JP2009140414A - ワークフローシステム - Google Patents

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篤 川西
Takeya Suzuki
竹弥 鈴木
Ken Inagaki
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Abstract

【課題】承認ルートの登録量を低減するとともに、内部統制上問題なく承認ルートを設定することができるワークフローシステムを提供することである。
【解決手段】複数の構成員で構成される組織の業務の流れをコンピュータを用いて自動化するワークフローシステムにおいて、前記組織の複数の構成員をグループ化し、該グループ化した複数のグループのうち被承認グループと承認グループとの関係を登録する承認関係登録手段と、前記承認関係登録手段によって登録した承認関係に基づいて承認ルートを設定する承認ルート設定手段と、前記被承認グループおよび承認グループの両方に同一人物が登録されている場合には、該承認グループによる承認が完了しているものとみなす承認継承手段とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図8

Description

本発明はワークフローシステムに関し、詳しくは、たとえばコンピュータを用いて業務を効率化するためのワークフローシステムに関する。
会社等の組織においては様々な業務が存在する。この業務の種類としては、たとえば、その会社等の顧客に対する業務である主たる業務のほか、従業員等の人事管理や福利厚生に関する業務、資材管理の業務など様々なものが存在する。最近では、この様々な業務の処理をコンピュータを用いて自動化し、業務を効率化するワークフローシステムが提供され始めている。
たとえば会社等では、その様々な業務に応じてそれを担当する部署が設けられており、従業員は、「結婚」、「出産」、「転勤」等(以下「イベント」という)で自身の環境が変わった場合(以下「イベントの発生」という)には、その変更、手続を行う業務の担当部署に対して申請書類(以下「伝票」、「帳票」ともいう)を提出する必要がある。また、申請書類を受理した担当部署ではそれに応じた手続を行う。
たとえば非特許文献1においては、従業員が会社の仕事で出張した場合にその旅費を精算する「附近地旅費精算書」を作成する業務の処理に関するワークフローシステムについて説明している。
宍戸周夫、杉山秋著、「Groupmaxワークフロー」、初版、株式会社IDGコミュニケーションズ、1999年3月30日、74頁−177頁
ところで会社のような組織においては、組織を構成する各個人のそれぞれに関し、その組織内での所属関係を有している。これは、たとえば上司と部下といった指揮体制、監督体制で表される。
このような所属関係は、たとえばある人による会社に対する届出は、その人の上司がチェックした上で承認し、正式に受理される場合などで現れてくる。
ワークフローシステムでは、社員による申請、届出等を、自動的に、承認者(複数の人による承認が必要な場合もある)に回覧し、その後に社内処理担当部署に宛てて送ることが望ましく、このような場合、組織を構成する各個人ごとに、誰の承認が必要で、どの種類の書類は誰に宛てて回覧する必要があるのかの情報を承認ルート情報として保持しておく必要がある。
ところが、この承認ルート情報は、各個人ごとに異なる場合もあるし、その個人が提出する書類ごとに異なる場合もあり得る。こうなると、承認ルート情報のデータ量は大量なものであり、特に社員数が10000人を超えるような会社においては、承認ルート情報は膨大なデータ量となってしまう。
ワークフローシステムでは、この膨大なデータ量の承認ルート情報が入力されなければ、上述の自動的な書類の回覧を実現することができないし、この膨大なデータ量の承認ルート情報をオペレータが手入力するとなると、膨大な工数がかかるとともに、データの入力ミスが発生するおそれも増大する。
ところが、非特許文献1に記載のような従来のワークフローシステムでは、この膨大なデータ量の承認ルート情報の入力については特に考慮されておらず、たとえば社員のそれぞれについてその社員のすべての上司についての情報を入力する必要があった。具体例としては、その社員の上司である係長は誰か、さらにその上司である課長は誰か、さらにその上司である部長は誰か、どの上司までの承認が必要であるかを、オペレータがワークフローシステムに入力、登録する必要があった。
このようにオペレータが全社員の承認ルートをワークフローシステムに入力、登録するような場合、大変な工数となってしまうため、社員のそれぞれが自身の承認ルートを入力し、登録することによって、工数がオペレータに集中してしまうことを防ぐことが考えられる。
