JP2009140631A - 調光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アクティブダミー回路13を照明用負荷14に並列に接続し、このアクティブダミー回路13により、電力制御部11から照明用負荷14に供給される負荷電圧のレベルが予め定められた設定電圧(30V〜40V)以上か以下かを交流半サイクルごとに検出し、負荷電圧のレベルが設定電圧以下の期間(t1)では、アクティブダミー回路13のダミー抵抗132を照明用負荷14に対しダミー負荷として機能させ、かつ負荷電圧のレベルが設定電圧以上の期間(t2)はアクティブダミー回路のダミー抵抗132を照明用負荷14に対しダミー負荷として機能しないように制御する構成にした。
【選択図】 図1
Description
特許文献1に示す調光装置は、自己消弧形制御素子からなる第1の位相制御回路とサイリスタからなる第2の位相制御回路とを並列に接続して、交流半波の所望位相で第1の位相制御回路の自己消弧形制御素子を傾斜制御により動作させ、その導通がほぼ飽和した時に第2の位相制御回路のサイリスタに対して点弧所要時間だけ連続し、かつ交流電圧半波の終了以前にリセット時間を確保して終了する短時間トリガー信号を供給するとともに、自己消弧形制御素子をオンさせるように構成されている。
このような調光装置は、軽負荷時にサイリスタをオンさせないで、自己消弧形制御素子からなる第1の位相制御回路により制御するので、第1の位相制御回路では傾斜制御するようになっている。
この種の調光装置は、白熱電球以外の負荷、例えば調光可能な蛍光灯のような負荷を駆動した場合、負荷電流が少なくてサイリスタが安定にオンできなかったり、あるいは半波電流が供給されなかったり、または誘導負荷により負荷電流の位相がずれ、出力電圧が反転しても負荷電流が流れ続け、次の半サイクルでサイリスタが全点弧されてしまう。このため、ダミー抵抗を負荷に並列に接続することにより、サイリスタの動作の安定化を行っている。また、軽負荷を調光制御する場合に、サイリスタの点弧失敗による明るさのばらつきを防止することができる。
また、自己消弧形制御素子からなる第1の位相制御回路を有することにより複雑な制御回路が必要になるほか、調光装置自体を大きくなり、コストアップを招く問題がある。
また、上記のような調光装置において、最小適合容量以下の負荷を調光制御しようとした場合、200V用の調光装置に用いられるダミー抵抗には、100V用の調光装置に用いられるダミー抵抗(例えば20W)に比べ倍以上の容量(例えば40W)の抵抗器が必要になり、しかも、200V用の調光装置と100V用の調光装置でダミー抵抗の値を変えなければならないという問題があった。
また、請求項3の発明は、請求項1または2記載の調光装置において、前記電圧レベルが前記設定電圧以下の期間は、前記負荷電圧のゼロクロス付近であることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1記載の調光装置において、前記制御整流素子はサイリスタもしくはトライアックであることを特徴とする。
よって、本発明によれば、照明用負荷に供給される電圧が小さい(例えば30V〜40V以下)ときだけ、ダミー抵抗が照明用負荷に接続されるため、ダミー抵抗の発熱を大幅に低減でき、その放熱対策が容易になるとともに、同一構成のアクティブダミー回路を100Vや200Vのような電源電圧用の調光装置に共用することができ、しかも、調光装置の最小適合負荷容量を零ワットにすることができる。
次に、本発明にかかる調光装置の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明の調光装置は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明の実施の形態1における調光装置の構成を示す回路ブロック図、図2は本実施の形態におけるアクティブダミー回路の構成を示す回路ブロック図である。
電力制御部11は、図1に示すように、照明用負荷14の交流電源ラインL,Nに直列に接続され、照明用負荷14に供給される電力を制御するもので、逆極性に並列接続されて交流電源ラインLに直列に介在された一対の制御整流素子、例えば一対のサイリスタTh1,Th2から構成されている。
なお、この実施の形態における制御整流素子はサイリスタに限らず、トライアックを用いてもよい。
この位相制御部12は、図1に示すように、サイリスタTh1,Th2を個別にトリガーできるように設けられたフォトカプラー121を有している。このフォトカプラー121は、並列接続された一対のフォトダイアック(GE社の商品名;双方向性ダイオード)PDI1,PDI2と、このフォトダイアックPDI1,PDI2に対向して設けられた発光ダイオードPDとからなり、発光ダイオードPDは調光用のタイミング信号生成部(図示せず)から出力されるタイミング信号によって発光動作され、フォトダイアックPDI1,PDI2からサイリスタ点弧用のゲートパルスが送出されるようになっている。
