JP2009144571A - 車両の車速制限装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オーバライドが要求されてからオーバライド解除の要求後に車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が得られて運転者の違和感を解消することができる車両の速度制限装置を提供する。
【解決手段】車速制限動作をオーバライドしてからオーバライド解除後に車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、オーバライド解除直後のアクセル開度に応じて設定、つまり、オーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きければ大きな第1の目標駆動力に、オーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも小さくかつ第2の所定値acc2よりも大きければ中くらいの大きさの第2の目標駆動力に、オーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも小さければ小さな第3の目標駆動力にそれぞれ設定する。
【選択図】図8
【解決手段】車速制限動作をオーバライドしてからオーバライド解除後に車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、オーバライド解除直後のアクセル開度に応じて設定、つまり、オーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きければ大きな第1の目標駆動力に、オーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも小さくかつ第2の所定値acc2よりも大きければ中くらいの大きさの第2の目標駆動力に、オーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも小さければ小さな第3の目標駆動力にそれぞれ設定する。
【選択図】図8
Description
本発明は、予め設定された制限車速よりも走行車速が高くなるときに車速制限動作によって走行車速を制限車速に制限する車両の車速制限装置に関し、詳しくは、車速制限動作を解除して制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図に応じた駆動力が得られるようにする対策に係る。
近年より、予め設定された制限車速の範囲内での車両の走行を可能にする車速制限装置が知られている。この車速制限装置では、運転者によるアクセルペダルの開度(アクセル開度)に連動するスロットル開度よって要求される走行車速が、予め設定された制限車速よりも高くなるときに、車速制限動作を行ってスロットル開度を小さく変更し、上記走行車速を上記制限車速に制限することが行われる。
そして、緊急時の加速や追い越し時の加速を必要とする場合には、車速制限装置による車速制限動作を車速制限解除手段により解除することで、運転者のアクセル開度に反映した加速が得られるようにしている。この車速制限解除手段としては、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段によって検出されたアクセル開度が所定の開度以上であるときに車速制限装置による車速制限動作を解除するようにしたものが従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。また、アクセル開度がキックダウン位置まで踏み込まれたときに、車速制限装置による車速制限動作を解除するようにした車速制限解除手段もある。
ところで、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる場合、車速制限装置は、車速制限動作による制御(復帰させる制御)に即座に移行しようとする。このため、制限車速を超える走行車速での加速を終えて車速制限動作に復帰しようとすると、駆動力が大幅に低下し、車速制限動作解除後に制限車速を超える走行車速での加速が行われていた際の駆動力と、車速制限装置による車速制限動作の制御へ移行しようとする際の駆動力とに大きな格差が生じることになる。これにより、制限車速を超える走行車速での加速を終えて車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差によって、運転者の意図する駆動力が得られず、運転者が違和感を覚えることになる。
そこで、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に、その車速制限動作が解除される前の車速制限動作中における燃料噴射量に基づいて燃料噴射量を補正するようにしたものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2006−299909号公報
特開2005−214060号公報
しかしながら、上記提案のものでは、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に、燃料噴射量が補正されてはいるものの、この燃料噴射量の補正は、車速制限動作に復帰する際に車両の走行速度が制限速度よりも異常に上回るオーバシュートを回避することを目的としている。このため、車速制限動作が解除される前の車速制限動作中における燃料噴射量に基づいて燃料噴射量を補正することで、制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差はある程度解消されるものの、これにより得られた駆動力は、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力であるとはいえず、これでは運転者の違和感を解消することができない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が得られて運転者の違和感を解消することができる車両の速度制限装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、予め制限された制限車速よりも走行車速が高くなるときに、車速制限動作を行って上記走行車速を上記制限車速に制限する車両の車速制限装置を前提とし、上記走行車速を、アクセル開度によって要求されるスロットル開度に応じて設定している一方、上記制限車速を、上記スロットル開度に制限を加えた制限スロットル開度に応じて設定している。更に、上記車速制限動作を解除する車速制限解除手段と、アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段とを備えている。そして、上記車速制限解除手段により車速制限動作が解除されて上記制限車速を超える走行車速での加速を終えてから上記車速制限動作に復帰させる際に、その車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に上記アクセル開度検出手段により検出されたアクセル開度に応じて設定、例えば、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が大きいほど大きく設定する一方、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が小さいほど小さく設定する目標駆動力設定手段を備えている。
この特定事項により、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力は、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度に応じて設定されている。つまり、運転者の意図を反映するアクセル開度が車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を設定する際のバロメータとして適用されることから、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度に応じて車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力が運転者の意図を反映しつつ的確に設定されることになる。このため、車速制限動作に復帰する際に、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が大きければ、運転者が大きな駆動力を必要としていると判断して、制限車速を超える走行車速での加速時に要求される駆動力よりは小さいものの、車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな駆動力が得られる。