JP2009144049A - 油化システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 油化システムにおいて、高い耐久性を有し、高温で効率的に合成樹脂を加熱して油化すること。
【解決手段】 合成樹脂を加熱して溶解させる溶解炉1と、該溶解炉1で溶解された合成樹脂を加熱して気化ガスを発生させる気化炉3と、気化ガスを冷却して液状の油を生成するコンデンサ6と、備え、気化炉3が、合成樹脂を加熱する気化炉加熱機構を備え、該気化炉加熱機構が、カンタル合金材で形成された気化炉電熱ヒータ部23である。
【選択図】 図1
【解決手段】 合成樹脂を加熱して溶解させる溶解炉1と、該溶解炉1で溶解された合成樹脂を加熱して気化ガスを発生させる気化炉3と、気化ガスを冷却して液状の油を生成するコンデンサ6と、備え、気化炉3が、合成樹脂を加熱する気化炉加熱機構を備え、該気化炉加熱機構が、カンタル合金材で形成された気化炉電熱ヒータ部23である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、廃棄プラスチック等の合成樹脂(プラスチック)を油化させる油化システムに関する。
従来、PP(ポリプロピレン)等の廃棄プラスチックを油化する技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、プラスチックを加熱して溶融させる溶融部と、溶融部で溶融されたプラスチックをさらに加熱して解重合させ分解ガスを生成する分解部と、分解部で生成した分解ガスを冷却して油を生成する油化部と、を備えた油化プラントが記載されている。この油化プラントでは、分解部でプラスチックを加熱する手段としてニクロムヒータの電熱ヒータが採用され、ニクロムヒータを最大650℃まで上げて温度コントロールしている。
上記従来の油化技術において、以下の課題が残されている。
従来の特許文献1に記載の油化プラントでは、合成樹脂(プラスチック)を加熱する電熱ヒータとしてニクロムヒータを用いているが、ニクロムヒータにより外部から加熱して合成樹脂を気化ガスとするためには、ニクロムヒータを650℃程度まで加熱して内部を450℃程度にする必要がある。しかしながら、ニクロムヒータは、通常500℃〜600℃の温度範囲内で使用されるため、600℃を越える650℃での使用は、ニクロム線が早期に劣化してしまいヒータ寿命が短いため、実際には実用に耐えられないという不都合があった。特に、連続運転を行うとニクロムヒータの劣化に起因する加熱不足によって炉内温度が400℃以下にまで低下してしまい、十分にガス化できないという問題があった。
従来の特許文献1に記載の油化プラントでは、合成樹脂(プラスチック)を加熱する電熱ヒータとしてニクロムヒータを用いているが、ニクロムヒータにより外部から加熱して合成樹脂を気化ガスとするためには、ニクロムヒータを650℃程度まで加熱して内部を450℃程度にする必要がある。しかしながら、ニクロムヒータは、通常500℃〜600℃の温度範囲内で使用されるため、600℃を越える650℃での使用は、ニクロム線が早期に劣化してしまいヒータ寿命が短いため、実際には実用に耐えられないという不都合があった。特に、連続運転を行うとニクロムヒータの劣化に起因する加熱不足によって炉内温度が400℃以下にまで低下してしまい、十分にガス化できないという問題があった。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、高い耐久性を有し、高温で効率的に合成樹脂を加熱して油化する油化システムを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明にかかる油化システムは、合成樹脂を加熱して溶解させる溶解炉と、該溶解炉で溶解された合成樹脂を加熱して気化ガスを発生させる気化炉と、前記気化ガスを冷却して液状の油を生成する油化器と、を備え、前記気化炉が、前記合成樹脂を加熱する気化炉加熱機構を備え、該気化炉加熱手段が、カンタル合金材で形成された電熱ヒータ部であることを特徴とする。
