになっている。
この実施形態のレンジ切替装置10は、いわゆるバイワイヤ方式と呼ばれるものであり、主として、自動変速機のレンジ切替用のマニュアルバルブ20と、パーキング装置30と、作動装置40とを含んだ構成になっている。
マニュアルバルブ20は、図示していない自動変速機の変速機構部に備える各種のブレーキやクラッチの係合動作を制御する油圧制御装置の構成要素の一つである。なお、油圧制御装置は、一般的に公知であるが、マニュアルバルブ20の他に、各種のブレーキやクラッチの係合動作を制御する複数のリニアソレノイドバルブを備えており、シフトレバー1が操作されたときに、マニュアルバルブ20が作動されて各リニアソレノイドバルブに対する作動油供給経路が変更されることによって、上記の操作に対応するレンジを成立するものである。
このマニュアルバルブ20は、例えばスプールバルブタイプとされており、主として、バルブボディ21と、スプール22とを含んだ構成になっている。バルブボディ21は、自動変速機ケース内の適宜箇所に固定されかつ適宜の給油ポートや排出ポートを有している。スプール22は、バルブボディ21に軸方向変位可能に収納されている。
パーキング装置30は、自動変速機のアウトプットシャフト2を回転不可能なロック状態あるいは回転可能なアンロック状態に切り替えるもので、主として、パーキングギア31と、パーキングロックポール32と、パーキングロッド33とを含んだ構成になっている。
パーキングギア31は、自動変速機のアウトプットシャフト2に一体回転可能に外装固定されている。パーキングロックポール32は、パーキングギア31の近傍に一端側を支点として傾動自在となるように配置されている。このパーキングロックポール32の長手方向途中には、パーキングギア31の歯間に係入または離脱可能とされる爪32aが設けられている。なお、パーキングロックポール32は、図示しないばねによってパーキングギア31から引き離される方向に常時付勢されている。
パーキングロッド33は、自動変速機のアウトプットシャフト2とほぼ平行に前端側または後端側に変位されるように配置されている。このパーキングロッド33の前端は、図1に示すように、作動装置40のディテントレバー51に連結されており、このディテントレバー51の傾動動作によって押し引きされる。
また、パーキングロッド33の後端には、パーキングロックポール32を傾動させるためのテーパコーン37が設けられている。このテーパコーン37は、コイルスプリング38によりパーキングギア31側へ押圧されている。このコイルスプリング38は、パーキングロッド33に外装されており、その一端がパーキングロッド33に係止固定されている止め輪39によって受け止められている。
作動装置40は、シフトレバー1で選択されたシフトレンジ(P,R,N,D)を成立させるために、マニュアルバルブ20やパーキング装置30を作動させるもので、主として、ディテント機構50と、アクチュエータ60と、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)5とを含んで構成されている。
ディテント機構50は、マニュアルバルブ20のスプール22やパーキング装置30のパーキングロッド33を段階的に押し引きして位置決めするものである。アクチュエータ60は、ディテント機構50を駆動するものである。電子制御装置5は、アクチュエータ60を制御するものである。
ディテント機構50は、主として、ディテント部材であるディテントレバー(マニュアルバルブレバー)51と、その支軸(回転軸)であるコントロールシャフト(マニュアルシャフト)52と、ディテントスプリング53とを含んだ構成になっている。
ディテントレバー51は、アクチュエータ60により傾動されることで、マニュアルバルブ20のスプール22や、パーキング装置30のパーキングロッド33を押し引きするものである。このディテントレバー51は、外形が扇形に形成されており、その傾動中心となる領域には、このディテントレバー51とは別体のコントロールシャフト52が貫通する状態で一体回転可能に固定されるようになっている。
ディテントレバー51とコントロールシャフト52とは、例えば、ディテントレバー51の傾動支点部分に円筒ボス部を設けるとともに、この円筒ボス部の内孔にコントロールシャフト52を嵌合し、スプリングピン等を打ち込むことによって連結することが可能である。これにより、コントロールシャフト52が回転されると、それと一体にディテントレバー51が回転(または傾動)するようになる。なお、ディテントレバー51とコントロールシャフト52との連結は、かしめや溶接などによって行ってもよい。また、ディテントレバー51とコントロールシャフト52とを一体に形成してもよい。
コントロールシャフト52の軸方向一端側は、アクチュエータ60の出力軸63に同軸かつ一体回転可能に連結されている。コントロールシャフト52の軸方向他端は、例えば、自動変速機のケース3(図3参照)などに回動可能に支持されている。
