JP2009140959A - レーザーダイシング装置及びダイシング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スループットの低下を抑えつつ、ダイシングを高精度に行うことが可能なレーザーダイシング装置及びダイシング方法を提供する。
【解決手段】第1のダイシングラインに沿って、ウェーハの表面の凹凸形状情報を取得し(S10)、取得した凹凸形状情報に基づいてレーザー光の焦点位置を調節しながら、第1のダイシングラインに沿って改質領域を形成する(S12)。S10で取得した第1のダイシングラインに沿った凹凸形状情報に基づいて第2のダイシングラインに沿った凹凸形状情報を算出する(S18)。S18で算出した凹凸形状情報に基づいてレーザー光の焦点位置を調節しながら、第2のダイシングラインに沿って改質領域を形成する(S20)。
【選択図】図5
【解決手段】第1のダイシングラインに沿って、ウェーハの表面の凹凸形状情報を取得し(S10)、取得した凹凸形状情報に基づいてレーザー光の焦点位置を調節しながら、第1のダイシングラインに沿って改質領域を形成する(S12)。S10で取得した第1のダイシングラインに沿った凹凸形状情報に基づいて第2のダイシングラインに沿った凹凸形状情報を算出する(S18)。S18で算出した凹凸形状情報に基づいてレーザー光の焦点位置を調節しながら、第2のダイシングラインに沿って改質領域を形成する(S20)。
【選択図】図5
Description
本発明は、ウェーハを個々のチップに分割するレーザーダイシング装置及びダイシング方法に関する。
ウェーハを個々のチップに分割するダイシング装置として、レーザー光によりチップ分割用の改質領域をウェーハ内部に形成するレーザーダイシング装置が知られている(特許文献1など)。
このようなレーザーダイシング装置は、ウェーハの内部にレーザー光を高密度に集光させて多光子吸収を誘起することにより、レーザー光の焦点の近傍に改質領域を形成する。このレーザー光をダイシングライン(照射予定線)上で走査することにより、ダイシングラインに沿って改質領域を連続的に形成することができる。このようにして形成される改質領域をきっかけとして、ウェーハは、個々のチップに分割(ダイシング)される。
ウェーハは、改質領域をきっかけとしてチップに分割されるので、ダイシングを高精度に行うためには、改質領域が形成される位置(深さ)を調整する必要がある。
ところが、改質領域が形成される位置は、ウェーハ表面の凹凸の影響を受ける。このことについて、図7を参照して具体的に説明する。
図7は、ウェーハ表面の凹凸の影響を受けた改質領域110を示す図である。改質領域形成用のレーザー光Lは、コンデンスレンズ46を通過して、ウェーハWに入射し、焦点Pにおいて集光する。そして、焦点Pの近傍には改質領域110が形成される。
図7に示すように、ウェーハWの凹凸の影響により、焦点PのZ方向位置(深さ)は変動する。このため、レーザー光Lを加工方向(図7の右から左の方向)に走査するときに形成される改質領域110は、ウェーハWの凹凸の影響により、上下に変動する。
特開2005−175147号公報
ウェーハWの凹凸の影響を受けずに、改質領域110を所定の位置に形成するために、ダイシングラインに沿ってウェーハWの凹凸形状を予め測定しておいて、当該凹凸形状に基づいてレーザー光Lの焦点PのZ方向位置を調整する方法が考えられる。これにより、高精度なダイシングを行うことが可能になる。
上述の方法では、ウェーハWの凹凸形状の測定はダイシングラインごとに行われるため、凹凸形状の測定に要する時間は、ダイシングラインの長さ及びダイシングラインの本数に依存する。
近年、ウェーハの大型化に伴ってダイシングラインは長くなる傾向にあり、また、チップの小型化に伴ってダイシングラインの本数は増加の一途をたどっている。したがって、凹凸形状の測定に要する時間はますます増大し、スループットの低下を招く。