この油化システムでは、気化炉加熱機構がフェライト系抵抗合金であるカンタル合金材で形成された電熱ヒータ部であるので、600℃程度が限界の従来のニクロムヒータに比べて1400℃程度までの高温使用が可能であり、高い耐久性を有している。すなわち、本発明の油化システムでは、カンタル合金ヒータによって700℃程度の高温で連続運転を行ってもヒータの劣化がなく、加熱温度を安定して保持できることから、炉内温度をガス化に適した450℃程度に長期にわたって維持することができる。また、従来よりも大幅に高い温度での加熱により、急速にガス化温度まで炉内温度を上昇させることができ、立ち上げ時間を大幅に短縮することもできる。このように、従来のニクロムヒータでは実際上、ガス化及び油化が不完全であったのに対し、高寿命で高温加熱が可能なカンタル合金ヒータを採用することにより、高効率で長期にわたって安定したガス化及び油化を行うことができる。
また、本発明の油化システムは、前記溶解炉に合成樹脂を投入する材料供給部を備え、該材料供給部が、合成樹脂を所定量に小分けして所定時間間隔で投入する投入制御機構を備えていることを特徴とする。すなわち、この油化システムでは、材料供給部が、合成樹脂を所定量に小分けして所定時間間隔で投入する投入制御機構を備えているので、いわゆるバッチ式で合成樹脂材料の投入量を調整でき、合成樹脂材料が一気に溶解炉へ流れ落ちて処理能力を超えてしまうことを防ぐことができる。
さらに、本発明の油化システムは、前記材料供給部が、合成樹脂を貯留するホッパー部と、該ホッパー部の下部と前記溶解炉の上部とを接続する投入管と、を備え、前記投入制御機構が、前記ホッパー部の下部と前記投入管との間に水平軸中心に回転可能に支持された複数枚の羽根部を有する回転羽根状弁と、該回転羽根状弁を回転駆動する羽根状弁用モータと、を備えているを特徴とする。すなわち、この油化システムでは、投入制御機構が、回転羽根状弁と、該回転羽根状弁を回転駆動する羽根状弁用モータと、を備えているので、回転羽根状弁を回転させることで、回転羽根状弁の羽根部間に入った合成樹脂の材料分だけが小分けされて投入管から溶解炉に投入される。したがって、回転羽根状弁と羽根状弁用モータとの簡易な構成により、一定量の材料を分けて投入できると共に、回転羽根状弁の回転速度を調整することで、投入量を容易に調整することができる。
また、本発明の油化システムは、前記材料供給部が、溶解炉の上部に合成樹脂を投入可能とされ、前記溶解炉の下部から前記溶解炉内のガスを吸引するオフガス用ブロアを備えていることを特徴とする。すなわち、この油化システムでは、溶解炉の下部から溶解炉内のガスを吸引するオフガス用ブロアを備えているので、合成樹脂を下方に吸引して溶解炉内への導入を促進することができる。特に、軽い合成樹脂の材料を投入する際には、有効である。
また、本発明の油化システムは、前記気化炉で発生した気化ガスを液化可能なガスへ変質させる触媒材に接触させる触媒炉を備え、前記触媒炉が、前記触媒材を加熱する触媒加熱機構を備えていることを特徴とする。すなわち、この油化システムでは、触媒炉が、触媒材を加熱する触媒加熱機構を備えているので、触媒加熱機構により高い触媒作用が得られる温度にまで触媒を加熱することで、高い触媒効果を得ることができる。
また、本発明の油化システムは、空気を冷却して冷気を発生させる空冷用冷却装置を備え、前記油化器が、前記気化ガスを前記空冷用冷却装置からの前記冷気と熱交換させて冷却する空冷式熱交換器であることを特徴とする。すなわち、この油化システムでは、油化器が、気化ガスを空冷用冷却装置からの冷気と熱交換させて冷却する空冷式熱交換器であるので、水冷式熱交換器など液体を冷媒とする場合に比べてメンテナンス性が向上すると共に電気的ショート等を低減させることができる。また、冷気を冷媒としているので、従来の単に常温の空気と熱交換させる場合に比べて高い冷却効果を得ることができる。
