JP2009137850A - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】高分子ヒアルロン酸を配合した水中油型乳化化粧料で、皮膚刺激性がなく、安定性に優れ、使用感にも優れる、高分子ヒアルロン酸を配合した水中油型乳化化粧料を提供する。
【解決手段】(a)平均分子量50万〜250万のヒアルロン酸またはその塩を0.6〜4.0質量%、(b)液状油分を0.01〜0.5質量%含有し、実質的に界面活性剤を含有しないことを特徴とする水中油型乳化化粧料。所望によりさらに(c)尿素を5.0〜20.0質量%含有してもよい。
【選択図】なし
【解決手段】(a)平均分子量50万〜250万のヒアルロン酸またはその塩を0.6〜4.0質量%、(b)液状油分を0.01〜0.5質量%含有し、実質的に界面活性剤を含有しないことを特徴とする水中油型乳化化粧料。所望によりさらに(c)尿素を5.0〜20.0質量%含有してもよい。
【選択図】なし
Description
本発明はヒアルロン酸水溶液に、界面活性剤を配合することなく、液状油分を分散配合してなる水中油型乳化化粧料に関する。
ヒアルロン酸は保湿性に優れた生体高分子であり、医薬、化粧料等の分野において種々用いられている(例えば、特許文献1〜2参照)。化粧料分野では、一般に平均分子量50万〜250万程度の高分子ヒアルロン酸が保湿成分として用いられており、平均分子量100万以上のヒアルロン酸は、化粧料中の配合量が概ね0.5質量%を超えると粘度が急激に上昇し、加えて「べたつき」感が強く、使用性や肌へのなじみに難点が生じる。そのため平均分子量100万以上の高分子ヒアルロン酸では配合量0.5質量%程度以下とし、粘度の上昇抑制を図っている。またヒアルロン酸それ自体は不安定な物質で、熱や機械的剪断力に弱く、粘度低下を引き起こしやすいため、そのナトリウム塩水溶液の形で製品化されていることが多い。
一方、水相(外相)と油相(内相)からなる水中油型乳化組成物では、一般に乳化剤や分散剤として界面活性剤を用いているが、界面活性剤は手荒れや皮膚アレルギー等、皮膚刺激の原因となるという問題があった。
本発明は、高分子ヒアルロン酸を配合した水中油型乳化化粧料で、皮膚刺激性がなく、安定性に優れ、使用感にも優れる、高分子ヒアルロン酸を配合した水中油型乳化化粧料を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者は鋭意研究を重ねた結果、高分子ヒアルロン酸(塩)を所定量含む水溶液に液状油分を所定量配合することで、界面活性剤を配合することなく乳化ができ、しかも安定性に優れ、系の粘度の低下を生じず、使用性にも優れる水中油型乳化化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(a)平均分子量50万〜250万のヒアルロン酸またはその塩を0.6〜4.0質量%、(b)液状油分を0.01〜0.5質量%含有し、実質的に界面活性剤を含有しないことを特徴とする水中油型乳化化粧料を提供する。
また本発明は、さらに(c)尿素を5.0〜20.0質量%含有する、上記水中油型乳化化粧料を提供する。
また本発明は、粘度が10,000〜100,000mPa・S(30℃)である、上記水中油型乳化化粧料を提供する。
本発明により、皮膚刺激性がなく、安定性に優れ、使用感にも優れる、高分子ヒアルロン酸を配合した水中油型乳化化粧料が提供されるという効果を奏する。
以下、本発明について詳述する。
本発明に用いられる(a)成分としてのヒアルロン酸またはその塩は、平均分子量50万〜250万で、より好ましくは100万〜250万である。なお平均分子量は、第14改正日本薬局方一般試験法に記載の粘度測定法に従って極限粘度を測定し、Laurentらの式により算出することができる。
ヒアルロン酸は、β−D−N−アセチルグルコサミンとβ−D−グルクロン酸が交互に結合した直鎖状の高分子多糖である。該ヒアルロン酸の塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。中でもナトリウム塩が好ましい。
(a)成分は外相(水相)に配合される。(a)成分の配合量は、本発明化粧料中に0.6〜4.0質量%である。配合量が0.6質量%未満では充分な油分散能と粘性が得られず、一方、4.0質量%を超えると粘度が高くなり、均一溶解が困難になるため、好ましくない。
