JP2009142055A - 電動機装置 - Google Patents

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Hiroyuki Hirano
弘之 平野
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Abstract

【課題】半径方向の電磁力をキャンセルしてモータの軸振動を抑える。
【解決手段】コイル取り付け用の取付部22にコイル断面積およびまたはコイル巻数に応じたコイル長を有する複数の小コイル23aおよび小コイル23aよりもコイル長の長い複数の大コイル23bが内周面に沿って設けられた略円筒形状の固定子20と、固定子20を収容するハウジング1と、コイル23の内側に回転可能に支持された回転子10と、コイル23に電流を流して回転磁界を発生させることで回転子10を回転させる電力供給手段5とを備える。固定子20の周方向第1領域A1に形成された取付部22およびこれに対向する周方向第3領域A3に形成された取付部に小コイル23aがそれぞれ設けられる。固定子20の周方向第2領域に形成された取付部22およびこれに対向する周方向第4領域A4に形成された取付部22に大コイル23bがそれぞれ設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気自動車等に用いられる電動機装置に関する。
この種の電動機装置として、インホイールモータが知られている(例えば特許文献1参照)。インホイールモータは車輪の内部の限られた空間に取り付けられるものであり、モータ自体の小型化がとくに要求される。特許文献1記載のインホイールモータは、ロータの周囲のステータを扇形形状とし、ステータの存しない領域を利用してブレーキ部品を取り付けたり、サスペンションアームの連結点を設けるようにしている。
特許第3596230号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のインホイールモータには、コイルの巻かれたティースが円周上の一部にしか設けられないため、コイルにより発生する径方向の電磁力をキャンセルすることができず、軸振動(騒音)の発生が問題となる。
本発明による電動機装置は、コイル取り付け用の取付部が内周面に沿って形成され、この取付部にコイル断面積およびまたはコイル巻数に応じたコイル長を有する複数のコイルが内周面に沿って設けられた略円筒形状の固定子と、固定子を収容するハウジングと、コイルの内側に回転可能に支持された回転子と、コイルに電流を流して回転磁界を発生させることで回転子を回転させる電力供給手段とを備え、周方向に対向して配置されたコイルにより発生する半径方向の電磁力が互いに等しくなるように電気回路が形成されることを特徴とする。
本発明によれば、コイルにより発生する径方向の電磁力をキャンセルすることができ、軸振動を抑えることができる。
−第1の実施の形態−
以下、図1〜4を参照して本発明による電動機装置の第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る電動機装置を構成する3相交流モータ100の内部構成を示す周方向断面図であり、図2は軸方向断面図である。このモータ100は例えば電気自動車に搭載され、車両走行に用いられる。モータ100は、回転軸10aを中心に回転可能に設けられたロータ10と、ロータ10の周囲に配設された略円筒形状のステータ20とを備える。
本実施の形態に係るモータ100は、集中巻構造のステータ20を備えた磁石埋め込み型の3相8極IPMモータであり、ロータ10の外周面近傍には局数に応じた数(8枚)のマグネット11が周方向均等に設けられている。ロータ10の回転軸10aは、ハウジング1に取り付けられた軸受け3とカバー2に取り付けられた軸受け4とにより、略水平方向に回転可能に支持されている。回転軸10aの一端はカバー2から突出しており、この突出部を介してモータ100の出力が外部に伝達される。なお、以下ではハウジング1の一部としてカバー2を扱う。
ステータ20はステータコア21(鉄心)とコイル23とを有する。ステータコア21の内周面部には、周方向等間隔にかつ放射状に計24個のティース22が形成されている。各ティース22には、U相用、V相用、W相用のコイル23がそれぞれ周方向に交互に巻回され、ティース22の両側のスロット24にコイル23が収容されている。ティース22には、径方向のスロット深さが浅い小ティース22aとスロット深さが深い大ティース22bの2種類ある。