さらに、本発明の油化システムは、前記空冷用冷却装置からの前記冷気を前記溶解炉及び前記気化炉の駆動機構における発熱部に送る駆動部用冷却配管を備えていることを特徴とする。すなわち、この油化システムでは、駆動部用冷却配管によって冷気を溶解炉及び気化炉の駆動機構における発熱部(例えば、ベアリング部等)に送るので、駆動機構を冷却することができ、装置の寿命を向上させることができる。特に、本発明では、カンタル合金材による電熱ヒータ部を採用し、従来よりも高温で加熱を行っているため、気化炉の駆動機構に対する熱負荷も大きくなることから、冷気による高い冷却効果の空冷が有効である。
また、本発明の油化システムは、前記油化器の下部に接続され発生した液状の油を回収するオイルタンクと、前記オイルタンクの上部に接続され内部の空気を吸引するタンク用ブロアと、を備えていることを特徴とする。すなわち、この油化システムでは、オイルタンク内部の空気を吸引するタンク用ブロアを備えているので、オイルタンク内が減圧されて油化部で油化されたオイルを吸引し易くすると共に、オイルタンクと接続されている油化部も減圧されて油化部内への気化ガスの吸引も促進することができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の油化システムによれば、気化炉加熱機構がカンタル合金材で形成された電熱ヒータ部であるので、従来のニクロムヒータに比べて高温使用が可能であり、高い耐久性を有している。したがって、長期にわたって高温のヒータ加熱が可能であり、合成樹脂の効率的な加熱が可能であると共に、交換頻度の低減による部品コストの低減とを図ることができる。
すなわち、本発明の油化システムによれば、気化炉加熱機構がカンタル合金材で形成された電熱ヒータ部であるので、従来のニクロムヒータに比べて高温使用が可能であり、高い耐久性を有している。したがって、長期にわたって高温のヒータ加熱が可能であり、合成樹脂の効率的な加熱が可能であると共に、交換頻度の低減による部品コストの低減とを図ることができる。
以下、本発明における油化システムの一実施形態を、図1に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態における油化システムは、廃棄プラスチック等の合成樹脂(プラスチック)を油化させる電気式の油化装置又は油化プラントであって、材料の合成樹脂を加熱して溶解させる溶解炉1と、該溶解炉1の上部から溶解炉1内に合成樹脂を投入する材料供給部2と、溶解炉1で溶解された合成樹脂を加熱して気化ガスを発生させる気化炉3と、該気化炉3で発生した気化ガスを液化可能なガスへ変質させる触媒材4に接触させる2つの触媒炉5と、気化ガスを冷却して液状の油(ナフサ)を生成する2つのコンデンサ(油化器)6と、空気を冷却してコンデンサ6用の冷媒として冷気を発生させる空冷用冷却装置7と、各コンデンサ6の下部に接続され発生した液状の油を回収するオイルタンク8と、を備えている。
材料となる上記合成樹脂は、例えば1〜2cmほどに粉砕されたポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等のプラスチック材料である。
上記材料供給部2は、材料の合成樹脂を貯留するホッパー部9と、該ホッパー部9の下部と溶解炉1の上部とを接続する投入管10と、合成樹脂を所定量に小分けして所定時間間隔で投入する投入制御機構11と、溶解炉1の下部から溶解炉1内のオフガスを吸引するオフガス用ブロア12と、を備えている。
上記材料供給部2は、材料の合成樹脂を貯留するホッパー部9と、該ホッパー部9の下部と溶解炉1の上部とを接続する投入管10と、合成樹脂を所定量に小分けして所定時間間隔で投入する投入制御機構11と、溶解炉1の下部から溶解炉1内のオフガスを吸引するオフガス用ブロア12と、を備えている。