一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が小さければ、運転者が駆動力をあまり必要としていないと判断して、車速制限動作時に要求される駆動力となるような小さな駆動力が得られる。これにより、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力がアクセル開度に応じて的確に設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差も解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が得られて、運転者の違和感を解消することが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明が講じたその他の車速制限装置として、以下の構成が掲げられる。つまり、予め制限された制限車速よりも走行車速が高くなるときに、車速制限動作を行って上記走行車速を上記制限車速に制限する車両の車速制限装置を同様に前提とし、上記走行車速を、アクセル開度によって要求されるスロットル開度に応じて設定している一方、上記制限車速を、上記スロットル開度に制限を加えた制限スロットル開度に応じて設定している。更に、上記車速制限動作を解除する車速制限解除手段と、上記車両に前後方向から作用する前後走行負荷の度合いを検出する前後走行負荷検出手段とを備える。そして、上記車速制限解除手段により車速制限動作が解除されて上記制限車速を超える走行車速での加速を終えてから上記車速制限動作に復帰させる際に、その車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に上記前後走行負荷検出手段により検出された前後走行負荷の度合いに応じて設定、例えば、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後の前後走行負荷の度合いが大きいほど大きく設定する一方、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後の前後走行負荷の度合いが小さいほど小さく設定する目標駆動力設定手段を備えている。
この特定事項により、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力は、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後の前後走行負荷の度合いに応じて設定されている。つまり、運転者の意図を反映する前後走行負荷の度合いが車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を設定する際のバロメータとして適用されることから、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に車両に作用する前後走行負荷の度合いに応じて車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力が運転者の意図を反映しつつ的確に設定されることになる。このため、車速制限動作に復帰する際に、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後の車両が上り坂に差し掛かるなどして前後走行負荷の度合いが大きくなれば、運転者が大きな駆動力を必要としていると判断して、制限車速を超える走行車速での加速時に要求される駆動力よりは小さいものの、車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな駆動力が得られる。一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後の車両が下り坂に差し掛かるなどして前後走行負荷の度合いが小さくなれば、運転者が駆動力をあまり必要としていないと判断して、車速制限動作時に要求される駆動力となるような小さな駆動力が得られる。これにより、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力が前後走行負荷の度合いに応じて的確に設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差も解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が得られて、運転者の違和感を解消することが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明が講じたその他の車速制限装置として、以下の構成が掲げられる。つまり、予め制限された制限車速よりも走行車速が高くなるときに、車速制限動作を行って上記走行車速を上記制限車速に制限する車両の車速制限装置を同様に前提とし、上記走行車速を、アクセル開度によって要求されるスロットル開度に応じて設定している一方、上記制限車速を、上記スロットル開度に制限を加えた制限スロットル開度に応じて設定している。更に、上記車速制限動作を解除する車速制限解除手段と、ステアリング舵角の度合いまたは車両に左右方向から作用する横加速度の度合いを検出する左右負荷検出手段とを備える。そして、上記車速制限解除手段により車速制限動作が解除されて上記制限車速を超える走行車速での加速を終えてから上記車速制限動作に復帰させる際に、その車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に上記左右負荷検出手段により検出されたステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いに応じて設定、例えば、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが大きいほど大きく設定する一方、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが小さいほど小さく設定する目標駆動力設定手段を備えている。
この特定事項により、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力は、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のステアリング舵角の度合いまたはコーナリング時などの横加速度の度合いに応じて設定されている。つまり、運転者の意図を反映するステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を設定する際のバロメータとして適用されることから、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に車両に作用するステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いに応じて車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力が運転者の意図を反映しつつ的確に設定されることになる。このため、車速制限動作に復帰する際に、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後の車両が車線を大きく変更するときなどにステアリング舵角の度合いが大きくなったり、大きなコーナに差し掛かったときなどに横加速度の度合いが大きくなれば、運転者が大きな駆動力を必要としていると判断して、制限車速を超える走行車速での加速時に要求される駆動力よりは小さいものの、車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな駆動力が得られる。一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に車両が車線を小さく変更するときなどにステアリング舵角の度合いが小さくなったり、小さなコーナリングに差し掛かったときなどに横加速度の度合いが小さくなれば、運転者が駆動力をあまり必要としていないと判断して、車速制限動作時に要求される駆動力となるような小さな駆動力が得られる。これにより、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力がステアリング舵角の度合いまたはコーナリング時などの横加速度の度合いに応じて的確にかつ安心して設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差も解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が得られて、運転者の違和感を解消することが可能となる。