しかしながら、社員が自分自身で承認ルートを入力するものであると、自分にとって都合のよい承認ルートを入力してしまう虞もあり、米国のSOX法を参考にして日本でも法制化された内部統制やコンプライアンスの観点からも望ましくない。
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、承認ルートの登録量を低減するとともに、内部統制上問題なく承認ルートを設定することができるワークフローシステムを提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために、複数の構成員で構成される組織の業務の流れをコンピュータを用いて自動化するワークフローシステムにおいて、前記組織の複数の構成員をグループ化し、該グループ化した複数のグループのうち被承認グループと承認グループとの関係を登録する承認関係登録手段と、前記承認関係登録手段によって登録した承認関係に基づいて承認ルートを設定する承認ルート設定手段と、前記被承認グループおよび承認グループの両方に同一人物が登録されている場合には、該承認グループによる承認が完了しているものとみなす承認継承手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明は、請求項1に記載の発明において、前記承認ルート設定手段が、前記被承認グループ被承認者によって前記承認グループのうちの一人を選択して承認ルートを設定することを特徴とする。
また本発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記組織の複数の構成員のグループ化が、承認に関する同等の権限を有する構成員同士をグループ化するものであることを特徴とする。
また本発明は、複数の構成員で構成される組織の業務の流れを自動化するためにコンピュータで動作するワークフロープログラムにおいて、コンピュータを、前記組織の複数の構成員をグループ化し、該グループ化した複数のグループのうち被承認グループと承認グループとの関係を登録する承認関係登録手段として、また、前記承認関係登録手段によって登録した承認関係に基づいて承認ルートを設定する承認ルート設定手段として、また、前記被承認グループおよび承認グループの両方に同一人物が登録されている場合には、該承認グループによる承認が完了しているものとみなす承認継承手段として機能させるプログラムを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、承認ルートの登録量を低減するとともに、内部統制上問題なく承認ルートを設定することができるワークフローシステムを提供することができる。
すなわち、本発明のワークフローシステムでは、社員個々に承認ルートを登録するのではなく、社員をグループ化し、被承認グループと承認グループとの関係を登録すればよいので、承認ルートの登録量を低減することができ、また、各社員は自身に対する承認グループのメンバーの中から承認者を選択するようにしたので、承認グループのメンバーを内部統制上問題のないメンバーにしておけばよく、内部統制上問題のない承認ルートを形成することができる。
また、本発明によれば、被承認グループと承認グループの両方に同一人物が存在するような場合にも余計な手間を生じさせず、複数の職制を兼任している社員がいる場合にも適用することができる。
以下、本発明による実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明によるワークフローシステムの一実施の形態の構成を示すブロック図である。
このワークフローシステムは、会社の業務を自動化するシステムであって、たとえば、会社の従業員すなわち社員のそれぞれにおいて発生するイベントを会社で管理する必要がある場合、そのイベントの発生に伴う会社で必要な処理をコンピュータを用いて行うものであり、具体的には、社員が作成した届出等を予め定めた承認者のすべてに回覧して承認を受けた上で、最終的に会社内の担当部署に提出するものである。
図1に示すように、本実施の形態のワークフローシステムは、サーバーコンピュータ1とパソコン3とパソコン4とをネットワーク2で接続して構成される。
なお、本実施の形態のワークフローシステムは図1のようなネットワーク構成を採用しているが、本発明はこれに限られるものではなく、スタンドアロンで動作するコンピュータにおいて処理実行するものであってもかまわない。