ティース22の設けられた領域を、図1に示すように90°毎に周方向に4つの領域A1〜A4に分割すると、第1領域A1および第3領域A3にはそれぞれ周方向に6個の小ティース22aが形成され、第2領域A2および第4領域A4にはそれぞれ周方向に6個の大ティース22bが形成されている。小ティース22aには、コイル断面積が小さいまたはコイルターン数が少ないコイル23a(小コイルと呼ぶ)が巻回されている。大ティース22bには、コイル断面積が大きいまたはコイルターン数が多いコイル23b(大コイルと呼ぶ)が巻回されている。すなわち小コイル23aに180°対向する位置に小コイル23aが配置され、大コイル23bに180°対向する位置に大コイル23bが配置されている。小コイル23aのコイル長は大コイル23bのコイル長よりも短い。
ここで、説明をわかりやすくするために、図1に示すようにステータ20の頂部におけるコイル23aを基準とし、この基準位置から時計方向に一周するまでの間の各コイル23を、それぞれ順番にU1,V1,W1,U2,・・・,W7,U8,V8,W8と定義する。極1のコイルU1,V1,W1とこれに対向する極5のコイルU5,V5,W5、および極4のコイルU4,V4,W4とこれに対向する極8のコイルU8,V8,W8がそれぞれ小コイル22aである。極2のコイルU2,V2,W2とこれに対向する極6のコイルU6,V6,W6、および極3のコイルU3,V3,W3とこれに対向する極7のコイルU7,V7,W7がそれぞれ大コイル22bである。
ステータコア21は、周方向4カ所のボルト7によってハウジング1に固定されている。ボルト7は、第1領域A1と第3領域A3の外径側の周方向両端部、つまりコイルW1,U4,W5,U8が巻回された小ティース22aの径方向外側を貫通している。図2に示すようにステータ20の軸方向両端部(コイルエンド20b)において、小コイル23aの外径は大コイル23bの外径よりも小さい。このコイルエンド20bの形状に応じて、領域A1,A3の外側のハウジング1の外径は、領域A2,A4の外側のハウジング1の外径よりも小さく形成されている。すなわちハウジング1の軸方向両端部には小コイル23aのコイルエンド20bを収容する小径部1aと大コイル23bのコイルエンド20bを収容する大径部1bが形成されている。
このように本実施の形態では、ティース22の一部を径方向の長さの短い小ティース22aとして形成するので、この小ティース22aの径方向外側にスペース的な余裕が生じ、このスペースを利用してステータコア21をハウジング1にボルト7で固定することができる。このため、ステータコア21の外径を拡大してステータコア21に固定部を設ける必要がなく、モータ100の小型化および軽量化が可能である。また、小コイル23aが設けられる領域A1,A3のコイルエンド20bの外径を小さくすることができ、この点でもモータ100を小型化できる。
図3は、第1の実施の形態に係るモータ100のコイル結線を模式的に示す電気回路図である。U相用コイルU1,U2,・・・,U8、V相用コイルV1,V2,・・・,V8、W相用コイルW1,W2,・・・,W8はそれぞれ直列に接続され、U相回路101U、V相回路101V、W相回路101Wが形成されている。各回路101U〜101Wの一端はそれぞれ主駆動装置5に接続されている。各回路101U〜101Wの他端同士は互いに接続され、スター結線されている。
主駆動装置5は、モータ100に電力供給を行うための装置であり、インバータなどで構成される。主駆動装置5には、図示しないバッテリが接続され、バッテリから主駆動装置5に電力が供給される。主電動装置5をインバータとした場合、主電動装置5は、3相交流電圧指令値に基づいてバッテリからの直流電力をIGBTなどのパワー素子によりスイッチングし、3相交流電力に変換してコイル23に印加する。これによりロータ10の周囲に回転磁界が発生し、ロータ10が回転する。
この際、回路101U〜101Wは、それぞれ4個の小コイル23aと4個の大コイル23bを直列接続して形成されるので、各回路101U〜101W全体のコイル断面積またはコイルターン数が互いに等しい。このため、相毎の駆動力の変動は発生せず、ロータ10の回転変動を抑えることができる。小コイル23aと大コイル23bにより回路101U〜101Wを構成するので、小コイル23aで駆動力が減少した分を大コイル23bで補完することができ、所望のモータ駆動力を得ることができる。