上記投入制御機構11は、ホッパー部9の下部と投入管10との間に水平軸中心に回転可能に支持され互いに直交して半径方向外方に延在した4枚の羽根部を有する回転羽根状弁13と、該回転羽根状弁13を回転駆動する羽根状弁用モータ14と、を備えている。この羽根状弁用モータ14は、エンコーダ式回転制御モータであって、4枚の羽根部により各90度分割で投入領域が4等分されている回転羽根状弁13を回転させ、材料の合成樹脂を一定量に分割してバッチ式で投入管10を介して溶解炉1に送り込むものである。
上記溶解炉1は、丸鋼管本体15と、該丸鋼管本体15内に回転可能にベアリング部16で傾斜軸支され合成樹脂の材料を攪拌しながら搬送する溶解炉リードスクリュー17と、該溶解炉リードスクリュー17に接続されこれを回転駆動する溶解炉用モータ18と、丸鋼管本体15内の合成樹脂を加熱して溶解する溶解炉電熱ヒータ部19と、を備えている。
上記溶解炉電熱ヒータ部19は、丸鋼管本体15の外周に設置されたセラミックス製のヒータホルダー中に組み込んだカンタル合金材で形成された複数の電熱ヒータである。これら溶解炉電熱ヒータ部19は、丸鋼管本体15の延在方向に複数に分割されて設置されている。これら溶解炉電熱ヒータ部19によって丸鋼管本体15内の合成樹脂はペースト状になるまで加熱される。例えば、溶解炉1内は、溶解炉電熱ヒータ部19により200℃〜350℃に加熱される。なお、複数に分割された溶解炉電熱ヒータ部19は、炉内の合成樹脂の搬送方向に応じて、すなわち炉内の合成樹脂の溶解状態に応じて段階的に温度が高く設定されている。
上記気化炉3は、筒状炉体20と、該筒状炉体20内に回転可能にベアリング部16で水平軸支され合成樹脂を攪拌しながら搬送する気化炉リードスクリュー21と、該気化炉リードスクリュー21に接続されこれを回転駆動する気化炉用モータ22と、該筒状炉体20内のペースト状の合成樹脂を加熱して液状化すると共にさらに気化させる気化炉電熱ヒータ部(気化炉加熱機構)23と、を備えている。
上記筒状炉体20は、溶解炉1でペースト状に溶解された合成樹脂が投入される炉体前段部20Aと、該炉体前段部20Aの後段に設けられ加熱によりペースト状から液状に加熱された合成樹脂からの気化を促進する気化促進部20Bと、を備えている。
上記気化促進部20Bは、断面U字状のU字筒構造とされ、液面が広く設定されて気化面積を多く取ることによって気化効率を上げる構造が採用されている。
上記気化促進部20Bは、断面U字状のU字筒構造とされ、液面が広く設定されて気化面積を多く取ることによって気化効率を上げる構造が採用されている。
上記気化炉電熱ヒータ部23は、溶解炉電熱ヒータ部19と同様に、筒状炉体20の外周に設置されたセラミックス製のヒータホルダー中に組み込んだカンタル合金材で形成された複数の電熱ヒータである。これら気化炉電熱ヒータ部23は、筒状炉体20の延在方向に複数に分割されて設置されている。これら気化炉電熱ヒータ部23によって筒状炉体20内の合成樹脂が液状化され気化される温度まで加熱される。
例えば、気化炉電熱ヒータ部23のカンタル合金材によるヒータ線は、700℃〜800℃程度まで加熱され、気化炉3内は、気化炉電熱ヒータ部23により450℃程度に加熱される。なお、複数に分割された気化炉電熱ヒータ部23は、炉内の合成樹脂の搬送方向に応じて、すなわち炉内の合成樹脂の液化状態に応じて段階的に温度が高く設定されている。
気化炉電熱ヒータ部23を起動してから合成樹脂が気化するまでの温度に到達する時間を短くすることで、効率アップを図ることができる。したがって、気化炉電熱ヒータ部23では、気化炉3内の温度検出を行い、気化温度に達するまでは高いヒータ温度に設定されるが、炉内が気化温度に到達したらヒータ温度の制御設定温度を下げて炉内温度がオーバーシュートしないように制御されている。