図1において、ネットワーク2は、たとえばイーサネット(登録商標)やトークンリング等のLANやそのほかインターネットなど、また有線、無線を問わず、また通信プロトコルも問わず、どのようなネットワークでもかまわない。ネットワーク2に接続された各装置のそれぞれには、予めネットワーク上のアドレスが設定されており、各装置はこのアドレスによって識別され、ネットワーク2に接続された他の装置との通信を行う。
図1では示していないが、ネットワーク2に接続された各装置からの指示によって帳票等を印刷可能なプリンタをネットワーク2上に設けてもよい。
図2は、図1に示したサーバーコンピュータ1の構成を示すブロック図である。
サーバーコンピュータ1は、図1に示したネットワーク2とのインタフェースであるネットワーク接続手段14と、サーバーコンピュータ1全体の動作を制御するCPUやMPUなどの制御手段11と、操作者がサーバーコンピュータ1に対する操作、指示等を入力したり、サーバーコンピュータ1がユーザに対して様々な情報を表示したり出力する入出力手段12と、サーバーコンピュータ1の動作に必要なプログラムおよびパラメータ等を記憶する記憶手段13とを有して構成される。入出力手段12としては、たとえば、入力のためにキーボードやマウス等が用いられ、出力のためにディスプレイ装置等が用いられる。
図3は、図1に示したパソコン3の構成を示すブロック図である。
図1に示したパソコン3および4は、本実施の形態に関わる基本構成は同様であるので、ここでは代表してパソコン3について説明する。
パソコン3は、図1に示したネットワーク2とのインタフェースであるネットワーク接続手段34と、パソコン3全体の動作を制御するCPUやMPUなどの制御手段31と、ユーザがパソコン3に対する操作、指示等を入力したり、パソコン3がユーザに対して様々な情報を表示したり出力する入出力手段32と、パソコン3の動作に必要なプログラムおよびパラメータ等を記憶する記憶手段33とを有して構成される。入出力手段32としては、たとえば、入力のためにキーボードやマウス等が用いられ、出力のためにディスプレイ装置等が用いられる。
次に、本実施の形態の動作について説明する。
本実施の形態のワークフローシステムでは、まず、利用するに当たっての事前登録を行う。この登録処理について以下に説明する。
図4は、承認ルートに関する事前登録を行う登録処理のフローチャートを示す図である。
会社の組織は、上司、部下といった縦の関係のほかに、課長同士などといった同等の職制からなる横の関係も存在する。この同等の職制の人には社内で同等の権限が与えられ、たとえば総務部の下に総務課と人事課が設けられているような場合、総務課の社員の伝票の承認が急務であって総務課長が不在の場合、在席の人事課長によって承認を行う場合もある。
そこで本実施の形態のワークフローシステムでは、この横の関係に着目し、承認に関する同等の権限を有する社員同士をグループ化し、各グループと他のグループとの間で承認、被承認の関係を構築する。なお、本実施の形態では、グループ間の承認、被承認の関係をステージで表し、所定のグループのメンバーによる申請の承認を最初に行う社員によって構成されるグループを第1ステージに登録し、次に承認する社員によって構成されるグループを第2ステージに登録し、次に承認する社員によって構成されるグループを第3ステージに登録し、順に、最終承認者によって構成されるグループを最終ステージに登録する。
この社員のグループ化、ステージ登録は、さまざまな方法で行うことができ、結果として社員のグループ化、ステージ登録がされればよく、いかなる方法で行ってもよい。図4では、この方法の一例について説明する。
図4のステップ(S101)では、操作者はたとえばパソコン3を操作して、所定のグループに対してのステージ登録を行う。すなわち、この所定のグループに属するメンバーによる申請の承認を行うべき人が、最初の承認者から最終承認者まで何人必要であるかによって、第1ステージから最終ステージまでの間に何ステージ必要であるかを登録する。
次に、ステップ(S102)では、ステップ(S101)で登録した各ステージのメンバーを登録する。すなわち、そのステージの承認者となるべき社員を各ステージに登録し、社員のグループ化を行う。
以上の登録は、たとえばサーバーコンピュータ1の記憶手段13に対して行われる。
図7は会社の組織の一例を示す図であり、図8は、本実施の形態のワークフローシステムにおいて、図7に示した組織の承認ルート登録結果を示す図である。
図7の例では、統合ソフト開発部の下に第一開発部と第二開発部とが設けられ、第一開発部の下に1部と2部が設けられ、第二開発部の下に3部と4部が設けられている。統合ソフト開発部の長はI部長であり、第一開発部の長は統合ソフト開発部長のI部長が兼任しており、第二開発部の長はJ部長であり、1部の長はE次長であり、2部の長はF次長であり、3部の長はG次長であり、4部の長は第二開発部長のJ部長が兼任している。また、A君は1部に所属し、B君は2部に所属し、C君は3部に所属し、D君は4部に所属している。