この実施形態では、ディテントレバー51のコントロールシャフト52とアクチュエータ60の出力軸63とは、スプライン嵌合によって連結されている。具体的に、コントロールシャフト52の一端側の連結端52aの外周面には、オススプライン71が設けられている。また、出力軸63には、その内径側の連結穴63aの内周面にメススプライン72が設けられている。そして、オススプライン71とメススプライン72とが嵌合することによって、コントロールシャフト52と出力軸63とが連結されている。これにより、アクチュエータ60でもってコントロールシャフト52を正逆両方向に所定角度回転駆動すると、ディテントレバー51が傾動されるようになっている。なお、ディテントレバー51のコントロールシャフト52とアクチュエータ60の出力軸63とのスプライン連結構造の詳細については後述する。
ディテントレバー51の所定位置には、マニュアルバルブ20のスプール22の前端が連結されているとともに、パーキング装置30のパーキングロッド33の前端が連結されている。これにより、後述するアクチュエータ60を駆動してディテントレバー51を傾動させると、マニュアルバルブ20のスプール22が軸方向に変位させられるとともに、パーキングロッド33が軸方向に変位させられるようになる。なお、ディテントレバー51とスプール22は、ディテントレバー51の所定位置にコントロールシャフト52と平行に取り付けられるピン58を、スプール22の外端部分に設けられている2枚の円板23の間に介装させることによって連結されている。また、ディテントレバー51とパーキングロッド33は、ディテントレバー51の長手方向一端側に設けられる貫通孔59に、パーキングロッド33の先端屈曲部を挿入してから、この先端屈曲部にスナップリングや係止ピン等を装着したりあるいは先端屈曲部を塑性変形したりすることによって抜け止め固定することによって連結されている。
そして、上述のようなディテントレバー51は、シフトレバー1により選択されるシフトレンジ(例えばパーキングレンジP、リバースレンジR、ニュートラルレンジN、ドライブレンジD)に対応して、例えば4段階に傾動されて、その傾動姿勢に応じてマニュアルバルブ20のスプール22を軸方向に4段階に変位させるようになっている。
このため、ディテントレバー51の上端側には、波形部54が設けられている。波形部54の山の部分に符号55を、谷の部分に符号56をそれぞれ付している。ここでは、波形部54は、サインカーブのように、各谷56の形状が底を中心として左右対称とされている。なお、谷56の形状は、任意であり、その底を中心として左右対称になっていなくてもよい。
波形部54は、シフトレバー1における4段階のシフトレンジ(パーキングレンジP、リバースレンジR、ニュートラルレンジN、ドライブレンジD)に対応する数(4つ)の谷56を有している。そして、ディテントレバー51において4つの谷56の近傍には、「P,R,N,D」というマークが付記されている。
ディテントスプリング53は、ディテントレバー51の4段階の傾動姿勢を個別に位置決め保持する位置決め部材である。ディテントスプリング53は、可撓性を有する帯状の板ばねからなり、その先端の二股部分に、ローラ57が回転可能に支持された構成になっている。ローラ57は、ディテントレバー51の波形部54におけるいずれかの谷56に係合されるようになっている。なお、ローラ57は、詳細には図示していないが、中空形状であり、その中心孔に支軸が挿通され、この支軸の軸方向両端がディテントスプリング53の二股部分に固定されている。
ディテントスプリング53の一端側は、例えばマニュアルバルブ20のバルブボディ21などに固定されている。なお、ローラ57が波形部54のいずれかの谷56に係合した状態で、ディテントスプリング53そのものが若干弾性変形して反った姿勢となるように設置することによって、ディテントスプリング53の弾性復元力でローラ57を谷56の底に押し付けるように作用させることが可能になり、その係合状態を強くすることが可能になる。ただし、ローラ57が谷56に係合した状態において、ディテントスプリング53そのものをほぼ真っ直ぐな自然姿勢とするように設置することも可能である。
アクチュエータ60は、図3に示すように、回転動力発生部としての電動モータ61と、減速機構62と、出力軸63とを、ケース64内に収納した構成になっている。アクチュエータ60は、ケース64の外径側円周数箇所に設けられている取付片65を、自動変速機のケース3にボルトで止めることによって取り付けられている。
減速機構62としては、例えば、サイクロイドギヤを用いる機構や、複数の歯車を組み合わせた歯車機構、遊星歯車機構などを用いることが可能である。この減速機構62の入力部材(図示略)は、電動モータ61のロータ(図示略)に連結されている。また、減速機構62の出力部材(図示略)に、出力軸63が一体に設けられている。