なお、溶解炉電熱ヒータ部19及び気化炉電熱ヒータ部23は、電気絶縁カバーがないとカンタル合金材のヒータ線と丸鋼管本体15又は筒状炉体20とが接触して漏電するおそれがあるため、48V以下の電圧が加えられるように設定されている。また、カンタル合金材のヒータ線は、空気中で加熱すると電気絶縁性の保護酸化被膜が形成され、寿命が向上する。
上記カンタル合金材としては、APM線、Al線、AF線、D線又はLT線等が採用可能である。
上記溶解炉用モータ18及び気化炉用モータ22は、溶解された合成樹脂の粘度に応じて2倍から3倍の負荷が加わるため、これに耐えるトルク制御用ベクトルドライバーを有したインバータ制御ギアードモータである。
上記溶解炉用モータ18及び気化炉用モータ22は、溶解された合成樹脂の粘度に応じて2倍から3倍の負荷が加わるため、これに耐えるトルク制御用ベクトルドライバーを有したインバータ制御ギアードモータである。
上記触媒炉5は、触媒材4への負荷を低減するために気化促進部20Bの上部に2つに分けて接続されており、鋼管内に触媒材4が収納されて気化炉3から導入された気化ガスが触媒材4間を流通可能になっている。触媒材4としては、例えば人工ゼオライトや活性アルミ等が採用されている。
また、触媒炉5は、触媒材4を加熱する触媒炉電熱ヒータ部(触媒加熱機構)24を備えている。この触媒炉電熱ヒータ部24は、触媒炉5の鋼管外周に設置されたセラミックス製のヒータホルダー中に組み込んだカンタル合金材で形成された電熱ヒータである。この触媒炉電熱ヒータ部24により、高い触媒作用が得られる所定の温度まで触媒材4が加熱される。
上記コンデンサ6は、触媒炉5に接続され、触媒炉5を介して送られた気化ガスを空冷用冷却装置7からの冷気と熱交換させて冷却する空冷式熱交換器である。
上記空冷用冷却装置7には、各コンデンサ6への冷気を送るコンデンサ用冷気配管25が接続されている。また、各コンデンサ6には、気化ガスとの熱交換された冷気を溶解炉1及び気化炉3の駆動機構におけるベアリング部16等の発熱部に送る駆動部用冷却配管26が接続されている。
上記空冷用冷却装置7には、各コンデンサ6への冷気を送るコンデンサ用冷気配管25が接続されている。また、各コンデンサ6には、気化ガスとの熱交換された冷気を溶解炉1及び気化炉3の駆動機構におけるベアリング部16等の発熱部に送る駆動部用冷却配管26が接続されている。
また、駆動部用冷却配管26は、途中で分岐され溶解炉1の投入管10近傍外周を覆う冷却ジャケット27に接続されている。この冷却ジャケット27は、溶解炉1の投入管10近傍を上記冷気で冷却して、溶解炉1に投入される合成樹脂が投入管10付近で溶解して付着し、合成樹脂材料のスムーズな流通を妨げることを防ぐ機能を有している。
上記オイルタンク8は、各コンデンサ6とオイル配管28で接続され、オイル配管28を介してコンデンサ6で冷却され液状化された油を回収可能とされている。
また、オイルタンク8の上部には、タンク内部の空気を吸引するタンク用ブロア29が接続されている。このタンク用ブロア29は、インバータ制御されて最適な吸引速度に制御されている。
また、オイルタンク8の上部には、タンク内部の空気を吸引するタンク用ブロア29が接続されている。このタンク用ブロア29は、インバータ制御されて最適な吸引速度に制御されている。
上記オフガス用ブロア12及びタンク用ブロア29には、水を貯留した水封槽31がオフガス配管30を介して接続されている。なお、オフガス配管30の先端は、水封槽31内の水中に配されている。また、この水封槽31の上部には、回収したオフガスを燃焼させるオフガス燃焼器32が接続されている。すなわち、溶解炉1及びオイルタンク8からのオフガスは、水封槽31で一旦水中を通した後にオフガス燃焼器32で燃焼される。
なお、溶解炉1及び気化炉3には、非常消火の際にCO2配管33aで炉内にCO2を送り込む非常消火用CO2ボンベ33が接続されている。