たとえばA君はE次長の直属の部下であり、E次長の承認を受ける立場である。しかし、E次長が不在などの場合、E次長と同等の権限を有するF次長、G次長、4部の長であるJ部長のうちのいずれかの承認を受けることも、社内で許可されているものとする。B君、C君、D君も同様である。
また、たとえばE次長は、I部長の直属の部下であり、次の承認はI部長が行うものである。しかし、I部長が不在などの場合、I部長と同等の権限を有するJ部長の承認を受けることも、社内で許可されているものとする。F次長、G次長も同様である。
ところで、会社組織においては、I部長やJ部長のように複数の職制を兼任することは珍しくない。このような場合、たとえば4部の長であるJ部長が、D君の申請の承認をした後、第二開発部長としての承認をするようなものであると、同一人物による二度手間であり、効率のよい業務を提供するワークフローシステムとはいえない。
そこで、本実施の形態のワークフローシステムでは、詳しくは後述するように、複数の職制を兼任する場合の同一人物による二度手間を省くことができるシステムを提供する。
図7のような組織形態の承認ルートを本実施の形態のワークフローシステムに登録すると、図8のようになる。すなわち、A君、B君、C君およびD君が申請者としてグループ化され、このグループに対するステージは、第1ステージ、第2ステージおよび最終ステージの3つが用意され、第1ステージとしては、E次長、F次長、G次長およびJ部長がグループ化され、第2ステージとしてはI部長およびJ部長がグループ化され、最終ステージにはI部長がグループ化される。
続いて、本実施の形態のワークフローシステムにおいて、申請を承認ルートに乗せる処理について説明する。
本実施の形態のワークフローシステムは、ワークフローに係るアプリケーションプログラムをサーバーコンピュータ1やパソコン3等において起動させ、その際、図5に示したようなイベント処理に基づいて処理を実行して実現される。
図4の処理で登録された承認ルート情報は、上述のように、たとえばサーバーコンピュータ1の記憶手段13に記憶しておくものとする。
また、ここでは、ワークフローとして、社員が自身についてのイベントの発生を会社に届け出る必要が生じた場合の処理を例にとって説明する。
図5は、図1に示したワークフローシステムの動作のフローチャートを示す図である。
図5のフローチャートは、社員がイベントの発生にともなってその申請を会社に行う際の処理を本実施の形態のワークフローシステムによって行う場合の処理の流れを示す図である。
パソコン3および4は社員のそれぞれが操作するパソコンであるとし、以下では、パソコン3を操作する社員が自身についてのイベントの発生を会社に届け出る場合について説明する。
まず、自身についてのイベントの発生を会社に届け出る必要が生じた社員は、パソコン3の入出力手段32を操作し、イベントの入力を行う(B−1)。このステップ(B−1)では、たとえば、その社員が発生したイベントの名称を入力する。イベントの名称としては、「結婚」、「転勤」、「出産」、「葬儀」等が挙げられる。このようなイベント名を社員すなわちパソコン3の操作者が入力する際には、直接文字入力してもよいが、入出力手段32においてイベント名の選択肢を表示し、そこから操作者が該当するイベント名を選択入力するようにしてもよい。
パソコン3の制御手段31では、入出力手段32によって入力されたイベント名を認識し、そのイベントの種類を判断する(B−2)。ここで、イベントの種類の判断とは、たとえばステップ(B−1)において、操作者がイベントの名称を直接に文字入力するような構成を採用した場合に、発生したイベントが「結婚」であるときに「結婚」と入力せずにたとえば「入籍」と入力したような場合に今回入力されたイベントが「結婚」であると判断するというものである。これは、たとえば、「結婚」といったイベント名に対応付けてそれを表す類似の単語であるたとえば「入籍」等をたとえば記憶手段33に予め記憶しておき、制御手段31がこの対応付けに基づいて、操作者による入力が示すイベント名を求めることによって実現可能である。この対応付けはたとえばRDB(リレーショナルデータベース)によって記憶しておくことができる。
なお、イベント名と類似の単語との対応付けはサーバーコンピュータ1の記憶手段13に記憶しておき、このイベントの種類を判断する処理はサーバーコンピュータ1の制御手段11にて行うようにしてもよい。
また、ステップ(S201)においてイベント名の選択肢を表示し、そこから操作者が該当するイベント名を選択入力するようにした場合には、ステップ(S202)におけるイベントの種類を判断する処理は不要となる。