特に、目標駆動力設定手段による目標駆動力の設定をアクセル開度に加え他のパラメータにより行うものとして、以下の構成が掲げられる。つまり、車両に前後方向から作用する前後走行負荷の度合いを検出する前後走行負荷検出手段を備えている。そして、上記目標駆動力設定手段によって、上記車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度および前後走行負荷の度合いに応じて設定、例えば、上記アクセル開度が大きいほど大きく設定される目標駆動力を上記前後走行負荷の度合いが小さいときに小さく設定し直す一方、上記アクセル開度が小さいほど小さく設定される目標駆動力を上記前後走行負荷の度合いが大きいときに大きく設定し直している。
この特定事項により、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力は、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が大きければ運転者が大きな駆動力を必要としていると判断して大きく設定しているが、前後走行負荷の度合いが小さければ小さく設定し直している。一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が小さければ運転者が大きな駆動力を必要としていないと判断して小さく設定しているが、前後走行負荷の度合いが大きければ大きく設定し直している。これにより、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力がアクセル開度のみならず前後走行負荷の度合いに応じてより的確に設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差もより円滑に解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が確実に得られて、運転者の違和感をより解消することが可能となる。
これに対し、目標駆動力設定手段による目標駆動力の設定をアクセル開度に加えその他のパラメータにより行うものとして、以下の構成が掲げられる。つまり、ステアリング舵角の度合いまたは車両に左右方向から作用する横加速度の度合いを検出する左右負荷検出手段を備える。そして、上記目標駆動力設定手段によって、上記車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度、およびステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いに応じて設定、例えば、上記アクセル開度が大きいほど大きく設定される目標駆動力を、上記ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが小さいときに小さく設定し直す一方、上記アクセル開度の変化割合が大きいほど小さく設定される目標駆動力を、上記ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが大きいときに大きく設定し直している。
この特定事項により、車速制限動作が解除されて制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力は、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が大きければ運転者が大きな駆動力を必要としていると判断して大きく設定しているが、ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが小さければ小さく設定し直している。一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が小さければ運転者が大きな駆動力を必要としていないと判断して小さく設定しているが、ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが大きければ大きく設定し直している。これにより、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力がアクセル開度のみならずステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いに応じてより的確にかつ安心して設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差もより円滑に解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が確実に得られて、運転者の違和感をより解消することが可能となる。
以上、要するに、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力をアクセル開度に応じて設定することで、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を運転者の意図を反映するアクセル開度に応じて的確に設定し、制限車速を超える走行車速での加速を終えてから車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差も解消できる上、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力を得て運転者の違和感を解消することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施例1に係る車速制限装置を備えた車両のパワートレーンについて図1を参照して説明する。この例の車両は、FR(フロントエンジン・リアドライブ)型車両であって、原動機としてのエンジン1、トルクコンバータ2を有する自動変速機3、及び、ECU100などが搭載されており、そのECU100により実行されるプログラムによって本発明の車速制限装置による車速制限動作およびこれの解除動作が実現される。これらエンジン1、トルクコンバータ2、自動変速機3、及び、ECU100の各部について以下に説明する。
−エンジン−
図2に示すように、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト11はトルクコンバータ2の入力軸に接続される。クランクシャフト11の回転数(エンジン回転数)はエンジン回転数センサ201によって検出される。
図2に示すように、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト11はトルクコンバータ2の入力軸に接続される。クランクシャフト11の回転数(エンジン回転数)はエンジン回転数センサ201によって検出される。
エンジン1に吸入される空気量は、電子制御式のスロットルバルブ12により調整される。スロットルバルブ12は、運転者のアクセルペダル操作とは独立してスロットル開度を電子的に制御することが可能であり、その開度(スロットル開度)はスロットル開度センサ202によって検出される。
スロットルバルブ12のスロットル開度はECU100によって駆動制御される。具体的には、エンジン回転数センサ201によって検出されるエンジン回転数、及び、運転者のアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)等のエンジン1の運転状態に応じた最適な吸入空気量(目標吸気量)が得られるようにスロットルバルブ12のスロットル開度を制御している。より具体的には、スロットル開度センサ202を用いてスロットルバルブ12の実際のスロットル開度を検出し、その実スロットル開度が、上記目標吸気量が得られるスロットル開度(目標スロットル開度)に一致するようにスロットルバルブ12のスロットルモータをフィードバック制御している。
−トルクコンバータ・自動変速機−
トルクコンバータ2は、入力軸側のポンプ羽根車21と、出力軸側のタービン羽根車22と、トルク増幅機能を発現するステータ23と、ワンウェイクラッチ24とを備え、ポンプ羽根車21とタービン羽根車22との間で流体を介して動力伝達を行う。
トルクコンバータ2は、入力軸側のポンプ羽根車21と、出力軸側のタービン羽根車22と、トルク増幅機能を発現するステータ23と、ワンウェイクラッチ24とを備え、ポンプ羽根車21とタービン羽根車22との間で流体を介して動力伝達を行う。
トルクコンバータ2には、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチ25が設けられており、このロックアップクラッチ25を完全係合させることにより、ポンプ羽根車21とタービン羽根車22とが一体回転する。また、ロックアップクラッチ25を所定のスリップ状態で係合させることにより、駆動時には所定のスリップ量でタービン羽根車22がポンプ羽根車21に追随して回転する。
自動変速機3は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置31、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置32、及び、シングルピニオン型の第3遊星歯車装置33を備えた遊星歯車式の変速機である。
