JP2009144632A - 内燃機関制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気酸素濃度に基づき内燃機関の運転状態をフィードバック制御する内燃機関制御装置であって、フィードバック補正量に相当する値を学習値として取得し記憶するにあたりその学習値取得を速やかにすることを図った内燃機関制御装置を提供する。
【解決手段】排気酸素濃度に基づき燃料の目標噴射量(空燃比制御指令値)をフィードバック補正するにあたり、その補正量の平均値であるO2フィードバック学習補正値を学習値としてマップMに記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された学習値に基づき目標噴射量を補正する学習補正手段とを備える。そして、マップM中の複数領域のうち現在の運転状態量に該当する領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量との離間距離に基づき、現在の運転状態量Apmが該当領域A1に留まり易くなるよう、目標スロットル開度(負荷指令値)を補正する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、排気酸素濃度に基づき内燃機関の運転状態をフィードバック制御する内燃機関制御装置に関する。
従来、この種の内燃機関制御装置は、燃料噴射弁からの燃料噴射量を排気酸素濃度に基づき補正することで、理論空燃比での燃焼となるよう制御する空燃比フィードバック制御を行っている。ここで、前記補正の量(空燃比フィードバック補正係数α)が周期的に増減を繰り返す状態、すなわち空燃比フィードバック制御が安定した状態の時の補正量の絶対値は、燃料噴射弁等の経年変化により増大する。そして、このような経年変化による補正量(以下、経年変化補正量と呼ぶ)の絶対値が増大すると、空燃比フィードバック制御が安定するまでに要する時間が長くなるため、運転状態の変化(例えばスロットルバルブ開度の変化)に対して理論空燃比にするための制御の応答性が悪くなる。
そこで、特許文献1等に記載の制御装置では、内燃機関の運転中に経年変化補正量を学習値として記憶し、当該学習値に基づき燃料噴射量を補正しつつ空燃比フィードバック制御を実行することで、理論空燃比にするための制御の応答性向上を図っている。なお、経年変化補正量は、スロットルバルブ開度やエンジン回転速度等の運転状態量に応じて異なる値となるため、運転状態量毎に異なる経年変化補正量を学習値として記憶させている。具体的には、図4に示すように運転状態量を複数領域に分割してなるマップMを用い、当該マップMの各領域A1,A2に学習値を記憶させている。
特開平7−247889号公報
ここで、マップM中の未学習領域A1に対して学習値を取得し記憶させるためには、運転状態量が大きく変化することなく前記未学習領域A1内で安定していることを条件とし、その条件下において空燃比フィードバック制御が安定した時の経年変化補正量を取得する必要がある。しかしながら、運転状態量が、前記未学習領域A1とその領域に隣接する他の領域A2との間を行ったり来たりするような値(例えば図4中の符号Apに示す範囲の状態量)で安定していた場合には、前述のように学習値を取得することが速やかに行われない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、排気酸素濃度に基づき内燃機関の運転状態をフィードバック制御する内燃機関制御装置であって、フィードバック補正量に相当する値を学習値として取得し記憶するにあたりその学習値取得を速やかにすることを図った内燃機関制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、該当領域の中心から離れた位置での運転状態量に基づき学習してしまうことを回避して、学習精度低下の抑制を図った内燃機関制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明では、
内燃機関の運転状態を制御するための空燃比制御指令値を、前記内燃機関の排気酸素濃度に基づき補正するフィードバック補正手段と、
前記フィードバック補正手段による補正量に相当する値を、前記内燃機関の運転状態量を複数に分割してなる領域毎に学習値として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記学習値に基づき前記空燃比制御指令値を補正する学習補正手段と、
前記複数の領域のうち現在の運転状態量に該当する領域の中央値と現在の運転状態量との離間度合いに基づき、現在の運転状態量が前記該当領域に留まり易くなるよう、前記内燃機関の負荷状態を制御するための負荷指令値を補正する領域調整用補正手段と、
を備えることを特徴とする。
これによれば、現在の運転状態量に該当する領域の中央値と現在の運転状態量との離間度合いに基づき、現在の運転状態量が前記該当領域に留まり易くなるよう、内燃機関の運転状態が制御されるので、学習しようとする領域とその領域に隣接する他の領域との間を運転状態量が行ったり来たりする状況になりにくくできる。よって、運転状態量が大きく変化することなく該当領域内で安定し易くなるので、フィードバック補正手段による補正量に相当する値(例えば先述の経年変化補正量)を学習値として速やかに取得して記憶させることができる。
請求項2記載の発明では、前記領域調整用補正手段は、前記離間度合いが設定値よりも大きい場合に、現在の運転状態量が前記中央値に近づくよう前記負荷指令値を補正することを特徴とする。