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、スループットの低下を抑えつつ、ダイシングを高精度に行うことが可能なレーザーダイシング装置及びダイシング方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、レーザー光によりウェーハに改質領域を形成するレーザーダイシング装置であって、前記ウェーハの第1の照射予定線に沿って前記レーザー光を照射する第1の照射手段と、前記ウェーハの第2の照射予定線に沿って前記レーザー光を照射する第2の照射手段と、前記第1の照射予定線に沿って前記ウェーハのウェーハ情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得する前記第1の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報を算出する情報算出手段と、前記情報取得手段が取得する前記第1の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第1の照射手段を制御する第1の制御部と、前記情報算出手段が算出する前記第2の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第2の照射手段を制御する第2の制御部とを備えるレーザーダイシング装置に関する。
このレーザーダイシング装置によれば、第1の照射予定線に沿ったウェーハ情報に基づいて第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報が算出されるので、第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報の測定を省略することができ、スループットの低下を抑えることができる。また、第1の照射予定線に沿ったウェーハ情報又は第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報に基づいて、ウェーハに改質領域を形成することにより、高精度にダイシングを行うことができる。
ここで、「ウェーハ情報」とは、ウェーハの表面形状(例えば、ウェーハのうねり・反りやウェーハ表面の凹凸など)、ウェーハに対するレーザー光の透過率、並びにウェーハに添加されるドーパントの種類及びドープ量などのウェーハに関する情報であって、改質領域が形成される位置に影響する因子を指す。
なお、第1の照射手段及び第2の照射手段として兼用可能な一体の照射手段を設けてもよいし、独立した照射手段として設けてもよい。同様に、第1の制御部及び第2の制御部として兼用可能な一体の制御部を設けてもよいし、独立した制御部として設けてもよい。
前記第1の照射予定線は、前記ウェーハの第1の方向に沿った複数の直線であり、前記第2の照射予定線は、前記第1の方向に略直交する第2の方向に沿った複数の直線であってもよい。
前記ウェーハ情報は、前記ウェーハの表面の凹凸形状情報を含んでもよい。
また上記目的を達成するため、本発明の一態様は、レーザー光によりウェーハに改質領域を形成するダイシング方法であって、前記ウェーハの第1の照射予定線に沿って前記ウェーハのウェーハ情報を取得する情報取得工程と、前記情報取得工程において取得される前記第1の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記ウェーハの第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報を算出する情報算出工程と、前記情報取得工程において取得される前記第1の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第1の照射予定線に沿って前記レーザー光を照射する第1の照射工程と、前記情報算出工程において算出される前記第2の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第2の照射予定線に沿って前記レーザー光を照射する第2の照射工程とを含むダイシング方法に関する。
本発明によれば、第1の照射予定線に沿ったウェーハ情報に基づいて第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報が算出されるので、第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報の測定を省略することができ、スループットの低下を抑えることができる。また、第1の照射予定線に沿ったウェーハ情報又は第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報に基づいて、ウェーハに改質領域を形成することにより、高精度にダイシングを行うことができる。
以下添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るレーザーダイシング装置10の概略を示す構成図である。
レーザーダイシング装置10は、図1に示すように、ウェーハWを移動させるウェーハ移動部20と、ウェーハWの凹凸形状情報を取得する観察光学部30と、ウェーハWにレーザー光を照射するレーザー光学部40と、操作条件が入力される入力部52と、制御部50とを備える。ウェーハ移動部20、観察光学部30、レーザー光学部40及び入力部52は、制御部50に接続されている。