自動変速機3の入力軸30の回転数(トルクコンバータ2のタービン回転数と同じ)は入力軸回転数センサ203によって検出される。また、自動変速機3の出力軸34の回転数は出力軸回転数センサ204によって検出される。
第1遊星歯車装置31のサンギヤS1はクラッチC3を介して入力軸30に選択的に連結される。また、サンギヤS1は、ワンウェイクラッチF2及びブレーキB3を介して非回転部材であるハウジングに選択的に連結され、逆方向(入力軸30の回転と反対方向)の回転が阻止される。第1遊星歯車装置31のキャリアCA1は、ブレーキB1を介してハウジングに選択的に連結されるとともに、そのブレーキB1と並列に設けられたワンウェイクラッチF1により、常に逆方向の回転が阻止される。第1遊星歯車装置31のリングギヤR1は、第2遊星歯車装置32のリングギヤR2と一体的に連結されており、ブレーキB2を介してハウジングに選択的に連結される。
第2遊星歯車装置32のサンギヤS2は、第3遊星歯車装置33のサンギヤS3と一体的に連結されており、クラッチC1を介して入力軸30に選択的に連結される。第2遊星歯車装置32のキャリアCA2は、第3遊星歯車装置33のリングギヤR3と一体的に連結されており、クラッチC2を介して入力軸30に選択的に連結されるとともに、ブレーキB4を介してハウジングに選択的に連結される。さらに、キャリアCA2は、ブレーキB4と並列に設けられたワンウェイクラッチF3によって、常に逆方向の回転が阻止される。そして、第3遊星歯車装置33のキャリアCA3は出力軸34に一体的に連結されている。
以上の自動変速機3では、摩擦係合要素であるクラッチC1〜C3、ブレーキB1〜B4、及び、ワンウェイクラッチF1〜F3などが、所定の状態に係合または解放されることによってギヤ段(変速段)が設定される。
自動変速機3には、運転者により操作されるシフトレバーが設けられており、そのシフトレバーを操作することにより、例えばPレンジ(パーキングレンジ)、Rレンジ(後進走行レンジ)、Nレンジ(ニュートラルレンジ)、Dレンジ(前進走行レンジ)等に切り変えることができる。
自動変速機3のクラッチC1〜C3、ブレーキB1〜B4、及び、ワンウェイクラッチF1〜F3の係合・解放状態を図3の作動表に示す。図3の作動表において「●」は「係合」を表し、「空欄」は「解放」を表している。また、「▲」は「エンジンブレーキ時の係合」を表している。
この例の自動変速機3において、1速のギヤ段から2速のギヤ段への変速(1→2変速)は、ブレーキB3を係合することにより達成され、エンジンブレーキ作用を発生させる必要があるエンジンブレーキレンジでは、更にブレーキB2を係合する。このブレーキB2は、ブレーキB3よりも相対的に係合トルク容量が小さく設定されている。
2速のギヤ段から3速のギヤ段への変速(2→3変速)は、クラッチC3を係合することにより達成され、エンジンブレーキ作用を発生させる必要があるエンジンブレーキレンジでは、更にブレーキB1を係合する。また、3速ギヤ段から4速ギヤ段への変速(3→4変速)は、クラッチC2を係合することにより達成される。
そして、4速のギヤ段から5速のギヤ段への変速(4→5アップ変速)は、クラッチC1を解放すると同時に、ブレーキB1を係合するクラッチツウクラッチ変速制御によって達成される。
以上のエンジン1及び自動変速機3(トルクコンバータ2も含む)はECU100によって制御される。
−ECU−
ECU100は、図4に示すように、CPU101、ROM102、RAM103及びバックアップRAM104などを備えている。
ECU100は、図4に示すように、CPU101、ROM102、RAM103及びバックアップRAM104などを備えている。
ROM102には、車両の基本的な運転に関する制御の他、車両の走行状態に応じて自動変速機3のギヤ段の設定する変速制御を実行するためのプログラムを含む各種プログラムなどが記憶されている。この変速制御の具体的な内容については後述する。
CPU101は、ROM102に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM103はCPU101での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM104はエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
これらCPU101、ROM102、RAM103、及び、バックアップRAM104はバス106を介して互いに接続されるとともに、インターフェース105と接続されている。
ECU100のインターフェース105には、エンジン回転数センサ201、スロットル開度センサ202、入力軸回転数センサ203、出力軸回転数センサ204、アクセルペダルの開度つまりアクセル開度を検出するアクセル開度センサ205、自動変速機3のシフト位置を検出するシフトポジションセンサ206、車両の車速を検出する車速センサ207、車両の加速度Gを検出する加速度センサ208、車両に前後方向から作用する勾配路走行時などの前後走行負荷の度合いを検出する前後走行負荷検出手段としての前後走行負荷センサ209、ステアリング舵角の度合いまたは車両に左右方向から作用する横加速度の度合いを検出する左右負荷検出手段としての左右負荷センサ210、および、アクセルペダルが所定のアクセル開度以上踏み込まれたことを検出するキックダウンスイッチ211などが接続されており、これらの各センサからの信号がECU100に入力される。
ECU100は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、エンジン1のスロットルバルブ12の開度制御を含むエンジン1の各種制御を実行する。
ECU100は、トルクコンバータ2にロックアップクラッチ制御信号を出力する。このロックアップクラッチ制御信号に基づいてロックアップクラッチ25の係合圧が制御される。また、ECU100は、自動変速機3にソレノイド制御信号(油圧指令信号)を出力する。このソレノイド制御信号に基づいて、自動変速機3の油圧回路のリニアソレノイドバルブやオンオフソレノイドバルブなどが制御され、所定の変速ギヤ段(1速〜5速)を構成するように、クラッチC1〜C3、ブレーキB1〜B4、及び、ワンウェイクラッチF1〜F3などが、所定の状態に係合または解放される。
さらに、ECU100は、後述する制限車速よりも車両の走行車速が高いときに、走行車速を制限車速に制限する車速制限動作を行う。つまり、運転者によるアクセルペダルの開度によって要求されるスロットル開度に応じた走行車速が、実際の実スロットル開度に応じて制限される制限車速よりも高いときに、車速制限動作を行って上記走行車速を上記制限車速に制限するようにしている。この制限車速は、実スロットル開度に制限を加えた制限スロットル開度に応じて設定され、実スロットル開度が制限スロットル開度よりも大きくならないような車速制限動作が行われる。この場合、制限車速の設定は、運転席のダッシュボード付近に設けられた手動スイッチにより行われる。
そして、ECU100は変速制御手段を備え、この変速制御手段により下記の「変速制御」を実行する。
まず、この例の変速制御に用いる変速マップについて図5を参照して説明する。
図5に示す変速マップは、車速及びスロットル開度をパラメータとし、それら車速及びスロットル開度に応じて、適正なギヤ段を求めるための複数の領域が設定されたマップであって、ECU100のROM102内に記憶されている。変速マップの各領域は複数の変速線(ギヤ段の切り換えライン)によって区画されている。なお、図5に示す変速マップでは、シフトダウン変更線のみを示している。
次に、変速制御の基本動作について説明する。
ECU100は、車速センサ207、スロットル開度センサ202およびアクセル開度センサ205の出力信号に基づいて、図5の変速マップを参照して目標ギヤ段を算出し、その目標ギヤ段と現在のギヤ段とを比較して変速操作が必要であるか否かを判定する。
その判定結果により、変速の必要がない場合(目標ギヤ段と現在のギヤ段とが同じで、ギア段が適切に設定されている場合)には、現在のギヤ段を維持するソレノイド制御信号(油圧指令信号)を自動変速機3に出力する。
一方、目標ギヤ段と現在のギヤ段とが異なる場合には変速制御を行う。例えば、自動変速機3のギヤ段が「5速」の状態で走行している状況から、車両の走行状態が変化して、シフトダウン変更線[5→4]を跨いで変化した場合、変速マップから算出される目標ギヤ段が「4速」となり、その4速のギヤ段を設定するソレノイド制御信号(油圧指令信号)を自動変速機3に出力して、5速のギヤ段から4速のギヤ段への変速(5→4ダウン変速)を行う。