これによれば、例えば図4中に例示される符号Amの範囲外に現在の運転状態量がある場合に負荷指令値を補正することとなるよう前記設定値を設定することにより、現在の運転状態量がApの範囲内にあったとしても、矢印Yに示す如く中央値Ammに近づくよう負荷指令値が補正され、その結果、運転状態量がAmの範囲に留まり易くなる。したがって、学習値を速やかに取得できるとの上記効果に加え、該当領域A1の中央値Ammに近い運転状態量に対するフィードバック補正量相当値(経年変化補正量)を学習値として取得でき、学習精度を向上できるとの効果が発揮される。よって、学習値に基づき空燃比制御指令値を補正するにあたりその補正精度を向上でき、ひいては、排気酸素濃度に基づき空燃比制御指令値を補正するフィードバック補正の応答性(先述した理論空燃比にするための制御の応答性)を向上できる。
請求項3記載の発明では、前記負荷指令値は、運転者のアクセル操作量の変化に応じて可変設定されており、前記領域調整用補正手段は、前記離間度合いが設定値よりも小さい場合に、前記アクセル操作量に対する前記負荷指令値の変化が小さくなるよう前記負荷指令値を補正することを特徴とする。
これによれば、例えば図4中に例示される符号Amの範囲内に現在の運転状態量がある場合に負荷指令値を補正することとなるよう前記設定値を設定することにより、現在の運転状態量がAmの範囲外となって中央値Ammから遠ざかることが抑制される。したがって、学習しようとする領域とその領域に隣接する他の領域との間を運転状態量が行ったり来たりする状況になりにくくでき、学習値を速やかに取得できる。
請求項4記載の発明では、前記離間度合いが前記設定値よりも大きい時における前記フィードバック補正手段による前記補正量相当値については、前記学習値として前記記憶手段に記憶させることを禁止することを特徴とする。これによれば、例えば図4中に例示される符号Apの範囲を前記設定値に設定することにより、このように中央値Ammから遠い運転状態量に対するフィードバック補正量相当値(経年変化補正量)を学習値として記憶することを回避でき、学習精度低下を抑制できる。
ところで、領域調整用補正手段により負荷指令値を補正すると、補正後の負荷指令値が運転者の意図に反した値になる場合があり、運転者に違和感を与える可能性がある。この点を鑑み請求項5記載の発明では、前記該当領域が未学習であることを条件として、前記領域調整用補正手段による前記負荷指令値の補正を許可することを特徴とする。そのため、該当領域が学習済みである場合には領域調整用補正手段による負荷指令値の補正は実行されなくなるので、領域調整用補正手段による補正の機会を好適に低減でき、運転者に対して上記違和感を与えるおそれを低減できる。
ここで、例えば運転者がアクセル操作量を変化させている時のように、運転状態量が変化している時には、現在の運転状態量が該当領域に留まり易くなるよう負荷指令値を補正することは困難である。そこで、請求項6記載の発明では、現在の運転状態が、前記運転状態量の変化量が所定時間以上継続して所定範囲内である安定状態にあることを条件として、前記領域調整用補正手段による前記負荷指令値の補正を許可することを特徴とする。
請求項7記載の発明では、燃焼室への吸気量を調節する吸気量調節手段、及び前記吸気量調節手段を駆動する電動モータを備えた内燃機関に適用され、前記負荷指令値は、前記電動モータに対する吸気量指令値であることを特徴とする。なお、負荷指令値の具体例として、前記吸気量指令値の他には、燃料噴射量を指令する噴射指令値等、内燃機関の負荷に影響を及ぼす各種指令値が挙げられる。
因みに、近年では、吸気バルブを吸気カムにより駆動させることに替え、電磁アクチュエータにより駆動させる機構が開発されてきており、この場合には吸気バルブの作動を制御することにより吸気量を調整することが可能となる。本発明にかかる「吸気量指令値」は、吸気管に取り付けられて吸気量を調整するスロットルバルブに対する指令値に限られず、上述した電磁アクチュエータ駆動の吸気バルブに対しての指令値をも含むものである。
請求項8記載の発明では、燃料を噴射する燃料噴射弁、及び前記燃料噴射弁の弁体を開閉駆動させる電動アクチュエータを備えた内燃機関に適用され、前記空燃比制御指令値は、前記電動アクチュエータに対する噴射指令値であることを特徴とする。なお、空燃比制御指令値の具体例として、前記噴射指令値の他には、例えばディーゼルエンジンにおいてEGR量を指令するEGR指令値等、混合気の空燃比に影響を及ぼす各種指令値が挙げられる。
請求項9記載の発明では、前記運転状態量は、燃焼室への吸気量に相当する吸気量相当値、燃料噴射量及び機関回転速度の少なくとも1つであることを特徴とする。これら吸気量相当値(例えばスロットルバルブ開度又は吸気圧)、燃料噴射量及び機関回転速度に応じて、フィードバック補正手段による補正量は大きく変わるため、これらの値を前記運転状態量とすることが望ましい。
請求項10記載の発明は、
内燃機関の運転状態を制御するための指令値を、前記内燃機関の排気酸素濃度に基づき補正するフィードバック補正手段と、
前記フィードバック補正手段による補正量に相当する値を、前記内燃機関の運転状態量を複数に分割してなる領域毎に学習値として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記学習値に基づき前記指令値を補正する学習補正手段と、
を備え、
前記複数の領域のうち現在の運転状態量に該当する領域の中央値と現在の運転状態量との離間度合いが、設定値よりも大きいか否かを判定する判定手段を備え、
前記設定値よりも大きいと判定された時における前記フィードバック補正手段による前記補正量相当値については、前記学習値として前記記憶手段に記憶させることを禁止することを特徴とする。