図4は、各回路101U〜101Wに一定の電流を流したときに、極1〜極8のU相用コイルU1〜U8により発生する半径方向の電磁力の大きさを表す図である。なお、V相用コイルV1〜V8とW相用コイルW1〜W8の電磁力についても同様である。本実施の形態では、小コイル23aに対向して小コイル23aを、大コイル23bに対向して大コイル23bを配置した。つまり同一構成のコイル23を対向して配置したので、図4に示すように180°対向する位置(例えば極1と極5,極2と極6)における電磁力は互いに等しい。これにより径方向に作用する電磁力をキャンセルすることができ、モータ100の軸振動を抑えることができる。
本実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)ロータ10を挟んで互いに180°対向するステータコア21の第1領域A1と第3領域A3に、それぞれコイル長の短い小コイル23aを配置し、互いに180°対向する第2領域A2と第4領域A4に、それぞれコイル長の長い大コイル23bを配置するようにした。これにより小コイル23aの径方向外側におけるステータコア21の外径を小さくすることができ、モータ100を小型化することができる。また、径方向に作用する電磁力を相殺して径方向の電磁力を0とすることができ、モータ100の軸振動を抑えることができる。
(2)ステータ20を集中巻構造としたので、コイルエンド20bの体積をさらに小さくすることができ、モータ100のさらなる小型化が可能である。とくに領域A1,A3における軸方向端部のコイルエンド20bの体積を小さくできるので、この点でもモータ100の小型化が可能である。
(3)モータ100の軸方向両端部のハウジング1に小径部1bを設けたので、モータ100の周囲における部品の配置が容易になる。
(4)大ティース22aと隣接する小ティース22bの径方向外側領域にボルト7を設けたので、小ティース22aの径方向外側の面積を小さくしてステータ20の外周を楕円形状とすることができる(図10参照)。これによりモータ100の周囲に余剰スペースを確保でき、他の部品の配置が容易になる。
−第2の実施の形態−
図5〜7を参照して本発明による電動機装置の第2の実施の形態について説明する。
図5は、第2の実施の形態に係るモータ100の内部構成を示す断面図である。なお、図1と同一の箇所には同一の符号を付し、以下では第1の実施の形態との相違点を主に説明する。図5に示すように第2の実施の形態では、第1領域A1と第3領域A3の小ティース22aにコイルは巻回されておらず、第2領域A2と第4領域A4の大ティース22bのみにコイル23bが巻回されている。この場合も、ロータ10を挟んで180°対向する位置に配置されるコイル23の構成は互いに等しく、コイル23の周方向の配置はバランスしている。なお、領域A1,A3の小ティース22aには、マグネット11が発生する磁力を案内する目的で設けているので、小ティース22aの長さは重要でない。
図6は、第2の実施の形態に係るモータ100のコイル結線を模式的に示す電気回路図である。U相用コイルU2,U3,U6,U8、V相用コイルV2,V3,V6,V8、W相用コイルW2,W3,W6,W8はそれぞれ直列に接続され、回路101U〜101Wが形成されている。回路101U〜101Wの一端はそれぞれ主駆動装置5に接続され、他端はスター結線されている。
図7は、第2の実施の形態におけるモータ100の半径方向の電磁力の大きさを表す図である。ステータコア21の第1領域A1と第3領域A3にはコイル23が設けられていないので、極1,4,5,8の電磁力は0である。一方、第2領域A2と第4領域A4にはそれぞれ同一構成の大コイル23bが設けられているので、極2,3,6,7の電磁力は互いに等しい。これにより半径方向の電磁力がキャンセルされ、モータ100の軸振動を抑えることができる。
第2の実施の形態では、ステータ20の第1領域A1と第3領域A3にコイル23を配置しないので、この第1領域A1と第3領域A3における軸方向端部のコイルエンド20bを省略することができ、モータ100の一層の小型化が可能である。小ティース22aの径方向外側の面積を小さくしてステータ20の外形を楕円形状とすることもできる。小ティース22aにコイル23を巻回しないのでモータ駆動力が減少するが、その分は、大コイル23bのコイル断面積またはコイルターン数を増加することで補完できる。
−第3の実施の形態−
図8,9を参照して本発明による電動機装置の第3の実施の形態について説明する。
図8は、第3の実施の形態に係るモータ100の内部構成を示す断面図である。なお、図1と同一の箇所には同一の符号を付し、以下では第1の実施の形態との相違点を主に説明する。第3の実施の形態では、ステータコア21の第1領域A1のみに小ティース22aが形成され、第2〜第4領域A2〜A4には大ティース22bが形成されている。小ティース22aにはそれぞれ小コイル23aが巻回され、大ティース22bにはそれぞれ大コイル23bが巻回されている。