また、ECU100のCPU101は、車速制限動作を解除する車速制限解除手段を備え、この車速制限解除手段によって車速制限動作が一時的に解除つまりオーバライドされる。そして、車速制限解除手段は、キックダウンスイッチ211と兼用され、キックダウンスイッチ211をONさせる位置までアクセルを踏み込んだときに車速制限動作がオーバライドされるようになっている。また、車速制限解除手段により車速制限動作がオーバライドされると、アクセル開度に応じた制限車速を超える走行車速での加速が可能となり、その制限車速を超える走行車速での加速を終えると、車速制限動作に復帰されるようになっている。この場合、ECU100は、車速制限動作がオーバライドされた際に、車速の範囲内におけるアクセル開度に応じた実現可能なギヤ段を算出し、この算出されたギヤ段に車速制限動作が解除された際のギヤ段が変更される。このギヤ段の変更は、図6に示すように、車速とアクセル開度とにより設定されたギヤ段判断条件つまり図5の変速マップの各シフトダウン変更線に基づいて1段ずつ段階的に行われるものではなく、車速の範囲内においてアクセル開度に応じて算出された実現可能なギヤ段に複数のギヤ段を飛び越して一気に行われる。
そして、ECU100は、車速制限解除手段により車速制限動作がオーバライドされて制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰させる際に、その車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後にアクセル開度センサ205により検出されたアクセル開度に応じて設定する目標駆動力設定手段を備えている。
この目標駆動力設定手段は、図7に示すように、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きいとき(アクセル開度>acc1)に大きな第1の目標駆動力に、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも小さくかつ第2の所定値acc2よりも大きいとき(acc1≧アクセル開度>acc2)に中くらいの第2の目標駆動力(第1の目標駆動力よりも小さい駆動力)に、更に、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも小さいとき(アクセル開度≦acc2)に車速制限動作時に要求される駆動力とほぼ等しい小さな第3の目標駆動力(車速制限動作時に要求される駆動力とほぼ等しい駆動力)にそれぞれ設定している。つまり、目標駆動力設定手段では、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、その制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が大きいほど大きく設定している一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が小さいほど小さく設定している。
この場合、第1の所定値acc1および第2の所定値acc2は、ROM102に予め記憶されている。
ここで、ECU100の車速制限動作が解除要求つまりオーバライドの要求されて制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰させる際の制御の流れを図8のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、図8のフローチャートのステップST1において、走行車速を制限車速に制限する車速制限動作中であるか否かを判定する。この車速制限動作は、図9に示すように、自動変速機3のギヤ段が「5速」の状態で走行している状況(目標ギヤ段と現在のギヤ段とが同じで、ギア段が適切に設定されている状況)から車両の走行状態が変化、例えばアクセルペダルを踏み込んだ際のアクセル開度センサ205によって要求されるスロットル開度(図9中に実線で示す)に応じた走行車速が、実際の実スロットル開度(図9中に実線で示す)に応じて制限される制限車速(図9に破線で示す)よりも高くなる際に、実スロットル開度が制限スロットル開度(図9に二点鎖線で示す)よりも大きくならないように制限して、走行車速を制限車速に制限する動作のことである。
そして、上記ステップST1の判定が、車速制限動作中であるときに、ステップST2に進んで、車速制限動作を一時的に解除するオーバライドの要求が有ったか否かを判定する。このオーバライドの要求は、キックダウンスイッチ211からON信号が入力されたときに判定される。
このステップST2の判定が、オーバライドの要求が有ったYESの場合には、ステップST3において、運転者によるオーバライド解除の要求があったか否か、つまりキックダウンスイッチ211のON信号が入力されていないか否かを判定する。このステップST3の判定が、運転者によるオーバライド解除の要求があったYESの場合、つまりキックダウンスイッチ211のON信号が入力されていない場合には、ステップST4において、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きいか否か、つまり『アクセル開度>acc1』を判定する。このステップST4の判定が、『アクセル開度>acc1』であるYESの場合には、ステップST5に進んで、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、復帰Level1に設定、具体的には、制限車速を超える走行車速での加速時に要求される駆動力よりは小さいものの車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな駆動力が得られるように大きな第1の目標駆動力に設定する。その後、上記ステップST4に戻る。
一方、上記ステップST4の判定が、第1の所定値acc1よりも小さいNOの場合には、ステップST6において、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも大きいか否か、つまり『acc1≧アクセル開度>acc2』を判定する。このステップST6の判定が、オーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc2よりも小さくかつ第2の所定値acc2よりも大きいとき(『acc1≧アクセル開度>acc2』)であるYESの場合には、ステップST7に進んで、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、復帰Level2に設定、つまり第1の目標駆動力よりは小さいものの、車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな駆動力が得られるように中くらいの第2の目標駆動力に設定する。その後、上記ステップST4に戻る。
また、上記ステップST6の判定が、第2の所定値acc2よりも小さいとき、つまり『アクセル開度≦acc2』であるNOの場合には、ステップST8に進んで、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、車速制限動作時に要求される駆動力が得られるように小さな第3の目標駆動力に設定する。このとき、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を設定する目標駆動力設定手段による制御を終える。
しかる後、ステップST9において、走行車速が制限車速よりも小さく(例えば、5km/h程度低く)なるまで待機する。そして、上記ステップST9の判定が、走行車速が制限速度よりも小さくなった時点で、ステップST10に進み、車速制限動作を復帰し、走行車速を制限車速に制限する。
この場合、上記ステップST2により車速制限解除手段が構成され、ステップST4ないしステップST8により目標駆動力設定手段が構成されている。