これによれば、例えば図4中に例示される符号Apの範囲を前記設定値に設定することにより、このように中央値Ammから遠い運転状態量に対するフィードバック補正量相当値(経年変化補正量)を学習値として記憶することを回避でき、学習精度低下を抑制できる。特に、スロットルバルブが電動アクチュエータではなく運転者の操作力により作動する内燃機関である場合等、請求項1記載の領域調整用補正手段による補正対象として有効な負荷指令値がない場合には、上記請求項10記載の発明を用いて好適である。
請求項11記載の発明では、燃料を噴射する燃料噴射弁、及び前記燃料噴射弁の弁体を開閉駆動させる電動アクチュエータ(例えば電磁ソレノイド又はピエゾ素子)を備えた内燃機関に適用され、前記指令値は、前記電動アクチュエータに対する噴射指令値であることを特徴とする。なお、指令値の具体例として、前記噴射指令値の他には、吸気量を指令する吸気量指令値等、混合気の空燃比に影響を及ぼす各種指令値が挙げられる。
請求項12記載の発明では、前記運転状態量は、燃焼室への吸気量に相当する吸気量相当値、燃料噴射量及び機関回転速度の少なくとも1つであることを特徴とする。これら吸気量相当値(例えばスロットルバルブ開度又は吸気圧)、燃料噴射量及び機関回転速度に応じて、フィードバック補正手段による補正量は大きく変わるため、これらの値を前記運転状態量とすることが望ましい。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明するが、はじめに、各実施形態に共通する構成及び制御内容を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
まず、図1に基づいて内燃機関制御システム全体の概略構成を説明する。本実施形態では内燃機関としてガソリンエンジン10が適用されており、当該エンジン10は自動二輪車に搭載された走行駆動源として機能するものである。
エンジン10の吸気管11には、電動モータ12によって開度調節される電子スロットルバルブ13とスロットル開度を検出するスロットル開度センサ14とが設けられている。更に、スロットルバルブ13の下流側には、吸気圧力を検出する吸気圧センサ15が設けられている。また、吸気管11のうちシリンダヘッドの吸気ポート近傍部分には、燃料を噴射する燃料噴射弁16が取り付けられている。また、エンジン10のシリンダヘッドには点火プラグ17が取り付けられており、イグニッションコイル18にて昇圧された高電圧を点火プラグ17にて火花放電させることにより筒内の混合気に着火する。
一方、エンジン10の排気管19には、排気中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒等を有する触媒装置20が設けられ、この触媒装置20の上流側に、排気の酸素濃度を検出するO2センサ21が設けられている。本実施形態では、排気中酸素濃度を検出するセンサとしてO2センサ21を採用しているが、A/Fセンサを採用してもよい。なお、O2センサ21は、排気中の酸素濃度が所定値よりも多いか少ないかを検出することで、混合気が所定値(理論空燃比)に対してリッチ及びリーンのいずれであるかを2値検出するセンサである。A/Fセンサは、排気中の酸素濃度に応じた酸素濃度検出信号を出力することで、混合気の空燃比をリニアに検出可能なセンサである。
内燃機関制御装置としてのECU30(電子制御ユニット)は、ROM30a(不揮発性メモリ)、RAM30b(揮発性メモリ)及びCPU30cを有するマイクロコンピュータを主体として構成されている。ECU30には、先述したスロットル開度センサ14、吸気圧センサ15、水温センサ22及びクランク角センサ26の検出信号が入力される。水温センサ22は、エンジン10のシリンダブロックに取り付けられて冷却水温を検出する。クランク角センサ26は、エンジン10のクランク軸の回転速度を検出する。
ECU30は、各種センサから入力された検出信号に基づき、ROM30aに記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、燃料噴射弁16の燃料噴射量、噴射時期、スロットルバルブ13の開度(スロットル開度)、及び点火プラグ17の点火時期等を制御する。
図2は、ECU30のマイコンが行う処理のうち、燃料噴射量を制御するための制御信号(空燃比制御指令値)及びスロットル開度を制御するための制御信号(負荷指令値)を生成する処理の機能ブロック図である。
先ず、運転状態検出手段31は、スロットル開度センサ14(又は吸気圧センサ15)及びクランク角センサ26の検出値を取得するとともに、これらの検出値に基づき、吸気量相当値としてのスロットル開度(又は吸気圧)及びエンジン回転速度をエンジン10の運転状態量として算出する。なお、スロットル開度は、運転者のアクセル操作量に応じて決定される。
次に、燃料噴射量算出手段32は、運転状態検出手段31にて算出したスロットル開度(又は吸気圧)及びエンジン回転速度等に基づき、燃料噴射量の目標値(目標噴射量)を算出する。当該算出にあたり、スロットル開度及びエンジン回転速度に対する燃料噴射量の最適値をマップにてROM30aに記憶させておき、当該マップを用いて目標噴射量を算出するようにしてもよい。また、燃料噴射量算出手段32は、このようにして算出した目標噴射量を後述するO2フィードバック補正値及びO2フィードバック学習補正値に基づき補正している。
