JP2009138247A - 加工硬化特性に優れたAl−Mg系冷間加工用アルミニウム合金押出材 - Google Patents

加工硬化特性に優れたAl−Mg系冷間加工用アルミニウム合金押出材 Download PDF

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Abstract

【課題】冷間加工性及び加工硬化特性に優れ、冷間加工後高い強度が得られ、かつ冷間加工後のSCC感受性が低い、Al−Mg系冷間加工用アルミニウム合金押出材を提供する。
【解決手段】Mg:2.5〜4.0%、Mn:0.2〜0.8%、Ti:0.005〜0.2%を含有し、必要に応じてさらにCr:0.05〜0.3%、Zr:0.05〜0.2%のうち1種類以上を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなり、材料中のMn系分散粒子の平均粒径が0.2〜2.0μm、その平均粒子間距離が1μm以下とされたAl−Mg系アルミニウム合金押出材。加工硬化指数n≧0.18が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、加工硬化特性に優れ、冷間加工後に高い強度が得られるAl−Mg系冷間加工用アルミニウム合金押出材に関する。
近年、地球温暖化及びオゾン層破壊などの環境問題の観点から、大気中の二酸化炭素などの増加を抑制するために、自動車の軽量化が進められている。この軽量化の一環として、素材の置換、すなわち従来自動車構造材に主として使用されてきた鋼材の代わりにアルミニウム合金の仕様が増えている。
従来から自動車部品等に用いられているAl−Mg系合金は、非熱処理型であるため、強度が必要とされる製品に対しては、冷間加工を行い加工硬化により強度を増加させている(特許文献1)。しかし、Mgを2.5〜4.0%程度含有するAl−Mg系合金は、比強度が不十分なため部材の肉厚が増加していた。一方、Mg含有量が多いAA5056合金(Si:0.30%、Fe:0.40%、Cu:0.10%、Mn:0.05〜0.20%、Mg:4.5〜5.6%、Cr:0.05〜0.20%、残部Al)等は、加工硬化により高強度となり薄肉化が達成できるが、SCC感受性(応力腐食割れ性)が高くなるという問題があった。
特開2000−169928号公報
そのため、本発明では、冷間加工性及び加工硬化特性に優れ、冷間加工後高い強度が得られ、かつ冷間加工後のSCC感受性が低い、Al−Mg系冷間加工用アルミニウム合金押出材を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、加工硬化特性に優れるAl−Mg系アルミニウム合金押出材を開発すべく、種々の実験研究を行う過程で、Al−Mg系合金にMnを添加することにより、冷間加工(塑性加工)の際に導入された転位が材料内のMn系分散粒子に集積し、良好な加工硬化特性を得られることを見出し、その知見をもとに本発明を得ることができた。図1は本発明に係る押出材において、Mn系分散粒子1に転位2が集積している状態を示す。
本発明に係る冷間成形用Al−Mg系アルミニウム合金押出材は、Mg:2.5〜4.0%、Mn:0.2〜0.8%、Ti:0.005〜0.2%を含有し、必要に応じてさらにCr:0.05〜0.3%、Zr:0.05〜0.2%のうち1種類以上を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなり、材料中のMn系分散粒子の平均粒径が0.2〜2.0μmで、前記分散粒子の平均粒子間距離が1μm以下であることを特徴とする。
前記所定組成のAl−Mg系アルミニウム合金押出材において、材料中のMn系分散粒子の平均粒径を0.2〜2.0μm、分散粒子の平均粒子間距離を1μm以下とすることにより、優れた加工硬化特性(加工硬化指数n≧0.18)が得られる。これにより冷間加工後高い強度が得られ、製品の薄肉化が達成できる。また、このAl−Mg系アルミニウム合金押出材は冷間加工性に優れ、かつ冷間加工後のSCC感受性が低い。
このAl−Mg系アルミニウム合金押出材は、アキュムレータの容器をはじめ、自動車部品、耐圧部品やボンベ又は容器等の冷間成形用材料として好適である。