このように、キックダウンスイッチ211からのON信号により車速制限動作がオーバライドされて制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力は、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度に応じて設定されている。つまり、運転者の意図を反映するアクセル開度が車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を設定する際のバロメータとして適用されることから、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度に応じて車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力が運転者の意図を反映しつつ的確に設定されることになる。このため、車速制限動作に復帰する際に、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きいとき『アクセル開度>acc1』には、運転者が大きな駆動力を必要としていると判断して、制限車速を超える走行車速での加速時に要求される駆動力よりは小さいものの、車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな第1の目標駆動力が得られる。一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも小さくかつ第2の所定値acc2よりも大きいとき『acc1≧アクセル開度>acc2』には、運転者が中くらいの駆動力を必要としていると判断して、第1の目標駆動力よりは小さいものの、車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな駆動力が得られるように中くらいの大きさの第2の目標駆動力が得られる。更に、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも小さいとき『アクセル開度≦acc2』には、運転者が駆動力をあまり必要としていないと判断して、車速制限動作時に要求される駆動力となるような小さな第3の目標駆動力が得られる。これにより、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力がアクセル開度に応じて的確に設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差も解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が得られて、運転者の違和感を解消することができる。
次に、本発明の実施例2を図10に基づいて説明する。
この実施例2では、目標駆動力設定手段による目標駆動力の設定をオーバライド解除直後のアクセル開度に加えその他のパラメータとしての前後走行負荷の度合いloadafにより行うようにしている。
すなわち、本実施例2では、ECU100のROM102に、前後走行負荷の第1の所定の度合いY1が予め記憶されている。
そして、目標駆動力設定手段は、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、そのオーバライド解除直後にアクセル開度センサ205により検出されたアクセル開度および前後走行負荷センサ209により検出された前後走行負荷の度合いに応じて変更している。
この目標駆動力設定手段は、オーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きいとき(アクセル開度>acc1)ときに大きな第1の目標駆動力に設定される目標駆動力を、前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも小さいときに小さく設定し直している。一方、オーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも小さいとき(アクセル開度≦acc2)に小さい第3の目標駆動力に設定される目標駆動力を、前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも小さいときに大きく設定し直している。要するに、目標駆動力設定手段では、オーバライド解除直後のアクセル開度が大きいほど大きく設定される目標駆動力を、前後走行負荷の度合いloadafが小さいほど小さく設定し直している一方、オーバライド解除直後のアクセル開度が小さいほど小さく設定される目標駆動力を、前後走行負荷の度合いloadafが大きいほど大きく設定し直している。
ここで、ECU100の車速制限動作が解除要求つまりオーバライドが要求されて制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰させる際の制御の流れを図10のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、図10のフローチャートのステップST21において、走行車速を制限車速に制限する車速制限動作中であるか否かを判定し、このステップST21の判定が、車速制限動作中であるときに、ステップST22に進んで、オーバライドの要求が有ったか否かを判定する。このステップST22の判定が、オーバライドの要求が有ったYESの場合には、ステップST23において、運転者によるオーバライド解除の要求があったか否か、つまりキックダウンスイッチ211のON信号が入力されていないか否かを判定する。このステップST23の判定が、運転者によるオーバライド解除の要求があったYESの場合、つまりキックダウンスイッチ211のON信号が入力されている場合には、ステップST24において、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1および第2の所定値acc2よりも大きいか否か、つまり『アクセル開度>acc1、アクセル開度>acc2』を判定する。このステップST24の判定が、オーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1および第2の所定値acc2よりも大きい『アクセル開度>acc1』であるYESの場合には、ステップST25において、前後走行負荷センサ209により検出された前後走行負荷の度合いloadafがROM102の前後走行負荷の第1の所定の度合いY1よりも大きいか否か、つまり『loadaf>Y1』を判定する。
このステップST25の判定が、前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも大きい『loadaf>Y1』であるYESの場合には、ステップST26において、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きい(『アクセル開度>acc1』)ときに復帰Level1(第1の目標駆動力)に設定される目標駆動力を、前後走行負荷の度合いloadafによって変更し直すことなく、そのまま第1の目標駆動力に設定する。その後、上記ステップST24に戻る。
一方、上記ステップST25の判定が、前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも小さい『loadaf≦Y1』であるNOの場合には、ステップST27において、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きい(『アクセル開度>acc1』)ときに復帰Level1(第1の目標駆動力)に設定される目標駆動力を、前後走行負荷の度合いloadafに応じて復帰Level2に小さく変更し直して第2の目標駆動力に設定する。その後、上記ステップST24に戻る。
また、上記ステップST24の判定が、オーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1および第2の所定値acc2よりも小さい『アクセル開度≦acc2』であるNOの場合には、ステップST28において、前後走行負荷センサ209により検出された前後走行負荷の度合いloadafが前後走行負荷の第1の所定の度合いY1よりも大きいか否か、つまり『loadaf>Y1』を判定する。
このステップST28の判定が、前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも大きい『loadaf>Y1』であるYESの場合には、上記ステップST27において、オーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも小さい(『アクセル開度≦acc2』)ときに復帰Level3(第3の目標駆動力)に設定される目標駆動力を、前後走行負荷の度合いloadafによって大きく変更し直して第2の目標駆動力に設定する。その後、上記ステップST24に戻る。
一方、上記ステップST28の判定が、前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも小さい『loadaf≦Y1』であるNOの場合には、ステップST29において、オーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも小さい(『アクセル開度≦acc2』)ときに復帰Level3(第3の目標駆動力)に設定される目標駆動力を、前後走行負荷の度合いloadafによって変更し直すことなく、そのまま第3の目標駆動力に設定する。
しかる後、ステップST30において、走行車速が制限車速よりも小さく(例えば、5km/h程度低く)なるまで待機した後、ステップST31において、車速制限動作を復帰し、走行車速を制限車速に制限する。
この場合、上記ステップST22により車速制限解除手段が構成され、ステップST24ないしステップST29により目標駆動力設定手段が構成されている。