図2は、レーザーダイシング装置10に搬入されるワークウェーハ12の一例を示す斜視図である。ワークウェーハ12は、フレームFにたるみなく張られたダイシングテープSと、ダイシングテープSの上に固定されたウェーハWとを含む。
ワークウェーハ12は、任意の方法により、レーザーダイシング装置10に搬入されて、図1に示す吸着ステージ24に載置される。例えば、ワークウェーハ12を格納したカセットが、エレベータ(図示せず)により運ばれて、所定の位置まで上下移動する。そして、ワークウェーハ12が、当該カセットから取り出されて、搬送装置(図示せず)に送られ、当該搬送装置により吸着ステージ24まで搬送される。
図1に示すウェーハ移動部20は、本体ベース26上に設けられたXYZθテーブル22と、ワークウェーハ12を吸着保持する吸着ステージ24とを備え、制御部50の指示に従って、ウェーハWを図1に示すXYZθ方向に移動させる。なお、図1に示す例では、XYZの3方向は互いに直交し、このうちX方向およびY方向は水平方向であり、Z方向は鉛直方向である。またθ方向は、鉛直方向軸(Z軸)を回転軸とする回転方向である。
XYZθテーブル22は、不図示のガイドレールを備え、制御部50に制御されてXYZθの4方向に移動可能である。
XYZθテーブル22上に固定された吸着ステージ24は、不図示のポンプを有するとともに、複数の吸着穴が表面に設けられている。吸着ステージ24は、ポンプを作動させることにより、吸着穴を介してワークウェーハ12を吸着保持する。
図3は、観察光学部30及びレーザー光学部40の構成を示す図である。図3に示すように、観察光学部30は、照明光を発光する照明装置32と、ハーフミラー34で反射した当該照明光を集光させるコンデンスレンズ36と、コンデンスレンズ36を光軸上で微小移動させるアクチュエータ38と、ウェーハWからの反射光を全光量値(SFV値)に変換するCCD素子33とを有する。照明装置32、CCD素子33、ハーフミラー34、コンデンスレンズ36及びアクチュエータ38は、観察光学部30の本体31に収容されている。
CCD素子33は、ウェーハWからの反射光を全光量値に変換して、当該全光量値を図1に示す制御部50に送る。
アクチュエータ38は、中空の円筒形状の圧電素子であり、上端が本体31に固定されており、下端がコンデンスレンズ36を保持するレンズフレーム(図示せず)に固定されている。このような構成を有するアクチュエータ38は印加電圧に応じて伸縮し、コンデンスレンズ36はアクチュエータ38の伸縮に応じて光軸方向(Z方向)に微小移動する。
CCD素子33により取得されるウェーハWからの反射光の全光量値は、ウェーハWとコンデンスレンズ36との距離に依存する。この性質を利用して、観察光学部30は、ウェーハWの表面位置を測定する。以下、観察光学部30によるウェーハWの表面位置測定原理について説明する。
上述のように、ウェーハWからの反射光の全光量値Aは、コンデンスレンズ36とウェーハWの表面との距離dに依存し、全光量値Aが一定であれば、距離dも一定である。
アクチュエータ38に印加される電圧Vは、CCD素子33から送られる全光量値Aが一定に維持されるように(すなわち、距離dが一定に維持されるように)、制御部50により調節される。
ウェーハWの表面のZ方向位置H2は、コンデンスレンズ36のZ方向位置H1、距離dとを用いて、H2=H1−dと表される。ここで、距離dは一定に維持されている。また、コンデンスレンズ36の位置H1は印加電圧Vから算出可能である。したがって、H2=H1−dの式に基づいて、印加電圧VからウェーハWの表面のZ方向位置H2を算出することができる。
上述のような観察光学部30によるウェーハWの表面位置の測定は、所定の照射予定線(以下、「ダイシングライン」という。)上で連続的に行われる。これにより、ダイシングラインに沿ったウェーハWの凹凸形状情報が得られる。
図4は、ダイシングライン120a(実線)、120b(破線)を示すウェーハWの平面図である。図4に示す例では、第1のダイシングライン120aは、X方向に平行である複数の直線であり、第2のダイシングライン120bは、第1のダイシングライン120aと直交し、Y方向に平行である複数の直線である。
図3に示す観察光学部30は、第1のダイシングライン120aに沿って、ウェーハWに対して相対移動しながら、ウェーハWの表面位置を測定して、第1のダイシングライン120aに沿ったウェーハWの凹凸形状情報(以下、「第1の凹凸形状情報」という。)を取得する。第1の凹凸形状情報は、第1のダイシングライン120aに沿って改質領域110を形成する際に、レーザー光の焦点位置の調整に用いられる。