また、並列接続されたフォトダイアックPDI1とPDI2の一端は逆流防止用のダイオードD1を介してサイリスタTh1のゲートに接続され、フォトダイアックPDI1とPDI2の他端は逆流防止用のダイオードD2を介してサイリスタTh2のゲートに接続されている。さらに、並列接続されたサイリスタTh1とTh2の両端には、コンデンサC1と抵抗R1とからなる過電圧吸収用の直列回路が並列に接続されている。また、R2はダイオードD1のアノードとサイリスタTh1のカソード間に並列に接続した抵抗であり、R3はダイオードD2のアノードとサイリスタTh2のカソード間に並列に接続した抵抗である。また、電力制御部11の出力側の交流電源ラインLにはノイズ除去用のリアクタL1が直列に接続されている。
また、ダミー抵抗132を照明用負荷14のダミー負荷として機能させるために半導体スイッチ133のドレインDはダミー抵抗132の一端に直結され、半導体スイッチ133のソースSは抵抗R15を介して整流回路131の(−)出力端に接続されている。
照明用負荷14が調光装置10を介して交流電源ラインL,Nに接続された状態において、図示省略した周知のタイミング信号生成部から交流電源の周波数に同期して出力されるタイミング信号がフォトカプラー121の発光ダイオードPDに加えられると、この発光ダイオードPDが交流半サイクルごとに発光動作し、これに伴い、フォトダイアックPDI1,PDI2からサイリスタ点弧用のゲートパルスがそれぞれの逆流防止用ダイオードD1,D2を介してサイリスタTh1,Th2のゲートに交流半サイクルごとに交互に加えられる。これにより、サイリスタTh1,Th2が点弧されると、半サイクルごとに点弧位相角に応じて位相制御された負荷電圧が電力制御部11から照明用負荷14に供給される。これにより、照明用負荷14を調光することができる。
整流回路131の整流電圧はベース抵抗R11,R12により分圧され、ベース抵抗R12の両端に発生する電圧がベースバイアスとしてトランジスタQ11のベースに供給される。ここで、照明用負荷14に供給される負荷電圧、すなわち整流電圧のレベルがトランジスタQ11をオンさせるのに十分な電圧、すなわち予め定められたヒステリシス特性を持つ設定電圧、例えば30V〜40Vの幅を持つ設定電圧以上(40V以上のレベルL2)になるとトランジスタQ11をオンされる。これにより、半導体スイッチ133のゲート電圧はトランジスタQ11のコレクタ電位に減少するため、半導体スイッチ133はオフ状態となる。このため、アクティブダミー回路13のダミー抵抗132は照明用負荷14から電気的に切り離された状態におかれる。その結果、ダミー抵抗132に整流電圧が印加されても電流が流れないため、ダミー抵抗132はほとんど発熱することがない。
また、照明用負荷14に供給される負荷電圧、すなわち整流電圧のレベルが上記設定電圧、例えば30V〜40Vの幅を持つ設定電圧以下(30V以下のレベルL1)になるとトランジスタQ11をオフされる。これにより、半導体スイッチ133のゲート電圧は上昇するため、半導体スイッチ133はオンされる。このため、アクティブダミー回路13のダミー抵抗132はダミー負荷として機能するように照明用負荷14に対して電気的に接続される。この時、ダミー抵抗132に加えられる電圧は30V以下の小さい電圧であるため、ダミー抵抗132に流れる電流は小さい。その結果、ダミー抵抗132の発熱を小さくできる。
図3(b)に示す電圧波形において、t1は半導体スイッチ133がオンされている期間であり、このオン期間t1は負荷電圧、すなわち整流電圧のゼロクロス付近である。また、t2は半導体スイッチ133がオフされている期間であり、このオフ期間t2からゼロクロスまでは電力制御部11から出力される負荷電圧が照明用負荷14に供給される。
図4(a)において、波形41は交流入力電圧の波形を表し、波形42は照明用負荷が10%の明るさに調光されるように位相制御した時の照明用負荷への出力電圧の波形を表している。この図4(a)から明らかなように、アクティブダミー回路13を用いることにより、照明用負荷が誘導性負荷であっても、これによる出力電圧のゼロレベル部分42aにおける波形歪を抑制できる。
また、図4(b)において、波形41は交流入力電圧の波形を表し、波形43は照明用負荷が0%の明るさ、すなわち照明用負荷の出力電圧がゼロの時の波形を表している。この図4(b)から明らかなように、アクティブダミー回路13を用いることにより、照明用負荷が誘導性あるいは微小負荷であっても、これによる出力電圧の波形歪が抑制され、脈動の小さい出力ゼロの電圧波形が得られる。