このように、キックダウンスイッチ211からのON信号により車速制限動作がオーバライドされて制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力は、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第1の所定値acc1よりも大きければ運転者が大きな駆動力を必要としていると判断して第1の目標駆動力が得られるように大きく設定されることになるが、前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも小さければ、第1の目標駆動力よりは小さいものの、車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな駆動力が得られるように中くらいの大きさの第2の目標駆動力となるように小さく設定し直されている。一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除直後のアクセル開度が第2の所定値acc2よりも小さければ運転者が大きな駆動力を必要としていないと判断して小さな第3の目標駆動力となるように小さく設定されることになるが、前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも大きければ、第1の目標駆動力よりは小さいものの、車速制限動作時に要求される駆動力よりも大きな駆動力が得られるように中くらいの大きさの第2の目標駆動力となるように大きく設定し直されている。これにより、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力がアクセル開度のみならず前後走行負荷の度合いに応じてより的確に設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差もより円滑に解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が確実に得られて、運転者の違和感をより解消することができる。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施例1では、オーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、そのオーバライド解除直後のアクセル開度が大きいほど大きく設定する一方、制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が小さいほど小さく設定したが、オーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、そのオーバライド解除直後に前後走行負荷センサにより検出された前後走行負荷の度合いが大きいほど大きく変更する一方、オーバライド解除直後に前後走行負荷センサにより検出された前後走行負荷の度合いが小さいほど小さく変更する目標駆動力設定手段であってもよい。具体的には、オーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、オーバライド解除直後の前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも大きいとき(loadaf>Y1)に第1の目標駆動力に、オーバライド解除直後の前後走行負荷の度合いloadafが第1の所定の度合いY1よりも小さくかつ第2の所定の度合いY2よりも大きいとき(Y1≧loadaf>Y2)に第2の目標駆動力に、オーバライド解除直後の前後走行負荷の度合いloadafが第2の所定の度合いY2よりも小さいとき(loadaf≦Y2)に第3の目標駆動力にそれぞれ設定する目標駆動力設定手段であってもよい。この場合には、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力が前後走行負荷の度合いloadafに応じて的確に設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差も解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が得られて、運転者の違和感を解消することが可能となる。
これに対し、オーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、そのオーバライド解除直後に左右負荷センサにより検出されたステアリング舵角の度合いまたは車両に左右方向から作用する横加速度の度合いが大きいほど大きく変更する一方、オーバライド解除直後に左右負荷センサにより検出されたステアリング舵角の度合いまたは車両に左右方向から作用する横加速度の度合いが小さいほど小さく変更する目標駆動力設定手段であってもよい。具体的には、オーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、オーバライド解除直後のステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが第1の所定の度合いZ1よりも大きいとき(ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合い>Z1)に第1の目標駆動力に、オーバライド解除直後のステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが第1の所定の度合いZ1よりも小さくかつ第2の所定の度合いZ2よりも大きいとき(Z1≧ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合い>Z2)に第2の目標駆動力に、オーバライド解除直後のステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが第2の所定の度合いZ2よりも小さいとき(ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合い≦Z2)に第3の目標駆動力にそれぞれ設定する目標駆動力設定手段であってもよい。この場合には、車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力がステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いに応じて的確にかつ安心して設定されることになり、制限車速を超える走行車速での加速を終えたオーバライド解除後から車速制限動作に復帰させる際に生じる駆動力の大きな格差も解消され、車速制限動作に復帰させる際に運転者の意図する駆動力が得られて、運転者の違和感を解消することが可能となる。
また、上記実施例2では、目標駆動力設定手段によるオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力の設定を、アクセル開度に加え、前後走行負荷の度合いloadafにより行うようにしたが、目標駆動力設定手段によるオーバライド解除後から車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力の設定が、アクセル開度に加え、オーバライド解除直後のステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いに応じて行われるようにしてもよい。
また、上記各実施例では、自動変速機3を有段変速タイプの遊星歯車機構とした例を挙げているが、有段変速タイプの歯車機構や、ベルト式やトロイダル式の無段変速機構とすることが可能である。この場合、ベルト式の無段変速機構のものでは、図示していないが、一対のプーリにベルトを巻き掛けた構成になっていて、上記プーリの有効径を油圧によって変化させることで連続的に変速比を変更させて無段の変速を実現するようにしている。
また、上記各実施例では、5速の変速ギヤ段に変速可能な自動変速機3について述べたが、5速の変速ギヤ段に変速可能なものに限定されることはなく、5速の変速ギヤ段を除く3速以上の変速ギヤ段に変速可能な自動変速機であってもよいのはもちろんである。
また、上記各実施例では、キックダウンスイッチからのON信号によりオーバライドの要求またはオーバライド解除の要求を判定したが、アクセル開度と第1の所定値acc1よりも大きな所定値との比較によってオーバライドの要求またはオーバライド解除の要求が判定されるようにしてもよい。
更に、上記各実施例では、車速とアクセル開度とによりギヤ段判断条件を設定したが、車速と、車両の原動機の回転数とトルクコンバータのタービン回転数との差回転によりギヤ段判断条件が設定されていてもよい。
205 アクセル開度センサ(アクセル開度検出手段)
209 前後走行負荷センサ(前後走行負荷検出手段)
210 左右負荷センサ(左右負荷検出手段)
211 キックダウンスイッチ(車速制限解除手段)