図9は、第3の実施の形態に係るモータ100のコイル結線を模式的に示す電気回路図である。第2〜第4領域A2〜A4におけるU相用コイルU2,U3,・・,U7、V相用コイルV2,V3,・・,V7、W相用コイルW2,W3,・・,W7はそれぞれ直列に接続され、U相回路101U、V相回路101V,W相回路101Wが形成されている。回路101U〜101Wの一端はそれぞれ主駆動装置5に接続され、他端はスター結線されている。
一方、第1領域のU相用コイルU1,U8、V相用コイルV1,V8、W相用コイルW1,W8はそれぞれ直列に接続され、U相補助回路102U、V相補助回路102V、W相補助回路102Wが形成されている。補助回路102U〜102Wの一端はそれぞれ補助駆動装置50に接続され、他端はスター結線されている。
補助駆動装置50は、主駆動装置5と同様、モータ100に電力供給を行うための装置であり、インバータなどで構成される。補助駆動装置50には、図示しないバッテリが接続され、補助駆動装置50にバッテリから電力が供給される。これにより回路101U〜101Wと回路102U〜102Wには互いに独立して三相交流電源が供給される。
補助駆動装置50は、コントローラ(不図示)からの信号により小コイル23aに作用する半径方向の電磁力が大コイル23bに作用する半径方向の電磁力と等しくなるように小コイル23aに流れる電流を制御する。すなわち補助駆動装置50は、小コイル23aに大コイル23bよりも大きな電流、つまり小コイル23aと大コイル23bの断面積比またはコイルターン数比に略反比例する電流を流す。これにより第1領域A1の小コイル23aにより発生する半径方向の電磁力と第3領域A3の大コイル23bにより発生する半径方向の電磁力がキャンセルされ、モータ100の軸振動を抑えることができる。
このように第3の実施の形態では、ステータコア21の周方向一部の領域A1のみに小コイル23aを配置し、この小コイル23aに補助駆動装置50を接続して、大コイル23bの断面積またはコイルターン数に略反比例する電流を流すようにした。これにより、小コイル23aと大コイル23bを対向して配置した場合にも、半径方向の電磁力をキャンセルすることができ、コイル23の配置の自由度が高まる。また、この構成により小ティース22aの径方向外側の面積、つまりステータコア21の周方向一部の外径のみを小さくすることができ、モータ100を楕円形とすることができる。
−第4の実施の形態−
図10〜13を参照して本発明による電動機装置の第4の実施の形態について説明する。
図10は、第4の実施の形態に係るモータ100の内部構成を示す周方向断面図であり、図11は軸方向断面図でる。なお、図1,2と同一の箇所には同一の符号を付し、以下では第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
第4の実施の形態では、ボルト7の取付部とコイル23の磁気回路を確保し得る程度に第1領域および第3領域のステータコア21の外径を小さくし、このステータコア21の形状に応じてハウジング1が形成されている。これによりステータコア21およびハウジング1は第1領域A1と第3領域A3を結ぶ線を短軸とした楕円形状となっている。
モータ100は図10に示すように上下方向が定められる。第3領域A3の外側のステータコア21のボルト7,7の間に切り欠き26が設けられ、切り欠き26とハウジング1の間にオイル溜まり部25が形成されている。図中のLは、潤滑用およびモータ冷却用として供給されるオイルのオイルレベルである。ハウジング内にオイル溜まり部25を設けることで、ハウジング内の底部にオイルを溜めることができ、モータ駆動時のオイルレベルLの変動を低減できる。
ハウジング1の軸方向一端側の底部にはコイルエンド20bの形状に合わせて小径部1aが形成されている。一方、ハウジング1の軸方向他端側の底部には大径部1bが形成されている。これにより、ボルト7を螺合するための作業スペースを確保しつつ、コイルエンド20bとハウジング1の間の空間、つまりオイル溜まり部25の容積を増加することができ、十分な量のオイルを溜めることができる。
図12は、第4の実施の形態に係るモータ100を前輪ホイール32の内部にインホイールモータとして取り付けた例を示す軸方向断面図であり、図13は、そのときのモータ100の周囲の部品の配置を示す周方向断面図である。なお、図12ではホイール形状に合わせて図11のモータ100の形状を一部変更している。