従って、アクティブダミー回路を用いることによって、後述するように、照明負荷に3KΩ20Wのダミー抵抗を並列に接続した従来の調光装置の出力と同等以上の電圧波形が得られる。
また、図4(d)において、波形41は交流入力電圧の波形を表し、波形45は照明用負荷が50%の明るさに調光されるように位相制御した時の照明用負荷への出力電圧の波形を表している。この図4(d)から明らかなように、アクティブダミー回路13を用いることにより、照明用負荷が誘導性負荷であっても、これによる出力電圧のゼロレベル部分45aにおける波形歪を抑制できる。
従って、アクティブダミー回路を用いることによって、後述するように、照明負荷に3KΩ20Wのダミー抵抗を並列に接続した従来の調光装置の出力と同等以上の電圧波形が得られる。
図5(a)において、波形51は交流入力電圧の波形を表し、波形52は照明用負荷が10%の明るさに調光されるように位相制御した時の照明用負荷への出力電圧の波形を表している。この図5(a)から明らかなように、20Wのダミー抵抗があるため、照明用負荷が誘導性負荷であっても、これによる出力電圧のゼロレベル部分52aにおける波形歪を抑制できる。
また、図5(b)において、波形51は交流入力電圧の波形を表し、波形52は照明用負荷が0%の明るさ、すなわち照明用負荷の出力電圧がゼロの時の波形を表している。この図5(b)から明らかなように、20Wのダミー抵抗があるため、照明用負荷が誘導性あるいは微小負荷であっても、これによる出力電圧の波形歪が抑制され、脈動の小さい出力ゼロの電圧波形が得られる。
また、図5(d)において、波形51は交流入力電圧の波形を表し、波形55は照明用負荷が50%の明るさに調光されるように位相制御した時の照明用負荷への出力電圧の波形を表している。この図5(d)から明らかなように、20Wのダミー抵抗があるため、照明用負荷が誘導性あるいは微小負荷であっても、これによる出力電圧のゼロレベル部分55aにおける波形歪を抑制できる。
よって、本実施の形態によれば、照明用負荷14に供給される電圧が小さい(例えば30V〜40V以下)ときだけ、アクティブダミー回路13のダミー抵抗132が照明用負荷14にダミー負荷として接続されるため、ダミー抵抗の発熱を大幅に低減でき、その放熱対策が容易になるとともに、同一構成のアクティブダミー回路を100Vや200Vのような電圧を電源とする調光装置に共用することができ、しかも、調光装置の最小適合負荷容量を零ワットにすることができる。
11 電力制御部
12 位相制御部
13 アクティブダミー回路
131 整流回路
132 ダミー抵抗
133 半導体スイッチ
134 電圧検出・制御回路
14 照明用負荷
Th1,Th2 サイリスタ
Claims (4)
- 照明用負荷の交流電源ラインに直列に接続され前記照明用負荷に供給される電力を制御する制御整流素子からなる電力制御部と、
前記制御整流素子を交流電源の周波数に同期したゲート信号によりスイッチングして前記照明用負荷に供給される負荷電圧を交流半サイクルごとに位相制御する位相制御部と、
前記負荷電圧の電圧レベルを検出し、該電圧レベルが予め定められた設定電圧以上か以下かを交流半サイクルごとに検出し、前記電圧レベルが前記設定電圧以下の期間は前記照明用負荷に対しダミー負荷として機能し、かつ前記電圧レベルが前記設定電圧以上の期間は前記照明用負荷に対しダミー負荷として機能しないように動作するアクティブダミー回路と、
を備えることを特徴とする調光装置。 - 前記アクティブダミー回路は、前記電力制御部から出力される交流負荷電圧を全波整流する整流回路と、前記整流回路の出力端に並列に接続されたダミー抵抗と、前記ダミー抵抗に直列に接続された半導体スイッチと、前記整流回路の整流電圧が予め定められたヒステリシス特性を持つ設定電圧以上か以下かを半サイクルごとに検出し、前記整流電圧のレベルが前記設定電圧以下の期間は前記半導体スイッチをオン制御して前記ダミー抵抗を前記照明用負荷に対して電気的に接続し、かつ前記整流電圧のレベルが前記設定電圧以上の期間は前記半導体スイッチをオフ制御して前記ダミー抵抗を前記照明用負荷から電気的に切り離すように制御する電圧検出・制御回路とを備えることを特徴とする請求項1記載の調光装置。
- 前記電圧レベルが前記設定電圧以下の期間は、前記負荷電圧のゼロクロス付近であることを特徴とする請求項1または2記載の調光装置。
- 前記制御整流素子はサイリスタもしくはトライアックであることを特徴とする請求項1記載の調光装置。
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