一方、第2のダイシングライン120b上では、観察光学部30は、ウェーハWの表面位置の測定を行わない。第2のダイシングライン120bに沿った凹凸形状情報(以下、「第2の凹凸形状情報」という。)は、制御部50により、第1の凹凸形状情報に基づいて算出される。すなわち、第1のダイシングライン120a及び第2のダイシングライン120bの交点M(X,Y)(図4参照)におけるウェーハWの表面のZ方向位置は、第1の凹凸形状情報により既知だから、最小2乗法などの公知の近似手法を適用することにより、ダイシングライン120bに沿った第2の凹凸形状情報が算出される。
このようにして算出される第2の凹凸形状情報は、第2のダイシングライン120bに沿って改質領域110を形成する際に、レーザー光の焦点位置の調整に用いられる。
図3に示すレーザー光学部40は、制御部50の指示に従って、ウェーハWにレーザー光を照射する。このレーザー光学部40は、レーザー光を発振するレーザー発振装置42と、レーザー発振装置42により発振されたレーザー光を平行光に揃えるコリメートレンズ44と、コリメートレンズ44を通過したレーザー光を集光するコンデンスレンズ46と、コンデンスレンズ46を光軸上で微小移動させるアクチュエータ48とを有する。レーザー発振装置42、コリメートレンズ44、コンデンスレンズ46及びアクチュエータ48は、レーザー光学部40の本体41に収容されている。
レーザー発振装置42は、制御部50の指示に従って、ウェーハWのドーパント種、ドープ量、或いはウェーハ厚さ等に基づいて、発振するレーザー光のパワーやピーク強度を調節する。例えば、レーザー発振装置42は、パルス幅が1μs以下であって、焦点におけるピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上となるレーザー光を発振する。
レーザー発振装置42により発振されたレーザー光は、コリメートレンズ44およびコンデンスレンズ46を経て、ウェーハWの内部の焦点Pにおいて集光される。なお焦点Pの鉛直方向位置(Z方向位置)は、制御部50の指示に従って作動するアクチュエータ48の作用により、コンデンスレンズ46がZ方向に微小移動することにより調節される。
本実施形態では、アクチュエータ48として圧電素子を使用している。この圧電素子は、中空の円筒形状であり、上端が本体41に固定されており、下端がコンデンスレンズ46を保持するレンズフレーム(図示せず)に固定されている。このような構成を有するアクチュエータ48は印加電圧に応じて伸縮し、コンデンスレンズ46はアクチュエータ48の伸縮に応じて光軸方向(Z方向)に微小移動する。
焦点Pの近傍では多光子吸収が誘起されて、改質領域110が形成される。レーザー光学部40は、ウェーハWに対して、所定の加工方向(図3の右から左の方向)に相対移動し、改質領域110が、焦点Pの軌跡に沿って連続的に形成される。このようにして、改質領域110を形成することにより、ウェーハWは、自然に割断するかあるいは僅かな外力を加えることにより割断される。
図1に示す入力部52は、レーザーダイシング装置10の操作条件が入力されるユーザーインターフェイスである。入力部52を介して入力された操作条件は、制御部50に送られて、ウェーハ移動部20、観察光学部30及びレーザー光学部40の制御に用いられる。操作条件としては、例えば、レーザー光のパワーやパルス幅、ウェーハWに対する観察光学部30の移動速度およびレーザー光学部40の移動速度などが挙げられる。
図1に示す制御部50は、CPU、メモリ及び入出力回路を備え、ウェーハ移動部20と、観察光学部30と、レーザー光学部40とを制御する。
例えば、制御部50は、レーザー光学部40が第1のダイシングライン120a(図3参照)に沿って改質領域110を形成する際に、第1の凹凸形状情報に基づいて、改質領域110が一定の位置に形成されるようにアクチュエータ48に印加する電圧を調整する。
同様に、制御部50は、レーザー光学部40が第2のダイシングライン120b(図3参照)に沿って改質領域110を形成する際に、第2の凹凸形状情報に基づいて、改質領域110が一定の位置に形成されるようにアクチュエータ48に印加する電圧を調整する。
このように、制御部50が第1の凹凸形状情報又は第2の凹凸形状情報に基づいて、アクチュエータ48を制御することにより、ウェーハWの表面の凹凸の影響を受けずに、改質領域110を所定の位置(深さ)に形成することができる。