ステップ(S202)の後、今回操作者によって入力されたイベント名が認識できたならば、そのイベント名のイベントが発生したときに会社に対して提出する必要が生じる可能性のある帳票等の種類を求める(S203)。
このステップ(S203)の処理は、今回操作者によって入力されたイベント名に予め対応付けて記憶手段13に記憶してあるものを記憶手段13から読み出してくるようにすればよい。
このようにして必要となる帳票等が取得できたならば、その帳票等の入力項目等のフォーマット(様式)をたとえば記憶手段33や記憶手段13から取得する。
必要となる可能性のある帳票等の情報(その帳票等のフォーマット(様式))を取得したパソコン3の制御手段31では、その情報を入出力手段32によって操作者すなわち申請者に提示し、操作者はこれに応じて、入出力手段32によって各帳票等のフォーマットの各項目に対して該当事項を入力する(S204)。
以上のようにして各必要帳票等の各項目の入力が完了した後、操作者は、必要に応じて、自身が入力した各帳票等を図示しないプリンタによって印刷することができる。これは、制御手段31による制御の下、ネットワーク接続手段34およびネットワーク2を介して図示しないプリンタに対して印刷データすなわち帳票等のデータを送信することによって実現できる。
操作者すなわち申請者がパソコン3の入出力手段32によって各帳票等の各項目に対する入力を完了したならば、パソコン3の制御手段31は、ステップ(S204)の入力内容を、ネットワーク接続手段34およびネットワーク2を介してサーバーコンピュータ1に対して送信する。
このパソコン3から送信された、操作者による各帳票等の入力内容を、ネットワーク2およびネットワーク接続手段14を介して受信したサーバーコンピュータ1の制御手段11では伝票承認処理を行う(S205)。
図6は、図5のステップ(S205)の伝票承認処理のフローチャートを示す図である。
制御手段11では、記憶手段13に予め記憶した承認ルート情報を読出し(S301)、その承認ルート情報に基づき、申請者自身が、図8に示した第1ステージに登録してある社員の中にいるかを判定する(S302)。いた場合には、その第1ステージでの承認が申請者自身によってされたものとして登録し(S303)、すなわち承認を継承し、ステップ(S306)へと進む。
一方、ステップ(S302)において第1ステージに申請者自身がいなければ、その承認ルート情報に基づき、図8に示した第1ステージに登録してある社員の一覧を、申請者が操作するパソコン3に提示する。これを受けた申請者は提示された一覧の中から承認を受けたい社員を選択し(図8の例ではE次長、F次長、G次長、J部長の中から一人を選択し)、サーバーコンピュータ1に通知する(S304)。
この一覧の中からの選択結果を受けたサーバーコンピュータ1では、申請者による各帳票等の入力内容を、選択された承認者に対して転送する(S305)。
選択された承認者が承認を行うと、ステップ(S306)に進み、ステップ(S306)では、次の承認者がある場合すなわち次のステージがある場合には、ステップ(S302)に戻り処理を繰り返す。
ステップ(S306)において、次の承認者がなくなった場合すなわち最終ステージの承認が完了した場合には、たとえば記憶手段13に予め記憶してある帳票等の種類ごとの送付先(たとえば、ある種類の帳票は総務部に送付する、別のある種類の帳票は経理部に送付する、さらに別のある帳票は人事部および総務部に送付する、など)を読み出し、それに基づいて、パソコン3から受信した各帳票等の操作者による入力内容のそれぞれを、会社の各組織、各部署の担当者に対して送信する(S307)。
具体例で説明すると、D君の申請において、D君が第1ステージでJ部長を選択したとする。第1ステージでJ部長が承認すると、J部長は第2ステージにも登録されているので、承認を継承し、次のステージへと進み、J部長には最終ステージの承認者一覧が提示される。最終ステージにはI部長しか登録されていないのでJ部長はI部長を最終ステージの承認者として選択し、I部長による承認へと進む。
また、A君の申請において、A君が第1ステージでE次長を選択したとする。第1ステージでE次長が承認すると、E次長には第2ステージの承認者一覧が提示される。第2ステージにはI部長とJ部長が登録されているので、E次長はこのどちらかを選択する。たとえばJ部長を選択すると、J部長による承認が行われ、J部長には最終ステージの承認者一覧が提示される。最終ステージにはI部長しか登録されていないのでJ部長はI部長を最終ステージの承認者として選択し、I部長による承認へと進む。E次長が第2ステージの承認者としてI部長を選択した場合には、I部長による承認が行われ、最終ステージへと進むが、最終ステージにはI部長が登録されているので、承認を継承し、最終ステージでの承認はされたものとして処理が進む。