次に、燃料噴射手段33は、燃料噴射弁16の作動を制御するための制御信号として噴射パルス信号を燃料噴射弁16に出力する。燃料噴射弁16は、噴孔を開閉するニードル及びニードルを作動させる電磁ソレノイド等を備えており、前記噴射パルス信号により電磁ソレノイドが作動して噴孔がニードルにより開閉される。そして、噴射パルス信号のパルスオン時間Tqにより噴射量Qを制御している。
次に、O2フィードバック補正値の算出処理について説明する。先ず、リッチ・リーン判定手段34は、O2センサ21の検出値を取得するとともに、その検出値に基づき、混合気が理論空燃比に対してリッチ(燃料過多)及びリーン(燃料過少)のいずれであるかを算出する。次に、O2フィードバック制御手段35はリッチ・リーン判定手段34の判定結果を取得し、O2フィードバック補正値算出手段35aは、取得した判定結果がリッチである場合には、一定の割合で目標噴射量を減少させるようO2フィードバック補正値を算出する。一方、前記判定結果がリーンである場合には、一定の割合で目標噴射量を増大させるよう、O2フィードバック補正値を算出する。
ここで、O2フィードバック学習補正値(以下、単に学習値と呼ぶ場合もある)の技術的意義について説明する。O2フィードバック補正値が周期的に増減を繰り返す状態、すなわち空燃比フィードバック制御が安定した状態の時のO2フィードバック補正量は、燃料噴射弁16等の経年変化によりその絶対値は増大する。そして、このような経年変化による補正量(経年変化補正量)の絶対値が増大すると、空燃比フィードバック制御が安定するまでに要する時間が長くなるため、運転状態の変化(例えばスロットル開度の変化)に対して理論空燃比にするための制御の応答性が悪くなる。そこで、エンジン10の運転中に経年変化補正量を学習値として記憶し、当該学習値に基づき目標噴射量を補正しつつ空燃比フィードバック制御を実行することで、理論空燃比にするための制御の応答性向上を図っている。
次に、O2フィードバック学習補正値の算出処理について説明する。O2フィードバック学習制御手段36は、O2フィードバック補正値算出手段35aにより算出したO2フィードバック補正値の推移に基づき前記学習値を算出して図4に示すマップMに記憶し、当該マップMに記憶された学習値に基づきO2フィードバック学習補正値を算出する。なお、前記マップMは、図4に示すようにスロットル開度及びエンジン回転速度を複数領域に分割され、各領域に学習値が記憶されるよう構成されている。
O2フィードバック学習制御手段36の処理内容をより具体的に説明すると、先ず、運転領域判定手段36aは、運転状態検出手段31にて算出した現在の運転状態量としてスロットル開度(又は吸気圧)及びエンジン回転速度を取得し、取得した現在の運転状態量がマップM中のいずれの領域に該当するかを判定する。
次に、O2フィードバック学習値更新手段36bは、O2フィードバック補正値算出手段35aにより算出したO2フィードバック補正値の推移に基づき前記学習値を算出する。具体的には、例えば、O2フィードバック補正値が周期的に増減を繰り返す安定状態であることを条件として、当該安定状態の期間中におけるO2フィードバック補正値の平均値を学習値として算出する。そして、O2フィードバック学習値更新手段36bは、運転領域判定手段36aにより判定された現在の該当領域に、上述の如く算出した学習値を記憶させる。これにより、O2フィードバック補正値の推移が経年変化補正量として学習される。
なお、前記安定状態に関し、O2フィードバック補正値が周期的に所定回数以上増減を繰り返した場合に安定状態であると判定してその時の学習値を算出してもよいし、現在の運転状態量がマップM中の同一の領域内に所定時間以上留まった場合に安定状態であると判定してその時の学習値を算出してもよい。
次に、学習補正係数算出手段36cは、運転領域判定手段36aにより判定された現在の該当領域を取得し、マップM中の現在の該当領域に記憶された学習値と、その該当領域に隣接する他の領域に記憶された学習値とに基づき、以下の補間処理を行うことで学習補正係数(O2フィードバック学習補正値に相当)を算出する。つまり、例えば、現在の運転状態量が図4中の符号Apmに示す値であり該当領域が符号A1に示す領域であった場合において、該当領域A1の中央値Ammに対する現在の運転状態量Apmの離間距離と、隣接領域A2の中央値に対する現在の運転状態量Apmの離間距離とに応じて、該当領域A1の学習値と隣接領域A2の学習値とを補間処理することで、O2フィードバック学習補正値を算出する。なお、上記補間処理を廃止して、マップM中の現在の該当領域に記憶された学習値をそのままO2フィードバック学習補正値として用いてもよい。
学習完了判定手段36dは、マップM中の現在の該当領域が、学習値が記憶された学習済みの状態であるか、学習値が記憶されていない未学習の状態であるかの情報を、学習完了情報としてスロットル開度設定手段37に出力する。なお、本実施形態に係るECU30は、書き替え可能なEEPROM等の不揮発性メモリを備えておらず、上記マップMを揮発性メモリRAM30bに記憶させている。したがって、イグニッションスイッチをオン操作した時点では全ての領域が未学習状態となっており、前記オン操作してから次回オフ操作するまでの期間、上述した学習値の記憶、更新が実行される。
スロットル開度設定手段37は、運転状態検出手段31にて算出したエンジン回転速度及び運転者のアクセル操作量等に基づき要求トルクを算出し、当該要求トルクに基づき目標スロットル開度を設定する。また、現在の該当領域が未学習状態である旨の情報が学習完了判定手段36dから入力されている時には、後述する図3の処理にしたがい目標スロットル開度を補正する。