本発明に係るAl−Mg系アルミニウム合金において、Mn系分散粒子の平均粒径が0.2〜2.0μmで、分散粒子の平均粒子間隔が1μm以下と規定したのは、これにより優れた加工硬化特性が得られるからである。すなわち、分散粒子が微細であり、粒子間隔が小さく、密に分散していることにより、冷間加工の際に導入された転位が分散粒子に集積しやすくなることを意味する。
本発明に係るAl−Mg系アルミニウム合金は、添加元素としてMg、Mn、Tiを含み、必要に応じてZr、Crの1種又は2種以上を含み、不可避不純物としてFe、Si、その他の元素を含むことができる。以下、本発明に係るアルミニウム合金押出材における各成分の添加理由、及びMn系分散粒子の分布形態について詳細に説明する。
Mg
Mgはアルミニウムのマトリックス中に固溶し、合金強度を向上させ、自動車部品等の製品を軽量化させる。自動車部品等に必要な強度(冷間成形後:引張強さTS≧300MPa)を得るには、Mgは2.5%以上の添加が必要である。さらに2.5%未満では溶接性が劣る。しかし、4.0%を越えて添加すると耐応力腐食割れ性が低下し、かつ固溶量が過剰となって変形抵抗が上昇し、優れた冷間加工性が得られない。従って、Mg含有量は2.5〜4.0%とする。さらに望ましい範囲は3.2〜3.8%である。
Ti
Tiは鋳造時における結晶粒を微細化することにより合金強度を向上させる。この効果を発揮させるには、Ti添加量は0.005%以上とすることが必要である。また、0.005%より少ないと、結晶粒が粗大化して伸びが低下し、優れた冷間加工性が得られない。一方、Ti添加量が0.2%を越えると前記効果が飽和し、さらに、粗大な金属間化合物が晶出して所定の合金強度及び伸びが得られなくなる。従って、Tiの含有量は0.005〜0.2%とし、より望ましくは0.01〜0.1%とする。
Mn
Mnは冷間加工(塑性加工)の際に導入された転位が材料内のMn系分散粒子に集積することで、加工硬化特性の向上に寄与する。添加量が0.2%未満では分散粒子の平均粒径が小さくなり過ぎてその効果が小さく、0.8%を超えると分散粒子の平均粒径が大きくなり過ぎて前記効果が飽和し、かつ粗大な金属間化合物が晶出することで伸びが低下し、冷間加工性を劣化させる。従って、Mnの含有量は0.2〜0.8%とする。
なお、Mn系分散粒子はMnを含む金属間化合物からなり、主にAl12(MnFe)Si、MnFeAl、AlMnである。Mn系分散粒子はほとんど析出物として存在し、ごくわずかに晶出物が存在することもある。
Mn系分散粒子の分布形態
Mn系分散粒子の平均粒径が0.2μm未満では転位の集積効果が小さく、加工硬化特性の向上に寄与しない。2μm超では伸びが低下し、冷間加工性を劣化させ、また加工硬化特性も向上しない。平均粒子間隔が1μmを超えると転位の集積効果が小さく加工硬化特性の向上に寄与しない。従って、Mn系分散粒子の平均粒径は0.2〜2.0μm、平均間隔は1μm以下が望ましく、この範囲で優れた加工硬化特性(加工硬化指数n≧0.18)が得られる。なお、平均粒子間隔が小さくなることにより加工硬化特性が阻害されることはなく、その意味で下限値は特に存在しないが、本発明の組成において一般に0.4μm以上の平均粒子間隔が得られる。また、高い加工硬化特性を得るうえで加工硬化指数nは高い方が望ましく、その意味で上限値は特に存在しないが、本発明の組成及びMn系分散粒子の分布形態において一般に0.34以下の加工硬化指数が得られる。
本発明の組成においてMn系分散粒子の上記分布形態は、鋳塊の均質化処理を所定の条件(加熱温度×時間)で行うことにより得ることができる。Mn系分散粒子が析出するには好適な温度域があり、400℃より低い温度では析出せず、500℃より高い温度では粗大化しやすい。その温度域で低温短時間では分散粒子の(析出物)の粒径は極めて小さく、析出量も少ないため平均粒子間距離が広くなる(分布が疎になる)。また、高温長時間では析出物が大きくなる傾向がある。望ましい条件は450〜490℃×2〜6時間、さらに望ましい条件は460〜480℃×3〜5時間、最も望ましい条件は470℃×4時間である。470℃においてMn系の金属間化合物が最も多く析出し、4時間はその析出物が最も良好な分布状態に達するために必要な時間である。均質化処理後、押出及び冷間加工が行われるが、均質化処理後の製造工程は、Mn系分散粒子の分布形態にほとんど影響を与えない。
Zr、Cr
これらの元素は製造工程における組織制御、すなわちアルミニウムマトリックス中に固溶して再結晶を抑制し、耐応力腐食割れ性を改善するために、必要に応じて1種以上が添加される。それぞれ、0.05%、0.05%以下ではその効果がなく、0.2%、0.3%を越えると前記効果が飽和するとともに、粗大な金属間化合物が晶出して伸びが低下し、冷間加工性を劣化させる。