上述したように、本実施形態の油化システムは、気化炉加熱機構がフェライト系抵抗合金であるカンタル合金材で形成された気化炉電熱ヒータ部23であるので、600℃程度が限界の従来のニクロムヒータに比べて1400℃程度までの高温使用が可能であり、高い耐久性を有している。すなわち、本実施形態の油化システムでは、カンタル合金ヒータの気化炉電熱ヒータ部23によって700℃程度の高温で連続運転を行ってもヒータの劣化がなく、加熱温度を安定して保持できることから、炉内温度をガス化に適した450℃程度に長期にわたって維持することができる。また、従来よりも大幅に高い温度での加熱により、急速にガス化温度まで炉内温度を上昇させることができ、立ち上げ時間を大幅に短縮することもできる。このように、従来のニクロムヒータでは実際上、ガス化及び油化が不完全であったのに対し、高寿命で高温加熱が可能なカンタル合金ヒータの気化炉電熱ヒータ部23を採用することにより、高効率で長期にわたって安定したガス化及び油化を行うことができる。
また、材料供給部2が、合成樹脂を所定量に小分けして所定時間間隔で投入する投入制御機構11を備えているので、いわゆるバッチ式で合成樹脂材料の投入量を調整でき、合成樹脂材料が一気に溶解炉1へ流れ落ちて処理能力を超えてしまうことを防ぐことができる。
さらに、投入制御機構11が、回転羽根状弁13と羽根状弁用モータ14との簡易な構成であり、一定量の材料を分けて投入できると共に、回転羽根状弁13の回転速度を調整することで、投入量を容易に調整することができる。
また、溶解炉1の下部から溶解炉1内のガスを吸引するオフガス用ブロア12を備えているので、合成樹脂を下方に吸引して溶解炉1内への導入を促進することができる。特に、軽い合成樹脂材料を投入する際には、有効である。
また、溶解炉1の下部から溶解炉1内のガスを吸引するオフガス用ブロア12を備えているので、合成樹脂を下方に吸引して溶解炉1内への導入を促進することができる。特に、軽い合成樹脂材料を投入する際には、有効である。
また、触媒炉5が、触媒材4を加熱する触媒炉電熱ヒータ部24を備えているので、高い触媒作用が得られる温度にまで触媒を加熱することで、高い触媒効果を得ることができる。
また、コンデンサ6が、気化ガスを空冷用冷却装置7からの冷気と熱交換させて冷却する空冷式熱交換器であるので、水冷式熱交換器など液体を冷媒とする場合に比べてメンテナンス性が向上すると共に電気的ショート等を低減させることができる。さらに、冷気を冷媒としているので、従来の単に常温の空気と熱交換させる空冷の場合に比べて高い冷却効果を得ることができる。
また、コンデンサ6が、気化ガスを空冷用冷却装置7からの冷気と熱交換させて冷却する空冷式熱交換器であるので、水冷式熱交換器など液体を冷媒とする場合に比べてメンテナンス性が向上すると共に電気的ショート等を低減させることができる。さらに、冷気を冷媒としているので、従来の単に常温の空気と熱交換させる空冷の場合に比べて高い冷却効果を得ることができる。
また、駆動部用冷却配管26によって冷気を溶解炉1及び気化炉3の駆動機構における発熱部に送るので、駆動機構を冷却することができ、装置の寿命を向上させることができる。特に、カンタル合金材による気化炉電熱ヒータ部23を採用し、従来よりも高温で加熱を行っているため、気化炉3の駆動機構に対する熱負荷も大きくなることから、冷気による高い冷却効果の空冷が有効である。
また、オイルタンク8内部の空気を吸引するタンク用ブロア29を備えているので、オイルタンク8内が減圧されて各コンデンサ6で油化されたオイルを吸引し易くすると共に、オイルタンク8と接続されている各コンデンサ6も減圧されてコンデンサ6内への気化ガスの吸引も促進することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、2つの触媒炉及び2つのコンデンサを備えているが、1つ又は3つ以上の触媒炉及びコンデンサを備えても構わない。