電子スロットル操作手段38は、スロットルバルブ13が目標スロットル開度となるよう、電動モータ12の作動を制御してスロットルバルブ13を操作する。このように電動モータ12を制御するにあたり、実際のスロットル開度をスロットル開度センサ14の検出値から取得し、取得した実際の開度が目標スロットル開度に近づくよう、電動モータ12の作動をフィードバック制御するようにしてもよい。
次に、本実施形態の要部である目標スロットル開度の補正、及び学習値の記憶更新処理について図3を用いて説明する。図3は、ECU30のマイクロコンピュータによる上記処理の手順を示すフローチャートであり、当該処理は、イグニッションスイッチがオン操作されたことをトリガとして起動した後、所定周期(例えばCPU30cが行う演算周期)毎又は所定のクランク角度毎に繰り返し実行される。
先ず、ステップS10において、O2フィードバック補正値により目標噴射量を補正するO2フィードバック制御の実施を許可するか否か、つまり、O2フィードバック制御の実施条件が成立しているか否かを判定する。例えば、車両の運転性や触媒装置20の触媒過熱防止等を図るべく、以下の複数条件のうち少なくとも1つの条件を満たしている場合には、O2フィードバック制御の実施を禁止する。すなわち、目標噴射量の始動後増量又は加速増量補正中、水温センサ22による冷却水温が所定値以下の時、エンジン始動時、リーン状態が一定時間続いた時、燃料噴射カット中、との条件である。
実施条件が成立していないと判定(S10:NO)された場合には図3の一連の処理を終了し、実施条件が成立していると判定(S10:YES)された場合にはステップS20に進む。ステップS20では、先述のO2フィードバック補正値算出手段35aによりO2フィードバック補正値を算出し、続くステップS30では、先述の運転領域判定手段36aにより現在の運転状態量がマップM中のいずれの領域に該当するかを判定する。
続くステップS40では、現在の運転状態量がマップM中の学習領域(図4にて分割図示される領域)にあるか否かを判定し、学習領域にないと判定(S40:NO)された場合には図3の一連の処理を終了し、学習領域にあると判定(S40:YES)された場合にはステップS50に進む。ステップS50では、例えば、現在の運転状態量が図4中の符号Apmに示す値であり該当領域が符号A1に示す領域であった場合において、現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量Apmとの離間距離(離間度合い)を算出する。
さらにステップS50では、算出した離間距離が予め設定された設定値αよりも大きいか否かを判定する。設定値αは、例えば図4中の符号Amの範囲外に現在の運転状態量がある場合に離間距離>αとなるよう設定されている。つまり、現在の運転状態量Apmが該当領域A1中のAm範囲外であれば、離間距離>αであると判定(S50:YES)されてステップS60に進み、現在の運転状態量Apmが該当領域A1中のAm範囲内であれば、離間距離>αでないと判定(S50:NO)されてステップS70に進む。ステップS70では、O2フィードバック学習値更新手段36bにより、マップM中の現在の該当領域A1に学習値を記憶させる。或いは、既に記憶されている学習値を更新する。
ステップS60では、現在の該当領域A1が学習済みの状態(学習完了状態)であるか否かを判定する。学習済みであると判定(S60:YES)された場合には、ステップS70による学習値更新処理を行うことなくステップS80に進み、未学習であると判定(S60:NO)された場合にはステップS90に進む。
ステップS90では、先述したスロットル開度設定手段37において目標スロットル開度を補正する。具体的には、現在の運転状態量Apmが、該当領域A1中のAm範囲内となるよう目標スロットル開度を補正する。したがって、現在の運転状態量がApmである図4の例では、運転者のアクセル操作量等に基づき算出されたスロットル開度よりも小さい開度となるよう補正されることとなり、スロットルバルブ13は、当該補正により小さい開度となるよう強制的に操作される。
ステップS90の処理後は、ステップS70による学習値更新処理を行うことなくステップS80に進み、ステップS80では、学習補正係数算出手段36cにより、マップM中の学習値に基づき先述の補間処理を行うことで、O2フィードバック学習補正値を算出する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量Apmとの離間距離が設定値αよりも大きい場合(S50:YES)に、現在の運転状態量Apmが前記中央値Ammに近づくよう目標スロットル開度を補正する(S90)。これによれば、現在の運転状態量Apmが、該当領域A1中のAm範囲内となるようスロットルバルブ13が強制操作されることとなるので、運転状態量がAmの範囲に留まり易くなる。したがって、学習しようとする領域A1とその領域に隣接する他の領域A2との間を運転状態量が行ったり来たりする状況になりにくくできる。よって、運転状態量が大きく変化することなく該当領域A1内で安定し易くなるので、学習値を速やかに取得してマップMに記憶させることができる。
(2)さらに、上述の如く現在の運転状態量がAmの範囲に留まり易くなった結果、該当領域A1の中央値Ammに近い運転状態量に対するO2フィードバック学習補正値をマップMに記憶更新させることとなるので、学習値に基づき目標噴射量を補正するにあたりその補正精度を向上でき、ひいては、スロットル開度の変化に対する、O2フィードバック補正値に基づき目標噴射量を補正するフィードバック補正の応答性(理論空燃比にするための制御の応答性)を向上できる。