ケース64の所定領域には、出力軸63の端部を外部に露呈するための筒形ボス部66が設けられている。この筒形ボス部66に対して出力軸63が非接触とされており、出力軸63が回転自在になっている。そして、筒形ボス部66の開口から出力軸63が外部に露呈している。なお、図4では、筒形ボス部66の図示を省略している。
次に、上述のような構成のレンジ切替装置10の動作について説明する。
通常の変速処理では、シフトレバー1を運転者が手動操作することにより、自動変速機のパーキングレンジP、リバースレンジR、ニュートラルレンジN、ドライブレンジD等のいずれかが選択されると、この選択されたレンジポジションが何なのかがレンジポジションセンサ4で検出される。このレンジポジションセンサ4からの検出出力に基づき電子制御装置5が選択されたレンジポジションを認識し、電子制御装置5が出力軸63を正回転または逆回転させるようにアクチュエータ60を駆動し、コントロールシャフト52およびディテントレバー51を適宜、回転(傾動)させる。
このとき、ディテントレバー51の波形部54の山55を乗り越えることによってディテントスプリング53が一旦弾性変形してローラ57が波形部54における次の谷56に係合することになり、ディテントレバー51がディテントスプリング53により位置決め保持される。このディテントレバー51の傾動によりマニュアルバルブ20のスプール22が軸方向にスライドされ、マニュアルバルブ20が、「P」,「R」,「N」,「D」のうちの選択されたレンジポジションへと切り替えられる。これにより、油圧制御装置が適宜に駆動されて自動変速機における適宜の変速段を成立することになる。
パーキングレンジPが選択された場合には、マニュアルバルブ20が、「P」レンジに切り替えられるとともに、パーキング装置30のパーキングロッド33が軸方向にスライドされる。これにともない、テーパコーン37がパーキングロックポール32を上向きに押し上げて、その爪32aをパーキングギア31の歯間に係入させることによって、自動変速機のアウトプットシャフト2を回転不可能なロック状態とする。
また、パーキングレンジPの位置からそれ以外のレンジが選択された場合には、電子制御装置5は、アクチュエータ60を駆動することにより、コントロールシャフト52を逆回転方向に適宜、回転させることによって、ディテントレバー51が上記と同方向に傾けられることになる。これにともないパーキングロッド33およびテーパコーン37が上記と逆向きに軸方向にスライドされて、テーパコーン37によるパーキングロックポール32の押し上げ力を解除する。これにより、パーキングロックポール32が下向きに下がって、その爪32aがパーキングギア31の歯間から抜け出るので、アウトプットシャフト2が回転可能なアンロック状態にされる。それと同時に、マニュアルバルブ20のスプール22が目標の位置に変位されて、油圧制御装置において適宜の作動油供給経路を成立する。
(実施形態の特徴部分)
次に、この実施形態の特徴部分について説明する。
この実施形態のレンジ切替装置10においては、ディテントレバー51の支軸であるコントロールシャフト52と、筒軸であるアクチュエータ60の出力軸63との連結部分に、スプライン連結構造が適用されている。そして、このスプライン連結部分には、回転方向(周方向)の位置決めを行う位置決め手段が設けられていることを特徴としている。より詳細には、位置決め手段は、コントロールシャフト52に設けられ、弾性部材により出力軸63側へ向けて付勢された突出部材と、出力軸63に設けられ、その突出部材が噛み合う受入部とによって構成されている。以下、特徴構成であるコントロールシャフト52と出力軸63とのスプライン連結構造について、図3、図4を用いて詳しく説明する。
図3、図4に示すように、アクチュエータ60の出力軸63の一端側(図3では右端側)には、コントロールシャフト52の連結端52aが軸方向に挿入されるほぼ円筒状の連結穴63aが形成されている。この連結穴63aの内周面には、軸方向に延びるメススプライン72が形成されている。メススプライン72は、周方向に等間隔に設けられているが、その周方向1箇所のメススプライン72は形成されておらず、いわゆる欠歯72aが設けられている。
ディテントレバー51のコントロールシャフト52は、上述した連結穴63aの内部に配置される連結端52aを備えている。この連結端52aの外周面には、軸方向に延びて、上述したメススプライン72と嵌合可能なオススプライン71が形成されている。オススプライン71は、メススプライン72と同じ間隔に設けられているが、メススプライン72とは異なり、欠歯は設けられていない。