図12に示すようにモータ100の回転軸10aは減速機31に連結され、減速機31を介してモータ100の回転がホイール32に伝達される。モータ100とホイール32の間、かつモータ100の頂部上方、つまりハウジング1の小径部1aの上方にはブレーキ装置33が設けられている。これによりハウジング1の大径部1bよりも内側にブレーキ装置33を配置することができ、ブレーキ装置33をホイール内に容易に収めることができる。
なお、ブレーキ装置33の配置スペースを十分に確保できるのであれば、図13に示すようにステータコア21の径方向外側のハウジング1の上方にブレーキ装置33を設けてもよい。ブレーキ装置33を周方向にずらして設けてもよい。ハウジング1の取付時にオイル溜まり部25がほぼ底部に位置するのであれば、ハウジング1の取付位置を周方向に多少ずらしてもよい。
図12に示すようにハウジング1の軸方向ホイール側の下端部、つまり小径部1aの径方向外側には、キングピン軸受け部34が設けられ、キングピン軸受け部34を介してハウジング1に操舵用のアーム35が連結されている。ハウジング1の軸方向反対側の下端部には大径部1bが形成され、十分なオイル溜まり部25の容量を確保するようにしている。
このように本実施の形態では、モータハウジング1を楕円形状とし、その上部にブレーキ装置33を配置するとともに、下部にキングピン軸受け部34を設けるようにした。これによりモータハウジング1をホイール32内に抑えめルことができ、インホイールモータとして容易に用いることができる。とくに操舵系を構成する車両前輪への適用が可能となり、適用範囲を広げることができる。ハウジング1の軸方向一端側の下部を大径部1bとしたので、モータ100の全長を大きくすることなく、必要十分なオイル溜めを確保できる。
なお、第4の実施の形態ではモータハウジング1を楕円形状としたが、第1〜第3の実施の形態で示したモータハウジング1も、同様に楕円形状とすることができ、これにより上述したのと同様、インホイールモータとして用いることができる。
以上の楕円形状のモータ100をインホイールモータ以外に用いることもできる。図14(a)はモータ100の車両取付の一例を示す平面図であり、図14(b)は車両側方から見た図、図14(c)は車両前方から見た図である。図14に示すように、モータ100と減速機101は、前輪タイヤ102の間に横置きに配置され、直列の同軸構造ユニット110を構成している。モータ100の回転は減速機101およびドライブシャフト103を介してタイヤ102に伝達される。ユニット110の前方にはラジエータ104が、後方にはダッシュパネル105が設けられ、ユニット110の上方には駆動制御装置106が配置されている。
モータ100は、楕円の短軸側を前後方向に向けて配置されている。これにより同軸構造ユニット110をダッシュパネル105に近づけて配置することが可能となる。その結果、エンジンルーム内の前後方向にスペース的な余裕ができ、衝突時に必要なクラッシュブルゾーンを容易に確保できる。
図15(a)はモータ100の車両取付の他の例を示す平面図であり、図15(b)は車両側方から見た図、図15(c)は車両前方から見た図である。図15に示したモータ100は、楕円の短軸側を上下方向に向けて配置されている。これにより同軸構造ユニット110の高さ寸法を抑えることができ、ボンネットフード107の高さを低くすることができ、車両造形上の自由度が高まる。エンジンルームの上下方向にスペース的な余裕ができ、ボンネットフードの乗り上げ事故に要求されるクッショニングゾーンの確保が容易である。
図14,15では、楕円形状のモータ100と同軸の減速機101を用いたが、図16に示すようにモータ100と平行な軸を有する減速機101を用いることもできる。図中、121は減速機101の第1軸、122は第1減速ピニオン、123は減速機101の第2軸、124は第1減速ピニオン122に噛合する第1減速ギヤ124、125は終減速ピニオン125、126は最終減速軸、127は終減速ピニオン125に噛合する終減速ギヤであり、モータ100の回転が減速機101を介してドライブシャフト103に伝達される。この場合、図示のようにモータ100の短軸側を最終減速軸126の方向に向けて搭載することで、モータ100と減速機101の全体の寸法を小さくすることができ、モータ出力を落とさずにコンパクトな構成とすることができる。