(3)離間距離>αの場合(S50:YES)に、該当領域A1が未学習状態であることを条件(S60:NO)として目標スロットル開度を補正し(S90)、離間距離>αの場合であっても該当領域A1が学習済み状態であれば(S60:YES)、目標スロットル開度を補正しない。そのため、運転者によるアクセル操作量に対応するスロットル開度からずれた開度となることによる違和感について、そのような違和感を運転者に与える機会を低減できる。
(4)離間距離>αの場合(S50:YES)には学習値更新処理(S70)の実行が禁止され、離間距離≦αの場合(S50:NO)に許可されるので、中央値Ammから遠い運転状態量Apmに対する学習値を記憶更新させることを回避できる。よって、学習値に基づき目標噴射量を補正するにあたりその補正精度を向上でき、ひいては、前述したフィードバック補正の応答性を向上できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、現在の運転状態量Apmが該当領域A1の中央値Ammから遠く、離間距離>αの場合(S50:YES)に目標スロットル開度を補正してスロットルバルブ13を強制操作している。これに対し、本実施形態では、現在の運転状態量Apmが該当領域A1の中央値Ammに近く、離間距離>βでない場合(S51:NO)に、アクセル操作量の変化に伴うスロットルバルブ13の開度変化が小さくなるよう目標スロットル開度を補正することで、運転者によるアクセル操作の感度を低くする。
図5を用いてより詳細に説明すると、先ず、図3のステップS10〜S40と同様にして、実施条件が成立していると判定(S10:YES)された場合には、O2フィードバック補正値を算出するとともに(S20)、現在の運転状態量がマップM中のいずれの領域に該当するかを判定する(S30)。そして、現在の運転状態量がマップM中の学習領域にあると判定(S40:YES)された場合にはステップS51に進む。
ステップS51では、現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量との離間距離を算出するとともに、算出した離間距離が設定値βよりも大きいか否かを判定する。設定値βは、例えば図4中の符号Amの範囲内に現在の運転状態量がある場合に離間距離≦βとなるよう設定されている。つまり、現在の運転状態量が該当領域A1中のAm範囲内であれば、離間距離>βでないと判定(S51:NO)されてステップS60に進み、現在の運転状態量が該当領域A1中のAm範囲外であれば、離間距離>βであると判定(S51:YES)されて、ステップS70による学習値更新処理を行うことなくステップS80に進む。
続くステップS60では、現在の該当領域A1が学習済みの状態(学習完了状態)であるか否かを判定する。学習済みであると判定(S60:YES)された場合には、ステップS70による学習値更新処理を実行し、O2フィードバック学習値更新手段36bにより、マップM中の現在の該当領域A1に記憶されている学習値を更新する。
未学習であると判定(S60:NO)された場合にはステップS91に進み、上述の如くスロットルバルブ13の開度変化が小さくなるよう目標スロットル開度を補正する。したがって、例えば図4の例では、運転者のアクセル操作量等に基づき算出されたスロットル開度よりも小さい開度となるよう補正されることとなり、スロットルバルブ13は、当該補正により小さい開度となるよう強制的に操作される。
ステップS91の処理後はステップS70による学習値更新処理が実行され、ステップS70の処理後は、ステップS80において、学習補正係数算出手段36cにより、マップM中の学習値に基づき先述の補間処理を行うことで、O2フィードバック学習補正値を算出する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量との離間距離が設定値β以下である場合(S51:NO)に、アクセル操作量の変化に伴うスロットルバルブ13の開度変化が小さくなるよう目標スロットル開度を補正する(S91)。これによれば、例えば図4中に例示される符号Amの範囲内に現在の運転状態量がある場合に、現在の運転状態量がAmの範囲外となって中央値Ammから遠ざかることが抑制される。したがって、学習しようとする領域A1とその領域に隣接する他の領域A2との間を運転状態量が行ったり来たりする状況になりにくくでき、学習値を速やかに取得できる。
(2)さらに、上述の如く現在の運転状態量がAmの範囲に留まり易くなった結果、該当領域A1の中央値Ammに近い運転状態量に対するO2フィードバック学習補正値をマップMに記憶更新させることとなるので、学習値に基づき目標噴射量を補正するにあたりその補正精度を向上でき、ひいては、スロットル開度の変化に対する、O2フィードバック補正値に基づき目標噴射量を補正するフィードバック補正の応答性(理論空燃比にするための制御の応答性)を向上できる。
(3)離間距離≦βの場合(S51:NO)に、該当領域A1が未学習状態であることを条件(S60:NO)として目標スロットル開度を補正し(S91)、離間距離≦βの場合であっても該当領域A1が学習済み状態であれば(S60:YES)、目標スロットル開度を補正しない。そのため、運転者によるアクセル操作量に対応するスロットル開度からずれた開度となることによる違和感について、そのような違和感を運転者に与える機会を低減できる。
(4)離間距離>βの場合(S51:YES)には学習値更新処理(S70)の実行が禁止され、離間距離≦βの場合(S51:NO)に許可されるので、中央値Ammから遠い運転状態量Apmに対する学習値を記憶更新させることを回避できる。よって、学習値に基づき目標噴射量を補正するにあたりその補正精度を向上でき、ひいては、前述したフィードバック補正の応答性を向上できる。