この実施形態では、スプライン連結部分の回転方向の位置決めを行うための位置決め手段が、上述した欠歯72aに対応する部分(欠歯部分)P1に設けられている。この位置決め手段は、コントロールシャフト52に設けられ、弾性部材としてのコイルスプリング75により出力軸63側へ向けて付勢された突出部材としてのピン73と、出力軸63に設けられ、ピン73と係合可能な受入部としての係合穴74とによって構成されている。ここで、上記欠歯部分P1は、コントロールシャフト52と出力軸63とが連結された状態で、出力軸63における欠歯72aが設けられた部分、および、コントロールシャフト52における上記欠歯72aに対向する部分を含む部分となっている。
ピン73は、コントロールシャフト52の連結端52aに形成された挿入穴52bに挿入される棒状の部材である。挿入穴52bは、コントロールシャフト52の連結端52aの周方向の1箇所に形成されている凹部である。この実施形態では、挿入穴52bは、コントロールシャフト52と出力軸63とが連結された状態で、コントロールシャフト52の欠歯72aに対向する部分に設けられている。
ピン73の末端と挿入穴52bの底部との間には、弾性部材であるコイルスプリング75が、圧縮状態で配設される。コイルスプリング75の弾性力によって、ピン73は、スプライン連結構造の相手側部材である出力軸63に向けて付勢されている。ここでは、ピン73は、径方向の外側に向けて付勢されており、その先端部が挿入穴52bから突出可能な状態で設けられている。
係合穴74は、出力軸63の欠歯72aの部分に形成されている有底の凹部である。係合穴74は、スプライン連結構造の相手側部材であるコントロールシャフト52側に向けて開放されている。係合穴74は、コイルスプリング75によって付勢されたピン73の先端部を受け入れ可能な形状になっている。ここでは、係合穴74は、ピン73の先端部が隙間のない状態で係合可能な円筒穴形状に形成されている。コントロールシャフト52と出力軸63とが連結された状態では、コイルスプリング75によって付勢されたピン73の先端部が、コントロールシャフト52の挿入穴52bから突出し、相手側部材である出力軸63に設けられた係合穴74に隙間のない状態で噛み合って嵌合される。
ここで、コントロールシャフト52におけるピン73(挿入穴52b)の設けられる部分と、出力軸63における欠歯72a(係合穴74)の設けられる部分とは、次のような位置関係に予め設定される。欠歯72aの回転方向の位置と、ピン73の回転方向の位置とが、アクチュエータ60側の設定位置とディテントレバー51の傾動位置とが一致するように設定されている。例えば、出力軸63には、アクチュエータ60側の設定位置がパーキングレンジPに対応する位置に欠歯72aを設け、コントロールシャフト52には、ディテントレバー51の傾動位置がパーキングレンジPとなる位置にピン73を設けることが可能である。
ピン73と係合穴74とは、ディテントレバー51のコントロールシャフト52とアクチュエータ60の出力軸63との組み付けの際に係合される。具体的に、コントロールシャフト52と出力軸63との組み付けの際、予めコイルスプリング75とピン73とを、コントロールシャフト52の挿入穴52bに挿入しておく。そして、例えば挿入穴52bを閉塞することによってピン73が挿入穴52bから抜け出ないようにしながら、コントロールシャフト52の連結端52aを出力軸63の連結穴63aに差し込む。このとき、コントロールシャフト52のピン73が設けられた部分の回転方向の位置を、出力軸63の欠歯72a(係合穴74)の回転方向の位置に一致させるようにして、コントロールシャフト52を差し込む。
コントロールシャフト52の差し込みの際、挿入穴52bの閉塞を解除してピン73の先端部が挿入穴52bから突出可能な状態とする。そして、ピン73が係合穴74に係入して互いに噛み合うように、コントロールシャフト52の軸方向および回転方向の位置を調整して、オススプライン71とメススプライン72とを嵌合させる。ピン73と係合穴74とが係合すると、コントロールシャフト52の軸方向および回転方向の移動が不可能になるため、その係合をもってコントロールシャフト52と出力軸63との組み付けを完了する。
この実施形態によれば、ディテントレバー51のコントロールシャフト52とアクチュエータ60の出力軸63とのスプライン連結部分に、上述したような位置決め手段が設けられているので、次のような作用効果が得られる。
上記したとおり、ディテントレバー51のコントロールシャフト52のオススプライン71と、アクチュエータ60の出力軸63のメススプライン72との間には、組み付け性を確保する点を考慮して、一般には僅かなガタが存在している。このため、コントロールシャフト52と出力軸63との回転方向の組み付け精度が悪くなることが懸念される。