次にレーザーダイシング装置10を用いたダイシング方法について、図5を参照して説明する。図5はレーザーダイシング装置10を用いたダイシング方法の流れを示すフローチャートである。
まず、観察光学部30により、第1のダイシングライン120a上で、ウェーハWの表面位置が測定されて、第1のダイシングライン120aに沿った第1の凹凸形状情報が取得される(図5のS10)。
次に、第1の凹凸形状情報に基づいてレーザー光の焦点Pの位置(深さ)を調整しながら、レーザー発振装置42により発振されたレーザー光により、第1のダイシングライン120aに沿って改質領域110を形成する(S12)。
全ての第1のダイシングライン120aについて改質領域形成加工が終了していない場合は(S14のNO判定)、次の第1のダイシングライン120aに移動して(S16)、当該次の第1のダイシングライン120aについてS10及びS12を繰り返す。
一方、全ての第1のダイシングラインについて改質領域形成加工が終了した場合は(S14のYES判定)、S10で取得した第1の凹凸形状情報に基づいて、第2のダイシングライン120bに沿った第2の凹凸形状情報を算出する(S18)。
次に、XYZθテーブル22をθ方向に90度回転させて、レーザー発振装置42により発振されたレーザー光により、第2のダイシングライン120bに沿って改質領域110を形成する(S20)。このとき、S18で算出した第2の凹凸形状情報に基づいて、レーザー光の焦点Pの位置が調節される。
全ての第2のダイシングライン120bについて改質領域形成加工が終了していない場合は(S22のNO判定)、次の第2のダイシングライン120bに移動して(S24)、当該次の第2のダイシングライン120bについてS20を繰り返す。
一方、全ての第2のダイシングライン120bについて改質領域形成加工が終了した場合は(S22のYES判定)、改質領域110の形成を終了し、レーザーダイシング装置10からウェーハWを取り出す。
以上説明したように本実施形態によれば、第1の凹凸形状情報又は第2の凹凸形状情報に基づいて、ウェーハWに改質領域110を所定の位置に形成することにより、高精度にダイシングを行うことができる。
また本実施形態に寄れば、第1のダイシングライン120aに沿った第1の凹凸形状情報に基づいて、第2のダイシングライン120bに沿った第2の凹凸形状情報を知ることができるため、第2のダイシングライン120b上の凹凸形状測定を省くことができ、ウェーハの凹凸形状情報の取得に要する時間を半減させることができる。
特に、大型のウェーハを小型チップに分割する場合は、凹凸形状情報を取得すべきダイシングラインは長く、数も多いので、本実施形態のように第2のダイシングライン120b上の凹凸形状測定を省くことができれば、スループットの低下を効果的に抑えることができる。
また、チップの小型化が進めば、第1のダイシングライン120aの数が増加して、第1の凹凸形状情報に基づいて算出される第2の凹凸形状情報の精度が向上する。したがって、スループットの低下を抑えつつ、より高精度なダイシングを行うことが可能となる。
本発明の一例について詳細に説明したが、本発明は、これに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
例えば、上述の実施形態では、観察光学部30を用いてウェーハWの凹凸形状情報を取得する例について説明したが、ラマン分光器や赤外分光器などを用いて、改質領域110の形成位置に影響する他の因子(例えば、ウェーハWに対するレーザー光の透過率やウェーハWに添加されているドーパントの種類・ドープ量)に関する情報を取得してもよい。この場合でも、スループットの低下を抑えつつ、より高精度なダイシングを行うことができる。
また、上述の例では、第1のダイシングライン120a及び第2のダイシングライン120bは互いに直交する場合(図4参照)について説明したが、図6に示すように、X方向とY方向に第1のダイシングライン120a及び第2のダイシングライン120bが交互に並べられているような場合にも本発明を適用することができる。図6に示す例では、観察光学部30による第1の凹凸形状情報の取得が行われる第1のダイシングライン120aは、X方向に平行な直線とY方向に平行な直線を含む。したがって、第2のダイシングライン120bに沿った第2の凹凸形状情報を算出する場合には、交点M(X,Y)(図6参照)における点情報のみならず、当該第2のダイシングライン120bに隣接する第1のダイシングライン120aの線情報も利用できるため、第2の凹凸形状情報をより高精度に算出することができる。