本発明は、周方向に対向して配置されたコイルにより発生する半径方向の電磁力が互いに等しくなるように電気回路を形成する点を特徴とするものであり、それは上記実施の形態に限らず、種々の形態で実施することができる。例えば、上記実施の形態では、ステータコア21のコイル23が配置される領域を第1領域A1〜第4領域A4に周方向に4分割したが、分割数をこれより多くあるいは少なくしてもよい。各領域A1〜A4に6個のティース22を設けたが、各領域A1〜A4のティース22をこれより多くあるいは少なくしてもよい。例えばステータコア21の領域を周方向に24分割し、各領域に1個のティース22を設けるようにしてもよい。この場合も周方向に対向して配置されたコイルにより発生する半径方向の電磁力が互いに等しくなるように、ロータ10を挟んで180°対向する領域を第1領域A1と第3領域A3、第2領域A2と第4領域A4とすればよい。上記実施の形態では、第1領域A1と第2領域の位置関係を周方向に位相が90°ずれた関係としたが、位相のずれは90°より大きくあるいは小さくてもよい。ステータコア21に小コイル23a(第1のコイル)と大コイル23b(第2のコイル)を設けたが、3種類以上のコイル23を設けてもよく、その場合も、180°対向する位置に同種のコイル23を配置すればよい。
主駆動装置5および補助駆動装置50によりコイル23に電力を供給するようにしたが、電力供給手段はこれに限らない。とくに、対向するコイル23により発生する半径方向の電磁力が互いに等しくなるようにコイル23に流れる制御するのであれば、電力制御手段としてのコントローラの構成はいかなるものでもよい。取付部としてのティース22の形状は上述したものに限らない。集中巻構造のコイル23によりステータ20を構成したが、分布巻構造としてもよい。マグネット11を埋め込み式としたが、埋め込み式でなくてもよい。ステータコア21にボルト取付部を設け、ステータコア21をボルト7によりハウジング1に固定したが、固定部の構成はこれに限らない。上記実施の形態ではステータコア21を略楕円形状としたが(図10)、モータ100の周囲に配置される部品を考慮して形状を決定すればよく、ステータコア21の形状は上述したものに限らない。
以上の電動機装置は、電動機自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車などの車両だけでなく、車両以外に用いることもできる。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の電動機装置に限定されない。
本発明の第1の実施の形態に係る電動機装置を構成する3相交流モータの内部構成を示す周方向断面図。 本発明の第1の実施の形態に係る電動機装置を構成する3相交流モータの内部構成を示す軸方向断面図。 第1の実施の形態に係る電動機装置のコイル結線を模式的に示す電気回路図。 図3のコイルにより発生する半径方向の電磁力の大きさを示す図。 本発明の第1の実施の形態に係る電動機装置を構成する3相交流モータの内部構成を示す周方向断面図。 第2の実施の形態に係る電動機装置のコイル結線を模式的に示す電気回路図。 図6のコイルにより発生する半径方向の電磁力の大きさを示す図。 本発明の第3の実施の形態に係る電動機装置を構成する3相交流モータの内部構成を示す周方向断面図。 第3の実施の形態に係る電動機装置のコイル結線を模式的に示す電気回路図。 本発明の第4の実施の形態に係る電動機装置を構成する3相交流モータの内部構成を示す周方向断面図。 本発明の第4の実施の形態に係る電動機装置を構成する3相交流モータの内部構成を示す軸方向断面図。 第4の実施の形態に係る電動機装置をインホイールモータとして用いる例を示す軸方向断面図。 第4の実施の形態に係る電動機装置をインホイールモータとして用いる例を示す周方向断面図。 本発明による電動機装置の車両取付例を示す図。 図14の変形例を示す図。 さらに別の変形例を示す図。
符号の説明
1 ハウジング
1a 小径部
1b 大径部
5 主駆動装置
10 ロータ
20 ステータ
21 ステータコア
22 ティース
23 コイル
34 キングピン軸受け部
50 補助駆動装置
A1〜A4 第1領域〜第4領域

Claims (13)

  1. コイル取り付け用の取付部が内周面に沿って形成され、この取付部にコイル断面積およびまたはコイル巻数に応じたコイル長を有する複数のコイルが内周面に沿って設けられた略円筒形状の固定子と、
    前記固定子を収容するハウジングと、
    前記コイルの内側に回転可能に支持された回転子と、
    前記コイルに電流を流して回転磁界を発生させることで前記回転子を回転させる電力供給手段とを備え、
    周方向に対向して配置されたコイルにより発生する半径方向の電磁力が互いに等しくなるように電気回路が形成されることを特徴とする電動機装置。
  2. 請求項1に記載の電動機装置において、