loadaf 前後走行負荷の度合い
209 前後走行負荷センサ(前後走行負荷検出手段)
210 左右負荷センサ(左右負荷検出手段)
211 キックダウンスイッチ(車速制限解除手段)
loadaf 前後走行負荷の度合い
Claims (10)
- 予め制限された制限車速よりも走行車速が高くなるときに、車速制限動作を行って上記走行車速を上記制限車速に制限する車両の車速制限装置であって、
上記走行車速は、アクセル開度によって要求されるスロットル開度に応じて設定されている一方、上記制限車速は、上記スロットル開度に制限を加えた制限スロットル開度に応じて設定されており、
上記車速制限動作を解除する車速制限解除手段と、
アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
上記車速制限解除手段により車速制限動作が解除されて上記制限車速を超える走行車速での加速を終えてから上記車速制限動作に復帰させる際に、その車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に上記アクセル開度検出手段により検出されたアクセル開度に応じて設定する目標駆動力設定手段と
を備えていることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 請求項1に記載の車両の車速制限装置において、
上記目標駆動力設定手段は、
上記車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が大きいほど大きく設定している一方、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度が小さいほど小さく設定していることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 予め制限された制限車速よりも走行車速が高くなるときに、車速制限動作を行って上記走行車速を上記制限車速に制限する車両の車速制限装置であって、
上記走行車速は、アクセル開度によって要求されるスロットル開度に応じて設定されている一方、上記制限車速は、上記スロットル開度に制限を加えた制限スロットル開度に応じて設定されており、
上記車速制限動作を解除する車速制限解除手段と、
上記車両に前後方向から作用する前後走行負荷の度合いを検出する前後走行負荷検出手段と、
上記車速制限解除手段により車速制限動作が解除されて上記制限車速を超える走行車速での加速を終えてから上記車速制限動作に復帰させる際に、その車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に上記前後走行負荷検出手段により検出された前後走行負荷の度合いに応じて設定する目標駆動力設定手段と
を備えていることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 請求項3に記載の車両の車速制限装置において、
上記目標駆動力設定手段は、
上記車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後の前後走行負荷の度合いが大きいほど大きく設定している一方、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後の前後走行負荷の度合いが小さいほど小さく設定していることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 予め制限された制限車速よりも走行車速が高くなるときに、車速制限動作を行って上記走行車速を上記制限車速に制限する車両の車速制限装置であって、
上記走行車速は、アクセル開度によって要求されるスロットル開度に応じて設定されている一方、上記制限車速は、上記スロットル開度に制限を加えた制限スロットル開度に応じて設定されており、
上記車速制限動作を解除する車速制限解除手段と、
ステアリング舵角の度合いまたは車両に左右方向から作用する横加速度の度合いを検出する左右負荷検出手段と、
上記車速制限解除手段により車速制限動作が解除されて上記制限車速を超える走行車速での加速を終えてから上記車速制限動作に復帰させる際に、その車速制限動作に復帰するまでの目標とする目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後に上記左右負荷検出手段により検出されたステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いに応じて設定する目標駆動力設定手段と
を備えていることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 請求項5に記載の車両の車速制限装置において、
上記目標駆動力設定手段は、
上記車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが大きいほど大きく設定している一方、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが小さいほど小さく設定していることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 請求項1に記載の車両の車速制限装置において、
車両に前後方向から作用する前後走行負荷の度合いを検出する前後走行負荷検出手段を備え、
上記目標駆動力設定手段は、
上記車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度および前後走行負荷の度合いに応じて設定していることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 請求項7に記載の車両の車速制限装置において、
上記目標駆動力設定手段は、
上記アクセル開度が大きいほど大きく設定される目標駆動力を、上記前後走行負荷の度合いが小さいときに小さく設定し直す一方、上記アクセル開度が小さいほど小さく設定される目標駆動力を、上記前後走行負荷の度合いが大きいときに大きく設定し直していることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 請求項1に記載の車両の車速制限装置において、
ステアリング舵角の度合いまたは車両に左右方向から作用する横加速度の度合いを検出する左右負荷検出手段を備え、
上記目標駆動力設定手段は、
上記車速制限動作に復帰するまでの目標駆動力を、上記制限車速を超える走行車速での加速を終えた直後のアクセル開度、およびステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いに応じて設定していることを特徴とする車両の車速制限装置。 - 請求項9に記載の車両の車速制限装置において、
上記目標駆動力設定手段は、
上記アクセル開度が大きいほど大きく設定される目標駆動力を、上記ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが小さいときに小さく設定し直す一方、上記アクセル開度の変化割合が大きいほど小さく設定される目標駆動力を、上記ステアリング舵角の度合いまたは横加速度の度合いが大きいときに大きく設定し直していることを特徴とする車両の車速制限装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007321232A JP2009144571A (ja) | 2007-12-12 | 2007-12-12 | 車両の車速制限装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007321232A JP2009144571A (ja) | 2007-12-12 | 2007-12-12 | 車両の車速制限装置 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2009144571A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111038275A (zh) * | 2018-10-11 | 2020-04-21 | 郑州宇通客车股份有限公司 | 一种限制纯电动车辆超速的控制方法及装置 |
-
2007
- 2007-12-12 JP JP2007321232A patent/JP2009144571A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111038275A (zh) * | 2018-10-11 | 2020-04-21 | 郑州宇通客车股份有限公司 | 一种限制纯电动车辆超速的控制方法及装置 |
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