なお、上述の各送信、転送は、ネットワーク2にSMTP等のプロトコルを有するメールサーバーを備え(サーバーコンピュータ1が兼ねてもよい)、会社の各組織、各部署の担当者や各社員にメールアドレスを設定し、そのメールアドレス宛てに送信するようにしてもよいし、また、ネットワーク2に接続した複数のパソコンのそれぞれごとに所有者すなわち操作者を定めておき、ある人宛ての送信物はその人のパソコンに対して直接送信するようにしてもよい。また、そのほか、サーバーコンピュータ1の記憶手段13に会社の各組織、各部署の担当者や各社員用のボックス(記憶領域)を設け、ある人宛ての送信物はその人のボックスに記憶するようにして、各部署の担当者や各社員は各自のボックス内をたとえば自身のパソコンからリモート操作で参照して自身宛ての送信物を得るようにしてもよい。
このようにすることによって、各帳票等を正しい宛先に確実に送信することができる。
図5に戻り、サーバーコンピュータ1から、帳票等を受け取った会社の各組織、各部署の担当者では、各帳票等ごとに必要な、会社ごとに決められた手続を行う(交通費変更の実施等)(S206)。このとき、会社の各組織、各部署の担当者は、必要に応じて、受信した各帳票等を図示しないプリンタによって印刷することができる。これは、担当者が操作するパソコンの制御手段(パソコン3の制御手段31に相当)による制御の下、ネットワーク接続手段(パソコン3のネットワーク接続手段34に相当)およびネットワーク2を介して図示しないプリンタに対して印刷データすなわち帳票等のデータを送信することによって実現できる。
本発明によるワークフローシステムの一実施の形態の構成を示すブロック図である。 図1に示したサーバーコンピュータ1の構成を示すブロック図である。 図1に示したパソコン3の構成を示すブロック図である。 承認ルートに関する事前登録を行う登録処理のフローチャートを示す図である。 図1に示したワークフローシステムの動作のフローチャートを示す図である。 図5のステップ(S205)の伝票承認処理のフローチャートを示す図である。 会社の組織の一例を示す図である。 本実施の形態のワークフローシステムにおいて、図7に示した組織の承認ルート登録結果を示す図である。
符号の説明
1 サーバーコンピュータ
2 ネットワーク
3 パソコン
4 パソコン
11 制御手段
12 入出力手段
13 記憶手段
14 ネットワーク接続手段
31 制御手段
32 入出力手段
33 記憶手段
34 ネットワーク接続手段

Claims (4)

  1. 複数の構成員で構成される組織の業務の流れをコンピュータを用いて自動化するワークフローシステムにおいて、
    前記組織の複数の構成員をグループ化し、該グループ化した複数のグループのうち被承認グループと承認グループとの関係を登録する承認関係登録手段と、
    前記承認関係登録手段によって登録した承認関係に基づいて承認ルートを設定する承認ルート設定手段と、
    前記被承認グループおよび承認グループの両方に同一人物が登録されている場合には、該承認グループによる承認が完了しているものとみなす承認継承手段と
    を備えたことを特徴とするワークフローシステム。
  2. 前記承認ルート設定手段が、前記被承認グループ被承認者によって前記承認グループのうちの一人を選択して承認ルートを設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のワークフローシステム。
  3. 前記組織の複数の構成員のグループ化が、承認に関する同等の権限を有する構成員同士をグループ化するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のワークフローシステム。
  4. 複数の構成員で構成される組織の業務の流れを自動化するためにコンピュータで動作するワークフロープログラムにおいて、
    コンピュータを、前記組織の複数の構成員をグループ化し、該グループ化した複数のグループのうち被承認グループと承認グループとの関係を登録する承認関係登録手段として、また、前記承認関係登録手段によって登録した承認関係に基づいて承認ルートを設定する承認ルート設定手段として、また、前記被承認グループおよび承認グループの両方に同一人物が登録されている場合には、該承認グループによる承認が完了しているものとみなす承認継承手段として機能させるプログラム
    を備えたことを特徴とするワークフロープログラム。
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