    前記コイルは、第1のコイルおよび第1のコイルよりもコイル長の長い第2のコイルをそれぞれ複数有し、
    周方向に対向して配置されたコイルにより発生する半径方向の電磁力が互いに等しくなるように、前記固定子の周方向第1領域に形成された前記取付部および前記回転子を挟んで前記第1領域に対向する周方向第3領域に形成された前記取付部に、前記第1のコイルがそれぞれ設けられるとともに、前記固定子の周方向第2領域に形成された前記取付部および前記回転子を挟んで前記第2領域に対向する周方向第4領域に形成された前記取付部に、前記第2のコイルがそれぞれ設けられることを特徴とする電動機装置。
  3. 請求項1に記載の電動機装置において、
    周方向に対向して配置されたコイルにより発生する半径方向の電磁力が互いに等しくなるように、前記固定子の周方向第1領域に形成された前記取付部および前記回転子を挟んで前記第1領域に対向する周方向第3領域に形成された前記取付部には前記コイルが配設されず、前記固定子の周方向第2領域に形成された前記取付部および前記回転子を挟んで前記第2領域に対向する周方向第4の領域に形成された前記取付部にそれぞれ前記コイルが設けられることを特徴とする電動機装置。
  4. 請求項1に記載の電動機装置において、
    前記コイルは、前記固定子の周方向第1領域に形成された前記取付部に設けられる第1のコイルと、前記回転子を挟んで前記第1領域に対向する周方向第3領域に形成された前記取付部に設けられる前記第1のコイルよりもコイル長の長い第2のコイルとをそれぞれ複数有し、
    さらに前記第1のコイルにより発生する半径方向の電磁力と前記第2のコイルにより発生する半径方向の電磁力とが等しくなるように前記電力供給手段を制御する電力制御手段を有することを特徴とする電動機装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動機装置において、
    前記コイルは、集中巻き構造であることを特徴とする電動機装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動機装置において、
    前記第1および第3の領域の前記取付部の径方向外側領域の少なくとも一方に、前記固定子を固定するための固定部が設けられることを特徴とする電動機装置。
  7. 請求項6に記載の電動機装置において、
    前記固定部は、少なくとも前記第1および第3の領域の前記取付部の径方向外側領域における周方向両端部に設けられることを特徴とする電動機装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電動機装置において、
    前記固定子は、前記第1の領域と前記第3の領域を結ぶ線を短軸とする略楕円形状であることを特徴とする電動機装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電動機装置において、
    前記第1の領域および前記第3の領域は、それぞれ前記固定子の頂部および底部であり、
    前記第3の領域における前記固定子の外周面には切り欠き部が設けられることを特徴とする電動機装置。
  10. 請求項8に記載の電動機装置において、
    前記ハウジングの少なくとも一方の軸方向側端部には、前記固定子の軸方向端部のコイルエンドの形状に応じて、前記ハウジングの外径の小さい小径部と外径の大きい大径部が設けられることを特徴とする電動機装置。
  11. 請求項10に記載の電動機装置において、
    前記第1の領域および前記第3の領域は、それぞれ前記固定子の頂部および底部であり、前記ハウジングの頂部および底部に前記小径部が設けられることを特徴とする電動機装置。
  12. 請求項11に記載の電動機装置において、
    前記ハウジングの軸方向一端側の底部に設けられた前記小径部の下方に、操舵用のアームに連結されるアーム連結部が設けられることを特徴とする電動機装置。
  13. 請求項12に記載の電動機装置において、
    前記ハウジングの軸方向他端側の底部は、前記軸方向一端側の底部よりも径方向外側に拡大して設けられることを特徴とする電動機装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103812258A (zh) * 2014-01-20 2014-05-21 东明机电(深圳)有限公司 用于呼吸机上的小型或微型电机

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