この実施形態では、ディテントレバー51のコントロールシャフト52とアクチュエータ60の出力軸63とを組み付けると、位置決め手段であるピン73と係合穴74とが噛み合うことによって、出力軸63のメススプライン72に対するコントロールシャフト52のオススプライン71の回転方向の位置決めを行うことができ、回転方向のガタつきを抑制することができる。これにより、コントロールシャフト52と出力軸63との回転方向の組み付け精度を向上させることができる。その結果、レンジ切替装置10において、アクチュエータ60の動作に対応した正確なレンジ切替が可能になり、また、異音のない静粛性に優れたレンジ切替が可能になる。しかも、位置決め手段が欠歯部分P1に設けられているので、他の部分に設けられる場合に比べて、コントロールシャフト52および出力軸63の強度の低下を抑制できる。
また、コントロールシャフト52と出力軸63との組み付けの際、コントロールシャフト52のピン73の回転方向の位置と出力軸63の欠歯72aの回転方向の位置とを一致させることで、コントロールシャフト52と出力軸63とを予め設定された位置関係で連結することが可能になる。これにより、出力軸63へのコントロールシャフト52の組み付け位置の間違いなどの誤組み付けを確実に防止することができ、アクチュエータ60側の設定位置とディテントレバー51の傾動位置とを確実に一致させることができるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここに示した実施形態は一例であり、さまざまに変形することが可能である。
(1)突出部材を受入部側へ向けて付勢する弾性部材として、スプリング以外のものを用いてもよい。例えば、弾性部材はゴムなどであってもよい。
(2)位置決め手段の構成は、上述した構成だけに限定されない。例えば、位置決め手段を、図5に示すような構成としてもよい。すなわち、上記実施形態では、コントロールシャフト52に突出部材(ピン73)が設けられ、出力軸63に受入部(係合穴74)が設けられたが(図4参照)、突出部材と受入部との位置関係を逆にしてもよい。具体的に、図5に示すように、出力軸163に突出部材であるピン173を設け、コントロールシャフト152に受入部である係合穴174を設ける構成としてもよい。図5に示す構成の位置決め手段によっても、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
図5の位置決め手段の構成(変形例1)について簡単に説明する。ピン173は、出力軸163の欠歯172aの部分に形成された挿入穴163bに挿入される。ピン173の末端と挿入穴163bの底部との間には、弾性部材であるコイルスプリング175が、圧縮状態で配設される。コイルスプリング175の弾性力によって、ピン173は、径方向の内側に向けて付勢されており、その先端部が挿入穴163bから突出可能な状態で設けられている。
係合穴174は、コントロールシャフト152の連結端152aの周方向の1箇所に形成される。この場合、係合穴174は、コントロールシャフト152と出力軸163とが連結された状態で、コントロールシャフト152の欠歯172aに対向する部分に設けられる。係合穴174は、出力軸163側に向けて開放されている。係合穴174は、コイルスプリング175によって付勢されたピン173の先端部が隙間のない状態で係合可能な円筒穴形状に形成されている。そして、コントロールシャフト152と出力軸163とが連結された状態では、コイルスプリング175によって付勢されたピン173の先端部が、出力軸163の挿入穴163bから突出し、コントロールシャフト152に設けられた係合穴174に隙間のない状態で噛み合って嵌合される。
なお、この場合には、コントロールシャフト152と出力軸163との組み付けの際、コントロールシャフト152の係合穴174が設けられた部分の回転方向の位置を、出力軸163の欠歯172a(ピン173)の回転方向の位置に一致するようにして、オススプライン171とメススプライン172との嵌合を行うようにする。
(3)以上では、欠歯を筒軸である出力軸に設けることで、その欠歯とコントロールシャフトに設けた突出部材(または受入部)との位置合わせを行うことによって、出力軸へのコントロールシャフトの誤組み付けを防止するようにした。これに限らず、例えば、図6に示すように、欠歯を回転軸であるコントロールシャフトに設けることで、その欠歯と出力軸に設けた受入部(または突出部材)との位置合わせを行うことによって、出力軸へのコントロールシャフトの誤組み付けを防止するようにしてもよい。図6に示す構成(変形例2)では、コントロールシャフト252に欠歯271aが形成されており、この欠歯271aを利用して、出力軸263に設けた受入部としての係合穴274との位置合わせを行ってオススプライン271とメススプライン272との嵌合を行うようにする。また、欠歯を出力軸と回転軸の両方に設ける構成としてもよい。