本発明に用いられる(b)成分としての液状油分は内相(分散相。油相)をなす。液状油分は、室温(25℃)において液状の油分であって、化粧料に一般に用いられ得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば、流動パラフィン等の鉱物油;マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ホホバ油、ナタネ油、ヒマシ油、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、スクワレン等の天然動植物油;ジャスミン油等の香油;液状エステル油(例えば、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、イソパルミチン酸イソオクチル、イソノナン酸イソノニル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル等や、液状の紫外線吸収剤であるイソプロピル−p−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート等のケイ皮酸エステルなど);シリコーン油(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の低粘度の鎖状シリコーン油や、ドデカメチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロポリシロキサン、デカメチルシクロポリシロキン等の低粘度の環状シリコーン油など)等が挙げられる。ただし、これら例示に限定されるものでない。
中でも、使用性、肌へのなじみ等の点からジメチルポリシロキサン等のシリコーン油が好ましく用いられるが、さらなる肌荒れ改善効果等を目的としてオリーブ油、ホホバ油、DHA、EPA、スクワレン等の動植物油や、流動パラフィン等の鉱物油、あるいは、付香を目的としたジャスミン油等の香油を用いてもよい。
(b)成分の配合量は、本発明化粧料中に0.01〜0.5質量%であり、好ましくは0.02〜0.1質量%である。配合量が0.01質量%未満では乳化の効果が認められず、一方、0.5質量%を超えると液滴が生じるため、好ましくない。
(b)成分の配合量は、本発明化粧料中に0.01〜0.5質量%であり、好ましくは0.02〜0.1質量%である。配合量が0.01質量%未満では乳化の効果が認められず、一方、0.5質量%を超えると液滴が生じるため、好ましくない。
本発明ではさらに、(c)尿素を本発明化粧料中に5.0〜20.0質量%、配合してもよい。(c)成分を配合することにより、(a)成分が水に溶解するのに要する時間を短縮させることができる。(c)成分の配合量が5.0質量%未満では上記溶解時間の短縮化を図るのが難しく、一方、20.0質量%超では皮膚刺激や肌荒れや使用性の低下の懸念が生じる。
本発明の水中油型乳化化粧料は、30℃における粘度が10,000〜100,000mPa・Sであり、好ましくは13,000〜19,000mPa・Sである。なおここでいう粘度はB型粘度計での測定値による。
本発明の水中油型乳化化粧料中、水相(外相)の配合量は50〜99.4質量%が好ましく、より好ましくは75〜95質量%である。
本発明の水中油型乳化化粧料は、例えば以下のようにして製造することができる。すなわち、撹拌機に水を投入し、ここに(a)成分を添加し、充分攪拌して溶解させる。次いで(b)成分を添加し攪拌して、水中油型乳化化粧料とする。なお、(a)成分と(b)成分を同時に水に同時添加してもよいが、(a)成分を水に溶解させるのには時間がかかるので、(a)成分と(b)成分を上記のように順次添加する方が品質の安定化の点から好ましい。本発明ではさらに、(c)成分を加えることによって、(a)成分を水へ溶解させるのに要する時間が短縮される。
なお本発明に用いられる水は金属を含まないイオン交換水を用いることができるが、ヒアルロン酸水溶液は微生物に汚染されやすいので、微生物も含まない超純水がより好ましい。
攪拌機は、ステンレス製またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の金属が溶出しないか、溶出しにくい材質の攪拌羽根を付けたものが好ましく用いられる。攪拌羽根の形状に制限はないが、攪拌羽根同士、または製造釜内面と擦れないもののほうが好ましい。なお、攪拌時間は特に制限はない。
本発明では、一般に乳化化粧料の製造において乳化剤・分散剤として用いられる界面活性剤を実質的に配合しなくとも乳化することができ、本発明水中油型乳化化粧料を得ることができる。