不可避不純物
不可避不純物のうちでFeはアルミニウム地金に最も多く含まれる不純物であり、0.7%を越えて合金中に存在すると鋳造時に粗大な金属間化合物を晶出し、合金の機械的性質を損なう。従って、Feの含有量は0.7%以下、望ましくは0.5%以下に規制する。また、アルミニウム合金を鋳造する際には地金、添加元素の中間合金、化合物等様々な経路より不純物が混入する。混入する元素は様々であるが、Fe以外の不純物のうちSiは0.5%以下、望ましくは0.4%以下、Cuは0.3%以下、望ましくは0.2%以下、Znは0.3%以下、望ましくは0.2%以下、その他の不純物は単体で0.05%以下、総量で0.15%以下であれば合金の特性にほとんど影響を及ぼさない。従って、これらの不純物は上記の数値以下とする。なお、不純物のうちBについてはTiの添加に伴い合金中にTi含有量の1/5程度の量で混入するが、より望ましい範囲は0.02%以下、さらに0.01%以下が望ましい。
本発明に係るアルミニウム合金押出形材は、例えば、蒸気圧縮冷凍方式の冷凍サイクル中の蒸発器と圧縮器の間に設けられ、蒸発器から導入された冷媒を気液分離し、分離されたガス状冷媒を圧縮機に導出するアキュムレータの容器の製造に好適に用いることができる。アキュムレータの容器は、例えば、所定長さに切断したアルミニウム合金押出材(棒材)に据込み加工を施したうえ、容器状に押出加工し、外形の全長を切削した後、口部に対しスウェージング加工(口部を金型に押し込むことにより口部の径を収縮させる加工方法で、口部には心金を挿入する)を施して縮径し、このスウェージング加工を繰り返して口部を所定径に絞り、さらに必要に応じて胴部にしごき加工を施すという工程で製造される。スウェージング加工において一般に口部に割れが発生しやすいが、本発明に係るアルミニウム合金押出材はそれが防止される。このようにして製造したアキュムレータの容器を図4に示す。
次に、本発明の実施例について説明する。先ず、下記表1に示す組成のアルミニウム合金鋳塊を通常の方法により溶製し、No.1〜17、20〜25の鋳塊に対しては、470℃×4hの均質化処理を施し、押出温度が400℃、押出速度が4m/minの条件で押出加工を行い、No.18〜19の鋳塊に対しては540℃×4hの均質化処理を施し、押出温度が400℃、押出速度4m/minの条件で押出加工を行い、No.26,28の鋳塊に対しては540℃×50hの均質化処理を施し、押出温度が400℃、押出速度4m/minの条件で押出加工を行い、No.27の鋳塊に対しては420℃×4hの均質化処理を施し、押出温度が400℃、押出速度4m/minの条件で押出加工を行い、いずれも押出直後に材料をファン空冷(冷却速度約100℃/min)で冷却し、外径が42mmの丸棒を得た。
これを供試材(No.1〜28)とし、下記要領にて、材料内のMn系分散粒子の平均粒径と、平均粒子間距離を測定し、引張特性の試験を実施した。また、供試材の中心部より押出方向に平行に厚さ10mmの板材を切り出し、加工率70%まで冷間圧延した材料について、引張特性及び溶接性、通電法によるSCC性の試験を実施した。その結果を表2に示す。
Figure 2009138247
Mn系分散粒子の平均粒径と平均粒子間距離;
押出材の各供試材の中心部付近から試験片を採取し、押出方向に平行な断面を透過型電子顕微鏡にて2万倍で観察し、Mn系分散粒子10個について各々の粒径(粒子の最大長さを粒径とした)を求め、その平均値を平均粒径とした。この倍率であれば粒径0.01μm程度以上の分散粒子が観察可能である。
同じ観察面において分散粒子間の距離(2つの粒子間の隙間の大きさ)10箇所を求め、その平均値を平均粒子間距離とした。
引張試験;
押出材の各供試材の中心部付近から,図2に示すように厚さ3mmの板を押出方向に平行に切り出し、この板からJIS5号試験片を採取し、JISZ2241に準拠して引張試験を実施し、引張強さTS、耐力YS及び伸びELを求めた。さらに引張試験で得られた真応力−真歪み線図の公称歪み5%、10%相当の2点を結ぶ直線の勾配から加工硬化指数を求めた。加工硬化指数nは0.18以上を良好と評価した。
また、各冷間圧延材から圧延方向に平行にJIS5号試験片を採取し、同様の引張試験を実施した。引張強さTS≧300MPa、伸びEL≧8.5%をそれぞれ冷間加工後の強度、冷間加工性が良好と評価した。