さらに、欠歯に依らなくても、誤組み付けを防止可能な構成であれば、欠歯を省略することが可能である。例えば、図7に示す構成(変形例3)では、コントロールシャフト352および出力軸363に欠歯は形成されていない。この場合、コントロールシャフト352に設けた突出部材としてのピン373と、出力軸363に設けた受入部としての係合穴374との位置合わせを行ってオススプライン371とメススプライン372との嵌合を行うことによって、出力軸363へのコントロールシャフト352の誤組み付けを防止するようにする。なお、この場合、突出部材の回転方向の位置と、受入部の回転方向の位置とが、アクチュエータ60側の設定位置とディテントレバー51の傾動位置とが一致するように設定されている。例えば、出力軸には、アクチュエータ60側の設定位置がパーキングレンジPに対応する位置に突出部材(または受入部)を設け、コントロールシャフトには、ディテントレバー51の傾動位置がパーキングレンジPとなる位置に受入部(突出部材)を設けることが可能である。
(4)アクチュエータを、減速機構を備えない構成としてもよい。つまり、アクチュエータを、電動モータの出力を出力軸に直接伝える構成としてもよい。また、アクチュエータを、自動変速機のケースの外側に設ける構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、レンジ切替装置にパーキング装置が含まれる場合について説明したが、レンジ切替装置とパーキング装置とは別々に設けられていてもよい。また、上記実施形態では、レンジ切替装置のディテントレバーを流用してパーキング装置のパーキングロッドをそのディテントレバーに連結した例を挙げた。これに限らず、パーキング装置専用のディテントレバー(この場合、パーキングレバーともいう)を設け、その専用のディテントレバーにパーキングロッドを連結する構成とすることも可能である。そして、アクチュエータの出力軸(筒軸)と、被駆動側のパーキング装置のディテントレバーの支軸(回転軸)との連結部分に、本発明のスプライン連結構造を適用することが可能である。
また、本発明のスプライン連結構造は、レンジ切替装置およびパーキング装置以外に用いられるアクチュエータの出力軸(筒軸)と、被駆動側の回転軸との連結部分に適用することが可能である。さらに、本発明のスプライン連結構造は、筒軸と回転軸との連結部分であれば、アクチュエータに以外にもさまざまな箇所で適用することが可能である。
実施形態に係る自動変速機のレンジ切替装置の概略構成を示す斜視図である。 図1のレンジ切替装置の側面図であって、ニュートラルレンジの場合を示している。 図1のレンジ切替装置のアクチュエータの出力軸とディテントレバーの支軸との連結部分を断面にして示す側面図である。 図3のアクチュエータの出力軸とディテントレバーの支軸との連結部分のX1−X1断面図である。 スプライン連結構造の変形例1を示す断面図である。 スプライン連結構造の変形例2を示す断面図である。 スプライン連結構造の変形例3を示す断面図である。
符号の説明
10 レンジ切替装置
51 ディテントレバー(ディテント部材)
52 コントロールシャフト(回転軸)
60 アクチュエータ
63 出力軸(筒軸)
71 オススプライン
72 メススプライン
73 ピン(突出部材)
74 係合穴(受入部)
75 コイルスプリング(弾性部材)

Claims (5)

  1. 筒軸と回転軸とをトルク伝達可能に連結するスプライン連結構造であって、
    筒軸および回転軸の一方には、弾性部材によりその他方側へ向けて付勢された突出部材が設けられ、
    筒軸および回転軸の他方には、上記突出部材が噛み合う受入部が設けられていることを特徴とするスプライン連結構造。
  2. 請求項1に記載のスプライン連結構造において、
    上記筒軸および回転軸の少なくとも一方には、欠歯が設けられており、
    その欠歯部分に上記突出部材および受入部が設けられていることを特徴とするスプライン連結構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスプライン連結構造が、アクチュエータの出力軸と被駆動側の回転軸との連結部分に用いられていることを特徴とするスプライン連結構造。
  4. 請求項3に記載のスプライン連結構造が、自動変速機のレンジ切替装置に用いられるアクチュエータの出力軸と、そのレンジ切替装置のディテント部材の支軸との連結部分に用いられることを特徴とするスプライン連結構造。
  5. 請求項3に記載のスプライン連結構造が、自動変速機内に設置されるパーキング装置に用いられるアクチュエータの出力軸と、そのパーキング装置のディテント部材の支軸との連結部分に用いられることを特徴とするスプライン連結構造。
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