なお本発明化粧料では、上記成分の他にさらに、本発明効果を損わない範囲において、他の添加成分を任意に配合することができる。このような成分として、ビタミン類(例えば、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンP等)、防腐剤(例えば、フェノキシエタノール、パラベン等)、消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、アラントイン等)、美白剤(例えば、ユキノシタ抽出物等)、色素、香料、樹脂粉末(例えば、ポリエチレン、ナイロン等)、水溶性高分子等が例示される。ただしこれら例示に限定されるものでない。
本発明の水中油型乳化化粧料は、スキンローション、エッセンス、スキンミルク、スキンクリーム等として用いられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限りすべて質量%である。
(実施例1、比較例1〜2)
下記表1に示す組成の化粧料(試料)を調製し、これを用いて下記方法により評価試験を行った。結果を表1に示す。
下記表1に示す組成の化粧料(試料)を調製し、これを用いて下記方法により評価試験を行った。結果を表1に示す。
[粘度]
試料の粘度を下記条件で試料調製の翌日に測定した。
装置:ビスメトロン粘度計VD型(芝浦システム(株))
温度:30℃
ローターNo.4
回転数:6rpm
回転時間:60秒
試料の粘度を下記条件で試料調製の翌日に測定した。
装置:ビスメトロン粘度計VD型(芝浦システム(株))
温度:30℃
ローターNo.4
回転数:6rpm
回転時間:60秒
[油相と水相の分離]
試料調製後、1ヶ月間、冷蔵庫(5℃)にて放置し、油滴(0.1mm以上)の有無を目視で観察した。
試料調製後、1ヶ月間、冷蔵庫(5℃)にて放置し、油滴(0.1mm以上)の有無を目視で観察した。
[使用性に関する官能試験]
各試料を女性パネル(20名)が実使用し、「刺激がない」、「べたつき感が少ない」、「肌になじみやすい」、「使用しやすい粘度である」、「しっとり感がある」の各評価項目につき、そうであると回答した人数を記した。
各試料を女性パネル(20名)が実使用し、「刺激がない」、「べたつき感が少ない」、「肌になじみやすい」、「使用しやすい粘度である」、「しっとり感がある」の各評価項目につき、そうであると回答した人数を記した。
Claims (3)
- (a)平均分子量50万〜250万のヒアルロン酸またはその塩を0.6〜4.0質量%、(b)液状油分を0.01〜0.5質量%含有し、実質的に界面活性剤を含有しないことを特徴とする水中油型乳化化粧料。
- さらに(c)尿素を5.0〜20.0質量%含有する、請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
- 粘度が10,000〜100,000mPa・S(30℃)である、請求項1または2記載の水中油型乳化化粧料。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007313289A JP2009137850A (ja) | 2007-12-04 | 2007-12-04 | 水中油型乳化化粧料 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US9993404B2 (en) | 2015-01-15 | 2018-06-12 | The Procter & Gamble Company | Translucent hair conditioning composition |
US10806688B2 (en) | 2014-10-03 | 2020-10-20 | The Procter And Gamble Company | Method of achieving improved volume and combability using an anti-dandruff personal care composition comprising a pre-emulsified formulation |
US10912723B2 (en) | 2016-01-20 | 2021-02-09 | The Procter And Gamble Company | Hair conditioning composition comprising monoalkyl glyceryl ether |
CN116421558A (zh) * | 2022-01-13 | 2023-07-14 | 株式会社爱茉莉太平洋 | 包含交联透明质酸凝胶的皮肤外用剂组合物 |
-
2007
- 2007-12-04 JP JP2007313289A patent/JP2009137850A/ja not_active Withdrawn
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