(第3実施形態)
上記各実施形態では、スロットルバルブ13が電動モータ12によって駆動する電子スロットルが採用されたエンジン10を対象としているのに対し、本実施形態では、スロットルバルブ13が電動モータ12ではなく運転者の操作力により作動するエンジン10を対象としており、そのため、図3のステップS90及び図5のステップS91の如くスロットルバルブ13を強制操作することができない。そこで本実施形態では、現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量Apmとの離間距離が設定値γよりも大きい場合(S52:YES)には学習値の記憶更新を禁止している。
図6を用いてより詳細に説明すると、先ず、図3のステップS10〜S40と同様にして、実施条件が成立していると判定(S10:YES)された場合には、O2フィードバック補正値を算出するとともに(S20)、現在の運転状態量がマップM中のいずれの領域に該当するかを判定する(S30)。そして、現在の運転状態量がマップM中の学習領域にあると判定(S40:YES)された場合にはステップS52に進む。
ステップS52では、現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量との離間距離を算出するとともに、算出した離間距離が設定値γよりも大きいか否かを判定する。設定値γは、例えば図4中の符号Amの範囲外に現在の運転状態量Apmがある場合に離間距離>γとなるよう設定されている。つまり、現在の運転状態量Apmが該当領域A1中のAm範囲外であれば、離間距離>γであると判定(S52:YES)されてステップS60に進み、現在の運転状態量Apmが該当領域A1中のAm範囲内であれば、離間距離>γでないと判定(S52:NO)されてステップS70に進む。ステップS70では、O2フィードバック学習値更新手段36bにより、マップM中の現在の該当領域A1に学習値を記憶させる。或いは、既に記憶されている学習値を更新する
ステップS60では、現在の該当領域A1が学習済みの状態(学習完了状態)であるか否かを判定する。学習済みであると判定(S60:YES)された場合には、ステップS70による学習値更新処理を行うことなくステップS80に進み、未学習であると判定(S60:NO)された場合には図6の一連の処理を終了する。ステップS80では、マップM中の学習値に基づき先述の補間処理を行うことで、O2フィードバック学習補正値を算出する。
以上詳述した本実施形態によれば、現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量Apmとの離間距離が設定値γよりも大きい場合(S52:YES)には、学習値更新処理(S70)の実行が禁止され、離間距離≦γの場合(S52:NO)に許可される。そのため、中央値Ammから遠い運転状態量Apmに対する学習値を記憶更新させることを回避できる。よって、学習値に基づき目標噴射量を補正するにあたりその補正精度を向上でき、ひいては、前述したフィードバック補正の応答性を向上できる。
(他の実施形態)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。また、本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、各実施形態の特徴的構造をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
・上記第1及び第2実施形態を組み合わせてスロットルバルブ13を強制操作するように目標スロットル開度を補正してもよい。すなわち、現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量Apmとの離間距離が設定値αよりも大きい場合には、現在の運転状態量Apmが中央値Ammに近づくよう目標スロットル開度を補正する。一方、現在の運転状態量Apmが該当領域A1の中央値Ammに近く、離間距離>βでない場合には、アクセル操作量の変化に伴うスロットルバルブ13の開度変化が小さくなるよう目標スロットル開度を補正する。
・上記第1実施形態では、ステップS90にて目標スロットル開度を補正するにあたり、予め決められた所定量だけ目標スロットル開度を補正するようにしているが、離間距離の大きさに応じて異なる補正量にて目標スロットル開度を補正するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、排気酸素濃度に基づき燃料噴射量をフィードバック補正しているが、排気の一部を吸気に循環させるEGRシステムが採用されたエンジン10において、排気酸素濃度に基づきEGR量をフィードバック補正するようにしてもよい。
・上記第1及び第2実施形態では、現在の該当領域A1の中央値Ammと現在の運転状態量Apmとの離間距離に応じてスロットルバルブ13を強制操作しているが、本発明に係る強制操作の対象はスロットルバルブ13に限定されるものではなく、例えば、前記離間距離に応じて燃料噴射量、噴射時期、EGR量等を補正して、燃料噴射弁16やEGRバルブ等を強制操作してもよい。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関制御システム全体の概略構成を示す図。 図1のECUにおける、燃料噴射量及びスロットル開度を制御するための制御信号を生成する処理の機能ブロック図。 図1のECUによる目標スロットル開度の補正処理、及び学習値の記憶更新処理の手順を示すフローチャート。 図3の処理で用いるマップを示す図。 本発明の第2実施形態に係る目標スロットル開度の補正処理、及び学習値の記憶更新処理の手順を示すフローチャート。 本発明の第3実施形態に係る学習値の記憶更新処理の手順を示すフローチャート。