継手効率;
冷間圧延材を圧延方向に突合せてTIG溶接し、溶接部が引張試験片のゲージ部の中心になるようにJIS5号試験片を採取し、JISZ2241に準拠して引張試験を実施し継手効率を求めた。溶接棒には直径2.4mmのAA5356合金を用いた。溶接性は、溶接後の引張強さTSが250MPaを越えるものを○とし、200〜249MPaとなるものを△、200MPa未満を×として全3段階で評価した。
SCC性(耐応力腐食割れ性);
冷間圧延材の圧延方向に垂直方向から幅10mm×長さ50mmの材料を採取し、また、粒界へのMgの析出を目的として170℃×12hの鋭敏化処理を施し、U字曲げ試験片を作成した。図3は通電法によるSCC試験方法を示す模式図であり、3は試験片、4はPb電極、5は電流計、6は整流器である。試験液には3.5%NaCl水溶液を用い、負加電流密度は6.2mA/cm2とし、試験時間1000分経過後、SCCが発生したものを×、発生しなかったものを○と評価した。
Figure 2009138247
表2に示されるように、成分組成およびMn系分散粒子の平均粒径、平均粒子間距離が本発明の規定を満たすNo.1〜19は加工硬化指数(n値)が高く、冷間圧延材の引張強さTSも自動車部品等に必要な強度を満たす。特に、n値の高いNo.3〜4及びNo.6〜13は圧延後の強度が高く、溶接性にも優れている。なお、No.18,19は均質化処理温度が高いため、Mn系分散粒子の平均粒径又は平均粒子間距離が比較的大きくなっている。
一方、Mn量の少ないNo.20は、加工硬化指数(n値)が低く、Mn量の多いNo.21では圧延後の伸びが低い。Mg量の少ないNo.22は素材の強度が低く溶接性に劣り、Mg量の多いNo.23は圧延後の伸びが低く耐SCC性に劣る。Zr量又はCr量の多いNo.24,25は素材及び圧延後の伸びが低い。Mn系分散粒子の間隔が広いNo.26は加工硬化指数(n値)が低い。Mn系分散粒子の平均粒径が小さく間隔が大きいNo.27は加工硬化指数(n値)が低く、Mn系分散粒子の平均粒径が大きいNo.28は加工硬化指数(n値)が低い。なお、No.26はMn量が少なくかつ均質化処理温度が高く時間が長いため、Mn系分散粒子の間隔が大きくなり、No.27は均質化処理温度が低い割に時間が短いため、Mn系分散粒子の析出量が少なく、No.28は均質化処理温度が高く時間が長いため、Mn系分散粒子の平均粒径が大きくなった。
Mn系分散粒子に転位が集積している状態を説明する透過電顕組織写真である。 押出材からの引張試験片採取方法を示す模式図である。 通電法によるSCC試験方法を示す模式図である。 アキュムレータの容器の断面図である。
符号の説明
1 Mn系分散粒子
2 転位

Claims (5)

  1. Mg:2.5〜4.0%(質量%、以下同じ)、Mn:0.2〜0.8%、Ti:0.005〜0.2%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなり、材料中のMn系分散粒子の平均粒径が0.2〜2.0μmで、その平均粒子間距離が1μm以下であることを特徴とする加工硬化特性に優れたAl−Mg系冷間成形用アルミニウム合金押出材。
  2. Mg:2.5〜4.0%、Mn:0.2〜0.8%、Ti:0.005〜0.2%を含有し、さらにCr:0.05〜0.3%、Zr:0.05〜0.2%のうち1種類以上を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなり、材料中のMn系分散粒子の平均粒径が0.2〜2.0μmで、その平均粒子間距離が1μm以下であることを特徴とする加工硬化特性に優れたAl−Mg系冷間成形用アルミニウム合金押出材。
  3. 公称歪5〜10%の範囲での加工硬化指数nが0.18以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載された加工硬化特性に優れたAl−Mg系冷間加工用アルミニウム合金押出材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載されたAl−Mg系冷間成形用アルミニウム合金押出材を用いた冷間成形製品。
  5. アキュムレータの容器であることを特徴とする請求項4に記載された冷間成形製品。
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