また、上述の例では、観察光学部30を用いてウェーハWの凹凸形状情報を取得する例について説明したが、非接触式あるいは接触式の公知の測定方法により、ウェーハWの凹凸形状情報を取得してもよい。例えば、レーザー発振装置42により発振されたレーザー光のうち、ウェーハWにより反射されたレーザー光を、4分割フォトダイオードで受光することによりウェーハWの凹凸形状情報を取得する非点収差法を用いてもよい。
また、表面位置検出用の模様(レチクル)が彫刻されたコンデンスレンズ36を用いてウェーハWの凹凸形状情報を取得してもよい。具体的には、コンデンスレンズ36を介して照明光をウェーハWに照射し、ウェーハWからの反射光をCCD素子33で受光して、ウェーハWの表面を撮像する。このとき、撮像されたウェーハ表面画像にレチクルが現れれば、照明光の焦点がウェーハ表面に一致していることになる。したがって、当該レチクルの有無を公知の画像認識手法で判断することにより、ウェーハWの表面位置を検出することができる。
さらに、上述の例では、第1の凹凸形状情報に基づいて、第2のダイシングライン120bに沿った第2の凹凸形状情報を算出しているが、第1の凹凸形状情報に基づいてウェーハWの全面にわたって凹凸形状情報を算出(マッピング)してもよい。
なお、レーザーダイシング装置の稼働状況(加工中、加工終了、非常停止等)を示す表示灯が設けられてもよい。
10…レーザーダイシング装置、12…ワークウェーハ、20…ウェーハ移動部、22…XYZθテーブル、24…吸着ステージ、26…本体ベース、30…観察光学部、32…照明装置、33…CCD素子、34…ハーフミラー、36…コンデンスレンズ、38…アクチュエータ、40…レーザー光学部、42…レーザー発振装置、44…コリメートレンズ、46…コンデンスレンズ、48…アクチュエータ、50…制御部、52…入力部、110…改質領域、120a…第1のダイシングライン、120b…第2のダイシングライン
Claims (4)
- レーザー光によりウェーハに改質領域を形成するレーザーダイシング装置であって、
前記ウェーハの第1の照射予定線に沿って前記レーザー光を照射する第1の照射手段と、
前記ウェーハの第2の照射予定線に沿って前記レーザー光を照射する第2の照射手段と、
前記第1の照射予定線に沿って前記ウェーハのウェーハ情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段が取得する前記第1の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報を算出する情報算出手段と、
前記情報取得手段が取得する前記第1の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第1の照射手段を制御する第1の制御部と、
前記情報算出手段が算出する前記第2の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第2の照射手段を制御する第2の制御部とを備えるレーザーダイシング装置。 - 前記第1の照射予定線は、前記ウェーハの第1の方向に沿った複数の直線であり、
前記第2の照射予定線は、前記第1の方向に略直交する第2の方向に沿った複数の直線であることを特徴とする請求項1に記載のレーザーダイシング装置。 - 前記ウェーハ情報は、前記ウェーハの表面の凹凸形状情報を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザーダイシング装置。
- レーザー光によりウェーハに改質領域を形成するダイシング方法であって、
前記ウェーハの第1の照射予定線に沿って前記ウェーハのウェーハ情報を取得する情報取得工程と、
前記情報取得工程において取得される前記第1の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記ウェーハの第2の照射予定線に沿ったウェーハ情報を算出する情報算出工程と、
前記情報取得工程において取得される前記第1の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第1の照射予定線に沿って前記レーザー光を照射する第1の照射工程と、
前記情報算出工程において算出される前記第2の照射予定線に沿った前記ウェーハ情報に基づいて、前記第2の照射予定線に沿って前記レーザー光を照射する第2の照射工程とを含むダイシング方法。
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