また、溶解炉電熱ヒータ部19及び気化炉電熱ヒータ部23は、合成樹脂の搬送方向に沿って複数分割されて溶解炉1及び気化炉3に設けられるが、分割数や設置範囲は、気化炉3及び溶解炉1のサイズ等に応じて設定される。
また、溶解炉電熱ヒータ部19及び気化炉電熱ヒータ部23は、合成樹脂の搬送方向に沿って複数分割されて溶解炉1及び気化炉3に設けられるが、分割数や設置範囲は、気化炉3及び溶解炉1のサイズ等に応じて設定される。
1…溶解炉、2…材料供給部、3…気化炉、4…触媒材、5…触媒炉、6…コンデンサ(油化器)、7…空冷用冷却装置、8…オイルタンク、9…ホッパー部、10…投入管、11…投入制御機構、12…オフガス用ブロア、13…回転羽根状弁、14…羽根状弁用モータ、19…溶解炉電熱ヒータ部、23…気化炉電熱ヒータ部(気化炉加熱機構)、24…触媒炉電熱ヒータ部(触媒加熱機構)26…駆動部用冷却配管、29…タンク用ブロア
Claims (8)
- 合成樹脂を加熱して溶解させる溶解炉と、
該溶解炉で溶解された合成樹脂を加熱して気化ガスを発生させる気化炉と、
前記気化ガスを冷却して液状の油を生成する油化器と、を備え、
前記気化炉が、前記合成樹脂を加熱する気化炉加熱機構を備え、
該気化炉加熱手段が、カンタル合金材で形成された電熱ヒータ部であることを特徴とする油化システム。 - 請求項1に記載の油化システムであって、
前記溶解炉に合成樹脂を投入する材料供給部を備え、
該材料供給部が、合成樹脂を所定量に小分けして所定時間間隔で投入する投入制御機構を備えていることを特徴とする油化システム。 - 請求項2に記載の油化システムであって、
前記材料供給部が、合成樹脂を貯留するホッパー部と、
該ホッパー部の下部と前記溶解炉の上部とを接続する投入管と、を備え、
前記投入制御機構が、前記ホッパー部の下部と前記投入管との間に水平軸中心に回転可能に支持された複数枚の羽根部を有する回転羽根状弁と、
該回転羽根状弁を回転駆動する羽根状弁用モータと、を備えていることを特徴とする油化システム。 - 請求項2又は3に記載の油化システムであって、
前記材料供給部が、溶解炉の上部に合成樹脂を投入可能とされ、
前記溶解炉の下部から前記溶解炉内のガスを吸引するオフガス用ブロアを備えていることを特徴とする油化システム。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の油化システムであって、
前記気化炉で発生した気化ガスを液化可能なガスへ変質させる触媒材に接触させる触媒炉を備え、
前記触媒炉が、前記触媒材を加熱する触媒加熱機構を備えていることを特徴とする油化システム。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の油化システムであって、
空気を冷却して冷気を発生させる空冷用冷却装置を備え、
前記油化器が、前記気化ガスを前記空冷用冷却装置からの前記冷気と熱交換させて冷却する空冷式熱交換器であることを特徴とする油化システム。 - 請求項6に記載の油化システムであって、
前記空冷用冷却装置からの前記冷気を前記溶解炉及び前記気化炉の駆動機構における発熱部に送る駆動部用冷却配管を備えていることを特徴とする油化システム。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の油化システムであって、
前記油化器の下部に接続され発生した液状の油を回収するオイルタンクと、
前記オイルタンクの上部に接続され内部の空気を吸引するタンク用ブロアと、を備えていることを特徴とする油化システム。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2007-12-13 JP JP2007322639A patent/JP2009144049A/ja active Pending
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