符号の説明
12…電動モータ、13…スロットルバルブ(吸気量調節手段)、16…燃料噴射弁、30…ECU(内燃機関制御装置)、30b…RAM(記憶手段)、35…O2フィードバック制御手段(フィードバック補正手段)、36…O2フィードバック学習制御手段(学習補正手段)、S52…判定手段、S90,S91…領域調整用補正手段。

Claims (12)

  1. 内燃機関の空燃比状態を制御するための空燃比制御指令値を、前記内燃機関の排気酸素濃度に基づき補正するフィードバック補正手段と、
    前記フィードバック補正手段による補正量に相当する値を、前記内燃機関の運転状態量を複数に分割してなる領域毎に学習値として記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記学習値に基づき前記空燃比制御指令値を補正する学習補正手段と、
    前記複数の領域のうち現在の運転状態量に該当する領域の中央値と現在の運転状態量との離間度合いに基づき、現在の運転状態量が前記該当領域に留まり易くなるよう、前記内燃機関の負荷状態を制御するための負荷指令値を補正する領域調整用補正手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関制御装置。
  2. 前記領域調整用補正手段は、前記離間度合いが設定値よりも大きい場合に、現在の運転状態量が前記中央値に近づくよう前記負荷指令値を補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関制御装置。
  3. 前記負荷指令値は、運転者のアクセル操作量の変化に応じて可変設定されており、
    前記領域調整用補正手段は、前記離間度合いが設定値よりも小さい場合に、前記アクセル操作量に対する前記負荷指令値の変化が小さくなるよう前記負荷指令値を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関制御装置。
  4. 前記離間度合いが前記設定値よりも大きい時における前記フィードバック補正手段による前記補正量相当値については、前記学習値として前記記憶手段に記憶させることを禁止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関制御装置。
  5. 前記該当領域が未学習であることを条件として、前記領域調整用補正手段による前記負荷指令値の補正を許可することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関制御装置。
  6. 現在の運転状態が、前記運転状態量の変化量が所定時間以上継続して所定範囲内である安定状態にあることを条件として、前記領域調整用補正手段による前記負荷指令値の補正を許可することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関制御装置。
  7. 燃焼室への吸気量を調節する吸気量調節手段、及び前記吸気量調節手段を駆動する電動モータを備えた内燃機関に適用され、
    前記負荷指令値は、前記電動モータに対する吸気量指令値であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の内燃機関制御装置。
  8. 燃料を噴射する燃料噴射弁、及び前記燃料噴射弁の弁体を開閉駆動させる電動アクチュエータを備えた内燃機関に適用され、
    前記空燃比制御指令値は、前記電動アクチュエータに対する噴射指令値であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の内燃機関制御装置。
  9. 前記運転状態量は、燃焼室への吸気量に相当する吸気量相当値、燃料噴射量及び機関回転速度の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の内燃機関制御装置。
  10. 内燃機関の運転状態を制御するための指令値を、前記内燃機関の排気酸素濃度に基づき補正するフィードバック補正手段と、
    前記フィードバック補正手段による補正量に相当する値を、前記内燃機関の運転状態量を複数に分割してなる領域毎に学習値として記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記学習値に基づき前記指令値を補正する学習補正手段と、
    を備え、
    前記複数の領域のうち現在の運転状態量に該当する領域の中央値と現在の運転状態量との離間度合いが、設定値よりも大きいか否かを判定する判定手段を備え、
    前記設定値よりも大きいと判定された時における前記フィードバック補正手段による前記補正量相当値については、前記学習値として前記記憶手段に記憶させることを禁止することを特徴とする内燃機関制御装置。
  11. 燃料を噴射する燃料噴射弁、及び前記燃料噴射弁の弁体を開閉駆動させる電動アクチュエータを備えた内燃機関に適用され、
    前記指令値は、前記電動アクチュエータに対する噴射指令値であることを特徴とする請求項10に記載の内燃機関制御装置。
  12. 前記運転状態量は、燃焼室への吸気量に相当する吸気量相当値、燃料噴射量及び機関回転速度の少なくとも1つであることを特徴とする請求項10又は11に記載の内燃機関制御装置。
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